自己紹介

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2017年1月31日火曜日

逆襲の民主主義

 
 民主主義が差別と非寛容、相互監視による義務と強制、奴隷の制度であることは良く知られていた事実であった。
 
 ∧∧
(‥ )最近はそれとまるで
\−  正反対の位置づけですけどね
 
  (‥ )なんかおっかねえよな
      常識も理念も記憶も
      いつの間にか
      書き換えられて
      書き換えたことすら
      皆が忘れておる
 
 確かにこういう書き換え自体はよくあることだ。だから不思議なことではないし、恐れることでもないはずなのだが、こうまで根本から書き換えられて、しかも誰も覚えていない有様は、やはり奇怪であるに違いない。
 
 ∧∧
(‥ )多民族と多文化が
\−  対立も虐殺も戦争も
    あったとはいえ
    まがいなりにも
    共存できた世界というと
    中東のように王制や独裁制の
    地域だよね
    民主制の地域ではない
 
  (‥ )それを踏まえると
      先進国の多文化共生主義が
      民主制をうたいながら
      実際には独裁制と封建制を
      指向していることは
      かなり明白なんだよな
 
 それを考えると
 
 ∧∧
( ‥)トランプ大統領って
    あれは独裁制に対する
    民主制の反撃ですか
 
  (‥ )植民地の独立戦争
      公民権運動という大反乱
      それ以来ずっと眠っていた
      民主制という暴君が
      久しぶりに
      地球に戻ってきたという
      ことじゃね?
 
 
 
 
 
 
 

2017年1月30日月曜日

金の元素的性質で金市場の価値下落を批判する

 
 科学者、研究者といっても、大雑把に言えば成績が良い人でしかないから、普通に黒魔術を信じているものだ。
 
 ∧∧
(‥ )黒魔術というのは
\−  人間の思考の根幹
    人の認識の枠組み
    神経細胞が作る意識
    そのものですからなあ
 
  (‥ )だから
      研究者や科学者と言えども
      無自覚に
      とんちんかんなことを
      言い出すのよね
 
 これは別に科学者が迷信や占いを信じているとか、幽霊を見たことがあるとか、そういう話ではない。
 
 ∧∧
( ‥)民主制は多文化共生だとか
    民主制には
    言論の自由があるとか
    科学と軍事は切り離して
    論じるべきだとか
    そういう事例ですかね
 
  ( ‥)多文化共生を達成したのは
    −/ 独裁制だし
       民主制に言論の自由が
       存在しないのは
       ソクラテス粛清で
       明白だし
       軍事は科学の母だとは
       言わないけども
       科学と軍事の発展は
       国家の生存競争で
       ドライブされる
       これなどは科学の歴史を
       見れば明らかだ
 
 多分、研究者や科学者は、科学には価値があり、科学の価値は普遍のものであり、普遍の価値ならば永久に発展するはずだし、そうあってしかるべきだ。そう考えているのだろう。
 
 だがこれは間違いだろう。というかあからさまに、これこそが黒魔術である。
 
 ∧∧
( ‥)確かに科学は普遍的に
    通用する理論体系を
    追い求めるけども
    だから普遍の価値を持つ
    わけではありませんよと
 
  (‥ )金は物体としての性質は
     事実上、
     不滅にして普遍だが
     不滅の価値を持つわけ
     ではなくて
     金相場は変動し
     歴史的にも銀の方が
     価値を持つ場合もあった
     そんなもんだね
     科学者はおそらく
     科学が持つ物性と市場価値を
     混同してるんだよ
 
 
 いや、実態はもっと悪いのである。科学は金ほど普遍的な市場価値を持ったことはなかったのだから。科学は金ほど不滅でもないし普遍でもない。これは自覚しないといけない。

 実際、ギリシャ科学は西ローマ帝国では維持することができず放棄されてしまったし、アレクサンドリア大図書館のようにキリスト教徒によって組織的に破壊されたことすらある。科学を救済、継承したのはイスラームであり、しかし一方、現在のイスラームはその役割を果たせていない。
 
 ∧∧
(‥ )これはしばしば
\−  中世以後のイスラームは
    宗教原理主義に陥り
    科学に非寛容になって
    退化したと言われるけども
 
  (‥ )そういう説明がさ
      精神論だっていうのだ
 
 精神論というよりは、これこそが黒魔術なのである。

 人間は心の作用で動態を説明しすぎる。愛だの正義だの好きだの嫌いだの、そういうはるか古代から続く黒魔術思考を平気で使い過ぎなのだ。
 
 ∧∧
( ‥)科学における
    イスラームの退潮は
    非常に即物的な理由では
    ないだろうか?
 
  (‥ )イスラームが西欧に
      遅れを取り始めるのは
      15世紀、16世紀
      以後のことだからな
      ちょうど西欧の
      新世界発見
      新世界略奪
      新世界の銀を用いた
      経済的優位性を
      示し始めた時期だよね
 
 つまり単純にこれ、イスラームは金がなくなり、西欧が金を持つようになった、それが科学に反映された。

 それだけの話のように思われる。
 
 これが正しいかどうかはいずれ調べるとして、少なくとも次は確実であろう。

 金がなくなれば科学は退化消滅することがありうる。
 
 ∧∧
(‥ )西ローマ…つまり西欧が
\−  科学を放棄してしまったのも
    キリスト教原理主義も
    さることながら
    単純に金がなかった
    だけかもですな
 
  (‥ )統一すら維持できない
      野蛮状態に退化して
      しまったのだからな
      まあそんなところ
      だろうね
 
 金がなくなれば科学は容易に退化消滅しうる。
 
 これは少なくとも、今時の厳しい経済状態に置かれた大学関係者からすれば冗談に聞こえぬであろう?
 
 ∧∧
(‥ )しかも現在
\−  地球の諸列強は富が分散
    均衡していく状態に
    陥っているようですからな
    世界中の大学が厳しい状態に
    置かれてしまって
    科学もいよいよ頭打ちですか
 
  (‥ )資源は有限であり
      富は偏りでしかない
      それを考えると
      これからの地球は全員が
      均衡状態になって
      先進国がすべて貧乏に
      なっていく時代だ
      だとすると科学はいずれ
      消滅する運命にある
      少なくともこの要素と
      この影響だけを
      考えればそうなるね
 
 実際には別の要素が科学の存続に影響を与えるので、科学は消滅はしないだろう。

 もっと厳密に言うと現在の諸列強は科学を放棄したいのだが、できないのだ。

 軍事力が科学に依存する現在の地球で、科学の放棄は敗北と奴隷化、絶滅を意味する。これゆえ、科学は恐怖と憎悪ある限り、人類が滅びる最後の瞬間まで人と共にあるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)ただしそれはあくまでも
    役に立つ科学に限る
 
  (‥ )余剰の資源が少なく
      なっている今の地球で
      役に立たない科学に
      振り分ける予算はない
      文系なんかいらない
      どころの騒ぎではない
      役に立たなければ
      理系だって消えるのだ
 
 さて? ではここで問題だ。
 
 地球は温暖化している。
 
 これ自体は正当な科学である。これは確かなのだが...
 
 ∧∧
(‥ )問題はこれ
\−  役に立たない科学なんだよね
    少なくとも諸列強が
    競合状態で産業戦争を
    行っているこの状況で
    温暖化への警鐘と対策提言は
    戦争の足をひっぱる役割を
    果たしてしまう
 
  (‥ )だとしたら
      国家が金を出す必然性は
      ないんだよねえ
      これまでは国家に余裕が
      あったから
      出せていたけども
      リーマンショック以後の
      アメリカにそんな余裕は
      ないわけだよなあ

 ∧∧
( ‥)でっ、トランプさんが
    切り捨てようとするわけだ
 
  (‥ )まあ科学はそれだけの
      力がある証拠でもあるな
      検証され確立された理論は
      絶大な力を持つ
      トランプのおっさんが
      削除しろと言わねばならぬ
      ほどの影響力が
      科学にはあるわけだよ
 
 とはいえ、金がなくなると科学が消滅してしまうというのもまったくの事実であり、現在の地球では、科学はしぶしぶ存続を認められているにすぎない。このこともまごうことなき現実だ。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\−  トランプさんや
    反地球温暖化の人々を
    間違っていると主張し
    攻撃反論する
    研究者の皆さんの訴えは
    正当であると同時に
    まったくの
    的外れでもあるのだと
 
  (‥ )金はその元素的な
      性質ゆえに
      市場価値を持つが
      市場価値それ自体は
      変動する
 
 金の市場価格が下落する時、
 
 金はこのような元素であり、それゆえに安定であり、ゆえに価値が認められている。

 そう主張すること自体は正しいが、

 ゆえに、市場価格が下落することはおかしいと言い出すとしたらそれは論点がずれている。
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんをめぐる
\−  温暖化論争や
    アメリカの科学論争も
    微妙に論点がずれていると
 
  (‥ )単純に言うと
     この構図は
     科学が示した理論の客観性と
     経済活動の乖離
     その対立なんだけども
     それだけじゃないんだな
 
 このような状況では、科学が正しいとは限らないとか、科学以外にも価値観というものがあるとか、そういうありがちな論点ずらしが飛び交うであろう。

 しかし、そんなものは枝葉末節にすぎぬし、どうでも良い話だ。そんなものに目を曇らされてはならぬ。
 
 もちろんこれは先に述べたように
 
 血税で研究している人間が税収の源であろう経済活動に足かせをはめるとはどういうことか?!! 

 という問題でもあるが、今ここで注目しているのは科学者の脳内の出来事、そこである

 
 ∧∧
( ‥)ここで注目したいのは
    科学者の方も
    金の元素的性質で
    金の市場価格変動を批判する
    ような錯誤を犯している
    点にあるのだと
 
  (‥ )科学者も人間だから
      理解に必ず黒魔術の部分が
      入り込んでくる
      そこを無批判無自覚に
      声を上げ
      反温暖化論を批判すると
      思わぬところで
      足をすくわれるだろう
      そういうことであるな
 
 
 
      
    

この曲はずっと良い お前達もそうなるのだ

 
 シューベルト作曲、冬の旅
 
 ∧∧
(‥ )ミュラーさんとやらの
\−  詩に基づいて作曲された
    歌曲だそうですなあ
    ”美しき水車小屋の娘”
    の続きだか連作だか
    なんだかとか
 
  (‥ )失恋して旅に出るって
      いう内容らしいな
 
 演奏があって歌もある。とはいえ現在の歌謡曲とはずいぶん違うもので、これは一人オペラとでも言えばいいものか。ピアノの伴奏に合わせて朗々と歌うのだ。
 
 ∧∧
(‥ )元になった詩から
\−  考えると
    水車小屋で娘さんと
    出会うのですかね?
 
  (‥ )まだ水車が
      主要な動力だった
      時代なんだな
 
 元になった詩人のミュラーはシューベルトと同時代人、そしてシューベルトは1797〜1828年。
 
 ∧∧
(‥ )フランス革命が1789年
\−  ナポレオンが最終的に破れた
    ワーテルローの戦いが
    1815年
    シューベルトさんは
    ほぼナポレオン戦争時代の
    人物なんだね
 
  (‥ )水車が動力源って
      当たり前だな
 
 そして娘と恋に落ち、失恋し、そして旅に出る。
 
 ∧∧
(‥ )郵便馬車がやってくる
\−  恋人の手紙
    菩提樹の下の
    甘い恋の思い出とか
    そういうことが
    歌われるそうですなあ
 
  (‥ )自由恋愛に恋文の郵送
      菩提樹の下でデートか
      案外に自由だな
 
 旅をする自分の頭上をカラスがついてくる、岩山の道をゆく、そうして墓場へ至り…
 
 ∧∧
(‥ )...大丈夫この人?
\−
 
  (‥ )ははっ
      なんか笑える
 
 ∧∧
( ‥)wikiによると
    友人たちの前で
    冬の旅を演奏したら
    皆絶句しちゃったと
    書かれてますけど
    本当?
 
  ( ‥)Von Spaun...
    −/ フォン・シュバウンと
       読むのかな?
       その人が書き残した
       記録があるみたいだよ
 
 ∧∧
(‥ )曰く…あまりにも曲が
\−  陰鬱なので
    皆、絶句して言葉がなく
    唯一シューバーが
   ”菩提樹”は良かったな..
    と言っただけであった と
 
  (‥ )ああでも続きがあるな
      シューベルトは
      これに対し
      ただこう言った
      この曲はこれまでのより
      ずっと良い
      そしてお前達も
      そうなるのだ と
 
 ∧∧
(‥ )主語をお前達と訳すのは
\−  やめませんかね?
 
  (‥ )”君らも”と訳すべきだと?
      いやいや何をおっしゃる
      その後でシュバウン自身が
      続けているじゃないか
      その通りだった
      僕らはこの曲の陰鬱さに
      もう夢中になってしまった
      そう言っておるがな
 
 この曲はこれまでよりもずっといい。お前達もそうなるのだ。
 
 彼が語ったまさにその通りではないか。
 
 ∧∧
( ‥)なんだお前も気に入ったか?
 
  (‥ )曲をかね?
     俺は音楽は聞かないからな
     そんなことは感じない
     だが
     習俗が読み取れること
     これは良いね
     そして
     シューベルトのおっさん
     ちょいと見直したな
     おかしな眼鏡君としか
     思ってなかったからな
 
 ゆかいなおっさんじゃあないか。なかなかに良い。
 
 ∧∧
(‥ )シューベルトさん31歳で
\−  亡くなってるから
    今のあんたより
    ずっと若いぞ
 
  (‥ )はっはっはっ
      笑うなんて久しぶりだ
 
 
 

2017年1月29日日曜日

欧米が論理的とは異世界転生小説と同じ

 
 
 ∧∧
(‥ )欧米人は日本人より
\−  論理的で合理的…
 
  (‥ )一神教なのに
     三位一体なんて
     信じてしまったものだから
     後から慌てて
     実体はひとつだが
     ペルソナが三つあるのだ
     とか無茶苦茶な
     へ理屈をこねくりだした
     連中を論理的とな??
 
 ∧∧
(‥ )...まあ論理的かもね
\−  そういうどうでもいいことを
    流さないで
    無茶苦茶なへ理屈を
    こねくりだして
    満足するところがね
 
  (‥ )まあ論理的ってせいぜいが
      そんな程度のものだからな
 
 ∧∧
(‥ )合理性はどうなります?
\−
 
  (‥ )それは宗教だろ?
 
 日本語の合理だと理が合ってますであって、内容が正しいかどうかは保証していない。英語のrationalならそれはratio、つまり比率のことであって、つまるところ世界は整数比で出来ているというプラトン主義、ひいてはピタゴラス教のことではないか。

*英語のratioの語源はラテン語のratioで、この単語には計算とか比率の意味がある。irrationalisというとラテン語で非合理の意味で、英語のIrrationalならさらに無理数をも指す。比率で示せない無理数を表現する時、合理と比例の単語に否定の接頭辞をつけてirrationalと書く。これは比率に神聖を持たせた証拠であろう? もちろんかような付加価値付けに、本来根拠はない。それでもこうした付加価値付けを正当化し、合理に真理があると主張するのなら、それはプラトン主義だろう? という意味
 
 
 ∧∧
(‥ )日本語でも英語でも
\−  合理という言葉には
    関係性に矛盾はないですね
    という意味しかない
    そこに価値を見いだす根拠は
    本来は存在せず
    しかるにその合理に
    真理があると見なすは
    ただの根拠無き信念
    つまり宗教でしかない
 
  (‥ )合理主義っていうのはな
      宗教を信じる固執する猿
      人類が持つ妄執なのだ
 
 ∧∧
( ‥)しかし欧米人が日本人よりも
    とかく合理主義と言われる
    このこと自体は事実
    これはなにゆえですかな?
 
  (‥ )ルールが違うんだろ?
 
 ローマ帝国を統治するために導入されたキリスト教。
 
 すると臣民はキリスト教の基本教義に照らして正当かどうか? それを示さないと自分を正当化できないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )日本にそういう教義はなく
\−   人間同士の相互関係で
    物事が決定されますよね
 
  (‥ )つまりルールが違うのだ
      ルールが違えば
      人によっては相手の
      ルールの方が都合よい
      あっちのルールなら
      俺様は
      無双できるのになあ...
      そう思う人間が
      出てくるべ
 
 ∧∧
( ‥)なんだ欧米が論理的とは
    魔法が使えたら
    俺様は無双できるのに
    なんで現実世界は
    そうじゃないの??
    みたいな嘆きか
 
  ( ‥)異世界転生小説と
    −/ 同じだろ?
      フィクションではなく
      真顔で言ってるから
      いかれた連中だが
      しょせんは
      これだけの話だろ
 
 実際には、どっちも現実である以上、どっちが良いとは言いがたい。
 
 例えば相互関係で物事が決定されるのであれば、地元で一番力が強い人間がすべてを決定し、それ自体はまあ良しとしても、彼が時代錯誤であれば彼の失策に全員が巻き込まれるだろう。
 
 教義という入力されたプログラムに基づいて正当化を行う世界であれば、個人は統制されていながらもばらばらの孤立した個人になるだろう。喜捨を行えと言われれば喜捨を行い弱者を助けるが、そこにあるのはただのプログラムになるだろう。プログラムである以上、喜捨に該当しない助け合いは行わず、弱者を救済しながら弱者を平気で見殺しにする文明に成り果てるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)どっちがいいとは言えない
    でもこっちが良いと主張する
    人は
    そちらのルールの方が
    単に都合よいのである
 
  (‥ )そいつにとって
      利益がある
      それだけの話だべ
 
 地元の関係と根回しをまず最初にやれ、と血相変えて怒鳴る人間は既得権益者であろう。
 
 そんなことは合理的ではない、この人たちを全部首切りすれば良いではないですか、とドヤ顔する奴は人件費の削減で一瞬浮いた金を持ち逃げする流れ者だろう。そういう雇われ社長は最近では日本でもいるであろう?
 
 
 ∧∧
(‥ )どっちであるのか
\−  見極めが大事ですなあ
 
  (‥ )人間は全員が利己的利益を
      追求する個体でしかない
      だからいかなる美辞麗句も
      それは所詮良い訳だ
      すべては取るに足らない
      擬態に過ぎぬのだ
 
 それゆえ明白なのである。合理性も合理主義も、まったく取るに足らぬ存在でしかないのだと。
 
 そんなもの、異世界転生小説を真面目に信じるような、人生からの痛い逃走でしかないのである。
 
 
  

2017年1月28日土曜日

2017年1月27日のベスタ

 
 ふたご座を移動する小惑星ベスタ











 画面右下で線でつなげた二つの光点がベスタ。

 下の点が26日2:30のもので、上がそれから42時間後、昨晩27日20:30の位置

 HPのコンテンツ=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )小惑星を見るのは
\−  実は初めてだよね
 
  (‥ )現在、地球がベスタを
      追い抜いている最中で
      いわば並走状態
      ベスタと距離が近く
      なっておるから
      6等で見えるけど
      遠く暗くなると
      8等を下回るみたい
      だからねえ
 
 ∧∧
(‥ )スケッチして星の位置を印し
\−  日々の運行を観察する
    ようになってから
    初めて小惑星などを見る
    意義が出てくると
 
  (‥ )俺が星の運行やスケッチを
      し始めたのって
      2015年からだからな
      段々手を広げて
      そうしてようやく
      ベスタにまでいきついた
      というわけですよ
 
 ちなみにベスタは、小惑星の中では大きさで3番手で、1番手のケラスが今、うお座を運行中だ。
 
 ∧∧
( ‥)今度はそれを見るのだな?
 
  ( ‥)ところがよ
    −/ ケレスは地球から
      かなり離れちゃって
      暗くなってて
      おまけにうお座は西の
      明るい空にあって
      なかなか見えないのよね
 
 先日も探したが、さっぱりである。
 
 ∧∧
( ‥)まあ根気よく探すだな
 
  ( ‥)もっと暖かければなあ
    −/ もっと暖かい地方に
       引っ越したいなあ

 

血税で経済活動を冷え込ませるってどういう?

 
 トランプ大統領は地球温暖化に懐疑的だ。あるいはアメリカの産業の足かせとなる地球温暖化対策を邪魔だと見なしている。
 
 それゆえ、温暖化対策などを進めるアメリカ環境局の予算削減や、あるいは地球温暖化を示す文言をサイトから削除することを指示した。
 
 そういう話が、それこそ環境局の人間からもたらされた。
 
 
 ∧∧
(‥ )その後、気候変動に関する
\−  Webページの削除を
    一時棚上げすると
    したみたいですけども
 
  (‥ )でも所詮は
      棚上げだからな
 
 とはいえトランプのおっさんのこの姿勢、かなり深刻な問いかけでもあろう。
 
 ∧∧
( ‥)例えばトランプさんの主張を
    次のようなものだと
    考えてみる
   ”あなたがた研究者や
    公務員は税金で働いています。
    そして税金とは経済活動から
    抽出されるものなのです。
    しかるにあなたがたは
    経済活動を冷え込ませる提言を
    経済活動から抽出された
    血税で行っています
    これはどういうことですか?”
 
  (‥ )もちろんその問いに対し
      突っぱねることは
      出来るのよね
      ”科学が明かにしたのは
      客観的な事実です
      客観的な事実は
      意図とは無関係です
      事実は直視しなければ
      いけませんよ?”
      こう突っぱねることは
      可能なのだ
 
 可能なのだが...では納得してもらえるかというと
 
 ∧∧
(‥ )してもらえないでしょうなあ
\−
 
  (‥ )トランプのおっさんや
      反地球温暖化の人々を
      馬鹿だ阿呆だトンデモだ
      疑似科学だ
      と言うことは
      簡単なんだがな
      それでは
      彼らの深刻な問いに
      答えられないのだな
 
 俺たちの金を使っている。それは許そう。
 
 俺たちの金を使って明かにした事実は俺たちに不都合なものであった。そんなものは見たくもないし聞きたくもない。
 
 だがそれも許そう。

 あるいは無視することも忘れることもできる。
 
 だが、俺たちの金を使ってお前達は俺たちに不都合な事実をつきつけ、そればかりじゃない、俺たちの生活を苦しくさせた上に俺たちの金を使って生活している! これは許せない!
 
 ∧∧
( ‥)となりましたら
    怒るのが
    当たり前でしょうなあ
 
  ( ‥)ここ考えないとね
    −/ 駄目なのよね
 
 
 ∧∧
(‥ )これかなり難儀な問題
\−  ですよね
    温暖化対策が経済の足かせに
    なっているのかどうか?
    という根本的な問題も
    ありますからなあ
 
  (‥ )とはいえだ
      これが足かせになっている
      あいつら気に入らないと
      皆が思い始めた
      そういう時にだね
      税金で食ってる連中は
      これは本当のことなのです
      と真実を述べれば
      皆に納得してもらえると
      思っちゃいかんのよ
 
 
     

彼が馬鹿であろうがなかろうが、選択は予定必然のものである

 
 地球上の元素は有限であり、地球に入射してくるエネルギーは一定である。
 
 ∧∧
(‥ )つまり富を増やすことは
\−  できず
    利用可能なエネルギーを
    増大させることも
    できないのである
 
  (‥ )やれることは
      これまで埋没して
      利用できなかった資源を
      採掘する
      地球に入射してきた
      エネルギー利用を最大限に
      効率化する
      地球に入射してきて
      そのまま蓄積されてきた
      エネルギーを採掘利用する
      これしかない
 
 
 つまり、採掘を行う地学、太陽エネルギーからの光合成を効率化する農業、そして過去の太陽エネルギーである石油の採掘と精製。これしかなかった。
 
 ∧∧
(‥ )風力とか水力とか
\−  太陽光発電とかは
    あまり意味がない
 
  (‥ )地球に入射してくる
      エネルギーを
      あますことなく
      利用するという点では
      上記にかなうけども
      実際はほとんど無意味だね
 
 人類は地球に入射してくるエネルギーが一定、かつ有限であるということに耐えられなかった。それゆえ石油という過去の太陽エネルギーを化学エネルギーに保存蓄積したものを利用するようになった。これは要するに毎月の給料が少なすぎるので過去1000万年にたまりにたまった膨大な貯金を湯水のごとく使って生活するに等しい。
 
 ∧∧
( ‥)日々の給料では
    まるで足りないから
    貯金を使って豪華な生活を
    している人が
    日々の給料をもっと効率的に
    使いましょうって言ってもね
    なんの説得力も
    ないですからな
 
  ( ‥)水力、風力、太陽光発電
    −/ どれもこれも意味なんか
       ありゃせんのだが
       どういうわけか
       これ理解されないのよね
 
 良く理解できないが、多分、人間は光合成を理解していないのだろう。光合成は光エネルギーを化学エネルギーに転換する過程であり、石油はその濃縮だ。つまり石油こそが唯一成功した太陽光発電だということになるのだが、これが理解されていない。
 
 それを踏まえると間違った理解に基づいて考えられた太陽光発電や再生エネルギーとは、あるいは持続可能な文明とは、そのことごとくがやはり間違いだということになろう。
 
 さてもさても、これを踏まえるとだ、果たして人々はトランプ大統領のことを笑えるであろうか?
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんは温暖化の議論が
\−  アメリカの産業を窒息させて
    いると考えて
    環境保護局の予算を削減
    温暖化を示すデータや根拠の
    削除を指示したとか
 
  (‥ )まあ産業としては
      そっちの方がいいからな
      そもそも産業革命以来
      人類は地球に入射する
      エネルギーだけで
      生活することをやめ
      過去の太陽エネルギーを
      食べることに
      決めたのだからね
      この決断、当然でしょ
 
 そもそもどうしようもないのである。

 例えばA国がそういう浪費的な生活を放棄、節制しても、B国がそれをしなかった場合、A国はB国に敗北して呑み込まれてしまうのだから。
 
 ∧∧
( ‥)つまり列強ひしめく地球では
    相手に併呑されないように
     どの国も軍事、科学を
     放棄できないし
     それと同様に
     化石燃料を浪費する生活を
     放棄することが
     できないのである
 
  (‥ )競合こそが文明と科学と
      技術と産業と経済の
      果てしない発展と暴走を
      作り出し
      それこそが
      豊かさと自由を生み出し
      そして
      破滅の源泉となる
 
 だから放棄しようという試みは必ず失敗する。
 
 いや、そもそもその結果がトランプ大統領の決断だということになる。
 
 つまりトランプ大統領は科学も分からない馬鹿だ、とか、そういう論評はどうでもいいことだし、要点からずれているのだ。
 
 彼が科学を分かろうが分からなかろうが、

 彼の信念がトンデモであろうがなかろうが、
 
 彼の選択が意図的であろうがなかろうが、

 どうあがいても至る道も選択肢も、どれも同じだということである。
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんを馬鹿だと
\−  言うことには
    何の意味もない
 
  (‥ )彼を愚かと笑うは
      物事から目をそらすことに
      他ならぬ
      そういうことだな
 
 すべては予定された航路を走る。それだけのこと。
 
 ∧∧
( ‥)すべての可能性が
    収束していくこの世界線
 
  (‥ )よいよい
      なにもかも
      予定通りではないか
 
 

     

2017年1月27日金曜日

恐怖と自殺への情熱こそが世界を支配する

 
 散歩へ出るとあいもかわらず先日の積雪が残っておる。
 
   昼間でも氷点程度だったり
 ∧∧ しましたからね
( ‥)
 −( ‥)溶けねえよなあ
 
 一方、垂れ下がるつららはなかなかにきれいだ。




















 


















 
 さてもさても
 
 ∧∧
(‥ )メキシコ大統領と
\−  トランプさんの会談が
    流れたそうですねえ
 
  (‥ )うははっ
      飛ばしよる飛ばしよる
      
 
 ∧∧
(‥ )...まあトランプさん
\−  メキシコが国境の壁に
    金を出さないのなら
    会談止めようとか
    言ってたみたいですしね
    =>Twitter
 
  (‥ )会談がしょっぱなから
      流れる事態を作るとは
      おっさんやりよるな
      テンション高いねえ
 
 ∧∧
(‥ )メキシコの人は
\−  壁を作ってもそんなもの
    いくらでも越えられると
    言ってるとか
 
  (‥ )あっはっは
      そりゃあそうだな
      そしてそりゃあ
      壁を作るだろうな
 
 まあ当然なのである。金がある方が楽だというなれば、そこへ向かって人が流れるは、水が低きに流れると同じく世界の道理なり。なればそれを阻止するにはダムという壁を作らねばならぬのだ。
 
 ∧∧
(‥ )それにしても
\−  メキシコとアメリカ
    どちらも
    現地人から土地を奪って
    成立した入植国家なのに
    この発展の違いって
    なんでしょうね
 
  (‥ )口の悪い奴がこう言ったよ
      一攫千金を目指した
      コンキスタドールたちと
      社会ごと入植した人々の
      違いだとな
 
 現地人の社会はどちらも破壊されている。人々は過去も伝統も壊されて社会を維持できない。なれば違いは入植した支配者たちが社会という秩序を持ち込めたか持ち込めなかったかの違いだと。
 
 ∧∧
( ‥)コンキスタドールたちは
    それに失敗し
    社会を持たない社会は
    発展できなくなったと
  
  (‥ )社会ってのはな
      本来は抑圧的で陰鬱で
      自由も恋の情熱も
      ないものなのだ
 
 社会とは所詮のところ利己的な個人の集合。それがひとつにまとまるには、ひとつには恐怖が必要だ。
 
 勝手なことをしたら皆にリンチされるという恐怖。裏切り者は許さないという憎悪。社会にはこれが必要だ。
 
 そしてもうひとつ社会の維持には情熱が必要だ。
 
 しかしそれは恋の情熱ではない、自殺への情熱だ。

 恋の情熱とは自らを自らのために残すということでしかない。それでは駄目なのだ。個人のための個人の情熱は、その結果が個人であって社会にはなりえない。

 そうではなく、自らを率先して犠牲にすることでその大いなる無駄を誇示し、それを皆が賞賛する。この自殺への情熱こそが社会に相互作用を作り出す。
 
 リンチされる恐怖があれば、人は退かぬ。
 
 自ら率先して自殺する情熱が讃えられるのであれば、人々は前進して死ねる。
 
 リンチの恐怖と自殺への情熱。

 これがなくば社会は前に進めぬし、これさえあれば隊伍を組んで蹂躙の前進ができよう。
 
 ∧∧
(‥ )一攫千金という
\−  コンキスタドールたちに
    そんなものはなかったと
 
  (‥ )金と女にうつつを抜かし
      自由に生きる
      そういう
      絢爛豪華な情熱では
      社会は自分で自分を食う
      蛇のようなものに
      なってしまうからな
      アメリカとメキシコは
      その違いで
      説明できんじゃね?
 
 実際、恋と情熱の国って、いずれも発展していないであろう?
 
 なればつまりこうなのだ
 
 恐怖と自殺への情熱に燃える灰色の帝国こそが列強であり、未来の地球は、これら灰色の列強が支配する恐怖の惑星になるのであると。
 
 ゆえにすべての恋と自由と幸せはことごとく屠られ、その首を切り落とされるだろう。
 
 
   

日本衰亡論とか成長論とか、あれ全部間違い

 
 人間というのものは妙な世界観を持っている。物事は成長し、発展し、そうして衰退するという世界観。
 
 ∧∧
(‥ )多分、生き物の成長から
\−  連想しているのでしょうね
    種から植物が芽生えて
    育ち花を咲かせて枯れる
    人間が生まれ赤ん坊から
    青年になり老人になり死ぬ
 
  (‥ )その一方で
      資源は有限であり
      エネルギーの入力は
      一定である
      ということは
      理解していないみたいだな
 
 例えば人が言う。日本は衰退し、そうしてこのまま急激に滅びるのだと。
 
 ∧∧
( ‥)この意見も誤りであると
    少なくとも滅びるにしても
    生き物の成長のように
    考えてはいけないのだと
 
  ( ‥)資源の量は一定だとすると
    −/ 富の量も一定なのだ
 
 だとすると日本の豊かさは地球上にある有限の富に偏りが生じただけ、ということになる。
 
 ∧∧
(‥ )ではなぜ富に偏りが生じるか?
\−  それは単に人件費が
    安かったから
 
  (‥ )人件費が安いと
      安くて良い商品を作れる
      そうすると金持ちが
      それを買う
      すると
      お金が落ちる集まる
      それだけの話だよね
 
 もちろん、これはいずれ頭打ちになる。豊かになって財産が増えれば、その維持費として出費がかさむようになる。そのため人は豊かになればなるほど貧乏になり、労働はより過酷になっていく。
 
 ∧∧
( ‥)そうして遅かれ早かれ
    次の人件費の安い国が
    現れて
    富は今度は
    そこへ流れ出す
 
  (‥ )つまり富は
      均衡するものなのだ
      そりゃあ当たり前だな
      資源は有限なのだからな
 
 資源を増やすには地層に埋没している未だに利用されていない鉱物を採掘するしかないが、その一方で、鉱物は酸化、あるいは廃棄されて失われる。
 
 富を増やすことは理論上は確かに可能だし、微増もしているであろうが、実態は有限一定と考えてほとんど違いはないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )植物の成長も
\−  こういうものなんだよね
    体を作る炭素化合物の
    炭素は大気中から取り
    必須な無機塩類などは
    土地の土から吸収する
    すべては一定量である
 
  (‥ )ところがだ
      炭素を大気から
      取り込んで肉体を作るから
      人間から見ると
      まるで
      無から有を作るように
      見えるんだよな
 
 地水火風という言葉がある。世界を構成する元素として考えられたこれらのうち、大気を風と呼ぶ。かように人間にとって空気は実体ではなかった。
 
 ∧∧
( ‥)人間は風という運動としてしか
    空気を認識していなかった
 
  (‥ )まあひっくり返した壷を
      水に入れてから上下を
      返すと泡が出来るとか
      そういう理解はして
      いるんだけどね
      大気を実体と考えていたか
      というと怪しいよね
 
 それを考えると、空気から体の構成物質を取り込んで成長する植物が、まるで無から成長するように見えたとしてもおかしくない。
 
 ∧∧
(‥ )人間は植物の成長を
\−   理解していないだろう
     現実の植物は
     地上に存在する
     有限の元素が偏って
     できるものだけども
     人間は成長をそうは
     理解していない
     人は無から有がうまれると
     考えているであろう
 
  (‥ )ということはさ
      そうした成長観から
      連想されている
      国家の成長観って
      根本から間違っている
      ことになるのよね
 
 ∧∧
( ‥)ということはですよ
 
  (‥ )世の中の人が言う
      日本衰亡論とか
      日本成長論とか
      中国が韓国がとか
      あれ全部間違い
      見当外れ
 
  
 すなわち、すべての意見は聞くに値しないのである。
 
 
       

2017年1月26日木曜日

要するに気持ちいいことをしたいだけだったのだな?

 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)西欧哲学の歴史は
    −/ おおまかには
       プラトンの注釈だと
       人は言う
 
 しかるにプラトンの世界観は、世界は整数比で成り立っているというピタゴラス教団そのままだし、それはピタゴラスが教えを受けたエジプトの宗教に根っこがあるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )要するに西欧哲学は
\−  根拠不明な宗教に注釈を
    入れていただけだったと?
 
  (‥ )全部がそうじゃないに
      しても
      近似的には
      そうなんじゃね?
 
 しかるに例えばプラトンは整数比が世界の実体であると考えたので、その信念を打ち砕く存在、無理数を破壊しようと試みた。
 
 ∧∧
( ‥)数学の証明で真理に
    たどり着けると
    豪語した人が
    数学で証明された
    無理数の存在を
    骨抜きにしようと
    試みるのである
 
  (‥ )その注釈が哲学の歴史だ
      というのなら
      一体哲学とは
      なんだろうね?
 
 哲学は何の意味があるのか? と問われる以前に、哲学とはもったいぶった欺瞞でしかないのではないか? と疑惑を持たれること必然。
 
 ∧∧
(‥ )でも哲学の全てが
\−  人間の知識活動のすべてが
    そういう疑惑のしろもので
    あるわけではない
 
  (‥ )因果関係を論理では
      証明できないし
      記述もできない
      とか
      論理は否定的な証明しか
      できないとか
      成果はあったよな
      いずれもここ100年
      ぐらいの成果だけどさ
 
 すると? 意地悪な言い方をすれば2500年のうち、2400年は無駄であったということであろうか?
 
 あるいはそれとも
 
 ∧∧
( ‥)みんなプラトンぐらいの
    てきとーな理解が
    気持ちいいので
    プラトンより
    先のものが出ても
    すぐ捨てちゃうとか
 
  ( ‥)多分、それが一番
    −/ 現実っぽいね
 
 2500年の間、論理は否定的な証明しかできないことに気づいたのがたった1人だったというのは、考えてみればおかしな話なのだ。
 
 実は無名に終わったり、あるいは、そんなこと言われると気持ちよくないから知らない、と皆がそっぽを向いたことで後に残らなかった人が過去に幾人もいた、そういうことかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )ようするにあれだ
\−  2500年
    居心地の良い部屋から
    皆さんあえて
    出なかっただけだと
 
  (‥ )多分そういうことだろうな
 
 要するに、知識人の諸君、自らを知の巨人と自負する人々よ、あなた方は気持ちいいことをしたいだけだったのだ。そうだろう?
 
 
  

2017年1月25日水曜日

同士よ感謝せよ

 
 人間に自由があると言う人が、今日も職場にとどまり愚痴こぼす。
 
 
 ∧∧
(‥ )愚痴をこぼす自由だけは
\−  あるわけだね
 
  (‥ )しょせんはそんな程度よ
 
 
 ∧∧
( ‥)愚痴すら言えない
    場所もありますからな
 
  (‥ )だからな人間には
      自由があるんだよとか
      無駄にええ格好しいの
      演説ぶつぐらいなら
      愚痴をこぼせる幸せに
      はいつくばって
      感謝するべきなのです
 
 

さあいこう 全ては運命獲得論のごとく

 
 早朝の気温はマイナス8度だった。
 
 ∧∧
(‥ )夜はそれなりに
    晴れてたからね
    冷えちゃったね

  
  (‥ )日本海側からの雪雲が
      山脈を越えては来るが
      放射冷却を防ぐような
      毛布にはなって
      くれなかったな
 
 旧式で断熱性の悪いガラス窓には氷の結晶が張っておる。











 
 さて
 
 ∧∧
(‥ )報道によるとトランプさん
\−  TPPからの離脱に署名
    中東諸国などから
    移民制限に向けて
    動き出したと
 
  (‥ )あっはっは
      さすがは実業家
      仕事が速いねえ
 
 ∧∧
(‥ )口先だけではないのだと…
\−  でもどうなりますかね?
 
  (‥ )やってみれば分かることよ
      オバマっちの和平的な
      外交政策だって
      結果的にはISISを生み出し
      シリアは内戦状態になり
      イランとロシアの勢力の
      伸張を許し
      EUを混乱に陥れただろ?
      なにもかも
      やってみれば分かることさ
 
 あの大失態を見た後で、あえてオバマ大統領を持ち上げ、トランプ大統領をけなす。それは不公平というものだ。
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんはロシアには
\−  融和的だけど
    イランとISISには
    露骨に敵対的だけどね?
  
 
  (‥ )そりゃあ田舎のおっさん
      だからな
      でも実際には無理だよね
      イランとは戦えない
      ISISとだって
      本腰入れては戦えない
      そもそも統治も出来ないし
      勝つことも戦うことさえ
      できないから
      アメリカは
      逃げ出したのだからな
 
 ∧∧
( ‥)オバマさんは先見の明が
    あったのだと?
 
  (‥ )先見の明があったのなら
      イラクを混乱させた
      責任を放棄して
      EUにそれを押し付けた
      わけだから
      最悪の意味で
      マキャベリストだろうし
      平和主義な彼の思想が
      そうさせたというのなら
      先見の明でもなんでもなく
      たまたまだってことになる
 
 どっちにしろ、イラクはめちゃくちゃ、シリアもめちゃくちゃ、EUもめちゃくちゃ、ロシアとイランだけが一部状況を安定化できるという状況なわけで、要するに事態は必然的な中世への回帰へ進行しておる。
 
 この500年が異常だったのだ。ユーラシアの片隅で延々と戦争し続け、戦争以外になんの長所も持たないおおむねゲルマン人たちは新世界を滅ぼし、文化を破壊し、ただただ略奪を続けてきた。彼らは一切なにも作らなかった。

 その支配が自壊した20世紀。

 それに続く21世紀。

 文明国としては後発だった日本から見てさえ野蛮未開だったゲルマン族の世界支配が着実に崩壊していく未来線。それが今の世界。
 
 かくて世界は再び、本来の姿へと回帰する。すべては予定されていた通りではないか。

 ただし次の世界は西欧と野蛮なるゲルマンたちによる大破壊の影響を受けた、より悪い世界へと回帰変貌するだろう。

 イラン、インド、中国、それに日本、アメリカ、ロシア、ドイツ、イギリスを加えた列強が果てしない消耗戦と殺し合いを続ける素晴らしき世界線。
 
 ∧∧
(‥ )この安定解への崩壊と
\−  回帰の中で
    トランプさんが出来ることは
    ごく限られているよね
 
  (‥ )あの人がやれることは
      オバマっちと同様
      アメリカ国民を救うこと
      これだけよ
      やりかたは違うがな
      結果と行き着く先は
      同じだよ
 
 そうなのだ諸君。状況はすべて予定された通りではないか。

 この世に運命などないが、人間に自由などないこともまた事実。その現実の前に、オバマだトランプだ、そんなものは取るに足らぬ違いであろう。行き着く先が同じなのだから。
 
 さあだから前を向いていこうじゃないか。全ては運命獲得論のごとく。
      
 
 

勝ち組戦略は民主体制下では不安定さを増幅させる


 
 国土が広いと個性が強くても負けてしまっても排除されても逃げることができる。だとすると国民の質はまちまちとなり個人は極めて自由に、悪く言うと無法に生きることとなるだろう。この場合、国家はばらばらの個人をまとめるために強大な独裁権を行使するようになる。というかそうでもしないと無理だろう。例えば中国のように。
 
 一方、隔離されており国土が狭い国家はどうか? この国には逃げ場が無い。だとすると個人は他人に対して妥協を余儀なくされるだろう。謝罪しなければならないし、謝罪された者は謝罪を受け入れることを強制されるだろう。受け入れないと今度は自分が周囲から叩かれるのだ。相互監視が極めて厳しい社会となるだろう。悪く言うと村社会であり、封建制に固定化されることもあれば、もっと悪く言うと民主制に固定される場合もあるだろう。民主制は相互監視で成り立っている。民主制は決して夢のごとき善良な政治制度などではない。民主制には義務と責務があって自由はないのだ。例えば日本のように。
 
 ではこの中間はどうなるか? 
 
 独裁制の超大国の隣にあって、しかし周囲はある程度隔離されていて、しかも国土が狭い。超大国に政権は翻弄されるし、政権はしばしば倒れる。しかも敗北した側には逃げ場がない。こうなると敗北して死ぬか、敗北したものを即座に見限って勝ち組につくしか選択肢がなくなる。死んだ戦略は消滅してしまうので、残るのは勝ち組につくという選択肢だけだ。この場合、自分が勝ち組であることを周囲に示すには、負け組を率先して叩くことである。しかも全員がそうしなければならないのだから、皆が負け組をリンチするような行動をとらざるをえなくなるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )...でっこれが韓国の
\−  今の状況であろうと
 
  (‥ )大統領のスキャンダルが
      発覚して
      失脚確実と分かった瞬間に
      手のひら返しをする
      大統領疑惑の記事を
      引用した
      産經新聞の支局長を
      以前は勾留したのに
      今では率先してその疑惑で
      大統領を攻撃する
      この盛大な手のひら返しは
      そうとでも説明しないとな
 
 もちろん、以前も言ったように、これ自体はそんなおかしな行動ではない。日本人だってアメリカに降伏した時、手のひらを返して、率先して軍隊叩きを行ったり、当時中学生のガキだったくせにまるで見てきたかのように詳細な軍隊批判を平気で行う知識人やら文化人やらインテリだのリベラルだのぞろぞろ涌き出したのだ。あの連中を見れば、勝ち組につかねばならないという行動が、そんなおかしな行動でないことは明白だ。

 問題になるのはこれが固定化されてしまう場合であり、そして固定化には条件がある。
 
 ∧∧
(‥ )政権が倒れるという不安定さが
\−  何度か続けば
    人々の行動がそういう戦略で
    固定化されてしまうだろう
 
  (‥ )そうして
      勝ち組について
      負け組を叩かないと
      自分の身が危ういという
      行動が多数を占めると
      それが最適戦略になって
      そこから絶対に
      抜け出せなくなる
 
 このような戦略が最適になると、負けたからといって謝罪したからといって叩くのは止めましょう。和解しましょう。そういう主張があっても潰されてしまう。

 それを言った人を周囲の人間は叩かなければいけない。
 
 なぜなら、お前は勝ち組でないからお前を叩かなければならない、そうしないと私まで負け組になって叩かれる。こういう状況なのだから。

 こうなるともう是正は不可能だ。社会は安定解に崩壊し、もう二度とそこから出られなくなる。
 
 日本だって部分的にはそうであろう? インテリとかリベラルの主張に反論すると、場合によってはマスメディアの連呼によって潰されてしまい、政治生命などが断たれてしまう場合があったであろう?
 
 似たことはアメリカでも生じていて、少なくともトランプ支持者はそう主張しているであろう?
 
 良かろう悪かろうは個々の事例に対して判断するべきだろうが、現象としてはこうなるのだ。後はこれが増幅されるか止まるか、それだけである。

 
 ∧∧
(‥ )韓国はそれが増幅されて
\−  しまったということ
    ですかねえ?
 
  (‥ )あてずっぽうで言えば
      民主化したせいかな?
 
 ∧∧
( ‥)なんで?
 
  (‥ )民主化は政権交代だから
      必然的に定期的に
      負け組、勝ち組を
      生産してしまうだろ?
 
 選挙がうんぬんの話ではない。選挙の勝ち負けなら後で挽回できることは誰もが知っていよう。単純に一回の勝ち負けだけですべてが決まるのならスポーツも成立しないこととなる。
 
 だがしかし例えばこう考えればどうか?
 
 どんな国家にも不正蓄財というものがある。まあ任期中、不正に蓄財する事自体はどうでもいい話だ。少なくとも蓄財というちょろまかしに対して貢献が大きかったら、さほど文句は出ない。
 
 ∧∧
(‥ )ただし不正蓄財があったら
\−  失脚させる口実には
    なるでしょうなあ
    しかもこれは
    選挙の勝ち負けでは
    なくて
    失脚ですからな
    つまり完全な負け組だ
 
  (‥ )失脚するなら蓄財しよう
      なのか
      蓄財したから失脚する
      なのか
      鶏が先か卵が先か
      よく分からんけどな
 
 ただどっちが先であるにしても、このような状況では不安定さが増幅されるのではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)勝ち組だから蓄財する
    蓄財したから失脚する
    失脚させたから勝ち組になる
    勝ち組になれたから蓄財する
    だから失脚する
    これが繰り返される
 
  (‥ )そうしていくうちに
      どんどん振れ幅が大きく
      なっていくんじゃないか?
      勝ち組に皆が集まり
      みんなが負け組を叩く
      という社会でこれをやれば
      増幅が起こるだろ
 
 
 どんな国家でも勝ち組になれば蓄財はしやすかろう
 
 だが、皆が諸手を上げて勝ち組につく(つかねばならない)社会では蓄財がよりしやすくなるし、極端になるし、この誘惑に耐えられる人間などいない。というか蓄財が必然となるし、蓄財量も増えるだろう。
 
 しかし蓄財すると、それは不正と見なされて、発覚すると失脚する。
 
 そもそも皆がそれを叩くから失脚するわけだし、失脚が起こるからこそ後任者もそれを叩いて勝ち組をアピールして、権力の座につくだろう。
 
 負け組を叩くという行動が、良く言えば政権交代を促進し、悪く言うと不安定さを増幅させる。
 
 もちろん皆は勝ち組である新しい支配者につくので、彼はそれによってより多くの蓄財をしやすくなり、それは皆が勝ち組につくという行動ゆえに可能なのである。
 
 しかし彼はその大量の蓄財によって失脚するのだが、その失脚は勝ち組について負け組を叩くという行動ゆえに増幅されていて、そのために後任は…
 
 
 ∧∧
(‥ )勝ち組につかなければ
\−  その身が危ういという戦略で
    固定化されている社会は
    民主体制下では自動的に
    不安定化し
    しかもそれが増幅されて
    いくのではないか?
 
  (‥ )なんかこうだんだん
      不安定化が激しくなって
      いくように見えるからな
      なにか必然的な
      理由があると見るべき
      
  
 

2017年1月24日火曜日

本は娯楽ではない 元来は魔道のものだ

 
 本の感想文を読めばだいたい分かる。
 
 ああ、この人は最初の部分しか読んでいないな。
 
 ああ、この人は最初と最後だけ読んだよね。時間がない時に批評をでっちあげるよくある手段だよな。学生がさぼる手と同じだよ。
 
 ああ、この人は読むための基礎知識が無いよね。だからこういう解釈をする。教科書読めばいいのに。
 
 ∧∧
(‥ )というか大概の批評って
\−  この程度なものですよねえ
 
  (‥ )新聞でもamazonの批評でも
      なんでもいいけど
      所詮は学生のさぼりと
      同じ程度なもんさ
 
 
 つまり明白なのである。世の読書家は娯楽として本を読んでいるのであると。
 
 読書家達は俺様はこんな本も読めるすごい読書家なのであるぞ、と自慢したいという、そんな娯楽のために読めもしない本を読んだふりしているのであると。
 
 ∧∧
( ‥)本は娯楽じゃね?
 
  (‥ )今ではそうだな
      確かにそう思われてる
      でも本来は
      どっちかというと
      魔道のたぐいだろ
 
 一般人では歯が立たぬ計算と記述、そして記号による情報の保存とその再生。

 シュメールの粘土板から始まり、本とはむしろ魔道のたぐいであった。
 
 ∧∧
(‥ )まあ今でも本に魔力があるとは
\−  思われてはおりますなあ
    本を読むと頭が良くなると
    信じられていますからね
 
  (‥ )それある程度は事実
      なんだよね
 
 これもまたシュメールとメソポタミア以来、変わらないことなのである。
 
 国家官僚に必要な能力とはなにか? 

 それは無味乾燥でつまらない文章を何万、何十万文字も正確に読めることなのである。
 
 これを踏まえれば明白であろう。例えば、
 
 教科書を分かりやすく書いてくれれば僕でも分かるのに..

 だの
 
 お役所らしいくだらない文章
 
 だの
 
 なんでこんな国語のテストがあるの? なんでこんな意味が取りづらい文章を出題する? 馬鹿なの? それとも日本語に欠陥があるの?
 
 だの、こうした意見が全部負け組みのたわ言でしかないことは明らかだ。

 分かりやすく書かれていなくても内容が下らなくても、文章を正確に記述し、なおかつそれを数十万文字根気よく読める力、それを国家は求めているのであり、そのためだけに国民をふるいにかけるのだ。
 
 いわば、国家官僚とは選ばれし魔法使いなのである。
 
 そうして選ばれずに、大量に脱落したものたちが以上のようなたわ言を述べる。これが何千年も繰り返されたこの世の理。
 
 教科書を分かりやすく書いてくれればなど、敗北者の自覚せざる敗北宣言でしかないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )本を読むというのは
\−  その訓練になるのですな
 
  (‥ )だからあれよ
      短い文章しか
      読めない人間は
      もう負け組みってことで
      人生諦めるべきなのよ
 
 そしてそんな人間は本を娯楽だと見なすだろう。
 
 まあ別に娯楽な本があること自体は構わないのだが、娯楽な本があるからといって、すべての本を娯楽と見なすのは愚かというものだ。
 
 ∧∧
( ‥)本は本来、魔道のたぐいである
 
  ( ‥)やれやれ本を書く俺は
    −/ 娯楽の提供者に
       なるべきなのかい?
       それとも大魔導士に
       なるべきなのかい?
 
 ∧∧
( ‥)お前、中二病なんだろ?
    大魔導士になっちまえよ
 
  (‥ )また気楽に
      いってくれるねえ
 
 
    

ちょっと頭が良いとは悲惨なことだ

 
 ちょっと頭が良いと周囲の人間が全部馬鹿で劣って見える。
 
 ちょっと頭が良いと周囲より浮くから居心地が悪くなる。だから血縁や地縁に頼れなくなってしまう。
 
 しかしちょっと頭が良いとそこそこな地位につけるのでお給料に困らないし、血縁や地縁に頼る必要が薄くなるか、無くなる。
 
 むしろ血縁や地縁は愚かさの象徴に思えるようになる。
 
 だから、ちょっと頭の良い人間にとって、血縁や地縁を馬鹿にすることは自分の高いステータスを見せびらかすことなのだ。
 
 私は血縁や地縁を頼らなくても生活できますよ! という自慢なのである。
 
 かくてちょっと頭が良くてお給料が良い地位につけた人間は貧乏を馬鹿にするようになるし、経済から浮いた政策や主張を連呼するようになる。
 
 なぜかというに、皆が、経済の回転を良くしよう、こうなったら地縁、血縁に頼った助け合いの社会へ帰還しよう、と話し合っている時に
 
 戦争反対! ヘイト反対! 多文化共生を否定するもの許すまじ!

と浮世離れした主張をがなりたてることは余裕を示すことである。
 
 皆が経済と金と収入の話をしている時に、全然関係ない話をすることは、自分は金に困っていない特権階級であるということを、地縁血縁に頼らざるをえない愚かな貧乏人共に示す絶好の機会なのである。
 
 ∧∧
(‥ )まあ人間ってのは
\−  そういうものなのであると
 
  (‥ )人間は全体のことなど
      考えない
      皆のためという言い訳を
      まといつつ
      必ず自分の利己的な利益を
      誘導しようと考えている
      それを踏まえて行動を
      還元していくと
      こういう結論に至るな
 
 全体主義などありえない。全体主義とは、一部の人間が極端な自由を行使している状態でしかない。
 
 そもそも人間が全体のために行動するのなら、皆のためにやっているのです、などとはいわない。なにも言わずにただただ動作するだけである。
 
 これはなになにだから正当です、と言っている時点で、それはあからさまに言い訳ではないか。
 
 ∧∧
( ‥)皆が勝手なことを
    するからこそ
    俺だけは全体を
    考えなければいけない...
    ではなく
    皆が利己的だからこそ
    皆のためという言葉で
    あなたのことも配慮します
    だから私の利益に
    賛同してくれませんか?
    という取引を持ちかける
    皆のためとは
    実は取引そのものなのだ
 
  (‥ )皆のためにという
      添え言葉は
      全員が利己的利益追求を
      行っている状態でないと
      成立しないし
      必要ですらないのだ
 
 人間に作られた機械を動かす歯車は、皆のために私は働きます、皆さんもそうしてください、などと他の部品に話しかけたりはしない。仮に歯車に人工知能が搭載されたとしてもそんなことは言わないであろう。なぜって最初からそう作られているからだ。
 
 だが人間は違う。人間はあくまでも利己的利益を追求する個体であって、その集合であって、社会は利己的目的が渦巻く修羅場なのだ。調和のとれた社会とは、エゴの闘争が均衡したという意味でしかない。
 
 ∧∧
(‥ )だからこそ
\−  皆のためにという
    言い訳が必要になる
 
  (‥ )だからこそ
     人権とか多文化共生とか
     戦争反対とか
     この主張は良いものの
     はずだから
     それを主張して何が悪いのだ
     という理屈を見たら
     まずその虚飾を剥ぎ取って
     論じなければならぬのだ
 
 人権とか自由とか多文化共生とか戦争反対とか、そんなものは神社のもとに集まろうとか国家のために働こうとか、僕は君のために言ってるんだよ? 取りあえず3年我慢しなさいとか、そういうおっさんの提言と何も変わらない。すべては効果と必要性に応じて個々に論じられることであって、それ自体に普遍の価値はない。

 実際、すべては人間の恣意的な発明であったろう?
 
 宗教は真理を与えてくれるが、しかし真理が真理であるという根拠はどこにもない。真理とは作られたものであり、それは所詮、普遍不滅なものではない。あくまでも人間による創作物だ。
 
 人権も多文化共生も自由と平等も、それは宗教であって信じる必要がなくなればまた消えてしまうものなのである。
 
 そして当然、人はこうした真理を、つまり作られた美辞麗句を利己的目的のために使うのである。

 その利己的目的は賛同できることもあれば、賛同できないこともあろう。

 そして、美辞麗句という上辺だけでは賛成できるかどうかは判断しかねるのだ。
 
 ∧∧
( ‥)だからこそ
    美辞麗句の虚飾をすべて
    剥ぎ取って
    皆のためにという言葉を
    無味乾燥な言い訳として
    見据えて
    それから賛成するかどうか
    判断しなければならぬ
 
  (‥ )すると冒頭のようになる
      それだけの話よ
 
 
 ちょっと頭が良いとは、それはそれは悲惨なことだ。お給料取りにはなれるが、血縁、地縁から排除され、自分で捨ててしまい、帰ることもできず、永久に自慢の虚飾の中に座っている。そうしてその自慢がゆえに人々の支持を失い、思い描いた理想には決して到達できない。ただただ自慢だけに終わる虚飾の人生。

 ちょっと頭が良いとはそういうものだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)それがトランプさん当選で
    泡食ってるリベラルな
    人たち?
 
  ( ‥)地縁血縁な貧乏人ども
    −/ とか
       ただただ自分自慢を
       してると
       現実を見誤って
       ああいうことに
       なるんよ
 
 
 ちょっと頭が良いなどと、そんなものは罪人と変わらない。そこんところを考えねばならぬのだ。
 
 
      

2017年1月23日月曜日

彼の正論はいかなる利益誘導か?

 
 人間は全体のために行動したりはしない。全体のためと言いつつ、そこには利己的な利益追求が必ずある。例え、全員のために自殺したとしても、そこには利己的利益が存在するのだ。
 
 これゆえ、全体主義は存在しえない。あるのはただただ自分の利益を追求する個人だけである。
 
 これゆえ、日本は全体主義的だ! という批判はまったくの無知蒙昧。物事を見る目がない愚か者のたわ言にすぎぬ。

 
 だが以上のことは次の可能性をも示している。
 
 つまり、

 日本は個人よりも全体を優先する全体主義社会だ、という発言、これ自体が利己的な目的追求のための言い訳
 
 
 ∧∧
(‥ )全体主義などこの地球に
\−  存在しない
    あるのは利己的目的を
    追求する利己主義者だけだ
    だとすると
    日本は全体主義であるという
    発言自体には
    秘匿された目的が
    あるに違いない
 
  (‥ )上っ面は馬鹿だがな
      馬鹿に見せかけて
      何か自分の利益を
      誘導しようとしている
      その可能性だね
 
 人間とはそういうものなのだ。困ったことに自分の隠された意図と目的に、自分自身が気づいていないということすらある。
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
    日本は全体主義的だ!
    という主張は
    馬鹿か利益誘導か
    そのどっちかだと
 
  (‥ )どっちかであるし
      絶えず両方でありうるな
      馬鹿でも大概は
      上っ面が馬鹿なだけだ
      馬鹿とは意識化された
      部分の話にすぎぬ
      意識の下にある脳は
      計算高くてな
      人は誰でも自分の利益を
      推し量っているものよ
 
 本人は本気で”日本は全体主義的だ!”と信じていても、意識に登ってこない脳の演算と、それによって実行されている実際の行動はまるで別のことをしている。そういうことはありがちだ。
 
 端的に言うと、本人が本当に馬鹿でも、馬鹿な発言でも、そこには意図がある。そこには本人さえも自覚していない隠された利己的利益追求がありうる。
 
 ゆえに日本は全体主義的だという発言を、愚かだね、で聞き流すだけでは危険だ。そこに含まれる隠された意図に注意しなければならない。皆は一体、どんな利益誘導のために動いているのか? 彼の主張によって自分は損をしないか? そこを見定めねばならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )まあ大概はたいした
\−  意図ではないでしょうけどね
 
  (‥ )俺のわがまま聞いてくれよ
     とか
     根回し無しで俺の企画を
     通したいなあ
     とか
     もう休みたいです
     とか
     会議がつまらないんですけど
     とか
     そういうもんだね
 
 ∧∧
( ‥)...それはそれで
    深刻ですなあ
 
  (‥ )ゆえにこのあたりは
      聞き流して上げるべき
      なのです
 
 
      

    

全体主義などこの地球に存在しない

 
 
 ∧∧
(‥ )日本は個人より
\−  全体を優先する
    全体主義なんだ!!
    という批判
 
  (‥ )...未熟だねえ
 
 
 全体主義などこの地球にありえない。あるのは自分の利益を優先するエゴイスティックな個人たちだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)全体主義とは名ばかりで
    実際には
    個人のエゴむき出しの
    闘争が行われている
    のである
 
  ( ‥)全体主義なんて
    −/ 批判しているような奴は
       ものをちゃんと
       見ていないんだよ
 
 そんな目など必要ないだろう? 今すぐ自分の指でその目をえぐり出してしまえばいい。
 
 日本は全体主義だと批判するとは、僕は君のためを思って言っているんだよ? という”親身な忠告”を真に受けてしまうような、子供のごとき未熟。
 
 ∧∧
(‥ )君のためだよ?
\−  という添え言葉は
    発言者の利己的利益追求を
    ごまかすための方便でしか
    ありませんからなあ
 
  (‥ )君のためなんだよ?
      という言葉は
      …と言いつつも実際には
      私の利益になること
      なのだがなグフフフ
      という本音と目的を
      隠すためのものなのだ
 
 これは君のためなんだよ? などという言葉を信じるなど、あまりにも愚かしい。
 
 いや、そんな言葉を信じるほど愚かであるから、日本は個人よりも全体を優先するなどという戯れ言を信じるのであろう。
 
 ∧∧
(‥ )実際には全体のためと
\−  言いつつも
    俺の利益を優先してくれ
    という個人の利益追求の
    つばぜり合いですからな
 
  (‥ )人間は自分の利益だけを
      追求している
      だからこそ
      自分勝手なまねを許さない
      これゆえに
      自己の利益を追求するには
      これは皆のためです
      という言い訳がどうしても
      必要になるのだ
 
 人間はそういう言い訳を絶えずしている。ほとんど全員はそれが言い訳であることを心のどこかで理解しているが、中には本気で信じてしまうほど”うぶ”なものがいる。そういう一部の人間、つまり物事の額面や言葉をそのまんまな意味で受け取ってしまうような人々、つまり文脈や隠された意図を読み取れないちょっと壊れた人間が、建前を鵜呑みにして日本は全体主義だとか言い出すのだろう。
 
 実際、みんなのことを考えろ、という言い訳を真に受けて全体主義だとか言い出すこと自体、文脈や秘匿された意図を読み取る能力に欠如しているという証拠に他ならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)実際の日本は
    全体主義とは正反対
    エゴをひたすら
    追求する個人が
    互いに争う修羅場なのである
 
  (‥ )まあ人類社会は
      どこへいっても
      そういうものだけどな
 
  

2017年1月22日日曜日

おっさん宇宙

 
 ∧∧
(‥ )トランプさんって
\−  宿敵ロシアには融和的で
    WW2の交戦国日本の
    安倍さんとはすぐに会って
    でもオバマ政権が
    友好的だった中国と
    早速喧嘩始めてて
    イランやキューバとの
    関係修復も
    ひっくり返そうとしてる
    なんだろうねこれ?
 
  (‥ )普通のおっさん
      なんじゃねえの?
 
 ロシアと日本にアメリカは勝っている。一方、中国とは貿易戦争の真っ最中だし、イランとキューバとはまだ事実上の戦争状態だ。
 
 おっさんなら勝負に白黒つけたかろう。
 
 ∧∧
( ‥)単純にそれだけ?
 
  (‥ )物事を説明する仮説は
      単純な方がいいんだぜ?
 
 もちろん、単純だからといって、トランプは馬鹿だから、では駄目だ。
 
 まず第一に馬鹿というのは概念が非常に曖昧で、そもそも説明になっていない。

 馬鹿だらかという説明は説明として馬鹿なのだ。
 
 それに、馬鹿だからは暗に、私は頭が良いと言っていることになる。だがしかし、では頭が良いお前はなぜ馬鹿にしているトランプ当選を読めなかったのか? という問いに答えられない。
 
 ∧∧
( ‥)トランプは馬鹿だと
    言ってる時点で
    負け組だと
 
  (‥ )実際
      勝ったのはトランプで
      負けたのは
      トランプは馬鹿だと
      言ってた連中だべさ
      負け組がどっちかは
      明白だろう?
 
 負けたのは何か必然の理由があり、物事の解釈が根本から間違っていることを示す。
 
 なれば、トランプは馬鹿だと言って負けた連中の、トランプは馬鹿だからこういう行動をするのだ、という説明を聞く必要はあるか? そんなものあるわきゃねえ。これは明白であろう?
 
 ∧∧
(‥ )そして一方
\−  あなたの提案は
    トランプさんは
    普通のおっさん仮説
 
  (‥ )アメリカ人は
      キリスト教原理主義者だし
      ましてやおっさんだろ?
      おっさんは
      面子を大事にするし
      勝負に白黒
      けりをつけたがる
      もうそれだけで
      この奇妙な状況は
      説明できそうだがな
 
 後は、経済戦争しているか、融和に経済的なうまみがあるか、それだけのことではあるまいか。
 
 ∧∧
( ‥)おっさんの上に
    実業家という要素が
    かぶさっているだけ
    なのである
 
  (‥ )まあ
      成功したおっさんとは
      そういうものよ
 
 さてもさても、それを考えると、オバマ大統領とはそりゃあうまくいくわけないよなあ、と思うのであった。
 
 ∧∧
(‥ )オバマさん弁護士だから
\−  調停することで
    稼ぐ人ですしね
 
  (‥ )実業家とはそり合わんよな
 
 
 

22日だけど21日のミラ

 
 変光星くじら座のミラ=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )ひさかたぶりに
\\−  のぞいたら
 ⊥   明るくなって
     きてますな
 
  (‥ )5.4等ぐらいかな
      近隣のどの星よりも
      明るいから
      望遠鏡で
      光度を推し量るのが
      難しくなってきたな
 







 



 近隣にある60番星、63番星、69番星、70番星、71番星、どれよりもすっかり明るい。
 
 ∧∧
(‥ )うお座のα星
\−  アルリシャーまで
    いかないと
    もう比較できないのでは?
 
  (‥ )ここらは冬場になると
      天気が悪くて
      なかなか星が
      見えないけどね
      まあなんとかしよう


 
 
      

 

なにをしても面倒くさい

 
 ∧∧
(‥ )他人に弱みを見せる人
\−  ってなんでしょうね?
 
  (‥ )弱みを見せてもあなたは
     ここを攻撃しないでしょ?
     という
     信頼の証かもしれんし
     信頼と称して無理矢理
     運命共同体にするつもり
     かもしれないし
     弱者の俺様を攻撃するなら
     お前を差別主義者と呼ぶぞ
     という脅迫かもしれないし
 
 そしてなにより、私の弱点はここだ。しかしお前ごときがこれを知ったところで私は倒せん、という圧倒的な力と自信の誇示ということもありうる。
 
 ∧∧
(‥ )いずれにせよ
\−  やっかいごとだな
 
  (‥ )人間のやることだからな
      なにをしても
      面倒くさいのよ
 
 
 
 
 
      

2017年1月21日土曜日

論理的な人間は業を背負っているのだ

 
 すべてのカラスが黒いという主張を証明するには、この地上に存在する全てのカラス、そして過去存在したであろうすべてのカラス、そしてこれから生まれるすべての未来のカラスが黒いことを示さねばならない。
 
 ∧∧
(‥ )こんなこと実際には
\−  不可能である
 
  (‥ )カテゴリーとは広く
      かつ
      複数よりなる概念だ
      だとすると
      肯定的な証明は
      人類には不可能だ
      ということになる


 しかるに、すべてのカラスが黒いという主張を覆すにはアルビノのカラスを1羽見つければ良い。
 
 ∧∧
( ‥)これなら原理的に可能である
 
  (‥ )人間に出来る証明は
      否定的な証明のみ
      論理が証明できるは
      否定のみ
      これが論理の原則
 
 しかるにだ、論理的な人間は否定のみを述べているか?
 
 否! 論理的な人間は自らを肯定し、論理的な意見を肯定しているであろう。
 
 ∧∧
( ‥)ということは
    論理的な人間は
    たばかっているのである
 
  ( ‥)論理的な人間は
    −/ 論理的に言うと
       絶対に二枚舌に
       なってしまうのだ
 
 反証一つで崩れてしまう。それが論理である。ゆえに否定しか述べられない。それが論理であるはずだ。
 
 だのに肯定をどうどうと述べる。この矛盾ゆえに論理的な人間は、相手を否定する時にはひとつの反証を嬉々として述べるのに、自分に不利な反証はあえて無視する。
 
 論理的な人間はそうでないと論理的ではいられないのだ。
 
 ∧∧
( ‥)ゆえに論理的な人間とは
    絶対に二枚舌となる
 
  ( ‥)リベラルが嫌われるように
    −/ なったのって
       それが原因のひとつ
       なんだろうな
 
 人間は裏切り者を許さない。嘘をつく人間を許さない。論理的であるために絶対的な二枚舌してればそりゃ嫌われるに決まってる。
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんの大統領就任
\−  反対デモの一部が暴徒化
    飲食店を破壊したり
    逮捕者が続出だそうで
 
  (‥ )ヘイト反対と言いつつ
      自分に都合が悪くなると
      暴力を無造作にふるう
      そういうことやるから
      論理的な人間は
      どんどん株が下がる
 
 
 いや、論理的な人間だからこそ、必然的に嘘つきになり、どうしても株が下がるのだ。
 
 論理的な人間が背負う業とはこういうものである。
 
 
 

2017年1月21日の雪

 
 寝ようと思ってふと外を見たら磨りガラスの向こうはミルク色だった。
 
 
 ∧∧
(‥ )おいまた雪だぞ
    もう積もってる
 
  (‥ )なんだよ
      日付が変わる前に
      散歩へいった時は
      星が見えてたのに…
 
 どうも気象庁の記録からすると日付が変わったころから降り始めたらしい。4時の時点で10センチは積もっていたし、雪かきが結構めんどくさいレベルになっていた。大気は不安定だ。雪かきをしていると街灯りを乱反射してミルク色にくすむ空と風景が、時折、青く照らされる。そうして彼方から遠雷が鳴り響くのだ。しんしんと降る雪を貫通して照らし出す雷なのである。これは結構強烈なものだろう。
 
  
 ∧∧ やれやれですなあ
(‥ )
 −( ‥)雪かきしたら
   \  汗で服が濡れちまった
      仕事の続きをしながら
      暖房機で服を
      乾かしてから
      寝るとするべさ
  
 
 どうやら本日の昼ぐらいまで降る見込みのようである。そろそろ雪を捨てる場所に難儀し始める頃合いだ。
 
 
 11:50追記
 
 起きたらもう積もっていた。一度掃いたところはともかく、ずっと積もっていたところはそれなりに。
 
 ∧∧
(‥ )さくっとあんよを
 −  入れてみて…
    全部で
    18センチぐらいかな?
 
  (‥ )気温は2度
      いまにも雨になる
      温度の雪であるな
      ぼた雪で重いぞな
 
 ともあれ、また雪かきである。
 
 
 
 

待たれていた未来がやってこよう

 
 ∧∧
(‥ )日本人はなんで
\−  過労死するまで
    働くの?
    という外国人の疑問
 
  (‥ )働くことに価値が
      見いだされているから
      だろう?
 
 働くことに価値があるのなら、どれだけ働けるか? それが相互に競われて俺が俺がとエスカレートいていくのは当然。
 
 金持ちが無駄に着飾ったり、成り上がりが無駄にボランティアをしたり意味のない多額な寄付をして悦に入ったり、ビクトリア朝の女性が巨大なスカートや過剰に細いコルセットをはめたことと何ら変わらぬ。
 
 ∧∧
( ‥)それは過重労働の説明だろ?
    過労死するまで
    働くのはなぜ?
    
 
  (‥ )相乗競争で過重労働すれば
      そりゃ脱落者が
      出るのが当然だろ?
 
 無駄に着飾った貴族が破産したり、成り上がりが全財産をはたく喜捨をしたり、コルセットのしめすぎで貧血になったり、あるいは巨大すぎるスカートに暖炉の火がついて死んだり。
 
 ∧∧
(‥ )死者が出るのに
\−  続けるのはなぜですかね?
 
  (‥ )死者が出なければ
      意味ないだろう?
 
 死者が出る危険なスポーツだからこそ登山やスカイダイビング、ヨットで世界一周、はたまたカーレースに意味が出てくるのだ。
 
 死者が出るのになぜ? と問うのがおかしい。死者が出るから意味があるのである。そんなこと、酒のことを考えれば明らかであろう?
 
 ∧∧
( ‥)酒で毎度毎度
    死者が出るからな
    でもむしろ酒豪が
    尊ばれるのである
 
  (‥ )祭りだって
      死者が出る祭りの方が
      盛り上がるし
      参加することに
      意義が出るだろ?
      こんなこと自明だべ
 
 それを考えると、なぜ日本人は死ぬまで働くのか? という外国人の問いは、これは日本人でもそうだろうが、まったく物事の道理が分かっていないのだ。こんな程度のことも分からないのが知性というものなのであり、なればこそ、こんな低性能な知性など必要ない。知性などという口ぶりと裏腹に、まったく取るに足らぬ愚かしい存在、いやむしろ欺瞞そのものではないか。
 
 知性あるもの、この地球からことごとく滅ぼすべきである。
 
 論証されるべきは、このことであった。
 
 ∧∧
(‥ )まあ死者が出ることよりも
\−  なんか無駄に働くのが
    嫌だって声を嘆くべき
    なのでしょうなあ
 
  (‥ )要するにだ
      会社経営者も労働者も
      経済のことが分かって
      いなかったのだ
      低賃金で働き節約すると
      金の回りが悪くなり
      経済が停滞し
      皆が貧乏になり
      余裕の無いものから死ぬ
      是正すべきはここよな
  
 
 8時間は睡眠に、8時間は労働に、8時間は消費と娯楽に、宵越しの金を持つな、貯蓄をするな、けちは殺せ、納税の義務と保証の責務と消費の義務を果たせ。これからこの地球を支配する新しきファシズムはこれをスローガンとするであろう。
 
 ∧∧
( ‥)人が労働のコマではなく
    経済のコマとなる
    新しきディストピアが
    やってくる
 
  (‥ )今度こそこの地上に
      完璧なる地獄を
      作り上げるのだ
 
 これぞ待たれていた未来

 
 

2017年1月20日金曜日

理不尽なり女装倶楽部

 
 夢を見た。寒かったせいか銭湯に入る夢だ。脱衣所で服を脱いで中に入ると、ああよくいらっしゃいました、あなたも女装趣味があるのですね? と言われた。そこにいるのは全身を赤や緑、あるいは青で塗りつぶした人々。
 
 
 ∧∧
( ‥)なんだお前は
    女装趣味があるのか?
 
  (‥ )全身を赤や緑
      青に塗りつぶすことが
      女装趣味だと?
 
 ∧∧
(‥ )その夢の世界では
\−  それが女の子の正装なんじゃ
    ねえの?
 
  (‥ )銭湯に入る前の町に
      そんな子はいなかったぞ?
 
 夢というものは極めて不条理だ。
 
 

 

意図を隠しながら賛同してくれないとはこれいかに?

 
 日本には言論の自由が無い。
 
 ∧∧
(‥ )言論の自由が無いと
\−  言える自由
 
  (‥ )はい論破
 
 
 ∧∧
(‥ )...短いなおい
\−
 
  (‥ )シンプルイズベストと
      申しますけどね
 
 ∧∧
( ‥)日本に言論の自由が無いと
    言える自由があるけど
    それでも言論の自由が無いと
    言える自由が無いとは
    どういうわけ?
 
  (‥ )先生と学校の支配を嫌って
      上下関係の厳しい
      ヤンキー社会に入る
      連中と同じだろ?
 
 つまり、彼が欲しいのは口先とは裏腹に自由などではない。何か別のものが欲しいのだ。
 
 ∧∧
(‥ )日本には言論の自由が無いと
\−  主張する人が欲しいのは
    なんでしょうね?
 
  (‥ )反論されない自由が
      欲しいのかもしれないし
      全員が自分の意見に
      賛成してくれる権利かも
      しれないし
      皆が自分と同じような
      ”正しい意見”を持つ義務の
      ことかもしれないし
      よく分からんな
 
 ただ少なくともこう言うことはできる。日本に言論の自由が無いと言う人は、自由という単語の使い方がずさんであると、
 
 あるいはそれは意図的なものなのかもしれない。

 例えば日本に、いや、アメリカでもどこでもいいが、どこそこに言論の自由が無い、と言えば、誰しも、ああそういえばこういうことは言ってはいけないってことあるよな、と思い当たることがある。
 
 もちろんその思い当たることは個人や立場や経験や、あるいは気分によってさえ違うであろう。
 
 それゆえ、それらすべてを自由という曖昧な言葉でひとくくりにすれば、たくみに論点を隠しつつ、皆の共感を呼び覚ますことが出来るものだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまりなにか意図的な
    目的で発言していることは
    明白である
 
  ( ‥)まあ、だからな
    −/ 言論の自由という単語を
       使う奴がいたら
       取りあえず
       聞き流すこった
       大概たいしたことは
       言ってない
 
 your cat free from flea 
 
 あなたの猫にはノミがいませんね
 
 ∧∧
(‥ )フリーという言葉本来の
\−  使い方だと
    こんな感じですからなあ
 
  (‥ )何から自由ではなく
      何を無くしたいのか?
      何を望んでいるのか
      自由なんて抽象表現で
      論点をずらす前にだ
      欲しいものを具体的に
      述べるべきであるよ
 
 だってそうしないと、お前の意図を皆は推し量れないであろう? 自ら推し量れないようにしているくせに、皆が賛同してくれないとは虫が良すぎるだろう?
 
 
  

2017年1月19日木曜日

君の瞳は少年のように純粋で美しい

 
 ∧∧
(‥ )日本の出版界は
\−  保守的だから
    書籍の電子化に
    積極的でないのだ!!
    という意見は根強い
    ものがありますね
 
  (‥ )金儲けさえできれば
      人間はなんでもする
      そういう視点が
      まるっと抜け落ちた
      解釈であるな
      良くも悪くも
      少年の瞳よなあ
 
 実際は、電子書籍は利益が出ない、ただ単純にそれに尽きる。
 
 ∧∧
(‥ )一時は
\−  急激に電子化してしまう
    乗り遅れたらどうしよう
    とか
    もしかして金儲けの
    チャンス???
    とか
    色々な目論みや皮算用が
    渦巻いて
    いたんですけどねえ
 
  (‥ )Amazonなんかも
      ここで一気に市場を
      押さえてしまおう!!
      と末端機器のkindleを
      いち早く世に出したけどな

 ∧∧
( ‥)でも思ったようには伸びなくて
    みんな、あれれれ? って
    顔ですからな
 
  ( ‥)この宇宙は俺たちが
    −/ 把握していない要素で
       駆動されているって
       ことさね
 
 電子書籍は商品の数があまりにも少なすぎるのだ。それはようやくコケが生え始めた火山島のようなもので、生態系に厚みがなく、作家や企業や社員や読書家を支える豊かさがまだ出来ていない。
 
 例えば本の数が10万と聞くと、いかにも多いように聞こえるであろう。だがしかし、これでは読者の消費と需要に答えるにはまったく足りないのである。そればかりじゃない、不毛すぎてこのままでは図書館にすらなりえないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )旧来の紙の本を
\−  電子化するにしても
    お金がかかりますからね
 
  (‥ )新規契約の本は
      最初から契約書に
      電子化の項目を入れて
      おけば良いけども
      それ以前の膨大な本を
      電子化するには
      新しく契約書を作成し
      送付しなければ
      いけないからなあ
 
 それを担当する経理の人間を1人雇って、その賃金が年間300万だとして、彼が電子化の認可を取り付けた書籍が、電子化作業の手間ひま金をかけたうえで世に出て、それらが1年間で300万の純利益を出してくれるか?
 
 ∧∧
( ‥)多分無理だろうと
    少なくとも困難
 
  ( ‥)電子化が遅々として
    −/ 進まぬは当然よなあ
 
 すぐに儲からないのなら、そりゃあ、それほど積極的には推進できぬ。 
 
 世の中の人間は水戸黄門の見過ぎなのか、すぐに悪の元凶である伝説の悪代官が存在するに違いないと思い込むが、実際のところ世界は単純だ。

 儲からない。ただそれだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )…Amazonが出版社を介さず
\−  著者との間で契約を結び
    既存あるいは絶版書籍の
    電子化を進めようと
    考えているとか本当ですかね?
 
  (‥ )さあね?
      まあ本当だとしても
      Amazonらしいっちゃ
      Amazonらしいな
 
 ∧∧
( ‥)なんで?
 
  (‥ )あの会社、ずーっと
      赤字だ赤字だとか
      言いながら存続して
      いるだろう?
      すぐに金儲けにならない
      大赤字覚悟の事業に
      手を出して大きな成果を
      取るっていかにも
      Amazonぽいべさ
 
 ∧∧
(‥ )日本の出版社にそこまでの
\−  余裕はないでしょうからなあ
    Amazonが全部取りますかね?
 
  (‥ )取って成果出す前に
      Amazonが
      飢え死にするかもだけどな
 
 コケが生え始めた火山島に入植すれば、やがてそこに森が出来た時、それはすべて彼のものだ。しかし世の中は見通せない。火山島に森ができるまで体力が保つかどうか? それを見定めるのは困難だろう。
 
 
 ああ、それにトランプ大統領の顔色をうかがってか、Amazonは新たにアメリカ国内で10万人を雇用すると言い出したそうではないか。
 
 ∧∧
(‥ )そう簡単に損するような
\−  仕組みにはしないと
    思いますけどもね
    同じ金食い虫でも事業は
    捨てられるけども
    従業員はやっかいごと
    ですからなあ
    雇用をうたいつつも
    色々な対策抜け道を
    抗じているのでは?
 
  (‥ )とはいえ人を雇うと
      どうしても
      動きは鈍くなるぜ
 
 googleもamazonも雇用を作り出したわけではない。彼ら起業家は他人の仕事を奪って格差を作っただけで富を生み出したわけではないのだ。そもそも起業家が富を生み出すなど理論上ありえない。富は農学、生物学、地学、軍事力が生み出すものである。それは起業家の領分足り得ない。起業家が富の源泉であるなど、ただの笑い話である。
 
 ∧∧
( ‥)Amazonの進撃が止まることは
    取りあえず良いこと?
 
  ( ‥)老人が多い出版社は
    −/ 電子化に及び腰だって
       批判があるけども
       それは老人という言葉に
       目を曇らされているのだ
 
 これを単純に雇用と考えれば、他人の仕事を奪い続けてきたAmazonが格差是正をうたう若き革命家の風を装っているのはただの茶番だと分かるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )今時は老人が富を
\−  持ち過ぎているから
    老人の多い出版社が
    電子化に及び腰だと聞くと
    義憤に燃えたりする人も
    多いだろうけども
    それはいささか
    見当外れだろうと
 
  (‥ )老人ではなく雇用と
      考えれば
      論点がもう少し正確に
      なるからな
 
 いやまて、老人が雇用を独占しているから我々が苦しんでいるんじゃないか! と反論したところで論点は揺るがない。対するAmazonは雇用を生み出したわけではないのだから。
 
 ∧∧
( ‥)つまるところ雇用を
    奪い続けたAmazonが
    電子化に邁進しようと
    していたのは
    因果関係にある
 
  (‥ )雇用に無頓着なら
      電子書籍という
      赤字覚悟の拡大が
      可能になる
      それだけの話だったと
      考えるべきだろうな
 
 ∧∧
(‥ )そのAmazonが
\−  トランプさんの出現で
    建前とはいえ
    雇用という足かせを
    表明するに至ったのは
    なんとも
    時代の流れですかなあ
 
  (‥ )人間は全知ではないからな
      世界を駆動する要素の
      すべてを把握している
      わけではないのだ
      まあ雇用を切り捨てるから
      切り捨てられた者が
      反撃してきた結果が
      トランプのおっさん
      なのだけどもね
 
 さてもさても、それを考えると論理的な人間というのは奇妙な思考形態者でもあろう。もしかしたら彼らは論理的に切り捨てたのだから、論理的に言って反撃されることはありえないし、それは不当だと考えているのかもしれないが。
 
 いずれにせよ、人は全知ではなく、これゆえ論理的に構築された理解は必ず間違う。論理思考は論理的に言えば絶対的に間違いを導くものなのだ。これは念頭に入れておくべきだろう。
 
 ∧∧
( ‥)世界はどうなりますかね?
 
  ( ‥)生き抜けば勝ちなのでな
    −/ さてどうやって
       死なないでいこうか?
       重要なのは
       ここだけさね


 
 

蠱毒な夢

 
 夢を見た。ヒーロー達が魔改造、というか魔合体。

 合体変身パンショクパン
 
 ∧∧
( ‥)...そこはせめて
   パンショクマンでは?
 
  (‥ )そこが夢の不思議さよ
 
 そのパンショクパン、顔がおにぎりなのである。
 
 ∧∧
( ‥)パンのかけらもないな
 
  ( ‥)しかも米粒が
      でかいんだよな
      顔がぶつぶつなのよ
 
 というか、出来の悪いキャラ弁をそのまま巨大化させたようなもので、ノリを貼付けて作ったようなうつろな瞳、顔のご飯粒がそのまま歯になったようなぐだぐだなガマ口。それで相手を食っている。
 
 しかも生きたまま。
 
 ∧∧
( ‥)悪を踊り食いする
    ヒーローか
 
  (‥ )それがだ
      食われている方も
      その場にいる他の
      諸々も
      みんなヒーロー
      なのだそうだ
 
 蠱毒という言葉を知っている人もいよう。蛇という漢字に虫が入っているように、虫というと地を這う生き物のことをさす。蛇、ヒキガエル、毒虫、こういう忌まわしい虫たちを壷に閉じ込め争わせ、最後に勝ち残ったものに呪の力が宿るという呪術。それが蠱毒。
 
 ∧∧
( ‥)ヒーロー達を閉じ込め
    争わせ
    最後に残ったヒーローに
    呪力がこもるという
    蠱毒術
 
  ( ‥)どっちかというと
    −/ ゆるキャラの
       殺し合いに見えたけどな
 
 ゆっくりと緩慢に殺し合うゆるキャラヒーロー達の響宴。みょうちくりんな夢は極めて断片的でよく思い出せない。

 
    

2017年1月18日水曜日

本の肝とは自慢できることにあり

 
 ∧∧
(‥ )要するに客が望んでいない
\−  ものを売りつけるのが
    あなたの仕事だと
 
  (‥ )だから工夫が
      必要なのだが
      なかなか見当が
      つかなくてな
 
 こんな本を読みました! そう自慢げに言う人に、いや、この本のここ間違ってるぞ、と言うと、相手は怒る。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃそうだ
 
  (‥ )だが注目すべきは
      その時の言い訳さ

 あなたはね、本を書くのが仕事だからね、本を読むかもしれないけどね!
 
 僕らはね忙しい仕事の合間に本を頑張って読んでいるんだよ?
 
 会社のサラリーマンだって、電車の中で頑張って本を読んでいるんだ!!
 
 ∧∧
(‥ )この言い訳が重要だと
\−
 
  (‥ )本業と関係ない無駄な
      ことをしている
      俺様はすごいでしょ?
      ここが主張の肝だな
 
 会社のサラリーマンだって頑張っているんだ! とかいう部分は蛇足だ。これは、
 
 あなたはサラリーマン全体を敵に回す気なのですか? という勝手な拡大解釈であって、ありがちな論点外しでしかないから。
 
 肝の部分は、
 
 本業と関係ない無駄なことをしている俺様はすごいでしょ? 
 
 ほめられてしかるべきでしょ?
 
 ここにある。
 
 ∧∧
( ‥)読書はやっぱり
    無駄自慢
    中身どうでもいい
 
  (‥ )まっ中身も一応
      関係あるんだけどね
 
 漫画を全巻読みました、とかだと自慢にならないし、社会的面子もつぶれてしまうのである。
 
 ∧∧
(‥ )漫画なら皆さん
\−  中身を読めるんですか?
    誰でも
    すらすら読めるから
    漫画では
    自慢できないのですか?
 
  (‥ )いや読めてないね
 
 例えばナウシカは小さな人間で巨神兵が本来の人間サイズなのだ、というトリビアがある。実際のところこれは明らかに間違いだ。巨神兵は作中で設定が何度か変わっているらしく、一番最初に登場した巨神兵は巨大ロボット兵器で、朽ち果てた内部には扉や梯子がある。ナウシカはそこを登って腐海の異常を探るのだ。
 
 ∧∧
( ‥)という描写を見落として
    ナウシカは小人だという
    トリビアを語っている
    わけだから
    世間の人が漫画もちゃんと
    読めないことは
    明白なのである
 
  ( ‥)というわけでですね
    −/ 本というものは
       漫画もちゃんと読めない
       人たちが
       読書できる俺様
       すごいでしょ自慢する
       ためだけのものだって
       ことなわけですよ
 
 ∧∧
( ‥)つまり誰も読んでない
 
  (‥ )読んでないけど
      もってると自慢できる
      これが本の肝なのですよ
 
  

科学を売るとは石ころを売るに等しい

 
 この宇宙は人間の存在どころか命の存在に対してさえも非好意的である。命はそもそも存在が望まれてはいないのだ。
 
 だがしかし、この過酷な現実を認識することに人間は耐えられなかった。
 
 人間は社会性の猿であり、他者からの承認が無いと生存できないのだ。
 
 宇宙という他者が、人間どころか命の存在さえも許そうとしていないことに、人は耐えられない。
 
 これゆえ、人間は現実を意図的に無視するようになった。
 
 ∧∧
(‥ )...と考えておきましょうか
\−
 
  (‥ )こうとでも考えないと
      人間のこの凄まじいまでの
      現実逃避ぶりは
      説明できないからな

 
 地球は奇跡の星であると人は言う。これは論点が逆なのだ。無数の条件があって、ある条件だと自己複製して進化する存在が誕生する。それだけの話なのだが、ここには確かにいくばくかの事実も含まれている。
 
 生物誕生の条件はかなり厳しいということ、これは事実だ。
 
 だがそれを踏まえてもなお、奇跡というのは、たばかりにすぎぬだろう。
 
 ∧∧
( ‥)この事実はむしろ
    この宇宙は生命の存在に
    非好意的である
    ということを
    強く示唆している
 
  (‥ )ところが人は
      奇跡の星地球とか
      言いよるのよ
 
 奇跡とは、しばしば神など超常の存在の意図的な介入を意味する。
 
 そうした介入は、神という他者が自分に好意的であり、自分を評価しているという世界観を示している。
 
 つまるところ、神という第三者をでっち上げることで過酷な現実から逃げたのだ。
 
 ∧∧
( ‥)それこそがお前達
    社会制猿の認識的制約なのだな
 
  ( ‥)このたばかりが無いと
    −/ 人は生きていけないのだ
 
 こうしてひたすら逃げを累積させ、現実の認識を歪めてきた。これが人類の文化であり、歴史であったとも言える。
 
 ∧∧
(‥ )この状況で現実を記述する
\−  科学の記事を売るという
    無理難題
 
  (‥ )逆にいうとあれだな
      現実を前にした時の
      皆のあの無反応ぶり
      というか
      どんよりとした瞳は
      意図的な逃げだって
      ことだよなあ
 
 さてどうするか?
 
 ∧∧
( ‥)あれだな新入社員に
    石ころを売ってこいと言う
    無理難題研修みたいな
    ものだな
 
  (‥ )あるいはそれより
      無理難題かもしれん
 
 石ころは、確かに当たると痛いが、現実はもっと痛かろう。

 石ころも買わない読者に石より痛い現実を売るにはどうすれば良いであろうか?
 
 
 
 
 

フィクションとデマを見れば皆の世界観が分かる

 
 人間は小学校で学んだ程度の教養しかないし、それ以上のことは分からないし、知らないし、理解できない。
 
 ∧∧
(‥ )先日は夕暮れの空に輝く
\−   金星の話をしましたよね
 
  (‥ )今、金星は内側から
      地球を追い抜こうと
      こっちへ向かってくる
      途中であるな
 
 惑星は太陽を中心に同心円の軌道を動いている。そして外側のものほど歩みは遅い。これは同心円状のトラックを思い浮かべれば分かりやすい。内側のトラックを自分よりも速く走る相手は、私たちから見ると、トラックの中心を左右に行き来するように見えるはずだ。中心は太陽であり、そして第一コーナーを回った金星は、これから私たちに追いついて、そして追い抜こうとしている。
 
 ∧∧
(‥ )でもこれが全然分からないし
\−  話が通じない
 
  (‥ )図を描いたり
     イメージを思い浮かべれば
     一目瞭然なんだけどな
     これができぬのよね
 
 金星の動きは単純なものだが、月の動きと満ち欠けとなると理解はさらに悪化する。
 
 ∧∧
(‥ )学校で習わないか
\−  習っても忘れちゃうような
    分野のものだよね
 
  (‥ )天体の運行は
      時間と暦のように
      現実把握の基礎だけども
      時間と暦はすでに
      確立しているから
      そこは省略して
      社会生活を送る上で
      より訓練が必要な分野に
      教育の重点が
      置かれているからな

 そうして人間は社会生活を送れるように訓練されたが、現実把握にはまるで不十分な知識と理解だけで放り出されることとなった。
 
 ∧∧
( ‥)天体の運行というかなり
    単純な系ですら
    この有様であるから
    より複雑な系の理解は
    まったく不可能に陥っている
 
  ( ‥)創作とかデマとかを
    −/ 観察すると
       それが良くわかるな
 
 例えば人間は自然淘汰に即座に対応できるよう、膨大な量の変異を蓄積する仕組みを持っている。もちろんこれは別に人類の専売特許ではない。雌雄のある生物はすべてそうだ。
 
 ∧∧
(‥ )結果的に致死に至るような
\−  有害遺伝子まで蓄積して
    しかも飽和状態に
    なっている
 
  (‥ )進化というのは
      そういうものだな
      進化において個体とは
      演算の素子でしかないから
      個体が死のうが苦しもうが
      そんなことまったく
      考慮してくれない
 
 ともあれ、これゆえに人間を含めて有性生殖を行う生物は環境の変化に従う自然淘汰の変動に即座に対応できるようになった。
 
 ∧∧
( ‥)でもこういう進化論の基礎は
    ほとんど誰も知っていない
 
  ( ‥)そういうのは
    −/ フィクションやデマを
      見れば良くわかる
 
 それらは以前、何度も取り上げたものである。
 
 例えば銀河英雄伝説で暴君ルドルフ皇帝は劣悪遺伝子排除法を制定する。これは人類は有害遺伝子ですでに飽和していることを考えると実現不可能な法律と設定であるし、このことから作者も読者も、自分たちが致死に至るものも含めて有害遺伝子を自分の細胞に持っているということを知らないことが分かる。
 
 例えば、人間の生存戦略は弱者保護による有害遺伝子の蓄積にある、という名言。実際のところこれはたわ言というか悪質なデマと言うべきものだが、この”名言”はネットの人々から知性の勝利であるとたたえられた。これもまた、このデマを語った人もたたえた人も、自分たちがすでに有害遺伝子で飽和していることを知らないことを示している。
 
 あるいはこうである、ナウシカの原作において、ナウシカは地球浄化計画を破棄する。その選択肢は汚染された地球に適応するように遺伝子改造された自分たちが、浄化の後、絶滅しうる可能性をも踏まえた賭けだった。この賭けとその可能性をナウシカは恐怖するし、読者もまた無責任であると批判する。
 
 これもまた以上を踏まえれば正しくない、ただの杞憂だ。別にこんな程度で人類は滅びない。人類は浄化後の世界に、即座に進化適応するだけだろう。
 
 だがそうは皆、受け取らなかった。

 ということはやはりナウシカも同様である。作者も読者も自分たちが有害遺伝子に飽和しているということを理解していなかったのだ。
 
 かようにフィクションやデマを見れば、世の人が、自分たちの細胞は有害遺伝子ですでに飽和状態であるということを知らぬことは明白だ。
 
 ∧∧
(‥ )そして困ったことに
\−   人間は有害遺伝子ですでに
     飽和しているという
     この単純な事実こそが
     進化論理解の鍵なのである
 
  (‥ )だからまずここから
      理解してもらわないと
      困るのだがな
      ところが理解が一歩も
      進まぬのだ
 
 まるでどんよりとした霧に向かって話しかけているような感覚だ。世の人はなにかこう、夢を見ているだけで、目を閉じ、ぼんやりと歩いているだけのように見える。
 
 ∧∧
( ‥)実際には
    そのどんよりさの
    動機は単純で
    カロリーを馬鹿食いする
    脳の活動を最小限に
    抑えたいだけなのでしょうな
    金にならないことには
    興味を持たない
 
  ( ‥)現状最善とされる仮説を
    −/ 紹介するというのは
       こういう人たちに
       本を売る作業なわけで
 
 ∧∧
( ‥)無茶だね
 
  (‥ )その無茶を実現せねば
      ならぬのであるよ?  
 
 さて? フィクションやデマを見れば明らかなように、人間は理解のための基本を知らぬし、興味も持たぬし、むしろ積極的に拒絶しているように見える。

 だがそれでも売るにはどうしたら良いか? これが解かれるべき課題であった。
 
 当然と言えば当然なのだが、この課題を解いた人間は事実上、存在しないようである。
 
 
 
 
  

2017年1月17日火曜日

怪しげなトリビア 巨神兵は日本製という勝利

 
 ∧∧
(‥ )ナウシカの原作では
\−  巨神兵の歯に商標として
    東亜工房って文字が
    刻まれているから
    巨神兵は日本製って
    トリビアがあるけど
 
  (‥ )...数百億の人類が
     あらゆる宗教と利害で
     対立し合い
     対立構造が複雑すぎて
     調停は人智では不可能
     ついに調停する者として
     人工の神を作らざるを
     得なかった時代に
     日本という国家があるとは
     とても思えないけどね
 
 仮にあったとしても、事実上、存在が融解していそうだ。多分、アメリカもロシアも中国も同様だろう。そもそも東亜工房って漢字だけでは漢字圏という以上の特定は不可能だし、漢字だから日本製ってのは、明らかに論理の飛躍だ。
 
 ∧∧
(‥ )それに巨神兵が
\−  一社のみの作成とは
    限りませんしねえ
 
  (‥ )もう世界がめちゃめちゃに
      なってるわけだからな
      必然的に
      神を作ることに
      賛同した勢力と
      企業が参加して
      作ってるって
      印象があるけどな
      歯はあそこの会社
      肩甲骨はあちら
      頭蓋骨はこっち
      制御装置の箱はここ
      成長させる軟体部分の
      心臓と循環器系はここ
      ってぐあいにね
 
 
 ∧∧
( ‥)まあでも東亜工房という
    あのたった1単語だけで
    巨神兵は日本製という
    怪しげなトリビアが
    生まれたことを考えれば
    東亜工房の演出は
    大成功ですか
 
  ( ‥)宮崎駿監督って人は
    −/ これからは漢字が
       新しいとか
       そういうことも
       どっかで
       言ってたよねえ
 
 その話を見たのはもうずいぶん前である。確かに今でこそ未来世界やファンタジー世界に漢字や日本の民間伝承、神道、仏教、陰陽道を取り込むことは普通だが、その当時、異世界の演出というと、なんでもかんでも馬鹿みたいに英語という有様であったことを覚えている。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばラピュタも
\−  鍵になる宝は飛行石であって
    パズーたちの現地語では
    なんと言うのかは
    知らないけども
    ともかく漢字ですからな
 
  (‥ )あれ1986年公開だろ?
      今から30年前は
      飛行石とかそういう
      命名は結構新しかった
      わけなのよね
 
 それを考えると、巨神兵の歯に東亜工房の商標が刻まれているのは、単にその演出で考えるべきなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そして演出大成功
 
  ( ‥)考えてみればナウシカの
    −/ 物語の中で
       滅び去った旧世界の
       遺物と文化が直接
       描写されたのって
       事実上あそこだけだよな
 
 確かに溶け崩れた旧世界の都市群、トルメキアの王都が寄生する広大な廃墟、トルメキアの王子達が夢中になる旧世界の楽譜、墓の主から伝えられた方程式といったものは登場するけども。
 
 ∧∧
(‥ )文字というかつて生きた人々が
\−  日常使っていたものが
    しかも読者にも明確に
    読めるものが登場するのは
    本当にあの場面だけ
 
  (‥ )だから余計に
      強烈なのだろうな
      さもなきゃ
      胡散臭いとはいえ
      巨神兵は日本製という
      トリビアが生まれるわけが
      ないからねえ
 
 ∧∧
( ‥)演出の勝利!
 
  (‥ )勝利だー!
 
 
  

50時間越えの降雪

 
 
 ∧∧
(‥ )おい、また雪が
    積もっているぞ
 
  (‥ )14日の夜から
      降り始めて…
      14日の分を考慮から
      切り捨てても
      降雪が50時間越えかあ
 
 
 *19:30に追記:思い出してみたら人と会った土曜日14日から降り続いていたので、その前日13日の分を切り捨てても14、15、16と3日間降り続いていた、というのが正しかった。つまりこの時点で72時間連続であり、さらにそれを越えてなお降雪継続中であった。降雪が終わったのはこの書き込みの後の夕方だったので、合計すれば84時間以上、ほぼ90時間雪が降りっぱなしだったことになる。
 
 
 確かに日付が変わる前の昨日16日の夕方には一時、太陽が覗いたのだ。しかしここは豪雪地帯の日本海とそれを遮る山脈より少し太平洋側の町。雪雲が次々に押し寄せる中、たまたま南の雪の降っていない空から、冬の低い太陽が顔を見せたにすぎぬ。あれは晴れとは言いがたいものであった。
 
 実際、そのすぐ後、図書館に出かけると空はすでに雲で閉ざされて雪が激しく舞い落ちていた。帰って雪かきをして、それから疲れて寝て、日付が変わった2時過ぎに起きて外を見れば、すでにみっしりと積もっておる。

 かなり激しく降ったらしい。雪かきした場所には15センチほどの積雪だ。
 
 もちろん、豪雪地帯からすればなんてことのない量ではあるが、やはり雪かきには手間がかかるものだ。気温は0度であり、比較的暖かく、雪はぼた雪で湿って重い。
 
   雪を捨てる場所も
 ∧∧ なくなってきたな
(‥ )
 −( ‥)少し離れた場所に
   \ 川が流れているけども
     あそこなんざ捨てられた
     雪で埋まってるしなあ
 
 以前、冬の新潟にいったけども、あそこは豪雪地帯らしく、降雪対策がばっちりだ。道路からは水が放出されて雪と氷を溶かし、あちこちを除雪用ブルドーザーが走り回って交通に支障はない。
 
   そういえば先日の糸魚川市の
   大火事の際
   Googleで覗いたら
   商店街は店の軒先が伸びて
   連続して歩道になって
 ∧∧ いましたなあ
( ‥)
 −( ‥)雁木造りってやつだっけ?
   \ 豪雪でも歩きやすいように
     されていた工夫だ
     昔からあちらは
     対策色々であるよな
 
   一方ここは豪雪地帯でないから
   雪かきの習慣と道具は
   各家庭にあるけども
   除雪を大規模に機械化する
 ∧∧ ほどの備えは不十分
(‥ )
 −( ‥)準備と備品の維持費は
   \  必要に備えるものだしな
      まれにそこそこ降ります
      だと
      機械は維持できず
      まれに降ると
      手持ちの道具と人力に
      頼るしか無くなる
      その分、面倒くさいよね
 
 まあ本日17日の夕方以降には曇りにはなるらしい。そうすれば積雪も小休止するだろう。
 
 この三日間に積雪量は、おそらく45センチ以上、多分、50センチになるだろうか。
 
 

      

2017年1月16日月曜日

なぜお前達は馬鹿なのか? と問われたら

 
 どうしてお前ら馬鹿なの?
 
 ∧∧
(‥ )という問いに
\−  なんて答えます?
 
  (‥ )節約だね
 
 ここに2ピースのパズルがあったとする。
 
 ∧∧
( ‥)すぐ完成するな
 
  (‥ )だが1万ピースの
      パズルではどうか?
 
 1万から1ピースを取り出し、それを残りの9999ピースと照らし合わせる。ピースは近似的には正方形で、4つの辺があるとした場合。吟味すべき手数は1×9999×4であり…
 
 ∧∧
(‥ )まあ事実上4万手数ですな
\−
 
  (‥ )これを残り
      9999ピースに
      関して行わなければ
      ならないわけよ
 
 もちろん、半分の5000ピースにまでいけば手数は減るであろうし、最初の1ピースだって4万手数かけずとも、最初の1000手数で合うこともあろう。
 
 ∧∧
( ‥)とはいえ膨大な手数が
    必要なことに
    変わりないのである
 
  (‥ )でも言い換えればだ
      単純作業を何百万回も
      繰り返せば
      完成させられるわけよ
 
 本もこれと同じである、理解に必要なピースをひとつひとつ集め、その組み合わせを単純に組み合わせて確認していけば理解に到達できる。
 
 本を読むというのは本来は知的作業などではない。単なる単純作業の累積だ。
 
 ∧∧
(‥ )しかし面倒くさいし
\−  それには膨大な手間が
    必要なのである
 
  (‥ )だからみんな
      途中で止めるし
      分かったことにしてしまう
      これが馬鹿ってことさ
 
 今時のamazonでは、僕には難しいからこの本は星1つです、とか自分の馬鹿を公衆の面前で自らさらすものがいることは、良く知られていよう。
 
 いや、むしろ小賢しい場合もある。中には適当なピースを見繕って美しいが本来の柄ではない映像を組み上げて、これで完成だと勝手に理解してしまう者がいるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )考えることを悪用して
\−  考えないために
    考える人々がいるのだと
 
  (‥ )トンデモ本はこうやって
      作られるものなのさ
      そしてこれゆえに
      トンデモ科学は
      望まれているのだ
 
 だから、なぜお前達は馬鹿なのか? と問われたらこう答えるのである。
 
 節約のためですよ。さぼりたいから考えるのです。手前勝手な答えで満足するために考えちゃうんですよ、と。
 
 ゆえに結論は明白だ。考えるものすべて滅ぼすべし。
 
 
  

すぐれた販売戦略というものはある

 
 典型的には、進化論に関する本の売り上げと内容を見れば明白でありが、本を読む人間は自力で正しい答えに到達することができない。まったく不可能であると言って良い。
 
 
 ∧∧
( ‥)考えてみればこれ
    学問に王道無し
    の事例だよね
 
  (‥ )ユークリッドから
      幾何原論を献上された
      プトレマイオス王が
      もう少し易しくできない
      ものだろうか?
      と問うた時の
      回答とされる言葉
      それが学問に王道無し
 
 知っての通り、ユークリッドの幾何原論は、どうでもいいようなくだらない定義から始まり、そうして易しい証明から、難解な証明へと急激に進んでいく。
 
 最初はあまりのくだらない定義の羅列に、俺を馬鹿にしているのか? と思っていた学生達が、これなら分かるぞふふ〜〜んん、を通り越して頭を抱え、数学だの証明だの何の役に立つんだ?? と腹立ち紛れに教科書を放り出すものだ。
 
 それがユークリッドの幾何原論であるし、そしてそんな現在の学生と同様、アレクサンドロス大王の部下からエジプトを支配する王へと登り詰めた男を嘆かせた本。それが幾何原論なのである。
 
 ∧∧
(‥ )幾何原論はあれ以上
\−  簡単にはならない
    ゆえに
    これより近い道なし
    学問に王だけが通れる
    近道はないのである
 
  (‥ )ところがだ
      例えばの話
      こんな本が出たとしよう
 
 幾何原論は間違っている。本当の正しい幾何学はこんなに難しいものではないのです。今の数学者はこの過ちをいつになったら認めるのでしょうか?
 
 そううたって内容が完全に間違っている自称幾何学の本を売る。売れる、話題になる。

 そうして自称読書人がその本を読み、感想を書き、俺ってすごいだろう? と自慢をし、そうして幾何原論は決して読まない。
 
 こういう絶賛お馬鹿状態。
 
 ∧∧
( ‥)進化論はちょうどこんな状況が
    まかり通ってしまっている
 
  (‥ )読書人ってのは
      平気でこういうことを
      するんだよ
      ろくでもない連中だぜ
 
 そうして奴らときたら、絶対に教科書は読まないのだ。なぜって当然だろう? 自分を挫折させた本を一体誰が手に取る? 

 自分を挫折させた本からたくみに逃れ、あなたを挫折させた本は悪い本ですよという声に負け、あまつさえ、これならあなたも挫折しませんよ? という嘘に手を伸ばす。
 
 これが読書する人間の正体であり、知識人というものの姿であった。
 
 かように知的な人間とは嘘つきであり、自己欺瞞と文化破壊の走狗である。

 ゆえに知性あるものをこの地上から根絶やしにせよ!!
 
 
 ∧∧
(‥ )...とまあ知識人に火をつけて
\−  盛大なキャンプファイヤーを
    するってのはともかくとして
    可能な限り正しい内容の本を
    売るにはどうすれば
    どうすれば良いのでしょうね
 
  (‥ )興味深い事例は
      村上春樹なる人の事例と
      AKB商法だなあ
 
 村上春樹なる人の文章は冗長で、その比喩表現を削れば内容は3分の1になる。そう主張した人がいた。

 それが事実であれば興味深い。それはつまり実際には3分の1の内容を薄めて水かささせているわけで、つまり楽な労力で長大な文章を読んだという達成感を読者に与えることができることを示す。これは優れた販売戦略ぞ。
 
 ∧∧
(‥ )実際どうも人間が読める
\−  文章量は2万文字あたりが
    限界のようですからなあ
 
  (‥ )それを薄めて
      読者の脳を酷使せぬまま
      達成感を与える
      興味深い方法論だろ?
      事実なら実に良い
 
 もうひとつのAKB商法は以前も述べたように、内容とは直接関係ない付加価値で商品を売っている。これは先の方法よりもなお優れたものだ。なぜって、こちらなら内容を薄めることがないし、内容に影響を与えず、内容を正確に保存できるからである。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、幾何原論で例えると
    分かりやすいですかね
    証明を冗長にして
    よりよく言うと
    丁寧にして
    少ない内容を
    のんびりと説明し
    読了という達成感を
    読者に与えるのが
    村上さん方式
 
  (‥ )幾何原論に内容と関係ない
      付加価値をつけて
      売るのがAKB方式だ
      まあAKBのやり方だと
      歌い手と握手権は
      関連してはいるんだが
      そこはそれ
      これはこれよな
 
 ∧∧
(‥ )このやり方を科学の本の分野で
\−   どう再現するのかが
     これからの課題という
     わけですか
 
  (‥ )そうしないと
      まともな内容の本を
      書き続けることは
      できないからね
      これ大事な課題なのよ
  
 
 
  

2017年1月15日日曜日

本を読むものよ呪われろ

 
 明け方前に散歩にいき、雪かきをしたせいか、良く眠ってしまい、起きたら夕方だった。
 
 雪はまだ降り続ける予報であり、起きてみると10センチ程度だが積雪していた。
 
 
 ∧∧ 雪かきだー
( ‥)
 −( ‥)豪雪地帯から見れば
   \  雀の涙! 涙!
 
 とはいえ
 
   やっぱ重いな
   空気を含んでいるとはいえ
 ∧∧ 水だからな
( ‥)
 −( - -)昼間にやや気温が
   \  上がったのか?
      湿って重いぞ
 
 まあよい、まあよい、今の気温はマイナス2度あまり、これからの雪は乾いて軽い粉雪に戻ってくれるだろう。
 
 さて
 
 ∧∧
(‥ )おっさんの趣味は
\−  体力は使わず
    なるべく頭も使わない
    ものが良い…
 
  (‥ )ああなるほど
      だから読書人は
      頭がくるくるぱーなのか
 
 いや、話は逆なんだろう。老化で脳を使いたくない(くるくるぱーに近似)だからこそ、読書という趣味に逃げるものがいるのだ。
 
 ∧∧
( ‥)読書というと
    世間的には知的趣味
    なんですけどね
 
  (‥ )残念ながらそれは
      たばかりなのだ
 
 読書が知的趣味だというのなら、なぜ今西進化論とかグールドの断続平衡説とかワンダフルライフを鵜呑みにするのであろうか? 
 
 読書が知的趣味だというのなら、なぜウイルス進化論だの、構造主義生物学だの、そんなたわ言を鵜呑みにするのだろうか?
 
 読書が知的趣味で、それが教科書にも目を通すという意味ならば、読書するものであれば以上のようなたわ言、トンデモ仮説に決して引っかからないであろう。
 
 ∧∧
(‥ )だがそうではない
\−
 
  (‥ )つまり読書とは
      知的に見える俺様
      すげーだろ自慢であって
      実際に
      知的であるかどうかが
      問題とされているわけでは
      ないってことさ
 

 逆に言ってしまえば、

 どうだい? 難しい本を読む俺様は知的に見えるだろう? 

 というたばかりの方が多すぎるので、このたばかりこそが知性ということになってしまっている。
 
 
 ∧∧
(‥ )大人の趣味に器用さは
\−  必要ないという見解も
    ありますなあ
    おっさんには
    細かいことを覚える
    脳容量がすでに
    ないですからな
    つまり必要ないというか
    器用を要求する趣味は
    おっさんには不可能
 
  (‥ )そうねえ
      妥当な仮説を発見する
      その過程を器用さだと
      言うのなら
      おっさんに
      器用不可能という指摘は
      読書するおっさんが
      妥当な仮説に決して
      到達できないことを
      うまく説明しているな
 
 妥当な仮説に到達するとは、パズルを作るようなものなのである。それはかなりの器用さを必要とするものだ。
 
 ∧∧
( ‥)しかも読書というパズルを
    完成させるには
    自力でピースを集めないと
    いけませんからな
    組み立てるだけでは
    まったく足りない
 
  (‥ )これは確かに
      かなり器用さを
      要求される
      作業である
 
 そう考えると、この地球に存在する、あるいは存在した無数のおっさんたちが5世代、150年の時間をかけてさえ、正しい仮説に決して到達できなかったというのは、当然のことなのだ。彼らは本を読める俺様すごいだろう? とええ格好しいしたかっただけであるし、それゆえ読書はただの逃げの手段となっていたのであるから。
 
 ∧∧
(‥ )おっさんは金があるから
\−  金の力でねじ伏せる
    課金プレイがお好みだ
    そうですけどね?
 
  (‥ )ああそれも実に
      興味深い指摘だな
      読書ではそれが
      決して起こらなかった
 
 実は正しい仮説を一番手っ取り早く知る方法のひとつは教科書を読むことなんだが、これが高いのだ。
 
 一見するとこれは矛盾である。
 
 課金プレイを好むというおっさんたちは、高い教科書を買うことが決してなかった。これゆえ、答えにはたどり着けなかったのであるが、これは矛盾であろう。少なくとも一見したところではおかしな話である。
 
 ∧∧
( ‥)教科書は確かに高いけど
    7000円とか1万とか
    2万とか3万程度でしょ?
    おっさんの財力なら
    安いものでしょ?
 
  (‥ )金の壁よりも
      脳力の壁の方が
      深刻だった
      そういうことだろ?
 
 おっさんはなぜ金でねじ伏せるような課金プレイを好むか? それが頭を使わずに勝てて、なおかつ全能感を得るためだとしたら以上の矛盾は理解しやすい。
 
 ∧∧
(‥ )おっさんたちは
\−  高い金を出して
    教科書を買って無能感を
    味わうよりは
    自分好みの答えをくれて
    全能感を味あわせてくれる
    安い好都合な本を
    選んだのである
 
  (‥ )そうして
      それを知的自慢だとした
      そう考えると
      知的自慢する人間達が
      誰一人正解に
      たどり着けなかった
      ことが説明できるさね
 
 これゆえ言うのである。
 
 読書するものたちよ呪われろ。お前達の種がすべて枯れ果てるように。お前達は本の敵である。
 
 読書しないものたちよ、汝等には祝福あれ。お前達の種が大いに実るように。本を読まぬ者こそ幸いである。
 
 
 

夜の神社を通過して帰る

 
 夜の散歩に出かけると雪はまだ降っていた。断続的とはいえ、一昨日の夜から降りっぱなしである。
 
 
   降水量の少ないここでは
 ∧∧ 珍しいですな
(‥ )
 −( ‥)南下する寒波に
      乗ってるのかな
      低気圧が北東から
      回り込むように
      やってきとるが
      ずっと雪だね
 
 朝の3時過ぎ、気温はマイナス5度。氷点よりそれなりに温度が下がったので雪は粉雪で、なめらかな積雪だ。











 

 
   でもずっと降ってる割には
 ∧∧ 積雪量は少ないですね
( ‥)
 −( ‥)まあやっぱり
     降水量の少ない土地だしな

 日本海側から吹き込んでくる雪なので、豪雪地帯の余り物のようなものである。どんなに積もったところでも12センチ程度。雪かきの習慣がある土地だから、大概の場所は掃かれて積もって、掃かれて積もってを繰り返して3センチ程度。
 
 夜の神社を通過して帰る。













 
  

2017年1月14日土曜日

すべては口先だけに収束するだろう

 
 低気圧、寒波、全国的な、特に日本海側で激しい雪と警報。
 
 
 ∧∧
(‥ )外の気温はマイナス5度
\−  にまで下がりましたぞ
 
  (‥ )雪自体は断続的に
      降っているな
      雪明かりで明るい夜だ
 
 今のここは雪かきの風習がある地域だが、自動車が踏みつけて圧縮凍結した雪や、一度溶けて氷結した氷を道路から除去する手段はさすがにない。何もかも凍りついて、道路のすべてが氷に覆われている夜だ。
 
 さて
 
 ∧∧
(‥ )トランプさんをヒトラーに
\−  たとえる人もいるよね
    安倍さんをヒトラーに
    たとえる人もいる
 
  (‥ )あの手の連中は
      強い心を持てば
      苦境においても
      指導者に盲従しようという
      誘惑に勝つことができる!
      と得意げにいいよる
 
 これは、ヒトラーの台頭は魔法であったというに等しいから、世界は精神論で動くという黒魔術信仰であるし
 
 ∧∧
( ‥)経済の苦境で打開策を
    模索した結果
    トランプ大統領が選ばれた
    ということを考慮していない
    発想でもある
 
  (‥ )そしてまた
      これが肝心なことなのだが
      誘惑に負けない俺様は
      すごいだろう〜〜???
      という自慢でしかないのだ
 
 経済の苦境を打開せんとする試みを無視している時点で、現実無視の生気論である。
 
 あるいは経済の影響を無視する点では、経済を無視できる俺様すごいだろう、という金持ち自慢であるし
 
 あるいはまた、皆の模索を手前勝手に、誘惑に負けるか負けないか? という二者択一にすり替えたあげく、誘惑に負けたお前達と違って、負けない俺様はすごいだろう? という自分自慢でしかない。
 
 ∧∧
( ‥)ということは
 
  (‥ )トランプはヒトラーだとか
      安倍はヒトラーだとか
      言ってる連中は
      絶対に政権を打倒できん
 
 だって、現実に打倒してしまったら、誘惑に負けない俺様すごい自慢できなくなるのだからな。
 
 ∧∧
(‥ )...すると永久に
\−  文句を言い続けるだけ
    ですかね?
 
  (‥ )すべては口先だけよ
      たとえ暴力に訴えたと
      してもな
 
 暗殺とかテロに走っても駄目なのだ。それもしょせんは、法に反してまで無駄なことができる俺様はすごいだろう? という自慢にしかならないのだから。
 
 すべては口先だけに収束するだろう。
 
 

 
 

所詮、戒律などというものはかりそめの仮面に過ぎぬ

 
 ∧∧
(‥ )トランプさんを批判していた
\−  CNNとトランプさんが対立
    トランプさんがCNN記者の
    質問を拒否する
    回答を否定する
    という一幕があったと
 
  (‥ )話がさっぱり要領を
      得ないから
      なんだか良く
      理解できない出来事よな
 
 弱ったことに報道内容が抽象的で理念的で、具体的なのはトランプのおっさんの反応だけで、すべてが曖昧だ。
 
 ∧∧
(‥ )こういう時、なにが
\−  決め手になるのですかね?
 
  (‥ )陪審員の意向だろ?
 
 世界を作っているのは法律でもないし、戒律でもないし、宗教でもない。

 世界を作るのは皆の意向だ。
 
 ∧∧
(‥ )CNNを擁護する側は
\−  これは民主主義で
    これはジャーナリズムで
    これは報道の自由で
    と言っておりますなあ
 
  (‥ )残念ながら民主国家に
      言論の自由はないぞ
 
 少なくとも、全員の意向に沿わない人間は、最悪殺される。それはソクラテスを見れば明らかであろう? 
 
 ∧∧
( ‥)皆の意向に沿う意見は
    自由に述べられるが
    皆の意向に沿わねば
    殺される
 
  ( ‥)民主主義ってもともと
    −/ 排他的な村社会だからな
       そんな社会に
       自由があると
       本気で信じている奴が
       おかしいんだよ
 
 村社会だからこそ、全員、一糸乱れず、退くことなく戦列に立つことができる。
 
 当たり前だ。逃げたら村八分なんだからな。そりゃ必死に踏みとどまるだろう。

 そしてこの軍事力こそが民主制の屋台骨であった。
 
 それを考えれば民主主義に言論の自由がないことなど明白である。あくまでここにあるのは、皆の空気の許す範囲内の自由でしかないのだ。まあこんなことは人類社会ならどこへいっても同じであるが。
 
 ∧∧
(‥ )そして民主主義は奴隷制を
\−  基本としている
    古代ギリシャから
    近代の西欧に至るまで
    民主制は非常に差別的で
    凶悪なまでの奴隷制であった
 
  (‥ )事実、つい最近まで
      欧米は奴隷制だった
      からね
 
 だが、おそらくは戦後のある時点でそれは書き換えられた。
 
 奴隷制と一心同体であった民主制は、いつの間にか多文化共生、民族人種平等なものであると上書きされたのである。
 
 ∧∧
( ‥)なんでこんなことが
    可能だったんだろうね?
 
  (‥ )欧米人が
      キリスト教徒だからじゃ
      ねえか?
 
 キリスト教は多民族国家になったローマ帝国の臣民を規格化されたロボットに作り替えるような働きをした。少なくとも、皆が同じ宗教を信じ、同じ戒律を採用するとはそういうことであろう。
 
 ∧∧
(‥ )キリスト教徒は
\−  神にプログラムされた
    ロボットである
 
  (‥ )神の被造物になるとは
      そういうことさ
      神の入力のままに
      一斉に同じ行動をする
      機械軍団だ
 
 こう考えると、差別と奴隷制であったはずの民主制が、多文化共生と民族人種平等の存在に書き換えられたのは分かりやすい。
 
 ∧∧
( ‥)プログラムが書き換えられた
    のであると
 
  ( ‥)つい最近まで
    −/ 人種隔離政策していた
       アメリカが
       手のひらを返して
       南アフリカを批判する
       これなんかも
       そういう例だろ
 
 プログラムが書き換えられると、くるっと手のひらを返し、これまでのことはまるで忘却して、過去の記憶を曖昧模糊なものとしてしまう。
 
 人間というのはそういうものだが、この有様は強烈である。
 
 問題はだ。このプログラムを書き換えた者は誰か? ということで。
 
 ∧∧
( ‥)誰よ?
 
  (‥ )皆の総意だろ?
 
 そう書き換えた方が都合が良いぞ。そう思う人間が多くなれば戒律というプログラムは書き換えられ、過去は忘却され、歴史まで書き換えられ、記憶まで操作されてしまう。これはぎょっとする出来事だが、非常にありがちなことでもあろう。
 
 日本だって、終戦時に中学生程度だったガキのくせに、日本軍の蛮行は許せない! とか、まるで見て来たかのように世界を後付けで語る知識人がぞろぞろ現れたのだから。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\−  また書き換えられてしまうって
    ことが起こるかもね
 
  (‥ )というか
      起こりかかって
      いるんじゃねえの?
 
 もしそうであれば、勝利の方向性はかなり明確だ。
 
 ∧∧
( ‥)トランプさんが勝利したとは
    きわどいとはいえ皆の総意が
    そっちに傾き始めた
    兆候であろう
 
  (‥ )そもそも有力対抗馬の
      サンダースだって
      社会主義者だったわけでな
      国民の助けての声は深刻で
      それは十分
      プログラムの書き換えを
      実行しうるものだろう?
      むしろ望まれているのが
      書き換えなのだ
 
 かつて非寛容と奴隷制の民主制は、多文化共生と民族平等に書き換えられた。
 
 次にどう書き換えられるのかは分からないが、以下のことは明瞭であろう。
 
 宗教の戒律とて、それは上っ面の存在で、皆の総意と利害を反映している限り支持されている、かりそめの仮面でしかない。
 
 なればこう言える。報道の自由とか言論の自由とかいう戒律は、プログラム書き換えの前において、まったくの無力であると。
 
 そもそもそんなものは最初から存在しなかったし、今日、この日まで、皆の総意で生かされていたひ弱な幽霊でしかなかったのだと。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\−  長期的にはCNNの
    敗北ですかね?
 
  (‥ )失政で
      トランプのおっさんが
      失脚するということが
      あったとしても
      言論の自由、報道の権利
      そこが書き換えられたら
      誰が敗者になるかは
      明白だろう?
      
      
  

2017年1月13日金曜日

言い訳にもそれなりな根拠があるものだ

 
 ∧∧
( ‥)言い訳?
 
  (‥ )例えばこんなことがあった
 
 
 組織というのは、それが大学であれ何らかの研究機関であれ、予算が必要だ。
 
 だから広報をしなければならぬ。
 
 広報するとなると取材されることが必要だ。
 
 取材するのは雑誌などであるのだが、編集だけでは自力で取材できない。編集の仕事は本来が編集だ。だからライターが必要だ。
 
 ∧∧
(‥ )というわけであなたも
\−  編集に
    ライターとして雇われて
    取材にいくことがあった
 
  (‥ )取材だから下調べが
      予め必要だ
      時間は一週間程度だな
      色々調べて
      本も発注して
      目を通したよ

 
 組織というのは時に神経質だ。取材には広報も立ち会った。
 
 待っていると研究者がやってきて資料を手渡してくれた。
 
 それはwikiを紙に打ち出したものだった。
 
 ∧∧
( ‥)それはそれは
 
  ( ‥)wikiってのは
    −/ 誰が編集してるか
      分からないから
      仮にwikiを参考にしても
      全部後で裏を取らなければ
      いけないものだ
 
 だからこそwikiを読む必要はない。

 予め全部調べておけば良いだけだ。どうせ裏を取るのだからそういうことになる。
 
 ∧∧
( ‥)でも相手はwikiを出して来た
 
  (‥ )ははっ
      もしかしたらそのページを
      編集したのは
      彼だったのかもな
 
 まあしかし、それは無いだろう。帰って調べればそのwikiの日本語版は英語版を簡略に訳したものだったからだ。写真も同じである。
 
 しかも予め調べた以上のことは載っていなかった。というか、それ以下である。記事が短いからその場でさっと目を通しただけで分かった。何も新しいことは書かれていない。相手に根掘り葉掘り尋ねて、色々抽出して、それでようやく記事を書けるだけの情報を手に入れた。
 
 ∧∧
(‥ )あなたが研究者に
\−  取材するってことを
    しなくなったのは
    それ以来だよね
 
  (‥ )まあこれが言い訳って
      やつなのさ
 
 研究者なんて、自分たちの学生時代を見れば分かることだが、ピンキリなのである。なんでお前が学芸員とか教員とか教授なんかやってるの? 場違いでしょ? もっと素質のある人にポストを空けるべきでしょ? 今すぐ自殺しろよ、という連中がごろごろいることは誰もが知っていよう。
 
 ∧∧
( ‥)ピンキリだからこそ
    広報まで同席した
    取材の場で
    wikiを打ち出した紙を
    資料として渡す人が
    いるのもまた当然なのである
 
  (‥ )まあ実際
      同じ組織でも
      もっと上の役職になると
      資料は多いし経験も豊富で
      話も面白かったからな
 
 もちろんこれは下っ端と管理職の違いでもある。下っ端は作業が多くて面倒くさい。なんで広報なんかのために自分の時間を割かねばならないのか? 顔を見ればそれがありありと分かるものだ。
 
 ∧∧
(‥ )反対に出世した管理職は
\−  予算の確保と説明が
    仕事なのであり
    その必要性も痛感している
    のである
    だからむしろ積極的に
    話をするのである
 
  (‥ )それに経験豊富で
      知識もネタも多いからな
      思い出のアルバムだけでも
      話を延々と続けられる
 
 まあそれだけの違いだろう。
 
 ∧∧
( ‥)ともあれあなたとしては
    取材なんかもうどうでもいいと
 
  ( ‥)またwikiを渡されちゃあ
    −/ たまらんからな
       死ねばいい
 
 ∧∧
( ‥)そしてそれがあなたの
    言い訳なのだな?
 
  (‥ )取材って面倒くさいだろ?
      しないですむなら
      しない方がいいべさ
      人間ってのは怠惰だからな
      こういう言い訳するのよ
      少なくとも俺はするのよ
      面倒だからね
      ああそうねえ
      これは慇懃な軽蔑なのだ
 
 ∧∧
( ‥)もう少しましな言い訳は?
 
  (‥ )研究者と言えども
      出来る奴なんて
      ごく一握りなんだ
      だったら全員切り捨てても
      結果はほとんど変わらん
      取材なんか必要ないさ
      影響が出るにしても
      誤差の範囲内
 
 ∧∧
(‥ )科学者や研究者の
\−  ほとんど全部は切り捨てても
    構わない
 
  (‥ )実際、国家は研究職を
      切り捨てにかかって
      いるだろう?
      そう言う判断なのよ
 
 まあ実際、研究者なんて全員、切り捨ててもいいんじゃないのか? だって連中、自分たちが税金で運営されているにも関わらず、説明も広報する気もさらさらない。そんな連中、切り捨てられて当然だろう?
 
 少なくともこう問われることは確実だ。切り捨てて欲しくないのなら、それに対してお前はどんな言い訳を用意しているのですかな? と。
 
 だがしかし
 
 だがそれでも国家は研究職を切り捨てきれない。

 それは単に未来の不確実性のためだ。誰のどんなくだらない研究が歴史を変えるか分からない。これはひいては民族の命運と国防の問題にも関わることだ。
 
 敵に抹殺される恐怖
 
 自分を殺しうる敵に対する憎悪
 
 ここに不確定性が加わることで、かろうじて研究職とは存続が許されているにすぎぬ。
 
 ∧∧
( ‥)恐怖と憎悪と不確定性が
    不滅である限り
    科学は滅びぬ
 
  (‥ )だがそれは同時に
      ぎりぎり延命される
      それだけの話にすぎぬのだ
 
 延命できる程度の最小限度がかろうじて許される。
 
 なれば取材もそれと同じであろう。

 最小限度以外は必要ないし、ほとんどすべて切り捨てても良い。そんなことしなくても自分でどうとでもなる。確かに論文を書くならそれでは駄目だろうが、自分が書くのは論文ではないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )実際、どのみち
\−  取材するにせよ
    しないにせよ
    自力で予め調べないと
    だめなわけだからね
 
  (‥ )そいでな
      調査を追求すると
      それに反比例して
      取材の必要性も
      薄れていくのよね
 
 ∧∧
( ‥)でも監修者の話を聞くと
    分からなかったところが
    分かるでしょ?
 
  (‥ )この前の本みたいにかい?
      そりゃあ
      この分野では
      日本ではこの人しかいない
      って人に聞いてるからだよ
 
 要するにこれ、その人以外、ほとんど全員、切り捨てて良いってことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )まあそういう一線の人の
\−  後継者を継続培養するために
    その他全員がいるのです
    けどもね
    優秀な人以外はいわば培地
 
  (‥ )同じことよ
      それだって後継者1人以外
      切り捨てて良いって
      ことだからな
 
 1人だけが、1人+後継者で2人になった、それだけの話。
 
 まあ培地には培地としての価値があろう。培地があるからこそ有用株が継代培養できる。だが同時に、培地は所詮は培地なのだ。菌株じゃない。培地には培地の価値があるが、それは菌株としての価値ではない。
 
 ∧∧
( ‥)だから切り捨てても
    すべては誤差の範囲で
    変わらない
 
  ( ‥)だーからもー
    −/ 面倒くさいことは
       しないのさー
 
 ∧∧
( ‥)でも言い訳だ
 
  (‥ )そう 言い訳さ
      だがここには
      投資に対する利益が
      どれだけ上がったのか?
      という現実があるのだ
      投資に対して見返りが
      wikiじゃあ困るんだよね
 
 
 言い訳にも、それなりな根拠があるものだ。
 
 そして切り捨ての動作にも根拠がある。
 
 
 

さてなにかうまい手は

 
 ∧∧
(‥ )あなたがAKBの話を
\−  最初に聞いたのは
    本当に初期
    秋葉原でお客に密接して
    身近なアイドルとして
    売り始めた頃ですな
 
  (‥ )それから何年もして
      AKBがのしてきてな
      画材を買いにいく
      電車のつり革広告で
      見た時に驚いたものよ
 
 昭和の顔だ!!
 
 ∧∧
( ‥)良い評価なんだか
    悪い評価なんだか
    よく分からん評価だな
 
  (‥ )でもあれは衝撃でな
      これはやりよる!
      と思ったものさ
 
 ある人がいった。
 
 AKBが韓流に勝てますか? 勝てるわけありませんよ。韓国アイドルは本当に可愛い。でもAKBはそうじゃない。
 
 ∧∧
(‥ )韓国とか中国東北部の人は
\−  モデル体型の娘さんが
    多いからね
 
  (‥ )中国とかでは南へ
      出稼ぎに出てしまうから
      綺麗な地元の子は
      出払っちまってると
      聞いたことがあるな…
      実際、以前訪れた時は
      確かにそんな風でね
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、以上の意見
    つまりAKBは韓流に
    勝てないに対し
    あなたは
    いや、韓流はAKBに
    絶対に勝てない
    と言った
 
  (‥ )日本人はね
      一番の女の子に
      関心ないからな
 
 そう言うと相手は怒るように言ったものである。

 それは日本の消費者が馬鹿なんだよ。日本人は本物を見る目がないんだよ! と
 
 ∧∧
(‥ )まあその人がそう怒るのにも
\−  理由はあったんだよね
    その人は本物を売る仕事なのに
    日本では本物が
    どんどん売れなくなって
    反対にゴミくずみたいなものが
    売れるようになっていって
    困っていたからね
 
  (‥ )これなあ
      別の複数の問題と事柄が
      ごちゃまぜになって
      いるんだよ
 
 日本は格差が大きくない。こう言うと烈火のように怒り狂って反論する人もいるが、実際には大きくない。
 
 ∧∧
(‥ )日本には欧米みたいな
\−  超大金持ちとかいなくて
    血統をほこる家はあれど
    ちまたにいるのは
    どっちかというと
    成り上がりの
    小金持ちですからなあ
 
  (‥ )超大金持ちの貴族なら
      内輪で自慢大会するから
      羽振りも良く
      品質も良い本物を買うけど
      日本の社会にそんな条件は
      整ってないからな
 
 日本にオタクはいても金持ちではないし、仮に金持ちでも趣味の方向性がまるで違う。
 
 それを踏まえると、今の日本で本物が売れない、この意見は裏を返せばバブル期には本物が日本でも売れた、ということなのだが、この意見が間違っていることは明白だろう。
 
 ∧∧
( ‥)金があるから高いものを
    買っていた
    だから結果的に
    本物を買っていただけで
    見る目なんか最初から
    なかったんじゃね?
 
  (‥ )まあそういうことだろうな
      そもそも経済の停滞と
      歩調を合わせるようにして
      本物が売れなくなるって
      そういうことだろうからな
 
 見る目が急に変わるわけないのだから、変化の原因は経済にあると考えるべきだ。
 
 ∧∧
(‥ )これは本物が売れる売れない
\−  話なんだけども
    この本物が売れる売れないを
    韓流とAKBの売れる売れないに
    関連づけたことが
    先の人が犯した
    第二の間違いですなあ
 
  (‥ )日本人がクラスで一番の
      美人よりも
      二番目の子を好むってのは
      好みの問題であって
      品質の問題では
      ないのだよね
 
 品質の優劣と好みの優劣を混同して、モデル体型の韓流がAKBに勝つはずだ! そう論理的に述べたのが彼の判断ミスであった。
 
 *非常に意地悪くいうと、彼の判断ミスにはもうひとつ重大な点がある。それはモデル体型の女の子は実のところ繁殖という点では最良足り得ないんじゃね? 人間の好みが繁殖の成功度を上げることにあるとすれば、モデル体型ではなくもっと太った健康的な姿が好まれるはず。なれば、容姿の美しさが好みの一番になると思うのは根本的に間違いなんじゃねえの? という問題だ。だがそれはこの際、省略する。
 
 ∧∧
( ‥)でっ勝ったのはAKBであった
 
  ( ‥)平成の顔ではなく
    −/ これは昭和の顔だー!
       と思った時に
       俺はAKBの勝利を
       確信したね
 
 あれは好みに合わせているだけではない、中高生の多感な時代におニャン子クラブなどに夢中になった現在40代の男性に明らかに狙いを定めていただろう。実に良い選択だ。
 
 ∧∧
( ‥)40代はそれなりに出世して
    金持っているからな
    ...まああんたは例外的だが
 
  (‥ )はっはっは
      自営業はなかなか
      厳しくてな
 
 いずれにせよ、我々が生きるこの時空はAKBが韓流に勝利した時空であって、そして多分、他の可能性はそもそもなかっただろう。
 
 こうして現在、AKBは握手権付きCDによって、確固たる地位を確保したままである。
 
 ∧∧
(‥ )批判はあるけど
\−  あなたはこれを是とする
 
  (‥ )金儲けってのはな
      金儲けの手段よりも
      金をどう使うのかで
      判断されるべきものさ
 
 そして金がどう使われているのかはここでは問わない。
 
 ∧∧
( ‥)むしろ金儲けの手段として
    本題とは直接関係ない
    手段を用いたこと
    ここにこそ
    可能性を見いだすべきである
 
  ( ‥)この手段を
    −/ 本に応用したいのだが
       どうしたものかな
 
 握手権を本につけるとか、そういう手段である必要はもちろんない。

 本題と関係ない付加価値で本を売る。この部分こそが肝要だ。
 
 ∧∧
( ‥)内容と関係ない付加価値で
    本が売れれば
    品質を保持できるからねえ
 
  (‥ )先日も話したあれだな
      読者が読まないからこそ
      本の品質を維持できる
      という逆説だ
 
 悲しいかな、読者に合わせると本の品質は劣化する一方なのだ。
 
 娯楽としてはそれでも良いが、科学を伝える、あるいは妥当な仮説を伝える場合には、これはとても困った問題なのである。
 
 
 ∧∧
(‥ )AKBの人気の女の子を
\−  著名文学の表紙にして売る
    という手も試みられて
    おりますけども
 
  (‥ )良い手だな
      でもこの方法そのものは
      使えない
 
 ∧∧
( ‥)考えろ考えろ
    
 
  ( ‥)何かうまい手
    −/ 何かうまい手だ
       なにかな? なにかな?
 
 
 
    
 

2017年1月12日木曜日

さてどっちかな?

 
 ∧∧
(‥ )結果って
\−  出るのが遅いよね
 
  (‥ )試したからには
     すぐ知りたいんだがな
     そうはうまくいかん
 
 ∧∧
(‥ )でも結果はすぐ出ないから
\−  救われてもいるんだよね
 
  (‥ )結果がすぐ出たら
      即座に死んで
      なにも成果なし
      だからな
 
 ∧∧
(‥ )どんな人生もたいがいは
\−   そういう結果ですからね
 
  (‥ )いやはや
     そんなことなら
     即座に終わった方が
     いいのやら
     どうせそうなのだから
     結果がなかなか出ない方が
     いいのやら
     どっちだろうねえ
 

 
 
  

泳ぐエビに関して言えば人生には娯楽が必要だ

 
 
 ∧∧
( ‥)ようするにあなた
    今、機嫌悪いのね
 
  (‥ )なにが不愉快って
      例のネクトカリスだよ
 
 ネクトカリスは5億年以上前に堆積したバージェス頁岩から発見された所属不明の化石であった。エビを思わせる頭、魚を思わせる胴体。
 
 最近になって保存の良い化石が見つかった。そうして復元図も変わったのである。
 
 ネクトカリス=>https://www.google.co.jp/search?q=nectocaris&biw=1197&bih=801&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwjL9NTn1rrRAhVGUrwKHYy-AAYQ_AUIBigB

 
 化石の画像検索だとこう=>https://www.google.co.jp/search?q=nectocaris&biw=1197&bih=801&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwjL9NTn1rrRAhVGUrwKHYy-AAYQ_AUIBigB#tb…
 
 まあそれ自体は良い。
 
 ∧∧
(‥ )問題はこれを最古の頭足類
\−  つまり最古のイカ・タコだと
    一部研究者が発表したことで
 
  (‥ )なんというかさ
      これのどこが一体
      頭足類なの?
      と素人目に見ても
      根拠が怪しげでな
 
 もちろん、素人が見ても、これおかしくね? と思うようなものなのだ。専門家からは即座に反論が出た。一般的に言ってネクトカリス頭足類説は認められていない。というか、そもそも軟体動物ですらないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)みりゃ分かるだろうと
 
  ( ‥)ちょっと基礎に目を通せば
    −/ こんなのおかしいって
       思うのさ
       既存の化石記録に
       まるで当てはまらないし
       解剖学的にもおかしい
 
 ところがだ、世間は、最古の頭足類発見! の上っ面だけで盛り上がって鵜呑みにして、この有様だ。
 
 見た目だけ重視のカッコイイ話にばかり飛びつくからこんなことになる。
 
 ∧∧
(‥ )でっ、頭足類の歴史を
\−  今の原稿で解説した以上
    最古の頭足類はネクトカリス
    って話があるけど
    それは忘れてね
    と余計な解説をしなければ
    いけないのである
 
  (‥ )なんでこんな
      くだらん話のために
      1見開き
      2ページも使わなければ
      いけないんだよ
 
 くそっ! くそっ! こんなくだらんことをしなければならんのも、それもこれも全部本を読む連中のせいだ。

 基礎に目を向けずに上っ面の美味しいところだけを食いつまんで、挙げ句にそんな行為を読書という知的自慢でたばかる、あの嘘つき連中のせいだ。
 
 ∧∧
( ‥)まああっさり壊されるような
    もろい仮説を
    発表した研究者が
    一番いけないんだけどね
 
  ( ‥)騙されるのはしょうがない
    −/ だが騙されたのが
       基礎体力を怠り
       ええかっこうしいの
       結果なのだから
       それを考えると
       どうにも釈然とせん

 水素水を信じる人間のために、水素というのはね、と本題から外れ、しかも優先順位の高い事柄からもわざわざ文字数を割いて説明しなければならないとすれば、やはり不愉快であろう。
 
 その時、批判の矛先は水素水を言い出した連中だけにとどまらぬであろう。

 たわいもなく信じて水を飲んでる普通人なら微笑ましいだけだが、我こそ知的なりとか言ってる読書家がそんなことを信じているのを見たら、そりゃあ不愉快だ。

 だってそいつらは口先だけの嘘つきなのだからな。
 
 騙されたのが罪なのではない。嘘をついたのが罪なのだ。
 
 ∧∧
(‥ )しかもこういうことって
\−  指摘したところで
    誰も興味持たないしね
    ニュースの否定には
    誰も興味持ちません
 
  (‥ )だからさ
      説明したって
      単に損なんだよな
 
 こんなたわいもない仮説に騙された連中だ。基礎を踏まえためんどくさい説明などいちいち読みやしない。
 
 それでもこっちは説明しなければいけないわけで、つまりこれはまったくの損である。
 
 ∧∧
( ‥)でっあなたはここ数日
    ずっと機嫌が悪いのだと
 

  ( ‥)本を読む奴は許さんぞ
    −/
 
 本はただ読まれるためだけに存在するわけではない。

 本を読むための本を読むための本がある。それが本というものだ。しかるに本を読む人間はその本だけを読もうとしよる。あまりに安易である。
 
 安易なのは許せるにしても、嘘つきとなればもはや敵だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ楽しいことをして
    機嫌を直しましょうか
 
  ( ‥)なにしようかなあー
    −/
 
 先日は火星が海王星においつき、今は金星が海王星に追いついているところである。今日、明日、一番近づく予報だ。実際、昨日の夕方11日の金星は海王星まで25倍の視野でぎりぎり、多分、2度の角度にまで近づいているのだ。
 
 ∧∧
(‥ )2月の後半には
\−  火星が天王星を追い抜く
    みたいですなあ
 
  (‥ )そうねえ
      楽しみはあるのよね
 
 しかしまだ足りない。なんとかしなければいかん。人生にはなんとしても娯楽が必要なのだ。
 
 
    
  
 

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