自己紹介

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2011年8月24日水曜日

いずれまた出会うだろう

    
   ( ‥)本持ったまま寝ちゃうんだよ
     -□
 ∧∧
( ‥)お疲れモードですか。
 
 前の仕事の時はなんとなくネットで怖い話を探してみた。
 
 ∧∧
( ‥)なぜに?
 
    (‥ )脳を起こすため...かなあ。
 
 知り合いのイラストレーターに聞いたら、仕事中に稲川淳二の怖い話を聞いているとか言っておった。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 
 
    ( ‥)ぞくぞくするから
      -□ それで十分なんだけども。
        あれって基本作り話だよね?
 
 なぜかというに、なんか民話や昔話のような類型とかパターンとかから、相当はずれているように見える。
 
 ∧∧
(‥ )読んでみると、意外と長いのが
\-   多いですよね。
 
    (‥ )人間の記憶って限界があるせいか
        聞いて伝わってきた話は単純で短くて
        ギミックにこってないんよね。
        ようするに都市伝説や民話がそれで
        ネットの怖い話はちょっと
        それとは違うよなあ。
 
 創作かつ、データをコピーできるせいか長くても良い、そういうことらしい。それがこれから電子の世界ではやるとすると、いかにも玄人向きである。
 
 そういえば昔、民話の本をかたっぱしから読んでみて、怖い不思議な話がないか調べてみたことがあったけども。
 
 ∧∧
( ‥)でもほとんど類型的なもの
    なんですよね。人々の間を広がりやすい
    お話があって、それが変形していく
    どこを見てもそんな感じで。
 
     (‥ )さるかに合戦の変形で、12人
          というか12種類というかで
           サルをフルボッコというのが
            あったよなあ。
 
 ただ、そうした、ああ、前にも読んだよな、というあまたある話の中に2つだけ変なのがあった。
 
 ある時、その村の家に小さな女の子がやってきた。どこから来たのか分からない。行くあてもないようなので夫婦は養ってあげることにした。すっかり娘さんに育った時、彼女が○○へいきたいと言い出した。なぜそんな場所を急に言い出したのか分からない。しかも遠い。最初は反対していたが、どうしてもと言うのでいかせてあげた。かごでいったのだが、途中、湖まできたところで彼女がここで止まってくれと言う。そして、ここで待っていてくれと言う。言われるがまま、かご担ぎたちが待っていると、目の前で彼女は湖に飛び込んでしまった。どうすることもできず、かご担ぎたちは戻ってそれを夫婦に伝えるしかなかった。
 
 ただ、これ以後、妙なことが起きるようになった。
 
 道に何か出るという。夜道をゆく旅人がたき火を見つけ、これさいわいと近づく。しかし見ると、こんな人里離れた場所で一人、若い女性がこちらに背を向けてたき火にあたっているだけではないか。恐れて、しかしなお近づくと、急に彼女が振り向く。巨大な頭、笑う顔、明らかに人間ではない。

 あるいは近くの海で漁師が見たという。夜、漁に出たところ、女がただ一人乗っている船を見た。巨大な頭と顔の女で、船の上にある行灯の火を吹いては消し、灯してはまた吹き消している。
 
 ∧∧
( ‥)意味不明ですね
 
    (‥ )なんだそれ? って話でな。
 
 もうひとつはこのようなものだった。
 
 夕暮れ、旅人が村にやってきた。これから峠を越えるという。人は言った。この峠は化け物が出ると言いますし、それでなくとも峠につく頃にはもう夜です。今夜は泊まりなさい。しかし旅人は言った。私は短刀を持っていますから大丈夫ですよ。翌日の昼、峠を越えてこちらへ降りてきた人が言った。大変だ、峠で誰か死んでいる。急いでいってみるとそれは果たして昨日の旅人であった。頭は割られ、手にした短刀はノコギリであるかのように刃こぼれしていた。峠の岩にはめちゃめちゃに斬りつけた痕があった。
 
 ∧∧
( ‥)それだけ、なんですよね。
 
    (‥ )これだけ、なんだよな。
 
 奇妙な話はそれだけであったと記憶している。
 
 ∧∧
( ‥)でも、出典分かりませんね。
 
    ( ‥)また探すさ。
      -□
 
 いずれまた出会えるだろう。
 
 
 

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