自己紹介

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2010年10月31日日曜日

その手、いまだ届かず

 
 「ミクロな化石、地球を語る」

 ∧∧
( ‥)すでにあなたは何度か言及していますが
    →*
    →*

      ( ‥)とても分かりやすい本なのだ。
        -□

 チャレンジャー号、ドレッジ、マリンスノー、コア、珪藻、ハプト藻類、堆積速度、深海掘削計画、生層序、海洋底の拡大、大量絶滅、日本海、淡水、海水、縞模様、古代と現代の海洋における大循環、黒潮、対馬海流、氷河期、周南極海流、海洋プランクトンの変遷

 分かる、分かるぞ、背景的な知識をある程度持っているからということもあるんだろうけども、読みやすい。そして、ああ、あれってこうだったんだ、、、とか新しく理解が進む箇所が幾つもある(当たり前だけど)

 ∧∧
( ‥)理解がより深まるのだと。

     (‥ )だが、まだ辿り着けないんよね
      □-

 というか「自分の手がいまだに届いていない」ってことが分かる、そのもどかしさを実感するというの?

 
     (‥ )フィルターが目詰まり起こした、とかボックスコアラー
         から泥を切り出してシャワーで静かに洗うと生痕の
          構造物が出てくるとか、珪藻の化石に細胞小器官が
           残っているとか
 ∧∧
( ‥)言われれば理解できることではあるでしょ?
    以前、どこかで読んだ事柄でもありますよね?

 
 そりゃあ理解できる。

 そういえばそんな話も聞いたことあるような、そう思う。

 でも、経験したわけではない。ゆえに、

     ( ‥)ゆえにそういう言葉は自分から自発的に
       -□ 出てくるわけがないんよね。
 ∧∧
( ‥)現場の人とその経験は重みがありますよ。


 分かる、分かりやすい、分かるぞ。

 読みやすい、すばらしい。

    ( ‥)だが、分かってないこともいっぱい出てきた
      -□
 ∧∧
( ‥)いつもながら当たり前なことですけどね。

 さて、その手、いまだ届かず。ではなんとしよう?
 
 

    ( ‥)取りあえず本を発注してだな
      -/
 ∧∧
( ‥)・・・・・


 まあ、そういう顔をしなさんな。今度、ちゃんと歩いて調べるから。

 

茶色の海


 「ミクロな化石、地球を語る」谷村好洋 2010 を読み終える。

 
    ( ‥)へえ、1977年の東京湾は
      -□ 茶色の海だったんだ
 ∧∧
( ‥)懸濁物(珪藻とからしい)で、海水を濾過するフィルターが
    あっという間に目詰まりを起こしたそうですね。

 東京湾からコアを採集して、高度経済成長期における珪藻群集の交代と、コアに残されたその記録を見た、というのも当たり前な作業なのかもしれないけども

 ∧∧
( ‥)考えれば確かにそれは当たり前だけども、
    聞けば意外。

    (‥ )研究者の人はなんでもやるよな。


 さて、他の文献と合わせて、今一度、読み進めねば。

 その人たちには当たり前でも、こちらが知らないことが当たり前にあるのが、この世界。
 

 

2010年10月30日土曜日

さて、そんな自由があるのかどうか?

 
 大きな企業にいると、地位と高い報酬に安穏としてしまい。業界の活気と覇気が失われる。

 ∧∧
(‥ )と、いう意見をどう思われますか?
\-
    (‥ )安定な環境ではリスクを負わず、コストを負わず、
        安全で現状維持をするのが最適な解答である
         という意味ではまさにそうだと思うよ。

 不況かあ、この言葉は言い訳だよな。

 不況だ、それは現状の単なる愚痴か、あるいは「いつかまた良い時がくる」という妄言。

 つまるところ

    (‥ )また右肩上がりの成長がきっとできるぴょん、という
        間抜けの妄想。
 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ

 日本が技術立国? いやいや、さして質の高くない単純労働者の国でしょ? そんな国が豊かになること自体、おかしい。


 ∧∧
( ‥)加工産業で成り立ってきましたからね。

    ( ‥)それでも豊かなままでいられるなんて、
        給料がずっと良いままだなんて
         右肩上がりの成長がいつまでも続くだなんて
         どこからそんな発想が出てきたんだろ?

 単純労働にそんな高い金を払えるわけねーだろうよ。品物を売る時に原価だ、人件費だと計算ぐらいしたことないか?

 ∧∧
( ‥)でも、安穏としてしまっている世代がいるのは
    事実です。

    (‥ )それに対して不満がくすぶっているのもまた事実。
 
 どうも主に若者で。

 そしてどうすればいいのか分からないのもまたそうであるらしい。


 ∧∧
( ‥)なんででしょうね?

    (‥ )がむしゃらに仕事なんかしてきたからだろ?

 仕事ばっかりしていると何も考えなくなる。

 仕事だけしていればいいなんて、それはそれは頭の悪い、先の読めない発想であった。

 ∧∧
(‥ )誰かが道を見つけてくれるといいのですけどね
\-
    (‥ )そういう新しい道を見つけるにはだな
        頭がおかしくて実行力のあるやつが大量にいないと
         だめなんよね。

 さて? 今の世間と人々はそこまで自由なんだろうか?

 

光と色の認識に不連続

 
 絵が描けるのなら自分の家の周囲を説明することもできるだろ? という話。

 ∧∧
( ‥)あなたならいかに?

     (‥ )今の住処の場合、周囲の家並みは南北に細長く
         碁盤目状に区画されている。

 河岸段丘で、上と下の段丘面に挟まれているからそうなるし、

     ( ‥)碁盤目状ってことはたぶん、畑だったんだろうな
 ∧∧
( ‥)まあ、確かに幾つか畑が残っていますしね。

 南北それぞれ谷で切られている。


 ∧∧
( ‥)今は道ですが。

     (‥ )切り通したか、あるいは以前から浸食された谷を
         道にしていたか、あるいは谷そのものだったか。

 たぶん、谷を利用した道をさらに拡張したのだと思う。

 段丘面のあちこちに細い、急傾斜で狭い道が今でもぽつぽつとある。幾つかにはコンクリートのブロックを埋めて作った階段がそのまま残っている。戦後ぐらいのものだろうか。そんなものさえない道(ほとんど放棄されている)もあるし、赤土だから昔は雨が降ると(降らなくても)すべって大変だっただろう。すべって転ぶと寿命が縮むよ、といういわれのある坂もあるらしい。

 ∧∧
(‥ )よくいく公園の丘は浸食されのこった
    高まりですね。

     (‥ )電車がな、浸食された谷にそって段丘を降りて、
         次に、降りた段丘面を走っていく場所でもある。

 谷に断ち切られているけども、ここらへんには丘が続いていて、まるで尾根のようにつらなっている場所もある。

 ∧∧
( ‥)でも、みながみな、そういう映像を
    思い浮かべるわけではないですよね。

     (‥ )たとえ絵を描く立場であったと
         してもね。

 漫画家は描き慣れたいわば記号を並べて絵を描くのだ、そう言った人がいるけども、まあそうかもしれない。

 ∧∧
( ‥)思い描いた映像をいわば翻訳して
    出力できると。

     (‥ )一方では、「見たまま」の映像を
         後からほぼそのまま出力できる人もいる。

 絵を描けるということは、実はかなり異常な才能か、異常さを必要とされる才能であって、つまるところ一般人は絵がへたくそ。

 まともな人間は絵がへたくそだし(平均はすぐれているとは言わない)、それはむしろ望ましいことだとも言える。

 個人的には絵がうまい人間を見た時には、まず人としての素質を疑うべきだと思っているし、彼らは異常でなければいけない。

 逆に異常であることを恐れる絵描きはただの能無しなので、無視してよろしい。どうも見た限りでは、異才や異能者は自分の異様さを自覚もできないし、認識すらできていないらしい。

 彼らにとってはそれが当然なので、呼吸するように自分自身の非常識さに関して無自覚なのは当然。周囲から変な奴と言われるので何か感じるにしても、ようするに彼らは天然だ。

 しばしば人生を失敗しているし、事実、絵を描く以外のことがまったくできない。

 才能ってのはそういうもんでしょ。

 人のままでいたいのなら、絵はへたくそな方がいい。

 絵を描くのであれば、人であることをあきらめろ。


 ∧∧
( ‥)あなたは?

     (‥ )翻訳か、見たままか、どっちもできないなあ。
         概略図や、見た風景が何となくこんな感じ
          そういうのは出力できるけど。

 スケッチやメモをしている時点でどちらでもないんだろう。事実、標本を見て絵を描くし。

 記号で出力するか、見たままで出力するか。だがしかし、さらにかけ離れたことをしている場合がある。

 例えば、川の向こう側、とは何だろうか?

 ∧∧
( ‥)対岸ではなくて、川の「向こう」ですね。

     ( ‥)自分は水面を風景と光の反射と認識しているのだけども
         その子にとって、水面とは何かもっと別なもの、
          こちらとは別の広がりを持つ世界、

 そのように見てるということ、、、、だろうか?

 水面、すいめん? いや、むしろ「みなも」 

 「みなも」の向こうに世界があるなりや?

 ∧∧
( ‥)光や色彩と遊ぶ、そこから受けたインスピレーションや
    心に思い浮かんだイメージと格闘して絵にする、
     そういうことでしょうかね?

     (‥ )かもしれないし、そうではないかもしれない。

 印象派とか、マティスってどう世界を見て感じていたのか、とか、そういう感覚なのか。

 それとも違うのか?

 ∧∧
( ‥)光と色彩に乗る、のだとか?

     (‥ )確かにそういう風に、そう詩的に解釈できる
         絵を描く人はいるよな。

 あるいはむしろ、色や明るさを強調することは、若い頃には当たり前かもしれない。

 そこで聞いてみた

 北村の絵はどう思うか?

 すると

 普通にリアルっぽい

 という、およそそういう返事

 あれ?

 なんか予想と違うぞ。


     ( ‥)もっとこういう色を使うべきだ、とか
         ここでは黄色を、とかそういう答えが返ってくる
          かと思ったんだがなあ・・・・
 ∧∧
( ‥)光と色彩に乗る人も、普通の絵は普通なものだと
    認識している、そういうことですかね?

 認識は同じで、出力が違うだけってことなのか?

 ∧∧
( ‥)あるいは、こちらの解釈が間違っているのかも。

     (‥ )意思の疎通が不連続。

 
 別に困りはしないが、しかし困ったことである。

 このままではつまらない。それはとても困ったことである。



 

2010年10月29日金曜日

その本を見よ、見た、買った

 
 町まで出る。

 本屋によってみた。


 ∧∧
(‥ )おや、谷村さんの本が出ていますよ
 □-
     (‥ )買いだ。


 「ミクロな化石、地球を語る」谷村好洋 2010.11.25 技術評論社

     ( ‥)半分あまり読んだけども、
       -□ おー、いいなあ
 ∧∧
( ‥)取りあえず仕事してくれませんかね?
 

 小川さんの本も出ていたので買った。おほ、なんか面白い仮説と文献が末尾で紹介されていたので探し出して発注。

 ∧∧
(‥ )でも、、この文献の内容ってどうなんですかね?
 □-
     (‥ )読めば分かるさ。

 ぶっ飛びな仮説か、あるいはパラダイムへの挑戦か。勝利の芽があるのか、あるいはないのか。

 読めば分かる話。

 
 発注のさいに見たことも聞いたこともない図が載っている地学の本を見つける。

 ∧∧
(‥ )これは・・・何?
\-
     (‥ )あー、うーん、なんだろうねえ?

 これはどうしよう?

 

逆に考えるんだ

 
 昨晩は人と話しをしていて、ある意味では絶望的な会話に

 ∧∧
( ‥)日本人は駄目だと。

     (‥ )まあ、そのなんだ、日本人と諸外国の人の
         知能や知性の平均値が変わるわけはないと
          思うけどもね。

 同じ人間だし。教育の違いがあるとはいえ、頭脳の出来にそんな違いがあるわけがない。

 ∧∧
( ‥)でも駄目だ、その人はいいました。

     ( ‥)まあ、確かに日本は競争がないからなあ。
         外国で商売やっている人からすれば
          こちらはそう見えるだろうね。

 戦争に敗北、国防はアメリカにべったり、核兵器は否定するけども核の傘に守られ、政党はずっと自民党。というわけでマスコミや文化人だったらアメリカと政府の批判だけやっていれば原稿が書けて儲けられた冷戦時代。低賃金だったので誰でも働けば稼げる売れるし、努力すれば馬鹿でも能無しでも普通に生きていけた時代。給料を上げろよ上がるだろ? と無邪気に放言できた時代


     (‥ )そんなことを半世紀以上もやっていれば
         脳みそは平均でも、使わなかった脳に
         がたが来ててもおかしくないかもね。
 ∧∧
( ‥)独り立ちしていないくせに、批判して
    文句言っていれば良かった、と?

 さながら実家にすんでいて親の悪口や親の会社の所行を批判しているニートみたいなもん?

 だったらさあ、、あんたすごいよ、もう仙人ですよって言われるくらい突き抜けた自堕落になろう。

 世間と理想を語っちゃいかんよな。

 とはいえ

     ( ‥)日本人が馬鹿だ、というのは基本的に
         消費者に対する愚痴なんだよな。
 ∧∧
( ‥)ああまあ、消費者を憎む制作者は多いですからね。

 例えばの話、あるアニメ監督に関してネットなどをのぞくと、「なぜあのアニメ監督はアニメファンが嫌いなんだ?? 」という批判や愚痴やあげくの果ては教えてgooとかそういう一般素人Q&Aでもろもろなやりとりが出る始末。

 ∧∧
( ‥)でも、制作者と一般消費者の間に溝が出来るのは
    当然であると。

     (‥ )消費者であることをやめて、制作者になった時点で
         平均値からずれた領域に移行したことになる。

 消費する側と作る側、そういう立場の違いうんぬん以前に、平均値と平均値からずれた人間とでは断絶がある。

 要するに、平均値からずれた人間が平均的な意見と知識を見た時、彼らがそれをくだらないゴミくずだと認識するのは当然と言えば当然(自分以下のものを肯定的に評価する人は、まあいません、という意味で)。


     ( ‥)作り手側からすると消費者の意見は、必然的に
         子供じみた、程度の低い要求にしか聞こえない
          ことになるんだよね。
 ∧∧
( ‥)それが昨晩の人のご意見でもあるだろうと。

 
 ブランド物のバッグをおまけにつけることで雑誌の売り上げを伸ばす。

 そういう商売があるそうだ。

 いや、それはブランドとは言わないではないか。

 ああ、そうねえ、そりゃあそうだよな。

 いやしかし

     (‥ )逆に考えるんだ。原価10円のバッグに
         原価0のロゴマークを入れるだけで
          価値が数十倍に跳ね上がるのだと。
 ∧∧
( ‥)なんとお得な。

 まあ、消費者は馬鹿だ、見る目がないんだもん、というのは「見る目のある平均値からずれた人間」からすればまったくの事実なんだけども、

 とはいえ

     ( ‥)売っちまったもの勝ちなんだよな。
 ∧∧
( ‥)それこそ”消費者という仮想的な分類群”がどのような
    挙動を示すのか? そのモデルを把握し、実行し、
    成功した者勝ちである、そういうことですね。

 
 一般的な成人の知性はたぶん、小学生レベル

 ∧∧
( ‥)そう?

     (‥ )お馬鹿タレントなるタレントさんたちの珍回答を
         笑う、そういう主旨の番組ってあるみたいじゃないか。

 クイズのレベルが小学生レベルで耐えがたい、という苦言。それを見たことがある。

 しかし


     (‥ )逆に考えるんだ、僕らが「ははーんこいつ馬鹿だー」と
         上から目線で傲慢に笑えるのは小学生の知識までで
          あるのだと。
 ∧∧
( ‥)まあ、こいつ微分積分が解けないでやんのーって
    笑いは聞いたことないですよねえ。

 
 人間のレベルは小学生レベル


     ( ‥)ならば雑誌のおまけにブランドバッグがついてきます
         (原価は幾らだよ)でも喜ぶは必定。
 ∧∧
( ‥)夜店でプラスチックのアクセサリーを買う
    ような感覚なのかもしれません。

 
 だがしかし、これはつまりこういうことではないのか

 女子中学生が買うものを大人も買うんじゃない?

 ∧∧
( ‥)そう・・・ですかね?

     (‥ )大人は自分を大人だと思っているからプライドがある。

 しかし、そのプライドに泥を塗らないようなコーティングをすればいいのではないか?

 つまり

 女子中学生が買うようなものを売ればいいのではないのか? という提案をしてみたりする(この場合はアクセサリー系のアイテムだったので)。

 
     (‥ )実際さ、女の子が持ってる携帯のデコレーションとか
         あれ、普通にきれいだよな。
 ∧∧
( ‥)トータルとしては中学生が買うような金額ではないと
    思いますけど、素材はチープですよね。

 考えるんだ、中学生に物を売ることを考えるんだ。

 実際

     ( ‥)実際さ、「オレ様は文化人だ、知識人だ」って
         言っている痛い大人にしてもさ、おつむの出来は
         小中学生レベルだと思うのよね。
 ∧∧
( ‥)おやおや。

 
 失われた10年

 待てよ、おい。あの連中はバブルがまたやってくるとか本気で信じているんだろうか?

 いや、本当はそんなのどうでもいいんだよな、あの連中は


 ∧∧
( ‥)なんで?

     (‥ )一般人よりはるかに収入が高いだろ?

 失われた10年です、政府は無策です、そう言っていれば給料がもらえるお仕事です。

 
     ( ‥)太った豚かやせたソクラテスか? そんなこと
         言っているとな、ただのバカなデブになるだけ
         なんよ。
 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね。


 さて? では中学生に売るには何を作ればいい?


 ∧∧
(‥ )で、相手の人は何か思いついたみたいですね。

     (‥ )何を思いついたんだろうなあ。

 今度聞いてみよう。

 


あちらにとって便利でもこちらでは不便

 
 ふと思う。

 ある生物学者が監修した本では、今だに原始的なシナプシダを哺乳類形爬虫類に分類している。本人が言うにはいたずらに分類体系を変えるべきではない、そういうことらしい。

 ∧∧
( ‥)でも、哺乳類形爬虫類なんて分類体系で記述している
    古生物学者なんて今時います?

      (‥ )昔は・・とか、いわゆる・・という文脈では
       □-  見たことあるけど論文ではどうかね?

 ないか、皆無に近いんじゃねーの?

 というか、そもそも不便だろ。

 ∧∧
( ‥)でもいたずらに変えるべきではないと
    言う人もいると。

      (‥ )古生物学者じゃないからじゃねーの?

 現生の生物をやっているのなら古典的なシナプシダが爬虫類であっても別に困らんよな。

 
 そういうことから時々、思うのだけども


      ( ‥)系統に沿った分類は不自然で不自由だといっている
          人って、自分の業界の話しかしていないように
           感じるけどもね。
 ∧∧
( ‥)まあ、業界自体が分類体系と人間の認識で
    スタートしましたから。

 魚だ、両生類だ、爬虫類だ、鳥だ哺乳類だ、こういう自然の認識でスタートしたのがそもそものボタンのかけ間違いであったということか。

 現生の生物だけやっている人が分類の安定だの、なんだのと言ってもなあ。現代の生物って結局のところ地球に存在した生物のほんとうにごく一部だよね。生ものだから色々とおいしいのは分かるけども。

      (‥ )しかしだよ、そんなデータで
          安定がうんぬんと言われましてもね
 ∧∧
( ‥)古生物の論文を読む時には困ると。

 
 つか、そんなもの使えないがな。


2010年10月28日木曜日

キイロスズメバチ

 
 神奈川県の中央では、雨がざーざー降っている。 

 ∧∧
( ‥)さむいー
 -
    (‥ )エアコンつけるかあ。

 
 スズメバチ終了

 
    ( ‥)昨日のうちに終わるはずだったのだがな
      -□
 ∧∧
( ‥)昨日は人と何時間も
   しゃべっていたからじゃないですか?

 まあ、やむをえまい。

 
    (‥ )営巣場所は臨機応変、地下でもオープンスペースでも
     □-  なんでもありだ、引っ越しだってしちゃうぞ
        キイロスズメバチ
 ∧∧
( ‥)一番身近なスズメバチなんですけどね、意外と
    ユニークな種類ってことなんでしょうか?

 
 

ホワイトアウトで迷子になった

 
 ∧∧
(‥ )雨です

     (‥ )北風が入って急に寒くなったなあ。

 昨日は良い天気の中、丘の上で本と資料に目を通せたけども、今日は駄目っぽい。

 さて
 
 
 科学における理論や意見の妥当性を調べていると、曖昧模糊とした場所に辿り着くことがある。

 
 ∧∧
( ‥)初めて見る、初めて見た方法論やロジックで
    囲まれているから途方にくれる、みたいなことが
    ありますと。

     (‥ )でも、それはある意味では楽なんだ。

 それを知ればいいだけの話。

 解析手段が難しくて理解できなくても、見ていれば「ああ、これがスタンダードなんだ」というごく簡単な理解、というか理解と呼んでいいのかさえよくわからない現状把握には辿り着けるし、

 ∧∧
( ‥)現在の仮説の趨勢は分かると

     (‥ )もちろん、科学の歴史では「勝利した仮説」が
         じつはデータが少なかったので見かけ上勝利していた
          そんなこともあるわけで。

 「敗北した仮説」もデータが少なかったので当時は敗北して見えた、というだけかもしれない(ややこしいけどもデータが少なかったから、で敗北するとは限らない)。

 つまるところ、「現在の趨勢を把握した」、「スタンダード/正統派の仮説を把握した」、というだけでは、科学の、あるいは科学のそのジャンルの理解において十分であるかというと、それは怪しい。

 ∧∧
( ‥)でも、最低限、現状のスタンダードを
    伝えることはできますね。

     ( ‥)最低限、記事を書くことはできるよな。
         でもそれ以上にやっかいなのは。

 判断基準が深刻な問題に突き当たる場所にまで行き着いた時。

 ∧∧
( ‥)例えば原因と結果とか。

     (‥ )原因と結果は論理では正当化できない。
         うまく記述できない。

 ビリヤードの玉Aを玉Bに当てた時、Aは止まり、Bが動き出した。Aが原因であり、Bが結果であることを論理的に証明せよ。

 ∧∧
( ‥)無理だと

     ( ‥)無理だね。

 エネルギー保存の法則で説明できるではないか、と言う人ももちろんいるけども、それは以上の問いの説明になっていない。

 ∧∧
( ‥)あれ自身、AとBは、CとDはそれぞれ原因と結果であろう、
    そうした複数のデータを説明するグラフを帰納でも演繹でもない
    方法で取り出してみましたですからね。

     (‥ )原因と結果を仮定しているのであって、原因と結果を
         論証しているわけじゃない。こういう場所に
          行き当たった時に人間それぞれが
          持っている世界観や科学観がテストされるんだよな。

 そこでボロが出るってことがある。

     ( ‥)因果関係にからむ問題、ホメオパシーや喫煙の害
         断続平衡理論や果てはカジノのサイコロに至るまで
 ∧∧
( ‥)そういう場所で得体の知れない方向へ
    ふらふら歩いていってしまう人もいると。

 さながら、雪山で吹雪、あたりがホワイトアウトとかいうものになって下山ルートを間違えて考えられないコースを辿って遭難、みたいな。

 
 ただし

 ∧∧
( ‥)ただし、この遭難は本物の遭難と違って
    死なないんですよね

       ( ‥)死なないで書き続けることができるんだよなあ。

 
 論理的であれば科学であり、実験なんてしなくていいと言っていたライターがおかしな方角へ下山していくのを見た時、ああ、ああいうモデルを抱いていると科学の世界では遭難するのだ、そう思った。

 ∧∧
( ‥)でもありがたいことに

       (‥ )この登山は前に下山した人の足跡が
           ちゃんと残っているんだよな。

 調べれば足跡を追跡できる。

       ( ‥)問題があるとしたらこういうハードな場所では
           研究者でさえ下山ルートを間違えるって
           ことでね。
 ∧∧
( ‥)どの足跡を良しとするべきか、それはそれで
    テストになるんでしょうね。


 死にはしないが遭難するのは勘弁。

 

 

2010年10月27日水曜日

ルールブックを探せ

 
 丘の上から携帯で電話をかけたら切れる、切れる。アンテナは2本立っているのだけども、どうも電波がよろしくない。


    ( ‥)市内の最高点に近い場所なんだが
      -□
 ∧∧
( ‥)ここらは浸食された谷と、浸食され残った丘が
    混在しているからですかね?

 電波状態の良い場所をめぐって走る、走る。

 そういえば、覚えているかい? 前にもいきなり切れてしまった場所さ、この丘は。

 さて

 鳥の指は234だけど、恐竜の指は123だから鳥は恐竜じゃないんじゃない? という意見の終焉を記事に書く。

     ( ‥)1000文字では背景を含めた状況説明で
       -□  半分は終わりだな。
 ∧∧
( ‥)まあ、記事というのはしばしばそういうものでしょう。

 論文から得た事柄の、さて、何割程度の情報を書けたものか、

 ∧∧
( ‥)ごくわずかでしょう。

     ( ‥)でも、このごくわずかを理解することさえ、
       -□  実は意外と大変なんよね。

 123と234って何が問題になるの?

 ∧∧
( ‥)そこから始めないと。

     (‥ )でっ、それで半分以上が終わるってわけさ。

 とはいえ

     ( ‥)知っているジャンルでこれなんだよな。
       -□ 知らないジャンルを記事にしろ、と言われたら
          もっと困難だろう。
 ∧∧
( ‥)そういう時はどうします?

 ああ

:現在のスタンダードな理論を把握する
:対立する理論を把握する
:対立の理由を把握する
:スタンダードなものがスタンダードになった理由を把握する
:その理由が科学的にどの程度妥当なのか把握する
:理由の妥当性を判定した基準の妥当性を把握する

     (‥ )理想的には理論が勝利する/敗北する
         その過程も把握するべきだろうなあ。
 ∧∧
( ‥)プチ科学史を把握せよ、ということですか。

 マントルは岩石で固体である。成分と物性から判断すると、いわゆるカンラン岩

 それはいい。

 ではアイソスタシーとレオロジーを理解し、マントルが固体であることが分かったさいの科学史を把握せよ

 となると

     ( ‥)例えばそれは容易なことではないんだよな
       -□ 
 ∧∧
( ‥)レオロジーだけでひとつの学問ジャンルですからね。

 知らないと何を知らないのか分からない。知っていると、何を理解できないままなのかが分からない。

 ∧∧
( ‥)知る、知らないってなんでしょうねえ。

     (‥ )実のところさ、知る、知らない、理解できた、できない
         これらは現実を説明するモデルを自信をもって
          持っていると言えるかどうか、なんだよな。

 つまり科学の有様を理解するとは、「「現実を説明するモデル」を説明するモデルを組立てろ」、という要求。たぶん。

 ∧∧
( ‥)モデルの性能をテストする耐久レースの状況を
    把握せよ。

     (‥ )レースを観戦するには勝ち負けの基準、
         つまりルールを知らんといかんのだがね。


 ルールブックはどこ? それを探せ。


 ∧∧
( ‥)しかし、究極的にはルールの理由と正当性を
    知る必要もあるでしょう。

     (‥ )それに失敗した人が、この世界にはいっぱいるんだ。


 123,234、本人達は得意絶頂だったが、しかし、問題提起がそもそも誤っている。あれに納得した人たちを、私は納得できない。
 

 

2010年10月26日火曜日

問題の認識は大多数にとって必然的に不可能

 
 
    (  ̄□ ̄)・・・・

 ∧∧
( ‥)おや、灰に。

 ジンガサバチ、終わった。


    ( ‥)多女王制(ひとつのコロニーに複数の女王がいる)は
      -□ 熱帯の場合、捕食圧への対応ということ、でいいと。
 ∧∧
( ‥)特に相手となる敵はアリさんですね。

 聞いた、読んだ話でしかないけども、熱帯におけるアリのインパクトは強烈だそうな。昆虫標本を何気なく机の上に置いておくと、あっというまにばらばらにされて持ち去られてしまうくらい(机の脚にタッパーのような容器を挟んでおいて、水を張って対抗すべし)。

    ( ‥)そういえばウォレスもそんなこと書いてたような
      -□ 今度、読み返すか。
 ∧∧
( ‥)それでも、オオミツバチみたいに露出して枝に直づけした
    巣を作れるハチがいるのは、集団で分封して、最初から数で
     防衛できるからみたいですね。

 ジンガサバチもアシナガバチの系譜であるにも関わらず、巣分かれをするそうだ。

 そしてこちらはもともと分封するミツバチの仲間であるオオミツバチ。それはそれは恐ろしいハチだという。半畳ほどの巣板の表面をびっしりと群れが覆って、敵が接近すると、ぶんっ、ぶんっ、とウェーブして威嚇する恐ろしさ。

    (‥ )スズメバチ相手にお尻をむけて、ぶんっ、ぶんっと
        威嚇するミツバチ(たぶん、ニホンミツバチ)は見たこと
         あるけど、あれ、巣外に出た十数匹だったもんな。
 ∧∧
( ‥)それを数にして十数万でやられたら
    怖いでしょうね。

 ちなみに、私が見ていたニホンミツバチの場合、仲間から離れていた一匹がスズメバチにかっさらわれました。

 さて

 ∧∧
(‥ )なんかいわゆるトンデモ仮説を紹介したテレビ番組を
\-   今度は新聞が好意的に評価したって話です。

     (‥ )まあ、あれだなあ。メディアは「なんとなく」
         なことしかできないっていう、
          当たり前でいつもの例だね

 「なんとなく正しいと思う」、「なんか良さげ」、「一応ちゃんと筋が通っている」、そんな程度の判断しか人間はできないってことでもある。

 ∧∧
( ‥)筋なんか通ってないんじゃないですかね?

     (‥ )それはそう思う人間の手持ちの情報が多いゆえに
        「情報との不整合が見える」から言える話であって。

 手持ちの情報が少ない人間には、端から見ているとトンチンカンな事柄でも、あるいは追加データでとっくの昔に破壊された仮説(広い意味というかアバウトな意味では反証された仮説)であっても、当事者には十分に筋が通って見える場合がある。

 ∧∧
( ‥)ようするに、一般的に人はわずかな情報しか
    知らないのだ、ということですか。

     (‥ )平均的な人間が知っている知識は、訓練された人間が
         知っている知識よりもずっと少ない。

 
 平均的な人間が持つデータの数は訓練された人間が持つデータの数におよびもつかない(さもなければ訓練した意味もないし)。

 当然、

 ∧∧
( ‥)すでに棄却、すぐに棄却されてしまう理論や
    仮説やアイデアが、いかにもよさげに見える場合もあると。

     (‥ )平均人間が持つ量が訓練された人間より少ないのなら
          当然、そういう差異は起こりうるし、現実としてあるし

 そして事実、それが噴出している。


 ∧∧
( ‥)メディアは手持ちのデータの量が少なくて、
    なおかつ処理の方法が未熟だと?

     (‥ )そうでないとあからさまにトンデモな意見を
         流布させたりしないだろ?

 そういうことだろうし、それが限界だ。ただの人間だからそうなるし、ただの普通の人間では普通以上のことなど出来ぬ。

 クロスチェックをしなかったのは怠慢かもしれないけども

 とはいえ

 ∧∧
( ‥)怠慢であっても給料は変わらないと。

     (‥ )怠慢であることが認識されなければ
         給料が変動するいわれはないし、ペナルティーを
          科せられる理由もない。

 訓練された人間よりも平均的な人間の方が多いのだから、こういう場合でも違和感を持って声を上げる人間の数は少数。するとクロスチェックを怠るという怠慢は結果的に認識されない。

 問題は大多数の人間には必然的に認識できない。

 妥当性の追求という淘汰圧はメディアにはさほどかからぬは必然。



 

2010年10月25日月曜日

あれもだめ、これもだめ


 日が落ちて夜がやってくる。地球のあちら側ではちょうどお昼のはず。天気予報では、あちらはまあまあなお天気らしい。

 こちらは散歩に出ればにわか雨、公園で本を読んでいればカがぶんぶんやってくる。うっとうしいったらありゃしない。

 ∧∧
( ‥)ご機嫌がよろしくないですね
 
    ( ‥)まあ、ジンガサがおよそ出来たので
      -□ 気分は楽になったけどね。

 個体がここまで多数出てくるのはジンガサバチが、、、最後か?

 ∧∧
(‥ )複数個体がそれも多数。他にもまだ
\-   あるはずですが?

    (‥ )描ききれないし、逆に省略できるから。
        というか、省略しないと訳が分からなくなるし。

 ジンガサバチは逆に省略できないので、どうにもこうにも。

 さて

 ああ、まだ反日デモやっているのか。

    ( ‥)中国の人は自由奔放だからなあ
      -/
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 日本人とか欧米人よりもずっと自由なので。

 そういえば逆にあれだ、日本の若者は自由がなくてかわいそうだ、そう言った人がいたよな。

 ∧∧
( ‥)あれはだめ、これはだめ、これもだめ
    禁止、禁止、規制、規制、規制、
    そう言っていましたね。

    (‥ )問題が起きると誰かの責任になるから
        あらかじめ規制するもんさ。


 まあ、人によってはあれだ。日本には政治的自由があるではないか!! 言論の自由もあるではないか!! というのだろう。

 ∧∧
( ‥)その代わり、他での選択肢がないと。

    ( ‥)政治的自由、言論の自由、でっ?
        他の可能性はどうなのよ?

 お利口さんな答えは結構。しかし理念では腹も欲望も満たされぬ。


 ∧∧
( ‥)人によってはあれです。奴隷状態である方が
    いいのかい? とか言うでしょう。

    (‥ )政治と言論の自由は奴隷状態と比較しないと
        価値がでないのかよ、と答えよう。

 自由はない。

 ああ、はいはい。

 しかし自由奔放、なんでもありだ。これどうする?

 ∧∧
( ‥)でも中国の可能性も無限ではないですし。

    ( ‥)人口比から考えて発展できるのは後15年程度
      -□ とか噂されることを考えるに、さてね。
 
 内部に大きな格差があるから低賃金労働者を自国内でそれなりにまかないつつ、なんとかするんだろうか? 日本と違って企業が海外へ出て行かない? いやいや、今でさえ外国人労働者を雇い始めているわけだし、どうなることか。そして、あれだけでかい市場がどうかなったらこちらも世界もただではすむまいなあ(本の印刷でさえ中国とかに世界が委託するこのご時世です)。

 ∧∧
( ‥)まあ、日本のバブルが崩壊したからといって
    欧米のブランドものが壊滅したわけでもないでしょうし。

    (‥ )どうにかなっていくのだろうな。


 日本の若者の可能性は

 ∧∧
( ‥)子や孫の世代にゆだねられるべき問題でしょうね。

    ( ‥)今の老人が死ぬまで待とう。
      -□

 今の世代自身は、あきらめざるをえまい。残念な話だ。

 ∧∧
( ‥)でも、規制はどうなるんでしょうね。

     (‥ )このジジくささはどうにかならんかな。

 人は死ぬが、規制はそうは簡単に死なない。やっかいだ。

 

不思議

 
 
    ( ‥)だーめーだー 機能停止
      -□
 ∧∧
( ‥)お疲れモード突入ですね?

 
 あああ

 昔から不思議に思うことのひとつに


    (‥ )実際に群淘汰になっている生物群って
        なんで見つからないのかね?
 ∧∧
( ‥)?? さあ?

 群淘汰。個体や遺伝子に淘汰がかかるのではなく、ある共通の遺伝子を持つ集団全体にかかる淘汰、とでもいうか、あるいは淘汰がかかる単位がある集団、になっているというか。

 ∧∧
( ‥)歴史的には血縁淘汰仮説に敗北した
    理論って感じですかね?

    ( ‥)でも理屈の上では群淘汰になっている
        生物群だってありうるわけだよね?

 群淘汰が成立するその条件のひとつは、利他的である仲間にお返ししないで、利益だけ受け取る裏切り者が(他の集団からの移入あるいは突然変異などで)出現しないこと、であって

 ∧∧
( ‥)そんなのが成立する条件は厳しすぎるから、
    そもそも駄目じゃん群淘汰って
    話でもありますよね。

    (‥ )でも逆にいえば「いる」あるいは「今現在その状況です」
        がありうるわけだよな?

 不安定で普遍的たりえない、というのが正しいのであれば、個別に不安的な事象が観測できる、ということがあってもおかしくはないだろう、という意味。でも実際、そんな事例があったっけ?

 ∧∧
(‥ )進化のこの局面で群淘汰が効いたのでは?
 □-  とか、そういう仮説はあることはあるみたいですけど。

    (‥ )いや、その、こう解釈できますよ、ではなくて
        「これがそうです、見てください」を
          見たいのよ。

 群淘汰は血縁淘汰を包含する理論なんですー、とかそういう話はどうでもいい。

 実際に群淘汰している群を見つけました。そこに別の個体群から個体を持ってきた、あるいは受精させて利他的でない遺伝子を導入したら、数世代で置き換わりが生じました、とか。

 ∧∧
( ‥)そういう具体的なのが見たいと。

    ( ‥)見落としているだけなのかなあ?
      -□ 理屈の上ではありうるのなら、実際にいてもおかしくない
         はずなのだけどもな。

 緑髭遺伝子があった、と聞いた時、えっ、まじ? と思ったように。実はもう誰かが見つけていたり、あるいはその辺に普通にいる生物でそういう例があったりとかしないかね?

 
     ( ‥)まあ、仕事が終わったら調べよう。
 ∧∧
( ‥)では仕事をしてください。



2010年10月24日日曜日

アポイカ

 
 
    ( ‥)ジンガサバチかあ、面倒くさー
      -□
 ∧∧
( ‥)集中力が途切れがちですねえ。

 それにしても、この珍妙な色。

 ∧∧
(‥ )アシナガバチの系譜とは思えないカラーリングですね
\-   夜行性、だからでしょうか?
 
    (‥ )この属のすべてのハチがそうであるわけではないけど
        腹部がクリーム色ってのは、ちょっときてるよな。
 

 後、巣盤にわっさーーーっと集まっているので、幼虫の配置がよく分からない。

 画像を知りたい人は属名のApoicaで検索を。

 

誰でもアクセスできるなら遮断は容易

 
 そういえば、昨日、ひさびさに電車に乗った時、つり革広告をなんとなく見る。

 
     ( ‥)ああ、今、中国で反日デモやっているのか
 ∧∧
( ‥)あなたネットのニュースも見てないですからね。


     (‥ )テレビを見たり、ラジオを聞いたり、新聞読むのが
         仕事ではないから。
 ∧∧
( ‥)まあそうですけど。

 マスコミはマスゴミと揶揄される。しかし、マスゴミと揶揄する人も結局はマスコミ頼りだから「おまえらマスゴミは信用してないんじゃなかったのか?」という揶揄もある。

 とはいえ

     ( ‥)あいつは嘘つきだ、という時、別に相手の
         言動のすべてが嘘つきだ、と主張している
          わけではないだろうからなあ。
 ∧∧
( ‥)マスゴミという揶揄も、結局は給料の割には
    仕事してないじゃんかよ、という指摘なんでしょうね。

 一般の人でも「あれ? 主張内容がおかしくね?」と違和感を持たれるようなことをしてしまう、マスゴミという揶揄はそんな程度の、いわば当たり前な指摘だってことなんでしょうねえ(言い換えれば単純な事実の報道に目くじらを立てたり、これは陰謀だって言う例はあまりないっぽい)。


     (‥ )そういえばノーベル化学賞の人と会話する時に
         ベンゼン環さえろくすっぽ理解しないでしゃべっていた
         キャスターが、こいつ馬鹿じゃねーの扱いされてたな。
 ∧∧
( ‥)高い給料の割には、プロの仕事じゃないって
    ことですかね。

 そうね、化学の教科書ぐらい買ってきて目を通すべきだったよな。


 ∧∧
( ‥)文系、理系の問題ではないと

     (‥ )湾岸戦争やユーゴ内戦の時にそれは感じたなあ。

 イスラエルとイスラームとイランとイラクの区別がつかない。シーア派とスンニ派の区別がつかない。「クルド民族」というものがなんなのか分からない。モスレム人という表記を見て違和感を持たない。

 こういうのを見るにつけ、「僕ちゃん、文系だから理系なものは苦手なんでちゅー」というのは嘘っぱちっぽい(キャスターや放送関係者は理系が苦手、なんじゃなくて、実は文科系のことすら知らんのじゃないのか? ということ)。

 ∧∧
( ‥)あなたの仕事はなんですか?

     (‥ )誰でも自由にアクセスできるということは
          情報の遮断は容易である、ということを
           示すこと、かもね。

 すべての町がどこでもドアでつながれている世界で、ドアがない隣町まで歩いていく奴はまあいない。

 ∧∧
( ‥)どこでも容易につながることができるとは

     (‥ )実は隔離することも容易だってことなんだよな。


 どこでもドアを破壊してしまうか、設置しない、あるいは閉鎖してしまえばいい。ようするに「書かなければ」もうそれで十分。


 事実、ネットにおけるちょっとマイナーな科学に関する情報はこれに近似(例:マントルは液体だ、という誤解)。

 ネットに限らず、人間のリサーチ能力なんて大量の投資をしないで簡便な見返りを求めるだけだから、

     (‥ )仮に書いても、結局は隔離状態に近いってことも
         あるんだよな。
 ∧∧
( ‥)人間は自分の好むもの、自分の望む者同士で
    集まってネットワークを築きますからね。

 書いても隔離状態に近い場合もある。ましてや意図的に書かなければ完全に遮断できる。

 情報源を掌握すれば、そりゃあ、良くも悪くもやりたい放題だ。

 こういうことには多分、良い面も悪い面もある。

 オレ様理論やトンデモな意見や疑似科学は実はそんなに広まらない。感染しやすい連中にわっと広がるだけで、ネットワークを局地的に作って頭打ち(おかしな新興宗教が当初は「うっほ、オレこのまま世界征服できる??」と調子に乗っていたのに、「あれえええ??? 当初の勢いはどこぴょん??」になってしまうのは意外とこのせいかもしれない)。

 その一方で、

 ∧∧
( ‥)まともな啓蒙活動や科学者の書いた本、書籍の情報は
    これもまた広まらないと

      (‥ )まあそれでも「読んでてよかった」と思える
          状況もでるわけだけども、そんな広まるわけではないなあ。
 
 *とはいえ、中学の時に読んでてよかった、と思った本。中川鶴太郎「流れる固体」これ読んでなかったら、自分も「マントルは対流するから液体だ」とか馬鹿なこといっていたんだろうか?

 ∧∧
( ‥)さらには情報を意図的にシャットアウトすることもできると。

       (‥ )意図的にか、あるいは作業上の理由でか、
           切り落としてしまう情報はあるね。

 地球は楕円軌道で太陽の周りをめぐっている。

 ∧∧
( ‥)・・・派手に簡略化していますね

       (‥ )説明としてこれで十分な場合もありうるが、
           全く不十分である場合もありうるな。

 例:地球の気候変動を以上の説明から説明することは十分可能か? という問い。

 知りたいなら論文とか教科書を読めよってことでもある(読まないなら語るな、語れないだろ、ということでもある)。

 情報に自由にアクセスできるということは、実は危機的な状況でもある。

 危機に対応するとしたらそういうことをしなければいけない。

 

2010年10月23日土曜日

見た

 
 電車の中で親子を見た

 ∧∧ 向かいの席にいる親子、6人家族ですね
( ‥)
 -( ‥)そうね、今時はめずらしいかもね。

 なんか子供も親も古びた服を着ているなあ。


 ∧∧ ジーパンの膝がすり切れている子供は
( ‥)
 -( ‥)しばらく見てなかったな。

 なんか自分の子供の頃のことを思い出す。


 ∧∧ なんか、微妙に栄養状態が悪いと思うのですけど
( ‥)
 -( ‥)そうねえ、頭蓋骨に皮膚が張り付いたような
     いや、実際にはもちろん筋肉もあるんだけども
      ぴたっ、てした顔だよな。

 親子共々、ほほに膨らみがない



 ∧∧ 長男の服がやや新しく見えます
( ‥)
 -( ‥)次女、次男の服は、、、たぶんお下がりなんだろうな
     生地がずいぶんくすんでる。

 タイムスリップをしたような気分。もっとも、もしも本当にタイムスリップしたのなら、電車の床はコールタールをしみ込ませたような木材だったかもしれぬ。


 ∧∧ お父さん、新聞を読んでますね 真面目ですね
( ‥)
 -( ‥)でもなあ、目の下にしわがずいぶん刻まれているなあ。

 スポーツ新聞でもなし、競馬新聞でもないのは感心するけども、大丈夫か? 親父?


 ∧∧ お父さん、やせてますね。
( ‥)
 -( ‥)皮膚の色はおいちゃんよりも黒いねえ。
      とはいえ肉体労働ってほどでもなさそうだ。
       無精髭があることからするとサラリーマンとも
        思えないなあ。

 何をやっているのやら。勤続年数は、、、あまり長いとは思えない。あるいは長さの割には報われていないか、そのどれか。

 ∧∧ 4人目の子供をあやしてます
( ‥)
 -( ‥)さすがに4人目の赤ちゃんとなると
      手慣れたもんだな。

 とはいえ

 ∧∧
( ‥)もう少し家族計画が必要なのでは?

     (‥ )お母ちゃんもやせてたしな
         大丈夫かな。

 まあ、子供が多いのはリスク分散になると言えば、そうである。

 ∧∧
( ‥)でも、一人当たりの投資が
    減るのは問題でしょ?

     ( ‥)体力的に不利になる原因かもね。


 さて? その戦略の是非やいかに?

 

 

どちらが夢を見ているのか

 
 ∧∧
( ‥)でっ? アシナガバチに
    20時間ですか

   ( ‥)実質の作業は
     -□ もっと短いんだけどね
       さてどうしたものかね?

 次はジンガサバチにするか、スズメバチにするか。

 さて

 ネットを見て回っていたら、漫画の主人公って結局のところみんな血統がいいというオチじゃねーか、という書き込みなり意見なりを発見。

 そこで思い出す。

 ∧∧
( ‥)そういえば、ハリーポッターに
    同じ疑問を抱いた人が
    あなたの知り合いに
    いらっしゃいましたね。

   (‥ )ああ、、そういえば
       言っていたなあ。
 

 結局、血統がいい人間がヒーロー(裏を返せば血統がよくなくちゃ駄目だよ)というのは好きになれない、

 という話。

   (‥ )でもさ、神話でも
       ヒーロー伝説でも
       主人公の血統が良い
       っていうのは
       ほとんど普遍的な
       特徴なんだよな。
 ∧∧
( ‥)まあ、そうですね。

 孫引き、おまけにうろ覚えだけども、神話や伝説のヒーロってのはだいたい共通項があるもんで、まあたとえば

:本当の両親から離れて暮らしているか、あるいは両親が敵に殺されている
:継母、養父のもとにいてしばしば虐待されている
:主人公の命を狙う試みがなされる
:その敵は時として近親者である
:両親のいずれか、あるいは両方が王や神である(血統がいい)
:冒険の旅に出る
:敵を倒し、宝を手にいれたり、あるいは姫を救出し、あるいは結婚する
:主人公は故郷に帰還する
:悲劇的な最後を迎える

 ∧∧
(‥ )だいたいこんな感じでしたっけ?
 □-
 
  (‥ )元の論文を読んでないけど
      こんな感じだったよな。
      違和感はあまりないよね。

 

 もちろん全部の神話やストーリーにこういう指摘が全部当てはまるわけもないし(論文ではもっとたくさん特徴が列挙されているそうだ)、そもそも指摘がアバウトじゃね? なんだけども。

  (‥ )とはいえあれだ、
     血統が別によくない主人公が
     努力だけで
     どうにかなりました
     よかったね、
     ハッピーエンドだね
     そういう話は
 ∧∧
( ‥)まあ、あまり思いつきませんね。

 反対に血統が良いのみならず、裕福で頭がよくて、ハンサム、あるいは美女でかっこ良くて欠点のない主人公が大活躍して順風満帆にひたすらすごす、という話も

 ∧∧
(‥ )聞いたことないですね。
 □-
 
   (‥ )そういう主人公がいたら
       読者から死んでしまえ
       と言われそうだが。

 

 しかしなぜヒーロー伝説はこういう、ある種の枠にはめられるものなのか。
 
 ∧∧
( ‥)なぜに?

   (‥ )知っている人がした説明で
         こんなのがあったな。

 みんな現状の自分に満足しておらず、家庭にも居場所にも満足していない。きっとどこかに本当の家と家族があって、そこでの自分はヒーロー、あるいはお姫様に違いない、という夢。

  
   (‥ )まあ、こういう夢は
       夢っていうよりは
       むしろ娯楽だけどね。
 ∧∧
( ‥)逆にいうと
    最初から順風満帆で
    問題なしのヒーローや
    ヒロインがいないのは
    そのせいだ、
    とも言えるかもですね。

 
 現状に不満がある人間が、最初っから順風満帆な話を聞かされたら感情移入する以前に、妬みしか覚えないのかもしれぬ。

 そこでふと思う。確かに努力は誰でもするものだ。歩く速度が同じならお互いが止まってみるように、同じ努力は相対的に0になる。さりとて努力をしないと歩く皆から取り残されるので0どころかマイナスになる(投資しても0、投資しないとマイナス)。

 ∧∧
( ‥)現状維持のためには
    努力しなければいけない
    言い換えれば、
    努力しても現状維持が精一杯
    そういうことでもありますね

  (‥ )その状況を
      突破させてくれる
      アイテムとして
      血統があるのかも
      しれないな。

 2代目は先代ほどじゃねーよな、という比較が必ずあるとはいえ、優秀な能力を受け継いでいれば、今の自分にプラスαでこの苦しい状況を打破できるかも、と思うのは当然と言えば当然。


  (‥ )王や神の血が流れている。
      あるいはあれだ
      自分には持って産まれた
      超能力がある、
      というのも
 ∧∧
( ‥)それがあったら
    差をつけることができる、
    まさに魔法のアイテムですね。

 

 反対に血統なんて、と思うのは「自分には血統がないのは分かっているのだから」という、ある意味では娯楽におけるあきらめ、ともとれる。

 ∧∧
( ‥)努力をあきらめて娯楽の世界で
    血統という魔法のアイテムを
    手にすることで楽しむのか。

  (‥ )自分に良き血統がないことは
      明白なので
      あきらめて娯楽の世界に
      努力を投入しようと
      熱心に語るのか。

 どちらが夢を見ているのか、どちらが娯楽していると見るべきか。

 
 *2013.09.28 に追記、3年後の以下を参照
 =>hilihiliのhilihili: 努力、友情、勝利を信じた人は帰還できるか?
 
 
 

2010年10月22日金曜日

これが日常

 
 食事をする

  
     ( ‥)めんどくさいな、食べたくないな
       -゜
 ∧∧
( ‥)腹が減っては戦が出来ぬと申しますが。

 補給が途絶えると行動続行不可能。とはいえ

     (;— —)うえーー、食事すると気持ち悪くなるんだよな
       -゜
 ∧∧
( ‥)おいしい料理よりも苦痛のない料理を優先するからじゃ
    ないですかね?

 食事を義務的にするから良くないのだろうかね?

 ∧∧
( ‥)食事には心も必要では?

     (‥ )否定はできんけども、面倒だ。

 だが手を抜くと苦痛だ。苦痛なのは困る。とはいえ、しかし、苦痛がないのは良い料理、と作ってみるとそれが苦痛にしかならないとなると、とにかく困る。
 

     ( ‥)おまけにしくじったぞ。この営巣形式は
       -□ フタモンアシナガバチじゃない、
          セグロアシナガバチだ。
 ∧∧
( ‥)今ならテキストとイラストの最小限度の変更で
    切り抜けられますよ。

 やれやれ。
 
 まあ、良しとしよう。


イメージで語る人

 
 ふと思い出した言葉

 レプティリアン

 ∧∧
( ‥)はっ?

    ( ‥)爬虫類から進化した宇宙人が地球にきていて
      -/ 悪さをしている、というオカルトがあってだな

 カタカナで検索をかけたら2万件ばかしひっかかってきた

 ∧∧
( ‥)2万件・・・ものすごくマイナーですね

    (‥ )まあ、大きな書店のオカルトコーナーへいっても
        この手の本は少ないしな。

 それでも2万件。誰にも知られず、しかしひっそりとネットワークの中に存在する。

    (‥ )絵とかイラスト、テキスト、小説、政治的見解
        あるいは二次創作、なんでもいいけどそういうものの
         リンクを辿るとリンクがループしていて、そのリンクから
         出られないことがある。
 ∧∧
( ‥)ああ、それも似た絵柄や似た文体、似た意見のもの同士で
    固まっていてループしているんですよね。

 当たり前の話で、人間、望むもの同士でつながって、望むものを見つけてリンクを張るから、その結果は必然。

 ∧∧
( ‥)結果的にネットの中はいわば仲良しサークルの団子が
    ぼこぼこある状態、ですね。

     ( ‥)オカルトもそうなんだよな。
       -/ 疑似科学もそうだし、トンデモもオレ様理論屋も
          そうなんだ。

 ホメオパシーだって確かに図体こそでかい(検索:76万件)ものの、そういうものではあったのでしょう。その仲良しクラブや、「それにひっかかりやすい性向の持ち主」、「そういうものに興味を抱きやすい性格の持ち主」の人々は積極的に発見したけども、それ以外の人たちからすれば

 ∧∧
( ‥)ほとんどあずかり知られぬものであったと。

     (‥ )医者とか人の命をあずかる身の人間で物事を考える人
         であれば「おいおい」と思っていたんだろうけども
          大部分の人間はそういうことは考えないし
           興味ももたないし、持たないから知ることもない。

 この世界には興味を持たないと認識できないものがいっぱいある。

 ∧∧
( ‥)レプティリアンもそのひとつですか

     ( ‥)爬虫類から進化した異星人で人類の創造主、
       -/ 世界を影から操っている。グノーシス主義
          みたいだな。一部でメジャー、大局マイナー。

 *グノーシス主義:「全知全能本物の神」が創造した「悪い神」が作り上げたのが「この宇宙」で、だから世界はろくでもない、という世界観。

     ( ‥)そういえばブッシュ(ジュニア)がレプティリアンだ
         っていうヨタ話を聞いたことがあったよな、
          顔の皮をよいしょとめくって、皆さん、私は
          こういうものでして、、、と挨拶したという。
 ∧∧
( ‥)ようするにもう神や天使や精霊を信じられなくなった人の
    考えた悪魔ですよね? 即物的な悪魔、というか。
     物質的な説明で成り立つ悪魔というか。

 なんでもレプティリアンは爬虫類だから冷酷でどん欲なんだそうだ。

 ∧∧
( ‥)冷酷って、爬虫類の大部分が子育てをしないからですかね?
    でも子育てって生存戦略でどうとでも変化しちゃいますよね?
     知的生物で学習の機会を得たのなら、むしろ家族生活では?

      (‥ )哺乳類の雄は子育てをしないのが普通だけども、
          哺乳類の雄は冷酷ってことにはならないのは
           なんでだろうな?

 爬虫類がどん欲だってのもなあ

 ∧∧
( ‥)外温動物で省エネだから、むしろぽけーっと
   しているんじゃないんですか?

      (‥ )ひなたぼっこしてぼーっと
          していたり、温泉につかって、ぼーっと
           していたりとかね。

 むしろ平和的な人なんじゃね? レプティリアン。

 逆にいうと

 ∧∧
( ‥)爬虫類人間ならきっと冷酷、どん欲で
     血を好むのだっていうのは。

      (‥ )人間の、ひいてはヨーロッパ人の
          爬虫類に対するイメージだろうね。

 そもそも聖書で人間に知恵の実を食べる機会を与えて楽園追放の結果を産んだのはヘビであるし。レプティリアンというオカルトの起源はそもそも欧米のどっからしい。

 ∧∧
( ‥)人は自分の認識に合致して
    自然だと思えればいいのだと。

      (‥ )ホメオパシーみたいにな。

 

2010年10月21日木曜日

確かに私は医者ではない

 
 子供の頃、夢がありました。

 
     (‥ )世界中の人から夢を奪ってしまえ
 ∧∧
( ‥)ああそういう?

 理想は現実を現実的に語る理論でもないし、仮説でもない。

 ∧∧
( ‥)まあ、そもそも夢とか理想というのは
    「こうだったらいーなー」、という希望ですからね
     現実を説明するためのものではありません。

     ( ‥)「こんな彼女が欲しーなー」という夢や理想は
         現実を処理する有効なモデルたりえない。

 しかるに、説明に有効でないモデルで世界を推し量ること、つまり夢を語ること、これすなわち不幸の元凶なり。

     (‥ )人を幸せにするにはどうすればよい?
         相手の幸せを破壊してしまえば良いのだよ。
          世界中の人の幸せを殲滅すべし。さすれば
           世界は無限大の失望に落ち着くだろう。
 ∧∧
( ‥)それがあなたの子供時代に抱いた夢であると。
    でも、その夢自身が理想状態を要求するもので
     自己矛盾ですよね。

 だからあきらめた

     ( ‥)短い夢だったよな
         小学生5年ぐらいの時だったかな?
 ∧∧
( ‥)まあ、妄執に突き動かされないだけ
    良かったじゃないですか。

 子供ってのは子供っぽい夢を思い描くもので、しかしそんなものは馬鹿馬鹿しい。

 結局のところ、人の生とはあきらめと諦観なり。


 ∧∧
( ‥)でもあきらめの悪い人たちはいっぱい
    いるのだと

     (‥ )理想や夢をかたり、理想や夢を守るために
         現実から目をそむけ、あげくのはてに現実を
          否定する。

 理想や夢を語る者達が科学と相容れないのは当然なり。

 ∧∧
( ‥)現実を突きつける科学と

      (‥ )現実を説明できない夢や理想は
          相容れぬ。

 夢は邪魔だ、死ね。理想はゴミだ、くびり殺そう。

 というのは簡単なのだけども

 ∧∧
( ‥)この世の理想と夢、そのことごとくを破壊することは
    できないのだと

      (‥ )それ自体が夢の状態。

 とはいえ、座して放置することができぬものもあるは、これ事実なり。

 ∧∧
( ‥)しかし、人が注目するは誰かが死んだ時であるのは
    ホメオパシーのようにこれ、事実です。

      ( ‥)誰か死ぬのを待つべしと?
          なんと罪深い。
 
 しかし誰かを助けることを仕事にしているわけではない。

 なるほど、確かに私は医者ではない。

 

2010年10月20日水曜日

区別の先はどうするんだい?

 
 
     ( ‥)眠いんだよね、とにかく眠いんだ
 ∧∧
( ‥)まあ、やるべきことをやってから寝てください

 めんどくさいのが人生なのか、人生そのものがめんどくさいものなのか。


 ∧∧
( ‥)人生というよりも仕事ですから

     ( — —)仕事したくねーなー

 
 見てる? 約束の時はひと月先だ。待て しばし。


 さて

 遺伝子さえしらべれば系統解析や分類は完璧だっ、と思う人が結構いるっぽい(とりあえず系統解析をしている人ではなく)。

 なぜに?

     (‥ )遺伝子で犯人が分かったりするからかね?
 ∧∧
( ‥)さあ?

 仮にそうなら奇妙な話


 ∧∧
( ‥)区別と同定、あるいは区別と分類は別物ですよね

     (‥ )区別できる、と体系化は別っていうべきかね?

 より言えば、区別と系統推定はずいぶん違う? こういえば良い?

 
 ∧∧
( ‥)ひとつの生物につき必ず3つの特徴があるとして
    特徴それぞれにつき、有る、無し、であるとして

     (‥ )ようするにあれだよね、000、とか100、
         110、111、010、、、、という具合に
          組み合わせを考えたとする。

 ずいぶん多くの組み合わせができるが、それぞれ違うから”区別”は容易。

 ∧∧
( ‥)問題はそれをどう体系化するかですね。

     ( ‥)分類学では何か、どれかを主観的に選んで
         体系化するんだよな。

 色、とか。

 いや、それで十分な時はそれで十分ですけども、その体系って利便さ以上の何? という普遍的な疑問。

 

     (‥ )系統学、例えば分岐学だと(派生的な)特徴を
         共有するしないで体系化するんだが。
 ∧∧
( ‥)仮に単純に1が派生的な状態だとしても
    100と110を仲間にするのか、010と110を
     仲間にするのか、もうここでコンフリクトが起きますね。

 こういう場合、たぶん、分岐が思いっきりな多分岐、いわゆるビッグバンになって体系化不可能。

 ∧∧
( ‥)「区別できる」と「体系化」は全然別ものだと。

     (‥ )たぶんそうだろ?

 区別できるからすごいよ。

 うん。すごいと思うけども、それで? 区別の先は、どうする?

 

その違いは”も”?

 
 化石で認識される種と現在の生きている生物で認識される種には、そのあり方に違いがある

 ∧∧
( ‥)違うのは分かりますけども、
    その違いにどんな意味があるんでしょうね?

     (‥ )そこ、問題なんだよな。

 ものすごく素人ちっくに考えると、同種か別種かは交配できるかできないかで識別できる。化石は交配実験ができないから、交配実験できる現在の種とは同列には扱えない。

 ∧∧
( ‥)というのは簡単ですけども、
    現在の種だって、そのほとんどは交配の有無で
    認識されたわけじゃないですよね。

     (‥ )それこそ、種ってやつは”認識した”ものだろうからな。

 人間は遺伝子を直接、あるいは塩基配列を直接認識できない。

 セイヨウタンポポのかなりなものが在来のタンポポとセイヨウタンポポの雑種でした、というのは同種か別種かは交配の有無で判定できる、という主張や定義からすると破綻した文章になるけども

 ∧∧
( ‥)でも、先の文章は、
    ある外部形態を持つか否かで識別可能な集団があるけども、
    実際には交配が起きている。ようするにそういうことを
     言わんとしていることは明らかですね。

     (‥ )逆にいうとそういう意思疎通に役立つものが
         種であるのだ、そういうことでもあるかな。

 種は認識されたものであって、ほとんどの場合、交配の有無に基づいて定義されたものでもなんでもない。

 ∧∧
( ‥)化石種と現生種の違いってなんでしょうね?

     (‥ )化石種は軟組織のデータがまず使えない、交配実験ができない
         現生種は軟組織のデータも使える、交配実験もできる

 つまりその違いは

 も

 ∧∧
( ‥)も、ですか。
   でも、も、を使わない場合もしばしばあるのですよね

     (‥ )外部形態から考えて別種だと思ったが、データが増えたら
         同種であることになりました。でも交配実験とか
         遺伝子の調査とかしてないけどね、
          という例は現生種でもあるからね。

 まあ、最近だと技術も進んだので、せっかくだし遺伝も調べようよ(そうしないと査読を通らない場合もありうる?)、ということはするけども。

 ∧∧
( ‥)でも遺伝子の違いと外部形態の違いで識別した種が
    怪しげだって例もありますでしょ。

     ( ‥)外部形態は完全に連続。遺伝の違いがあるというけども、
         それってさ、個体群の違いじゃね? ってやつとかな。

 ついでにいうと認識的に意味なくね? という例。いずれ将来、検討する時がくるだろう。

 ∧∧
( ‥)交配しているのだが、淘汰のせいで
    ミトコンドリアのゲノムと核ゲノムが
     異なる振る舞いをしているらしい、
      そういう例もありましたね。

      (‥ )たとえミトコンドリアゲノムの全塩基配列を
           決定して系統解析しても、
           それはそれの系統樹を描くだけ、
            ということかなあ。


 遺伝子の中にある、個々のタンパク質をコードする遺伝。それらが同じ系統を示すとは限らない、というかそもそも本当に異なる系統を作っている場合が、当たり前のようにありうる。

 化石だろうが現生種だろうが、外部形態(それが軟組織だろうが、硬組織だろうが)を見るということは、それを司る何かを見ているのだろうし、それが内部形態であっても同様、離合集散する遺伝子とその変遷を間接的に見ているんでしょう。

 それを踏まえて考えるに

 ∧∧
( ‥)化石種と現生種の違いってのは

      (‥ )やっぱ、”も”かね?

 違いが”も”ってことは、違いはあれども、その違いってどの程度の意味があるんだ? ということになる?

 ∧∧
( ‥)違うこと”も”できる?

      (‥ )言い換えれば、違うことしかできない、わけではない
          そういうことかね?

 さて?

 

 
    

2010年10月19日火曜日

僕らは離合集散するなにかを見ている

 
 交配する生物の集団では色々な遺伝子が離合集散している。

 ∧∧
( ‥)当然、形態形質をコードする遺伝子も
    離合集散していると

     (‥ )外部形態からは最低限
         その形態形質を持っている、は理解できる

 楽観的に言うと、形態形質をコードする遺伝子の分布を見ているのだ、ともいえるけども。

 ∧∧
( ‥)実際にはそうとは限らないと

     (‥ )収斂、逆転を除外してもあれだ。

 同じ由来を持つ形態が、同じ遺伝やましてや発生過程を今でも共有したままとは限らない。

 ∧∧
( ‥)それを判断するのは

     (‥ )他のデータとの整合性じゃね?

 たぶん、鳥の2、3、4と恐竜の1、2、3という、一部の人間が問題視する話って例えばそれだよな。

 ようするに

 ∧∧
( ‥)形態形質というデータの
    分布を総合的に考えることで

     (‥ )生物が持つ、個々の遺伝子の離合集散、
         由来と変化を見ているわけで。

 ようするに古生物学するには集団生物学と同定の技術が必要であると

 ∧∧
( ‥)逆にグールドさんなんかは断続平衡説で
    それを一部否定した、そう見るべきですかね。

     (‥ )そうじゃねーか? だから批判された側面も
         あるでしょうよ。

 でっ、思うんだけども集団生物学もネオダーウィニズムも知らず、ましてや同定もできない人間が何をいってもどうこうなるもんじゃないと思うのよね。

 例:大腿骨と上腕骨の骨頭の識別方法を述べよ

 本は探せばあるんよ。探せるか探せないか、そもそもこれを解くべき課題と見なすかどうかは本人のやる気と能力次第


 

2010年10月18日月曜日

ああ、やっぱ本は重要だよね 特に子供向けの本は

 
 地殻の下にあるマントル。それが固体であることは地震波の伝わりから明らか。

 ∧∧
( ‥)でもマントルはマグマでどろどろ、
    地殻の下は溶けた液体だと思っている人が多いと

      ( ‥)地学関係者からすれば「はっ? 何いってるの?」
        -□ というカルチャーショック

 そういえば日経サイエンスの9月号では編集部に「読者の中にはマントルを液状だと勘違いしている人がいるはずだ」と言われて半信半疑だった研究者が、自分の記事につけられるイラストの当初案でマントルが液状に描かれていたのを見て愕然とした。そういう話がちろっと載っている。

 ∧∧
( ‥)物心ついた時からと申しますか、
    研究者の皆様は最初っからそういう理解ですからね

      (‥ )彼らは世の中の半分ぐらいの人が
          地下はどろんどろんだと思っているなんて
           思いもしないのさ。

 とはいえ、

 当初は地質学者もそう考えていた時期があったらしい。

 ∧∧
( ‥)いつ頃?

      ( ‥)よく知らん。ただ、
        -□

 先日目を通したアイソスタシーの本では1836年には、地殻の下にマグマの海がある、というアイデアがあったことが述べられている(アイソスタシーの起源となるアイデアであった)。

 ∧∧
( ‥)地震波の有様からその前提が破壊されたのは?

      (‥ )1909年にはとどめを刺されたみたいね
       □-  ←「地球の科学史」朝倉書店 2001

 ああ、ほぼ正確に100年前なのか。

 とはいえ、やっぱ今でも地殻の下はマグマでどろどろ、例えば隕石が落下してでっかいクレーターができるとマグマがどっかん、火山が大噴火、と思い込んでいるか、あるいはそういうことを

 ∧∧
( ‥)連想する人がいると。

      (‥ )まあ、一般的には普通の反応だよね
       □-   連想すること自体は悪いことでは
            ないんだけども。

 何気なく検索をかけると、そもそも固体は流動しないのだから、マントルが岩石であり、固体であるというのは嘘だ、現代地質学でいうアイソスタシーはとんちんかん、と主張しているサイトとかも見つけた。

 ∧∧
( ‥)はあ

      (‥ )どこぞの掲示板でもいたろ?
          マントルは対流しているから固体じゃない、とか
          言っていた人たち。

 あー、うーん、つまりほら、そういう理解をする人はそれなりにいるわけだ(うん、だから恥ずかしがることはないんだよ君たち。ありがち、ありがち)。 

 それを思うにつけ

      ( ‥)中学時代に中川鶴太郎さんの本を
        -□ 読んでおいてよかったよ

 ∧∧
( ‥)岩波の子供向けの本ですね。
    今でも名著と言われてますが。


 思うに、やはり、子供向けの本をちゃんと書くってことは大事だということかいな。

 ∧∧
( ‥)トンデモさんやオレ様理論屋さんたちの考えを
    変えることには役立たないんですけどね・・・・

      (‥ )いいんだよ。連中は頭が固定して流動しないから。
          考えなんか変えやしない。そして最低限あれだ。

 そういう本を子供の頃に読んでおけば、100年前に終わった話を今でも信じている、なんてことになったりしないし、あるいはそういうものを信じるのは勝手だが、信じる根拠が実のところ全然ない、ということを知るきっかけにはなる。

 ∧∧
( ‥)本は人を説得する必要はないのだと?

      (‥ )普通の人に分かることだけ
          比較的正確に伝えればいいんよ。

 説得しなければ考えを変えないような奴は見捨ててよろしい。どうせ役に立たないから。

 
    

2010年10月17日日曜日

自分が存在するという証明を

 
 ふと思う。

 世の中、自分が存在することには何ら疑問の余地などない、そう思い込んでいる人は山ほどいるけども

 
     ( ‥)自分が存在することを証明した!!
         とぶっ飛びなことを大真面目に主張した
         人って、いたっけ?
 ∧∧
( ‥)デカルトさんとかは?

 あー どうだったっけ?


     (‥ )彼の神の論証は論理じゃなくて類推じゃね?
         と思ったから、それ以上はよく見なかったからな
 ∧∧
( ‥)デカルトさんは17世紀以降の科学と数学に影響を及ぼした
    人なんでしょ? 調べなさい。

 やれやれ。手隙な時にきちんと読みますか。

 17世紀はニュートンとデカルト。

 いっちゃっているのはニュートンの方でゆえに偉大であったというこの不思議。

 それにしても
 
 ∧∧
( ‥)自分が存在することを演繹だけで論証できるか
    先の話はそういう問題ですね。

     (‥ )無理だと思うけどね。

 時々思うけども、科学って所詮は仮説だろ? としたり顔で言っている連中の世界観は理解に苦しむ。

 ∧∧
( ‥)仮説よりも確かなものをオレ様は持っている、
    そういう自負の現れですよね。

     ( ‥)そういえばなんか古本屋で立ち読みした
         一文でこんなのがあったな。

 科学は所詮、仮説と仮定の積み重ねではないのか? それに比べれば芸術家の方が本質をつかんでいると思うのである。

 ∧∧
( ‥)?

     (‥ )翻訳すればこういうことじゃね?

 仮説は認識的に不自然であるが、芸術は認識的に自然である

 ∧∧
( ‥)それ、心理学の話ですよね?

     (‥ )オレが心理的に受け入れることさえできればそれでいい
         それだけの話だな。

 文系の人間がそういうこというかあ?

     ( ‥)自分が存在するとは信じていない哲学者は
       -□  まともだと思うけども、芸術家が本質を
          ってなんだこの理解。
 ∧∧
( ‥)文系全員が懐疑的な哲学者ではない、
    それだけの話では?

 芸術家の方が本質をねえ、門を開けた向こうの狂気をもってくることが本質だというのなら、それはそうかもしれんけども、そんなことを言ってしまうのは若いというか青いというか。

 
 ∧∧
( ‥)でも、それを言ったのはおじいさんなんですよね。

      ( ‥)青すぎるぞ、老人
        -□
 
 

 

戦え!! クラッスス

 
 
      ( ‥)ほぼ20時間寝てしまった・・・
 ∧∧
( ‥)一度起きて食事しましたけどね。

 なんだ? 疲れているのか?


      (‥ )土曜日がまるまる消滅したぞ
 ∧∧
(‥ )もう日曜日の朝、まもなく夜明けがきます。

 食事もすませた、後で散歩へいこう。
 
 さて
 
 ある意味こちら→*の続き

 旧約聖書外典に記述されるユダヤ教徒のゲリラ戦。それに対するセレウコス朝の軍隊、その影に見え隠れするパルティア。

      (‥ )そういえばパルティアの本を持っていた
          はずだがね。どこへやったかな。
 ∧∧
(‥ )「パルティアの歴史」山川出版 1993 ですね
\-    Amazonの中古では3万9799円からスタートです

 なにその高値?

 室内を探したところ

 ∧∧
( ‥)ありましたよ、パルティアの歴史
  -□ [A Political History of Parthia] N.C.Debevoise 1938

      (‥ )おーありがたい。
 
 元値は3000円。たしかにパルティアの本なんて英語ですらまともにない(そもそも「パルティアの歴史」自体、そういう希少な本の和訳である)から、その希少価値は否めないけども、4万はちょっとね。

 セレウコス朝や後のローマ帝国に対する反感からか、ユダヤ教徒の中には親パルティア派がそれなりにいたらしい。とはいえ、パルティア自身にはまともな記録が残っておらず、それこそユダヤ教徒の記録や伝承、発掘された粘土板や貨幣、敵対関係にあったローマによる記録から類推するしかない、歴史を記述するのがかなり難しい国家。

 そんなパルティアが現代人から見ても、ああ、あの事件? と思えるエピソードというと

 ∧∧
( ‥)全部ローマ帝国がらみですよね
  -□
      (‥ )トラヤヌス大帝のパルティア遠征とか、
          アントニウスの遠征とか、でも一番有名だと
           言えそうなのは

 ローマ共和制の末期、三頭政治の一角を担った

 ∧∧
( ‥)クラッススさんの大敗ですよね

      (‥ )遠征したローマ軍、4万2000のうち、
       □-  戦死者2万、捕虜が1万ね。
          すごいねえ、この負けっぷり。

 全滅ってやつですね。

 ∧∧
(‥ )歩兵が主体で、騎兵が4000。
 □-  それでのこのことオープンスペースに出てくるって
    クラッススさんは何を考えていたんでしょうね?

      (‥ )さあねえ?

 パルティア軍も「ローマ軍は騎兵の強いパルティアを考慮して山道を進軍するはずだ」、と考えて歩兵と軍の主力は山へ移動していたので(ようするにクラッススの行動は大胆不敵というよりは、予想の斜め上をいく非常識)、

 ∧∧
( ‥)でっ、4万のローマ歩兵を相手に
    パルティアは急遽、手持ちの1万の騎兵(重装騎兵と軽騎兵)で
     戦うしかなかったと。

       (‥ )まあでもあれだ、いくら数が4倍だっていっても
           オープンスペースで騎兵や散兵の支援がない歩兵が
            騎兵に勝てるわけないんだよな。

 4000の騎兵も補給がなくてまともに戦えず、がんばったのは軽装備のガリア兵士だけ

 だが数が足りない。

 2000の歩兵が17騎の騎兵に包囲されたあげく、一方的にぼこられて撤退せざるをえなかったという話があるように、歩兵が騎兵に勝てる道理があるわけはなく、

 ∧∧
( ‥)そりゃあ、高速で移動して、200メートルもある距離から
    ぱんぱん正確に射抜かれたら

       (‥ )いくら訓練された歩兵だって
           陣形崩れちゃうだろうしなあ

 死傷者がほとんどなくたって陣形が崩れたら逃げざるをえませんでしょう。


 ∧∧
(‥ )パルティアは騎馬民族の国だから弓は
 □-  合わせ弓(合成弓:複数の素材を使った強烈な弓)
    なんですよね。

       (‥ )火力が違うっていうの? 
           なんかの本ではもろに当たると冗談抜きで
           手や首がすっ飛ぶってあったけど・・・

 鎧も貫通する武器で攻撃されて、追撃も反撃もまともにできず、ローマ軍は一方的にぼこられて夜陰にじょうじて逃げるしかなく、町に立て籠るももはや状況は絶望的。和平交渉の話が持ち上がるが、会談は決裂、というか、いきなり乱闘が始まってクラッスス死亡(パルティアの陰謀だ、という解釈もあるが、極限状態で1人のローマ兵が戦い始めてしまった偶発的な事故、という解釈あり)。

 これで三頭政治が崩れ、さらにはカエサルの独裁に至ると。

 ∧∧
( ‥)でも、どうしてクラッススさんは歩兵主体でオープンスペースに?
 □-  忠告もされていたし、騎兵の提供も打診されていたって
    言う話ですが(クラッススが受け入れなかった)
  
      (‥ )さあねえ?

 白兵戦しかしたことがなかった、とか?

 

2010年10月15日金曜日

そろばん玉の世界

 
 土星の衛星、イアペトゥスには赤道をリングのように囲む山脈がある。

 
     (‥ )あの衛星ってさ、なんか見てると萌えるんだよな
 ∧∧
( ‥)はあ、そうなんですか?
 

 その成因についてこんな記事→*

 英語版はこっち(むしろ見やすい?)→*
 
 ∧∧
( ‥)どう?

     (‥ )いや、、その、分からん。

 比較された例が小惑星66391

 ∧∧
(‥ )asteroid 66391ですね(あるいは1999KW4)
\-   2006年のscience誌に論文が掲載されていると
    表紙→*

     (‥ )なんかそろばん玉みたいだな。

 おまけに二重星というか月があるというか、ですか。楽しいなあアステロイド66391。

 ∧∧
( ‥)そういえばお星様も好きな子が
    いましたね。

     (‥ )ふむ。イラストを描いたら、喜ぶかね?

 とはいえ、来月の半ばまで仕事で動けない。
 
 まあ、ひと月なんてあっという間だからいいとして。

 
 ∧∧
( ‥)アステロイド66391が楕円形ではなく、
    なぜにそろばん玉の形?

     (‥ )さあ? なんでだろうね。

 1.5kmと小さくて、岩石とか素材の強度が効いている?

 ∧∧
( ‥)イアペトゥスにある赤道の山脈はどう?

     (‥ )リンク先の考えはあれだよな、星の創世期に
     \-    速い自転でできた構造が、今でも残されている
            そういうことだよね?

 イアペトゥスって普通に考えて地殻は氷だよね(最低限、表面のスペクトルはそうらしいし、そもそも密度が水より少し重い程度)。


     (‥ )こんな素材で、こんな地形が流れずに残るものなのか。
     \-   ああ、でもそもそも流れ切らないのが残っている、
          そういう理解なんだよね、これは。
 ∧∧
( ‥)寒くて氷が”固い”からなのか、重力が小さいからなのか。
    実際、天王星の衛星ミランダなんかは
    イアペトゥスより小さくて、よりぐだぐだな地形ですよね?
 
 あの条件ではたとえ氷であってさえ「流れ切らない」そういうことか。

 ∧∧
( ‥)アイソスタシーの話でもありますね。

     (‥ )おいちゃんは、地球のアイソスタシーに関してさえ
         よく知らんのだけどもね。

 さて、本を読まねばなるまい。

 

これはこれである これでない対立仮説は駄目である

 
 ∧∧
( ‥)問題は解決されましたか?

     ( ‥)まあ、科学って具体的にどんな手順を踏むの?
       -/ という説明をするわけではないのだから
 
 これとそれ、どちらの仮説が良いのか? 

 という説明は抜きにして

 その説明や仮説は役に立たん

 ということだけ書いておいた(つまり判断基準省略)

 ∧∧
( ‥)そんな説明では役に立たん、
    それはつまり
     こちらの説明では役に立ちます、
       その理由を説明しないということですね。

     (‥ )AとBのうち、Aはだめだ、それだけ言えばいいのさ。

 Bがなぜ良いのか? を説明する必要は特にない。

 いや、本当は書きたいけども、Bはこういうものです、の説明しか書く文字数がない。

 Bはこういうものです、という説明は、Bの方がすぐれていることの説明ではない。

 どっちを優先?

 Bはこういうものです、を優先



 ∧∧
( ‥)単なる禁止の表記?

     (‥ )人間のルールってのはむしろ禁止の方が
         目立ってると思うけどもね。

 ∧∧
( ‥)まあ、確かに危険やデメリットの方が
    利益よりも強烈に効いてくるのがこの世界ですが・・

     ( ‥)崖から落ちたら死ぬが、平地にいるからって
         寿命が伸びるわけじゃないからな。
          これは駄目、が目立つのは当然。


 それに「これはこういうものです」と書くのが目的であるのだから、対立仮説に関しては「反対にこちらは駄目です」とだけ書いておけば、まあ最低限度のことは伝わるだろう。

 判断基準は説明しなくてもいいだろう。

 直感的に駄目だということが分かるように書けば良い。

 ∧∧
( ‥)これはこれである、対立仮説は駄目である

     (‥ )知りたいことと危険の禁止。
         限られた文字数ではこれが最低限度


 

 

確かめているなんて思っていないんじゃなかろうか?

 
 ふと、原稿を書いていて思う

 ∧∧
( ‥)なんと?

     (‥ )世間の人たちはさ

 データから仮説をたて、その仮説から予想を導き、


     (‥ )その予想が正しかったら、
         仮説はまあ正しいんじゃないの? とする。
         科学とはそういうものだと世間の人たちは
          思っているのだろうか?
 ∧∧
( ‥)さあ、どうでしょうね?

 どうだろう? 世間的に見て、科学では「予想の的中からその仮説の確からしさを確かめている」と理解しているんだろうか?

 
 

2010年10月14日木曜日

アルケミスト

 
    (‥ )そういえばちまたに流行るゲームの中では
        アルケミスト、つまり錬金術師が参加する
        RPGとかがあるらしいよね。
 ∧∧
( ‥)どう戦うんですかね?

 やっぱ、毒ガス?


     (‥ )塩素ガスとか?
 ∧∧
( ‥)洒落にならないし、もっと楽に作れるのが
    あるでしょうに。

 いや、もっと洒落にならないから。


      ( ‥)無難な線では
 ∧∧
( ‥)あれですよね?

 あれだよな?


 ∧∧
( ‥)・・・の土を持ってきてください

      ( ‥)はいはい

 ∧∧
(‥ )それをまず煮ます
∪-
      (‥ )煮て、、、それから冷やして?

 処理して、あれとそれとこれをまぜて、つめて

 ∧∧
( ‥)できたよ
  -●
      (‥ )ああ、爆弾ね、爆弾。

 これに火をつけてからモンスターに放り投げて吹き飛ばすと。

 ∧∧
( ‥)これがRPGにおけるアルケミストの
    役割ですか?

      (‥ )どうなんだろうねえ?

 
 

オカルトの子孫、祖先はオカルト

 
 「物質理論の探求 ニュートンからドールトンまで」島尾永康 1976 岩波新書 を読み終わる。

 ∧∧
(‥ )ニュートンさんの錬金術、えらく器用ですね
 □-
     (‥ )アンチモンが精錬と冷却の条件によって
         作り出す結晶状の構造。レグルスの星
 
 これを錬金術の中核と見たニュートンは錫やら銅やらとアンチモンの合金でレグルスの星を作る製法と処方を実験と作業によって記述。

 ∧∧
( ‥)錬金術関連の手稿が65万語ですか
  -□
     (‥ )本が何冊も書ける数であるな。

 科学革命はオカルティズムからの断絶の上に成立したのではなく、むしろその刺激をこそ評価しなければならないだろう。pp26

 というのは

 ∧∧
( ‥)さもありなんと

     (‥ )まあ、科学の祖先は現在の我々からすればオカルト以外の
         何者でもないわけだし。

 あるいは科学はオカルトの子孫であるとも言える。

 人間が魚であることが一見して分からないように、科学はあまりに派生的すぎて、オカルトから起源したとはとても思えないが。

 ∧∧
( ‥)でも、昔のオカルトはむしろ当時の科学理論であると
    考えるべきでは?

     (‥ )間違った仮説、間違った理論、間違った前提でさえ
         科学の歴史ではしばしば役立ってきた、そういうこと
          でもあるのだけども。

 しかし、アリストテレスの宇宙観とかは「あー、科学理論・・・かもね」とは、なんか言えそうだけども

 
     (‥ )中世期の宇宙観やそこから派生してニュートンの背景に
         あった世界観とかはどうなんだろうなあ?
          カバラだ、ヘルメス主義だなんだって、
           アリストテレスと比べてぶっとんでないかな??
 ∧∧
( ‥)うーーーむ。
  -□ カバラの本は買ったわけですから
    カバラの理解はこれから、ですかね。

 今の所、万有引力が提案されてすぐに出てくる意見「遠隔に伝わる力って、、なにそれ? トンデモ??」という懐疑的な見解があったことからさっするに、

 ∧∧
( ‥)ニュートンさんはかなり怪しいおっさん?

      (‥ )怪しく、脳がとんでて、しかも手を動かし、器用である
       □-  己が理論を記述するために新しい数学さえも
           作ってしまう。これぞ偉人というやつかもね。

 さすが大魔法使い。やっぱ違うよな。

      ( ‥)なんかな、がきんちょの時に覚えた公式一生懸命
          いじっているオレ様理論屋連中は
           見習ってほしいもんだ。
 ∧∧
( ‥)数学も自在に操る大魔法使いになれと?
    それは無理でしょ。

 ニュートンと錬金術にはもっと本格的な本もあるから読まないと。

 さて

      ( ‥)グノーシス主義の本と旧約聖書外典も買ったのよね
        -□
 ∧∧
( ‥)いかに?

 旧約聖書外典。旧約聖書の正典に納められなかった、いってみれば異伝。

      (‥ )しょっぱながいきなりセレウコス朝に対する
       □-  ユダヤ教徒のゲリラ戦と独立運動の話だった
 ∧∧
( ‥)あら、イエスさんの時代のちょっと前。
    パルティア、ローマの両大国の並立までまだ、
    という時代ですね?

 なんかすごくマニアックな時代だよな、日本人からしてみたら。

 ∧∧
(‥ )セレウコス朝って、口にする機会は
 □-   ほとんどないですからね。
 
      (‥ )パルティアもマイナーだしなあ(公式文書がない)
          プトレマイオス朝エジプトだって、クレオパトラと
          ローマ帝国の関わりでしか知らないもんな。

 ああ、でもなんか外典の方が面白くね? 聖書。

 ∧∧
( ‥)クリスチャンじゃないけども
    そういう評価って少し罰あたりに聞こえません?

      ( ‥)そうね、だけど新約聖書外典の裏表紙によると
        -□ 「当時の大衆によって、正典よりも好んで読まれ」
           と書いてある。

 ∧∧
( ‥)・・・・

      (‥ )いや、そういうものなんよ、世の中って。


  

歴史は科学でないという病み

 
 朝がきた

 ∧∧
( ‥)なんか、だらだら仕事してますねえ・・・

     ( ‥)こういう仕事は悩みどころが多くてなあ。
       -□  ため息が出るね。

 あちらは深夜。この書き込みはリアルタイムでは見れない、かな?


 さて

 歴史は科学ではない

 という主張は

     (‥ )科学は論理的なものだ、という主張と
         一体なのではないか? と常々疑いを。
 ∧∧
( ‥)はあ、でもその主張に対して
    反証例を上げるのはたやすいですよ?

 ルイセンコ学説やマルクス主義は論理的であるから自分たちは正しいし、論理的に歴史を記述できるから、未来は確定的で、来るべき未来を妨害する(はずの)多数派を批判できた。

     (‥ )でもそれって結局は歴史は論理的に
         数式のように記述できるっていう世界観だよな。
 ∧∧
( ‥)まあそうですね。


 歴史は論理や数式では記述できないから科学ではないに違いない

 歴史を論理で記述できているから俺たちの主張に従え

 この2つの主張。一見対極的に見えるし、事実、それはそうであるとは思うのだけど


     (‥ )どっちも病気の根っこは一緒だと思わんかね?
 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ。

 歴史は論理や数式では記述できない。それはむしろ、データから「発見」するもので、発見の仕方には複数の色々な方法があるが

 ∧∧
( ‥)最尤法とか最節約法とかね

     (‥ )歴史を論理で扱えないことは確かに明らか。
         だが、逆に言うと歴史を科学として扱える方法論は
          いくらもある。

 というか論理というのは経験的な事例を扱えない。

 そもそも「科学は数式で表現されるもので法則に数値を入力すればいい」と思っているナイーブな連中が後生大事に抱えている法則だって

 ∧∧
( ‥)論理で正当化できる方法で導いたものじゃないですよね。

     (‥ )観測したデータから、ほれ、と「出して」みせた
         ものだからね。

 観測することは論理ではない

 観測した事実から論証することは証明ではない

 観測した事実に誤差が入っているだろうから、誤差がトータルで最小ってことでよくね? という判断は便利で役に立っているが、ことこうなると論理でも経験でもまったく正当化できない仮説の発見

 つまり科学は論理だけでは成り立たない。

 つまり法則は論理では導けないし、正当化できない

 論理ですべてを導いてみせようという人間の使う道具がすでに論理的な過程を踏んでいない

 それが万有引力だろうがなんだろうが、その導出の過程は論理じゃねーよ(嘘だと思うのなら論理的に万有引力を導いてみよう。さあさあ、学校の授業でやった三角形の内角の和は2直角という具合に)

 ∧∧
( ‥)自ら正当化できない道具を使っているのに
    自身の道具を導いたのと類似の方法論を見て、
    「歴史は科学ではない」と主張し

       (‥ )片や、法則は論理では導けないのに
           法則を押し立てて、見よ、歴史はすべて
            論理によって論理的に導ける、と主張する。

 どっちも病んでる。

 そしてその病みはどっちも同じ病み。

 

 

2010年10月13日水曜日

夢は歴史にもありません

 
 歴史にはロマンがある、夢がある

 
     (‥ )という使い古された言葉ってあるよな
 ∧∧
( ‥)ああ、まあ

 では例えばの話

 ∧∧
( ‥)問題:本能寺で信長を打った首謀者は誰?
  -□

     (‥ )明智光秀を裏であやつっていたのは、時の朝廷と
         秀吉ですから、首謀者は朝廷 and 秀吉です

 という答えをテストで書いた時に丸をもらえるだろうか?

 ∧∧
( ‥)ぺけです。

     (‥ )だめだろうな。

 歴史にロマンとか夢とかいう妄言を挿入するのは勝手だけども、それでは学校のテストさえパスできない、そして

 ∧∧
( ‥)”歴史学”にロマンとか夢とか
    入る余地はないでしょうね

     (‥ )ないねえ。

 歴史に夢を挿入したけりゃ小説家や漫画家になっていればいい。

 反対に科学がストーリーテラーであれば良いのなら、学術誌は小説の発表会になっているだろう。

 ∧∧
( ‥)でも実際にはそうではないですね。

     (‥ )そうはなっていないね。

 生物の歴史を調べる系統学でもこれは同様。生物の歴史は科学であって、そこに夢が入る余地はない。データからそれを説明する仮説を発見すること、その仮説の適切さの具合は

 ∧∧
( ‥)数値で示されると

     (‥ )つまり比較が可能。

 比較が可能であれば基準があり、データが公開されているのならデータの点検も可能。そういうわけで学術誌における歴史をめぐる仮説の戦いは熾烈。

 夢など入る余地はない。

 そして思うに、学校のテストでさえペケであるようなことを、大人になってからワザワザする連中がいるのはなぜだ?

 

科学に夢はありません

 
 ビーバー終了

 ∧∧
( ‥)時間がかかりすぎですよ。

     (‥ )問題だなあ。
      □-
 
 時刻は夜中の1時。

 ∧∧
(‥ )あちらは暗くなるころですね

     (‥ )こっちはこっちで散歩にでもいくか。 

 さて

 
 ∧∧
(‥ )科学は夢を見るものではありません
\-
     (‥ )そりゃあそうだね。

 科学ってのは現実を説明するモデルの提案と、

 ∧∧
( ‥)そのモデルが現実を説明しているかどうかの
    検証であると

     (‥ )検証、つまりテストには夢なんてないよな。

 テストって言葉に夢を感じるおぼっちゃんお嬢ちゃんがいたら出ておいでー

 ∧∧
( ‥)いやな思い出ばっかりでしょ

     (‥ )ああ、いやだねえ。

 科学を嫌いな人がいるのは当然なんだ。


 ∧∧
( ‥)学校のテストを思い出しますからね

     (‥ )まあ、テストに夢や期待を抱くこと、
         それ自体は別にかまわないのだけども

具体例:テストで1番になったらお母さんからプレゼントがあります。

 ∧∧
( ‥)あー、うーん

     (‥ )同級生にそういう話があることを知った時にはな

 ごめん、ちょっと引いた。

 ∧∧
( ‥)でも、科学のテストって学校のテストよりも
    無惨な結果に終わったりするもんですよね

     (‥ )データが増えれば増えるほどね。

 研究者ってのはそういういわば修羅場をくぐってくるもんだし、生き延びた仮説、スタンダードになった仮説ってのも、そういう修羅場をくぐってきたものだ。

 
     (‥ )生き延びる時に夢、なんていってられないからな。
 ∧∧
( ‥)まあ、そればかりか、科学の世界ではライバルが
    研究者でも仮説でもデータでもいっぱいありますからね。


 うふふ、オレ様の仮説は世界一。夢あるだろーといっても、あっこは敵がごろごろいる世界。そんなことを言っているようじゃあ、あっという間にぶち殺されるか、あるいは

 ∧∧
( ‥)勘違いした素人はプロから
   冷たい目で見られて、最初から無視されると

     (‥ )そもそも夢っていうのはな、圧倒的な不利に陥った
         お馬鹿さんが最後にすがるへっぽこな武器なのさ。

 創造論者とかオレ様理論家とか、病的な状態に陥った科学者とか、ああいう連中は手元に武器になるデータが最初からないか、あるいは非常に乏しいので、最後は価値観に頼って反撃しようとする。

 ∧∧
( ‥)進化理論は非人道的だとか、宗教=道徳を破壊するものだとか
    系統解析は理解できませーんとか、そういうありがちな理屈ですね。

     (‥ )データがあったら夢や価値観とか、自身の無能とか
         そんなまがい物を弾に使うわきゃないのよ。

 使った瞬間に「ああ、こいつ馬鹿なんだな」とばれてしまう武器がこの世界にはある。そのひとつが夢。

 そもそも大量のデータを当たり前に処理したのなら、スタンダードと同じ結論に至るか、あるいは追加データに耐えうるわけで

 ∧∧
( ‥)データで撃ち返さずに夢とか価値を言い立てるのは

     (‥ )ごくわずかなデータで、「へへ、オレ様分かっちゃった」
         と「新発見」をしてしまっていた、そういうことだろうな。

 だからさっさと弾切れになる。

 確かに科学に夢なんかない。

 というか、まっとうな仮説なら夢なんてへぼな単語を使わずに、データを使うだろう。

 実際、夢なんて単語を使っている論文ってないよね?


 

2010年10月11日月曜日

ペルソナ

 
 作業再開

 ∧∧
( ‥)その前にご飯を食べましょう

      (‥ )腹が減っては戦ができぬ

 さて、

 起きがけのぼんやりした頭をまわそうと検索していたら

 ∧∧
(‥ )人気アニメ映画でヒロインの顔の皮が剥がされちゃう
\-   そういう演出がコンテの段階に提案としてあった
     そうですね。

      (‥ )へー、本当ならなんか面白いな
 
 ようするに

 ∧∧
( ‥)相手に取り込まれる。俗っぽい言い方で
    ペルソナを奪われるってことなんですかね。

      (‥ )そうじゃない? 封切られた映画でも
          顔からどばっしゃーっ、と溶けてたし。

 ホチキスの針みたいなものもそういうことなのかいな。

 ∧∧
( ‥)あなたも顔の皮を剥がすって
    言い方をよくしますよね。

      (‥ )ああ、そういえば最近は使わないな

文:顔の皮を剥いでやれ
訳:やつに責任をとらせましょう

   
 ∧∧
( ‥)性格が丸くなったとか?

      (‥ )さすがに年だから。

 それにしてもそうか、顔を剥がされてしまうのか。



      ( ‥)自分の腕を出してまで彼の首をしめてたのも、
        -□ 怖いからなのかね。
 ∧∧
( ‥)演出の意図を判断するには
    手持ちのデータが足りないかもです

 それこそ、ここで書いたように→*

 
      (‥ )まあ、blogは無料だから、てきとー、
          でいいんだけどな。
 ∧∧
( ‥)でも、ご本人の人格、性格、性向、能力、知識が
    反映されますけども。

 そしてそれがblogや掲示板の問題でもある。無料、それ自体が問題。

 ∧∧
( ‥)でも、その問題が有料であるマスコミや書籍でさえ
    出てくるのはなぜに?

      (‥ )経済になると経済的な責任が出てくるからだろ?

 無料だと質を維持する動機がない。有料だと質を最低限度にまで低下させた方が適応的になる。

 
 ∧∧
( ‥)あらら

      (‥ )これが世界の理ってやつだな。

 

 

そのカルピスは薄まってないかい?

 
 
 ∧∧
(‥ )ライターやマスコミ、サイエンスライターや
\-   科学ジャーナリストなどなどにも批判が多いんですね。

     (‥ )ああ、まあ、もう調べて書いてないだろうからなあ。

 なんていうの? 金もらって書いているはずの原稿がしばしばblogと同じレベル


 ∧∧
( ‥)blog、つまり原価がただ同然に安いと

     (‥ )仮に1つのblog記事に1時間をかけたとした場合、
         それは原価が時給1時間分だからな。

 1000円ぐらい?

 オレ様理論屋だろうが、マスコミだろうがライターだろうがblogだろうが、似たような部分はある。

 ∧∧
( ‥)調べないで書いてると

     (‥ )見れば一目瞭然だろ?


:クレーターの中央丘は火山です←どこにそんな地質図がある?

:KT境界は30万年以上の事象だと思う←古磁気から60万年程度と推定される堆積物6メートルのうちのさらに1センチですが?

:これこれの理論的な推論によれば鳥の進化経路はこうに違いない←系統推定はそんなやりかたをしません。今時だれがそんなやり方するわけ? お前、教科書読んでないだろ?

:事業仕分けされたこの事業はこんなに予算が不必要に過大なんですよ←現状でさえ十分に運営できない状況で維持にぎりぎりですが、あなたはちゃんと調べましたか?

:長らく事業が続くと癒着が起こる恐れがあります←でっ、具体的には? それ、感想文じゃねーの?


 ∧∧
( ‥)調べてないと

     (‥ )調べてないだろ? 明らかに。

 せいぜい投資は2000円ぐらいかな?

 記事ってのは読めば分かるもんさ。ネットだろうが新聞だろうが、雑誌だろうがテレビだろうが、記事の内容を書くには自分であればどういう手間が必要か考えてみよう。

 どんな本を読むのが必要か、具体的な数値をどこから引き出して、それをどうチェックするか、どの程度のソースにあたればこの情報は確保できるか。wiki程度だろうか、それとも一般書籍だろうか、あるいは取材か、さもなきゃ専門書か、専門書ならどのレベルか。和文か英文か、あるいは別の言語か、あるいは論文か。論文ならどの程度のレベルの学術誌だろうか。

     (‥ )自分がその記事と同程度なことを書け、と言われた場合、
         「ごっこ」ではなくて具体的にどんな作業が必要か
          それを淡々と考えればいいわけさ。
 ∧∧
( ‥)すると、相手が調べたか調べていないか、
    それが分かると。

 *オレ様理論屋とかは適当な数字やオレ様な方程式や使い方をして科学者ごっこで悦にいるけども、そういう意味のない似非シミュレーションのような憶測は却下、ということ。

 

 最低限、先に上げた例では「彼らがどの本を読まなかったのか」、「どのファイルに目を通さなかったのか」は分かる。

 ∧∧
( ‥)まあねえ

     (‥ )読んでないって言う「否定的な事例」は
         最小限度分かるものだし。
 
 「何を読んだ」かは分かりにくいが、「何を読んでいないの」は分かりやすい。


 ∧∧
( ‥)そしてライターだろうがマスコミだろうがblogだろうが
    掲示板だろうが、そういう判断はつくのだと。

     (‥ )そりゃあ分かるさ。

 あんた現場にいってないだろ?
 あんた取材してないだろ?
 電話取材しかしてないよね?
 というか、東京の記者発表にいっただけだよな?
 あれ、読んでないでしょ?
 あんた図書館にいかなかったよね?
 あんたネットも調べてないよね? 少なくとも2時間以上は調べてないよな?
 目を通した原稿、数千文字程度でしょ?

 ∧∧
( ‥)なんでそうなるんでしょうね?

     (‥ )カルピスは可能な限り水に希釈して
         売れば儲かるわけよ。

 あなたに差し出されたそのお高いカルピスは、無限に希釈されていませんか?

 ∧∧
( ‥)それは

     (‥ )経済的な動機としては当然だろね。

 
 



僕のビーバー


 木星は西の空に傾き、きっと地球の向こうでは東の森の向こうに見えているだろう時間。オリオン座が堂々と天にかかっていた。
 
 ∧∧
( ‥)予想以上に作業が遅れています

     ( ‥)文献に目を通していたから
       -□  その分、しわよせがきてるさね。

 10時間あまり遅れているか。

 
     (‥ )ビーバーって川の土手に結構長いトンネルも掘るのな。
      □-  よく知られている”円錐形の小屋”を必ずしも
          建てるわけではないのだそうだ。
 ∧∧
( ‥)へー

 保護する目的でトンネルの入り口を木材で囲ったり、建設したダムで水位が上がるにつれて巣の形態を発展的に変えていくらしい。

 ∧∧
( ‥)ビーバーさんも色々あるんですね

      ( ‥)そうだね。さて、
        -□ 作業に戻ろう。


 

2010年10月10日日曜日

ライオン乱入

 
 すきっぱらのまま10時間寝て起きたら

     ( ̄  ̄;)手が、手が震える
     -
 ∧∧
( ‥)血中糖度が下がってるんじゃないんですか?
  -□ 取り急ぎ、ウィダーインゼリーを


     ( ‥)うー、収まってきた。
       -□
 ∧∧
( ‥)自分の体を食べて絵を描く子のこと、
    あなた何も言えませんよね?

 そっちはどうだ、食べてるか?

 ∧∧
( ‥)あんたはどうなんですか。

     (‥ )ちゅーる、ちゅる
      □-

 さて

 科学は技術の革新をもたらす

 ∧∧
( ‥)それは既存の安定を破壊します。

     (‥ )権力者、に限らず、既存の技術や仕組みに安住していた
         連中にとって、それは脅威。

 ネットの出現で既存のメディアがこぼした真剣な、しかし何の発展性もない愚痴や文句を見れば、聞けば、思い出せばよくわかる話。

 ∧∧
( ‥)つまるところ、科学というものは

     (‥ )人間の多く、老人のほとんどにとっては
         目の上のたんこぶなのよ。

 それでも科学が発展するのは、科学で損をする恐怖よりも、すぐれた技術を持つ外敵に抹殺、併呑、奴隷化される恐怖の方が勝るからで。

 ∧∧
( ‥)ゆえに科学は強制されるものであって
    科学は人を幸せにするものではないと。

     (‥ )人間はな、せいぜいが鳩ぽっぽと同じで
         同じことをやっていると、それさえやっていれば
          成功できる、オレ様は成功の極意をつかんだー!!
           と思い込む単純な動物なのだ。

 さもなきゃ、世間のじじやーばばーが人生の成功の秘訣をとうとうと語りだすわけがない。

 ∧∧
( ‥)まあ、こういう手順で料理したらいいよとか、
    破れた場所にはこうやってつぎを当てればいいとかだったら
     具体的で役に立つんですけどね。

     (‥ )でも生き方とか語り始めたら怪しいよな。

 平均人間の人生訓とやらにどんな意味があるなりや?


 ∧∧
( ‥)でも、科学はそれを破壊してしまうのだと。

     (‥ )人間はへたれな生き物だから
         絶えず走ることを強制する科学や技術には
          本来は嫌悪感しか抱かんものさ。

 特に老人(40以上)はだめだ。自分の人生はこれで肯定的で十分だと、実はあきらめてへたりこんでいる。

 ∧∧
(‥ )そういう方々を動かすには嫌悪感よりも
\-   もっと強烈な刺激が必要だと。

     (‥ )花見の席で若者に人生訓を垂れているじじーに
         飢えたライオンをけしかける。

 阿鼻叫喚

 
 さて

     ( ‥)まずいな、10時間で1枚イラストを描けるのだが
       -□ その後、10時間寝てしまう。
 ∧∧
( ‥)困りましたね。消耗に追いついていないのかもしれません。

 
 

 

2010年10月9日土曜日

科学は強制されるものです

 
 
     ( ‥)どうも作業の効率が悪い
       -□
 ∧∧
( ‥)でも、作業を初めてまだ7時間です。

 まあいいと見るべきか。

 さて
 

 アリストテレスから何十世紀かが過ぎて

 ∧∧
(‥ )科学者はずいぶん変化しましたが
 □-
      (‥ )我々一般人の世界観は古代ギリシャ人と
          あまりたいして変わらない。

 まあそりゃあそうだ。科学者ってのは連綿とした伝統職業であって、己が内部に知識と仮説を集積していて、それを受け継ぐように選抜され訓練された連中より構成されている。

 ∧∧
( ‥)2000年の累積はだてではないと。

      (‥ )こっちはその累積がないままだからな。

 2000年の開きはでかい。こっちはせいぜい「方程式さえ解けば真実が分かるピョン」とか思っているナイーブなお馬鹿さんを生み出すのが精一杯ということか(いわゆるあまたいるオレ様理論屋)。

 そもそも科学者になれる素質とやる気があれば「こっちの世界」にはいない。こっちの世界(科学でない世界)にいる時点で、その才能のほどは知れている(プロスポーツ選手でないアマチュアは概してプロより劣る、とほぼ同様)。

 ∧∧
( ‥)でも世間一般では科学者というのは
    お高くとまった権威というイメージですかね。

      (‥ )困ったことに昔からそういうイメージだった
          のだよな。

 実際、社会の中で貴族たちが科学の担い手だったこともある。

 だから、しかし

 「科学者ってのは何か得体の知れない無駄遣いをしていて、権威主義的で、俺たちの分からない言葉をしゃべり、オレ様お気に入りの代替医療さえも否定する小賢しい奴ら」

というレッテルを貼るのはいかにも間抜けっぽいし、そしてこれは別に今に始まったわけでなくて何世紀も前からあること。

 ∧∧
( ‥)あげくに科学なんていらないから
    研究施設を閉鎖しちゃえ、とかね。

      (‥ )するんだが、外敵が出現すると慌てて
          再開したり予算つぎ込んだりするんだ。
           馬鹿っぽいよね。

 その革命政府はお馬鹿さんでした。どこでもそうだけども、ぽっと出のど素人が、何も分からないままに理念に沿って何かしたってどうこうなるもんじゃあない(理念は別に結果を保証してくれる保証書ではないから、もっとちゃんと自分の目で確認してから何かしような、というありきたりな話)。

 ∧∧
( ‥)ようするに科学というものは
    外部から強制されるもんだと。

      (‥ )外部が存在しなかった日本や中国では
          科学が停滞しちゃったろ? 論より証拠だよね。

 科学は強制されるもの。確かに科学者は自発的に動くのだけども(自発的に動かないやつはどこの世界でも役立たず)、それを支える社会は外部に強制されないと科学を支えない。

 ∧∧
( ‥)強制とは

      (‥ )死と恐怖。

 これがなければ人は前に進まない。

 ゆえに、判断には責任がともなう以上。判断の対価を払っていさぎよく死ね。

 ∧∧
( ‥)骨は拾うのですか?

      (‥ )踏みしだいて歩くべし。

 死人は橋になる。愚かさのモニュメントにして、後ろを振り返ろう。




 

2010年10月8日金曜日

僕らの世界はアリストテレスでした


 以下
 →*
 →*

 の続き
  
:人は「重いものが軽いものより速く落ちる」と思っている(あらゆる状況で)

:人は「宇宙ステーションの内部では物がふわふわ浮くものだ」ということを知っている(ただし、この状態を”無重量”と呼ばずに、”無重力”と呼んでいる)

 ∧∧
( ‥)矛盾ですね

      (‥ )矛盾だね。

 重さによって落下速度が違うというのなら、宇宙ステーションの内部が無重量とはこれいかに?

 ∧∧
( ‥)でも、もしも「宇宙にいくと無重力になる」と思っているのなら
    以上の2つの認識は矛盾にはならないのでは?

      (‥ )たぶんそうなんだよな。

 以上の2つの知識を矛盾と感じない、ということは、僕らが実はニュートンどころか、ガリレオ以前の世界にすんでいることを示唆している。

 ∧∧
( ‥)あなた達の世界観はアリストテレスさんの時代の
    ままだ、そういうことですかね。

      (‥ )頭はアリストテレスの方がいいんだろうけど
          世界観の骨子は彼のものと似たり寄ったり
          なんだろうな。


 ああ、そうか、こういう本にすればいいんだ。

 そしてアリストテレス。自分たち自身を見て愕然とした今ならば、私はあなたのことがもっとよく理解できると思います。
 
 あなたは、あなたが手にできた知識の中で可能な限りなことをなさいました。
 

 

アリストテレス ガリレオ ニュートン

 
 力を加え続けないと物体は止まってしまう

 重いものほど速く落ちる

 天界と地上界とでは異なる運動が主体になっている

 ∧∧
( ‥)アリストテレスさんの世界観は経験的には
    そんなおかしなもんではないですよね?

      (‥ )だから2000年近くも疑われなかった
          わけだよな。

 それこそ、重いもの、軽いもの、落下速度、同じ、で検索をかけると見つかるコンテンツのように、現代人の理解、それ自体がアリストテレスと大差ない。

      (‥ )というか、アリストテレスが突き詰めた分、
           僕らの方が劣っているのかもしれない。
 ∧∧
( ‥)そうですね。

 ガリレオより劣っているのは言わずもがな、だとも言える。

      ( ‥)反対にガリレオに無重量状態を
          見せたら理解できるのかな?
 ∧∧
( ‥)理屈の上では理解可能な範疇のはずですが、
    どうなんでしょうね?

 あるいはこんな話。例えば軌道上のスペースシャトルの重心にいると何も起きないが、スペースシャトルの重心からはずれた場所にいると、体はシャトルの重心から離れたところ、軌道よりも低い位置か、高い位置へいこうとする。

 ∧∧
( ‥)単純にからっぽの空間として自由に移動できた場合、
    最終的には毎秒数ミリに達するんでしたっけ?

      (‥ )うろ覚えだなあ。

 ともあれ、その現象をガリレオに聞かせたら、見せたら、体験させたら、彼は理解できるんだろうか。

 ∧∧
( ‥)ガリレオさんは潮の満ち引きが1日、2回あることを
    説明できなかったんですよね。

      (‥ )それに天動説体系のままだったんだっけ?
          *注:地動説を信じたが、彼の理解には
          古典的な天動説に見られる古い部分が
          まだまだ残っていたという意味
          (2012.11.07追記)
 
 だとしたら、ガリレオは以上の現象を理解できないのではなかろうか(重心における軌道をめぐる速度が、その物体が自由落下し続けるのに必要な速度だとした場合、では重心からはずれたものはどうなるだろう? と考えてみる この説明と理解でオッケー?)。

 ∧∧
( ‥)少なくとも理解できるのに十分な状況に
    ガリレオさんはいないだろうと。

       (‥ )ニュートンではどうなんだろうね?

 彼は以上の現象を全部理解できるのに十分な知識を有しているはずだけども(もう少し調べよう)

 
 ∧∧
( ‥)アリストテレスさんだと、以上の現象は
    全部、驚異でしょうね。

       (‥ )地上のものを天まで打ち上げれば、条件次第では
            永久的に円運動をする、というのは
             彼にとって驚きだろうなあ。

 それとも、地上のものが天界にまで至ると、天の影響を受けて本来の運動(彼は地上のものは重い、軽い、上昇、下降する運動しかできないと考えていた)から、天の運動に移行すると理解するのか。

 あるいは

 ∧∧
( ‥)あるいは無重量というのは「理解」するかも
    知れませんね。

       (‥ )アリストテレスの世界観では天界は重量のない世界、
           重さ、軽さのない世界ってことになっているからね。

 彼は地上の物体が円運動をすることには戸惑うかもしれないけども、無重量状態は「理解」するかもしれない。あるいはやはり、その理解の延長で、地上の物体も天にくれば天上界の性質をいくぶん獲得するのだと理解するのかもしれない。

 ∧∧
( ‥)でも、その「理解」は我々の理解とは
    違います。

       (‥ )つまるところ理解するとは難解な話。

 

2010年10月7日木曜日

重いもの、軽いもの、無重量、無重力

 
 重いもの、軽いもの、落下速度、同じ、で検索をかけてみたら

 ∧∧
(‥ )なんか地獄絵図みたいなコンテンツが
\-   いくつも引っかかってきました

     (‥ )重いものの方が速く落ちる。
         あー、まー、そうだよなあ。

 経験的に考えて「重いものは軽いものより速く落下する」

 
      (‥ )よね
 ∧∧
( ‥)そうですね

 だから「重いものの方が軽いものより(あらゆる状況で)速く落ちるに違いない」、そうみんなが思い込むのは

 ∧∧
( ‥)当然ですね

      ( ‥)でも、その一方じゃあ、宇宙ステーションや
          スペースシャトルの中が無重量状態であること
          それもまた、見ているのだよねえ。

 重さによって落下速度が違うのなら、ああいうことにはならない

 ∧∧
( ‥)どの物体も同じ速度で落下することを
    まぎれもなく誰もが見ているはずなのだと。

      (‥ )そのはずなんだけどね。
          でも、スペースシャトルの中の”あれ”って
          よく”無重力”って言うんだよな。

 ∧∧
( ‥)重力は作用してますよね。

      (‥ )してるね。

 実際、全部、同じ速度で「落ちている」わけだし。

 でも、以上のことから考えるに、あれが落下であるとは、人間の多くは認識していない。事実、「無重量」とは言わずに「無重力」と呼んでいる。

 ∧∧
( ‥)そりゃあね、落下しているのなら宇宙ステーションは
    落ちちゃいますからね。普通に考えれば。

       (‥ )常識的に考えて地上に落下するよな。
           すこーんとまっすぐ下へね。

 そりゃあ常識的に考えれば当たり前なのである(実際、落ちているわけだし)。

 
       ( ‥)そして重いものが速く落ちるのは(気圏の中では)
         -□ 「当たり前」なんだよな
 ∧∧
( ‥)でも軌道上の物体が無重量であることも
    「当たり前」なんですよね。

 確かにどっちも正しい。括弧付きではあるが。


 ∧∧
( ‥)条件や状況が違うだけですからね

       (‥ )そうだね。

 ああ、そういえば昔、こんなことがあった。ここらでは一番華やかな町のペデストリアンデッキでぼーっとしている時、ふと見上げたらデパートの屋上へ向かって小さな猛禽類が空を切り裂くように突っ込んでいった。ばばばばっと無数のハトが飛び上がったが、ぶわっさああーーーーっ、と大量の羽毛が舞散った。

 ∧∧
(‥ )ハトさん、やられちゃいましたね

     (‥ )無数の羽毛は、でもふわふわゆっくり
         落ちてくるんだ。

 5分まっても落ちてこない。ペデストリアンデッキではどこかの新興宗教の人達だろうか、「さあ、キリストのために祈りましょう!!」と語ってギターを弾いていた。そのはるか数十メートル上を羽毛が輝きながら舞っていて、でもデッキをいく人たちは誰もそれに気づいてはいなかった。

 ∧∧
( ‥)経験的に、軽いものはゆっくり落ちる。
    確かにそういうことですね。

     (‥ )それがこの気圏における世界の有様。
         表面積が大きいと、それは顕著。
 
 気圏を透かして見る青空を羽毛が白く舞っていた。
 

 

それが無価値なのには理由がありますよ

  
     ( ‥)終わった。実作業は短いのだけどなあ・・・
       -□
 ∧∧
( ‥)ちょっと集中し切れていないのでは?

 日が落ちて、夜がくる。あと6時間もして12時を過ぎるとオリオン座が堂々と天に上がっているようになったこの季節。

 ∧∧
(‥ )冬がもうすぐです

     (‥ )だがその前にやるべきことがある。

 そっちの森はどう? こっちの森はまだ昼間は暑い。
 
 さて


 ∧∧
( ‥)理解とか、分かった、というのは仮説であると。

     (‥ )仮説が現象を説明するモデルであるように、
         「分かった」というのは「これこれはこういうことであろう」
          という仮説だな。

 分かった、とは「これこれはこういうことであろう」という仮説でしかないので

 ∧∧
( ‥)必然的にテストが必要であると

     (‥ )そもそも学校がそういうものだからな。

 あるいは社会に出ても同じ


 ∧∧
( ‥)分かっているってそこまで言うのであれば
    これを説明してみてよ

     (‥ )という具合にね、

 いつでもどこまでいっても「分かった」という仮説が妥当であるのかどうかテストされる。

 ∧∧
( ‥)分かったという言葉がそれ自身ではまったく無価値なのは

     (‥ )「分かった」という自称には
          検証という過程がそもそもないからね。


 分かった、それだけでは価値がない

 分かりやすい、それに何の意味がある?

  

 

分かったとはなんと無様なことか

 
 先日、ふと図書館でぱらぱらと本をめくる。歴史に法則性があるということを否定しようとした本。

 ∧∧
( ‥)なんかポーさんが書いた本を思い出す
    お題ですね

      ( ‥)確かに哲学者ではあるけども日本人だな
        -□ 前世紀の本だね

 ダーウィンの進化理論とそれの人間社会への適用を論じて曰く、

 ダーウィンは獲得形質を認めるという過ちを犯し・・・

 ∧∧
( ‥)まあ、言っていることは
    ある程度、事実ですけどね

     ( ‥)あー、うん、でも、この本を書いた
       -□  じーさんはあれだねえ

 たぶん、おバカさんだねえ。

 アリの労働カーストの存在をもってラマルク説を否定した彼が、なぜある局面において獲得形質を認めたのか、その一見した矛盾をおかしいと思わなかったのか?

 ∧∧
( ‥)矛盾と思える状況をなぜあえて彼が作り出して
    いるのかですね。

     (‥ )不思議だ、なぜだ? とか
      □-   疑問に思わなかったのかね?
      
 まだ生きていたら聞いてみたいもんだ。

 ∧∧
( ‥)でも、この時代の理解としては
    このあたりが限界では?

     ( ‥)いや、実際には理解が可能な状況では
       -□ あるはずなんだけどね。

 じいさん、疑問に思って調べなかったのかい?

 ∧∧
(‥ )獲得形質はルイセンコがはやったソ連でさえ
 □-  否定されていて・・・

     (‥ )なんかなあ、「分かっちゃった」んだな。

 分かったとはなんと無様なことか。分かったなんて、何も分かっちゃいない。

 

 
 

2010年10月6日水曜日

それがそれであるという理由の前提は何?

 
 
 ぱらぱらとニュートンによる錬金術について書かれた本を読む

 ∧∧
( ‥)どうです?

      (‥ )あー、うーん、
       □-

 根源的な粒子(古典的なアトムにたぶん該当する)が集まり粒子を作り、それが集まり粒子を作り、それで地上のものがすべて出来ていると仮定した場合。

 ∧∧
( ‥)金が根源的なアトムであれば錬金は不可能ですが

      (‥ )金が元素であっても、それがより根源的なアトムから
       □-  構成されていれば、錬金は可能なんだよな。

 そして事実、それは可能ではある

 ∧∧
( ‥)単に化学的な過程やエネルギーでは
    錬金が不可能だというだけの話ですね。

      (‥ )ニュートンが錬金術を化学的に行って
       □-  何かしら見つけようとしたことは
          当時としては当たり前と言えば当たり前か。

 当時は化学反応に関わる過程やエネルギーでは元素の変換が起きない、ということは知られていないし、ゆえに不可能である、ということも当然分からない。時代が時代なだけに、硫黄と水銀で物質が構成されていると考えるのもさほど突飛なことではないと言えばない(多分)。

 はて? すると原子論は必ずしも錬金術を破壊したり排除したりするものではない、ということ?

 ∧∧
( ‥) 金をアトムと考えるかどうか、
     ようするに僕らが言う元素が古典的なアトムと
      同じである、そう前提するかしないかでは?

      (‥ )逆にいうとあれかい? 化学的なエネルギーや
          反応ではこれ以上単離できないから、そのものを
           元素、つまりアトムであるとした、
            そういうことかい?

 
 ∧∧
( ‥)理屈の上ではそうなりそうですが

     ( ‥)まあ、調べよう。そのうち分かってくるさ。
       -□


 地球化学者がその歴史のごく初期において、元素の存在の比率とそのあり方から、すでに元素変換の可能性を考えていたのもそういうことなのか、どうなのか。

 

2010年10月5日火曜日

人間は平均的に言って悪い意味の神学者

 
 ∧∧
(‥ )お昼です

      (‥ )あちらじゃ早朝。こちらもこれから起動しよう。

 寝てしまった

 さて

 
 時々、というか意外と普通に見るのは

 
     (‥ )科学とは法則に数値を入力すれば
         正しい答えを出力するし、それは
          絶対的に正しい、と思う人。
 ∧∧
( ‥)それ、科学でもないし、科学の理解として
    正しいとは思えませんね。

 とはいえ、そう思っている人々が実はごろごろいるのがこの世界の姿だと言える。


     (‥ )法則や方程式がない生物学はいい加減に違いないぴょん
         とか言ってみたりとかね。
 ∧∧
( ‥)はあ、生物学にも方程式はいくらだって
    あるでしょうに。

 とはいえ、生物学は物理学よりもそういう”法則”を作りにくいのは事実。なぜかというに

 ∧∧
( ‥)均一ではないからですね。

     (‥ )類や種、という概念は物理学だろうが生物学だろうが
         あるのだけども、扱っている類や種が均一で
          同じ性質を持っているかというと必ずしも
           そうではない。

 均一でない類や種を”法則”で扱うとしたら、それには限界があるか、そもそも問いやアプローチが間違っている。とっ、まあ、こんなことはありがちな、というか過去において行われた議論の残照のようなもんで。

 ∧∧
( ‥)まあ、当たり前の話だと。

      ( ‥)興味深いのはむしろ、そういう議論が”あった”こと自体
        -□ ”科学とは類や種をすべからく均一に記述できる学問”
           そう思い込んでいる人がかなり多い、
            多かったことをたぶん示している。

 科学とは数学のように「完全な演繹で導き出せる体系」に違いない、という素朴で役に立たない信念、あるいは世界観。


 ∧∧
( ‥)でも科学自身にそういう見解がはびこっていた
    時代もあったっぽいですよね。

      (‥ )19世紀ぐらいとか、かね?

 たぶん、確率とか統計学が大きな力を持ち始める前の世界観。

 こういう世界観はちょっと複雑なものになると途端に扱えなくなる。あるいは複雑なモデルを採用できない(例えば統計熱力学が理解できないので原子論を採用できない、原子は存在しないと主張)しかしながら

      (‥ )進化理論の検証の話が出ると、必ず誰か、
          オレのところの教授は実験できないものは
           科学でない、そう言っていたと言うだろ?
 ∧∧
( ‥)必ずではないですけど、散見されますね。

 あれが創造論者のたわ言だと言うのでなければ、そういう一世紀前の世界から亡命してきたような教授だかなんだかが今でもいる、最近までいた、ということでもあるらしい。

      ( ‥)科学は法則に値を入力すれば真実を出力できる
          科学は均一な類と種だけを扱える
 ∧∧
( ‥)それだとすごく限定的なものしか扱えないし、
    どちらかというとその理解は宗教か神学に近いですよね。

 科学を宗教にしたか、あるいは宗教的な思想から科学をそうとらえてしまったのか、それはよく分からない。とはいえ、科学も人間を媒体にして存続する系譜であれば、媒体である人間を伝播する他の系譜、宗教や神学や、あるいは人間の生物としての心理からの影響が無縁なんてことはないだろう。

      (‥ )いや、あるいはこういう信念こそが科学、あるいは
          人間の心理的な本質であったとか、その原型であった
          そういうこともありうるわけなんだよな。
 ∧∧
( ‥)まあ、オレ様理論家や陰謀論者が公式をいじくりまわして
    ほら、鳥の進化はこれだ、人間は月にいってない、
     そういうことを言うってことはそういうことかも
      知れませんね。

 というか神学や哲学や過去の科学(っぽい何か)でさえ、何世紀も実験をしていなかったり、観察もおざなりにし続けたことを考えれば。

 ∧∧
( ‥)手を動かさずに思弁的に考えるのが人間が持つ
    本来の”知的好奇心”というやつですか?

       (‥ )逆にだ、実験する、観察する、発掘する、
           探す、調べる、見る、聞く、
           それをするのが人類の心理であったなら

 何世紀もそういうことをしていませんでした、ということは起きなかっただろう。

       ( ‥)思弁的に考えるだけで実行しない、人類はへたれなサルだ
           という仮定は、口先だけのオレ様理論家が
           うじゃうじゃいることをうまく説明できると思う。
 ∧∧
( ‥)元記事の英語読めないけど、温暖化はウソダーとか
    教科書読んでないけど、温室効果はウソダーとか
    ですかね。

 オレ様理論とまではいかないが、調べていないけども「違いない」と思い込むのは人間にはありがちな話。

 反対に、科学は宗教であると思い込む人を見て、科学が間違いであることは確実だっ!! と思い込む人もいる

 昔、子供の頃に国語の教科書でこんな文章を読んだ。重いものも軽いものも同じ速度で落ちる、わけ知り顔の人たちはそういうが、実際にはそうでないから物理学は・・・

      (‥ )どこまで正確な記憶かは定かではないが
          こんな内容でね。小学生ながら、この著者は
           何を言っているのかなーと
 ∧∧
( ‥)はあ、じゃあスペースシャトルや宇宙ステーションにいる
    人たちはなんで無重量状態になっているんでしょうね?

 *もちろん当時はそんなものはなかったが、軌道上の物体が無重量状態であることは著者だって知っていたはずだ。

 ただ、著者の発想は理解しやすいと言えば理解しやすい。

 物理学は重いものも軽いものも同じ速度で落下するという。しかし実際にはそうではない。ゆえに物理学は完全に正しいわけではない。

 ∧∧
( ‥)まあ、前提が以上のようだとしたら
    この結論は論理的ではありますかね。
    *実際にはこんな前提を物理学もガリレオも敷いていない。

       (‥ )科学を矛盾のない数学のような演繹体系だと考えた人が
           現実から乖離した前提に基づいて、
            論理的に否定してみせる。

 科学を宗教だと思う人も、科学を宗教だと否定する人も、どっちも「論理的で矛盾が無い(と自分が感じれば)、すべからく結論は正しい」と

 ∧∧
( ‥)どちらもそう思っているだろうと

       (‥ )じゃないかとね。

 そしてたぶん、これが人間の知性とやらの平均的な限界。

 人間は結局、悪い意味で神学者であるのが原型かもしれぬ

 ∧∧
( ‥)研究者は

       (‥ )これを才能と行動と実行で突破した少数者。たぶん。

 

 彼らがしばしば事故や怪我や病気、過労で死ぬのはそのせい。

 

 

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