自己紹介

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2015年6月30日火曜日

考えるという言葉は精度が悪すぎる

 
 自分の頭で考える
 
 まるで良いことのようであるが、まったく愚かしい言葉だ。自分の頭で考えた結果、トンデモ医療にひっかかって死ぬ人間がいることを見れば明らかである。
 
 ∧∧
(‥ )物事を見極めるには
\−   整合性を検証しないと
     いけないのだが
     考えるという言葉は
     必ずしもそれを
     意味していない
 
  (‥ )考えるという言葉は
      脳がカロリーを
      消費しているという
      意味しか存在しない
      あまりにも雑な言葉でな
      精度が悪すぎるんだよ
 
 ネットの情報はあまりにも多く、しかも間違いだらけです。
 
 これは正しい。
 
 でも本は違うのです。
 
 これは間違っている。

 本の情報もネットと同様にあまりにも多く、しかも間違いだらけである。
 
 それならネットで拾える論文を見た方がまだましであろう。
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし
    本を読んで自分の頭で
    考えるべきだ
    そうインテリさんたちは
    言うのです
 
  (‥ )本を読めるごときで
      有頂天ですよ
      みっともないよね
 
 自分の頭で考えてわざわざ本まで買って死んでいった連中のことを思い出せ。
 
 
 考えるなどという言葉はあまりにも精度が悪く、時に人を殺すのだ。
 
 
 
  

落とし穴に向かって歩く人

 
 ギリシャよ、800年前、救援と称して都を蹂躙した狂信者どものことを忘れるな。
 
 ゲルマン共のことである。
 
 ギリシャよ、500年前、救援を求めた時に奴らが見捨てたことを忘れるな。

 ゲルマン共のことである。
 
 そして1500年前、国を守ってくれた功労者たちなのに、ゲルマン人だからという理由だけで殺したこと。ギリシャ人よ思い出せ。
 
 立てよギリシャ! 西方の蛮族共に復讐するは今ぞ!
 
 
 ∧∧
(‥ )EUによるギリシャ支援の
\−  交渉がうまくいかないから
    ギリシャは月曜日から
    銀行を休業
    預金の引き出しを制限
    すでに日本にも
    円高株安の余波
 
  (‥ )まあなんだかんだいって
      交渉を調整しなおして
      体面をとりつくろって
      何も無かったかのような
      状況へと
      緩衝させるのだろうな
      そもそもこれだって
      交渉術のひとつかもしれん
 
 
 とはいえ、どうにもならない結末が、また一歩近づいた。
 
 というか、どうにもならない状況がまた少し明るみに出た、そういうべきなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)ある段階で
    ある一定数の人間が
    あっ これ駄目だわ
    そう思った瞬間
    連鎖的に状況は進行する
 
  (‥ )可能な限り緩衝するから
      そこまで劇的じゃ
      ないだろうけどね
 
 しかしそれとて、破滅を先送りにするだけの行為である。状況の進行自体は何も変わらない。

 
 ∧∧
(‥ )笑い事じゃないね
\−
 
  (‥ )でもどうにもならんだろ?
      どうにもならないのなら
      笑う余地はなるべく
      残しておいた方が良いぞ
 
 あるいは極東から地球の反対へエールを送ろうではないか。

 頭の悪いイエローモンキーと違って、賢く先進的で民主的で論理的な西欧人たちは、日本の失われた10年のような轍は踏まないと。
 
 
 ∧∧
(‥ )頭の良し悪しごときで
\−  状況が解決できるのなら
    苦労しませんけどね
 
  (‥ )そういうことは
      黙っていてあげるほうが
      面白いのだ
 
 人間が落とし穴にむかって歩いていくのを見る時、それは実に壮快ではないか。ぞくぞくする。
      
 
 

2015年6月29日月曜日

低賃金労働は成功体験にとらわれすぎている

 
 日付は変わったけども、6月28日、ここ神奈川県は夕方まで猛烈な湿度で暑かった。
 
 ∧∧
(‥ )でも夜になったら
    えらい涼しくなったね
    肌寒いぐらい
 
  (‥ )北の空気と南の空気が
      せめぎあって
      いるのかな 
 
 さて
 
 例えば曰く
 
 低賃金しかないこの状況である。だから高校、大学へいくな、教育費を節約しろ。義務教育の後はすぐに働け、実家を出るな、子供は早く作れ、そうすればみんなで働いて...

 
 ∧∧
(‥ )一見するとよさげだけど
\‐  低賃金労働で今の生活を
    維持できますかね?
 
  (‥ )豊かな生活を維持するには
      それを維持する
      送電線や機械や設備を
      維持する必要がある
      我々の支出にはそれが
      すでに含まれている
 
 携帯電話が出現する以前の世界では、通話料にこれほどの支払いはしなかった。これなどは顕著な例であろう。
 
 では低賃金労働者なのだから携帯電話を捨てるか?
 
 そんなことできやしない。
 
 昔の低賃金労働者と今の低賃金労働者はまったくの別物と見るべき。同じ尺度では測れまい。それはおそらく誤謬だ。
 
 ∧∧
(‥ )以上の意見には続きがあって
\‐  ”もっと豊かな国へいって
    労働者として成功するべき”
    だと...

 
  (‥ )かなりな楽観論かもな
      日本より豊かな国って
      一体どこだよ?
 
 この意見にはたぶん、錆び付いた成功体験がある。
 
 世界中の富を集積した西欧に物を売りつけて、彼らの分捕り品をかすめとった栄光の時代の成功体験。

 賃金が上昇して低賃金が飽和するまでに経験した、成功体験へのこだわりが、まだ残っていると見るべきだろう。
 
 言い換えると、もっともらしいけども役に立たないのだ。
 
 ∧∧
( ‥)500年かけて収奪された富は
    ついに分散を開始した
    先進国が平等に貧乏になる
    時空の始まりです
 
  ( ‥)豊かな社会をあきらめて
    ‐/ 低賃金労働者として
       生きていこう
       これは成功体験を
       否定しているようでいて
       実際には成功体験に
       とらわれているのだな
 
 これではうまくいくまい。ではこの状況をなんとする?
 
 ∧∧
(‥ )とにかく無駄に消費して
\‐   無駄に働け! とか?
 
  (‥ )経済を強制的に回すって
      そういうことだよなあ
      そういえば
      東京オリンピックに向けて
      国立競技場を
      新しくする計画に
      あまりに金がかかるので
      無駄だとか抗議の声も
      あるみたいなのな
 
 とはいえしかし、ゼネコンや土建屋に金が落ちるというのなら、それで良いと見るべきなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )...そういえば
\‐  コンクリートから人へって
    叫んでいた人たちが
    いたよね
 
  (‥ )だがしかし
      東北の震災で
      分かっただろうけど
      この国は
      コンクリートがないと
      復旧もできないし
      人命も守れないのだ
      金を落とすべきところに
      落とさないと駄目だよね
      日々の訓練と同じ

 
 毎日の訓練は必要だ、体力をつけないと駄目だ。体を動かせ、そう言ってみれば賛成する人は多い。それを無駄であると言う、面倒くさそうに揶揄すると、お前は駄目な奴だと軽蔑のまなざしを投げる人もいる。
 
 ∧∧
( ‥)でもそういう人たちも
    いざお金や予算のことになると
    無駄だ無駄だの大合唱?
 
  (‥ )人間は精神論が
      大好きなのよ
      楽だからね
 
 人間は他人の無駄を指摘するのが大好きだ。それが自分の金にならないから怒っているのである。そこにあるのは利己主義だけだ。
 
 そして冒頭の提案も精神論であろう。
 
 節約は必要だが、それだけでは駄目だ。むしろ無駄こそが活路になりうる。

 とはいえしかし、
 
 ∧∧
(‥ )あなた自身は
\‐  なにを無駄にします?
 
 
  (‥ )人生かなー
 
 
 

2015年6月28日日曜日

ケプラー138B

 
 論文を検索していたら
 
 ∧∧
(‥ )ついに地球よりも小さい
\‐  太陽系外惑星が
    見つかったそうですよ
    大きさは火星サイズだ
    そうです

=>mass of the mars-sized exoplanet Kepler-138b - Google 検索
 
  (‥ )今月の記事だな
      1995年に
      太陽系外惑星が
      見つかってから20年
      とうとうここまできたか
 
 
 最初に見つかったペガサス座51番星の惑星は、木星サイズの星だった。太陽系外の惑星を見つけるには幾つか方法があるが、巨大な惑星ほど見つけやすい。観測精度が上がるにつれて、発見できる惑星の重量とその下限は下がっていったが、とうとう、地球よりも小さい惑星を見つけたことになる。

 惑星の名前はケプラー138B。主星は200光年ばかり先にある赤色矮星だ。
 
 この発見で、地球サイズの惑星と宇宙生物の探索はさらに前進するんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )複数の惑星が太陽を
\‐  回っていたから
    惑星同士の重力の影響で
    運行にずれが生じることを
    利用して
    質量を求めたみたいね
 
  (‥ )色々なやり方が
      あるものだな

 ちなみに
 
 ∧∧
( ‥)この惑星の気温は
    いかほど?
 
  ( ‥)んー
    ‐/ 周期23日で回っている
       別の惑星が
       絶対温度で431kに
       なるというのだよね
       ケプラー138Bの
       周期は10日
       単純な素人計算して
       摂氏に直すと
       200度を超えて
       300度ぐらいに
       なっちゃいそうだね 
 
  

栄光の手

 
 ∧∧
(‥ )名誉の死って
\‐  どんな死に方ですかね?
 
  (‥ )えーっと
      ミクダヨーさんに
      気に入られて
      最後に殺されるとか?
 
 

思想犯罪は犯罪停止しなければならぬ

 
 ∧∧
(‥ )金がなくなって
\‐  時代劇を維持するための
    人々も技術も装備も
    減少しているとか..
 
  (‥ )すばらしい!
      思想犯罪の温床が
      絶えつつあるのだな
 
 権力者が超法規的にいちいち逐一問題を解決するなどという、そんな思想犯罪を垂れ流されては困る。
 
 ∧∧
( ‥)...ああ、水戸黄門とか
    暴れん坊将軍のことね
 
 ( ‥)ああいう思想犯罪が
   ‐/ あるから
      江戸しぐさとか
      捏造が起きる
      江戸時代という思想犯罪は
      かように
      心を破壊するのだ
 
 
 さあ、絶え果てるがいい。思想犯罪は犯罪停止されねばならぬ。
 
 
 
 

2015年6月27日土曜日

人は幸いであるか? それとも罪を犯したか?

 
 ∧∧
(‥ )あなたがテレビを
\‐  捨てたのって
    理由は単純だよね
 
  (‥ )置き場が無くて
      本を抱えたまま
      どうしようと
      思っている時に
      目の前にテレビがあって
      そこへちょうど
      廃品回収屋のトラックが
      スピーカーで
      宣伝文句を流しながら
      やってきたのだ
 
 これは神の啓示ぞ
 
 そういうわけでテレビが消えた。
 
 そして本の置き場は無事確保されたが、問題は娯楽を自分で探さないといけなくなったことである。テレビとは確かに偉大な発明だったのである。
 
 ∧∧
(‥ )ネットとかで
\‐  自分にとってちょうど良い
    面白いものを見つけるのは
    大変だよね
 
  (‥ )ネットなんて
      どこもかしこも砂と石ころ
      つまらないものだらけだ
      ただなあ
      不毛な砂利場でも広いから
      希望があるのだよね


 要するに、不満を抱いても
 
 つまらねーなー、くそっ!! なんかねーのかよ、ちきしょー!! この先はどうなんだ? あああん?

 
 という感じになる。
 
 これ、考えてみれば希望の怒りだ。
 
 地平線がかすんでいるのなら、あの先に何かあるかもしれない。これなら文句を言いながらでも歩くことができる。もちろん、これは砂漠の遭難者も同然の状態なんだが、希望はあるのだ。視程の先が未知だから。
 
 ∧∧
( ‥)テレビだと?
 
  (‥ )なにもねえ
      死ね!
 
 テレビは全てを見渡せてしまう。これが痛い。
 
 さて、しかしこれを踏まえて思うに、一週間にひとつでも良い、気に入った番組。例えばお気に入りのアニメがあるという人は幸いである。
 
 見渡せる世界に夢中になれるものがひとつでもあるというのは幸いだ。
 
 ∧∧
(‥ )それを作るのが
\‐  本来のプロなのですけどね...
 
  (‥ )ネット砂漠ごときに
      テレビが負けるとしたら
      プロとして自殺しなければ
      ならないほどの大罪よ
 
 
 諸君らは幸いであるか? あるいは救われたか?
 
 それとも、罪を犯してしまったか?
 
 

 
 

ムツゴロウな1日

 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)ムツゴロウとか
    ‐/ トビハゼは
       鰓に空気を通して
       呼吸できる
 
 だが、水が抜けた鰓は浮力がないので、ぺちゃっとつぶれる。
 
 ∧∧
(‥ )だから鰓を小さくする
\‐  これだと
    空気中でもつぶれないし
    空気中なら十分に
    呼吸が可能
 
  (‥ )代わりに水中では
      窒息してしまうそうだ
      ムツゴロウが
      魚なのに溺れちゃうのは
      これが原因らしい
 
 
 要するに、空気呼吸と鰓呼吸はトレードオフの関係にある。
 
 ∧∧
( ‥)今日はこれで1日が
    終わりましたね
 
  ( - -)あーさすがに
      疲れたよ
 
 それにしてもすごい時代になったものだ。1日、検索をかければこういうことが把握できる。
 
 それはそれとして意外だったのは...
 
 ∧∧
(‥ )ムツゴロウの論文って
\‐  多いんだね
 
  (‥ )魚のくせに
      泥の上できゃっきゃっ
      ふっふっしてるからな
      見た目の面白さもあって
      みんなの興味を
      ひくんだろうな
 
 もちろん、脊椎動物の陸上進出とからめることもできるから大人気らしい。
 
 
 
 

2015年6月26日金曜日

感性の鋭さとは老いぼれた脳の手抜き宣言である

 
 人間の脳は非常にエネルギーを食う器官である。
 
 ∧∧
(‥ )そして35歳過ぎてからの
\‐  体力の低下は顕著であり
    40を過ぎると
    経験値の上昇も
    これを補い切れない
 
  (‥ )以上を踏まえて次の
      主張を考えてみようか?
 
 歳を取ると体は駄目になるけども、頭は明敏である。感性は鋭いままである。
 
 この主張は正しいか?
 
 
 ∧∧
( ‥)嘘じゃね?
 
  ( ‥)体が思うように
    ‐/ 動かなくなるほど
       体力を失ってもなお
       最大のエネルギー
       消費器官である
       脳は健在である
       こんな主張は
       怪しいよなあ
 
 確かになんらかの理由で筋肉が動かなくなったが、脳への供給は健在である。そういうこともあろう。筋肉と脳は別物だ。元気だけどぼけちゃってるとか、記憶と周囲と自分を認識できるのに体が動かないとか、そういう事例は誰でもしっていよう。
 
 しかしそれらはエネルギー不足とか、老化による体力の低下ではどうもない。むしろ壊れ方が違う、つまりアクシデントだとみなした方が良くないだろうか?
 
 アクシデントと老化による出力の低下を等価に扱うことはできまい。
 
 ∧∧
(‥ )
\‐  老化によって単純に体力を
    失っている状況で
    最大の
    エネルギー消費器官である脳が
    今なお鋭敏であると
    自己申請する
    これはいかにも
    胡散臭い主張である
 
  (‥ )実は脳の動作が
      手抜きになっていて
      エネルギー消費を
      ケチっている可能性
      これを疑うべき
 
 
 実際、脳の動作をケチることは老人どころか大人の特徴である。
 
 こうである
 こうであるはずだ
 こうなのだ
 こうでないとだめだ
 
 これ全部、解探索の手抜きである。

 大人は頭が固いとか言うが、多分、それは正確ではない。体力が無いので脳が面倒くさがっているだけなのだ
 
 ∧∧
(‥ )解を探索するどころか
\‐  自分が予め用意した答えに
    ゴリ押ししているだけである
 
  (‥ )そもそもだな
      老いても感性は鋭いままだ
      この主張自体が
      手抜き臭するよな
 
 人々のいう感性とは、自分があらかじめ用意している答えに物事を無理矢理こじつけるための言い訳ではないのか?
 
 老いても感性が鋭いままである。これは老いぼれた脳が手抜き宣言をしていると見るべきではないのか?
 
 実際、感性などという言葉には、私がこう感じているからこれで良いのだ、という頑迷さがある。
 
 ここには総合的に状況を付き合わせて解答を探そうという動作がまったく見られない。これでは昆虫以下だ。
 
 

世界にはあらゆるモデルと方程式が存在する

 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)んー
    ‐/ 検索をかけてたら
       海氷の成長を表現する
       モデルが出てきた
 
 ああ、世界は広い。こんな式とモデルもあるのか。しかし考えてみれば、こういう式やモデルが存在するのは当然だ。そうでないと人間の経済に影響を与える海氷の動態を解く事はできない。誰かが考え、誰かが利用し、そして誰もがどこかでその恩恵にあずかっているのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )最初の別の方程式で解くと
\‐  北極海の氷が厚さ1キロを
    越えちゃうからね
    ここはやはり
    海氷のモデルを
    把握するべきだと
 
  (‥ )もちろん
      厚み1キロなんてことは
      ないんだよな
      多分、季節変化を
      考慮せずに
      平衡状態に陥る極限まで
      凍結が進行した状況を
      解く式だからだろうな
 
 
 日照変化があり、液体の水が熱を吸収し、それが凍る際に熱を解放する、そういうことはその式において想定されていない。そういうことだろう(実際、想定する必要がない状況を解く式である)。
 
 ∧∧
(‥ )でも日照変化が存在し
\‐  凍結点以上に温度が上昇する
    世界ではそうではない...
    多分、そういうことだよね
    
  (‥ )海氷の成長を把握せよか...
      時間がないからな
      把握しつつ
      なおかつ近道を探索しよう
 
 ∧∧
(‥ )経験的な近似式も
\‐  存在するようですが...
 
  (‥ )結論が数倍変わって
      しまうみたいだけどね
      まあ誤差が数倍ですめば
      良いものだとも言えるよね
      少なくとも目的は
      果たせるわけだ
 
 *数倍もずれるのか?? とか言うなかれ。因果関係が存在しなかったら数倍なんていう誤差ではすまない。数倍ですむ以上は背景に何かあると考えるべきだろう。実際、誤差が2倍ですんだのだから問題ないでしょ? そういう科学論文がその正しさがゆえに世界を変えたことだってある。
 
 **ただ単純に、正確に! とか言ってる見る目の無い馬鹿は寝てろ、という話でもある。
 
 
  

2015年6月25日木曜日

話題の惑星が存在しない可能性

 
 赤色矮星をめぐる惑星グリーゼ581DとG
 
 ∧∧
(‥ )これは存在しないのでは
\‐   という指摘があるのだね
 
  (‥ )惑星グリーゼ581Gは
      ハビタブルゾーンの
      ど真ん中にあって
      大きさも地球より
      やや大きい程度
      生物の存在と可能性を
      論文でも論じられて
      きたのだけどね
      困ったな
 
 ハビタブルゾーン、つまり水が液体として存在し、生物が生存できるだろうと考えられる領域だ。そのど真ん中に地球サイズの惑星があるというのは興奮させられる。しかし、くだんの論文によると、主星の黒点などを惑星と誤認したのではないか? という指摘。
 
 ∧∧
(‥ )まあ地球にかなり近い惑星が
\‐  見つかった赤色矮星は
    他にもありますよね...
    グリーゼ667Cとか
 
  (‥ )赤色矮星の惑星と気候を
      論じた基本的な論文も
      他にあるのだよね
      581Gが使えないのなら
      667Cと基本論文から
      展開するってのも
      手だよなあ
 
 それにしてもなかなかに難儀である。
 
 *ちなみに赤色矮星に地球のような惑星があったら原理上、惑星の片面はいつも太陽に向いていることになる。つまり惑星の半分は永久の昼。そしてもう片方は永久の夜だ。たとえ液体の水が存在する環境でも、昼半球の中心は高温であり、反対に夜半球は果てしない低温と氷の世界。
 
 ∧∧
(‥ )グリーゼ667Cについて
\‐  目を通しておきますか
 
  (‥ )エキセントリック
      プラネットの矢先に
      これだものな
      頭が痛いよ
 
 **エキセントリック・プラネット:軌道が極端な楕円を描く惑星。主星との距離が極度に変わるので温度変化が激しい。ある惑星は5年に1度しか氷が溶けないし、ある惑星は111日の1年のうち、人間が生活できる季節がある一方、表面温度が1000度を越える焦熱が数時間訪れる。理論計算だけでなく最近、温度急上昇の様子が実際に確認された。
 
 
 

2015年6月24日水曜日

自分の頭で考えるということがどれほど危険か!

 
 昨今、流行りという酵素ジュース。
 
 まあ、正直な話、酵母ジュースと呼ばないあたりが良心的か。
 
 ∧∧
(‥ )...良心的というか
\‐  酵母ジュースでは
    飲みたくないから
    でしょうね
 
  (‥ )生イーストの
      すりつぶしじゃ
      気分がなえるからね
 
 邪推するに、酵母ジュースじゃさまにならないので、酵素ジュースというネーミングに飛びついたんじゃねーの? 
 
 ∧∧
(‥ )発酵食品が体に良いのだ
\‐  という思い込みも
    ありますかね?
 
  (‥ )発酵食品は保存が効いて
      食えるというだけで
      体に良いとか悪いの
      問題じゃないんだがな
 
 
 後、酵母が発酵に関わっている。これは一応、知識として知っているということもうかがえる。
 
 つまり
 
 発酵食品=>体に良い=>発酵といえば酵母=>酵母は食うには生っぽい=>そうだ酵素にしよう
 
 多分、こんな連想が働いていると推論される。
 
 この場合、酵素という言葉は酵母をスマートにしたようなもので、それこそ酵母の仲間だと考えられている節がある(もちろん、実際には間違いだ)。
 
 ∧∧
(‥ )なんかそんな感じですかね
\‐
 
  (‥ )義務教育以上のことをな
      人間が自力で考えると
      どんなことになるか
      それを端的に現してるよね

 
人間の知識の2割り、3割りあるいはそれ以上が間違い、勘違い、不適当であることを考慮すると、考えるという行為がどれほど危険か分かるというものだ。
 
 
 
 

酵素ジュースとはこれまた意識が高い

 
 酵素ジュースとか酵素ドリンクってものが流行りらしい
 
 ∧∧
(‥ )酵素は体に良いから
\‐  せっせと摂りましょう
    やせます
    健康に良い
    ....なんですかこれ?
 
  (‥ )酵素って
      蛋白質なんだよな
 
 蛋白質は何種類ものアミノ酸で出来ている。酵素も同じだ。そして僕らが蛋白質を食べて消化する時、一旦、アミノ酸にまで分解してから吸収し、それを体内で分配、再構築する。
 
 ∧∧
( ‥)レゴブロックで作った作品を
    一回レゴにまで解体して
    それを取り込んで
    必要なものは
    レゴから改めて
    組み直すような
    感じだよね
 
  ( ‥)酵素も同様
    ‐/ 酵素を幾ら食べても
      それらは分解解体されて
      ただの素材扱いだよな
      だったら
      普通に肉を食えば
      良いだけの話だよ
 
 ∧∧
(‥ )コラーゲンを食べると
\‐  それは皮膚のコラーゲンに
    なってくれて
    肌に潤いが出る...
    これと同じ俗説ですかね?
 
   (‥ )コラーゲンも蛋白だから
       分解解体の上で
       体内で個々利用される
       食べたコラーゲンが
       直接皮膚に
       いくことはない
       だから
       コラーゲンを食べると
       美容に良い
       これは俗説だ
       食べる分には問題ないし
       うまいけどもね

 
 それにしても、一体全体、何が原因で酵素を直接摂ればそれが体内で活動してくれると考えてしまったのか?
 
 多分、ひとつは論理的に考えて満足することがいけないんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )論理は話の筋道だけど
\‐  筋道は真偽と関係ない
 
  (‥ )道はまっすぐだが
      行き着く場所は
      目的の場所ではない
      そういうことって
      普通にあるからな
      でも
      おっさんやおばさんは
      筋道さえ良ければ
      答えが正しいと思っておる
      論理的に考えるってのは
      極めて危険だな
 
 あるいは大きく分類的に考えている。
 
 ∧∧
(‥ )酵素が不足している
\‐  だから酵素を体内に
    取り込まなければいけない
    これは複数の酵素を
    全部同じものとして
    考えている例ですね
    酵素が増える...
    ああ、こちらは酵素と酵母を
    混同している例ですか
 
  (‥ )さらにいえば
      食べた物が体を作る
      ゆえに
      食べた酵素が
      直接体を作る
      そう思っている
      こういう大きな枠組みで
      ざっくり考えてしまうのは
      ありがちな誤謬だよ
 
 大きな枠組みでものを考える。これは部分を塗りつぶして、枠組み全体を一様なものとして考えることでもある。こういうざっくり感は有効な時もあるが、以上のような場合はあからさまに間違いだ。
 
 このような形式で枠組みを一様に塗りつぶすと、それは誤った大前提になる。そして論理は大前提があらかじめ内包している内容を出力するものだ。それゆえ、誤った大前提から論理的に出てくる答えは必ず間違っている。
 
 ∧∧
(‥ )しかし一様で大きな理解と
\‐  論理に頼って考える人は
    この結論を真であると
    考えるだろう
 
  (‥ )EMだの水伝言だの
     江戸しぐさだの
      酵素ジュースだの
      おっさん、おばさんは
      次ぎから次へと
      得体の知れない理解を
      お手軽に作り出すよな
 
 このことを考えれば、例えば大学生を減らそうとか、仕事だけに役立つ教育を集中的に行なおうとか、そういう合理的な考えが極めて危険なこと明白だ。一回、教養の枠組みを縮小すると正しく理解する人間が消滅する。残るのは分母として存在するおびただしい意識高い系のおっさん、おばさんたちであり、彼らの思いつきによるトンデモは是正されることなく、ひたすら増殖し、社会を安易な理解の中に閉じ込め、停滞させるだろう。
 

 *金がなくなると社会はダイエットしようとするから、まず教育が削られる。かつては先進地域だったイスラーム世界が、西欧に市場を奪われた後、後ろ向きな宗教科学を教えるようになってしまったのも分かろうというものだ。言い換えると、経済状態が悪化した欧米や日本もいずれああなること明白である。イスラーム世界のことを我々は笑えない。あれは意識高い系のおっさんやおあばさんが勝利した世界だと見るべきだ。
 
 **酵素と酵母を混同している。酵母は生物で、酵素は例えば酵母の部品。酵母が自己複製する工場なら、酵素はその工場の生産ラインで働く一部品でしかない。当然、酵素は増えたりしない。酵素が増えるというのは、酵母と酵素を混同している証拠だ。もちろん、こういう誤った大前提から論理的に導きだされた答えは間違っている。
 
 
 
 

2015年6月23日火曜日

昆虫的な突破

 
 知性の無い生物でも解答を探索することはできる。
 
 ∧∧
(‥ )探す
\‐  見つける
    比べる
    判定する
    単純にこの繰り返しだね
 
  (‥ )黄色い花の蜜はこのぐらい
      赤い花の蜜はこのぐらい
      黄色い方が得だから
      黄色い花へいこう
      単純な話だな
 
 つまりごく単純な作業の繰り返しで、解答にたどり着くことが可能。
 
 しかしこの作業には、必要不可欠な動作が幾つかある。
 
 以上の場合なら、蜜の多い少ない、を判定するこの部分。

 *蜜には濃い、薄いもありうるので、実際には”飲める量×糖度”で判定するのかもしれない。

 この判定の部分は、いわば物差しに該当する。この部分がおかしいと適切な蜜を発見することは出来ない。赤い花と黄色い花を比べた時、現実とずれた判定をするのではどうにもならない。解探索は必然的に失敗しよう。
 
 ∧∧
(‥ )絵がうまくならない人は
\‐  これが原因である場合が
    ありうる
 
  (‥ )前、俺様理論家で
      イラストレーターや
      漫画家を目指しているけど
      全然うまくならない奴が
      いたろう?
      あれ多分、そうだな
 
 この絵で良いのだ。と本人は思っているが、本人以外の全員がそうは思わないという事例だ。絵の癖とかではない。なぜなら人物の目の大きさが左右でおかしかったりゆがんでいたりする。つまりこの場合、判定の基準、物差しに該当する動作がバグっていると見るべきなんだろう。
 
 そもそも俺様理論屋であること自体、脳神経がバグっている証拠だったのではなかろうか? 俺様にこだわって他人の意見を聞かないというのは、何かに固執することを示す。例えばミツバチが赤い花だけに固執した場合、赤い花より蜜の多い花が存在しても、それを見落とすだろう。それと同じ理由で、固執はバグの原因になりうる。
 
 もちろん固執の数値が0でも駄目だ。その場合、そもそも絵を描かなくなる。こだわりが0なんだから当たり前。集中力まで0になってしまう。しかし俺様理論家は固執の数値が皆より強すぎる。パラメーターをやや低く設定するべきなんだが...
 
 ∧∧
(‥ )機械じゃあるまいし
\‐  それができたら
    苦労しませんね
 
  (‥ )生物自体は
      機械的なんだが
      調節つまみは
      ないからな
 
 そういえば昔、自分と同じ美術部に属していた奴にもいたよな。偉そうに皆の絵を評論するのだが、明らかに全員より下手糞なのだ。
 
 ∧∧
( ‥)あれもバグってた事例?
 
  ( ‥)絵をパクることも
    ‐/ 出来ないんだ
      うまい人の絵をパクれば
      問題はかなり解決できる
      はずなんだがな
      それすらできないのは
      判定に
      問題がある証拠だろ?
 
 二つの絵を見比べて、ここが違う、と判断できないのではパクることすらできない。
 
 反対に判定基準がまともで、解探索の回路が正常なら、探索を累積させれば良い。
 
 ∧∧
(‥ )あとは単純に体力の問題に
\‐  なっていくのである
 
  (‥ )回路さえ正常なら
      試行の数とそれを実現する
      体力だけの話になる
      言い換えれば
      40過ぎても下手糞な奴は
      もう何したって
      どうにもならないよって
      ことだね
      
 
 漫画や絵と違い、小説を書くには考えることが大事だ、という人もいるが、これも実際には以上と話は同じだ。
 
 ∧∧
( ‥)テキストの場合
    それまでに書いた部分が
    その後を決定するからね
    単純な事例だと
    あるキャラを殺したら
    後の話はその人抜きで
    展開しないとおかしくなる
 
  ( ‥)これキャラに限らないのだ
    ‐/ 単純な説明文でも
       ”しかし”と一回使ったら
       そのすぐ後で
       何度も”しかし”を
       反復するとくどい
       だから
       しばらく使えなくなる
       前の決定が後を制限する
 
 これは分岐する時間線の中で一番望ましい時空を検索することと同じだ。これも解探索の話であって、そして脳は人体の中でも特にエネルギーを消費する器官である。
 
 ∧∧
(‥ )結局、文章も体力だと
\‐
 
  (‥ )体力の降下は35には
      深刻に進行している
      経験値が上昇しているので
      気がつかないけどね
      でも40を過ぎると
      経験値の上昇を
      体力の低下が上回る
      総体としての能力は
      下降線を描く
      これは避けられない
 
 ∧∧
( ‥)それなのにあなたは
    体力勝負で挑もうと?
 
  (‥ )あれこれ考えて体力を
      消費してしまうよりも
      昆虫のように単純作業を
      延々と反復した方が
      体力の消費はまだしも
      少ないはずだ
      そういう目論みなんだが
      これは正しいかな?
 
 ようするにこれ、脳を放棄しようということだ。
 
 
 
 

同じ手遅れでもやるなら今のうち

 
 夕刻、疲れたので少し寝て、起きてみると
 
 ∧∧
( ‥)もう朝の3:00だよ
 
  ( ‥)おわっ
    ‐/ 8時間過ぎとる
 
 昨日は何したっけかなー カットのラフを描いて、公園に散歩にいってスケッチして、漫画みたいな何かの下描きをして...
 
  (‥ )やれやれ昨日は
      それで終わりか
 
 ∧∧
(‥ )その前の土日なんて
\‐  もっとひどくて
    二日間
    ほとんど眠りっぱなし
    でしたよね
 
 先方に現状の下絵はこんなんですと、漫画みたいな何かの下描きをデータ化し、8ページ分送ったところで力つきたようである。眠いということは寝なければ体力が回復しないということであり、体の要請には従うべきだ。というか従わないと体が動かん。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  漫画家さんって体力あるよね
 
  (‥ )技能もさることながら
      漫画ってあれは
      体力で描いているだろうな
 
 
 実際、技能も体力のうちである。数の累積は質を凌駕する。知性の無い生物が解答を探索できるように、試行の数さえ多ければ答えは求まる。解探索は頭の問題などではありえない。そして探索には手数が必要であり、体力が必要だ。言い換えれば、いくら技能があっても体力が無くなればどうにもならん。
 
 ∧∧
(‥ )以前、出版社の待合室で
\‐  漫画の持ち込みをしている
    人がいたよね
    歳は30ぐらい
    絵は丁寧だったけど
    10枚ぐらいでしたかね?
 
  (‥ )あれじゃ駄目だ
      数が少なすぎる
      とはいえ、もう歳で
      描く体力がないんだろうね

 
 ∧∧
( ‥)あなたも他人のことは
    言えませんな
 
  ( ‥)まったくだねえ
    ‐/ すぐ疲れてしまう
       体力を失うって
       致命的だよな
       実際俺ぐらいの歳から
       フリーは駄目になって
       いくからなあ
 
 
 人間は40過ぎたらもう下降のみ。この状況では、フリーは35までに仕事を拡大して人を雇い、己の仕事を事業として軌道に乗せるか、あるいはこの先に活路無し! そう見切りをつけてさっさと退避しないといけない。
 
 ∧∧
(‥ )どっちも出来なかった人は
\‐  非常に分の悪い賭けに出ないと
    いけなくなる
 
  (‥ )賭けの時点で分が既に
      悪い訳だけどね
      まああれだな
      これまでにやっておらず
      なおかつ手軽で
      効率的に金になる仕事だな
 
 ∧∧
( ‥)なんですかねえ?
 
  ( ‥)んー? 
    ‐/ 考えてもしょうがないべ
       やってみれば良いんだよ
 
  
 ∧∧
(‥ )その試行自体が
\‐  体力に制限されてしまう
    わけだけどね
 
  (‥ )同じ手遅れでも
      やるなら今のうちだよ?
      
      

2015年6月22日月曜日

日常系、勝利の日は間近ぞ

 
 山もオチもなく、可愛い女の子の可愛い仕草をただ流すだけの日常系アニメ。
 
 ∧∧
(‥ )これは鬱、引きこもり
\‐  焦燥感に効果があると言う
 
  (‥ )よし来るべき大不況に
      備えて
      海外で延々と放映する
      準備を整えるのだ!
 
 まずはEU、そしてロシア、アメリカ、中国。インドもだ!
 
 そーれ ギリシャ! ギリシャ! すぱーん すぱーん(*間の手の拍手)
 
 引きこもり先進地域、大日本帝国の恐ろしさを見せてやれ。
  
 
   (‥ )これぞクールジャパン!
 
 ∧∧
( ‥)にゃぽーる・コマンダー!
 
 
 
 

2015年6月21日日曜日

福祉帝国は廃熱の増大によって必ず自壊する

 
  
 hilihiliのhilihili: 土壇場で敷金礼金言われても困るだろうの続き
 
 ∧∧
(‥ )あなたの口座に日本人全員が
\‐  1円を振り込むと
    1億2000万円が手に入る
    しかし
    手数料が平均10円かかると
    その1億のために12億が
    消し飛ぶ計算
 
  (‥ )一見すると
      その12億は
      組織を構成する人件費や
      機械の維持費に
      消費されているのだから
      それらも経済として
      返ってくるはずだ....
      と思えてしまう
 

 つまり、1億2000万の振り込みに手数料が12億かかった時、手数料の12億は賃金などになる。それは雇用の創出でもあり、喜ぶべきである。雇用された人々に支払われた賃金は再び消費されて、お金がそのまま経済の流れに戻ってくる...


 わけがない。
 
 ∧∧
( ‥)必ず損失が
    生じるのである
 
  ( ‥)平たく言うと
    ‐/ 熱で消えているのだよな
 
 熱は回収出来ないエネルギーとして、分子の雑多な運動となり、あるいは赤外線として放出される。
 
 ∧∧
(‥ )人間の呼吸と体温
\‐  電気器具・送電設備から
    発散する熱
    工場や自動車の内燃機関から
    生じて捨てられる熱
 
  (‥ )ひどくなると熱を
      捨てるためだけに
      エアコンなどを
      動かさねばならないからな
      そのために金がかかる
      わけなのだ
 
 ∧∧
(‥ )人件費にはこの熱として
\‐  捨てられる部分が
    含まれているわけだよね
 
  (‥ )食費がそうだな
      食べて体温が生じる
      あるいは
      電気代もだな
      エアコンが典型的だ
      というか
      なにもかもが
      そうなのだよなあ
 
 以上で述べた電気代はむしろ使用料金のことだが、電気代そのものにも製造時に熱として損失された分が、必要経費として含まれているはずだ。なにもかもがそうである。
 
 ∧∧
( ‥)つまり国家が巨大になり
    福祉を充実させればさせるほど
    無駄が多くなって
    損失が増えていく
 
  ( ‥)帝国が崩壊するのは
    ‐/ 必然だってことに
       なるよねえ
 
 地上に存在したいかなる帝国もそうだろうけど、ローマ帝国なんかその典型なんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )ローマにおける最大の福祉って
\‐   国防ですよね
 
  (‥ )ゲルマンたち
      周辺異民族の侵入から
      人々を守るため
      現代日本の自衛隊を
      上回る人員を
      軍隊に投入維持する
      現状の太陽光線以外に
      エネルギー源が
      存在しない時代に
      途方も無い話だよ
 
 軍人は体温の形でエネルギーを散逸させ、彼らを維持する食料を運ぶために人々は体温を廃熱し、家畜もまた廃熱する。それらが経済に戻ることは決して無い。これらの必要経費は純粋に損失となる。
 
 それでもなお、国家は保たれた。税金は多くなったらしいが、侵入と破壊は最小限度に食い止められた。
 
 ∧∧
(‥ )でも当時の人は
\‐  文句ばっかり
    言っていたのでしょ?
 
  (‥ )キリスト教徒なんかは
      特にな
      もっともローマが
      キリスト教帝国に
      なった後は
      それは義務に
      書き換えられるのだけど
 
 
 今の僕らも文句ばかり言っている。それはしょうがないことでもあるし、止む無しだ。文句の理由はいくらでもあるし、それらの多くは心情的に正当ではある。
 
 ∧∧
( ‥)とはいえ確実に
    言えることがある
 
  (‥ )どんな福祉帝国も
      熱エネルギーの形で
      損失が起こる
      巨大になればなるほど
      損失は顕著となり
      福祉が充実するほど
      負荷は増し
      帝国は自重に耐えられずに
      瓦解する
      
      
 

土壇場で敷金礼金言われても困るだろう

 
 生活保護とは何ぞや?
 
 ∧∧
(‥ )あなたみたいな
\‐  イラストレーター
    あるいは
    物書きでは
    生活保護なんて
    受けられないのでは?
 
  (‥ )まあそうだろうね
 
 根拠はあまり無いが、まず予想するに、稼ぎの悪いイラストレーターを支援するために税金を使うわけにはいかないだろう。

 それに、仮に生活保護を利用してイラストレーターが生活できるのなら、そういう方法はすでに知られているはずだ。それが是か否か以前に、こう言う方法がある、そういう情報が耳に届くはずである。だがそういうことはない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり予測するに
    生活保護とは
    そういうことに
    利用できないものだろう
 
  (‥ )でもこれだけだと
      ただの予測だ
      そこで
      以前、実際に
      聞きにいって
      みたよ
 
 生活保護の説明をまとめた要旨をもらえるかと思ったら、否応無く相談扱いとなった。とはいえ相談となると相手は紙ではなく、人間である、色々と根掘り葉掘り尋ねてみた。
 
 少なくともひとつ致命的な点がある。
 
 当たり前だが、生活保護を受給するには収入がある一定以下である必要がある。問題はそれが年収ではなく月当たりの収入で換算されるという点であった。
 
 ∧∧
( ‥)例えばあなたが本を
    一冊書くのに1年かかり
    その原稿料が30万で
    あったとする
 
  (‥ )つまりこの場合
      年収が30万なのだが
      振り込みは一括だ
      振り込みがあった時点で
      月収が30万になる
      生活保護の必要条件は
      それで解除される
      おしまいだな
 
 つまりイラストレーターのままでは生活保護を受けるのは理論上、難しいということだ。
 
 そもそも生活保護とは何らかの理由で生活出来るだけの収入が得られない人を助けるためにある。以上の例で言えば、年収30万しか稼げないような非効率的な仕事をわざわざしている人間を助けるためのものではない。そういうことだとも言える。
 
 ∧∧
(‥ )でも聞いていたら
\‐  そんなことよりも
    もっと困った事態が
    ありうることが
    分かったよね
 
  (‥ )家賃がある程度の
      金額以上の場所に
      住んでいる人には
      生活保護が
      支給されないのだな
 
 説明を聞きながら、ああ、これはなんか見たことがあるぞ。そう思った。以前、ネットで怒っている人がいたのだ。家賃が高いから支給できないというけど、引っ越せと言うのですか?? 敷金も礼金も払えないのに、どうしろっていうの??
 
 あの怒りはこれが原因か。納得である。
 
 ∧∧
(‥ )まあ行政の言い分も
\‐  分からなくもないですよね
    生活保護が必要な人が
    高級な場所にすんでいる
    のはおかしい
    でも
    引っ越しできないほど
    困窮している土壇場で
    そんなことを
    言われても困るよね
 
  (‥ )この近辺だと
      4万2000円が
      上限だったかな?
      この数値だと
      神奈川中央としては
      平均的よりやや安い
      ぐらいかな
 
 その意味では、確かに生活保護というのは結構太っ腹なんである。貧乏人は2万円の場所にすめ、とか言い出さないのだから。
 
 ∧∧
(‥ )でもちょっと困るよねえ
\‐
 
  (‥ )それと親兄弟に通知が
      いくらしいね
 
 要するに親、兄弟に助けてもらえないか? それをまず探るのである。
 
 ∧∧
( ‥)当たり前と言えば
    当たり前ですか
 
  ( ‥)日本中の人間が俺の口座に
    ‐/ 1円を振り込めば
       1億2000万円だけど
       手数料が10円かかれば
       この振り込みのために
       12億が
       消し飛ぶことになる
       同様の理屈で
       生活保護とか社会保障は
       あまりにも非効率的だ
 
 親兄弟に頼ればこんなことにはならない。
 
 ∧∧
(‥ )国や行政が生活保護に
\‐  幾つもの設定を加えたのは
    当然と言えば当然ですか
 
  (‥ )あとハローワークで
      仕事探しましたか?? 
      とか
      そういう仕事探し確認の
      問い合わせなどがある
      らしいな
 
 ∧∧
(‥ )そりゃあ形式的にでも
\‐  探してもらわないと
    困りますからね
    形式的にでも
    確認をするでしょう
 
   (‥ )自分が言われる立場に
       なったと考えてみると
       うっとうしくて
       かなわんね
 
 問題は仕事があるのかということなんだが、生活保護はそこまで考えてはくれない。当たり前の話で、それは管轄外だ。
 
 ∧∧
(‥ )よく考えた仕組みだとも
\‐  言えるけども
    欠陥だらけだとも
    言えますかね?
 
  (‥ )月収で換算するというのは
      ともかくとして
      家賃の件とかは
      ちょっと不便かもなあ
 
 なにより、仕事を紹介するわけでもないし、そもそもそういう作業は管轄外だというのは欠陥だろう。やむを得ない話だが問題なのは確かだ。
 
 ∧∧
(‥ )とはいえ彼らも
\‐  どうにもできませんよと
 
  (‥ )会社でも社会でも
      巨大な組織は
      個々の部署のことしか
      把握できないからな
      全体としては
      馬鹿っぽい挙動を
      示すようになる
      その狭間で
      死ぬ人も出ようよ
 
 
 そしてまた、イラストレーターは金儲けしなければならぬ、そのためには、なにかあこぎな手を使わないと駄目だ。毎度の結論である。
 
 ∧∧
( ‥)あこぎな手ね
    ガンは切らずに直るとか
    そういう奴?
 
  ( ‥)イラストレーターや
    ‐/ 物書きとしての立場から
       言うとだな
       ああいう悪質商法を
       否定することは
       出来ないんだよねえ
 
 ∧∧
(‥ )とはいえそれでは
\‐  つまらないと
 
  (‥ )つまらないことを
      やっていると
      心が死んでしまう
      脳が耐えられなくなるのだ
      そこんところは
      考慮せんといかん


 
  
 

2015年6月20日土曜日

法的曲解を合法かどうか認めるのは人々

 
 物事を調べるには金がかかる。例えば1時間検索すれば時給換算で1000円以上の労働となる。
 
 ∧∧
(‥ )でもほとんどの人は
\‐  1時間以上
    検索することはない
 
  (‥ )人間のほとんどは
      1000円以下の情報で
      満足してしまう
      そういうことだな
 
 ネットの情報はタダだが、タダの情報は所詮はタダだ。そう言うと激怒する人間もいるが、これはまったくの事実だ。情報には値段があり、値段によって内容が変わる。
 
 ∧∧
( ‥)それで?
 
  ( ‥)ビザンチン帝国の
    ‐/ 裁判の話
       原典が分からなくてな
 
 それはこんな話である。ビザンチン帝国、実態はギリシャ帝国だが、それは東ローマ帝国である。西方の蛮族共が自称したカール大帝だの、神聖ローマ帝国皇帝だのというまがい物とは違う。ビザンチン皇帝はまぎれもないローマ帝国の後継者。
 
 11世紀、ビザンチン帝国において、夫を殺された夫人が殺人犯を告訴した。裁判に入る前にまず議論があったという。かかる夫人はそもそも殺人犯を告訴できるのか? 

 古来ゆかしきローマ法を引用した討論が行なわれ、告訴は可能であるとされた。そうして裁判が始まる。
 
 *元文献は日本語のビザンチンの本では手頃かつ有名なものなので、ここではあえて書名を示さない。それに、この文脈で引用するのは迷惑をかけるかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )でもこの
\‐  ”夫人の告訴は可能である説”
    これは実のところ
    トンデモ解釈であると
 
  (‥ )ローマ法って女性の
      法的権利をほとんど
      認めていないのだよね
      真面目に考えれば
      女性の告訴は認めません
      残念でしたー
      で門前払いのはずなのに
      法律をこじつけ解釈して
      オッケーにした
      らしいのだよな
 
 出来れば引用だけではなく、原典を知りたいところ。しかし、少し調べただけでは出てこなかった。
 
 ∧∧
(‥ )まあ探せばそのうち
\‐  出てくるでしょう
 
  (‥ )1時間程度探しただけ
      だからな
      ビザンチン社会とローマ法
      女性の権利や扱いの
      歴史的進展の文献は
      幾つか出てきたけど
      以上の原典には
      まだたどりついていないね
 
 ともあれ、以上の話を踏まえて考えると色々なことが言えよう。
 
 ∧∧
( ‥)時代にそぐわない
    古い伝統的な法律を
    遵守すべき金科玉条と
    奉りながら
    建前は建前、本音は本音で
    現状に合わせて
    法律をひん曲げて解釈して
    運用すれば良いじゃない
 
 
  (‥ )それを期待されているのが
      裁判所や法学者である
      わけなんだけどね
 
 
 昨今は、集団的自衛権を違憲であるとする憲法学者たちに不満が続出しているようである。
 
 ようするにこんな紙切れの条文を文字通りにしか解釈できない引きこもり共のせいで俺たちの命が脅かされてはたまらない、という不満だ。まあ確かに憲法学者の給料が税金であることを考えれば、怒りが増すのも当然だろう。自分たちに養われている寄生虫のくせに、いざという時に役に立たないどころか、有害となれば駆除したくもなろう。
 
 ∧∧
(‥ )中国の南沙諸島埋め立て
\‐  軍事基地建設問題で
    米中、日中、で
    軍事衝突が起こる可能性が
    指摘されてますから
    その時に法学者のせいで
    おかしなことになったら
    困りますと
 
  (‥ )法学者が現状を見ないで
      国家を運営する
      イランを笑えなくなって
      しまうわけだなあ
 
 まあ実際にはイランと違って日本の法学者に最高権力があるわけでもなし、多分、戦争が起これば、なし崩しに物事が進んで、しかもうやむやになって終わりってことなのだろう。その時には新しい学閥が作られて、既存の学閥と置き換えられているのかもしれない。さもなければ、法学者たちが街頭に引きずり出されて民衆にリンチされて物事が変わるのだろうか? 確かに殉教を選ぶ人はいつでもいる。それは尊い行為と賞賛されるかもしれないし、頑迷な石頭と笑われるのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )いずれにせよ
\‐  現実を見据えて
    法律を曲解しないと
    法律は現実に
    轢きつぶされるだけですよと
 
 
 (‥ )反対に
     現実が法律に従うべきだ
     そう主張する人もいるな
     だがそれだと
     法律は世界のすべてを
     包含していると言うのと
     等しい
     それでは
     俺のプログラムにバグは無い
     と言っているのと
     変わらないたわ言だよね
      
  
 なんでも曲解すれば良いというわけでもなかろうが、現実を決めるのが人々の要望であることを考えれば、それに従わなければ打ち捨てられるだけなのだ。現象の背景にある物理的な力を無視するわけにはいかぬ。
 
 ∧∧
( ‥)法的曲解を合法と認めるのは
    法学者ではなく
    実際には
    人々の要望なのである
 
  ( ‥)そこを見極めないと
    ‐/ 後でどえらい目に
       あうからね
           
 
 
 

日常系は勝利する

 
 女の子と過ごした楽しい時間の記憶を呼び覚ますと、鬱状態だったマウスの症状が改善される。
 
 =>光遺伝学によってマウスのうつ状態を改善 | 理化学研究所
 
 そういえば、日常系のアニメ。この場合、日常系のアニメとは、ストーリーのある萌えを通り越して、可愛い女の子が可愛い仕草をただ漫然と行なうというアニメのことだけども。こうした日常系のアニメは鬱に効くという俗説をしばしば見る。
 
 *この場合、鬱という言葉は非常に広い意味に拡張されている。
 
 
 ∧∧
(‥ )日常系は鬱に効く
\‐  あの俗説は事実だった
    ということなんですかね?
 
  (‥ )事実かどうかは知らんが
      事実だとしても
      違和感ねえな
 
 さらにいうと、鬱状態を改善せしめたのが、楽しかった記憶というのがみそだ。記憶は実体そのものではない。つまりこれは...
 
 
 ∧∧
(‥ )可愛い女の子の存在は
\‐  たとえそれが非実在でも
    脳の閉塞状態を
    打開するほどの
    インパクトを持つ...と
 
  (‥ )当てずっぽうだけど
      そういうことかもな
 
 つまり楽しかった記憶は捏造でもいいし、バーチャルでも良い。
 
 ∧∧
( ‥)でも? 思いつかんと?
 
  ( ‥)思いつかないねえ
    ‐/ なんかこう
       脳神経のつぼを
       むぎゅう〜っと
       押してくれるような
       造形でないと
       いけないのだがな
       どんなキャラかな?
 
 ∧∧
( ‥)あなた
    二次元アイドルの
    双葉杏ちゃんすきでしょ?
 
  ( ‥)それは不労所得へ一路
    ‐/ 邁進する姿に
       あこがれてるからだろ?
 
 
 ∧∧
( ‥)いいから想像してみなさい
 
  ( ‥)...ああ、うん
    ‐/ ちょっとやばいかもな
       脳が少し起きた感じする
 
 
 ∧∧
( ‥)何を想像した?
 
  (‥ )杏ちゃんが寝転がって
      ゲームしてるところ
 
 
 ∧∧
(‥ )効果は確認できましたね
\‐
 
  (‥ )なあ、これ犯罪じゃね?
      相手、17歳だぞ??
 
 
    
 
 

2015年6月19日金曜日

楽しい記憶を呼び覚ませ

 
 鬱病に似た症状を示すマウスに、楽しかった記憶を呼び覚ますと、症状が改善される。

=>光遺伝学によってマウスのうつ状態を改善 | 理化学研究所
 
 
 *雌のマウスと一緒に過ごした時に活発になっていた神経細胞を、光で刺激したら鬱状態が改善された、という内容である。
 
 ∧∧
(‥ )またなんというか
\‐   正直な研究結果ですね
 
  (‥ )よーし
      俺も楽しかった記憶を
      思い出しちゃうぞ
 
 思い出せん
 
 ∧∧
( ‥)なんか無いのか?
 
  ( ‥)真っ暗闇の中で
    ‐/ 星を見ていたとか
       そんなぐらいだな...
 
 
 よーし、こうなったら記憶を捏造するんだ。
 
 
  (‥ )具体的にはどんな記憶を
      捏造すれば
      良いのですかね?
 
 ∧∧
(‥ )女の子と一緒に
\‐  楽しく過ごした
    これがみそですな
 
 女の子、女の子かあ。
 
 俺は、どんな女の子が好みだったかなあ。

 
 
  ( ‥)自分の脳神経を
    ‐/ 強烈に励起させるような
       理想的な女の子を
       捏造するために
       脳をフル回転
 
 ∧∧
( ‥)負荷をかけると
    脳の症状が
    悪化するんじゃね?
    
 
 
 意外とこれが難事である。忙しいとなるとなおさらだ。
 
 
 
 

人工知能に殺されないようにしないとね♡

 
 ∧∧
(‥ )ボーカロイドは
\‐  人工知能にあらず
 
  (‥ )あれは
      人間を部品にした
      巨大な演算機械だからな
 
 ∧∧
(‥ )ロボットが自立して
\‐  自分で作詞作曲して
    そうして初めて
    批評の対象たりえるのです
 
  (‥ )でっ?
      怒ったロボットに
      頭をかち割られると
 
 
 ∧∧
(‥ )それは....良く出来た
\‐   人工知能ですねえ
 
  (‥ )人工知能ってのは
      人間の実験的な再現だ
      人間を知るために
      作るもので
      そこに
      未知との遭遇なんか
      ありゃしない

 
 
 人工知能が未知のものに見えるとしたら、それはその人工知能の出来が悪いだけであろうし、良く出来た人工知能には人間と同じように接しないといけない。相手はただの人間なのだ。あまりに失礼なことをしたら殺されても文句は言えない。
 
 ∧∧
(‥ )それに対して
\‐  ボーカロイドってのは
    もっと異形の産物ですかね
 
 (‥ )人間自体を
     パーツに組み込み
     初音ミクを用いて
     それらをつなげた
     人体製演算機械
     マッドサイエンティストの夢
     あれこそ未知との遭遇
     ブレークスルーだろうな
 
 人工知能ごときがなにほどか。良く出来た人工知能ほど、それは人間になり、未知は解明され、その最後の欠片まで絞り尽くされるだろう。
 

 
 

2015年6月18日木曜日

人生の引っ掛け問題

 
 俺はガンらしい。どうすれば生き延びられるのか? この本を見れば切らずに直るって書いてある!! 抗ガン剤を使う必要もない!! 医者にかかると殺されるともある!!
 
 
 ∧∧
(‥ )自分の命がかかっている
\‐  そんな時に
    こんな選択肢を
    自ら選ぶとは
    いかなることか?
 
  (‥ )選択が愚かなというより
      調べるのを
      ケチっているのだよな
      少なくとも
      結果的にはそうなのだ

 
 何かを調べる。本を読んでも意味が理解できない。そのために別の本を買う。本を理解するために本を買って、その本を理解するために別の本を買う。必ずしも買う必要は無い。図書館で借りても良い。だがそれでも本を読むのにそれぞれ10時間、理解するのに読み直して30時間。だから1000円で時給換算すれば3万円...
 
 ∧∧
(‥ )...ですむわけがなくて
\‐  本を買いにいったり
    読むべき本を書店や図書館
    ネットで調べたり
    移動するから
    時間もかかれば
    交通費もかかる
    脳を酷使するから
    食べたり飲んだり
    そういうお金もかかる
 
  (‥ )こうなると
      実働の時給換算じゃ
      すまなくなるんだ
      これらを全部こなすのに
      一ヶ月かかったら
      20万とかそれ以上だよ
 
 実際にはそれ以上かかるであろう。何かを把握するには膨大な出費が必要だ。
 
 
 だがしかし、冒頭の人間は違う。命の危険がある時に、ガンは切らずに直りますとか、医者にかかると殺されるとか、そういう怪し気な本を手軽に買ってすませてしまう。
 
 端から見ると、命が惜しいとか言っているけど本当なの? あなたが自分の命に投資した金額って、それってせいぜい数千円じゃね? 読む過程を時給換算しても数万円だよね? それで良いの?? そう疑問に思うような事態。
 
 ∧∧
(‥ )なんでこんなことになって
\‐  しまうのか?
 
  (‥ )まあ昨日の話の
      続きだね
 
=>hilihiliのhilihili: この手抜きは食い物でないせいか? それとも体力の限界か?
 
 
 説明は色々とありうる。例えば脳はカロリーを膨大に消費する器官だから、脳が節約のため考えることを拒否しているのかもしれない。あるいは食べ物に直接関係ないから手抜きをするのかもしれない。あるいは忙しすぎて、もうそんなことどうでも良いのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは?
 
  (‥ )目標物を手に入れたので
      満足した
      それで探索を止めた
      そういう可能性だな
 
 例えば、食べられる芋はこういうものである。これを探せば良い。脳内にそういうイメージがあったとする。
 
 ∧∧
(‥ )...それを実際に見つけたら
\‐  そこで探索を停止しちゃう
    だろうね
 
  (‥ )問題はその芋は
      あくまでも
      イメージなので
      食えるかどうかは
      食ってみないと分からない
      そこだな
 
 芋なら食って試せば良い。だがインチキ療法は試して死んで、それで終わりだ。
 
 この場合、通常の解探索だけだと死ぬ。犠牲者はそこを突かれているのだとも言える。
 
 ∧∧
( ‥)つまり解答欄を見る前に
    答えを検算する必要がある
    でもどう検算すれば良いのか
    そこが分からない
 
  ( ‥)こういうのは
    ‐/ 授業ではあまり
       習わない部分だね
 
 
 確かにこれは人生の引っ掛け問題かもしれぬ。
 
 
 ∧∧
(‥ )検算の仕方を調べれば
\‐  良い訳だね?
    そこにこそ労力を
    傾注するべき
 
  (‥ )困ったことに
      発見に満足した奴は
      検算しないけどな
 
 
  
 

心中物語

 
 夢を見た。
 
 隣の座席でカップルがいちゃいちゃしている。だがその身なりは江戸時代だ。心中と言っていたから、心中ごっこだったのかもしれぬ。
 
 ではっ
 
 というと男が死体になって、そして消えた。
 
 女も死体になった...のだが動いている。というか、止めていた息を吐いたりしている。
 
 心中ってそういうものなの?
 
 ふと見ると、目の前にお付きの女の子がいて、はやく死んでしまいなさいよ、こうやって、と模範を見せている。
 
 お前さっきまでいなかったろ? そう思うこっちを尻目に、彼女は見事な死にっぷりを見せてくれるのだが、まるでそれはパン生地の時は華麗な出来映えだったのに、焼き上がったら目玉が飛び出た人面アンパンのようであった。目玉がカメレオンみたいに互い違いの方向を向いている。
 
 死体だから当然のごとく目の前で身じろぎもしない。グロいんだよな。
 
 どうしましょうかね? 第三の女の子登場。
 
 いや、あなたもいなかったよね?
  
 そう思いつつ、悪いのは心中できなかった女の子だ。彼女の手を掴んでいった。
 
 おらあ、文字通りの意味で頭から食っちまうぞ? バリバリボリボリガリガリ

 ぎひゃあっ! と声を上げて彼女は消えた。目の前にいたグロい人面アンパンになっていた女の子も消えた。第三の女の子は、おじさん、ありがとうと言って消えた。
 
 すると座席の脇から青い手が伸びてきた。
 
 お前、俺の連れになってことしてくれるんだい!!
 
 男の声だ。
 
 お前は性的な意味で食ってやる。おら、出てこい。そらそらあ。手を掴んで引きずり出そうとすると、ぎひゃあ! と声を上げて消えた。
 
 もう誰もいない。一人だ。
 
 夢から目覚めると、いつもの仕事部屋である。
 
 
   ( ‥)退屈だなあ
 
 ∧∧
( ‥)ほう?
 
 
 
  ( ‥)ギリシャ
      さっさとデフォルト
      しないかな
 ∧∧
( ‥)暇つぶしに
   デフォルトされてもね
 
 
    
 ∧∧ 散歩にいきましょうよ
( ‥)
 ‐( ‥)そうだなあ
     なんか脳が
     煮詰まってるよね
 
 
 散歩から帰ると、脳の痛みは消えていた。
 
 
 
 

2015年6月17日水曜日

この手抜きは食い物でないせいか? それとも体力の限界か?

 
 震災で原発がパーンした時、図書館へいくと原発は怖いぞ〜〜、という煽り本は借りられていたが、放射線医学の本は軒並みそのままであった。
 
 あるいはこうである。
 
 ガンは切らずに直る。命の危機を口にした彼が手にしたのはその本であった。
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  ( ‥)人間ってさ
    ‐/ 命の危険がある!!??
       と本人が本気で
       思っている時でさえ
       金を出し惜しみするの
       だよなあ
 
 自分が予め望んでいることを求めているだけで、調べていないじゃんよ。なんで調べないの?
 
 お前たちが言っている、命の危険って、金に換算すれば700円か1000円なのか?
 
 お前の命って1000円で買えるわけ?
 
 ∧∧
(‥ )調べることには
\‐  時間もかかれば
    お金もかかる
 
  (‥ )時給換算するとな
      調べるって
      ごく単純な内容でも
      数十万円とか
      それ以上になっちゃうの
      だよな
      資料代抜きでも
      そうなってしまうのだ
 
 調べるとは対価が高いのだ。
 
 それゆえにこう言われるであろう。
 
 命が惜しいとか言ってるけど、あなたのそれは本気じゃないよね? 少なくとも投資した労力を言ってみなよ。それ幾ら? それがお前の自己評価で、それはお前が自分自身につけた値段で、それがお前の本気なわけだけど、一体幾らなの?
 
 言ってみな。 100円か? 1000円か? それとも奮発して5000円か? 答えろよ。
 
 ∧∧
( ‥)まあそうなって
    しまうわけだと
 
  ( ‥)でもさこれって
    ‐/ すごく奇妙なこと
       なんだよね
 
 人類は何十万年も、芋でもなんでも、食べ物を得ようと多大な投資をしてきた。それを考えると、自分の命がかかっていると自分で言っている時に5000円とか1万円の投資ですませるというのはあまりにもおかしい。
 
 ∧∧
(‥ )芋の発見は
\‐  現在の時給で換算すれば
    それだけで何千円とかに
    なるはずだからね
    芋にそれだけ投資するなら
    自分の命は
    芋何個分ですかね?
 
 
  (‥ )今でこそ
      大量生産されて
      非常な安値で
      手に入れられるけど
      芋とは本来
      そういうもの
      なのだよね
 
 *今の世界で芋が安いのは錯覚だとも言える。現在の農業は化石燃料をばんばん使っている。そして化石燃料は圧縮された過去の太陽エネルギーであり、それを使うとは時間を高速で進めていることと変わらない。つまり芋の値段が安く見えるのは、大量生産もさることながら、時間を早回ししているために生じた上辺だけの現象なんだろう。
 
 それにしても、以上を考えると、命の危険があると感じた時に放射線医療の本を読まないとか、ガンは切らずに直りますを読んじゃうとか、それはさながら自分の命が芋以下でございますと言ったに等しい。
 
 ∧∧
(‥ )解答探索に
\‐  エネルギーを
    投資しなさすぎだと
 
 (‥ )真面目に考えると
     おかしいだろ?
     探し物が
     食い物じゃないからかな?
 
 この解釈は、探し物が食い物じゃないので、実際のところ脳は真面目に考えていない、という可能性である。
 
 ∧∧
(‥ )ご本人は否定するでしょう
\‐
 
  (‥ )自分の意思や意識を
      信用しちゃいけないな
      意思や意識は脳の影だ
      脳が手抜きをしたら
      意思や意識をいくら
      しっかりもっても
      行動は手抜きになる
 
 自分の自由意志を信用するな。意思や意識はただの影だ。こんなものを信用していたら殺される。
 
 
 あるいは別の可能性もありえよう。
 
 ∧∧
( ‥)たとえば?
 
  (‥ )俺たち人類は今
      自ら作った檻の中で
      生活し
      檻の維持構築のために
      膨大な投資をしている
 
 つまりこういう可能性。
 
 我々は檻の維持構築の投資だけでもはやあっぷあっぷ、溺死寸前なので、脳は他のあらゆることに対し、手を抜くことを決断した。
 
 ∧∧
(‥ )最悪の可能性だな
\‐
 
  (‥ )だけどさ
      ありえそうな気が
      しないかね?
 
 だって、めんどくせーし
 
 
      
  

流されて流れ着いた先の物語

 
 tumblrは雑誌に近い。部屋の片付けの時に出てきた古い雑誌を見るような、たわいもなく、それでいていつのまにか時間がすぎていく読み物。
 
 ∧∧
(‥ )tumblrはあらゆる
\‐  コンテンツが無断引用される
    ネットの墓場だという
    評価があるそうですよ
 
  (‥ )...
     ああ、それを考えると
     雑誌や新聞って
     出版の墓場だったんだな
 
 
 
 
 

それは砂金取りの話じゃねえの?

 
 40代、50代にこそ豊富な人材が隠れています。
 
 ∧∧
(‥ )だそうですけどね
\‐
 
  (‥ )40が人間のピークで
      あることを考えると
      下落世代に一体全体
      何を期待しているんだ?
      という話だな
     
 
 ∧∧
(‥ )自己評価を低くする必要は
\‐  ありません
 
  (‥ )低くする必要はないけど
      高くされても困るね
      それはどっちも嘘だしね
 
 
 ∧∧
(‥ )自己評価を低くしたら
\‐  外資系では首ですよ
 
  (‥ )物事をそういう風に
     人間関係に置き換えて
     みんなしてますよ?
     あなたもしませんか?
     なんて煽動されてもな
     それにその
     外資がしてるとやらは
     要するに
     ほら吹き大会だよね
     

 ∧∧
(‥ )経験豊富な人がいるのは
\‐  確かですけどね
 
  (‥ )それは
      ここの砂の中には
      まれに砂金が入っています
      という話と同じだろ?
 
 
 砂金を掘る側からすればその着眼点で良いのだ。1日あたりに処理できる砂とそれにかかる手間賃に対し、そこから得られた金の売却額が上回れば利益が出来る。
 
 だが、砂の側からすれば、砂金が混ざっているからといって、砂である自分の価値が上がるわけではない。砂は所詮は邪魔者である。砂金取りが自分をじろじろ見ているからといって、期待するのは馬鹿げたことだ。奴らは砂に興味があるのではない。
 
 
 ∧∧
( ‥)要するにですよ
 
  (‥ )40、50を評価する
      これは砂金取りの視点で
      砂の側から見た
      話じゃないよな?
      40越えた奴が
      こんな話を信じ込んだら
      死にますよ
      所詮は砂ですよ
 
 あるいは、自分のありもしない自尊心をくすぐるほら話として聞き流すのが上策。
 
 砂金取りと砂の立場とでは、話してることが同じでも、その内容は180度異なる。
 
 
 そして現実は厳しい。40を越えたら下落する一方だ、その状態でも状況をどう切り抜けるのか、これ課題。

      
    

2015年6月16日火曜日

そのおっさん、速度は10分の1

 
 ああ、疲れたアイスでも買いにいこう。足を伸ばしてコンビニまでいってみると
 
   レジが妙に 
 ∧∧ 混んでるよ
( ‥)
 ‐( ‥)ああ二つのレジの
   ‐°  ひとつが公共料金の
      支払いで
      ふさがっているのだな
 
 だが、良く見てみると、店員の前には電卓があり、女性店員がおっさんに説明していた。おっさんは納得いかないという顔だ。別にクレームを入れているわけではない。なんでそうなるのか理解できないので、何度も同じことを尋ねている、そんな感じ。おっさんは、いや、じいさんだな、年齢はもう60を越えていよう。長い労働で焼けた黒い肌が骨に張り付くよう。体は丈夫そうだが頭は悪そうだ。どんよりした目が、なんで? と言っている。自分が受け入れられない現実はすべて嘘だと思い込んでいるかのようだ。
 
   なんでしょうね?
   なんでこんな金額に
   なるのか分からないとか?
 ∧∧
(‥ )
 ‐( ‥)そんな感じに見えるね
   ‐° 
 
 理由がなんであれ、店員にしても他の客にしても迷惑な話である。幸いにもレジは二つある。そこに並んでいると、次々に人が並ぶ並ぶ。自分の後ろに並んだ別のおっさんがつらそうな顔をしている。
 
 いや、脇目で見ただけだが、後ろのおっさん、時々、家の近所を徘徊しているおっさんだよな。
 
   あれ徘徊ですか?
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)そうねえ
   ‐°  ぼけて徘徊とかじゃ
      ないよねえ
 
 アル中かなにかで足取りがおぼつかない、そんな感じに見えるおっさんだ。顔を下に向け、夜の道を、じっと目を閉じたまま突っ立ち、時々、2、3歩、よろめくように進むのである。つらそうな顔はいつものことだ。いやつらいのではなく、見たくないのかもしれない。しかもどうやら時として、道を間違えているらしい。
 
 このおっさんは何を買ったのだ? ちらっとおっさんの買い物かごを覗くと、ひとつはつまみかもしれない。そしてもうひとつはビールだった。
 
 ビール????
 
   アル中がビールを
 ∧∧ 飲みますかね?
(‥ )
 ‐( ‥)おっさんアル中じゃ
   ‐° ないのか?
     どういうこっちゃ
 
 
 おっさんが後ろで何か言ってる。早くしろよー、そんな感じのもごもごした言葉だ。
 
 いやいや、おっさん、あんた普通人の10分の1の速度でしか動けないじゃんよ。
 
 以前、そのコンビニの前でおっさんを見たのである。自分はそこから散歩へ行く途中で、300メートルあまり歩いて振り返ったら、まだコンビニの前、30メートル以内にいるのが明かりに照らされて見えた。つまりおっさんの移動速度は通常人の10分の1である。
 
 うつむいてじっと立つ、思い出したように2、3歩、歩く。そうしてまたじっと立つ。その繰り返しがこの結果である。
 
 公園でぼんやり夜景を眺めて計算するに、自分が公園と家を往復する間におっさんは、ちょうど自分の家の近くにまでたどり着くはずだ。移動方向からすればそうなるだろう。そう考えながら家まで帰ってみたら
 
  いたよねえ
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)いたんだよなあ
   ‐° 
 
 そのおっさん、速度は通常人の10分の1。だのになぜレジを生き急ぐ。アルコールをすぐ飲みたかったにしても、ビールとはまた薄い。アル中でないとしたら、その動機といらつきは一体何なのか?
 
 コンビニを出て振り返っても、おっさんの姿は無かった。その移動力10分の1、健在である。
 
 

      

もうWW2なんて忘れた方が良いね

 
 昔、こんなことを言った人がいる。ベトナムはアメリカに勝った。だのに日本はアメリカに負けた。日本軍が弱かった証拠である。
 
 ∧∧
(‥ )...どう考えるべき
\‐  なのですかね?
 
  (‥ )弱い強いで
      考えるから
      混乱するんじゃね?
 
 そこでこう考えてみる。
 
 日本は勅令を受けて戦争を止めた。
 
 ∧∧
( ‥)負けたから
    勅令が出たのでは?
 
  (‥ )そう言う人も
      いるだろうから
      さらにこう考えてみよう
 
 湾岸戦争後、フセイン大統領は、退いたのはアメリカであり、我々はアメリカを撃退した、勝ったのは我々だと言った。怒ったアメリカはイラク戦争に突入し、フセイン大統領を処刑した。ではアメリカは勝ったと言えるのか?
 
 ∧∧
(‥ )戦争をどう定義するかにも
\‐  よるだろうけど
    そういう認識論から
    離れれば
    今の状況を勝ちましたー
    なんて言えるわけないよね
 
  (‥ )戦争の勝ち負けって
      なんだ?
      という話でもあるな
 
 実際、アメリカはベトナム戦争で負けたのだろうか? 勝ったのだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )負けてはいないけども
\‐  逃げ帰ったのだよね
    そういうのを負けと
    言うのだけども
    本土が攻略された
    わけではない
    その意味では負けていない
 
  (‥ )あれだな
      勝ち負けの定義に
      こだわると
      状況が見えなくなる
      そういうことでもあるな
 
 これらを考えて冒頭に戻る。
 
 ベトナムはアメリカに勝った。日本はアメリカに負けた。
 
 ∧∧
( ‥)実際には日本は
    負けた訳じゃなく
    勅令に従っただけだと
 
  (‥ )ぶっちゃけ
      ゲリラ戦を継続できた
      からね
 
 事実、アメリカ人自身が恥知らずにも言うのである。原爆を投下したから日本は降伏したんだ。連合軍も日本人もあれ以上死ななくてすんだじゃないか。
 
 ∧∧
(‥ )時系列的には
\‐  本末転倒だけど
    日本との戦いが
    ベトナム化するのを
    恐れていた発言である
 
  (‥ )いいかえれば
      アメリカは
      日本がやらなかったことを
      ベトナムにやられて
      逃げ帰るはめになった
      そういうことだな
      あるいはこうだ
      陛下が
      許さなかったことを
      やられた
      そして負けて逃げた
      そういうことだ
 
 というか、ずっーとそれをやられっぱなしなのである。
 
 フセイン大統領が、勝ったのは我々だ、と言い放った時、アメリカ人は頭に血を登らせるべきではなかったのだ。
 
 そうではなく、アメリカ人はこう考えるできであった。
 
 確かにそうです。我々は戦闘では勝てるが戦争には勝てない。同じ戦争文化の相手でないと勝てない。日本に勝てたのは日本の昭和天皇が勅令を出したからです。日本が我々と同じ戦争文化の土俵に立ってくれたおかげで勝てただけで、あの勝利は実力ではない。事実、我々は陛下の勅令以来、勝てたことがありません。我々の戦闘能力は圧倒的ではありますが、アジアや中東が本来持っている戦争文化の前ではまったくの無力です。勝ち負けの概念さえ違っている相手には勝てません。
 
 ∧∧
(‥ )こんなことアメリカ人に
\‐  言ったら激怒するでしょ?
 
  (‥ )だからこれから
      もっとひどい目に遭うべ
 
 成功体験で人生を台無しにすること、それはよくあることである。日本もアメリカもWW2という体験から脱却しないとどうにもなるまい。あの戦いの価値はもう残っていないだろう。すべてがまやかしであった。
 

 
 *戦争文化については「戦略の歴史」ジョン・キーガン参考
 
 
 

賢さとは愚かの影である

 
 教えて分かる奴は自力で分かるから教える必要は無い
 
 教えても分からない奴には教えても無駄だから教える必要はない
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
   (‥ )他人に何かを
       教える必要はありません
       知りたいなら自分で
       なんとかしてください
 
 ∧∧
(‥ )でも今の工業社会では
\‐  そんなわけには
    いかないんだよね
  
   (‥ )だから最低限度のことを
       強制的に教えるために
       学校が存在するだろ?
 
 国家同士の戦闘で有利になるように、全国民を戦列に整列させる。そうでなければ教育なぞ必要ない。小賢しい知識を得た人間は奴隷に不向きである。奴隷に教育などするものか。
 
 ∧∧
( ‥)奴隷であることすら
    許さずに
    戦列に全員整列させる
    これぞ人類が生み出した
    最強の殺戮兵器
    恐怖の民主主義社会
 
  ( ‥)戦争がプロ化して
    ‐/ 民主主義が衰亡していく
       これからの世界では
       必要性が
       薄れるだろうけどな
 
 だが、それでもなお、教育は必要であろう。今の戦争は機械技術がものを言う。機械技術を支える。それだけのために全国民に強制的に教育をほどこし、全員を戦列に整列させ、有望な技術者を抽出しなければならぬ。
 
 *今の社会は低賃金労働で成り上がった老人たちがまだ現役なので、教育など必要なかったとかうそぶいているが、これからはそうは言っていられないだろう。彼らの成功体験を真に受けてはいけない。所詮は時代遅れの錆び付いた産物たちだ。
 
 ∧∧
(‥ )でも義務教育を終えれば
\‐  人間はものを知る必要が無い
 
  (‥ )だからそのために
      本がある
 
 だがしかし、本は義務教育ではない。そもそも人間は強制されないと正しい答えを学ぼうとしないのだ。人間が自主的に手にして読む本など、それがいかに知的に見えようとも、所詮は嘘満載でご都合主義の馬鹿である。読書家やインテリが脳みそくるくるパーなのはこれが原因だ。自分で本を読むから駄目なのだ。自分で本を選ぶと、自分の限界を原理上、突破できない。馬鹿を無限累積させても、それは馬鹿である。
 
 あるいはこう意地悪にいうこともできよう、賢さをいくら累積させても所詮は賢いだけだ。賢さでは己の賢さとやらの限界は突破できん。賢さとか知的とか、それは愚かさの影でしかないと知れ。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれだと冒頭の
    約束は果たされないよね
    調べる人にわざわざ正解を
    教える必要はないけど
    調べる人がいるからには
    正解やあるいは現状の妥当解
    あるいはせめてヒントが必要だ
 
  ( ‥)本来、本はそのために
    ‐/ あるのだけどね
 
 ただ、当然のことながらこのままでは売れない本になってしまうので、正解を書きました、だからこれで良いでしょ? と満足することはできない。もう一工夫必要である。もっともこれは書き手の都合で、読者には関係のないことだ。
 
 
 
 

すべてはあるがままに

 
 小学生の頃の記憶というと、同級生たちがミカンには雄と雌がある、と言い出したことで。
 
 
 ∧∧
( ‥)なにそれ?
 
  (‥ )へたの反対側が
      凸か凹かで
      決めていたみたい
      だったよ
 
 ミカンごとに雄と雌がある。

 当時既に受精の話は理科で習っているか本で読んでいたので、不思議に思って尋ねたものだ。
 
 ミカンの花って雄しべと雌しべの両方があるんだよね? 要するにミカンって”おとこあんな”じゃねえの? 雄と雌が決まっているってどういうこと?
 
 そう聞くと、相手はぽかーんとした顔をして、こっちが雄でこっちが雌だ、そう繰り返すのであった。
 
 ∧∧
(‥ )単にこれが雄だと聞いた
\‐  これが雌だと聞いた
    その識別方法を話題にして
    親睦を深めていた
    そういうことだろうね
 
  (‥ )ミカンの雌雄って
      具体的になんだ?
      ということには
      興味ない訳だよ
      みんなそんなことは
      どうでも良いのだな
 
 大人になった今でも意味は分からないが、現象論としては把握できる。要するに正しいか正しくないかはどうでも良い、消費者には彼らが望む物を投げ与えればそれで良い、そういうことである。
 
 ∧∧
( ‥)手術や薬がいやな人に
    切らずに直りますって
    嘘知識を投げ与えるように?
 
  (‥ )まあ相手の願いを
      かなえてやっている
      わけだからな
      その点に関しては
      正当ですねえ
 
 
 これを愚かと笑う人もいようが、人は子供の頃、将来自分がどのような知識を選択するのか? それをすでに決断しているということでもある。
 
 自分が選択肢を選ぶ時、選択肢をどのように選ぶのか? 選択肢の選択、それ自体が選択であった。これはいわば戦略を決めるようなもので、一度戦略が決まると、選ばれる戦術はすべてその戦略の枠内となる。
 
 つまり、愚かしい本を読んで死ぬのだとしたら、それはすでに決まっていた運命であり、自己責任だ。他の誰も責任を取れないし、救済することもできない。選んだのは今のあなたではなく、過去の自分だ。過去の自分を殺すことはできない。
 
 私たちの運命はあの日、あの時、今と未来をどのように決定したであろうか?
 
 では、すべてはあるがままに
 
 
 
 

2015年6月15日月曜日

炊飯器方法論

 
 散歩から帰って炊飯器のスイッチをいれようとすると、すでに保温になっていることに気がついた。
 
  ああ、時々やっちゃうね
 ∧∧
( ‥)
 ‐(;‥)うおー
 
 つまりあれである、米と水を炊飯器にセットした時、炊飯のスイッチではなくて保温を入れてしまった、あるいは最初から保温のスイッチを切り忘れていたというものだ(今回は後者である)。
 
 保温によって熱を加えられ、暖まった水は米に吸収されて、半ば炊きあがったような、しかし表面はぬるっとしており、そのくせ芯が残っているという状態になる。











 
 ∧∧
(‥ )芯が残っているから
\‐  ご飯粒が不透明
 
  (‥ )固めのご飯ではなく
      ふやけた生米だからな
      食えたもんじゃない
 
 こういうことをした場合、以前は冷蔵するか、あるいはキッチンペーパーに広げて乾燥させて痛むのを防ぎ、ゴミの日に出していたが、なんとか食べられないものか?
 
 検索をかけると、おじやとかおかゆにするとあるが
 
 ∧∧
( ‥)まあ食べられるでしょ?
    あなたは固めが好きで
    入れる水が少ないから
    ふやけて芯が残った米も
    ゆでれば
    ちょうど良いでしょ
 
  ( ‥)まあ水を吸った状態で
    ‐□ それをゆでればなあ
 
 ゆでてみると、米の芯は数分か10分程度であっという間に消えた。炊かれた米を入れた汁物と変わらない。
 
 とはいえ思う。こんな程度でふやけた米が炊けた米と同程度になって食えるのなら、蒸し器で蒸したらどうだろうか?
 






 




数分から10分蒸しただけでこんな状態。蒸し器の錆は見逃して米を見るべし。
 
 ∧∧
(‥ )芯が消えて透明になって
□   いるじゃないですか
 
  (‥ )もう少し
      蒸してみるか
 
 さらに数分蒸して、カレーをかけたら普通に食べられた。さすがに米の表面がふやけた状態からのスタートなので、炊いた米には届かないが、これは食えないよ、から、食えるようになったことには違いない。
 
 ∧∧
( ‥)でもあなたの場合
    そもそも水をあまり入れて
    いないから
    蒸して加熱して
    水を吸わせればある程度
    食えるようになった
    そういうことかもね
 
  ( ‥)ネットで見ると
    ‐/ 水を多く入れる家庭では
      表面のふやけ具合が
      もっと強いから
      表面のべちゃべちゃが
      より深刻みたいだね
      こういう場合は
      蒸したら芯が
      食べられるように
      なりました程度の
      効果しかないだろうな
  
 
 自分の米でも水をかなり吸ってしまった部位の米はそういう状態だったので、蒸すというのは根本的な解決にはならないようである。そもそも2合とかそれ以上あるような大量の米を蒸すのは苦労も多いはずだ。自分の持っている蒸し器では3分の2合程度しか蒸せなかった。それに蒸し器で米を蒸すと、米粒がたくさん蒸し器についてしまうのも難点である。
 
 ∧∧
(‥ )とはいえ蒸気で加熱できれば
\‐  米は炊きあがるか
    それに近似になるのだと
 
  (‥ )残りはどう食べるかなあ
        
 
 
 

怪物というよりむしろ怪獣

 
 ∧∧
(‥ )今、あなたが進行している
\‐  仕事のひとつは
    漫画...ですかね?
 
  (‥ )これが漫画だと言ったら
      本職の漫画家は
      怒りそうだけどな
      だけども強いて言えば
      漫画だなあ
 
 今、自分が作っているものが既存の分類のどれに該当しているのか? なんだかよく分からんしろものだけども、やっぱ漫画かなあ? という感じである。
 
 ∧∧
( ‥)とはいえその漫画もどきを
    描くだけでも大変なのだと
 
  ( ‥)というかね
    ‐/ めちゃくちゃ
       大変なのですよ
       脳も体も
       止めてくれ!!って
       すぐに
       悲鳴を上げるんです
       漫画家っていうのは
       一体全体どんな体を
       しているんだい?
 
 まあ確かに漫画家というのは高校とか大学とかにデビューするようなかっ飛んだ人々で、そのそれ以前からすでに漫画を描いているのだ。年期も練度も違いすぎる。それに若ければ体力も情熱もあろう。単位時間に傾注できるカロリーが違えば、練度と合わせてその突破力たるや圧倒的。
 
 ∧∧
(‥ )ましてやあなたなんて
\‐  45を越えて
    こんな出来もしないことを
    いきなり
    やってるわけだからね
    脳にも体にも
    良くないですわなあ
 
  (‥ )説明文...ふきだしだな
      それを決めると
      絵が決まる
      だが構図が悪い
      だからふきだしを
      変える
      すると文章が変わる
      文章が変わると絵も
      影響を受ける
      ふきだしと絵の相互調整
      おっさんの体力では
      負荷が大きすぎるんだ
 
 こんな負荷に耐えて、しかも連載しよる。漫画家の脳と体とは、一体なんであろうか? 
 
 ∧∧
(‥ )...まあ結果論だよね
\‐  これに耐えられない人間は
    淘汰されて消えてしまい
    残ったのは怪物的な人たちだけ
    でしょうからね
 
  (‥ )それに
      30代後半までに
      事業を軌道に乗せれば
      アシスタントまかせに
      できるし
      自分が死んでも連載は
      普通に続くようなことも
      可能だからな
 
 つまりいつもの話だ。40歳が人間のピークで後は下降するのみ。
 
 とはいえその一方では、成功を収めたあげくに、それを越えた今でも自分で描いています、という人もいるわけで。
 
 ∧∧
(‥ )HUNTERxHUNTERを
\‐  描いてる冨樫義博さんって
    それっぽいよね
 
  (‥ )絵がうまいから
      分かりにくいけど
      くせがあるからなあ
      それにほとんど下描きで
      ジャンプに
      掲載したことがあるとか
      聞くから
      アシスタントではなく
      本人が描いているの
      だろうね
 
 ∧∧
( ‥)この人はあなたより
    年上だよね?
 
  (‥ )漫画家が怪物だと
      いうのなら
      もうね怪物を通り越して
      怪獣ですよ怪獣
      休載ばかりしてるとか
      言われてますけどね
      本人が描いているなら
      それは怪獣ですよ
      口から破壊光線
      目から怪光線
      身じろぎすれば
      町が吹き飛びますよ
 
 ∧∧
(‥ )幽遊白書で大成功しても
\‐  なおも漫画を描くのだからね
 
  (‥ )周囲から押されたとしても
      未だに出来ること自体が
      すごいよなあ
 
 
 ∧∧
( ‥)一方、今のあなたは
    頭が痛い
 
  ( ‥)あー困った
    ‐/ 
 
 
 
 脳が痛え
   
 
 
 

2015年6月14日日曜日

機構と民間

 
 日本年金機構から125万件に及ぶ顧客情報が流出。原因はメールに添付されたファイルを不用意に開けるという初歩的なミスであったことが発覚。
 
 ∧∧
(‥ )単純だけども
\‐  効果的な手段だよね
 
  (‥ )そもそもセキュリティが
      ザル同然だったとも
      言われているから
      添付を開ける以前の
      問題かもな
 
 
 これが報道されたのは2015年6月1日
 
 人が曰く、年金機構の連中は、預かったお金を他人の金だとしか思っていない。やつらは民間企業とは違うのだ。顧客を顧客であると思っていないからこういうことをするのだ!
 
 その数日後の6月8日、りそな銀行が顧客情報の漏洩を謝罪。りそな銀行に勤める女性が芸能人の顧客情報を持ち帰り、それを娘がtwitterで自慢するという事案が発生。当然のごとくtwitterは大炎上し、これを踏まえての公式なお詫びであった。
 
 ∧∧
(‥ )なんすかね?
\‐  この地獄絵図
 
  (‥ )年金機構は民間じゃ
      ないから
      という指摘は
      正しいかもだけど
      お馬鹿の侵入は
      民間でも防ぎ切れないって
      ことだよねえ
 
 
 

お前たちは同じ時刻を示す、ただの時計

 
 
 ∧∧
(‥ )本当に個が確立して
\‐  いるのであれば
 
  (‥ )お前は鯨を食わないけど
      俺は鯨を食うよ
      お前は鯨を食うけど
      俺は食わないよ
      そう言わなければ
      おかしい
 
 だが欧米人の行動は実際には違う。
 
 鯨は照明油のために虐殺だ。鯨は知的だから食べてはいけない。
 
 有色人種は人間でないから人種隔離だ。南アフリカは人種隔離政策をしているから悪魔の国だ。
 
 ∧∧
(‥ )入力された
\‐  プログラムの通りに行動する
    ばらばらに孤立した
    個体の集合

 
  (‥ )良く言えば神の入力の
      通りに行動する機械だな
      悪く言えば自分で
      考えない時計だね
 
 
 複数の時計が同じ時刻を示すのは、彼らが社会性を持つためではない。同じ内容を入力されているからである。
 
 ∧∧
(‥ )互いに相互調整して
\‐  時刻を決めるのは
    日本ですかね
 
  (‥ )良くも悪くも
      そうだね
 
 それを考えると欧米人の行動は分かりやすい。入力で禁止されているからユダヤ人を差別しないが、禁止されていないから預言者ムハンマドを愚弄するようなことを平気でする。

 相手を人間だと思っていないからそうするし、さらに言えば、自分もお互いも、互いに人間だとは思っていないという証拠だろう。同じ人間として互いに推し量る。そういう相互調整を無視し、それ抜きで入力された時刻のみを刻む。個として自立した時計とはそういうことだ。
 
 ∧∧
( ‥)欧米の社会が
    人間の社会と言えるのか?
    そこが問題であると
 
  ( ‥)少なくともな
    ‐/ あいつらの言う
       個の確立とか
       真に受けちゃいかんな

 
個が確立しているのは、中国のような社会だろう。欧米のは個が確立しているんじゃない。孤立しているだけだ。
 
 だが、いずれにせよそのような社会、もう間もなく終わりをつげる。
 
 ∧∧
(‥ )もうじき孤立した個では
\‐  生きていけない
    経済状態へ突入するからね
 
  (‥ )さりとて
      国家には個人を救済する
      力がない
      個体では生きられず
      国に頼ることもできない
      確立した個なんてものは
      あっさり死ぬ
      だが帰るべき家庭を
      自ら壊し
      教会も信仰ももはやない
      さあどうするね?
 
 人間は個体で生きるようには設計されておらぬ。少なくともまともな人間はそうだ。だから見せてもらおうじゃないか。確立した個とかほざいている人間共の断末魔と慌てふためきようを。
 
 
 

2015年6月13日土曜日

テレビが凋落しなかった時空

 
 駆け出しはタダ同然にこきつかわれるけど、実績ができると支払いが急激に上がる。億万長者とはいえなくても、金持ちになれる。
 
 ∧∧
(‥ )それを夢見て
\‐  若者が芸人を目指す
 
  (‥ )そういう若者が
      ばんばん出てくれば
      中には売れる奴もいる
      ごくごくまれだがな
 
 そういう人間を使いに使い、支払いの金額が急上昇したところで使い捨てる。
 
 その頃には次の”有望な若手”が出現しているだろう。
 
 ∧∧
(‥ )高収入を餌にして
\‐  人を集め
    結果的には人間を
    安く使い捨てる戦略だね
 
  (‥ )漫画とかもある程度は
      そういうところが
      あるけども
      テレビに比べれば
      もっと良心的だよな
 
 漫画は本であり、本は印税だ。刷って売れた分だけ出版社は儲けるし、その一部が著者へと還元される。
 
 本に過去の実績の有る無しは関係ない。本を出した時点で全員が同じスタートラインに立てるのだとも言える。あくまで、これは単純化した理想論ではあるが、そういうことだ。
 
 この意味において本はかなり平等だし、実力主義だとも言える。
 
 漫画はこれがゆえに、娯楽の王から滑り落ちることはない。
 
 ∧∧
(‥ )でも芸人さんの場合は
\‐  大物には大変な金額が
    支払われるから
    スタートラインが
    そもそも平等ではありえない
 
  (‥ )だったら若手なんか
      使わずに
      大物を使えば良い
      そう言うこともできるけど
 
 今時のお笑いは伝統芸じゃない。円熟したお決まりの芸をやっていれば受けるかというと、そうではないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そして人間のピークは
    40歳
 
  (‥ )これを越えたら
      金食い虫の
      芸無し人間に
      なっちまうわけだな
 
 40過ぎたら頭脳がボケ老人に近似であると自分を見なすべきだ。解探索がうまく働かなくなる。まだまだ若いなどど強がりを言ってはいかんのだ。
 
 これがゆえに、自覚しようがしなかろうが、40を越えた人間はあらゆる防衛手段を取るようになる。
 
 非好意的かつ悲観的に表現すると、だから芸人はある時点から派閥を作って親分をきどったり、映画を撮ったり、素人に発言させて自分がそこに突っ込みを入れて話を膨らませるとか、そういうことをするようになるのだろう。

 要するに衰えた才能を外注するのである。
 
 ∧∧
(‥ )お金のある人が
\‐  若者を養って育てる
    理想的な仕組みだとも
    言えるけどもね
 
  (‥ )でも漫画はもっと
      理想的かもな
 
 漫画なら先生が描いていると称して、アシスタントが描く、作る、そういうことができる。
 
 ライターでもそうだ。売れたライターはゴーストライターを使うが、これはようするにアシスタントだ。悪く言うと若手の搾取であるし、良く言うと富の分配と若手育成である。
 
 ∧∧
( ‥)本は著者の顔が出ないから
    この仕組みがうまくいく
 
  ( ‥)でも芸人にこの真似は
    ‐/ 無理だよな
       彼らは
       どうしても顔と声を
       出さなければ
       いけないからね
 
 例えばの話、ラジオのパーソナリティーが初音ミクであるとする。そうしてお葉書の読み上げや受け答えは全部、構成作家が書いた通りに初音ミクが読み上げるとする。
 
 ∧∧
(‥ )そうしたら芸人としての
\‐  ミクさんは不滅の存在になれる
 
  (‥ )中の人を変えてしまえば
      永久に若いままだ
      芸風だって自由自在だよ
 
 
 漫画ではいわばこれと同じことができる。
 
 だが人間の芸人ではこれができない。しかも熟練の大物と若手の格差が巨大すぎて、人間を置き換えることも十分にできない。
 
 なればテレビの未来は確定だ。もはや衰えて面白い受け答えができないくせに金食い虫に成り果てた大物と、ただただ消耗される、その場限りの流行りで輝く若手だけとなる。
 
 ここには刹那的な笑いしか存在しないだろう。まさに虚無。
 
 ∧∧
(‥ )実際はさテレビが
\‐  ネットに負けるなんてことは
    ありえるはずが
    ないんだけどね
    彼らはプロだものね
 
  (‥ )ネットは無数の素人で
      テレビがプロであるなら
      娯楽の提供の点で
      テレビが負けるはずがない
      少なくとも一方的に
      浸食されるなんてことは
      ありえないのだ
 
 だが、実際にはそうではない。現実の動態は、多分、芸人の報酬に巨大すぎる格差があるという時点で、予測と正反対のものとなった。
 
 そのことを考えれば、平行世界のどこかでは、テレビが娯楽の王様として未だに健在である時空もありえたのであろうか?
 
 ∧∧
( ‥)でも少なくとも
    僕らのいるこの時空は
    テレビが凋落する時空である
 
  ( ‥)プロは存在意義を
    ‐/ 自ら破壊し自殺した
       残された素人たちは
       娯楽を自分たちで
       作るしかなくなったのだ
       難儀な世の中よ
 
 面白さは自分たちで探しまわるしかないが、芋がそうそう見つからないように、簡単には手に入らぬ。
 
 ここ数日で面白かったことというと、住宅街の中にぽつんと存在する台地と、その上に広大に広がった墓地。乾いた墓石、そびえる鉄塔、墓地の一角に小さな神社があり、その階段が気になっていたので降りてみたら、それは台地の斜面をジグザグに駆け下りていた。その先の狭く、カクカクと曲がる路地を抜けると駅に出た。
 
 今度はこの道を通ろう。
 
 あれは、少し良かった。
 
 ∧∧
(‥ )地味な娯楽だねえ
\‐
 
  (‥ )広い墓地と狭い路地は
      良いぞ
      自分の存在が不安なまでに
      確定されるからな
 
   
 

俗世間が決めることだよね

 
 ∧∧
( ‥)まあなんといいますか
 
  ( ‥)憲法学者が
    ‐/ こう言っているのだから
       こうなのだ
       とか言い出すと
       それはイランの
       神権政治と同じに
       なっちゃうんだよね
 
 
 ∧∧
(‥ )法学者は俗権に従うべき
\‐  そういうことですか?
 
  (‥ )俗権というよりも
      俗世間に従うべきだし
      後追いで現実に
      お墨付きを与える
      それが法学者に
      出来る精一杯だろうな
 
 
 
        

なれば世界の理が崩壊するような混沌を

 
 ワン・ダイレクションという音楽グループが英国にあるそうな。
 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=one+direction&biw=829&bih=751&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0CAcQ_AUoAmoVChMIiNr00cSKxgIVQpSmCh3UoQA_
 
 ∧∧
(‥ )1方向?
\‐
 
  (‥ )そういう意味の
      命名なのかな?
      なにゆえにこの名前?
 
 
 今年2015年、3月にメンバーの一人、ゼイン・マリクが脱退。
 
 ゼイン・マリクさん=>https://www.google.co.jp/search?q=one+direction&biw=829&bih=751&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0CAcQ_AUoAmoVChMIiNr00cSKxgIVQpSmCh3UoQA…
 
 
 
 この話題がどういうわけか、スティーブン・ホーキング博士への質問となって登場
 
 youtubeにも動画がアップされている。これ自体は4月末の出来事らしい。
 
 =>Stephen Hawking on One Direction (Ideas at the House) - YouTube
 
 
 ゼインの脱退に悲しんでいるティーンエイジャーたちに、宇宙物理学者としてどう答えますか?
 
 ああ、最後に本当に重要な質問が出ましたね。
 
 ゼインがワン・ダイレクションから脱退していない宇宙もありうるのです。
 
 そして、彼女たちがゼインと結婚している宇宙もね。
 
 ∧∧
(‥ )真面目に受け取れば
\‐  気の利いた答えだけど
    会場は大爆笑ですよ
 
  (‥ )なんか
     モンティ・パイソンを
     見てるみたいだな
 
 とはいえ、さすがホーキング博士。

 つまり博士が語るは可能性ごとに分岐する多元宇宙。分岐していく宇宙ではあらゆる可能性がある。好きなアイドルがグループにとどまっている宇宙。それだけでなく、自分が憧れの人と結婚しているであろう宇宙も実在しよう。
 
 だがしかし
 
 なればここでノエインの登場をお願いしたい。

 =>Noein Trailer - YouTube
 
 あらゆる可能性に絶望し、すべての時空をひとつに収束させ、選択肢を奪うことにより宇宙と運命の消失をもくろむ男の物語。
 
 ∧∧
(‥ )平行世界の自分に
\‐  負けて倒されちゃったけどね
 
  (‥ )いやいやノエインは
      不滅ですよ
 
 お前たちは戻ってくるよ、この時空へ。
 
 そうとも、彼の言葉は正しい。一度、挫折して偽りの楽園シャングリラへ逃げこんだのだ。なれば敗残者たちが再びこの世界に戻ってくるが必然。
 
 お前たちに選択肢など存在しない。
 
 
 ∧∧
(‥ )それでも可能性を
\‐  こじ開けるには混沌が必要
    しかしそれこそが難事
 
  (‥ )世界がこの有り様なのには
      必然の理由がある
      詩的に言えば
      世界はエネルギー的に
      一番安定的な解を取る
      これを打破して
      突き抜けるには
      それこそ量子的な
      トンネル効果を
      引き起こすしかない
      そんなところかなあ
 
 安定解に収束する世界では可能性などほとんどありえない。ましてや一つの選択肢しか選べない個体ではどうしても限界がある。
 
 だが、詩的に言えば現世にトンネル効果が顕現するというのであれば、

 なれば一時、ごく短時間でも良い、世界の理が崩壊するような混沌を。それが最後の機会となろう。
 
 
 
 追記:
 
 ∧∧
(‥ )それにしてもノエインさんって
\‐  どうやってあの力を
    得たのだろうね?
    周囲の存在を自分の認識で
    いかようにでも改変できるし
    戦艦を自在に生み出す
    そのぐらい強大な力だよね
    しかもあの世界の地球は
    人類がわずか15年で
    滅びたっぽいし
 
  (‥ )あれじゃね?
      マクロ世界が
      量子的になるという
      ふざけた大激変が起こって
      あげくに彼が
      最後の人間になったから
      存在が不確定だけども
      絶対の観測者になった
      認識のままいかようにも
      現実を改変できる
      そんなとこじゃねえか?
 
 それこそ、大激変を意図的に引き起こして、意図的に人類を抹殺したのかもしれないし。
 
 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね
 
  (‥ )奪われた可能性と
      大事な人を
      取り戻すために
      彼は
      立ち上がったのだよな?
 
 そのために人類を抹殺し、最後の観測者として一人立つ。対価としては安いものであろう。

 
  
 

2015年6月12日金曜日

考えてる時点でそれは知的ではない

 
 ∧∧
( ‥)ようするにですよ
 
   ( ‥)知性ってのは
     ‐/ 考えることじゃ
        ないから
        考えている時点で
        それはもう知的じゃ
        ないよね
 
 あるいはこうも言えよう。

 考えることが知性だというのなら、その時点で問題を解決する気はあなたには無いでしょ? そう問うべきであると。
 
 
 ∧∧
(‥ )解決する気は
\‐  まんまんなんだ!
    そう反論する人も
    いるだろうけどね
 
  (‥ )そんな解答をする時点で
      もう駄目だけどね

 
 する気にエネルギーを注いでいて、解探索を実行しておらんこと明白である。
 
 
 
 

合理主義者を人間とは呼べん

 
 うまい絵を描ける人は多いのに、彼らの才能をいかす仕事がない。
 
 ∧∧
(‥ )だ、そうです
\‐
 
  (‥ )絵を描くというのは
      無駄な行為だからな
      無駄な行為に
      需要はない
      これが必然
      生かせる場など
      あるわけがない
 
 ∧∧
(‥ )でも人間は存在自体が
\‐  無駄でしょ?
    知能それ自体が
    合理性では説明できない
    存在自体が無駄
    しかし
    無駄であるからこそ
    存在意義が認められる
  
  (‥ )つまり無駄な絵を
      無駄にきれいに描ける
      これはもう
      人間としては頂点だね
      大いに誇って良い
 
 後は、金にもならない才能をいつまで誇示出来るか? それが彼の真価を示すこととなろう。
 
 ∧∧
( ‥)まさに無駄だけに
 
  (‥ )無駄を評価するのが
      我々だ
      つまるところ
      合理主義者は
      人間とは呼べん
      ありゃあ動物以下の
      何かだからな
 
 それを考えればあれだ、下品な漫画は規制しよう、そう主張する人もそうだ。彼らはもうすでに、半分ぐらいは人間でなくなっている。
 
 

仮想的な森の物語

 
 時系列としてはhilihiliのhilihili: 二度寝したい夜から数時間後
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
    二度寝しないで
    調べた結果どうよ?
 
  ( ‥) んー
    ‐/ 森林の天蓋部分を
       通過してくる光は
       透過光や反射光を
       無視した場合
       自然対数の底eを
       指数的に増やした値に
       反比例する
       そういうことらしい
 
 
 ∧∧
( ‥)それで結論としては?
 
  (‥ )目下検討中の
      この仮想的な森林の中は
      事実上、夜です
 
 まあ正確に言うと夜ではない。どうも、ざっくり計算した結果と、手持ちの資料と照らし合わせて考えると、この森の林床では、光子の量が日光に対して、2×10のマイナス5乗となる。これは満月に対しておよそ20倍明るいらしい。
 
 だから、この仮想的な森林の内部は、厳密にはどんな夜よりも明るいということになる。つまり、夜そのものではない。
 
 ∧∧
( ‥)でも事実上の夜だね
 
  ( ‥)光合成生物は
    ‐/ この仮想的な森の
       林床では生きては
       いけないだろうな
 
 ∧∧
(‥ )林床に植物がいないと
\‐  土壌の流出が
    起こりやすいはずだよね
 
  (‥ )土地がやせているから
      樹木は自分を支えるために
      板根を発達させるの
      かもね
 
 あるいは腐生植物が地球よりも卓越しているという可能性もある。
 
 ∧∧
(‥ )でも腐生植物は
\‐  菌類と共生しているから
    生産者じゃなくて
    消費者だよね?
 
  (‥ )この仮想的な森では
      生産者が高木しか
      存在しない
      食料の生産量が少ない
      というか
      食料の生産が樹上に
      偏っている
      そういうことだよなあ
 
 だったら、この世界の森がどんな世界になるのかは、明白だろう。
 
 ∧∧
(‥ )植物食動物は
\‐  基本的に全て
    樹上生だね
 
  (‥ )地球とは全然違う
      世界だってことになる
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)これで心置きなく
    ‐/ 休めるって案配さ
 
 
 

  
 

二度寝したい夜

 
 hilihiliのhilihili: もっとシラカシの森を歩いて帰り、疲れたので寝ていると、妙に腕に力が入って起きた。
 
 気がつくと、なにやらボクサーのような姿勢でひじを閉め、布団を抱いていた。
 
 
   (‥ )なに? 俺は
       甘えんぼさんか?
 
 ∧∧
( ‥)そんな解釈でいいの?
 
 
 無理のある姿勢のためか、起きる前に夢を見た。
 
 さあ、見るがいい、高速回転、鎖ガマ二刀流 めった刺し!
 
 どんつくどんつく どんつくどんつく ♪ ♪
 
 ∧∧
( ‥)何と戦ってるんだよ?
 
   (‥ )えーっと
       人生か何かですかね?
 
 考えてみれば、そういう歌もあったよな
 
 
  ( ‥)人生にドロップキックとか
 
 ∧∧
( ‥)鎌でめった刺しじゃ
    子供が泣くだろ
 
 
 ともあれ、二の腕に力が入って起きた夜であった。
 
  ( ‥)森の斜面を登ったり
      降りたりしたせいかなあ
 
 ∧∧
(‥ )二度寝しましょうよ
 
 
 

2015年6月11日木曜日

もっとシラカシの森

 
 シラカシの森があるという場所へ少し足をのばす
 
 
 ∧∧ どう?
( ‥)
 ‐( ‥)確かに近所の公園より
     シラカシ優勢になった
     林みたいだね
 















 











 ただ、残念ながらこの林、谷の斜面にある。斜面というのは開発しにくいので、航空写真などを見ても、住宅街の中にぽつんと、谷間を縁取るように林が残っている場合がある。ここもそういうものらしい。

   でも林床が暗いのは
    よく分かるね 
 ∧∧
(‥ )
 ‐( ‥)ヤブツバキ、アオキ
      ベニシダ
      そういうのしか
      生えていないなあ
 
 まあ家の近くの森もおよそそうなのだけど、ここはもっと植物の種類も数も少ない、そんな感じ。
 














 20メートル以上もあるシラカシの高木を背景に、手前でフラッシュを浴びてやや明るく写っているのは、左がシラカシの小さい奴で、右がヤブツバキ。
 
 頭上は太陽を浴びて輝き透けるシラカシの葉っぱだが、それでも薄暗い。こんな林床で生活できる植物は多くない。
 
 谷を降りたり登ったり
 
 ∧∧ 汗だくです
( ‥)
 ‐(;- -)なんだろうな
      妙に疲れたぞ
 
 谷の手前は台地になっていたが、開発され残った土地であったからだろうか、広大な墓地となっていて、鉄塔が空にそびえていた。











 
 
 

調べないための言い訳だろ?

 
 論理で物を考えるのって、調べないための言い訳だろ?
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ調べるために
\‐  理屈で考えることは
    あるんですけどね
 
  (‥ )それは全員いつも
      やってる
      全員やっているのに
      論理をさも特別で
      あるかのように
      振りかざすのは
      なぜなんだ?
      という話だな
      そこが焦点になろうよ
 
 
 あらゆる言い訳がありうるが、言い訳は、しょせんは言い訳である。
 
 
 

マーゲイ

 
 マーゲイ。中南米にすむネコである。体長は60センチぐらい。サルのような樹上生活者とまでは言えないけども、樹上で狩りができる、珍しい肉食哺乳類。
 
 
 ∧∧
(‥ )画像はあまりないけど
\‐  後ろ足だけで枝から
    逆さに
    ぶら下がれるんだね
    すげー
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=margay+hanging&biw=913&bih=768&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAYQ_AUoAWoVChMI_9vT4d-FxgIVAtqm…
 
  (‥ )マーゲイって
      こんなこと
      出来るんだな
      知らんかった
 
 あと、ほぼ夜行性であるせいなのか、妙に目がでかい。
 
  

2015年6月10日水曜日

黒い森を目指せ

 
 シラカシは常緑樹で暗い場所に強い。高木に日光が遮られる森の下生えでも優位を保てる。
 
 かくて明るい雑木林はシラカシが優勢する暗い森へと移行する。

 とはいえ、シラカシも下から見上げればかなり明るい。











 

   少なくとも
   下から見ても
 ∧∧ 緑色だね
(‥ )
 ‐( ‥)シラカシといえども
     改めて見てみれば
     葉っぱは光を
     透過させるのだよな
 
 


 









 
 それを考えれば、シラカシの森でさえもかなり明るいのであった。
 
 ∧∧
(‥ )そして今の仕事で
\‐  論じなければいけない森は
    これよりもはるかに
    暗くなるはず
 
  (‥ )林業のために苗を
      密に植えたが
      林業が壊滅したので
      手を入れず
      樹が間引かれることなく
      密なままひょろひょろに
      なった林ってあるよな
      あれに近くなるのかもな
 
 
 子供の頃、キノコ狩りでそういう林の極端な奴に立ち入ったことがある。まだ成長途中の林で高さは数メートル。子供の自分でも腰を低くしないと入れない林だったが、中は本当に真っ暗でぎょっとした。

 もちろん、真っ暗というのは明るい外から入ったからそう感じたのだろう。実際には月夜ぐらいの明るさはあったのかもしれない。実際、暗い林の中でもうっそうと生えたシメジが輝くように見えたからだ。それは光がある証拠だ。しかし菌類は生きていたが、植物などはまったく生えていなかった。光合成ができないのだ。
 
 ∧∧
( ‥)あれほどではないにしても
    これから論じる森の世界は
    あれに近い世界だと?
 
  (‥ )おそらくね
 
 それにしても改めて仰ぎ見るシラカシは空に張り巡らされた星座のようでもあり、あるいは血管や臓器のようにも思える。












 
 ∧∧
(‥ )でもこの林は
\‐  このあたりのものとしては
    暗いけども
    シラカシ優勢という
    ほどでもないのだよね
 
  (‥ )シラカシ優勢の極相林へ
      移行する途中みたい
      なのだよな
      だから多分
      これでもまだ明るのだ
 
 今度はもっとシラカシが優位になった森へいこう。そこは今論じている黒い森により近い世界だろう。


 
 

読書家とは逃げの人生と成れの果て

 
 本を読むのが好き、そう言う割りには、なぜ教科書を読まない?
 
 ∧∧
(‥ )教科書が面倒くさいから
\‐  だろうね
 
  
  (‥ )読書家って連中の
      正体はこれだ

 
 教科書を読むと、どうしてもテストがある。
 
 教科書を読んだ以上、お前はこれをどのぐらい正確に把握できたのか? それを確認するためのテストが存在する。
 
 そうして突きつけられるのは、自分が読んで理解したと思った内容のほとんどが、実は間違っているという現実である。
 
 というかそうであった。我々全員が学生時代にそれを経験済みだ。
 
 ∧∧
(‥ )読書家はそれを
\‐  思い出したくないと?
 
  (‥ )逃げたんだよ
      あいつらは
 
 逃げたのだ。現実から。
 
 中には、理系は良いよね、答えがひとつしかない、でも文系は答えが沢山あるんだよ、そう言って逃げる連中もいる。
 
 ∧∧
( ‥)実際には文系理系の
    問題ではなく
    手持ちの証拠が
    ひとつの答えに
    収束する状態か
    そうでないか?
    それだけの話だけどね
 
  ( ‥)この手のことを言う
    ‐/ 連中はな
       文系を隠れ蓑に
       テストから逃げて
       俺様だけの恣意的な
       解釈世界で
       永久に気持ちいいことを
       したいだけなのだ

 
 
 というか、テストが怖くて逃げたのだろ? 
 
 学生時代に誰もが経験した挫折からお前たちは逃げたのだ。
 
 ∧∧
(‥ )それが読書家の正体である
\‐
 
  (‥ )あげくに読書は
      頭に良いとか
      たばかって
      自分を正当化しておる
      頭がトンデモなんですよ
 
 本を読むとは、かように無様なことである。
 
 そんなんだから本を読んで、俺は本を読んだと勘違いするし、本を読んで、俺は物事を理解したと思い込むのだ。
 
 本を読んでも読んだことにならず、本を理解しても理解したことにならぬ、それを突きつけられたのが学生時代であったろう?
 
 この明白な事実から逃げて逃げて、逃げた先の成れの果て、それが読書家というものだ。
 
 読書家とは人と人生の残骸である。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあなんと言いますか
 
  (‥ )自分は逃げたのだ
      これをちゃんと
      自覚しないのは
      ろくなもんじゃねえな
 
 
 

2015年6月9日火曜日

高いリテラシーを持ったと思い込んだカモを...



 高いリテラシーをもった読者をいかに形成するか?
 
 ∧∧
(‥ )...だそうですが
\‐
 
  (‥ )自分は高いリテラシーを
      持っていると
      思い込んでいる
      カモをいかに作るか?
      そういうことだよね
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ言っていることは
    間違いではありません
 
  (‥ )色々な手があるな
 
 くせのある文章をだらだらと書く。100人中95人は最初の10ページであきらめてしまうが、5人ぐらいはこのくせが平気で、最後まで読める。
 
 ”読み切った5人”は、たった5%しかない狭き門を通ったことを喜び、有頂天になり、95%の落ちこぼれを軽蔑できる喜びを得る。

 しかも、作者が新しい本を出すたびにこの快感を得ることが出来る。反復するたびに喜びは大きくなる。もうその人が書く本がないと生きていけない。
 
 ∧∧
(‥ )確かにそういう手も
\‐  あるんだよね
 
  (‥ )本は読者とやらに
      快感を売る仕事だでな
 
 
 言い換えれば、ほとんどの読書人は本を読んでなどいないのだ。単に快楽をむさぼっているだけで内容など頭に入っていない。
 
 読書人の理解も意味が無い。それはただの曲解だ。
 
 これゆえ、読書などというのは愚劣な行為だし、リテラシーなど愚の骨頂。
 
 だが、そうであるからこそ、売り方というものがある。そして、それを望んだのは客だ。
 
 
 
 

困っている人間はあまりに危険なので始末するべきである

 
 彼が才能を隠していたことが許せない
 
 ∧∧
(‥ )...だそうですが
\‐
 
  (‥ )彼が自分の才能を
      黙っていたせいで
      彼の才能をいいように
      利用できなかった
      それで怒っているのだな
 
 人間は利用の機会を奪われると怒りだす。
 
 ∧∧
(‥ )俺はそういうことを
\‐  言っているわけじゃない
    そう反論するだろうけどね
 
  (‥ )反論しようがしなかろうが
      そうであろうが
      そうでなかろうが
      同じだよ
 
 
 人間は利益を求める。ゆえに相手に対価を支払わないことが最良の選択となる。
 
 ∧∧
( ‥)君はこれが出来るのだろう?
    じゃあこれをやってくれよ
    そう頼んだ瞬間
    それは支払い抜きに
    才能を搾取することと
    同義となる
 
  (‥ )搾取する気が
      あろうがなかろうが
      効果は等価となるのだ
 
 盗む気があろうがなかろうが、支払いをしなければ、それは盗みに該当する。
 
 事実、なぜ才能を隠していたのか?? と怒る人がいたのなら、怒るその人の言葉を吟味してみれば良い。
 
 怒りの言葉に支払いの意思が見られるだろうか?
 
 支払いに関する言葉がないのなら、その怒りは泥棒と同じである。
 
 
 ∧∧
(‥ )搾取する気まんまんだから
\‐  支払いの言葉が
    まったくないし
    考えもしないのだと
 
  (‥ )ゆえにだ
      才能がある人間は
      それを隠すに限るな
 
 あるいはこうである。才能が隠されていて、それゆえに怒る人間がいる。
 
 つまり、才能があると後でばれた場合、なぜあの時に助けてくれなかったのか? と責め立ててくる人間がいる。
 
 ∧∧
( ‥)ということはですよ
 
  (‥ )困ってる人間がいたらな
      取りあえず
      始末しておいた方が
      身のためってことよ
 
 
 今話せば、相手は自分の才能をいいように使って、そして支払いをしないで逃げる泥棒となるだろう。
 
 後でバレれば、なぜあの時、助けなかったのか? と逆恨みするだろう。
 
 目の前の相手が泥棒になるか逆恨みしてくるかどっちかだというのなら、答えはひとつ。
 
 困っている人間はあまりにも危険だ。始末するべきである。
 
 かように、これが論証されるべきことであった。
 
 
 
 

2015年6月8日月曜日

だだ漏れ世界に直面し、皆は恐怖した

 
 twitterは馬鹿発見器と呼ばれる。
 
 ∧∧
(‥ )思ったことを書くと
\‐  思考がだだ漏れ状態と
    同じになるからね
 
  (‥ )だだ漏れの思考を
      次々に見ていくと
      100人に1人とか
      1000人に1人の
      おかしな思考を
      発見することに
      なるからな
 
 1万人に一人の思考を覗き込んだ日には、そりゃあ一般人はぎょっとするだろう。しかし、1万人に一人の事例でさえも、日本人全体で見れば1万2000人の大群となるのだ。
 
 これはtwitterに限らず、ネット全体にも言えることで、人はこの大群に直面して驚き、戸惑い、恐怖して色々な説明を考えた。
 
 曰く、現代の若者は頭がおかしくなっている
 曰く、ゲームのせいだ
 曰く、ネットのせいではないのか?
 曰く、格差社会で教育を受けられないのだ!
 曰く、ゆとり!
 
 ∧∧
( ‥)でもそんな説明
    必要ありませんと
 
  (‥ )まれな事例を
      見つけられるようになった
      単にそれだけの話
      そもそも
      昔からいたんだよな
 
 昔からいたんだが、石をひっくり返したらわらわらなんか出てきたので、皆、びびったのであった。
 
 ネットは近似的にはテレパシーと同じで、注意深く擬態しないと思考がだだ漏れになってしまう。これは超能力など持っていなかった人類には予想もできなかった脅威であった。

 ネットによって、色々なことがばれてしまったのである。
 
 読書家たちが実は、読解力が無いくせに本を無駄に読んで悦に入っているだけの、ただのおかしな人たちである、こういうこともネットはばらしてしまったのであった。
 
 ∧∧
(‥ )amazonの書評を見れば
\‐  読書をすれば賢くなるという
    都市伝説が嘘であることは
    明白である

  (‥ )ばれちゃったんだよ
      ネットって怖いよねえ
 
 
 

読書家は、芋のツルを見て、これは芋じゃないと言いよる

 
 読書していることを自慢しているのだが、彼が参考文献を読んでいないことは明らかであった。
 
 ∧∧
(‥ )読書という言葉は
\‐  所詮はそんな程度なので
    あると
 
  (‥ )子供時代に読んだ本の
      たった一節
      子供向けに書かれた本の
      わずかな記述
      それを手がかりに
      英語で検索をかけて
      元論文を探し当てて
      確認を取る
  
 今はそれが誰でも出来る時代だ。だがしない。
 
 そもそも著者が本を書く場合、彼らは何か背景があって書いているのだ。何気ない一言の裏側に複数の論文が隠されている場合もある。
 
 それゆえ、ほんのわずかな証拠でも良い。膨大な活字の中の一言、たったそれだけでも十分に手がかりになりうる。これは道理にして事実なり。


 それを踏まえて考えれば
 
 読んだだけで本を論ずる。なんだこんな本、くだらない、そう言って手がかりのある本を切り捨て、参考文献を買うこともせずに読書家をきどっている連中ときたら、まったくもって...

 
 ∧∧
( ‥)馬鹿?
 
  (‥ )馬鹿?
      確かに馬鹿だな
      だがそれ以前にだな
      能力も
      本に向き合う姿勢も
      あまりにも劣っておる
      というか劣り過ぎだ
      馬鹿以前の問題よ
      頭の姿勢が間違っとる
 
 つまるところ、読書家という連中はあまりにも本をなめすぎなのだ。ほんのたった一節でも、一行でも良い、それが重大な手がかりになることを彼らは知らぬ。知らぬということは、そういう手がかりから突破口を開いたことを示し、論ずる本すら読んでいない、そういうことだ。これは明白である。あまりにも頭が節穴だ。
 
 ∧∧
(‥ )愚劣?
\‐
 
  (‥ )まあ一言で言うと
      愚劣愚昧劣等なんだけど
      言い換えてしまえば
      読書家と読書の正体とは
      ここにある
      そういうことだな
 
 つまり読書とは、俺様は必要もないのにこれだけの活字を仕事の合間に無駄に読むことができる能力をもっています、そういう無駄自慢であって、何かを探しているわけではない、それは理解の累積でも探索でもない。ただの無駄の累積だ。無駄の累積はどれだけ重ねてもただの無駄だ。
 
 ∧∧
( ‥)読書はただの無駄自慢
 
  (‥ )それじゃあ
      どこにも
      いけないのだがな
      奴らはそれで
      良しとしよる
 
 それゆえ諸君、読書をしたから偉いとか、読書をしたから賢いとか、そういう無知蒙昧を信じてはいけない。
 
 そもそも芋探しもしないままに、芋のツルを見て、これは芋じゃない、くだらないなどというのが読書家の正体だ。
 
 本を読む者、呪われて地獄の業火に焼かれるべし。読書家とは許されざる罪である。
 
 
 
      

2015年6月7日日曜日

ドブネズミ・レストラン

 
 今時は夜が明けるのが早い。3時半を過ぎればもう空は青くなっているのが分かる。
 
 その1時間あまり前。まだ夜が濃い時間。
 
 ∧∧ 散歩でーす
( ‥)
 ‐( - -)だらだら長い論文でな
      疲れちゃったよ
 
 こういう時は休むのも良いが、血液を回すべき時でもある。
 
 しばらく歩き、ある場所までくるとゴミ集積場からゴソゴソ音がする。ネコかとも思うが、音から推論できる大きさはネコではない。動きもせわしない。動作の振幅が速いとは、より小さな動物のはずだ。だが、立てる音はそこそこ大きな生き物のものだ。
 
 見ると、暗くてよく分からないが、1匹ではない。
 
 ∧∧ ドブネズミだ!!
( ‥)
 ‐( ‥)たまに死にかけで
      道ばたで
      よろめいてる奴とか
      逃げるように
      走り抜ける奴は
      見たけども
      餌をあさっとるな
      元気だなあ
 
 何匹いるのかは分からない。一度に見たのは3匹ぐらいだが、ゴミ袋がもぞもぞ動いているから、中に入っている奴もいるのは明らかだ。5匹とかそれ以上かもしれぬ。
 
   あの集積場は
 ∧∧ いつも妙に汚いよね
(‥ )
 ‐( ‥)カラスにしては
      袋のちぎり方が
      細かすぎると思ったが
      ドブネズミの仕業か
 
 あの辺りは昼間は用事があるからたまにいくけど、夜に歩くコースではないから、まったく知らなかった。
 
 
   他の集積場はきれいだし
   ここは
 ∧∧ 餌が多いんだね
( ‥)
 ‐( ‥)あれだな
      食材を無駄に捨ててる奴が
      複数いるってことだな
 
 つまり、話の一部はこれの続きである=>hilihiliのhilihili: 新聞は偉大であった
 
 それにしてもあそこのゴミ集積場は二カ所が二カ所とも汚い。
 
 原因は分からない。一戸建てではなく、周辺にはアパートが複数あるから、単純な話で面積当たり、出るゴミの量が多いのかもしれない。それに人が多ければ食材を無駄にする奴の頻度も高かろう。特に家賃が低いとは思えぬ場所だし、柄の悪い連中が集中的に住むとか、そういうわけではないだろう。
 
 ところで、フクロウがこの辺りをうろうろしているのはこういうことも理由やもしれぬ。
 
   基本的にフクロウさんは
   緑のあるところで
 ∧∧ 鳴いてるけどね
(‥ )
 ‐( ‥)フクロウは
     町のドブネズミを
     どのぐらい
     食っているのかな?
 
 森で捕まえる獲物の方が健康によさそうだが、果たしてそれだけで生活できるのか? よく分からない。

 
 

テレスクリーンはべらべらしゃべる

 
 その人は一人暮らしで、独り言が多くなっていた。自分の話をずっとしゃべり続けるのである。
 
 ∧∧
(‥ )まあ話すことがたまって
\‐  いるのでしょう
 
  (‥ )そりゃそうだな
 
 
 その人は静かなことに耐えられなかった。部屋にはずっとラジオがかかっていたし、寝る時もそうであった。あるいはテレビをずっとつけっぱなしにしていた。
 
 ∧∧
(‥ )人間は社会生物だからね
\‐  一人で生きていくように
    進化的に設計されては
    いないわけだし
    他人の声やおしゃべりが
    必要だってことだね
 
  (‥ )そりゃあそうだろうな
 
 テレビの中では馬鹿みたいにアナウンサーやコメンテーターがひっきりなしにしゃべりつづけている。
 
 無論、テレビはこの場合、人々の雑踏を擬似的に再現しているにすぎない。寂しい時、テレビは周囲に人がいるという擬似的な安心感を与えてくれる。しかし、片方が一方的にしゃべりまくる風景自体は、かなり異様でもある。
 
 
 小説「1984年」
 
 あの中ではテレスクリーンというものが出てくる。受像機なのだが監視カメラでもある機械で、各家庭に必ず据え付けられており、政府の広報がひっきりなしに流れて、人々はすべて監視されている。
 
 ∧∧
( ‥)1984年のテレスクリーンは
    英国の作家バージェスさんに
    いわせれば
    テレビのパロディだそうですね
 
  (‥ )1984年自体
      WW2末期における英国の
      パロディだからな
 
 小説自体は戦後間もなく書かれたのだが、当時はテレビの前で服を脱ぐのを恥ずかしがった人もいたそうだ。
 
 ∧∧
(‥ )考えてみれば当たり前だよね
\‐  他人が写っているのだからね
 
  (‥ )監視機能はないけども
      テレビから
      視線を感じたのだな
      そういうテレビへの
      思いに
      監視機能をつけて
      全体主義的に味付けすると
      テレスクリーンになる
 
 その意味では、ずっとひっきりなしに声を上げるラジオやテレビは1984年的だとも言える。
 
 別にラジオやテレビが全体主義の手先だというわけではない。そもそも1984年自体、マルクス主義者だった作者オーウェルの挫折、プロレタリアートへの失望、仲間であるはずのスターリンの独裁制と左翼知識人の二枚舌ぶり、WW2末期の生活と困窮とV2ロケット弾、未来への空想、そういう諸々をごちゃまぜにしたものだ。
 
 テレビとテレスクリーンも、そういうひとつの要素として小説に加えられたにすぎないのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でもずーっと一方的に
\‐  のべつまくなしに
    しゃべっているとか
    他人の見解だけを
    聞かされるとか
    そういうところは
    テレスクリーン的かもね
 
  (‥ )まあそもそも
      テレスクリーンが
      テレビ的なんだが
      一方的にしかもずっと
      相手の見解を
      聞かされるというのは
      考えてみれば
      おかしなものだよな
 
 確かにテレビでもラジオでも、視聴者のご意見、お手紙、ファックスを取り上げますとかがある。
 
 しかし、ずっと一方的にしゃべりまくる娯楽がこれほど大きく発達したのは、人間の歴史の中ではかなり珍しいかもしれない。
 
 それを踏まえれば、一方的にしゃべりまくるだけの立場の芸人たちがインテリをきどるのは恥知らずの極みだ。彼らは文化人を気取っているが、意見を聞かずに自分の見解を押しつけることを恥とも思わぬ、ただのいかれた煽動政治家たちである。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐   ネットは革新的だった
     とも言えるし
     テレビ以前の世界への
     回帰だともいえるかもね
 
  (‥ )代わりに本と同じで
      能動的にならないと
      どうにもならんのだがな
 
 その点では狩猟採集生活に戻ったのかもしれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)ようするにネットというのは
 
   ( ‥)芋探し、芋掘りと
     ‐/ 同じだよなあ
 
 探せば見つかるが、探さないと見つからない。
 
 そればかりか、ただ探しているだけだと自分の知っている芋ばっかりが見つかるし、内容も理解も偏る。
 
 ∧∧
(‥ )ネットはめんどうくさい
\‐  メディアですなあ
    自分で探せと
    おっしゃいますか
 
  (‥ )探索か...
      人との会話は
      娯楽でもある
      ネットは娯楽探索に
      労力をかけねばならん
      これは容易なことでは
      ないよね
      その点では本来
      ネット出現後も
      テレビは娯楽において
      無敵であるはず
      なのだがな
 
 だが、実際にはネットによってわずかに食われただけで、テレビは娯楽性を大幅に失ったようだ。
 
 多分、テレビが極端な格差社会だったのが問題なのだろう。わずかな損失から貴族である正社員や古びた大物芸人を生かすために、若手にしわ寄せを行い、彼らを使い捨てるという手を取った。これだけで人材は摩耗し、娯楽力は大幅に削ぎ落ちる。
 
 残るのは無駄に金を使うが能力のない飼いならされた貴族だけとなる。これではただの金食い虫の集団で、娯楽など作れるはずがない。
 
 まあ、しかし、その方が良いのだろう、一方的にしゃべりまくってドヤ顔しているなんてまともなことではない。テレスクリーンが凋落していくことは良いことだ。
 
 

2015年6月6日土曜日

消毒液が減少中っぽい

 
 標本を作成するために無水エタノールを買いにいく。薬局へいって棚を見ると
 
 ∧∧
(‥ )無水エタノールが
 □‐  一本しかないよ?
 
  (‥ )はて? なにゆえ?
 
 純度100%に近い無水エタノールはないが、純度80%あまりの消毒用エタノールはどさっと並んでいた。容器の割りには内容量がやや少ないようにも見える。
 
 ああ、こういうことは前にもあったな。前の時は確かサーズの時だ。あの時は無水エタノールはなくなり、消毒用エタノールも小さいのしか残っていないという状況であった。感染症が拡大すると消毒の需要が高まり、こんなところに影響が出る。
 
 ∧∧
(‥ )もしかしたら今
□□□□  韓国でコロナウイルスが
    感染拡大をしている
    せいかもね
 
  (‥ )たぶんそんなところかな
 
 ∧∧
( ‥) 取りあえず4本買って
  □□□□ おきましょう
 
  ( ‥)そこそこ大きい
      標本だからねえ
 
 標本は取り急ぎ、ドンキホーテで購入した純度50のウォッカに浸けておいたので、多分、水分の20%か30%はアルコール、つまりエタノールに置き換わっているだろう。
 
 ∧∧
(‥ )これを80に交換すれば
 □‐  楽観的に考えて
    水分の50%は
    エタノールに置換完了
 
  (‥ )ただこいつ
      粘液がものすごく多いの
      だよね
      こういう影響は
      どうなるのかな?

浸ける前に一度水で洗ったがどうも口内に粘液が溜まっていたらしい。
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、これで
  °□  保存は順調だね
 
  (‥ )この後
      可能な限り100%の
      置換に近づけるのだが
      まあ、当座はしのげるな
 
 

 

新聞は偉大であった

 
 その人はいわゆる昭和一桁。田舎で玉音放送を聞いたこともある。もっとも子供なのでよく分からなかったそうだ。いずれにせよ、占領軍は三日の略奪とかはしなかったので、降伏の意味がよく分からなくても恐ろしい目にあうことはなかった。日本は単に運が良かったのである。
 
 *三日の略奪:騎馬民族などが行なった慣習で、降伏しないで攻め落とされた都市は三日間略奪して良いというもの。オスマン・トルコや、さらにロシア軍もやったと聞く。
 
 
 その人は昭和一桁だった。中学の年頃には働き始めていた。本は読まなかったが新聞は熱心に読んだ。新聞を読みなさい、それが口癖だった。
 
 ∧∧
(‥ )新聞が本の代わりを担う
\‐  そういう時代や人や
    世代があったのだと
    
 
  (‥ )新聞は
      昔は重要なもの
      だったのだな
 
 だが今では大学を出ることが普通の時代である。そして人間の大多数は小学校高学年程度の学力だ。
 
 中学、高校の知識は、小学生というおにぎりにまぶされたごま塩みたいなものであろう。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  新聞の居場所がなくなるのは
    当たり前だね
 
  (‥ )身につける知識は
      学校で十分なんだよ
      おまけに今では
      ネットもあるしな
      新聞が売れないわけさ
 
 後、もうひとつ思うことがある。古い新聞を読んだ時、日本は犯罪だらけだった。生きたまま相手を焼く殺人、誘拐、暴行、強盗、愉快犯、通り魔、面白半分で線路にダイナマイトをしかけて爆発させる未成年。
 
 当時の新聞は、ある意味、楽だっただろう。これだけ記事が目白押しなんである。書きたいことがあっても、むしろそれをどう削るのかが課題となろう。
 
 ∧∧
( ‥)記事をふくらませる
    必要がありません
 
  ( ‥)平和になったから
    ‐□ 新聞は記事を膨らませて
      あること無いこと
      書き始めたんじゃ
      ねえかなあ
 
 こういうのは良くない兆候だ。話を膨らませて書くと、どうしても荒が目立つようになる。さながら、忙しくて調べる時間がないけど文字数だけは書き上げなくてはいけないライターが陥る状態と似ていよう。
 
 記事は知っていることを削った方が密度が濃くなり、なおかつ。表現を工夫する。
 
 記事は膨らませて書くと、どうしても嘘、大げさ、まぎらわしい、空想、冗長、恣意的、センチメンタルになってしまう。
 
 ∧∧
(‥ )新聞は元から
\‐  そういうところが
    あっただろうけども
 
  (‥ )平和になって
      もっとひどくなった
      そう見るべきだろうなあ
 
 先日来た勧誘員が申し述べたように、新聞は雨の日にも役に立つ。

 確かに新聞は丈夫で薄くて大きくて安価。使用法が多岐に渡るすぐれものだから正論ではある。正論ではあるのだが
 
 ∧∧
(‥ )新聞も凋落したものだねえ
\‐  勧誘員さんの言うことは
    新聞に書いてることに
    価値は無い
    新聞は便利な
    使い捨て多目的用紙として
    お使いください
    そういう主張だからね
    
 
  (‥ )そういえば先日
      新聞を取っていない人は
      生ゴミをどうやって
      出すの??
      そう聞かれたな
 
 ∧∧
( ‥)あなたは
    キッチンペーパーだよね
 
  (‥ )新聞以外で
      吸水性があって
      丈夫というとあれなんだ
 
 食い物は食べられるものであって、捨てるところなど無いのが本来。

 原理上、生ゴミはほとんど出るはずがない。
 
 例えばキャベツで食えない部分は芯の根っことその周辺だけだ。

 生ゴミはわずかであり、それはそのままキッチンペーパーに乗せて乾燥させれば良い。そうやって水分を抜き、痛むのを防ぐ。皿などに残った食べ残しは洗って流す。あるいは排水溝の網で集めたものをキッチンペーパーに乗せて乾かす。そうしてゴミの日に出す。これなら悪臭も生じない。
 
 ∧∧
(‥ )最近、引っ越してきた人が
\‐  新聞を使わずに
    汚い生ゴミを出すの!!
    と先の人がお怒りです
 
  (‥ )別に新聞を
      使わないせいじゃなくて
      そやつの食材の扱いが
      雑なだけだけどな

 
 とはいえ確かに一理ある。
 
 新聞を取っていない人はどうやってゴミを出すの??
 
 以上から明白であろう。かようなまでに、新聞とは偉大であったのだ。今や、過去形でしかないけども。
 
 
 
 *注:食材を無駄にしない、という動作は、作った料理がおいしい、を意味するわけではありません。
 
 
  

成功が意味を喪失する時代に、では、なんとする?

 
 西欧が富を世界中から収奪する。
 
 日本が低賃金を武器に工業製品を作って売りつけ、彼らの富を奪う。
 
 ∧∧
(‥ )日本以前にも
\‐  アメリカがやったこと
    なんだけども
 
  (‥ )だけどさ
      アメリカも非西欧国家
      だけども
      非白人国家としては
      日本が初めてなんだよな
 
 白人が世界中から500年かけて略奪した富が、もう一度、全世界へ帰っていく。
 
 収奪の時は終わり、分配の始まりだ。
 
 まあそういうことなんだろう
 
 そうは思っていたけども
 
 ∧∧
( ‥)これってようするに
    歴史のフェーズが
    変わったということだね
 
  ( ‥)日本がバブルを
    ‐□ 迎えたあの時
      状況はすでに
      折り返していた
      そういうことか
 
 そして分配の時が始まったということは、これまでの成功が全て意味を失う、そういうことである。もちろん、成功がすぐに0となることはない。だが100万の価値は次には70万になり、次には50万になるだろう。
 
 単純に言うと先進国は富をどんどん失うし、時間が経てばたつほど新興国が手に入れられるうまみは原則的に減少する。
 
 ∧∧
(‥ )つまり日本の成功は
\‐  日本型成功モデルが
    色褪せ崩壊へと向かう
    先駆けでもあった
 
  (‥ )最初から
      そういうことだった
      わけだな
 
 収奪に500年、なれば分配も500年。
 
 さて? もはやすべての成功が意味を喪失していく時代に入った我々は、ではなんとする?
 
    

 
 

2015年6月5日金曜日

改憲するまでもなく

 
 ∧∧
(‥ )憲法の改正を頑として
\−  拒む人々のせいで
    日本は防衛もできず
    国が滅びるんじゃないか?
    そう心配する人も
    いるみたいですね
 
  (‥ )改憲する必要なんか
      なくね?
      法律は解釈すれば
      どうとでもなるだろ?
 
 ∧∧
( ‥)そういうもの?
 
  (‥ )キリスト教徒なんか
      救世主が
      剣を取るものは
      剣で滅びると言ったのに
      教えに反して
      戦争ばっかするし
      貧しき者は幸いであると
      言われたのに
      格差社会を作っとる
 
 不磨の大典である救世主の言葉でさえかように扱われるのである。法律がどうとでも解釈できることは明白。法律が何を禁止しようとも、それ自体に何の問題も意味もない。
 
 ∧∧
(‥ )解釈を恣意的に行うよりは
\−  改憲した方が
    よさそうですけどね
 
  (‥ )解釈を恣意的にか
      それは
      恣意的な解釈と
      恣意的でない解釈が
      存在するという主張だな
 
 
 それはつまり、恣意的で許されない解釈が存在するということ、それが禁じられているということでもある。
 
 だが、その判定方法について、法律自体は何も答えてくれぬ。
 
 法律は所詮のところ無力、無意味。
 
 ∧∧
( ‥)法律の本質は
    おそらくそこではないと
 
  ( ‥)そこんところを
    −□ 見誤ると
      守ろうが破ろうが
      破滅だな
 
 言い換えると、守ろうが破ろうが、勝って利益を上げればよかろうなのだ。実際、世界と歴史が教えることは、あからさまにそういうことであろう。
 
 
 
 

新しい先進国ほどうまみが少なくなる可能性

 
 ユーラシアの西のはずれは気候が悪い。南からやってくる海流が運ぶ熱で緯度が高い割りには暖かいが、ちょっと条件が変わると、農業に壊滅的な影響が出る。
 
 ∧∧
(‥ )西ローマは瓦解し
\−  以後、広く発達した
    統治機構を持つ国家は
    二度と現れなかった
 
  (‥ )そのかわり
      貧乏な土地で
      ゲルマンの蛮族たちが
      延々と殺し合いだよ

 彼らがひいでたのは外洋航海であり、そうして戦争技術の極端な発達だ。その結果、世界征服を成し遂げる。
 
 西欧の富は世界中から奪ったものだ。
 
 日本は彼らに物を売りさばいて、その富を手に入れた。
 
 日本の後には中国、韓国が続き。多分、彼らの成長は間もなく横ばいとなって、インドやタイやベトナムが続くのだろう。

 これはつまり
 
  (‥ )これはつまり
      先へいけばいくほど
      金持ちが貧乏に
      なっていく過程なのか
 
 ∧∧
(‥ )西欧が500年かけて
\−  世界中から収奪した富が
    分散していく
    過程だとすれば
    そうなりますかね
 
 例えば、非常に単純な場合で、資源が有限だとする。この場合、富は完全に偏りでしかなく、貧乏人がのし上がるたびに富は分配され、分配されるたびに、分配される富の量はへっていく。
 
 富の総量が一定なのだからこうなる。100万は50万に、50万には25万になる。
 
 ∧∧
(‥ )この前提は正確では
\−  ないんだよね
    地球を構成する元素の量は
    事実上有限だけど
    人間が利用できる元素は
    時代と共に増える
 
  (‥ )一番単純な事例は
      金だよなあ
      地球上における
      金の量は有限だが
      人間が利用できる
      金の総量は
      増えてはいるよね
 
 多分、アメリカやロシアのように資源の多い国が出現したことは、以上の前提をある程度緩和する効果をもたらすのだろう。使える元素を低賃金労働者の力で取り出し、人間が保有する元素の量を増やす。つまり富が増大しているはず。
 
 ∧∧
( ‥)だから例えば
    EUの総人口5億から
    日本人1億が富を取り
    中国のお金持ち1億が
    富を取り…
    そう言う感じで現在では
    EUの総資産がかつての
    7分の5にまで下がりました
    そういうことには
    なっていないだろう
 
  (‥ )でもさ原則的には
      こういうことじゃ
      ねえのか?
 
 元素の量=人間が使える元素の量、ではない。
 
 しかし、元素の量が有限である以上、先進国が増えれば増えるほど、先進国の人間が持つ一人当たりの富の総量は減少する。
 
 言い換えると、新しい先進国は、古い先進国よりもうまみが少ないということでもある。
 
 **この場合、国内における格差は無視し、分配が完全に平等であると単純化している
 
 ∧∧
(‥ )どう考えるべきなんですかね?
\−
 
  (‥ )さてなあ
      可能性や検討すべき
      課題として
      取りあえず念頭に
      入れておくか
      
 
 
 *とはいえ、工業化が成功の鍵であるというモデルは破綻しつつある。そう言った人がいるが、それはこういうことなのかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )それは工業化は分配の
\−  手段であるから
    工業化が広がれば
    広がるほど
    みんなが貧乏になるよ
    そういう主張なのかもね
 
  (‥ )実際には
      貧乏になるのは
      先進国の人間だから
      成功の鍵として
      破綻しているという
      言い方はあまりにも
      先進国目線かもな
      だけど
      言ってることは
      およそ正しいのかもね
 
 そしてこれは次の可能性を示す。人類が月へいけたのはアポロが最初であり、これが最後となるだろう。
 
 

 

2015年6月4日木曜日

さあ俳句を詠め、江戸時代主義者

 
 解探索に必要なのは論理でも秩序でもない。数と量とテストが必要になる。
 
 ∧∧
(‥ )実際に確かめて検証する
\−  この過程以外は全部
    確率的な事象というべき
    なんでしょうね
 
  (‥ )確認も現実には
      確率的だな
      10回中8回うまくいく
      10回中5回うまくいく
      そういう違いも
      結果には反映される
 
 つまり必要なのは混沌。
 
 ∧∧
( ‥)でも煮詰まった人間は
    理想状態への回帰と
    固定を目指す
 
  (‥ )マルクス主義しかり
      美しい国しかり
      理想状態さえ実現すれば
      問題が解決できると
      考えておる
 
 実際には理想状態では問題は解決できぬ。理想状態とは前提から演繹した無矛盾な論理体系でしかない。それが無矛盾かつ無謬であるためには、前提に無いことは一切起きてはいけないことになる。

 これは、私の前提は世界のすべてを含むと申し述べていることに等しい。
 
 つまり理想とは、俺のプログラムにバグはない、そう言っているのと同じ。
 
 ∧∧
(‥ )だから理想状態は絶対的に
\−  破綻する
 
  (‥ )だから理想状態は
      禁止されねばならぬ
      理想の提言とは死の言葉
 
 例えばの話、江戸時代は禁止されるべきだろう。
 
 ∧∧
(‥ )なんか知らないけど
\−   江戸時代は理想状態だと
     思い込む人が多いよね
 
  (‥ )だが実際にはあの時代に
      日本は西欧に抜かれて
      究極的にはWW2での
      敗北へつながるのだ
 
 江戸時代はそれが平和と秩序の時代であったがゆえに禁止されるべきである。事実、江戸時代という隠れ蓑によって郷愁と理想と秩序を人に与える娯楽が成立しておる。これ以上の思想汚染は存在しない。
 
 江戸時代は確率論的な可能性を凍結させる。

 つまり江戸時代は思想犯罪だ。禁止されねばなぬ。
 
 ∧∧
( ‥)どうやって禁止します?
 
   (‥ )ロボット忍者で
       ころーす!!
 
 さあ、俳句を詠め。思想犯罪者。
 
 

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