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2010年5月31日月曜日

無職でした

 
 就職したら意に添わない仕事だらけで汚いこともやってきたのです。でもまあ、そういう色々な有象無象なことをやる就職人間を見て、未だ無職の人間がこう言った

 「なにやってんの!! オレだったらそんな汚いことしないよ、僕にまかせてよ」

 というわけでめでたく雇用が決まり、仕事をまかせてみたら

 ∧∧
(‥ )外国の口の悪い人からは「脳みそくるくる」と
\-   言われたんですよね。まあ、揶揄ではありますけども
     揶揄が出る背景には揶揄される理由があるわけですし。

     (‥ )就職1年目であれもこれもなんて
         そもそも無茶だからな。
 
 おかしなもんで、未経験の新入社員を社長にしたら「貴社はどうしちゃったんですか?」と言われるだろうけども、国家の場合はそうではないらしい。会社よりも国の方が運営が簡単だと皆が思っているということだろか。

 ∧∧
( ‥)そんな馬鹿な。

     (‥ )でもそう思っているってことだろ?

 あるいはこう 選んだ人間がそう思ってもいいけども、選ばれた人間までそう思っちゃいけない。


     ( ‥)事案一個だけでも一体どれだけの書類に眼を
       -□ 通さなければいけないか・・・
 ∧∧
( ‥)官僚の皆さんに丸投げすればいいじゃないですか。

 そうねえ、そうすれば問題なかったんだろうねえ。2年くらい丸投げして、お勉強すればよかったんじゃねーの?

 ∧∧
( ‥)でも、丸投げするのが問題だって
    言っていたんでしたっけ?

    (‥ )という仮説に基づいて行動したっていいんだけども
        だったら事前に書類をちゃんと読まないとね。

 まあ、配布された資料の間違いに気づかないようではどうにもならんだろうなあ。やる気がないのかもしれないし、ただの素人だから読めないのかもしれないし、書類を読む習慣がないのかもしれない。あるいはあれか? 自分たちが処理した事案だから、もう読む必要はないってか? 

 官僚に踊らされてるって言う人もいるけども、書類を読まない、資料の間違いに気がつかないでは踊るもなにもないだろう。みんな自分の座標をロストしてる。

 そしてかつまた、理想それ自身は理想がうまく起動することを保証してはくれない。

 ∧∧
( ‥)ああ、ルイセンコ運動みたいにね。

     ( ‥)品種改良を無限に可能として作物の生産をいくらでも
       -□ 増大させられるのはマルクス主義的で正しいって
         よくもまあ、こんな甘ったるいことを言えたもんだよな。

 理想をいくら信じても、その理想が現実を説明する能力を持っていないと現実とのぶれがどんどん大きくなる。

 ∧∧
( ‥)あとはそのぶれに言い訳と詭弁を
    詰め込み始めると、、、、

     (‥ )疑似科学とトンデモ状態へまっしぐら。

 理想は現実の前に枯れてしおれて、朽ち果てる。それでもまだ枯れてない、まだ大丈夫だ、また芽を出すと、これは無意味ではなかったのだ、枯れた花見てうわごとのように言い続けるは、無惨。

     ( ‥)現実的に起動しない理想は流通できない
         紙っくずと同じだ、同じ。
 ∧∧
( ‥)ああ、ジンバブエドルだと。

 理想だ、夢だ、その額面はいくらよ? 何で保証してくれるわけ? そんな通貨を喜ぶ程、経済状態に余裕があるってのはうらやましいもんだ。

 ∧∧
( ‥)でも、1000億ジンバブエドル紙幣は欲しいでしょ?

     (‥ )ああ、ちょっと欲しいね。

 枯れた理想でもいつかは価値が出るだろう。100円くらい?


 
 

2010年5月30日日曜日

意味も無く、文字にダンスを踊らせろ

 
 ∧∧
( ‥)あなた、なにやっているんですか

     ( — —)〆切り間際に脳が自由を求めて・・・
       -/

 ああ、何をやっているのだ? なんでブログを更新しているんだい??

 まあいいや

 テレビがないからこの世界で何が起きているのか分からない。いや、分かることは分かるんだ、ネットでニュースを検索すればいいんだから。

 ∧∧
( ‥)あなた、ニュースの検索もしませんからね。

     (‥ )つまるところ興味ないってこったな。
 
 テレビやマスコミに対する批判は多いし、マスゴミという呼び様もあれば、陰謀論もある。曰く、マスコミは自民党とグルだった(過去形)、マスコミは民主党と結託している(現在進行形)、マスコミは民主党政権を叩き過ぎ・・・

 ∧∧
(‥ )矛盾です
\-
     (‥ )矛盾だね。

 まあ、当たり前の話だけども陰謀を張り巡らせてなんかいないよな。ああ、知人のイラストレーターが言いました。陰謀を張り巡らすぐらい頭が回ってやる気があるのなら頼もしいものだと。そうねえ、そうだよねえ。そして世界はきっともっとつまらない。

 ∧∧
( ‥)何をしているのかというと

     (‥ )明日までにこのお題で1000文字分、埋めろ、
         そう言われた、きっとそんな程度のことさ。

 どうする? 1000文字の資料を読んだだけじゃ1000文字は(丸パクリして冗長にしないと)埋まらない。丸パクリやべーよ。1000文字埋めるにはどれだけ資料を読めば良い? 数千文字は読まなきゃだめだよなあ。というか数万ぐらいは必要か。どの資料を読めばいい? どこに探しにいけばいい? 誰に聞けばいい??

 ∧∧
( ‥)それだけで1日が終わりです。

    ( — —)実際、金曜日はそれで終わったからなあ。

 土曜日はずーーーっと寝てしまった。あら、体が休日ですよ。マスコミの人々はもっと大変なんだろうなーと予測。

 陰謀なんか、そんな暇はないし、暇がないから原稿は自然と冗長さで膨らんでいく。

 ∧∧
(‥ )なんかもう、取材というよりは感想文みたいな
\-   記事もありますねえ。

     (‥ )感想文なら馬鹿でも、やる気なしでも書けるから。

 人間、楽することを覚えたら、これがもう歯止めが効かない。取材でなくて、これはお前のブログか? という状態に原稿が劣化するのは時間の問題。

 とはいえしかし、

 ∧∧
( ‥)でも読めば確かに陰謀論を思わせるくらい
  -□ 偏った記事、コメントが新聞、雑誌、テレビ、
    ニュースであるようですが、これはなんと
    解釈します?

     (‥ )一本筋が通った人なんじゃねーの?

 こうあるべき、かくあれかし、こうすればうまくいく。それが妥当な推論であったり仮説であれば問題ないが、そうでなかったら現実とぶれが生じる。ぶれが生じた部分は言葉で補わなくちゃいかん。

 だって、でも、こう考えれば、もっと長い目で、なぜ分からない??、お前達が偏っている、そうやって補わないと信念と現実のずれが埋まらない。

 ∧∧
( ‥)そういうの、陰謀って言いません?

     (‥ )むしろ疑似科学なんだと思うよ。

 
 原稿を感想文にして膨らませるか、あるいは信念に沿って物事を解釈(もはや曲解の域)するか。いずれにせよ、それで原稿は埋まるし、空白はなくなって美しく文字が踊ってくれる。無様なことだ。

 それは陰謀論じゃなくていかれたオレ様理論屋さん。実際、(軽いプチ)陰謀論を唱えるのはしばしばマスコミの人間だったりする。

 ∧∧
(‥ )今回の原稿はどうします?
\-
     (‥ )これが幸い、700文字なんだよな。

 問題ない、これなら冗長にする必要なんてない。必要事項の記述で埋まる。それに自然科学だったら信念に沿って解釈する必要性もない。いや、採用する仮説は当然あるのけども、それはすでにおおむね保証済み。そういう意味では自然科学に関して書くってのは楽かもしれぬ。

 *ただしスタンダードと基礎を把握し損ねると有無を言わせずに間違い(この場合は妥当性が低いものをチョイスしてしまった)が確定する。

 ∧∧
( ‥)そういう意味ではマスメディアの方が大変?

     (‥ )大変というよりは無茶なんだよ、あれは。


 そして忍び込みやすいんだ、現実とのぶれを埋める嘘が。

 そしてしばしば嘘まみれになる。

 社会を良くしようなんて考えるからいかんのさ。
 
 ∧∧
( ‥)良くするには良くできる、しかも機能する理論が
    必要ですね。あるいは社会の適切なモデルが
    必要だと。

     (‥ )自分の会社も変えられないのに、
         社会を変える理論と方法論があるって
         なんとも奇怪だと思わないか?

 たぶん、こうすれば良くなるなんて思った時点で、十中八九、現実離れしてて、ぶれと詭弁が付け入る隙がでっかく開いている。

 ∧∧
( ‥)まあ、書き手としてはいいことかもしれませんね。

     ( ‥)熱弁ふるえば原稿が埋まるからな。
       -□

 あー、いけね、思い返せば熱弁をふるっているかのような原稿があるから削ろう。多分、これは冗長だ。

 


 

 
 

その望みをかなえよ

 
 よりによって

    ( ‥)ウェルホサウルスを描くはめになるとは
      -□
 ∧∧
( ‥)ああ、あのpartial skeleton と表記される
    やつですね。

 骨盤と脊椎しか分からんのですけどもね、これをどうしろと。

 ∧∧
(‥ )ヘスペロサウルスと単系統らしいじゃないですか
 □-   ヘスペロサウルス風に描いてみては。

     ( ̄  ̄ )自分の仕事に疑問を抱く瞬間だよな。

 
そうね、そういえば常々思っているのだけども、世の中の人が喜ぶ嘘が理解できない、実感できないってのは物書きとして致命的だよなあ、と。

 ∧∧
( ‥)売れるかどうかが物書きにかかる淘汰圧であって、
    妥当か妥当じゃないかはどうでもいいことですからね。

     (‥ )トンデモ、疑似科学、オレ様理論、それらを何度いくら
         つぶしても何度でも復活してくる。それにうんざりする
         人はいっぱいいるけども。

 だけども当然なんだ。馬鹿話にうんざりする人はいっぱいいるが、それ以上に”それを望む人々”の方がはるかにいっぱいいるのがこの世界。

     ( ‥)疑似科学は詐欺師と同じで、その夢をのぞむ人々が
         いるから、その甘言を喜ぶ人々がいるから
         何度でもいつでもどこでも出現する。
 ∧∧
( ‥)消費者がいるからその産業が成り立つ、
    単純な原理ですね。

 詐欺師が存続できるこの世界。ならばジャーナリストであろうが、研究者であろうが詐欺師(*ただし、ご本人は詐欺行為だとは思っていない)にジョブチェンジできるのがこの宇宙。

     (‥ )というか、その方が儲かるんだよな。
         温暖化は嘘!! タバコは無害!!
         恐竜絶滅隕石じゃない!! 進化論は間違い!!
         
 ∧∧
( ‥)まあ、定説を何度も聞いていると
    飽きますからね。たまには別のものも
    食べてみたいんでしょう。

 これが正しい、これが正しい、これが正しい!! と何度も言われている時に、「いや、実は正しくない」という意見に出会ったら、人がそれに興味を示すのは当然。もし「それ」が間違っていたら致命的なのだから。

 懐疑的な煽り文句を読んだら、実際にどうなのだろうとそれに眼を引かれるのも、眼を通すのも当たり前。

 ∧∧
( ‥)しかしそうやって儲けるには

      (‥ )消費者の喜ぶ嘘を把握すべきだと思うのだけどもね
       □-  皆が喜ぶ嘘ってなんだろね?

 ∧∧
( ‥)まあ、世の中のトンデモさんたちだって
    別にそこまで考えて生活を成り立たせているわけ
    ではないでしょ?

      (‥ )まあなあ、そうだろうなあ。
          読者がドン引きするようなこと
          書いちゃう人もいるからなあ。

 売れているトンデモさんたちの背後には適応度が低くてくびれ死んでいったトンデモさんたちが何十倍もいるに違いない。

 ∧∧
( ‥)売れるって難しいですねえ。

      (‥ )皆が受け入れる嘘とその書き方には
          才能が必要でね。

 みなの望みをかなえるには、みなの望みを理解する必要があり、その望みをかなえるだけの言葉が必要だ。嘘を言葉で飾れば甘くなるが、へたに加工するとどうにもならぬ。みなが望む嘘を皆が望む形に加工するのは、実は容易なこっちゃない。

 ところで

      ( ‥)トンデモって言葉は嫌いでなあ
 ∧∧
( ‥)なぜ?

 あれはトンデモ、これもトンデモ!!! と言い立てていたサイエンスライターが、目の前でじょじょに(10年あまりをかけて)トンデモになっていく過程を見たので。

 ∧∧
( ‥)便利な言葉なんですけどね。

      (‥ )便利だけどねえ、トンデモって用語自体には
          妥当性の数値化とか、そういうパラメーターが
           ないからねえ。

 トンデモという言葉それ自体はまったくの無力。無惨なことだ。

 ああ、それにしても、皆が望む嘘ってどんな?

 ∧∧
( ‥)君の存在はオンリーワンだから今のままで
    いいんだよ、とか?

      (‥ )全員がオンリーワンだから、無意味な言動だと
          しか思えないけどね。

 しかも、こういう言葉に感動する人たちだって、その大部分は自分がオンリーワンだなんてさらさら信じちゃいない。

 ∧∧
( ‥)皆が望む嘘は、実のところ購買者の大半から
    結局は信用されていないと?

      (‥ )スタンダードな意見だって普段は鵜呑みにしているけど
          100パーセント信用しているわけではない
           そういう人たちだよね?
 
 そういう人のほとんどは”異端だからってだけで物事を信用するほど不用心”じゃないでしょう(*消費者=信奉者、ではないだろうという意味で)。

 ∧∧
(‥ )飛びついちゃう人もいるみたいですけどね
 □-
     (‥ )ちょっと頭が回る人ってそうだと思うけどね。
         なんていうの? お利口さんって言うのかね。

 
 あるいはこう? 誰も見向きもしない結論を金科玉条に信奉するのも、理論武装してそれを正当化できる程度に頭が回るのも別にかまいやしませんが、望みがかなえられたからといって、その選択肢、ちょっと不用心すぎやしませんか。なんで誰も見向きもしないんでしょうね。皆が馬鹿だから? それとも

 

ここがゴールであるという確信

 
 ハツカダイコンの花が咲いた。

 ∧∧
(‥ )白いですね
゜- 
    (‥ )ダイコンの花は基本、白なのかね?

 ハマダイコンの花は、青紫がかった白だったよなあ。


    ( ‥)カブは黄色なんだよね。
      -゜
 ∧∧
( ‥)アブラナと同じですね。

 さてはて。

 閑話休題

 自分は他の誰もが気がつかなかった画期的な解決策を見いだした!! と思い込む人や確信する人や大声で主張する人は多い。

 ∧∧
( ‥)でも妙な話ではあるんですよね。

    (‥ )これだけものすごい数の人がいるのに、
        自分だけがゴールに辿り着けた、という主張
        だからね。

 例えばの話、迷路があるとする。ものすごく単純な迷路でひたすら2分岐するだけだとする。右へいくのか左へいくのか、決め手は特に無いとする。2分岐を7回繰り返せば128の行き着く先があり、そのうちの1つがゴールであるとする。

 ∧∧
( ‥)もし、128人でスタートして全員がばらばらに
    コースを歩んだら。

    (‥ )1人ぐらいは答えに辿り着けるってことかな。

 逆にいえば128人中、127人はゴールに辿り着けない。すごく単純な考えだけども、まあおよそそういうことではあるんでしょう。つまるところ、こんな単純な場合でさえ自分が実際のゴールに辿り着いている可能性は128分の1ってことですか。

 ∧∧
( ‥)でも、我こそその128分の1であると
    主張する人がいると。

     (‥ )まあ、主張してもいいんだけどさ。

 そこがゴールだという根拠は何?

 我こそゴールに辿り着いたのだ!! という確信はどこからくるんだろう。

 ∧∧
( ‥)もしも分岐点ごとに何か手がかりがあったとします。

     (‥ )その手がかりをこう解釈する、そういう前提で
         進んだら、ある結論に辿り着きました。

 例えば黒い記号と白い記号がいつも分岐点で左右対になって表示されている。Aさんは黒い記号にそって左右の選択をしていたらある結論に辿り着きました。そこで得意げに言うのです。これがゴールです。ところが参加者のうちの幾人かは全然違う場所にいって、ここがゴールだよ、と言っている。それを聞きつけた仲間の大部分も、「あの人たちが言うんだから、あっこがゴールなんだな」となる。
 
 ∧∧
( ‥)Aさんは面白くないでしょうね。

     (‥ )まあ、面白くなかろうがなんだろうが、
         どっちが妥当な結論であるのか、それを検討しないと
         いけないのだけども。

 Aさんは言うだろう、黒い記号にそって選択したのだからここがゴールだと。でも相手はこういうのです。黒塗り、白抜きと関係なく、Goalと書いてる方に進むとここに行き着くんだが、何か問題でも?

 ∧∧
( ‥)ゴールと書いてる方向に進んだからといって
    その行き着く先がゴールとは限らない、とは
    反論できるでしょうけどね。

     (‥ )では、お前の黒い記号に沿って進むとゴールに辿り着くという
         根拠を説明してみせろ、と言われるだろうけどな。
 
 結論の妥当性を示すには、根拠それ自体の妥当性も示さなけりゃいけない。でも考えてもみれば、これを逆にすれば

     (‥ )記号をこのように解釈すれば答えに辿り着けるに違いない
         そう思い込んでいれば、根拠それ自体の妥当性はパーフェクト
         ゆえに結論もパーフェクトだと実感。
 ∧∧
( ‥)それは単に循環論法じゃないんですか?
 
 そうなのだけども、世の中のオレ様理論とか、どれもこれもこんな程度の代物だよね、つまるところ。

 ∧∧
( ‥)ああいうのは、自分の思い込みの域を出るものではないと?

     (‥ )実際、あの手の人たちってグラフを描かないだろ?

 データからグラフを描くというのは、データが指し示す何らかの傾向を表示するということであって。

 ∧∧
( ‥)妥当性を比較できる数値に直して表示するって
    ことでもありますね。
    駄目なグラフはデータからは描かれない、あるいは
    低い程度でしか支持されないでしょうから。

     (‥ )それはまた、根拠を示すことでもあるわいな。

 喫煙の本数やニコチンの摂取量と肺がんの発生率が相関しているとか、そういうグラフがあるから根拠を示せるわけだろうし。

 ∧∧
( ‥)オレ様理論屋さんはグラフを描かないし、
    描かないから、オレ様な理論展開ができると。

     (‥ )実際、グラフを描いたらスタンダードな結論に
         至るからオレ様理論できなくなるじゃん。

*例えば、喫煙と肺がんの相関を否定するには、グラフを無視するか、グラフを曲解するしかない、ということ。

 グラフがなければ妥当性は示せない。妥当性が示せないから妥当性を無視してその気になれる。

 ∧∧
( ‥)なんか、つまらないオチですねえ・・・

     (‥ )意外と膨らまないな、この話。
         まあ、オレ様理論が面白かったことって
         なかったと思うから、しょうがないのかもね。

 面白いと一瞬でも思えるとしたら、実際のゴールを知らずに、もしかしたらそこがゴールかも!!?? と思っていられる間だけかもしれない。

 ∧∧
( ‥)でもそれも

     ( ‥)グラフを見ればたちまちしぼむさ。

 *喫煙は肺がんの原因と言われて何を馬鹿なと思い、関係なんかないんだという意見を聞いて溜飲を下げるが、グラフを示されて、そのグラフの読み方を自分で理解した途端に気分が沈む、ということ。


2010年5月29日土曜日

オレ様解読屋

 
 考えてもみれば

 
    (‥ )ようするにあれか、メディア・リテラシー*ってのは
        オレ様解読屋か。
 ∧∧
( ‥)というよりも、それだけでは
    オレ様解読屋なのか言語学者なのか
    分からないというのが、より適切では?

 ロゼッタストーンみたいなのが見つかりました。

 こういう場合、未知の言語を読み解くには色々な方法があるんでしょう。解読における前提だって個人個人で違うよね。


 ∧∧
( ‥)英語のアルファベットと同様に表音文字であろうと
    考えたり

     (‥ )漢字のように表意文字であろうと考えたり。

 でも日本語みたいに表意文字と表音文字がごちゃまぜって言語もある。同じ言語なのに表記するアルファベットが違っていた、という場合もある(例えばなんらかの理由で日本語をローマ字で書くようになる。英語と同系統の言語だと考えて読むと文法が違うので解読できない)。

 未知の言語を解読する人ってのはプロだけのように思えるけども、アマチュア上がりで(言語の)腕っ節がいい、叩き上げな人も歴史的にはいたらしい(うろ覚え)。

 しかし、どうも頭がおかしいぶっとびな素人が訳の分からない解読(実際には読めていない)をしてしまっている、表には出てこないけども、そういう事例も実はあるように思える。それこそ有象無象に。

 ∧∧
( ‥)あなたが中学時代、線文字Aだかなんだかを
    解読しようとした人がいましたよね。

     (‥ )彼、今頃なにをやっているかねえ??

 まあ、彼自身が本気であったとは思えないけども、メディアリテラシーねえ。その言葉だけでは、その人のやっている”主体的に読み解く作業”ってやつが、シャンポリオンなのか頭のおかしい人の所行なのか区別ができぬ。
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ、世の中には色々な解読屋さんがいると

     (‥ )それこそ、メディアリテラシーとやらの
         成果なんじゃねーの?


 読むのはいいけど、その”読めた”という確信、それ自体の妥当性はどう検証すればいい? 

媒介物識字能力

 
    ( — —)・・・・
 ∧∧
( ‥)おや、お疲れモードですか

 脳があれになってきたので関係ない世界へ飛ぼう!! でもどこへ?


     ( ‥)こういう時は仕事と関係のない浮世離れした
       -/ キーワードで検索し、ネットの向こうにある
          まだ見ぬ世界にアクセスだ
 ∧∧
( ‥)その選択肢、あまり面白くなさそうですね・・・


 だが、肝心なキーワードが思いつかん。まあいいや、耳にしたことがあるてきとーな単語でいいだろう。というわけで、どこぞで聞いた意味不明な言葉「メディア・リテラシー」で検索。


     ( ‥)・・・・
       -/
 ∧∧
( ‥)どうですか?


 wikiによると情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと。情報を評価・識別する能力・・・・

 ∧∧
(‥ )? ずいぶん抽象的な記述です。
\-
     (‥ )というか、無意味にほぼ近似?


 主体的に読み解くって、それが主観的という意味だとしたら、人間はどうあがいても客観的にはなれんでございますからね、大声で言うことではないですよね。

 例:自分は通常の意味で実在し、なおかつこの世界は夢でもマトリックスでもないという大前提に基づくことで日常生活を送る。

 ∧∧
( ‥)主体的が主観というよりは、自らが主人公となって、
    情報を我が物とするという意味だとしたらどうです?

      (‥ )それってようするに、主観で(派手に)汚染するって
          ことだろ?

 それはそれ自身では何の保証もしてくれない、なんでかというと、例えば

 真偽を見抜く。

 とはおっしゃるものの、肝心のその方法、Aが真であるのか偽であるかを判定する何らかの基準が示されておりませぬ。

 ∧∧
( ‥)一応、その情報を発信した側にはどのような意図・目的が
\-   あるのか? を考えるとありますが。

     (‥ )それは”相手の主観的な編集の意図を推論する”
         ということであるけども、その推論、
         それ自体の妥当性をどう表示するのか
         示していないよね?

 こういえばより正確?

 推論それ自体の妥当性を検証する手段が記述されていない。だから妥当なのか妥当でないのか論証できない、分からない。あるいはこう。真偽を区別するといいつつ、その真偽の区別それ自体ができない。

 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )つまりメディア・リテラシーとはこのように
         翻訳すればオッケー?

 主観に基づいて編集された情報を、評価不可能な状態で主観的な解釈すること。

 (しばしばぐだぐだな内容の)Wikiの記述であるに過ぎないにしても、以上の記述それ自体と、メディアリテラシーという単語は一体全体、何を示すものなりや? それは謎めいている。
 
  
     ( ‥)実際、ネットで調べると、日常生活では
       -/ 見聞きしないだけで、この世界にはありとあらゆる
          メディアに対する解釈があるのな。
 ∧∧
( ‥)血液型占いを認めないのは科学者とメディアが馬鹿だからです、
  -□ 地球温暖化をNHKは無批判に垂れ流しています
    メディアは民主党とグル。メディアは民主党を叩き過ぎ
    これは政府の陰謀 メディアは国外勢力と結託している
     このような画期的な医療を取り上げないメディアの怠慢
     かくのごとき有象無象が以下ウンヌン


 メディアリテラシー。まんま直訳するとメディア識字能力。ああ、文字が読めるってすばらしい。でも、ちゃんとした読み方を誰かがやんわりと言ってあげないと、聖書の暗号!! とか、最後の晩餐にメッセージが、という人たちと区別ができぬ。


     (‥ )読めればいいってものでは

 ∧∧
( ‥)ないでしょうからね。

 そんな読み方するくらいなら、読めない方がましってこともありますわいな。


 

2010年5月27日木曜日

理論望遠鏡

 
 雨が降っているので洗濯物が乾かない。キャベツの苗を何かがかじっているのだけども、正体は不明。

     ( ‥)いも虫、青虫は見つからないなあ
       -□
 ∧∧
( ‥)ヨトウムシのように
    夜間活動の虫の仕業ですかね?

 でも先ほど見た限り、ヨトウムシ(昼間は鉢の底などに隠れていて、夜間に葉っぱを食べるいも虫)のようなものは見つからず。

 さて

 その太陽の周りをめぐる惑星の軌道が、お互い逆に傾いているので×印に交差して見える恒星系が見つかったという話。→*
 
 より正確にいえば、公転軌道の傾斜がまったく異なっていて、まるで交差しているような関係にあることが分かった、というの?

 
 ∧∧
(‥ )アンドロメダ座ウプシロン星だそうです
\-
      (‥ )なんか、時々、漫画とかでありそうな
          世界だよな。

 銀河をまたにかけて縦横無尽に活躍するような希有壮大な漫画や映画の世界では、星の周りをめぐる惑星を差別化したいせいなのかどうなのか、時々、星や惑星の自転や公転面からはずれた軌道を描く天体の描写があるものだけども。

 ∧∧
( ‥)惑星形成の理論からすればかなりおかしな
    世界観ですよね?

      (‥ )というか、そもそも太陽系の様子を
          説明するために提案された理論なわけだし
 
 質量のほとんどは太陽に集中し、その一方で運動の力というか(角運動量)なんというかのほとんどは惑星が担っていて、しかも太陽、惑星の公転、自転はほとんどすべて一致している(金星と天王星の自転が変なのは例外的)。

 ∧∧
( ‥)でっ、惑星の軌道面もその大部分はわずかなずれの
    範囲に収まるので、太陽系はガスやチリの円盤から
     出来たって発想に至るわけですよね。

     (‥ )もともとひとつの方向に回転している
         運動する、しかもなんていうの、上下に
         幅のない薄い円盤状のものから太陽や惑星が分化すれば
         そういう条件をクリアできる、説明できるって
          考えだよな。

 条件をシンプルに説明できる理論を、あるいはこれらもろもろの出来事を一律に説明する原因を考えよ(シンプルに)ということですかね。

 ともあれ、太陽系世界の様子から導いた恒星系の生成理論は

 ∧∧
( ‥)惑星のそれぞれの軌道がてんでばらばらに傾いて
    しかも×印に交差して見えるなんて結論は導きませんね。

     (‥ )漫画家やイラストレーターがイマジネーションで
         何を描いても、太陽系の姿、の前では
         かすんでしまうということであるね。

 ある意味こう? 

 あなたはそうおっしゃるが、これを見よ

 ∧∧
( ‥)いかにイマジネーションを追求しようが、
  -゜ これを見よ、と現実の証拠を突きつける。

     (‥ )夢は現実の前にただただ屈服する運命だ。

 逆に言うと、アンドロメダ座ウプシロン星にすむ方々がいたらどんな惑星生成理論を考えるんだろう?

 ∧∧
(‥ )この星をめぐる巨大惑星のひとつはハビタルゾーン
\-   (液体の水、ひいては生物が存在しうる領域)
     にあるそうですね。

     (‥ )ガス惑星はともかく、そこをめぐる衛星なら
        地球型の生物がいるかもね。

 知的生物がいたら、一体全体、どんな星と惑星がめぐる夜空を見ているのやら。

 ∧∧
( ‥)異形な軌道を描く惑星は、巨大ガス惑星が3個以上あって
    お互いの重力で軌道が変形する(極端な例では恒星系の外に出てしまう)
    そういう結果である。それが提案されているのが僕らの世界ですが。

     (‥ )ウプシロン星では、おかしな軌道を描くから
         ガスの円盤から恒星系が誕生するって発想は
         出てこないのかもしれないね。

 しかし、公転の向きが一緒(だと思うのだけど)なら、軌道面がばらばらでも、なにか公転の向きをそろえる因果が存在するはずだ、とは思うのかもしれぬ。理論が必要とする円盤の厚みが厚くなったりするんだろうか?

 ∧∧
( ‥)でも、もしかしたら放浪していた惑星を
    恒星が捕まえたと考えるかもしれません。

     (‥ )地球の天文学でも、近づいた別の恒星の重力で
         引きちぎれた太陽のガスから惑星が生まれたって
          理論がはやった時代があったよねえ。

 一時的にはやるかもしれないですね。

 ∧∧
( ‥)ああ、でも、惑星の組成が全部同じなので
    起源がひとつだって反論する人も出てくるかも
    しれませんね。

     (‥ )別々に誕生した惑星なのに、組成がまったく同じ、
         元素の異常がないと分かれば単一起源説が
         有利になるんだろうね。

 そのうち、遠い星雲を観察して、原子降着円盤を見つけるかもしれない、そうこうして地球と似た理論へと収束するのだろうか? それとも巨大ガス惑星同士の重力のやりとりという現場そのもので観測できる以上、地球よりもその点ではずっと精緻な理論を構築して、

 ∧∧
( ‥)あるいは人間がこの先いきつく理論を
    先取りできるとか?

     (‥ )かもね。


 そしてウプシロン星をめぐる惑星から見上げた星空を、もしも見れたらそれはどんな光景だろう。

 

2010年5月25日火曜日

均衡すると申されましても

 
 カブの花が咲き、ハツカダイコンも花芽をのばしつつある。後になって植えたハツカダイコンは生育がよろしくない。

 ∧∧
(‥ )赤土じゃだめっぽいですね
—-
     (‥ )ちゃんとした土を買ってくるか。

 土を買うってのはなんともな話。でも、公園の土を掘ってくるという手は、さてさて、それはそれでいかがなものか。

 でっ

     ( ‥)なんか色々な害虫がくっついとるがな
       -゜
 ∧∧
( ‥)イモムシ、ハムシ、アブラムシ、色々ですね。

 可哀相と言えばかわいそうだけども、ほおっておくと丸裸にされてしまうので、見つけ次第、捨てる捨てる。

 ∧∧
(‥ )それでもぞろぞろ出てきますねえ・・・
゜-   あっ、また見つけました。

     (‥ )見つからないように葉の裏に隠れていたり、
         つまもうとすると、ぽろっと落っこちて
         見当たらなくなったり、色々な防衛手段を
          もっているからなあ。

 さすが人間やらハチ(去年は虫団子にしているところを見た)やら、鳥やらなにやらに襲われ続けてきただけのことはある。仲間、兄弟のほとんどが死んでしまうなんて折り込み済み。きりがない。

 
     (‥ )こういう簡単な経験でもさ、
         農家の人たちが農薬、除草剤を使うのは
         当たり前だと思うよね。
 ∧∧
( ‥)圧倒的に効率がいいですからね。

 観察とスケッチのために育てているほんの数株の植物だからこんな対応で十分なわけであって、これが広い畑にいっぱいではどうこうできるもんではない。

 ∧∧
( ‥)ましてや1種類とか2種類とか、そういう少ない
    種類の野菜や穀物をみんなが広く栽培していれば。

     (‥ )それに適した害虫や病気が
         条件させ整えば急激に数を増やすだろうからなあ。

 そうなれば除草剤、農薬抜きではひとたまりもあるまいよ。

 以前、有機農法でも、色々なものを育てれば天敵などの発生による生態系の均衡で害虫の数は爆発的には増えないのだ、そう言っていた人がいたけども。それって、、、、

 ∧∧
( ‥)それって、そもそも周囲の畑で農薬をまいているから
    害虫が増えなかったり、、、、

     (‥ )あるいは生態系を作るんだと、多品種の野菜、穀物
         だけでなく、雑草まで含めて複数の植物を育てているから
         一種類だけの生物が爆発的に増大しないだけ、という
          話じゃあなかろうか、、、とね。

 言っていることは結果的には正しいが、農業としては破綻しているんじゃなかろうか。

 ∧∧
( ‥)まあ、一応フォローすれば世界中を眺め回せば、地域によっては
    そういう(原始的な)農法もあることはあるんですよね。

     (‥ )あることはあるけど、現代社会はそういう生産量に基づいて
         成り立っている世界じゃないからな。

 生産する必要を放棄してこその隙間産業ということかもしれぬ。

 昔の日本には害虫などに見立てた人形(藁でできてます)を村の境まで運んで送り出すとか、焼くとか、流すという行事があったはずだけども。

 ∧∧
(‥ )虫送り、でしたっけ?
 □-
     (‥ )みんなが十分に食べられる程の食料を
         農薬や除草剤抜きで育てるってのは
         それはそれは大変なことだったんだよな。

 そうでなきゃ、そんな祭りしないよね。実際、昔の写真を見ると、なにかぎょっとするほど呪術めいた、しかしそれだけに本気がこもっている祭りに見える。

 

2010年5月24日月曜日

脱出できない世界で同じダンスを踊る

 
 本を書く時にはそれはそれは幾つもの方法や文体があるものだけど。

 ∧∧
( ‥)分かりやすく書くために
    例えば正確さを犠牲にしたり、

     (‥ )最悪の場合、皆が誤解しやすい形式で
         説明してしまうという手もある。

 一番、みんなが分かりやすい説明というのはですね、思うにそれは「皆が一番誤解しやすい事柄(嘘を含む)を書く事」なんですよ、おそらく。

 売れるライターになりたいのなら、誰もが犯しやすい誤解を自らして(天然ボケだとより効果的)、誰もがしてしまう勘違いを書いてしまう人になればいい。そうすれば読者と一緒に閉鎖された水滴の中に閉じていける。

 ∧∧
( ‥)理解した=理解が妥当、ではないですからね。

     (‥ )鵜呑みにできる嘘は”より正確で妥当な説明”よりも
         皆が理解できる(できたと思い込む)からなあ。

 あるいはこう?

 鵜呑みにしやすい嘘、間違い、思い込み、価値観、これらは理解できたと思い込む人の数を最大かそれに準じる規模にまで拡大できるツール。

 しかし悲しいかな、理解しやすい、分かりやすい。そんなもの、何の免罪符にも何の保証にもなりゃあしない。

 分かった、理解した、そんな確信はある意味ではたわ言で、それではジンバブエドルと区別ができぬ。

 ∧∧
( ‥)以上の対極となる説明の仕方もまたあるんですよね。

     (‥ )例えばこんな

 パーツとざっとした設計図が示されていて、それにそって正しく組み上げた回路で本全体を見渡すと、どうやらそこで初めて答えが読めてくる、たぶんそんな内容。

 ∧∧
( ‥)あなたに言わせると、例えばこれですか
  -□ → 分類思考の世界

     (‥ )こういう書き方はある意味であこがれでね。

 ライターがこの書き方をしたら、相当練り上げないと売れる内容にならないと思う。そうなんだよねえ、自分は文献の読み込みが足りないんすよ。そして練り上げたところで、なんか面白いように思えるけども、難解でよく分かりませんでした、で終わるのよ。

 ∧∧
(‥ )でもこちらの本であってもそういう評価をする人が
\-   いらっしゃるようですが・・・・

      (‥ )今時の新書は読み捨てだからな。
          読者に考える事を強いる本は敬遠されるんよね。

 そろそろグラビアアイドルの水着ページがついた新書とか表紙を飾る新書が出てくるんじゃないかな? あるいは袋とじ付きの新書とか。

 ∧∧
( ‥)末期ですね・・・

      (‥ )末期なんだよ。

 読書しているって人のほとんどがもはや体力のない老人も同然なのか、それともあれだろうか、出版界の肥大化した市場が縮小し始めた時、これまでと同様に売り続けようとした努力の展開がこんな世界なのかもしれぬ。あるいは最初からそうだったのかもしれない。

 ∧∧
( ‥)ともあれ、あなたはこの本をどう読みます?
  -□
      (‥ )脱出できない閉鎖した世界で
          同じダンスを踊る人々の物語。

 分類とは何か? という問いと答えの争いはいつもいつも同じ場面に戻ってきてデジャブに襲われる。

 これと同じことを前にも目にしたことがある。いつかどこかでこれと同じことを叫んでいる。前にもこれと同じ事があったはずなのに思い出せない。繰り返したことすら忘れている。何か大事で致命的なピースが抜けている。疑心暗鬼に襲われていると、相手がなんとも言えない表情を浮かべてこんな風に言う。

 「同じ事を言った君が前にもいたよ」

 ∧∧
( ‥)しかもおっかないことには

      ( ‥)この本のネットにおける(疑問符的な?)書評を
        -/ 見るとさ、どれもこれもそのネタ、
           前にもやりましたなんだよな。

 意思疎通に使えるがゆえにホッケが実在すると言うのであれば、悪霊やジーニーも実在するのだろう。理解に役立つ概念だから存在するというのであれば、熱素やフロギストンや天球やエーテルも実在するんだろう。優劣を自らほこっているはずなのに、ではなぜ優劣の基準が存在しない? パラメーターはどこにある??

 書評ってきっと客観的なものでもなんでもない。本を自分の外にある第三者だと思って得意げに書評しているはずなのに、実はそのネタ前にもやりました。

 ∧∧
( ‥)書評しているはずなのに、本で描写されている
    人々の一員にいつのまにかなっているのです。

      (‥ )怖いよね。


 そのネタ前にもやりました。でもきっと同じネタをどこかの誰かがやるだろう。皆が本を笑うけど、笑った本人が笑った本の中にいる。そして誰も脱出できない。
 
 抜け出せない。出口はどこだ?


2010年5月23日日曜日

前提の前にある話

 
 サイエンスライターは信用ならん。→*

 ∧∧
( ‥)でも、あなたもその肩書きを使います。

     (‥ )便利だからな。

 実のところ、サイエンスライターって呼称が指示する対象はせいぜいのところ”科学系の記事を書く事を生業としている”という程度なもので、曖昧模糊としている。

 ∧∧
( ‥)それこそ、先に話した”一律でないから一律には語れないもの”
    ですね。

     (‥ )サイエンスライターは元素以上に一律ではないよな。

 だからより正確に言えばこう?


 生業として科学系の記事を書く事は、その書いた記事の妥当性を保証するものではない。

 ∧∧
( ‥)そりゃそうです。

     (‥ )当たり前だね。

 科学=科学系の記事ではない。科学系の記事が記事それ自体の妥当性を保証(あるいは提示)しないのはそりゃあ当然。

 ∧∧
( ‥)サイエンスライターは科学者でもないし、
    科学という営みをしているわけでもありません

     ( ‥)そして事実、科学とは明らかに異なる世界観で
         動作している場合がある。

 論理的であればそれで良い。そんな動作を科学者たちはしていない。しかしそういう世界観で科学を語ってしまうライターが事実としている。

 ∧∧
( ‥)でも、そういうライターさんも
    論理だけで世界を語っているわけはないですね。

     (‥ )そりゃあね。

 万有引力に基づけば天体の動きはこう導ける。それ自体は問題ないけども、ここで「ほら、科学は論理的だ」と言ってしまうライターやら、やからやらがいるのはびっくり仰天。

 ∧∧
( ‥)そもそも万有引力からして

     (‥ )論理や演繹で導いたものじゃないからな。

 論理だ!! と言うのは勝手だけども、その論理が必要とする前提の前はどうなっていたのか考えた事ある? 思うに、そこは論理でも帰納でもない、何か得体の知れない世界だよ。

 何をどうあがいたところで論理だけでは世界を語れない。より正確にいうとこう?

 論理だけで世界を語っても、その語った世界が現実の世界と対応しているとは限らない。

 ∧∧
( ‥)そして論理論理と言っていた人が

     (‥ )論理では正当化できない”仮説のチョイス”を行う場合が
         あるのだよな。

 例えばこんな。
 
 創造論ってばっかみてー、神様なんかいるわけないじゃん。ダーウィンの自然選択説は間違い。それは小進化は説明できるけど、大進化は説明できない。今西進化論や断続平衡説は大進化(種が誕生する)を説明するから科学的。

 ∧∧
( ‥)こういうことを平気で書く人、いっぱいいるんですよね。

     ( ‥)素人からサイエンスライター、業績なっしんがーな
         大学教官に至るまで、いっぱいいるんだこれが。

 でもね皆さん、その仮説のチョイスの正当性。どう論理的に説明するおつもりですか?

 ∧∧
( ‥)まあ論理的には説明できるでしょ?

     (‥ )まあ前提(設定)を調整すればね。

:神は存在しない
:種は個体変異の積み重ねでは説明できない
:種を誕生させるアドホックな作用を仮定する

 ∧∧
( ‥)問題は

     ( ‥)その大前提をどう論理的に論証するのだ?
         ってことでね。

 もっとも大抵の場合、こんな答えが返ってくる。

:そういうものなのです
:科学的にそれが正しいのです
:常識です
:そんなことも分からないのですか(質問に質問で返す)
:君は論理や科学が分かっていない(説明になっていない)

 ∧∧
( ‥)実際にはたぶん、アブダクションか何かなんでしょうね。

     (‥ )というか、思い込みっていうかね。
 
 そんなことなら、小説やゲームの設定と同じで、そう設定しただけだって言えばいいと思うのだけど、いかが?
 

 

色あせた論理

 
 昔、こんなことを言ったサイエンスライターがいた。論理的に正しければ実験しなくてもいいのです。

 ∧∧
( ‥)はあ

     (‥ )まあ、あれだな、論理的に正しく答えを導けば
         それは証明であり、=真実だ、という
         考えなんだろうな。

 こういう論理的で矛盾がない=正しい科学、という思い込みなり理解なりはかなり根深いものがあるらしい。例えばオレ様鳥進化論を展開していた掲示板でもこんなような書き込みがあった。

 物理は法則があるのに生物学には法則がない。物理学ほどに生物学は確立していないに違いない。

 ∧∧
( ‥)そういうの灰皿のなんとかって言うんでしたっけ?

     (‥ )なんかそういう言い方がある見たいねえ。

 まあそんな言い方があろうがなかろうが話は単純。陽子と中性子と電子で世界が出来ていたとする(ものすごく粗雑な世界観だけど)。過去においても未来においても陽子と中性子、電子の性質は同じで均一だろう、そこから一律に答えを導けるだろう。だけども、これが一歩物理学から離れて化学の世界に入ったらどうなるか。

 ∧∧
( ‥)もう話が成り立ちませんね。

     (‥ )なんで塩素の原子量って≒35.5なのー?

 それは同位体があるからですね。均一で一律なものから構成されていても、構成が違えば、もうそれは一律じゃない。そして性質も違えば挙動も振る舞いも違う。同位体は存在するのかもしれないが、では元素って存在するわけ? それって概念だったりしね?
 

     ( ‥)そういえばある本を読んだ書評であったよな。
         陽子や中性子のような個物から出来ているはずなのに、
         生物や種が個物ではないのは不思議だと。
 ∧∧
( ‥)当たり前の話ですけどね。

 構成が違えば一律に記述したり、一律に振る舞ったりなんかしないだろう。

 そもそも最初の物理学の話からして論理を越えちゃっているんよね。

 ∧∧
( ‥)中性子は過去においても未来においても一律に同じ性質を
    示すだろう、という仮定は、、、

     (‥ )現代の観察に基づいて延長した飛躍的な
          推論であって。

 それは帰納だ。論理なんかじゃねーよ(一部のデータを観察しただけで全体を推論するのは論理とか証明とか演繹とは呼ばないよね、という意味)

 ∧∧
( ‥)物理学の理路整然とした論の展開も
    その根本には論理では正当化できない飛躍が
     しかれていると。

     ( ‥)そうでないとこの宇宙のことは推論できない。


 これがゆえに、物理学が確立していて生物学がそうではない、という意見は色々な意味でぺけ。というか、いつの世界観ですかそれは?

 同様に、論理的に正しければ実験しなくてもいい、というのは、これまた話にならない。

 ああ、そしていったよなあ、分岐学(系統解析の一種)は永遠に不完全なデータしかそろえられないので不完全な答えしか出力できない、駄目なんだって。

 ∧∧
( ‥)それって帰納は論理的には正当化できないって
    話ですよね。

     (‥ )経験で妥当性を確認する事が良いと言えるのは
         経験に基づく判断で、つまり経験で経験を正当化
         しているわけで、あれ? 根拠がなくね?
          問題あるんじゃね? という話なんだよな。

 その事自体は間違っていないし、何世紀も課題になっていることだけど、だから駄目だというと、それは自殺行為。

 ∧∧
( ‥)人間が手に出来るデータは全体の一部ですから。

     (‥ )つまりいかなる推論も意味がない。


 ようするに、これを言った人の意見も意味がなくなる。その主張は私の意見は帰納論ですから考慮に値しませんです、と言うのと同じ。


 ああ、こういう考え方をする人(複数)もいる。すべての素粒子のベクトルを入力して演算すれば未来は予知できるし、これなら生物学も進化学も科学になる。

 ∧∧
( ‥)それは、古典的で褪せた世界観ですね。

     (‥ )仮にこの宇宙がラプラス的にふるまっていて、
         すべての素粒子のベクトルを正確にはかることが
         できて、すべてを演算できるとしよう。

 でもさ、そんな決定論的な宇宙においてさえ、未来が均一だっていう飛躍した仮定は論理では正当化できてないんだよ?

 ∧∧
( ‥)論理だけで世界を論じようとした人は幾人もいましたが
    これまで成功した人は聞いたことがありませんね。

     (‥ )提案者はこれならどうだっ!! って出して
         くるんだけどね。

 まあ、最初に立ちし人はそれぞれ立派なのでしょう。失敗したとはいえ、道を切り開こうとしたんだから。しかし何も知らない何番手だかはどう評価するべきか?

 
 ご本人たちはみんな得意満面で持ち出してくるけども、そのネタ、前にもやりました。
 
 そしてこうも思う。サイエンスライターは信用ならん。
 
 

2010年5月22日土曜日

カブの花

 
 スーパーで買って植えておいたカブが葉をのばし、花芽をのばし、そして今朝、

 ∧∧
(‥ )咲きました
゜-
    (‥ )おーめでたいね。

 スケッチする。見た目はアブラナの花にそっくり。そしてアブラナ科に特有の4強雄ずい。雄しべの4本が長くて2本が短いだが、

 ∧∧
( ‥)短い2本がアブラナのものよりも
    短いですね

    (‥ )開花直後なのに雌しべが結構長いのも
     ゜-  アブラナと違う点かな。
 
 葉っぱのつき方は基本的にアブラナと同じ。ただ、根元の葉のつき方はアブラナよりもロゼッタ的というかなんというか。

    (‥ )当たり前と言えば当たり前なんだが
 ∧∧
( ‥)意外と色々違うもんですね。


 
 

それは木星の近く

 
 用事を終えて帰る時、天頂には織り姫とひこ星があった。ああ、今年も天の川を越えて会うんですか?あなたたちは。

    考えてみればなんでデネブには
 ∧∧  活躍の機会がないのでしょう?
(‥ )
 -( ‥)さあねえ?

 天の川に埋もれているから脇役になっちゃったのかな? それとも知らないだけでデネブが活躍する場面があったんだろうか?

 南の空には射手座。東の明るく輝く星は

 ∧∧
(‥ )木星ですね

     (‥ )山羊座もあのあたりにあるはずなんだが・・・

 空が明るすぎて見えない。そしてもう夜が明けて、空が青く染まってく。


2010年5月21日金曜日

てこの支点

 
 温暖化に反対する人たち、というか、むしろ温暖化政策/対策に反対する人たち、というか

 
    (‥ )むしろ、委員長と喧嘩してる真面目お馬鹿?
 ∧∧
( ‥)はっ?

 ある日、クラスのAくんが淡々といいました。「これが原因だね。問題は先の予想なんだが、仮にこう仮定すると・・・・」。そこまで聞いたきっちり委員長のBさんは「なんとかしないといけないわ!!」と対策を積極的に発動。しかし勇み足なのか、色々な人を巻き込んだせいなのか、対策案にはなにやら余計なスローガンや有象無象なものまでまぎれこむ始末。

 それに反発したのが、成績が良いとは言えないけども、自分独自の理屈をすぐに考える程度には頭がまわって口出ししてくるCくんで、委員長のBさんと大喧嘩。資料のここが間違ってるーー!! とかCくんが大声あげるから、Bさんはやっきになるし、Cくんもエスカレートしてさらに訳分からんことをまくしたてる。ああ、Cくん、知らん間に症状が悪化してるよ。

 Aくんはこいつは頭くるくるか?とあきれてる。

 ∧∧
( ‥)でっ? あなたは?

    ( ‥)窓際で早く帰りてーなーと
      -□ ノートに落書き中。

 まあ、反温暖化論なんて基本的には口うるさい委員長と喧嘩しているクラスの痛いやつと近似で、クラスメイトの大部分はそんなものに関心なんかほとんどありゃしない。めんどくせーなーと思うぐらい。

 ああ、でも、そんな喧嘩を端から眺めて、しかしいつもいつも思う。


    (‥ )この世界のどこかにてこの支点がないかとね。
 ∧∧
( ‥)はあ、てこの支点ですか。

 それを用いれば状況を一変させうるてこの支点。もちろん、そんな場所はそうそうないんだ。仮にあっても人間の寿命で感知できる速度で起きるかどうかすら怪しいもんだ。もちろん、そんなことは知っている。知っているはずだけども、知ることと理解することは違うし、それは納得ともあきらめとも違う。

 だからすべてを理解していないからついつい考える。

 どこかにてこの支点があるのじゃないか?

 だけども人間の力では動かせないのではないだろうか?

 いやしかし、それでもまだ見ていない場所に適切な支点があるのじゃないだろか。

 ∧∧
( ‥)状況を変えうる支点。ようするにこの状況から
    脱出したいわけですか。

    (‥ )状況? 状況ね。状況から脱出する方法は幾つもあるんだ。
        自分だけがクラスを出てもいい、論戦に参加してもいい
        状況そのものを破壊してもいい。
        だけども適切なドアが見つからない。

 だから支点が欲しい。そんなことを考える。子供の頃からずっとそうだった気もするし、そういう願いはいつまでたっても忘れない。困ったもんだ。

 ∧∧
( ‥)でも、その支点は究極的には自殺行為ですね。

    (‥ )前にもいったじゃないか。
        人間の命は引き延ばされた死だって。

 実り多い人生も、緩慢な自殺も、それが全力であればたいしてかわらん。

 ∧∧
( ‥)それはあなたの世界観であって、
    オレ様通貨ですね。普遍的には流通しませんよ。

    ( ‥)いいんだよ、この場合は自己完結していれば
        いいわけだから。

 ああ、だけど、状況そのものが壊れたら、みんなどんな顔をするだろう? 怒るかな、笑うかな、それとも泣くのか??

 ∧∧
( ‥)そんな救いはこの世界にないこと、知ってますよね?

    ( ‥)だからノートに落書きするのさ。

 ドアなんてなく、道は1つしかなく、そして支点も出口もない。


 ∧∧
( ‥)そしてそれは

    (‥ )ありきたりな人生だってこったな。

 支点なんて、そんなものありはしない。

 だからいつもあきらめる。

 しかし忘れられない。どこかに・・・
 

 

タマネギ

 
 スーパーで買ってきたちんまりとした花束。水にさしておいたらユリの花が咲きました。

 
    ( ‥)というわけでスケッチ
      -□
 ∧∧
( ‥)テッポウユリかその園芸用の雑種みたいですね。

 
 見てみると、ううん? 萼と花弁の構造がやはり違う。萼は中央の脈が太くなくて密、花弁は中央の脈が太くて周囲がやや開いている感じ。

 ∧∧
( ‥)? チューリップに似ている?

     (‥ )はてね?
      □-

 店頭に飾られたアヤメや公園で咲くキショウブを見る限りだと先の区別の仕方では萼と花弁は見分けられない(違いが無い)ように思えたけども、ユリとチューリップだと脈のあり方において、やはり花弁と萼に違いがあるということだろか? →*

 ∧∧
( ‥)ユリはいわばチューリップの外群ですよね?
    それにこういう違いがあるということは、
    チューリップにとって、これは原始形質ですか?

     ( ‥)かもしれない。それにしてもキショウブは
         そうは見えなかったよなあ
         *キショウブはアヤメ科だけど、この場合、
         それにどんな意味があるのかは不明

 ああ、、でもそもそもキショウブの花の構造知らないのよねえ。ああでもない、こうでもないと考えてふと思う。一番身近でいつでも手に入れられるユリ科(古典的には)って言えば、タマネギがあるじゃあないか。

 ∧∧
( ‥)植えれば芽も出ますしね。
    開花すれば花を調べることが可能だと。

     (‥ )タマネギそのものの内部構造を調べた上で
         食べてしまうこともできるしなあ。

 そろそろ本を読んで調べるにしても、タマネギを植えてみよう。


 ∧∧  では必要なものを
( ‥)
 -( ‥)買いにいかねばな
 



神聖不可侵グラフ

 
 ∧∧
( ‥)でっ?

     (‥ )信念が、データから導いた仮説そのものであるなり、
         仮説から導いた行動方針なりプランなりだとするよね
         →* →*

 しっかりした信念を持つやつは信用ならん

 ∧∧
( ‥)なぜに?

     (‥ )信念それ自体を破壊するような事態に
         遭遇しても行動方針を変えようとしないから。

 あるはこう言えばより正確?

 自分の信念が正しいと信じる人間は経験的なデータを無視するから信用ならん
 
 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね。

     (‥ )信念が正しいと確信した人間が
         自分の考えにとって不利な事例に遭遇したとする。

 その人が、”自分の信念が正しいことを確信している”のであれば、信念をゆるがすような不利な事例を無視するのは、これ道理。

 しかしそれは、仮説の妥当性とその検証を放棄したことと同じ。

 ∧∧
( ‥)つまり、そういう人自身にとっては道理だけども、
    端から見る限り、よろしくないと。

     (‥ )最初に思いついた仮説に
         ずーっと拘泥している状態だろ?
         そういうの困るじゃん。

 あるいはこう言えばいい?

 自分の思いついた仮説が正しいと確信している人は仮説を破壊するような事例を前にしても意見を変えずに無視するから、正直いって扱いに困る。

 より正確に言えばこう?

 自分の仮説を破壊するような事例が次々に現れても意見を変えないほどに、自分の仮説に確信を持っていている人間は扱いに困る。


     (‥ )というか迷惑。危険。
 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ。


 そして仮説の壊れ具合(信念と現実との間のずれの程度)にもよるけども、無数の集中砲火をかわすために信念の周りを嘘と詭弁で塗り固めて、ついにはいわゆる疑似科学状態へまっしぐら。

 ∧∧
( ‥)具体的には?

     (‥ )あー? こう?

 信じていますと述べるファン

 ∧∧
( ‥)ああ、大麻所持とかで逮捕されてもね
    やっていないと本人が言ってますとかね。

     (‥ )もはや、証拠が無くても政府がUFOを隠してるのは
         確実だ状態に到達。

 ∧∧
( ‥)ほかには?

     ( ‥)そうねえ。


 これで必ず日本は良くなる


 ∧∧
( ‥)まっ、ありがちな意見というか思い込みですが

     (‥ )うまくいかんとな、これが嘘と詭弁だらけになって
         ついにはトンデモになるんだな。

 考えてもみれば、理想を追求した国家や団体、運動で粛正があるのは当然だとも言える。

 ∧∧
( ‥)なぜ?

     (‥ )うまくいかない計画や信念を変更(破壊)できないとしたら
         他を破壊するしかないじゃないか。

 うまくいかないのは◯◯のせいだ!! と雄叫びを上げるのは、多分、道理であるのですよ。

     (‥ )でっ、大粛正。
 ∧∧
( ‥)迷惑ですねえ。
 
 信念を持っている奴は信用ならん。というか危険。裏打ちのないジンバブエドルを使え、使えと言い立てて、使えないよ、お前の通貨はオレ様通貨でただの紙くずだよというと逆切れして陰謀論を唱えだす。

 
 

オレ様コイン

 
 信念、それ自体は価値がない。それを裏打ちしてくれる何かがないと通貨たりえない。 →*

 として考えてみた場合、

 ∧∧
( ‥)信念はドル紙幣やお金よりも尊いのです、
   という人もいるでしょうに。
   
    (‥ )それはそうだけど、そんな弁護では
        その信念は流通してくれないでしょ。

 この紙幣なりコインなり、古い時代には塩との引換券であれ、これをしかるべき場所にもっていくとちゃんと必要なものと交換してもらえる。そういう現実と確からしさがあるから、”通貨”として機能するのであって。

 ∧∧
( ‥)それがなくなると紙くずになると。

    (‥ )そうなるといくらがんばってもジンバブエドル。

 そんな信念だめだー、と誰も見向きもしてくれない信念は言ってみればオレ様通貨であって、誰も相手にしてくれない。

 ∧∧
( ‥)オレ様理論もオレ様通貨?

    (‥ )今西進化論とかな。

 今西進化論を信じてたっていいけども、じゃあその”論”に基づいて学術誌に掲載してもらえるような論文を効率的に生産できますか? と問われた時にシンパはどう答えるか?

 ∧∧
( ‥)論文生産には結びつかないでしょうね。
    できるならやってますから。

    ( ‥)だからオレ様通貨にしかならん。

 だから流通しない。今西進化論はすばらしいといくらシンパがいたって、論文を書けなきゃ科学の世界では意味がない。ひどいよ、これはパラダイム差別だよと泣きわめいても、それはジンバブエドル。他のオレ様理論も全部そう。そして誰も信用しちゃくれぬ。

 

 

 

2010年5月20日木曜日

君を背負って歩く

 
 ああ、そうだ。大丈夫なんだ。いいことがあったなんてそれは当然のことじゃないか。何も余計な心配をする必要なんかない。ただ君はあふれる絵を描けばいいのさ。

 ∧∧
( ‥)そしてあなたの方はといいますと、

     (‥ )ヒザラガイの絵を描きました。
      □-

 さてはて

 先日、ちっちゃな水槽のイソギンチャク、1個体が分裂したけども、

 ∧∧
( ‥)そもそも最初、水槽の中にいたのは
    1個体だけでした。

     ( ‥)去年、それが分裂して2個体になったからなあ。

 1個体が2個体に、その2個体のうちの1個体が分裂して現在3個体。しかし分裂しなかった1個体は、奇妙に体が大きくて、間延びしている。

 ∧∧
( ‥)分裂したいんですかね?

     (‥ )水槽の小石の上では分裂できないのかね?

 時々、体がぺちゃーーーーっとのびるけども、分裂はしない。石の上では距離が足りないか? それとも単なる気まぐれか?

 まあ、物は試し。ついている石ごとガラスにちょこんと立てかけてみた。

  ∧∧
 (‥ )ガラスを上へ上へと移動しています
゜|-
     (‥ )何これ? 個体の半分が足ついてないじゃんよ。

 石から移る時にガラス壁に着壁した方が、残りの分裂しそうな体半分を背負って歩いている状態。僕があなたの僕を背負って歩く、というの? というか這っているというべきか。

 移動速度は数時間で20センチぐらいだけども、これまでの印象からすると速い速い。というか、移動距離が長いと見るべきか?

 ∧∧
( ‥)そういえばイソギンチャクたち刺胞動物から
    ビラテリア(左右相称動物)が進化したって
     解釈ありませんでしたっけ?

     (‥ )どうだったかなあ? うろ覚えだけどね。

 ただ、ああいう移動能力を見せつけられると、ここからビラテリアが直に導けそうじゃん、とは思えてしまう。

     ( ‥)まあ、片方の足も壁につけてあげよう。
       -|゜
 ∧∧
( ‥)地に足着けば、分裂するでしょうか?

 
さて、どうだろうか? 指でちょいとガラスに押し付けたらそのまま付着した模様。さて、どうなるか?


 

2010年5月19日水曜日

チキンレースのチキンたち

 
 かつて光合成の罠にとらえられ、有機体に変換されたあげくに地層のはるか奥底へ埋設されたはずの化石燃料。それをくみ出し、燃やすことで気圏に還ってきました二酸化炭素。

     ( ‥)ああ、いい。数千万年ぶりの気圏だ。
 ∧∧
( ‥)炭素くんの大冒険。

 とまあ、こんなことでじょじょにじょじょに温室効果で気温が上がる。


 ∧∧
(‥ )ネットで調べると温室効果や温暖化に対して
\-   懐疑的な意見があるのみならず、ついに大手マスコミまで
     そういう意見を取り上げ始めたみたいですよ。

     (‥ )現政権の25%削減に対する反感が
         あるのかもな。
 ∧∧
( ‥)なぜ?
\-
     (‥ )チキンレースから勝手に降りるなってことだろ?

 レース始まったばかりなのに、なに勝手に飛び降りちゃってるんだよ、こらーーー!! という感じ?

 ∧∧
( ‥)温室効果ガス削減、あれはチキンレースだったんですか?

     (‥ )じゃないの?

 チキンレースだよね。あれ。理由なき反抗な。

 ∧∧
( ‥)チキンレースのはずなのに、二酸化炭素は温室効果の原因でない、とか
    そもそも温暖化が起きてない、起きても平気って論がはびこるのは
    おかしくありません???

     (‥ )一見するとおかしいね。チキンレースは危険を踏まえたもの
         だけど、温暖化懐疑論は危険それ自体を否定する
         ことだからなあ。

 でも、あれだ。”まとも”な奴は「危険だけど、いや危険だからこそチキンレース続けようぜー!!」って言えないだけかもしれない。”まとも”なやつってのは崖を見ないでレースを中止する理由の方を無い知恵しぼって考える。


 ∧∧
( ‥)温暖化懐疑論が”まとも”ですか?
    先日読んだ記事はひどい内容でした。

     (‥ )あれもそうねえ、25%削減なんてしたら
      □-  大変だよ、失業しちゃうよって内容で、しかも最後は
          仮に温暖化しても日本は大丈夫って言うわけだろ?

 ようするに翻訳するとこう?

 レースの行き先に崖なんかないからチキンレースする意味ないよ!! だからこんなことやめようよ。・・・・・いや、ひょっとしたら崖があるかもしれないけど、その崖はたいしたことないから(たぶん、たぶん、大丈夫、大丈夫だよ)、だからチキンレースしても大丈夫だけど・・・・

 ∧∧
( ‥)でもやめようよ?

     (‥ )そういうことじゃね?


 なんだよ結局はチキンじゃないか。それだったら崖があるから危ないです、と最初から”普通”に言ってりゃいい。

 ∧∧
( ‥)
   ( ‥)というわけでだな。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
◯ ==== ◯ ばるんばるん



 ∧∧
( ‥)降りていい?

     (‥ )なんで? 
  

         

2010年5月18日火曜日

どれがどれか?

 
 たぶん、オモダカと思われる植物をスケッチ。これも単子葉植物。葉っぱを1枚とって考える。むむむっ??

 ∧∧
( ‥)どうですか?

     ( ‥)ムサシアブミの葉脈もこういう葉脈の
       -゜ 変形と考えるべきか。

 ∧∧
( ‥)ようするに?

     (‥ )先に示唆したように→* やはり
      ゜-  最初の葉脈の解釈の仕方が悪かったようなんだな。

 植物の葉を走る葉脈は何度も分岐する。これが、分岐の順序や配置が変わらないけども座標が変形するというか、そういうことになったらどうなるだろう? 例えばの話、AとA’が同じだと思っていたけども、実はAとBが同じと考えるべきかもしれない。

 ∧∧
( ‥)という状況であると?

     (‥ )たぶん以下のような状況ではないかと推測。

||| という上下に走る平行の脈が左右に広がったとする→|  |  |

次に|  |  |の間に二次的な脈が入るとする。つまり→| ̄ ̄| ̄ ̄|
                              ̄ ̄  ̄ ̄

 ∧∧
( ‥)だから一見するといわゆる双子葉植物の
    葉っぱのように見えると。

     ( ‥)そもそも、よく見てみればササの葉だって
         こうなのな。| ̄| ̄|
                 ̄  ̄
 ササでは縦の脈が強くて、しかも密に走っているので葉脈は格子状っぽくなっているなんて思えないけども、縦脈の間が広がった上で横の二次的な脈が強調されるとムサシアブミの葉脈と対応しそう。

 ∧∧
( ‥)その妥当性はどう示します?

     (‥ )そうさねえ。そう解釈した方が対案、つまり
         双子葉植物の葉脈を変形させるよりも
         ムサシアブミの葉脈をうまく説明できそうだ、
          そういう感じかな?

 あるいはこう? 平行脈と考えるよりは、カテゴライズを拡大し、”脈が格子状であるもの”、と受け止めた場合、ムサシアブミとオモダカはそれに含まれうる。そして


     (‥ )そして他の特徴もそのくくりを支持するように見える。
 ∧∧
( ‥)でもまだ花の問題が残っていますね。

 
 オモダカの花とチューリップの花はかなり良い具合に対応してくれそう(ただし、雌しべ、雄しべの問題あり)。だけどもムサシアブミはさてどうだ。

 

2010年5月17日月曜日

ムサシアブミとチューリップ

 
 3年前、森の中で見つけて種子を少しばかしもらって育てたテンナンショウ。3年目のこの春。珍妙な花が咲いて、そしてしおれていく。

 ∧∧
(‥ )テンナンショウ属のムサシアブミ、、ですかね?
\-
     (‥ )みたいだね。同定は後ほどすることにして。

 
 しおれ切る前にスケッチする。それにしてもと思うけど、このムサシアブミとチューリップが同じ単子葉植物とはとても思えない。あまりに違いすぎるよなあ、この人たち。

 ∧∧
( ‥)前にも話題にしましたが、葉っぱのこの葉脈が
゜-  平行脈なんですかね??
 
     (‥ )平行っちゃ平行なんだよな。

 見た目は普通に双子葉植物(多系統群)の葉っぱに見えますが。

 ああ、葉脈の解釈の仕方が悪いのかもしれない。そうだ、植物の解剖学がそもそも分かってないんだよ。昔、ざっと眼を通しただけでは身にもつかんし、話になんかなりやしない。

 ∧∧
( ‥)ムサシアブミが”サトイモの仲間”だってのは分かりますけどね。

     (‥ )そうねえ、少なくとも園芸店のサトイモ科たちと
     ゜-   比べて違和感はないよねえ。

 広い葉っぱ。葉柄だけで構成されたような体。花が集合したと解釈できる棒状の花序。それを包むいかにも葉っぱが変形しましたよ的な構造物。

 ムサシアブミがサトイモの仲間であることは(あくまで直感的には)よく分かる。

 だからムサシアブミがチューリップと単系統群を作る、という問いは、サトイモとチューリップが単子葉植物という単系統群に所属するか? という問いかけとほとんど同じと言っていいくらいの近似、たぶん。

 ∧∧
( ‥)でも名詞が変わっても問題解決にほど遠いんですけどね。
    サトイモとチューリップが単子葉植物であることを
    示しなさい。

     (‥ )と、言われると、頭抱えちゃうよねえ。
         この問題解決に必要なピースはなんだ?

 解剖学の知識か、間を埋めるintermediateか? というか両方ですか、そうですよねえ。でもどれよ??

 
 こういう時、これはなんとか目のなんとか科ですよ、といかにも訳知り顔で百科事典の配置を教えるだけならどんだけ楽か。

 だからいるんだな。サイエンスライターなのに「これこれが○○でないのはこれこれが□□だからなのである!!」って分類の配置だけを書いちゃう奴が。


 ∧∧
( ‥)でも、それは説明じゃないですよね。

     (‥ )赤道ギニアの人が問いかけました。
         東京と大阪の違いは何?

 ∧∧
( ‥)あいうえお順で東京はタ行に、大阪は
    ア行に配置されています。

     (‥ )説明じゃないよな。

 分類の配置だけを伝えて説明とは、それは資料を探すに便利であるが、地球上における都市の座標を教えるよりも説明から乖離してないかい? 都市の座標は強烈に確からしいが、分類の配置は時として確からしさをまったく反映していない任意。

 ∧∧
( ‥)でっ、サトイモがタンポポよりもチューリップに
    近縁であることを根拠に基づいて説明してください。

     ( ‥)だめだな、現状では歯が立たない。


 足りないのは分かるけども、何を持って補充すればよいか分からない。


 ∧∧
( ‥)そろそろ本を読んでは?

     (‥ )もうちょっと待って。

 

あなたの信念はドルに換算するといくら?

 
 信念って言葉はよくわからないけども、思うに”かくかくのごとくすれば良い”ということであるらしい。

 
     (‥ )ようするに仮説だな。
 ∧∧
( ‥)はあ、仮説ですか?

 人間が行うことはほぼすべて経験に基づいたものなので、つまるところ人は手にしたデータを何らかの手段で処理して導きだした答え、すなわち仮説に沿って行動する。その仮説が信念ってやつ。

 ∧∧
( ‥)最低限、それで近似だと?

     (‥ )たぶん。例えば、かくかくのごとくすれば世の中
         良くなる!! そう訴える人は、なぜなら
         しかじかのごとくであるからだ、と根拠を
         申し述べるだろ?

 経験に基づいて判断するのが人間で、判断の根拠を(最低限ご本人にとっては)理路整然と申し述べるのだから、誰もが根拠(データ)から導いた仮説(信念)に沿って行動している。

 そう言えばオッケー?

 あるいはこう?

 根拠(データ)から導いた仮説(世界はかくのごとしであるというモデル)から考えるに、しかじかのごとくすれば状況は改善される。その確信が信念。

 ∧∧
( ‥)つまりあなたの解釈では信念なる言葉は
    仮説そのものか、仮説に基づいた行動指針であると。

     (‥ )あるいはこう? 信念とは自身の持つ仮説に基づいた、
         ”現状よりも利益増大が見込まれるプラン”と
          そのプランの提案、あるいは実行。


 とはいえ、信念というものはそれ自身ではまったく意味がない。


     (‥ )あるいはこう? X軸、Y軸の数値が記されていない
         グラフそのものを見せられても、それがなんだか
         分からない。
 ∧∧
( ‥)数値を見せられても、信用できない時もありますけどね。
    マルチ商法とかインチキ科学の怪しげな説明とか。

 データ自体の妥当性、データを処理した方法の妥当性、提案された仮説(データを説明するグラフ)の頑強性、方法論自体の妥当性。

 信念それ自体は、ただの裸の王様で、それが流通する紙幣なのか、ただの紙くずなのか分からない。


     (‥ )火星人にアメリカドルとジンバブエドルを見せても
         区別はつくけど、価値は理解できないだろうしなあ。
 ∧∧
( ‥)信念の価値を保証する裏打ちを普遍的な尺度で
    見せろ、ということですか。


 例えばあなたの信念は、ドル換算するといくら?

     (‥ )あるいはこう? そのプランそれ自体の妥当性を
         普遍的に流通しうる媒体に換算するといかほど?
 ∧∧
( ‥)金とか塩にですか。

 
         
 

2010年5月16日日曜日

取りあえず平気です

 
 ウグイスが鳴く公園で電話を待ち受けしたくてキンポウゲをスケッチするかたわら、出かける。キンポウゲはまだ咲いている。ありがたい。

 ∧∧
( ‥)どうですか? ヘビイチゴはキンポウゲよりも
    バラに近いを論証できそうですか?

     ( ‥)違いがあるのは分かるのだけどね。

 違いがある=別系統(雑な表現)ではないので。

 そういえばキンポウゲは有毒と聞いた。ははーん? ではかじってみればわかりますかね?

 ∧∧
( ‥)どうですか?

     ( ‥)もっしゃ もっしゃ
         うーーーむむむむ???

 別になんとも・・・。味では識別できないか?

 ∧∧
( ‥)呑み込んだら?

     (‥ )それは勘弁してください。

 共有派生形質:食べたらお腹が痛くなります

 取りあえずそれは却下


 閑話休題


 例えばこんな話。再現できない出来事は科学ではない。という主張。

 ∧∧
( ‥)なんと答えますか?

     (‥ )復元はできるが、再現できないのがあなたの人生。


 だからお前の人生は科学ではないし、ゆえにお前の主張は論ずるに値しない。


     (‥ )といっておちょくる。
 ∧∧
( ‥)はあ。


 例えばこんな話。実験できないものは科学ではない。

 ∧∧
( ‥)これにはどうおちょくるんですか?

     (‥ )実験できないものは科学ではない、という仮説の妥当性を
         実験によって論証せよ。

 論証せよ。論文の出典があるととても助かる。

 さて、閑話休題


     ( ‥)無事に飛んだかな。
 ∧∧
( ‥)丘の上は風がさわやかですね。

 
 

2010年5月15日土曜日

痛くないですか

 
 水槽の中にいるイソギンチャクくん。最近はガラスにへばりついて、そしてだんだんと体が長く、楕円形になっていく。

 ああ、また横分裂をする気だな、と観察していると体がだんだんと細長い楕円状に、さらに亜鈴状になり、今日の夕方には体の中央がみちみちと引きちぎれ始めた。

 そして画材を買いに出かけて帰ってみると

 ∧∧
(‥ )2個体になってます。
゜。 
     (‥ )おー、完了したか。

 それにしてもずいぶんと素朴で乱暴な分裂だ。

 イソギンチャクの足(固形物にくっついている部分のこと)を付着面から見ると放射状の構造が見えるけども、それが体の両端に各々できて、そこからそれぞれの部分が別々の方角へ移動するようにして、そしてついにはちぎれるという感じ。

 ∧∧
( ‥)途中で胃が裂けて、貫通しちゃいますもんね。

     (‥ )それこそ巾着袋を横にのばして
         2つに裂いちゃうみたいなもんだもんなあ。

 繊維状のものが見えたりするけど、あれは位置からすると胃の内部っぽい。いや、おい、人間で考えてみればどえらいことだ。痛くないんだろうか? 

 いやまあ、突っつけば体を丸めるようにイソギンチャクは回避行動をとるのだから、そういうことは分かるんだよね(当たり前かもしれないけど)。

 では、さてもさても、体が千切れるようなことをしているのに、そこから回避行動をとらないとはこれいかに?

 ∧∧
( ‥)ゆーーーっくり力を加えると、
    体が流れるよう伸びて、痛くもなく
     自然とちぎれるとか?

     (‥ )軟らかいので、長い時間をかければ
         組織が流れるって寸法かい?

 どうだろう。
 
 あと不思議なのはほぼ同じサイズの2個体になっていること。

     ( ‥)力の入れ具合がこう、絶妙なのかね?
 ∧∧
( ‥)足がまず2つの同じサイズに分かれるので、
    牽引力は一緒だとか?

 いや、でも牽引する最大出力が同じだってことと、ある時点で牽引する出力が同じだってのはイコールじゃないよねえ?

     (‥ )ちぎれるまでは神経がつながっているはずだから
         タイミングや出力を均等にしているのかね??
 ∧∧
( ‥)考えてみればすごく器用ですよね。

 
 ああん? すると素朴かつ乱暴な分裂という感想は誤りなのか?
 

 

本気じゃないでしょ、それ?

 
 園芸店でイチゴの鉢植えがあったので買った。

 ∧∧
(‥ )基本構造はヘビイチゴと同じようです
 ゜-
     (‥ )よしよし、後はバラが欲しいね。

 それにキンポウゲももっとちゃんと観察しないと。いや、でももう花終わりかかってるか? どうだっけ?

 ∧∧
( ‥)それと、そもそもこの追求が本の役に立つかどうかですよね?
゜-

     (‥ )ああ、そこ問題ね。


 さて、閑話休題

 そういやあ、こんなことを言う人がしばしばいる。科学者だって絶えず科学的なわけではありません!!

 ああ、そこで先日、ふと思い出した。もうずいぶん前のことである。ある研究者と話している時、その人が曰く、「血液型占いって当たるよねえ。」

 ∧∧
( ‥)問題ない?

     (‥ )問題ない。別に生徒を血液型で区分しているわけでもないし。
         本業もちゃんとやってるしね。

 というか、その人だって本気で信じてないでしょ。

 ∧∧
( ‥)そう?

     (‥ )信じてたら論文を書くさね。

 血液型占いって、あれがもしも本当ならそりゃあ大変なことなんだ。血液型を決定する遺伝子が多面発現して人間の行動を決定づける役割を果たしているか、さもなければ血液型を決定する遺伝子と行動を決定する遺伝子が染色体のごく近くにある(連鎖している)かなんかなわけだし。

     (‥ )しかもそんな形質が多型状態(つまりA,B,Oが共存)
         しているわけだろ? なんでそんないかにも重要な形質が
          多型状態で維持されているの?
          って考えたらそりゃあ大変ですよ。
 ∧∧
( ‥)そうですねえ。

 なんで多型? 中立で現在は浮動状態ですか? それとも超優性ですかね?(ホモ接合よりヘテロの方が有利なので多型が保たれる) それとも頻度依存ですか?(例えば1が増えると2が有利に、しかし2が増えると1が有利に) あるいはある場面ではこちらが、別の場面ではあちらが有利になるという状況だからですかね。

 その上、そんな状況にある「行動を決定する遺伝子」の存在が血液型を見るだけで判断できるのだとしたら、集団における「行動を決定する遺伝子」の動態が容易に分かるはずだし、そうなると、それはもう革命的なことではなかろうか? その気になれば人類の知能と心、行動の進化を読み解くツールたりえるかもしれない(ああ、こんなこと誰かが先に言っているのでしょうね)。

 ∧∧
( ‥)でもそんな研究、誰もしないと。

      (‥ )つまり本気じゃないのさ。

 これはいける!! と思ったら黙って研究するだろうし、論文にする前にべらべらしゃべったりはしない。
 
 ∧∧
( ‥)そういう意味では

      ( ‥)血液型占いを信じている人って
          見た事ないんだよね。
 
 「あたるよねー」と言っている分には(いやがる人もいるので倫理的には問題があるかもしれないけど)、別にどうということはない。

 しかし「信じている!! なぜ認めない!!」とまで踏み込むのであれば、他人を推し量る前にちゃんと論文にしようじゃないか、それが順序ってもんさ。さもなければそんなもの、信じているに値しない。それは思い込みや勘違いと識別できません。

 ひるがえれば、科学者は絶えず科学的なわけではない、というのも何言っているんだかよく分からん。


      (‥ )むしろそれは単純に経済の問題ではなかろうか。
 ∧∧
( ‥)ああ、彼らは投資に値するだけの成果(論文)が期待される時だけ
    科学というスキルを発動すると。

 野球選手だっていつも野球やっているわけではないよね。

「野球選手なのに彼女とドライブとはこれいかに」、とはこれいかに?

 
 
 

ぷろ

 
 ∧∧
( ‥)でっ? 口蹄疫におけるネットとマスメディアの
    乖離ってなんだったんだと思います?

     ( ‥)そーねー

 こんな説明はどう?

:メディアは組織であり、個人で動けない、許可が必要だ。彼らは(販売する)情報の取捨選択をしなければいけない。それが彼らのひとつの強みであり信頼性につながるのだが、だがしかし、その行動は倫理や信義、信用性だけでなく、経済によっても制限される。

 ∧∧
( ‥)でっ、関心がないか、まっいいかー、とか
    これはそのうち終息するでしょっ、いいよいいよ、
    と思った情報は切ってしまうと。

     (‥ )あるいは現地(現場ではない)までわざわざいかないとかね。
         取材は投資、あるいは出費。無駄なものをはぶくのは
          当たり前なことさね。
 
:反対にネットは日本中にちらばった個人の集合体で、構造はあるけども会社のような組織ではない。だから情報は玉石混淆でゆえにそのままでは信頼性が概して低い。しかし極端に単純化するといかなる現場にも出現できるので、マスメディアが取りこぼした情報を拾ってこれる。

 ∧∧
( ‥)普通だったら一部界隈の話題で終わるのでしょうけども。

     (‥ )切り捨ててよいとメディアが判断した事柄が、
         終息しないで拡大すると、プロであるはずの
         メディアよりも先にネットが大きく動き出して、
         メディアが後追い、面目丸つぶれってことになる。

 まあこんな説明は当たり前だし、陰謀論よりもつまらない。そしてありがちな話なんでしょうね。

 ああ、しかし。そもそもこれはそんなに取り上げずにおいて大丈夫だろう、という予測が正常に機能するには

 ∧∧
( ‥)その現象が拡大していく仕組みや
    その現象が終息する仕組みを知っていないと
     予測は当たりませんね。

     (‥ )どんな感染症か、どのように感染するのか、
          感染を食い止めるのに必要なものは何か、
          必要なものを送る補給路や体制はどのような
          条件と数の時に機能するのか、その機能は
          感染拡大とどう平衡するのか?

 もちろん、そんな仕組みを知っていなくてもある程度予測することも可能。

例:感染症Aは早期に食い止められた 感染症Bは早期に食い止められた、ゆえに感染症Cも早期に食い止められるだろう

 ∧∧
( ‥)でも、すべての感染症が同じ振る舞いを示すわけではないですし、
    同じ感染症でもいつも同じ条件で拡大するわけではないですよね?

      (‥ )これまでそうだった、だからいいさ。そういう
          比較的素朴な予測で作業していた時に、
          そこを突かれるとなすすべがないだろうな。

 仕組みを知っていないと予測は当たらない。だけど、調べにいかないと仕組みは分からない。しかし素朴な予測で重要性が低いと判断したら調べにいかない。だから仕組みが分からない。すると予測が当たらない。

 ∧∧
( ‥)挽回するにはどうすればいいんでしょうね?

      (‥ )選択肢は色々あるだろうね。

1:現地(現場ではない)にいくのみならず、周辺取材もして、仕組みも状況も状態も、一番重大な要素をも把握してプロとしての実力を記事にする
2:ネットはばーか、オレ様達がプロだ、と取りあえず主張してから優先度を上げて記事にして、いつものルーチンワークでお茶を濁す(経済的に効率がいいし楽)
 
 ∧∧
( ‥)でも、現状把握って大変ですよね?

      (‥ )そりゃあね。マスメディアは時間がかかるもんさ。

 そういえば、こんなことがなかったっけ? ユーゴ内戦の時、メディアで「モスレム人」という言葉が使われた事があると記憶。あれはなんとも奇妙な言葉で、最初聞いた時は、それムスリム(イスラム教徒)のことじゃないの? と思ったけども、これがなかなか是正されない。

 ∧∧
(‥ )ユーゴではイスラム教徒であるムスリムも民族扱い
\-   だったんでしたっけ?

     (‥ )うろ覚えだけどもそうだったかな。
         民族の定義は恣意的で曖昧で、お国の
         立場によっても違うからな。

 あれはそれを鵜呑みにしたのかもしれない。

 いくら情報/報道のプロだといっても一番妥当な仮説を発見するプロとは限らないし、例えそうであっても状況把握には当然のことながら時間がかかる。

 
 

2010年5月14日金曜日

ハツカダイコン

 
 ハツカダイコンが育ったので引き抜いてスケッチ。アブラナ、ヘビイチゴ、ハツカダイコンとスケッチするとさすがに

 ∧∧
( ‥)肩がこりますか?

      (‥ )こりはしないけど、心理的には
        -□ なんか近似?

 こういうことを思うと、漫画家って人たちの体がどうなっているのか一度聞いてみたいもんだ。

 ∧∧
( ‥)絵を描き続けるだけでなく、ネタとストーリーも
    同時に考えているわけですからね

      (‥ )おまけに〆切りのみならず、打ち切りの恐怖にも
          耐えながらそれを続けるわけだろ?
  
 とてつもなく途方もない。

 ∧∧
( ‥)でっ? 話を戻すと。

      (‥ )ハツカダイコン、改めて食べて思ったのだけど。

 維管束が中央にまとまってあり、それが根っこの先まで届いているらしいことからすると、肥大したのはその周辺の組織で、そこが膨張(水ぶくれというの?)している、のかな? 細胞が膨らんでいるのか、あるいは数が増えているのか。膨らんでいるっぽいように思うけども、どうだろう?

 ∧∧
( ‥)今度は食べる前に顕微鏡で観察してみましょうか?

      ( — —)あー、その前に一休みします。

 花芽がもう出ようとしている。まもなくその時だ。

 

 

漫画

 
 某、M氏の日録を見る

 ∧∧
(‥ )あなたが関わったダーウィン漫画の紹介が画像つきで・・・
\-
     ( ̄  ̄;)うへっ

 ∧∧
( ‥)一応、シナリオを担当し、漫画家さんのアイデアに
    それでいきましょーとしたのはひとつにはあなたです

      (‥ )はいそうですね。

 
 というわけで、そのうちに紹介コンテンツをつくらないと。

 
 

ヘビイチゴ

 
 冷気がはいってきたせいか、公園は妙に涼しかった。ともあれ、アブラナをスケッチした後、ヘビイチゴをスケッチする。

 ヘビイチゴはサクラと同じくバラ科。

 ∧∧
( ‥)本当ですか?? 花の様子がずいぶん違いますが?
 ゜-
      (‥ )まあ、言われりゃそうだよな。

 
 何て言うの? 雌しべがもしゃっと集まっているというの? その様子たるやサクラとはずいぶん違うよねえ。萼が筒状でないのも違うし、萼そのものも何だこれ状態の奇妙な形。

 ∧∧
( ‥)まあ、イバラなどと比べれば
    その差異も埋まるという感じなのでしょうか?

      (‥ )・・・のかねえ?
 
 そろそろ本を読んで調べ始める頃合いか?
 
 ∧∧
( ‥)本を読むより先に、自力でヘビイチゴが
    キンポウゲよりもサクラに近いことを論証せよ。

      (;— —)うへーーー

 
 例えばの話、かく問われたら、さて、なんとする。
 
   

陰謀論

 
 しばらく前から口蹄疫に関してネットで拡大していった噂に曰く、マスコミは農林水産大臣が現地入りしてから口蹄疫の問題を大々的に取り上げ、すべての責任を宮崎県や官僚などに押し付ける気だ。

 でっ

 ∧∧
(‥ )例えばネットで見る日経のニュース→*だと
\-   県や農林水産省の責任のようになってますね

     (‥ )まあ、書いている個々のことは本当かな。

 とはいえ、個々の事柄に関しては本当のことを書いているのに、全体では大嘘になるということもあるので、個々の情報が本当であること=良い記事です、では必ずしもないのだけども。

 ネットでは読売新聞なんかもやり玉に上げられているらしい。

 ・・・

 あれ? これって、「ある仮説(この場合は陰謀論)が導いた”非常に限定的な予言”が的中した」という事例になるわけ? (例:相対性理論によれば日食の時、太陽近傍に見える星の位置がずれるという非常に具体的で奇異で限定的な予言が的中したので確からしさが上昇する)

 ∧∧
( ‥)するとあれですか? マスコミは政府とグルだ、という
    陰謀論の妥当性がこの予想の的中でもって
     急上昇というわけですか?

     (‥ )ああ、どうだろう? だって陰謀という余計な前提を
         使用しないもっとシンプルな仮説でも説明はできるだろ?

 例えば「マスコミは口蹄疫に興味がないし、いちいち調べんのめんどくせーと思ってた仮説」=「陰謀なんかないよ、僕らは無関心だっただけだよ仮説」(以下、陰謀なんかないよ仮説と一律に呼称)に基づけばこう

:めんどくさいんでー、大本営発表を鵜呑みにしました。あっ、でも発表の数字とかはちゃんと裏とってるよ

 ∧∧
( ‥)でも、困ったことに、この「陰謀なんかないないよ仮説」では
    マスコミは県や官僚に責任を押し付ける、
    という予想は導けないですよね。

     (‥ )そうだねえ、でも、こう考えればどう?

:どんな政府であれ政府自身は責任をとりたくないのだから、県と官僚のせいにするのは当然であり、それをめんどくさがりやのマスコミが鵜呑みにするのはこれもまた当然であるから、そのような記事の出現は当然である

 ああ、だけど、これは予想でもないし、予言でもないなあ。説明だ。


     ( ‥)しかも後づけにしか聞こえないし。
 ∧∧
( ‥)弱りましたね。後づけではいかにも議論が後退的です。
   *ようするに言い訳がましく良くない姿勢という意味


 ああ、じゃあこうしよう。

 陰謀仮説と「陰謀なんかないよ仮説」を識別できる状況ではどちらが有利かで改めて考えよう。

 陰謀仮説ならいかなる時でもマスコミは政府以外の責任にするだろう。

 「陰謀なんかないよ仮説(以上のバージョン)では、無関心な時だけマスメディアは鵜呑みにするのであたかも政府を擁護しているように見えるだろう。しかし関心がある時はまったく異なる振る舞いを見せるだろう。

 ∧∧
( ‥)その無関心と関心の違いはなんですかね?

     (‥ )情報が金になるかならないかだろ?

 おそらくこういう? 大麻で追われるアイドルは金になる、畜産業にとっては深刻だが人間に伝染しない地方の事件は金にならない

 ∧∧
( ‥)ひどい言い様です。

     (‥ )そうね、この解釈はひどいと称される解釈かもね。
         だけどもそういう解釈をされるようなことをしでかしたのは
          他でもない、彼らだよ。

 
     
 

2010年5月13日木曜日

誤植がないのはすばらしい

 
 ∧∧
(‥ )ついに宮崎の口蹄疫問題で松永さんのブログ→ 
\-   検索にひっかかってきました。

     (‥ )やはりひどい状況みたいだなあ。

 感染がどんどん拡大していく一方で、テレビ、新聞はほとんどスルーしてしまうために、ゴールデンウィークのあたりからネットでは違和感付きの話題になりはじめ、それでも担当大臣は外遊に出かけたまま帰ってこないし、先日、ついに処分(予定も含むって言うの?)頭数が6万頭を突破したのに大手マスコミはあいかわらず小さい扱いのまま。政権擁護の陰謀だとか、意図的に日本の畜産業を破壊するつもりだ!! とか、政治主導なので官僚が動けませんとか、実は風評被害を防ぐつもりで黙ってました、とか、ありとあらゆる憶測、仮説、噂がネットを駆け巡っていたけども。

 感染が拡大していく一方で情報が事実上無いも同然で、国の対応も見えないとなったら(ああ、あのタイミングでの外遊は最悪だったよね)、そりゃあねえ、隙間を補填する仮説が有象無象に出てくるさ。

 ∧∧
( ‥)大手マスコミもようやく動き出した感じ?
\-
     (‥ )どうだろ? 家にはテレビがないから
         マスコミの動態は直には確認できないね。

 そうねえ、自分で見て、聞いて、確認した事柄だとて、極端な場合には偏った仮説に基づいて収集した、ものすごく偏ったデータでしかない時があるのだけども、

 ∧∧
( ‥)それでも自分で見て、聞いて、確認した事柄で判断するのは
    圧倒的に大事でしょ?

     (‥ )そりゃあね。感染拡大の危険があるから
         現場に入れなくても宮崎県には入るとか
         あるいは現場の人間に電話で聞くとか、そうしないとね。

 先のように陰謀論の格好の餌食にされる大手マスコミの動き。ネット配信のニュース記事を見る限りだと、現地(現場ではない)にいった、見た、聞いた、歩いた、尋ねた、という内容にはあまり見えないよなあ(例えば電話取材で○○さんがこう言っていた、というような具体的な記述がない)。

 ∧∧
(‥ )支援資金とかの数字は細々と書いてありますけど。
\-   
     (‥ )ああ、そういうのはマスコミしっかりしてるよ。
         ちゃんと裏もとるし、確認する係もいるし。
          誤植だってめったにないだろ?

 ∧∧
( ‥)でもこれ、そういう問題ですか?

     (‥ )彼らにとってはそういう問題だった(過去形)
         のじゃないの?

 陰謀論を持ち出すまでもないのでしょうね。たぶん、どうでもよかったんだろう。無関心ってのはそういうことだ。

 そして、そうだね、歩くのは大切なんだ。

     ( ‥)おいちゃんも他人のこと言えんのよね。
         いかに分野違いと言えども、宮崎にいってもいないし、
         先の方のように電話取材もしていないからね。
 ∧∧
( ‥)そうかもしれませんが。

 
 ああ、でもこれがあれか、組織ジャーナリズムが駄目になっているってやつなのか。

 
 

お前の当たり前の知識を論証せよ

 
 昨日の神奈川県、中央では雷が鳴った。西部から雨とともにやってきたらしい。今朝は奇妙に涼しいけども、寒気だか冷気だかが入ってきたんだろうか。昨日は不安定だった天気も、今日は涼しい代わりにすっきりしてる。

 さて、

 ふと本屋にいったら温暖化懐疑論を唱える人の寄稿がある雑誌が眼についた。肩書きによると大学の教官らしい。

 
     ( ‥)というわけで買いました。
 ∧∧     -□
( ‥)なにゆえに?

 今度の本でごく簡単にだけども温室効果に触れなくちゃいけないので。懐疑論者の人の意見も簡単に眼を通すにはいいかなと。

 残念なるかな、懐疑論ってはいかなる分野のものであろうが、そのほとんどはどうしようもない(たいていの場合、オレ様に理解できないのだからそれは間違いに違いない、という程度の)シロモノ。

 懐疑論で唯一、聞くに値するのは”現象を説明する同等かそれ以上の説明能力を持つ対案が示された”、場合であって、他は無視してかまわない。無視したところで、どうせ議論の行き着く先の”ぶれ”は、多分誤差の範囲内。


     (‥ )そういう視点からするとこういう短い寄稿っていいね。
         まとめられているから、知る必要もない細かい議論
          を語られずにすむからな。
 ∧∧
( ‥)ああ、そういう。

 とはいえ、その内容たるや。

 ∧∧
(‥ )ひどい内容です・・・・
 □-
     (‥ )ああ、温室効果のことを何一つ知らなくても
         文章が破綻しているって分かるだろ?

 どのくらいひどいかというと、「恐竜(鳥類を包含する)の大腿骨頭は90度の角度で寛骨臼にはまり込むから前後軸に回転する。ゆえに股割りができないし、ゆえに足の裏を外に向けることができない」というぐらいに文章が破綻。

 あんたの中では名詞Aは名詞Bを包含しているのかもしれんが、まずはそのことを論証しないと、飛躍にしか聞こえないぜや。

 ∧∧
( ‥)でも文章やロジックが破綻している=答えが間違っているではないし
    破綻していない=ゆえに答えが正しい、でもないですよね。

    ( ‥)そして言っていることのすべてが間違いでもない
      -□ まあ、当たり前な話だけども。

 確かにあの島はね。

 時に人は懐疑するのは健全だうんぬんというが、大事なことを忘れちゃいませんかね。何か当たり前に知っている知識が妥当であることを論証すること、それがそもそも大変なことじゃございませんか。

 ∧∧
( ‥)テンナンショウとチューリップが単子葉植物と呼称される
    単系統群に所属することを論証せよ。

    (‥ )それは容易なこととは思えないねえ。

 ある種の植物(複数)が単子葉植物であることは多くの人が知っていることかもしれないけども、ではそれを論証せよと言われたら何人が答えられる? 平行脈が共有派生形質だと言うは簡単だが、

 ∧∧
( ‥)テンナンショウのあれが平行脈なんですか?

    (‥ )平行脈だと言えばそうだけどね、
  
 しかし、私はあれを見るとひるみます。

 当たり前の知識を論証することは簡単じゃあない。

 当たり前の知識に懐疑を持つのは誰でもいつでもできる。問題は”懐疑論の懐疑そのものの妥当性”をどう論証するのか? であって、そうであるのなら、まず先に、”当たり前の知識をどう論証するのか”を知っていなければいけない。そしてそうであるのなら、懐疑論の論証過程は知る必要はない。妥当とされた仮説の論証過程を知っていればそれでよい。

 ∧∧
( ‥)それでもなお、知る必要が出てくるのは。

    (‥ )同等の能力を持つ対立仮説が出現した時だね。

 

2010年5月12日水曜日

考えてみればそんな難しい話じゃないですよね

 
 出窓に隔離しているナガミヒナゲシ。花はそれぞれ1日置きぐらいに現在までに3つ咲いて、そして順調に実が成長しているように見える。やや影になっているのでそれで実りが悪くならないか心配ではあるのだけども、特に重大な問題はない様子。

 ∧∧
( ‥)やはり自家受粉でしょうかね。

     (‥ )検索するとそうだって話が引っかかってくるね。
         まあ、結実するまで実感は持ち越そう。

 結実するとナガミの長い実の蓋はもぎゅっと上にのびて、鍋の蓋が少し上がった状態になり、芥子粒と呼ぶにふさわしい小さな実がさらさらとこぼれる。

 さて

 でっ

 ∧∧
( ‥)このことについてですか?
  →*

     (‥ )考えてみれば、もっと手短に言えるよな。

 立派なアナウンサーだかなんだかになりたくて夢と希望を持って入社。お前、野球のレポーターをやれと言われたのだが、知識はないし、興味も持てないしルールが難しい。まあいいやとそのままインタビューをするのだが、監督や選手どころか同僚や同業者にさえ、「お前、おかしくね?」と”不当な扱い”をされるので、「皆さんはお客さんからお金をもらって仕事しているんでしょう? だったら素人の質問にきちんと答えるのは当たり前ではないですか!!」と”正論”をかますのは結構ですが、私が思うに、そういうことをすると痛い人に見えると思います。

 
    ( — —)疲れたから寝ていいすか?
 ∧∧
( ‥)薩摩切子と大砲で力つきましたね?

 
    (— — )あー、干しアンズ、うますっぱ。
 ∧∧   ゜
( ‥)寝なさいよ。

 

2010年5月11日火曜日

分かりやすい説明で考えたらそりゃあ間違えるでしょ

 
 分かりやすいは正しいと矛盾する関係にある。

 ∧∧
( ‥)あなたの提案したコンテンツです
  →*

      (‥ )もう間もなく、この内容はバージョンアップしなければ
          いけないのだけども。

 その前にふと思った。分かりやすい説明は正しい説明ではない。だとすると、

   
      (‥ )分かりやすい説明(だけ)を読んで物事を考えてる人が
          時としてオレ様理論屋になるのって
          当たり前だよね?
 ∧∧
( ‥)あ? あああ、言われればそうかも
    知れませんね。

 分かりやすい説明とはしばしば不完全な説明(正確さにおいて劣化している)であるし、それに基づいて論を構築すれば、そりゃあ歪みも出るよな。うまくいかないのは当然。
 
 ∧∧
( ‥)もちろん、結果的に正しい答えを導くことも
    ありえるでしょ?

      (‥ )まあ、間違った前提から正しい答えを
          導くこともあるから、そういうことも
           あるんだろうね。

 例:地球は完全な存在である。完全なのだから球体に違いない(←古代ギリシャでこんな論証をした人がいたと記憶)

 もっともこういうのはテストの回答としてさえペケなんだけど。

 そしてもちろん、仮に以上の解釈が妥当だとしても、オレ様理論屋の挙動がそれだけで説明できるわけではない。

自分の答えが正しいに違いないのに周りはどうしてこんなことすら気がつかないのだ?? という確信に至ってしまうのはなぜなのか(オレ様以外は馬鹿だよ仮説)

とか、

 論文読まない、英語いやだ、と言うのはそりゃあ勝手だが、そもそもお前は日本語の教科書や普及書すら読んでないじゃないか

という状況になぜ至るのか、ということは説明していないから。

 とはいえ、

 ∧∧
( ‥)少なくとも「分かりやすい説明」にだけ基づいて
    理解を展開してはいけませんね。

      (‥ )いかんね。


 でっ

 ∧∧
( ‥)以上のコンテンツを改良する理由は。

      ( ‥)先のようなこともさることながら。

 官僚がサイエンスライターをやればいいじゃん。という提案(思いつきですね)は、もはや、やればいいじゃん、ではすまないと思う。

      (‥ )彼らがやらないとまずい。
 ∧∧
( ‥)理由は?

 日本の権力集団の中で、彼ら官僚だけが、文字を読めて、書類を理解できる知能を備えた集団だから。

 ∧∧
( ‥)他の人々はそうではないと?

       (‥ )そうでないで、近似。

 科学者は一般人や議員でも分かるように業績をアピールすべきだ、という人もいるが、おそらくそれは関係ないと思う。なぜなら・・・

 

 
 

2010年5月10日月曜日

人生等価交換

 
 夢を見た。コンビニのレジで商品を出したら、年齢不詳なお嬢さんが言うのです「ああ、これもおまけにつけてあげるわね」、そしていそいそとレジ袋に得体の知れないものを入れていく。 はてー? コンビニってそういう販売システムでしたっけ? そう思っていると、そのお嬢さんが言いました「ああ!! あたしの好きな人がきた!!」彼女の高ぶって希望に震える声を聞きながら店の入り口を見ると、えらい厚着のコートを着込んでひげもじゃの熊のような男がオノ○ーコとレディー・ガガを足して2で割ったような女と楽しく語らいながら入ってくるのが見えた。「修羅場だ!!」後も見ずにその場を逃げ出した。

 さて

    (‥ )理想は現実を語る能力を持っていない。
 ∧∧
( ‥)そりゃあそうでしょうね。

 かくあるべし、は、仕組みを説明してくれていない。かくて理想は挫折して、理想に燃えた連中は恨みのこもった眼で世界を眺めやる。

    ( ‥)まあ、勘違いも甚だしいわけだけど。
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 理想や夢なんてたわ言をほざく前に物事を説明する仮説を手にするべきだったのだ。違うかね?

 ∧∧
( ‥)しかし、あなたも理想を
    夢見た事がありました。

     (‥ )そうねえ。

 鵜呑みにする人間は、考えて答えに辿り着ける人間の妥当な回答を鵜呑みにする。

 だから鵜呑みにする人間は当座は妥当な解を得られるが、鵜呑みにしないで考える人間はそうではない。

 そして疑似科学とオレ様理論は鵜呑みにしないで考えるが、しかし、自力では答えに辿り着けない人間から生じる(当たり前の話で、鵜呑みにする人間は理論を生み出さないし、妥当な解を自力で見つけられる人間はオレ様理論を展開しない)。

 そして出来の悪い研究者とサイエンスライターも科学ジャーナリズムもまたこの世界にいるように見える。

 ルイセンコたちを見ればいい。オレ様理論はこの領域から生まれて、そしてこの領域に帰っていく。

 なれば。

 この領域とカテゴリーを構成メンバーもろともに破壊殲滅すればいい。ただの1人も残さずに。サイエンスライターだの科学ジャーナリズムだの、そんなものいらない。いや、むしろ有害だから欠片も残さずに消してしまおう。さすれば理想世界到来。

 ∧∧
( ‥)馬鹿げてますね。

     ( ‥)夢ゆえに馬鹿げているな。

 何をどうあがこうが、それは発生するし、そのようにカテゴライズされるものが消えることはない。むしろ反対にそれを組み込んで記述する説明を提案し、その妥当性を追求しなければいかん。操作に必要なのは理想でも夢でもなくて、適切な仮説だよね。

     (‥ )だから以上のような緩慢な自殺案は却下。
 ∧∧
( ‥)またそういう。

 別にいいではないか。命ってのは無生物に包含されるもので、引き延ばされてはいるが最後は命無き状態へ還る。全力を傾注した緩慢な自殺だろうが喜びを謳歌して老いていく人生だろうが、それは大して変わらない。
 
     (‥ )人間はなんで生きているか知ってるかい?
         死ぬのが怖いだけなんだ。
 ∧∧
( ‥)それ、オーウェルさんでしたっけ?

 当然ではあるが、人間は自分が最優先であるのみならず、それゆえに自分が愛されていないと不安でどうしようもなくなる。必要とされていないことに耐えられない。

     (‥ )だが悲しいかな、人間の価値は他人にとって
         限りなく0なのだ。
 ∧∧
( ‥)まあ実際にはそうではないでしょう?
    近親者を明らかに優先するし、大事な人を守るし、
    何より、あなたたちは相手に感情移入して
    手を差し伸べる不思議なサルです。

 それを血縁度と呼ぼうが、投資と呼ぼうが、あるいは優しさというものが進化によってはぐくまれたものであるにせよ、人間は確かにそういう動物だ。だがしかし、だからこそ愛されていないと不安になる。推論するにたぶんそう。

     (‥ )時々、サイエンスライターが科学者に対して言う時が
         あるだろう? なぜそんなことを言うのか?
         わたしは必要なことをしたではないか? 
         わたしは善意でことをなしたのではないかって。

 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ。

 そうか、そうだよなあ、愛されていないと不安になるよなあ。必要とされていないことに耐えられないよなあ。でもだよ? 冷静になって考えてご覧よ、その状況の原因はそれゆえにすでに答えが示されているのじゃないのかね?

 ∧∧
( ‥)そもそも最初っから必要とされていなかったのだと。

     (‥ )いてもいなくてもどっちでも同じなのだ。
         今すぐ消滅したところで誰も何も感じや
         しないのさ。

 最初っからいらなかったんだよ。それを今さら知ったぐらいで泣かれても困る。愛されていないと生きていけないなんてそんなの知るか。

 もし仮にあるサイエンスライターが死ぬまでに100の本を書き、それが(ありえないことであるが)すべて最低限正しかったとする。1冊につき売れる本を3000程度と考えた場合、のべにして30万人が妥当な情報を得たことになるだろう。

 ∧∧
( ‥)でも、それが身になるのは読者のごく一部ですけどね。

     (‥ )効率が悪すぎる、と言えばいいかなあ。

 もしも日本が科学技術立国という地位から(実際のところそもそもこの国が科学技術立国だったことが1度だってあったのか?という問題は置いておくにしても)すべり落ちていく場合、ひょっとしたら妥当な情報発信はどこかの子供に脱出の機会を与えることにつながるのじゃないかとも思ったが。

 ∧∧
( ‥)それはまったくの妄言ですね。

     (‥ )そうだな。

 出来る奴は自力で立ち上がるだろう。言われないとやらない奴はただの役立たずで、言われて立ったところで自力で突破することなどできないだろう。妥当な情報発信は出来る奴にとっては特に必要ないし、言われてする連中には最初から意味がない。

 では妥当な情報発信はどう正当化すればいい?

 ∧∧
( ‥)どう?

     (‥ )それでもなお、有益な効果は0でないとしよう。
         ではその人数は何人? 30万人以下、0人以上?
         現実的な数は、たぶん、数人か?

 しかしだ。100冊書いて数人の人生に何らかの有益な影響を与えるということは、実際上、ありえるんだろうか? よくわからないが、あり得ないことではない。しかしこれがどの程度確からしい見積もりなのかまったく分からない。

 ∧∧
( ‥)でも、言い換えれば、100冊で数人に
    有益をもたらせれば、それでいいのだと?

     (‥ )こんな言葉を知っているかね?
        「人生の前半は親に駄目にされる、後半は子供に駄目にされる」

 なんとすばらしい。これはようするに1人の生涯が数人の有益と等価交換だということに他ならぬ。

 人生という通貨で一体何を買う?


 ∧∧
( ‥)そしてついにあなたは子供の頃に夢見た夢を手に入れました。

     (‥ )かもね。

 夢と理想と希望の破壊が終わりまで続く不毛の時間。ああそうだ、確かに私は望みを手に入れた。

 

むしむし

 
 早朝の公園へ散歩。ベンチに座って新緑の木々のこずえを見ていたら、ばさっ!! と何かが飛び出し、慌てて逃げ出す小さな影を足で押さえつけた。

 ちちいいいーー!! ちちいいいいいーーー!

 という悲鳴のような声があがり、周りのシジュウカラがちいちい大騒ぎを始める。


 ∧∧  ちっちゃいけど、猛禽類ですね
( ‥)
 -( ‥)捕まったのはシジュウカラだな。

 この公園にはオオタカがいるけども、それよりずっと小さい。せいぜい20〜30センチぐらい。ツミってやつかもしれないがよくわからん。ああいう、待ち伏せるような狩りをするとは知りませなんだ。

 一方、シジュウカラたちは距離を置きつつ、近づいたり離れたりを繰り返す。あれがモビングというやつだろうか。ああいう行動にどの程度の利益があるのかは知らないけども、猛禽類くんも頭を上げたり下げたり、そわそわしているから気になる様子。それなりに効果があるらしい。

 猛禽類くんがちょっと場所を変えても、ついて回って周囲でちいちい、鳴き立てる。
 

 ∧∧ ああ、でも、羽をむしってますね
( ‥)
 -( ‥)むしってるねえ。

 むしむしむしって、きらきらふわふわ羽毛が落ちていく。それからある程度食べたのか、それとも本格的に食べるのはもっと静かなところがいいと思ったのか、猛禽類くんは獲物をしっかりと握りしめたまま、さーーーっと飛んでいった。

 シジュウカラも今度はさすがに追わなかった。林はすっと静かになって、シラカシの樹の下へいくと、キク科植物の綿毛にからまるように羽毛が落ちて輝いている。

 ∧∧
( ‥)風切り羽も落ちてました
  -゜
     (‥ )おお、非対称でカーブしていて、
         半透明で透けてるなあ。

 それはとてもきれいで、そしてよく出来ていた。




 

2010年5月9日日曜日

ずるっ!!


 *

 ∧∧
( ‥)でっ?

     ( ‥)サイエンスライターには淘汰が働かない
       →*
 
 サイエンスライターってのは”おままごとレストラン”のシェフに似ている。普通の料理を出してもいいが、段ボールで出来た料理を出してもいい。お客も、ああきれいですね、おいしそうですねと言ってくれる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、それはあなたの仮説ですけどね。
    でっ?

     (‥ )仮に最初はちゃんとした料理を出していたとしても、
         手を抜き始めるのは時間の問題。


 なんで? ばれないから。


     (‥ )仮においちゃんが、カンブリア爆発は地球の生命史に
         おいて唯一無二、特別な現象であれより先にも
          後にもああしたことは起きなかったと書いたとしよう。
 ∧∧
( ‥)まあ、ばれないでしょうねえ。

 実際のところは、そんな「特別なことがおきたんだ!!仮説」に基づいて論文書いている人って例えば誰よ? という状態。あれは唯一無二でも特別でもなんでもない。

 あるいはこう? 唯一無二である仮説をチョイスする積極的な理由がありますかね? あるというのなら、それはスタンダードの論文群と張り合えるほどの強さを持ってますかね?

 ∧∧
( ‥)まあ、大型で現代的な動物群の化石が豊富に現れる
    という点では歴史の曙なんでしょうけど、
     その現象の過程は別に特別でもなんでもないでしょうね。

       (‥ )だろうね。

 だが、そうであってもなお、仮にそういう本を書いても淘汰はされないだろう。

 あるいは仮にだ、KTの30万年前に隕石落ちたのこれ絶対って言っても、どーせばれやしねえ。


      ( — —)30万年前論文か、あれなあ・・・
 ∧∧
( ‥)あの論文を読んだ率直な感想は?


 いわゆるこれ→orz

 生まれて初めて使うこの表現。だがしかし、たとえそうであってもばれやしねえ。

 ∧∧
( ‥)地学や古生物系の人にはばれますよ。

      (‥ )というか、冷たい眼で見てるみたいね。
          でも、そういう人たちがお客にならないってだけさ。


 ∧∧
( ‥)だから手抜きを始めると?

      (‥ )段ボール料理だしてもばれないなら
          そりゃあ手を抜き始めるのは当たり前じゃね?

 そのうち、取材でもなんでもない、思い込みや思いつきやただの感想文を書き始めたりするんだこれが。もはやそれは本じゃなくてblogだよ。

 
      (‥ )すごいよ!! ひどいよ!! あんまりだ。
          人としてどうかと思います、とかね。
 ∧∧
( ‥)まあ、ライターですからね。

 そうねえ、ライターだから感想文を書いてもしょうがねえよなあ。ライターだし。

 体力はどんどん落ちていく。35すぎれば老人、40過ぎれば死に損ない。

 ∧∧
( ‥)あんたのことやがな。

      (;— —)ああ、眼を背けたい現実。

 本を読まず、探さず、聞かず。感想文を書くようになっていく。ずるっと滑って大滑落、位置エネルギー最低まで落ちていく。これがどうにも止まらない。そしてもう二度と上がれない。


       ( — —)死ぬなら前向き、死ぬなら前向き、
             死ぬなら前向き、死ぬなら前向き、
 ∧∧
( ‥)ああ、言い聞かせないと前向きに
    倒れることすらできないと・・・・

 見たいがために車いすでどこまでも行ってしまった子がいたが、無茶は駄目だと言えるけど、描きたいことのためなれば、その心意気を受け入れよう。

 前、向いてるかい?
 
 

体力無限大

 
 体力をつけるのなら1時間ぐらい走らなくちゃだめですよ。

 なるほど、そうですか、では。


 ∧∧
( ‥)まだ20分ですが

     ( _ _)- 

 隣駅までが限界。

 ∧∧
( ‥)距離にして3キロ、時速にして9キロってとこですね。
  -□
      ( _ _)・・・・
 
 帰りはへこへこと歩いてちょうど1時間だった。5キロ走ると体力がつきますよ、という話もあった。ああ、無理だねえ。現段階では駄目だねえ。きっと死ぬ。
 

 公園にいったらツツジの花にぶんぶんとハナバチが群れていた。せっせと花粉と蜜を集めてく。

 仮に自分がハナバチであったとする。ただし現実のハナバチと違って「トータルで必要な蜜を集める」のではなく、一番蜜の量が多い花を発見せよ、そういう課題をこなすとする。

      (‥ )それに必要な能力ってなんだと思う?
 ∧∧
( ‥)探索する体力とスピード、調査する感覚器官、比較する適切な基準
    じゃないですかね?


 要するに、それさえあればもはや知能も知性も必要なくね? →* 



      ( ‥)仮に無限大の体力があれば
          時間の問題は置いておくにしても、
          すべてを調べられる。
 ∧∧
( ‥)まあ、そんな単純な話ではないと思いますけど、
    体力がないとそもそも探索できませんからね。
    おおむね良しでしょうか。

 1万の花のうち、10個を探索しましたと、6000の花を探索しました、ではどっちがいいかというと、そりゃあ6000だろう。

 ∧∧
( ‥)でも仮に1万のうち、100までしか調べられないとしたら
     どうします?

     (‥ )どれだけ最善を尽くせるか?ってことだよね。

 でたらめに100をチョイスする手もあれば、最初の30個で「どうも赤い花が蜜の量が多いらしい」と思えたら、赤い花を選択する機会を増やす、それが反証されない限りその傾向をさらに増やし、、、という手もありそう(これが知能だという人もいるかもしれないけども、系統推定の/樹形探索のプログラムってこういうのじゃないすかね?)。

 そしてそもそも

     (‥ )体力がないと1万のうちの最大100までという
         制限さえ使えきれない場合がある。
 ∧∧
( ‥)でしょうね。

 体力が無限大なら知能いらなくね?

 ∧∧
( ‥)でも体力だけでも駄目ですよね?

     (‥ )花を発見したり比較する能力も必要だけども、

 そもそも蜜の量が多い少ないを決定できないと探索する意味がない(*実際には量もさることながら糖度とかも関係してくるんでしょうかね)。

 ∧∧
( ‥)データを比較する何らかの基準を持つこと、
    さらにその基準は適正であること、
    それが必要なのでは?

     (‥ )例えばデータからグラフを導く能力とかが
         必要だよなあ。

 例えば2つの仮説のどちらをチョイスするのか? という時、データがどっちを支持するのか適正に見極めることができないと、チョイスはまるで意味がなくなってしまう、たぶん。

 ∧∧
( ‥)つまり、体力、感覚器官、比較する適正な基準があれば
    最善の解答を発見しうると。

     (‥ )と、それでいいんじゃねーの? とね。

 ハナバチなんかは飛行距離とか飛翔時に消耗する蜜の量とか、そういうもろもろ経済的な要因で行動が制限されるらしいけども。まあ、それは人間だって同じこと。

 そして思うに。

     ( ‥)オレ様理論屋さんって、反対に「知性」しか
         ないんじゃねーか、そう思ってしまう時が
         あるなあ。
 ∧∧
( ‥)普通は逆に言われていますけどね。

 自分の発見した「最善の花」にこだわっているのだが、他の花の探索にいかない(資料探しや現場取材にいかない)、花を見てもぴんとこない(本を読まない、あるいは都合のよいように曲解する)、蜜の量を比較する基準がない(最小二乗法とか最節約法とか最尤法を無視してオレ様基準)。

 ∧∧
( ‥)そういうのを知性がないと言うのでは?

     (‥ )いや、それがむしろ知性じゃねーの?

 現実との格闘ではなくて、もっときれいで居心地のいい活字と論理の世界で自分の発見した夢から離れられない。

     (‥ )ほら、知性的。
 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ。


 これとは反対に、科学者はマラリアにかかると分かっているのにジャングルへいって、そして死ぬ人たちだしね。現実との格闘ってそういうことなんじゃないの? と。

 ∧∧
( ‥)論証のためなら命を賭けろと。

     (‥ )ならば敬意に値する。
 

2010年5月8日土曜日

あってもなくてもどうでもいい

 
 
 サイエンスライターとか科学ジャーナリズムってのは


      (‥ )無害
 ∧∧
( ‥)? そうですか? 

 
      (‥ )じゃあ、ほとんど無害
 ∧∧
( ‥)あなたの意見ではむしろ有害じゃありません?


 じゃあ、こういえばどう?


      (‥ )ほとんど無害かやや有害
 ∧∧
( ‥)根拠は?

 仮にAさんがトンチンカンな痛いオレ様理論を絶頂に展開し、文章がうまいのか愚痴と世の中への恨みつらみを書き連ねたのが皆の心に響いたのか10万部を売ったとする。

      (‥ )国民の1200分の1が
          アホな意見を知る。
 ∧∧
( ‥)まあ読者人口は1億2000万以下ですから分母は
    もう少し小さくなる=知る人の割合が増加しますけども。

 大丈夫、アホな意見を鵜呑みにする(そして忘れる)のではなくて、信じて本気にして感化されるやつはより少なくなるから。

      (‥ )分子も減るから問題ない。
 ∧∧
( ‥)そうかもしれませんが・・・

 だからサイエンスライターの有害度は「少し有害」。

 逆に言えばこう、Aさんと真逆のことをするBさんが1万部を売ったとする。

      (‥ )妥当な事を知るのは国民の1万2000分の1
          それを理解して受け入れるのはさらに少ない。
 ∧∧
( ‥)ああ、それで無害だとね。

 だからこう、ほとんど無害かやや有害。

 ∧∧
( ‥)とはいえ、見過ごすべきでないこともありますよね?

      (‥ )1200分の1と0は違うからな。

 1万2000分の1が0でないように、1200分の1もまた0ではない。というかむしろ多いじゃんよ。そりゃあ見過ごすべきでないものは見過ごすべきでないだろう。

 ∧∧
( ‥)詐欺が取り締まられるようにですね?

      (‥ )売れてるサイエンスライターがしばしば
          糾弾されるのって必然だよな。

 やや有害がより有害になった。犠牲者が増えるから。

 だけどまあ、心配ない。

 ∧∧
( ‥)なぜ?

      (‥ )サイエンスライターには肩書きがない。

 つまり無力。取るに足らない存在だ。

      (‥ )肩書きのある研究者の方を大多数の人は
          賢明にも選ぶからな。大勢には影響ない。
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 肩書きが業績に裏打ちされている世界であれば、その肩書きを信用するは必然。

      (‥ )通貨と同じだ、おんなじ。
 ∧∧
( ‥)ああ、サイエンスライターは通貨たりえないとね。

 税金を使っているのだから科学者は説明責任を果たせと。

 ∧∧
( ‥)どう思います?

      (‥ )業績ってのは高得点的には国際誌に論文が
          通る事だと思っていたのだけどね。
          違うかね?

 果てない競争の結果のそれが信用の裏打ちというのであれば、では裏打ちのないサイエンスライターの影響力にいかほどのことがあるや?
 
 いてもいなくてもどうでもいいのさ。


それは空に浮かぶ不思議

 
 昨日の雨、そして今朝3:30に、起きてみたら空はすかっと晴れていた。西に沈むさそり座、南の射手座、そして東の空に輝く木星。たぶん、山羊座も見えるはずなのだけども、空はもう白々と明るくなりはじめて星はかすんでしまって見えない。しかし、

 月は残っていた。

 
     (‥ )いつも思うけど、あれは不思議な星だよな。
 ∧∧
( ‥)うさぎさんの部分の話ですね?

 月のうさぎ、つまり月の海。実際には玄武岩の暗い大地なのだけども、いつも見るたびに不思議に思う。あんな小さな天体で、しかも水もないのにあれだけの溶岩が一体全体どうやってできたんだい?
*ここでいう水をどう解釈するのかは難しい問題

     (‥ )まあ、論文を読んでいないだけなんだけどね。
 ∧∧
( ‥)今はどう解釈されているんでしょうね?

 隕石があたってでっかいクレーターができればマグマがどろどろどっかーんですよって世界観(→*)を持つ人からすれば別に不思議でもなんでもないんだろう。

 しかし実際のところ岩石が、それもとてつもない量の岩石が融けるほど温度が上がる、あるいは逆に本来融けない温度で融ける程にまで融点が降下する、そしてそれが地上に出てくるってのは、考えてみればそれはそれは大変なことだ。嘘だと思う人は、まず庭の石ころを融かしてみればいい。

 ∧∧
( ‥)ジャイアントインパクトで内部が融けたまま
    だったんでしょうか? それとも初期に崩壊した
     放射性物質のせい?

      (‥ )どうなんだろうねえ。ジャイアントインパクトで
          揮発性成分が飛んだというのなら、
          水もかっとんでしまって、冷えたらますます溶けにくく
          なるように聞こえるけども。

 まあ、そのうち、ちゃんとリサーチしよう。

 望遠鏡で海を見ると玄武岩に沈んだクレーターのリッジを見ることができる。あの有様は、いつも天空に浮いているとはいえ圧巻であるし、そして理解しかねる光景だ。

 謎なんてものはいつでも目の前にある。

 

 

2010年5月7日金曜日

解説地獄

 
 化石が壊れたらどう直せばいいの?

     ( ‥)接着剤で直してください、と
       -/
 ∧∧
( ‥)いや、そうですけどさ。

 しかし他にどう解説しろと?


     (‥ )分子という言葉は使わないことに
         しました。
 ∧∧
( ‥)原子核も電子も陽子も中性子も出てくるのにですか??
    正気ですかね?

 染色体抜きで進化の本を書くという無茶をやらかして、今度はこういう。

 
 

立場を鮮明にして丸投げ

 
 その本は曰く、科学ジャーナリズムは科学を取材するだけなのか、より積極的になにかこちらから提言できることがあるのではないのか? 例えば曰く、ダーウィニズムが正しいとしても、しかし進化において生物の主体性は本当にないのか?? という・・・

 ∧∧
( ‥)・・・・

     (‥ )まあなんだ、こういう隙のあることを
         しれーっと言うから科学ジャーナリズムは
          だめじゃんと言われるのだと思うよ。

 スタンダードな仮説に異論があるのならジャーナリズムだからどうだとか言わずに、ちゃんと論文で勝負しませんかね。野球ジャーナリストは「あなたがたは日本一になったというが、本当にそれが実力なのか? オレ様と勝負しろ」なんて言わんがね。

 ∧∧
( ‥)まあ、勝負できると思ったんでしょうね。
 
     (‥ )それだったら、最後の勝負のあの場面、
         誤審じゃありません? とかそういう
         程度にしといた方がよくね?

 時々、科学ジャーナリズムは科学を社会的な立場から監視するのが仕事だ、という人がいるけども

 
     (‥ )あれなあ、楽したいだけなんじゃないかと
         疑う時があるよ。
 ∧∧
( ‥)はあ、なぜにそういう解釈を?

 交通事故という問題があるから自動車産業を監視します。というのはいかにもだけども、じゃあ車の構造や仕組みや車種ごとのくせや特性、その他もろもろのことを理解する必要がないのか? といえば。

 ∧∧
( ‥)そんなわけないですね

     (‥ )事故ってのは無数の因果関係の表面だろ?
         事故があるから問題だからでは事故の理解にほど遠い。

 問題の背景に関する理解がなければ問題は理解できんでしょ。

 ∧∧
( ‥)でも、事故があるから監視します=自動車の構造に興味ありません
    ではないですよね。

     (‥ )じゃあ最小限、こう言えばどう?

 科学に対抗するジャーナリズムの立場を強調するのって、仕組みと機構に関する説明責任を相手に丸投げしてるように聞こえちゃうよね。

 ∧∧
( ‥)はあ、まあ、そうかもしれませんけどね。

     (‥ )でっ、冒頭に戻ると。


 丸投げした上にお前とオレを同等に扱えと言っているように聞こえますが? と問われたら、ではなんと答えるだろう。


     (‥ )機械のことも熱力学も分かりませんが、
         この自動車は欠陥車です!! って言ったら
         色々な意味でやばいよね?
 ∧∧
( ‥)まあ、結果的にそういう発言であったとしたら
    まずいでしょうね



わからなくなってまいりました

 
 まだ暗いうちから公園に散歩にいく。月が半月からさらに細くなり、4時にはもう朝がやってきた。明るくなった道を帰ると、ああ、ナガミヒナゲシが咲いている。昼過ぎにはほとんどが散ってしまうのに、毎朝咲かせるから同じ花がずっと咲き乱れているように見える。赤くてきれいで、しかし花弁はつやつやした和紙のようではかなげだ。

 でっ

 ∧∧
(‥ )たいていは花弁が4枚なのに
○    6枚のものもあるんですね。

    (‥ )5枚のものとかもあるんだよな。
        花弁に黒いスポットがあるものとか、
        柱頭にある放射状のリッジの数も
        6、7、8とバリエーションがある。

 遺伝的な変異かどうかは知らないけども(でも多分、そうだよねえ?)、違いがあるのは事実。自家受精で増えていそうに見える割にはまとまりが奇妙にない。

 帰って自分のベランダを見たら、ちょうど6枚花びらのナガミヒナゲシが花を咲かせたところだった。そういうわけでスケッチ・・・・スケッチ・・・??


    (‥ )今、気がついたのだけど、6枚花びらのナガミヒナゲシ
      -□ って、花弁が上に3枚、下に3枚なんだね。
 ∧∧
( ‥)それが何か?

 この配置ってチューリップだったら花弁と萼に相当する配置だよな?

 ∧∧
( ‥)でもナガミヒナゲシの場合、花弁を包んでいて、
    開花後にはずれてとれちゃう2枚のけむくじゃらな構造物が
    萼ってことになってますよね?

     ( ‥)そうなんだけども・・・
       -□

 分からなくなってきたぞ。これ、6枚とも花弁でいいんだよね? それとも実は違うのか? 単子葉植物(チューリップを含む)とエウディコット(ナガミヒナゲシを含む)の3の倍数で構成された花は、確か、収斂、というか並行進化だったと思ったけど。

 ∧∧
( ‥)さて、困りましたね
    これは何をもって萼とするなりや? という話でも
     ありますからね。

     (‥ )最終的には教科書にあたるにしても
         何か理解がこんがらがってきたなあ。

 たぶん、現時点で集めたデータが少なすぎるせいなんだろうけども、ナガミヒナゲシの花ひとつも分からないとは。

 ∧∧
(‥ )後、6枚花弁のナガミヒナゲシさん、
○-   雄しべの数が明らかに多いですよね?

     (‥ )相関してるのか?

 


こんな部品からラジオをつくりなさい

 
 自分たちの人生が劇的に良い方向に変わるなんてことはない(悪い方にだったら容易に変わる)

 では個人の集合である社会や地域や国が劇的に変わるという発想はこれいかに?

 変わるわけないじゃんよ。

 といったら

 ∧∧
( ‥)HRの時間などに立ち上がって物を叩いて壊すという
    行為をしていた子供達に、まず教師が教壇にちゃんと立ち、
     10分本を読ませるという行為で劇的に状況が
      改善されたという例を言われましたね。

      (‥ )むっ!! おいちゃんの説に対する反証だな。

 とはいえ、子供にとって物をばんばん叩いて壊すのも好きな本を読むのも同じっちゃ同じなんだろう。

 
      ( ‥)とっ、華麗に反証をかわす
 ∧∧
( ‥)華麗ですか?


 でっ

:政治家は文字が読めない
:官僚は文字が読めるし実際に書類を読むのだが時間がない
:マスコミは文字を読むが、それを紋切り型で処理することしかできない
:人間は自分の不利益にならないことには関心がない

 ∧∧
( ‥)それがあなたの前提ですか。

      (‥ )以上の前提からきちんと動く機械を、
          例えばラジオを作れ、というのが課題。

 ∧∧
( ‥)あなたに言わせれば民主主義はそれを実現した
    機械のひとつだと。

      (‥ )知性や知能が0でも解答を探索できるシステム


 A、B、両提案の片方をチョイスして、例えば政策Aが実行されて動き始めた時に、「いたたたた!!」ということになったら次回の選挙で政策Bにゆれ戻して、方向を変えて移動する。以下、これが無限に続く。

 ∧∧
( ‥)問題は?

      ( ‥)こっちに動いたら「いたたたたっ!!」と感じる
          神経が必要なんだろうけども。

 マスコミはそれをきちんとしているか? 

 という感じでよく言われるのが「やってねー」という評価。いやあ、でもなあ、どうだろう? 人間は不利益にならなければ他人の死にも興味を示さないし動物だ(当たり前)。

 ∧∧
( ‥)そんなもんですか?

      (‥ )自国の兵士が数千人、他国の人が何万人、
          ばたばた死んでも、不況の方が政権交代の
          引き金になってなくね?

 つまり他人の命よりも自分の給料の数字の方が大事。マスコミの報道よりも給料袋の方が神経として機能している。

 ということは「いたたたたっ!! 痛いよ、痛い!!」と神経の役割をはたしてくれる(だろうとされる)マスコミが最低限度の義務をはたしていた場合、それ以上を望むのはいささか無茶ということか。

 ∧∧
( ‥)じゃあ、どのパーツも現状の質で
    やむなしということですか?

      (‥ )パーツそれ自体の基本的な改良はいささか無理だ
          という前提でラジオを作りなさい、
          という課題なのだと思うよ。

 もっとも、当たり前であるが、それはあちきの仕事ではないよなあ。

 ∧∧
( ‥)そしてあなたは政治にも政治学者の言葉にも興味がないと。

      ( ‥)ないね。理念だとかなんだと言われても
        -□  そういうのはそれを標本にしてから
           言ってくれってやつだな。
 
 ただ、そうはいっても「いたたたたたっ!!」を調べることはあるかもしれない。




 

2010年5月6日木曜日

イロンデール

 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?

     ( — —)分かりました、これは船の名前です
       - /

 モナコ大公アルベール1世の船、イロンデール号の1代目 意味はフランス語でツバメ 19世紀末に海洋調査に従事。

 ∧∧
( ‥)辿り着くのにずいぶん時間を食いましたね

     (— — )寝ていいすか?

 
 
 

2010年5月5日水曜日

あれ、するとだ

   
 あれ、するとだ。→* 

 オレ様理論屋さんとか、トンデモさんとか、あの方々は「自分は真面目にきっちり仕事をしてる/出来てると思い込んでいるドジっ子」なのか?

 ∧∧
( ‥)想像するにものすごく迷惑な人ですが。

     (‥ )いや、実際に迷惑をかけていると思うよ。

 
 だが、悲し。自分は世間と同じくらい間抜けで、そのくせ、”間抜けなはずの世間”はそういう自分達の皆様を認めちゃくれぬ。

 ∧∧
( ‥)なんででしょうね?

     (‥ )いやあ、思うに人類の大多数は自分が
         間抜けでドジを踏むと、そういうことが
         分かっているんじゃないのかね?

 そりゃあ慎重にもなりますわ。

 ∧∧
( ‥)自分が間抜けって、それは後ろ向きな発想ですかね。

     (‥ )誰もが実感するただの経験的な事実だろ?
         聞くは一時の恥って諺があるくらいだから
         ほとんどの人は分かっていることなんでしょ。


 聞かぬ人は痛いオレ様になって、聞いた人は普通な人になるということか。あるいはオレ様だから聞かない痛い人になって、普通の人は聞いてみるまで保留するということか。

 逆に、そう考えると、人類の大半がオレ様理論屋さんにならないのはなぜなのか? という謎は、自分たちが間抜けであるしドジであるということは多くの人にとって経験的に明らかである、そういう事実を踏まえれば、さほど不思議ではないとも言える。



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