自己紹介

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2014年9月30日火曜日

おっさんの女装パレードぐらいに

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  ( ‥)何かを熱心に主張する人
    ‐□ これは何かに対して
      非常に強く執着している
      わけだよね
 
 ∧∧
(‥ )執着するからには
\‐  他人の意見を聞かないだろう
 
  (‥ )そして執着するからには
      そうでないものを
      認めようとは
      しないだろうな
 
 そもそも他のすべてを認める事ができないからこそ、他のすべてでない”それ”に執着しているのだと言える。
 
 これは時刻通りに動く巨大な列車という存在にひどく執着する子供のようなものかもしれない。あるいは巨乳の女の子でないと駄目だ、という性癖を持った男子かもしれないし、処女でロリでないと嫌だ、と言うようなものかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )政治活動でも
\‐  固執のあまりひんしゅくを買う
    そういう人たちがね
    いるようでね
 
  (‥ )俺たちはマニアだ
      だから孤高なのだ
      だがこれが好きなのだ
      そう気取る余裕がない人は
      ただ他人を否定するだけに
      なるだろうな
 
 固執し、執着するからこそ活動を誰よりも熱心にできるが、その症状ゆえに決して皆に受け入れられることはなく、ただひんしゅくを買い続ける。正しいことをしていると”思い込んでいる”から、賛同しない他人に対して攻撃的になる。メンバー同士でも裏切り者はいないかと互いの監視を強め合う。他のメンバーよりもすごいところを見せようとしてお互いに競合したあげくに、より過激な行為に走る。正しいことと澄まし顔で言いつつも、結局は社会性を持つ猿である。順位付けという浅ましい本能からは自由になれぬ。そしてそれは自動的に行動の過激化をまねく。
 
 これは最悪の意味でオタクな行為であるだろうし、何かに執着する症状が顕著な人ではありがちなことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)オタクというか
    マニアックのマニアだね
    あるいはファナティックの
    意味におけるファン
 
  ( ‥)俺たちはマニアだ
    ‐□ 世間では
      これは恥ずかしいことだ
      だがしかし、好きなんだ
      止められないんだ!
      というか、私を見て!
      こういうことを
      言えるぐらいに
      肩の力は
      抜いた方がいいだろうなあ
 
 政治活動は、俺たちおっさんの女装パレードだ、ぐらいの位置づけでやった方が良いんだろう。女性なら何だろう? ばばあと言われてもゴスロリ行軍上等! とかそんなだろうか?
 
 これらは真剣に行わなければいけないが、真面目にやるのは痛い。
 
 ∧∧
(‥ )でもそう言うと
\‐  皆さん激怒するだろうけどね
 
  (‥ )そうやって連中は
      目的を見据えたまま
      明日を見失うのだ
      
 

2014年9月29日月曜日

ロジカルに考えていると人生が詰む

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
   ( ‥)そうね政権交代で
     ‐□ 民主党が得意満面
       鳴り物入りで
       事業仕分けをした時
       ご意見番として
       識者を集めてただろ?
 
 ああいうのにほいほいと参加するのは非常に危険だ。
 
 ∧∧
(‥ )書類を読んで内容を
\‐  把握するだけで
    何十分もかかってしまう
 
  (‥ )それなのに45分程度の
      時間で次々に
      口頭でコメントを
      求められる
      しかもそれが
      ”記録されて”しまうわけだ
 
 つまり内容を把握できないまま、自分が何を言っているのか分からないまま。というか明らかに状況を把握できないままに、結果責任だけを負うような事を、記録される形で発言しなければならないわけだ。
 
 こんな危険なことはない。
 
 言い換えてしまうと、あんなものにホイホイ出て行く時点で、あまりにも不用心なのである。
 
 ∧∧
( ‥)仕分ける事業が
    どこのどんな事象に
    直結しているか
    それを把握しきれないまま
    責任だけを負うことになる
 
  ( ‥)不用心というか馬鹿だよ
    ‐□
 
 というか、話が来た時、やべっ、と思う奴は断るか逃げるから、不用心でええ格好しいの連中だけがひっかかった、そう考えるべきなんだろう。実際、あの連中の中には研究者としてのキャリアは捨てて、デマゴーグ(大衆扇動者)として生きることを選んだ奴がいるし、テレビに出たがる人間とはそういうものであるし、直接民主制とはしばしばこういうものだ。
 
 あるいは論理的とはこういうことやもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )官僚は天下りを確保するため
\‐  無駄な事業を展開している
    自分たちが理解できない事業は
    無駄に違いない
    それを廃棄するのは
    良い事に違いない
 
  (‥ )典型的な馬鹿の思考だけども
      論理的なんだよね
      というか論理だけだと
      人間の思考は馬鹿になる
      そう言うべきかなあ
 
 そもそも論理とは前提から仮説を導く時に必要な過程でしかない。あくまで過程であり、論理的な結論は真実ではなく仮説だ。
 
 仮説は証拠で補強されねばならず、検証を行わなければならず、その判断にはグラフを作るような作業、つまり論理とはまるで異質な作業が必要とされる。
 
 論理とは論証の一部であり、論理的な思考は論証のごく初期までしか使えない。
 
 ∧∧
( ‥)そして事業仕分けのような
    事柄は
    結果という責任まで
    観測しなければ
    正しいか正しくないか
    論証できない
 
  (‥ )その時、初めて
      仕分けが妥当かどうか
      それが論証され
      判断されるのだ
      論理なんて
      言っているようじゃ
      そのずっと手前で止まり
      しかも責任だけを負う
      論理なんて
      言っているようじゃ
      駄目なんだよ
 
 端的に言えばこうだ。ロジカルに考えていると、人生が詰む。
       
  
 
 
 

不老不死の男

 
 パスタを茹でたが、塩を入れ過ぎであった。
 
 ∧∧
( ‥)からい?
 
  ( ‥)そうねえ辛いねえ
    ‐□ まあ、カレーだと
      思えば別段問題なく
 
 ∧∧
( ‥)それ、カルボナーラじゃんよ
 
  ( ‥)固い事を言いなさんな
    ‐□
 
 さて
 
 そういえば思い出した。先日、亡くなったその人は、不老不死を模索していたのであった。
 
 ∧∧
( ‥)それだけ聞くと
    インチキ宗教か
    神秘主義だな
 
  ( ‥)まあ似たようなものかな
    ‐□ 純粋に科学の意匠だけで
      しつらえていたけどね
 
 SF的な発想だと昔からあるネタだ。
 
 曰く、遺伝的な調整で老化を押さえる
 
 曰く、知性と精神を機械へ移植する
 
 昨今のネット社会の充実で、ネットへ意識を移す、という、いわば亜流もある。
 
 ∧∧
(‥ )でも、あなたはその人に
\‐  生前言ったよね
    不老不死の生物は
    進化で生じなかった
    むしろ生物は
    寿命が設定されている
    これは進化的に言うと
    不老不死とは不適応で
    不利益が大きい証拠だと
 
  (‥ )彼はすごい嫌そうな
      顔をしてたな
      だから気がついたのだ
      ああ、この人、
      本気で不老不死を考えて
      いるのだな、とね

 
 
 無限に自分のコピーを作るがゆえに、事実上、不老不死に見える生物も、実際には個体間で遺伝子のやり取りをして、そのたびごとに今までと違う存在になっている。
 
 あるいは、環境の変化でばたばた死んでいくが、休眠状態になってみんなで風に飛ばされ、運が良い、ごく限られたものが適切な場所にたどり着いてクローンを作り、そしてまた大量に死んでいく。これを繰り返すものもいる。
 
 ∧∧
(‥ )生物の存続にはどこかで
\‐  死が組み込まれている
 
  (‥ )つまりだ仮に僕らが
      不老不死になったら
      死に代わる何らかの死を
      発明する必要がある
      失った死を補完するために
      新しい死を
      作り出さねばならぬ
      そういうことのように
      思えるけどもね
 
 考えてみれば、それに失敗したのが図体ばかりでかくて、何も出来ない会社のようなものなんだろう。何もかもが不適応なのに、自ら変えることができず、巨大な肉体で死ぬ事も出来ず、時間の流れと環境の変化の中で何もかもがずれていき、甘んじて衰亡の道を歩んでいる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、会社は
    取締役とかが代わる事で
    少しずつ変化していくけどね
    そもそも構成員である
    社員も死ぬからね
 
  (‥ )つまり死なない存在に
      見えているが
      実際にはそれが
      ”死”として機能する
      それがある限り
      会社は同じものに見えて
      同じものではない
      だがそうではなかったら?
      内部に死がない会社は
      変化できず剛直なままで
      会社全体が滅びと破滅へ
      向かう
      そうではないか?
      
 
 会社が倒産するかしないか、組織が駄目になるか、あるいは存続できるほどの柔軟性を持ちうるのか? それは内部に死がちゃんと用意されているかどうか次第かもしれぬ。言い換えると、本当の意味での不老不死、死を内部から放逐した絶対不変の個体というものがあったら、それは福音に見えて、実際には”死”そのものだ。それは、不老不死でありながら死ぬべき運命から逃れられぬのだろう。
 
 少なくとも、一切変る事を許さない、という宣言は、変転する環境の中で流転する生物としてはあるまじきことだろう。つまり不老不死でありながら絶滅への道だ。
 
 実際、そこまで剛直に変化を拒否するとは、むしろ鉱物の結晶ではないか。
 
 肉体そのものが新陳代謝で命の炎を燃やしていても、不老不死となったからには死んだも同然だ。
 
 ∧∧
(‥ )新しい事には一切対応できまい
\‐  そういうことになるだろうと
 
  (‥ )そういえば不老不死を
      願ったあの人も
      ひどく意固地で
      頑固になって亡くなったと
      聞いたな
 
 確かに不老不死ではあるのだろう。剛直で対応できないとは、そういうことである。
 
 死なないと人は前には進めない。不老不死とは、失敗した死であり、それゆえに生きているとはいえない。そして変化する周囲に押しつぶされ、噛み砕かれて消化されるのだ。
      
 
 

浸食されゆくビスマルク

 
 そういえばゲーム艦隊これくしょんにおいてドイツの戦艦ビスマルクが登場した時、さる人がこう言ったのである。
 
 よく見ておけ、ビスマルクを検索した時、ビスマルクが出てくるのはこれが最後だと。
 
 それを聞いて、なんとなくキャプチャで保存しておいた、”ビスマルク”をキーワードとした、googleによるイメージ検索による画面がこちら。










日時は2014年3月15日である
 
*ビスマルクがゲームで実装されたのは3月14日であったそうだ
 
それから半年が経過した、本日9月28日(厳密に言うと日付は変ってしまって今は29日だが)の検索画面がこちら









  
 ∧∧
(‥ )劇的ってほどでもないけど
\‐  順調に浸食されてますね
 
  (‥ )少しスクロールすると
      もう少し顕著かなあ
 









 
 鉄血宰相が擬人化娘に浸食されていくという、当人が想像もしなかったであろう過程。これがビスマルク没後100年後の未来である。
 
 
 ∧∧
( ‥)時間の経過って怖いね
 
  ( ‥)今から100年後は
    ‐□ どうなってるのかな
      ぞくぞくするよな
 
 
 

2014年9月28日日曜日

浮世絵あっけらかん

 
 hilihiliのhilihili: 死者の日の続き
 
 アステカではないけども、征服者ピサロによって南米インカから略奪された黄金は、溶かされてヨーロッパ風の工芸細工にされたという。
 
 それを子供の頃、本で読んで、西欧人たちが自慢げに作ったであろうその品の写真を見た時に愕然とした、
 
 これ、キューピーちゃんだよな?? インカの金細工を溶かして作ったのがキューピーちゃんかよ??
 
 ∧∧
( ‥)それはキューピッドで
    キューピーちゃんじゃねえよ
 
  (‥ )同じようなもんだろ

 
 
 キューピーちゃんなら軟質プラスチック製のものがあるのに、なぜ黄金でつくる? しかもインカのデザインをわざわざ溶かして作ったのがこれか?
 
 ∧∧
( ‥)だからキューピーちゃんでなく
    キューピッドだと
 
  ( ‥)同じようなもんだべ
    ‐□ あれ以来、
      西欧の趣味と造形は
      下劣で悪趣味
      西欧人はセンスが悪い
      という印象が
      非常に強くてな
 
 子供の頃の経験というのは、そういう強烈なものでもある。オーケストラの演奏を見ても、舞台は暗く陰鬱で悪趣味だ。
 
 ∧∧
(‥ )趣味の話題は個人が持つ
\‐  神経が励起するかどうか
    そういう問題だから
    普遍性を論ずることは
    できないよね
    だからこそ征服者が
    やったことは
    文化と趣味の押しつけで
    それは文化侵略であり
    自分の脳を押しつける
    破廉恥な行為だったわけでね  
 
  (‥ )まあそうね
      逆に言うと
      もし自分が征服者で
      現代の西欧を略奪したら
      金細工や銀細工の工芸品は
      全部溶かすだろうな
 
 ∧∧
( ‥)なんの躊躇も無くね
 
  ( ‥)キューピーちゃんは
    ‐□ いくらでもあるべ

 プラスチック製のキューピーちゃんがあれば問題なかろう。
 
 そして西欧世界から略奪し、鋳つぶした黄金のインゴットから、もっと趣味の良い金細工を中南米の人々に作らせるのだ。
 
 とはいえ思うに
 
 西欧人はやたらとごてごて飾りたがる。ガーゴイルたちで飾られたゴシック建築の教会しかり、アールヌーボーが見せる、華麗だけども、なんか悪趣味な感覚もその延長線なんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)なんででしょうね?
 
  (‥ )なんでだろうな?
      高緯度のはかない太陽と
      弱い光
      氷河期に一度破壊された
      単調な植生と
      貧しい土地と暗い森
      これらがああいう
      趣味の根源かね?
 
 やたらと裸を造形したがるのも、ゲルマン以来の伝統じゃね? とも思える。
 
 とはいえ妙に感じることもある。例えばゴッホは日本の浮世絵に打たれて、南フランスの明るい世界を日本に見立てたと言うけども。
 
 ∧∧
(‥ )でも、日本の伝統美って
\‐  これもまたなんか暗いよね?
 
  (‥ )西欧よりも低緯度なのにな
      もしかしたら
      更新されない過去の建築や
      過去の工芸品が
      古びてくすんでいるのを
      見ているせいかも
      知れないけども....
 
 日本の漆細工とか螺鈿、屏風絵とかが、なんか暗いイメージがあるのは否めない。これは本当はくすんでいるだけで、出来た時は非常に派手で見栄えのするものだったのだろうか? あるいは見方が悪いという可能性もある。あれらは電気による照明がない時代、部屋に差し込む太陽の光、あるいは暗い灯火の元、光を反射させる姿をこそ見るべきものであったかもしれぬ。
 
 一方、気候や太陽光線がその土地と、その土地の人々の感覚や芸術性に影響を与えるというのはしばしば言われるところ。別に統計的な論証があるわけじゃないが、感覚としては納得のできる話でもある。
 
 ∧∧
(‥ )アフリカへいった人が曰く
\‐   あちらの色使いは
     原色が多いけども
     本当にそういう自然だったと
 
  (‥ )アフリカの人の色使いは
      強烈だよね
      でもなんか良い感じに
      合ってるよなあ
      肌が黒いこともあって
      実に良い
 
 だが、それも、太陽光線が相対的に弱い日本では、妙に沈んで見えたりはしないか?
 
 ∧∧
( ‥)しかし日本は西欧よりは
    低緯度で
    太陽光線はより強いはず
    それだのに
    なんか造形が暗い?
 
  ( ‥)湿気がいけないのかな?
    ‐□ ゴッホがもしも日本に
      やってきたら
      湿気にびっくりするの
      だろうなあ
      でも、浮世絵は
      すかっとしているよね
      庶民向けだからかな?
 
  もしかしたら、室内で高額な工芸品や美術品の自慢大会をしているから暗くなるのだろうか?
 
 反対に、庶民向けに、これが噂の二枚目です、こちらが噂の美人さんです、これがどこそこの名所です、そこから見た富士山です、そう案内する方が、物事は明るくなるのかもしれぬ。
 
 それこそ、初期には暗い室内でジャガイモを食べる人々を描いていたゴッホが、やがて光と色を求め、南フランスへいけば日本な感じで浮世絵になるんじゃね? と当たっているのか外れているのかよく分からない思い込みをしたように。そう思えるような造形が浮世絵で実現されたように。 
 
 ∧∧
(‥ )工芸品や美術品は
\‐  自分の社会的な地位を誇示する
    ものでもあるから
    自慢大会の品である
    そうである以上
    造りがこるし
    電気がない時代だと
    暗い部屋で見ることに
    なるよねえ
 
  (‥ )だから暗い造形なのかな?
      西欧の造形も
      なんか暗くて陰鬱な
      造形だものな
      そして日本の緯度では
      室内はやはり暗い
      だからどちらも
      薄暗い場所の造形だ
      そういうことかな?
 
 それに、そもそも自慢大会は閉鎖的で暗いものだ。自慢の箇所が開けっぴろげになるよりは、隠した方がオタク同士ではむしろ様になるということもある。これがゆえ、論点が隠されて分かりにくくなる。
 
 そして太陽光線とそこに含まれる紫外線は、工芸品や美術品の天敵だ。強固な分子結合を誇るプラスチックでさえ分解されてしまうのは、物干しや洗濯バサミを見れば分かること。勢い、高価なものは室内に秘匿し、そこでひそやかに閲覧されることになろう。
 
 ∧∧
( ‥)だけど、庶民の手軽な娯楽は
    そうではないのだと?
 
 ( ‥)例えば文学だって
   ‐□ 無駄に難解になって
     読書家たちの
     俺様の読書自慢アイテムに
     成り下がっているだろ?
     でもラノベはそうじゃない
     どっちが良いとか以前に
     違いが出るのはむしろ
     こういうことかもな
 
 
 

死者の日

 
 The day of dead
 
 メキシコのお祭り、死者の日を検索で眺める
 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=the+day+of+death+mexico&biw=933&bih=789&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=tz0nVIySCNXl8AXkq4LYBg&ved=0CAYQ_AUoA…

 =>https://www.google.co.jp/search?q=メキシコ%E3%80%80死者の日&biw=933&bih=789&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=8D0nVMyPHpDx8gW5w4GoBg&ved=0CAYQ_A…
 
 この画像検索の方が面白いかもしれぬ
 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=the+day+of+death+mexico&biw=933&bih=789&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=tz0nVIySCNXl8AXkq4LYBg&ved=0CAYQ_AUoA…
 
 ∧∧
(‥ )きれいですね
\‐  デザインは
    アステカ帝国風ですかね?
 
  (‥ )西欧の意匠も入ってるが
      やっぱあれだな
      白人に帝国が
      大破壊されてもなお
      文化やデザインは
      残っているのだろうな
 
 ヨーロッパ人ときたら、中南米のああいう造形を全部壊して、教会に変えてしまったり、あるいは金細工を略奪した上で鋳溶かし、西欧のしょうもないデザインの細工物に作り替えてしまったのだから、センスが絶望的に悪い連中としか言い様が無い。彼らの文明は基本的に稚拙で悪趣味だ。
 
 ∧∧
( ‥)センスや美的感覚は
    個人が持つ遺伝的な神経で
    決定されうるから
    そういう主観的な言い様は
    普遍性が無くてですね...
 
  ( ‥)とはいえ良いものだろう?
    ‐□ きれいだよねえ
 
 ちなみに、検索のワードをmexico death に変えると、途端に麻薬組織による画像の数々、銃撃された路上の死体と溢れ出す血、手足と首をもがれた人間の胴体、車の上にずらりと並べられた生首ーズだのが出てくるから要注意だ。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? どうですか?
 
  ( ‥)うん、一応、
    ‐□ 元デザインはできた
 
 ∧∧
(‥ )まだちょっと垢抜けてないし
\‐  これはあくまでアイデアだよね
    これを元に今度は
    下描きを描かねばならない
 
  (‥ )それでもあれだ
      基本が出来れば
      そこから走り出せる
 
 なんでもそうだが、絵も同じ。デザインの基本が出来ていないと、どうにもならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)走り出せないと
    後々困るからね
    そもそも仕事は
    走ってするもの
 
  (‥ )仕事なんか
      長続きしねえんだ
      短期決戦で勝負を
      決めねばならん。
      走るのが道理よ
 
 ∧∧
( ‥)でも走るには走るための
    準備が必要だ
    まず駆け足で走る前に
    走れる準備をあらかじめ
    整えなければならない
    短期決戦の前には
    短期決戦のための
    長期にわたる準備が必要
 
  ( ‥)そういうこっちゃ
    ‐□ それにしてもあれだな
      こんなことを
      するだけでも
      疲れてしまったよ
 
 さすがにちょっと休まないとまずい。
 
 
 

無性なり、渇望

 
 
  ( ‥)おかしい
    ‐□ 眠いから寝て
      起きたら夕方を過ぎて
      もう真っ暗で
      散歩へ出かけて
      食事して
      少し仕事をしたら
      また外へいきたくなった
      無性に外へ行きたい
      どうしたのかな
 
 ∧∧
( ‥)仕事したくないだけじゃね?
 
 
 
      

2014年9月27日土曜日

ヒーロー見参!

 
 広場の中央にしつらえた首つり台で、いまや吊るされる寸前のヒロイン。これを助けんと颯爽と現れたる主人公が使うは火炎放射器。群がる野次馬たちを焼きなめて、広がる混沌、阿鼻叫喚。待ち構えていた兵士たちは燃える群集に押しつぶされ、もはやなす術無し。
 
 さあ、愛しのヒロインよ。犯罪病院から逃げ出た我らの遊びはこれからだ。
 
 レッツ プレイ!
 
 ∧∧
( ‥)どーすんだよ
  ‐□ こんな話
 
   (‥ )迫り来る正義の味方を
       毎回、ことごとく
       むごたらしく殺すという
       展開でどうすか?
 
 弾け飛び、きしむ船内に女の声が響き渡る。
 
 ハロー、皆さん。ご機嫌いかが? 水圧の上昇でボルトが弾け始めた頃合いかしら?
 
 こちらのソナーに写るあなた方は、圧壊深度まであと5、4、3、2、1
 
 うっそぴょーん、後3...
 
 ぼじゃっ
 
 
 

小さな社会に自由はなく、大きな社会の批判は中身のない愚痴

 
 例えばの話、もし、自分が人口数万人の都市国家の住人であった場合、祖国を批判する自由があるのだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)たとえ民主制の国でも
    そんな自由があったかと
 
  ( ‥)批判はあるはずなんだ
    ‐□ ただ、それは
      現在の政権に対する
      批判になってしまうよね
 
 要するに、そういう世界の政治的な批判は、すべて政治的な派閥争いではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)そりゃそうだよね
    たった数万ですよ
    しかも民主制なら
    批判は政治的野望と
    直結だからね
 
  ( ‥)数万の人口とはつまり
    ‐□ 1000人の学校が
      数十校あることに
      なるわけだね
 
 実際にはもっと狭い世界である。古代の民主制では女性の政治参画は無かった。つまり実態は半分。さらに子供は除外される。人口比は高齢化が進んだ今よりもずっとピラミッド型だろう。
 
 ∧∧
(‥ )学校に例えると10校程度
\‐   あるいはそれ以下の規模
     だよね
 
  (‥ )アテナイ市とかが
      総力戦を挑んだ時には
      5000の市民兵を
      出撃させているから
      政治的な参加者は
      実際にそんなもんだという
      ことだよなあ
 
 
 このような規模の国家は小さな村よりは大きい。田舎の村には人口1000人なんてものがある。だが、小さな村の集合体程度の規模だとも言える。
 
 学校で例えるのなら、全校を上げてのイベント参加、同じ都市の仲間であり、別の学区でもある他校に戦績において負けられない、我れ先にとイベントへ参加せよ。そんな状況で、こんなイベントになんの意味があるのか? そういう声を上げられるかという問いでもある。

 こんな世界で、しかも全員が兵士になることが義務づけられている世界だ。政治的な発現は、即、派閥抗争に直結するだろうし、それを避けることはできない。
 
 ∧∧
( ‥)そもそもこの世界で
    徴兵拒否する自由が
    あったのか? でしょうね
 
  (‥ )無いから国民皆兵
      なのだろうな
 
 そしてこの社会で、例えばの話、
 
 民主制は腐っている、この国に民主制はない、この国は全体主義だ、相互監視でお互いに足を引っ張り合っている、政治が腐り切っているのだ。戦争は間違っている。
 
 そう発言できるか?
 
 ∧∧
( ‥)無理じゃね?
    というか
    それを言う自由はあるけど
    周囲からぼこられるか
    政治的な野望と見なされて
    派閥抗争に巻き込まれて
    あるいは殺されるよね
 
  ( ‥)一方、4世紀
    ‐□ もはや巨大国家になった
      ローマ帝国では
      ラクタンティウスが
      ディオクレティアヌス帝を
      帝は皇帝を4人にして
      軍隊を増やした
      そのために増税した、と
      批判したのだよな
 
 これ自体はキリスト教徒の迫害を行った帝を貶める行為であったのだろうけども
 
 ∧∧
( ‥)でも言い換えると
    ”そういう発言の自由を
    行使できる”
    そういう状況だったとも言える
    少なくとも国防のために
    軍事指導者の皇帝を4人に
    増やした帝の処置を
    そんな理由はおかまいなく
    そのおかげで敵から
    守られている状況であるのに
    一方的に批判することができた
 
  
  (‥ )社会が巨大すぎて
      相互監視が行き渡らない
      のだな
      だからそんなことが言える
      実際、帝国には様々な
      諸勢力が存在するのだ
      そういう状況下で
      まつろわぬキリスト教徒が
      迫害されるのは
      当然じゃないの?
      とも思えるし
      キリスト教を国教にして
      国家を統制しよう
      そう考えるのも
      当然とも思える。
 
 どっちにしろ言えるのは、村には自由はないけども、帝国には自由があり。村には相互監視による強制された一体感があるけども、帝国にはそれが無いため、統制が必要だ、ということなのだろう。
 
 実際、我々自身がそういう自由を今、行使できている。
 
 この国は民主制じゃない、この国は出る杭を打つ相互監視に基づいた全体主義だ、世の中は腐り切っている
 
 私たちはそう発言することができるし、そう発言しても殺されることはない。徴兵を拒否しても良いし、徴兵に反対することもできる。
 
 ∧∧
( ‥)小さな社会では
    こんな自由はない
 
  (‥ )例えば小さな会社でも
      こんな自由はないのだ
 
 従業員2人の会社で、相手に面と向かって、この会社は腐り切っている、なんて言う馬鹿はいない。そんな抽象論の愚痴ではなく、具体的にこうするべきではないか? と言う。この時点で、その発言は政治的な主導権を求めるものとなる。
 
 小さな社会では、ただの愚痴をこぼす権利はない。
 
 言っても良いが、殺し合いになるか、リンチにされるか、そのどれかだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまりそんな自由はない
 
  ( ‥)小さな社会には自由がない
    ‐□ 大きな社会では
      政治的批判に中身が無い
      そういう前提に立って
      もう一度文献を
      見直してみようか
 
      
 
      

2014年9月26日金曜日

シロバナマンジュシャゲの季節

 
 ∧∧
( ‥)先日はヒガンバナの画像を
    アップしてみたけども
 
=>hilihiliのhilihili: ヒガンバナの季節
 
 ( ‥)今日は赤ではなく
   ‐/ 白いヒガンバナを
     上げて見よう
     ギントウカかと思ったけど
     シロバナマンジュシャゲかな
 















 
 ∧∧
(‥ )赤いヒガンバナとは
\‐  ずいぶん印象が変るね
 
  (‥ )赤い奴よりも
      花筒が少し長くてな
      赤ほど花が密集しないのだ
 












 
 赤いヒガンバナは、なんというか、花が密集して咲くから、線香花火のような雰囲気がある。でも白いものは花筒が長くて、花弁が相対的に離れるから、もっと個々の花が単独なものとして見えてくる。そう言えば良いか。
 
 白いのは、しおれかかったものも意外ときれい。














 
 ∧∧
(‥ )ちょっとレースっぽいよね
\‐  白いヒガンバナは
    ギントウカと呼ぶそうだけど
 
  (‥ )ギントウカではなく
      むしろ別種扱いの
      シロバナマンジュシャゲ
      ということかなあ
      区別がよく分からんな
 
 
 とはいえ、ギントウカがヒガンバナの白い品種だ、としたら、以上の”白いヒガンバナ”の花筒が赤いのより長い、というのは暗示的である。それは品種と呼ぶにはずいぶんな違いに思えるから、雑種のシロバナマンジュシャゲと見なした方が正しいのかもしれない。さらにいうと、実は花茎の色が違う。写真だとよく分からないけども、赤いヒガンバナは鮮やかな緑だが、”この白いヒガンバナ”の花茎はもっとくすんで黄色みがかかっている。
 




ced-4:思ってたのと違う

 
 公園で少し過ごし。木陰で何となく資料に目を通した
 
 これならいい感じじゃないか。早速、家に帰って調べてみよう
 
 そして検索をかけてみる
 
 その結果がこれ=>https://www.google.co.jp/search?q=ced-4+protein+structure&biw=1079&bih=798&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=__MkVM7rOsG78gXWqoCYBw&ved=0CAYQ_AUo…
 
 
 ∧∧
(‥ )ced-4遺伝子の発現による
\‐  タンパク質
    まさかこんな形だったとは...
    なんですかねこれは
    扇風機って感じ?
    しかもced-3は
    中に入るのですか
  
  (‥ )思ってたのと違う...
      ced-3にced-4が
      パイルダーオンする
      わけじゃなくて
      その逆なのな

 
 *ced-4とced-3はどちらもエレガンス線虫の遺伝子で、その役割は死を司ること。両者から転写、翻訳、合成されたタンパク質がドッキングすることで行動を開始。細胞を自壊へと導く。ced-4のタンパク質は英語ではfunnel、つまり漏斗状と表現される形をしており、この中へced-3がパイルダーオン。さあ、死を始めよう。
 
 
 

2014年9月25日木曜日

20年前の自分に今の愚痴を聞かせられるのか?

 
 ∧∧
( ‥)ようするにですよ
 
  ( ‥)社会を呪っても良い
    ‐□ 会社を呪っても良い
      社会のせいにしても良い
      会社のせいにしても良い
 
 それはまったく自由である。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、愚痴をこぼす自由は
\‐  ありますから
 
  (‥ )全部の責任を他人に
      投げてしまう自由は
      誰にでもある
      自分の人生の責任を
      他人のせいにする自由は
      誰でも持っている
 
 自由、自由と言葉を乱発していると、すべての自由は相対化して同等の価値を持つ。つまり価値を失う。すると残る価値は実際の価値だ。
 
 つまりである
 
 分かった、分かった、愚痴をこぼすのは自由だ。ではお前は次になにをするのか?
 
 お前の次の一手は何か?
 
 これが問われることになろう。
 
 とはいえ、しかし
 
 ∧∧
( ‥)次の一手が無くても
    愚痴はこぼしたい
 
  ( ‥)それはそうだ
    ‐□ 愚痴をこぼさないと
      人間は死ぬからな
 
 もし仮に、
 
 次の一手を言わない限り、愚痴の一言も言ってはならぬ。
 
 次の一手で愚痴ひとつ。
 
 こんなことを徹底したら、自殺率が格段に上がるのではなかろうか?
 
 だから良いのだ。
 
 社会が悪い
 会社が悪い
 日本は腐り切っている
 日本は民主主義ではない
 日本は閉鎖的で全体主義だ
 官僚制だ、世襲制だ、貴族制だ、自由がないじゃないか、馬鹿ばっかりだ
 どうして皆は僕が思うような投票をしないのか??
 
 別に良いのだ。次の一手も無く、ただただ給料をもらいながら飼い殺し状態で、しかし愚痴をこぼし続け、それでもいつの間にか会社で出世して給料が上がって、そこそこな役職につき、若者は駄目だ。覇気がない。だから日本は変らない、会社も変らない。家に戻れば家族相手にまた愚痴ばかり。そう言い続けてもまったくかまわない。
 
 ∧∧
( ‥)所詮、自由ってのは
    そんな程度のものですよと
 
  ( ‥)問題はだ
    ‐□
 
 お前、同じことを20年前の自分に言えるの? 胸をはれるの?
 
 それともあれかい? 20年前のお前は今のお前を見て、
 
 そうか! 20年後の俺様がこんなになってしまうとは、日本の社会はそこまで腐っているのか??
 
 と憤激して同情して賛同してくれるわけ?
 
 ∧∧
(‥ )まあ、同情するのか
\‐   憤激するのか
     あるいは軽蔑して
     こんな大人になりたくない
     そう吐き捨てるのか...
 
  (‥ )あるいは
      なぜそうなったの?
      そうならないように
      するには
      どうすれば良いの?
      どこで失敗したの?
      そもそも僕もすでに
      失敗しているの?
      そう尋ねるのか
      それは
      ケースバイケースだな
 
 ∧∧
( ‥)あなたは20年前の自分に
    なんていいます?
 
  ( ‥)体力つけろ
    ‐□ 絵を描け
      数と量は質を凌駕する
      紙は普通紙でいい
      鉛筆は3Bとか4B以上
      あるいは10B
      木炭鉛筆や
      色鉛筆、コピックを使え
      とにかく量だ
      年間100枚以下は論外
  
 
 
 

田舎の相互監視、大都会の宗教

 
 hilihiliのhilihili: 裏切り者は少数でも効果的であるの続き
 
 ∧∧
(‥ )まあ端的に言ってしまうと
\‐
 
  (‥ )自称、進歩的な人が言う
      日本の悪いところ
      というのは
      実際のところ
      田舎の共同体のことだと
      思うのだけどな
 
 狭く閉じた世界で互いに互いのことを見張っている。裏切り者どころか飛び出る人をも叩き、義務の強制と同調圧力がのしかかる。
 
 ∧∧
( ‥)都会に出れば良いじゃんよ
 
  ( ‥)まあそうやって田舎は
    ‐□ 大量の駄目人間と
      少数の有望な人を
      都会へ輸出して
      活力を失うのだけどね
 
 こういう、あらかじめ定まった生活になじめぬ人間というのは、しばしば駄目人間である。というか平均から外れている時点で行き場が無いのだ。だから逃げ出すし、だがしかし、それだからこそ突破口を開けたりもする。異能は狂気や無能でもある。そんな人間が田舎に住める道理はない。
 
 そして、こうした駄目人間の中でも弁の立つものは、社会を批判し、さらには世界の都会というか、流れ者が集まる場所であるニューヨークに過剰な思い入れを抱いてたどり着く。そこで今度は日本全体を見返して批判し、あるいは自らの悪口に溺れながら挫折する。
 
 そしてこんなことは日本の都会である東京でも、世界の都会であるニューヨークでも同じだろう。
 
 都会は駄目人間と、中途半端に才能があった落ちこぼれが逃げ落ちた場所でもあり、そんな彼らの恨みと挫折の愚痴が渦巻く世界でもある。
 
 とまあ、こんな話はどうでも良くて
 
 ∧∧
(‥ )ともかく、同調圧力が
\‐  なくなってしまうと
    巨大社会は自分を見失うかも
    しれない
 
  (‥ )まとまりが
      なくなるのだな
      それが自由ってことでも
      あるのだけどね
 
 学校のクラスに所属していると、クラスのメンバーであることを強制される。当たり前だ。これは誰しも経験したことである。
 
 同じ学校であると同様。
 
 同じ学区、同じ地区もまた同様。
 
 ∧∧
( ‥)考えてみれば昔の都市国家や
    都市国家のなんとか組とか
    なんとか地区とか
    そういう人々をまとめた
    市民兵とかが
    こういうものだよね
 
  ( ‥)同調圧力と世間の目がある
    ‐□ だから死にものぐるいで
      戦えるとも言えるよな
 
 
 同じ班、同じ地区で監視される
 
 他の班、他の地区と比較される
 
 これでは戦わざるをえまい。

 だからこそ、広大な帝国から徴兵された帝国軍兵士よりも、市民軍の方が強い、なんてことも起きるのだろう。昔のように機械化されていない、人間同士のぶつかり合いなら特にそうだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも都市国家が征服を重ねて
\‐  巨大な国家になったら
    こういう世間の目も
    同調圧力も
    相互監視も働かなくなるよね
 
  (‥ )同じ近代国家であるのに
      日本よりも大きな
      中国とアメリカは
      どっちも
      混沌と自由と無法がある
      それもそういうこと
      なんだろうな
 
 失敗しても逃げ出して別の場所で再起すれば良い。そう思えると人間はめちゃくちゃなことをする。
 
 だが、ある人がこういった。中国とアメリカは似ている。だけど違う点もある。アメリカには倫理と道徳があると。
 
 ∧∧
( ‥)中国にもあるのだけど
    それがうまく機能しない
 
 ( ‥)アメリカに倫理と道徳という
   ‐□ 縛りがあるのは
     どうもキリスト教のせい
     らしいのだよな
 
 中国は宗教で国家を統一し、人々を規範で縛る、ということは無かったらしい。いや、儒教が本来はそうであったのかもしれない。あるいは仏教で一時期そうしたのかもしれない。それらは今や廃れたのかもしれないし、あるいは実のところ、最初から効果がなかったのかもしれない。

 いずれにせよ現在のところ中国の宗教は、あちこちで見かける縁起物の飾りや、いまや商売繁盛の神にされてしまった関羽の像のように、個人の願いに関連するもののように思える。そしてあっちの人は基本は日本人と同じなのに、全体の振る舞いがまるで違う。同調圧力と相互監視、あるいは宗教がないと人はこうも違ってしまう。そういうことのように見える。
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うと
\‐  ローマ帝国が国教として
    キリスト教を採用したのは
    このような状況を
    打破するため
    ということですかね?
 
  (‥ )異教時代のローマ帝国は
      中国で
      キリスト教以後の帝国は
      アメリカだ
      なんて主張する気は
      ないけども
      暗示的な話ではあるな
 
 

 

2014年9月24日水曜日

裏切り者は少数でも効果的である


 2014年9月24日、日が落ちた夕暮れの神奈川県。南から厚く重苦しい雲が次々に押し寄せてくる。















   帰り際
 ∧∧ 一瞬、雨が降ったけど...
(‥ )
 ‐( ‥)やばい走ろう! と
     思って走り出した途端に
     止んだな
 
 止んだ、というか、雨が雨雲ごと足速に移動したのである。今も外では急に強い雨が降り始めて、そしてすぐに止んだ。
 
 さて
 
 先日は新しいiPhonが発売されたが、その行列に中国人が横入りするなどしてトラブルになったと。
 
 ∧∧
(‥ )聞けばNYでも
\‐  中国の人が並んで
    騒動が起きたとか
    youtubeにも動画が
    上がっているね

iphone6 ny chinese - YouTube
 
  (‥ )これらを見て
      こんな声があったな
      移民を受け入れるとは
      こういうことなのだ、と
 
 ∧∧
( ‥)中国の人は
    日本人よりも自由だからね
 
  ( ‥)日本だと逃げ場が無い
    ‐□ 周囲からつぶされるから
      統制がとれてるけど
      中国は広いからなあ
      逃げ場がある広い国は
      自然と自由になるよね
 
 もちろん、自由はしばしば無法でもあるし、だからこそ、これが問題となる。
 
 ∧∧
(‥ )中国の人もみんながみんな
\‐  そういうことをするわけじゃ
    ないけども
 
  (‥ )というかあれよな
      中国の地下鉄の一件から
      考えると
      基本は日本人と同じなのな
 
 *自分が中国の地下鉄に乗ったときに、耳の聞こえない詐欺を見た、話のこと。
 
 **耳が聞こえない障害者のために署名をしてくれ、とまず迫る。そうして署名をさせると、今度は署名したのだから寄付をしろ、と迫る。乗客が躊躇すると、あなた書いたでしょ? と身振りで示し、抗議すると耳が聞こえない、という風を装う。
 
 ∧∧
(‥ )逃げ場の無い地下鉄の車内で
\‐  これをやるわけだからね
    でも乗客の反応を見ると
    中国の人も弱者に
    手を差し伸べること
    それ自体を弱みにされると
    確かに筋自体は通っているから
    金銭を払ってしまうこと
    それが分かるよね
 
 
  (‥ )基本は日本人と同じだな
      逆にいうとだ
      そういうことを
      食い物にする
      そんな無法者が
      少しいるだけで
      全体の振る舞いがまるで
      変ってしまう
      そういうことだよね
 
 これはつまり、先の言い様、”移民を受け入れたらこうなる”という意見が正しいことを示している。集団の規則に従わない人々がある一定量を越えた時、それもそれほど多くない少数派であっても集団全体の振る舞いと統制が壊れてしまうと。
 
  


2014年9月23日火曜日

ヒガンバナの季節

 
 関東はヒガンバナの季節















 ∧∧
(‥ )後ろの白いのは
\‐  白いヒガンバナだね
 
  (‥ )ギントウカと呼ぶそうだが
      なにゆえだろうな?

 
 
 
 *注:20140926追記:どうも白いのは白品種のギントウカではなく、別種というか交雑種のシロバナマンジュシャゲであるらしい。白いヒガンバナの画像はこちら=>hilihiliのhilihili: シロバナマンジュシャゲの季節
 
 
 

社会を呪う自由はあっても、檻から出る自由は行使できまい


 
 ∧∧
( ‥)要するにですよ
 
  (‥ )愚痴は良いけど
      でっ? 
      お前の次の一手は何?
      そこが問われるわけだ
 
 世界が悪い、日本が悪い、社会が悪い、会社が悪い、学校が悪い、親が悪い、愚民が悪い
 
 なにを言っても良いが、では、お前の次の一手はなんだ? ここが絶えず問われる。
 
 ∧∧
(‥ )言い換えると
\‐  批判と愚痴だけの人は
    もう勝負から下りたのだと
 
  (‥ )勝負から下りたからこそ
      世界を呪うしかない
      そういうことでもあるな
 
 もちろん、呪う自由はあるのだ。自由とはそういうものである。呪うことを糾弾することからの自由。
 
 我々には自由がある。法律から自由。道徳から自由。殺人の抑圧からの自由。
 
 呪う自由があるのは当然。
 
 ∧∧
( ‥)でも勝負から下りた
    その現実だけは変えられない
 
  ( ‥)自由とは概念であって
    ‐□ 現実そのものでは
      ないからな
      そして勝負から下りて
      なおかつ呪う自由を
      行使出来るだけの
      余裕がある
      つまり彼は
      飼い殺しにされて
      いるわけだ。
 
 自分から檻に入ったのだ。檻の住み心地は快適だから、檻の中から世界と社会を呪い、糾弾する自由を行使できる。だがしかし、檻から出る自由は行使できまい? そんなことをしたら最後、世界と社会を呪う自由は失われてしまうのだからな。
 
 
 ∧∧
(‥ )まー、などと偉そうな
\‐  ことを言っても
    あなたも打てる一手は
    ほとんどないよね
 
  (‥ )ものすごく楽観的に
      考えてみよう
      本を書くのに3ヶ月かかる
      1年間に4冊書ける
      自分は75歳まで
      現役でいられるとする
      すると120冊書ける
 
 あるいは余裕を持って1年間に3冊の本を書けると仮定する。すると90冊書ける計算だ。
 
 ∧∧
( ‥)逆に言うと
    あなたは後、
    100手ぐらいしか
    打てないってわけだ
 
  ( ‥)それも極端に楽観的な
    ‐□ 場合の話でな
      実際には...
 
 実際には、ゲームに詰みがあるように、例えばこれから先の10手で勝負は詰んでしまい、そこで終わる、という可能性もある。というか、先日、一手詰んだと思う。仮に頭の中に10手あっても、詰み方によってはもっと早く終わるということも当然ありうる。
 
 ∧∧
( ‥)今、打っている手が
    3年以内に全部詰む可能性も
    あるのだと
 
  (‥ )最短だと1年だね
      物書きも
      イラストレーターも
      はかないものよ
 
 
 どれだけ有効な手を、どれだけ数多く打てるか、それが勝負の分かれ目になるのだろう。しかしそのためにはである
 
 ∧∧
(‥ )必要なのは体力だよねー
\‐  
 
  (‥ )なんかさ、走ったり
      歩いたりするだけじゃ
      駄目みたいなんだよな
      下半身だけでなく
      上半身も動かさないと
      体全体がうまく動かない
      感じなんだよね
      上半身も動かすと
      腹の減りが違うように
      思えるのよ
    
 
 
 
 

2014年9月22日月曜日

恋の仕方も教えちゃくれない、とはいさぎよし

 
 ∧∧
(‥ )学校では恋の仕方も
\‐   教えちゃくれません、と
 
  (‥ )出世の道はあきらめて
      繁殖しようぜ!
      ということだね
 
 いさぎよし
 
 
 ∧∧
( ‥)いさぎよければ良い
    というものでは
    ないけどね
 
  ( ‥)才能もないのに
    ‐□ 親に無理矢理勉強を
      詰め込まれてる
      連中の不幸は
      知らんわけじゃ
      あるまい?
 
 あきらめるのなら早い方が良いのだ。そうでないと是正が効かぬ、手遅れになる。
 
 
 

精密な責任転嫁の迷宮に囚われたら、もはや出ることかなうまい

 
 その人は扇動的、かつ批判的なことを書くという。しかし間違いが発覚しても、謝罪することも、間違いを認めることもない。そんな彼ではあるが、むしろ擁護する人の方が多いのだと。
 
 ∧∧
(‥ )だそうですが
\‐
 
  (‥ )そりゃあ
      ファンというのは
      そういうものだからな
 
 ∧∧
( ‥)でもちょっと意地悪く
    解釈すると
 
  ( ‥)彼は、彼らに必要な
    ‐□ 事柄を書いている
      だからこそ
      彼が筋の通らないことを
      しても
      彼らに擁護される
      そういうことだろうな
 
 
 悪いのは社会なんです。あなたたちではないんです。あなたたちが感じる違和感は正しいんです。でも日本人の特性が集団の圧力となって、あなた方の違和感を封じるのです。そんな日本に未来などあるわけがないのです。
 
 ∧∧
(‥ )ざっと言うと
\‐  そんな感じですかね
 
  (‥ )聞く人はこれを
      才能ある自分の
      虐げられた地位は
      周囲のせいなのだと
      受け取る
      現状の肯定であるし
      責任転嫁でもあるな
      実際、
      これがないと
      やっていけない人間は
      大勢いるからな
 
 時々思うが、ラノベというのは非常に良心的な産物だ。欲望を単刀直入に肯定し、供給している。巨乳にハーレム、よりどりみどり、永遠の輝かしい学園生活。そこにあるのは素直で実直な需要と供給だ。
 
 だが、そういう単刀直入な創作物では”立たない”連中がいる。いや、立つのではあるが、”こんなもので勃起してしまうこと”、それを彼らのプライドが許さないのだ。そういうわけで、そういう難しい人向けのポルノはラノベとは別に供給される。先の人の言葉が受けるのもそういうことだろう。
 
 社会が悪い、自分たちは正しい。周囲の愚かな人間がいけない、日本人がいけない。でも僕はそういう愚民や日本人とは違う、虐げられる哀れなエリートだ。単に周りが馬鹿だから認めてもらえないだけである。本当はすごいぞ。
 
 こう言ってもらわないと、心が折れてしまう連中がいるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )でもそれは逃げだと
\‐
 
  (‥ )実際、ポルノにあるのは
      刹那の快楽だけだ
      ”次の一手”はそこにない
      事実として無い
      次の一手がないとは
      実行がないということだ
      つまり実際にやっていない
      口先だけだな
      ただの逃げ
      ただのごまかしだ
 
 思うに、ラノベはまっとうな産物だ。
 
 まともでないのは、そういう素直な楽しみでは楽しめない連中、もっとねじくりまがった責任転嫁と肯定をしてもらわないと立たない連中だろう。
 
 小難しい言葉で飾り立てられた嘘でないと、どうにもならない連中がいるのだ。
 
 しかし、こういう精密で巧みに責任逃れをした言葉の迷宮にとらわれたら、もう外へ出ることはかなうまい。
 
 言い様によってはこうである。そこまでしてもらわないと彼らは現実を直視してしまう、いや、直視するかもしれない、そんな、”かもしれない”、という恐怖にすら、彼らは耐えることができないのだと。

 しかし、実際には次の一手を考えねばならぬ。
 
 
 

2014年9月21日日曜日

不満の声だけを聞くわけにはいかんでしょう

 
 hilihiliのhilihili: 自分で檻に入ったのに檻の文句ばかり言っておるの続き
 
 自分から檻に入り、だがしかし、檻があるから僕は出れないと彼は言う。
 
 しかし、本当に悔しかったら檻から出れば良いのだ。家族を捨て、職場を捨て、給料を捨て、安定した飽き飽きするような毎日を捨て、自分を捨てて邁進すれば良い。
 
 だがそれができない。
 
 そしてそんな人々のために出版界は今日も本を売ります。この世の中がどれだけ駄目であるか、なぜあなたが認められないのか? そういう”疑問”をとことん説明してくれる本を。
 
 ∧∧
(‥ )出版界って最低だよね
\‐
 
  (‥ )俺たちゃ娯楽を売って
      いるのだよ?
      その儲けたお金があるから
      真面目で価値あるものを
      作る余裕ができるのだよ
      彼らがそういう本を
      買うからこそ
      もっとまともな本が
      できるわけだよ
 
 彼は犠牲になったのだ。

 
 さて、それにしても思うに。
 
 かつて3世紀のローマ帝国、50年に及ぶ内乱と軍人皇帝の時代に区切りをつけたディオクレティアヌス帝は帝国を四帝統治したという。
 
 *一般的には四分統治なんだけども、帝国は四分割されたわけではなく、正帝2人とそれを支える副帝2人による役割分担で、結局のところ四人の皇帝の首席はあくまでもディオクレティアヌス帝であったという位置づけから”四帝統治”という訳語がある。
 
 **「ディオクレティアヌスと四帝統治」文庫クセジュ ベルネール・レミィ 2010 訳者による後書きを参考のこと
 
 ∧∧
(‥ )ディオクレスさんと同時代の
\‐  ラクタンティウスさんは
    キリスト教徒だったから
    最後の迫害者である
    ディオクレスさんに厳しくて
    帝は皇帝を4人に増やして
    結果的に軍隊をさらに増やした
    そう批判したと言うのだよね
 
  (‥ )一次文献は
      まだ読んでいないけど
      引用だとそうだな
      *上記文献のpp109
 
 30万人程度の軍隊を43万5000人あまりにしたそうな。
 
 ∧∧
(‥ )日本の自衛隊よりも
\‐  ずっと多いね
 
  (‥ )もちろん、戦車とか
      戦闘機とかそういう
      高度な機械類はないわけだ
 
 だがしかし、いくら兵隊を安く使っているとは言っても、これだけいれば人件費はかかるし、しかも農業の生産性が今よりもずっと低く、石油がない時代である。
 
 ∧∧
( ‥)兵隊さんが必要とする
    食べ物を生産する
    さらに集めて
    それを運ぶ
    これだけでも大変だ
 
  ( ‥)それを考えると
    ‐□ 当時のローマ帝国の
      軍事費とその負担は
      大変なもの
      だったのだろうな
 
 だから税金が上がるし、色々な政策が打ち出されたし、新しい貨幣の発行は物価の上昇とインフレをまねいた。それに対して皆が帝に文句を言うのも当然であったのだろう。
 
 だがしかし、これがなかったら蛮族がやってきて町や畑を略奪するのだ。というか略奪が起きているから軍隊が出動していたし、そのために軍隊司令官である皇帝が4人も必要になって、そうしてそれぞれ役割分担を決めたわけで...
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  ラクタンティウスさんの
    言い様はあんまりだよねえ
 
  (‥ )一次文献を見ていない
      状況で言うのは何だが
      印象からすると
      一体誰のおかげで
      安全地帯で
      文章を書いていられると
      思っているのだ?
      そう問いたくなる
      話であるよな
 
 だが、考えてみれば、これと同じことを我々はしているのだ。
 
 例えばはるか未来。人類が存続しており、そうして現在の日本のことを文献から調べたとする。彼らは一体どういう日本を組み上げるだろう?
 
 国民は全員会社員であり、社畜という奴隷であった。低賃金労働と残業という過剰な労働によって次々に自殺者や、あるいは過労死する人が出た。国民のモラルは乱れて、若者の異常犯罪がしばしば報道され、退廃的なアニメや漫画を規制すべきだという声も上がっていた。社会は閉塞感に満ちていて、ネットの発達で人々は互いに互いを監視し、すこし目立つことをすれば、すぐに炎上し、袋だたきにされた。言論の自由はなく、民主制と言いつつも実態は全体主義であり、与党は世襲制議員で占められ、彼らが政治を牛耳り、民主的に選ばれた議員は無力な野党勢力であり、政策は官僚が決定していた。官僚は天下りを行い、よく分からない部署が次々に増え、彼らに支払う給料は税金であるから消費税は上がり、生活が苦しくなった。寿命は延びて老人が増大しているにもかかわらず。老人にも治療費などに関して負担を求めるような切り捨てを行った。一方、困窮した若者は偏狭な民族主義に走り、社会全体が右翼化の傾向を示した。それを阻止すべきメディアは腐敗し、あるいは唯一の良心である進歩的な知識人やジャーナリストたちはこうした人々に弾圧され、保守の傾向を強めた政治家たちは軍隊を増強し、国民にますます大きな負担を...

 
 ∧∧
( ‥)なんといいますかね
    そこそこ事実もあるけど
    実態からかなり
    かけ離れてますよねえ
    というか矛盾だらけで
    めちゃくちゃだよね
 
  ( ‥)でもあれだよ?
    ‐□ 今の時代の知識人や
      文化人が得意げに
      書き残している内容から
      考えるとだ
      未来人が再現する
      現代日本の姿は
      こうなっても
      おかしくないよな
 
 確かに物事に問題がないわけがない。皆の不満には根も葉もある。
 
 ∧∧
(‥ )でも、そこだけを
\‐  とって集めると
    これはおかしいだろ?
    という話になる
 
  (‥ )これと同じことを
      ローマ帝国の著述家たちは
      やっただろうし
      彼らがかつてやったのと
      同じことを
      今の僕らもしている
      そう考えるべきだろうな
 
 人々を守るためにやった処置に対して、人々が不満と呪いの声を申し述べる。それは当然なのだろう。人は個人の動物で、社会性という仮面の下は疑心暗鬼とむき出しの我欲が渦巻いている。
 
 だから、 
 
 相手からあてがわれた安全圏の中から、それをあてがった相手の悪口を言う
 
 これも当たり前のことなのだ。
 
 それは親子喧嘩のようなものなのだろう。そこには事実に基づいた不満がある。
 
 ただし、それは事実のごくわずかでしかない。
 
 ∧∧
( ‥)つまりこの手の不満の声を
    そのまま真に受けるなと
 
  (‥ )なにかあるのは確かだが
      鵜呑みにするわけには
      いかんだろうな。
 
 例えそれが過去の人であっても、あるいは現代人であっても、そんな言い様は真に受けるわけにはいかない。
      
 
 

自分で檻に入ったのに檻の文句ばかり言っておる

 
 日本には自由が無い。この国は全体主義だ。日本の政治家は世襲制だ。政策は官僚が牛耳っている。
 
 ∧∧
(‥ )考えてみればかなり
\‐  混乱的な言及ですけど
    これを言う人は
    意外と多いですよね
 
  (‥ )敗者である自分を
      認められないのだな
 
 なぜかというに、仮に以上のことが正しいとする。
 
 もし正しいのならそのやり方で勝負すれば良い。それだけの話だ。
 
 だのにそうではない。言ってやらない。それはもう負けを認めたということだ。
 
 ∧∧
( ‥)言い訳?
 
  ( ‥)言い訳だねえ
    ‐□ 例えば単純に言うと
      国家官僚になれなかった
      レベルの勘違いさんが
      よくこの言い訳を
      するかなあ
 
 ちょっと人より頭が良いと、勘違いする人間がいる。だが残念。上位1パーセントに入れる、そんなレベルは優秀でもなんでもない。ただのゴミかすなのだ。もっと頭の良い連中が日本にはいて、彼らが官僚になれる。
 
 中途半端な人間はなまじ上を見る事ができただけに、生涯、挫折と恨みの涙をこぼすことになる。
 
 そんな中途半端な才能だったら最初から無かった方が良かったのだ。スポーツでもイラストでも、どんな分野にもそういう人間がいる。
 
 ∧∧
(‥ )でも忘れられない
\‐
 
  (‥ )忘れられないのは結構
      でもな
      所詮は口先の空論
      そのことに無自覚なのは
      いただけないな
 
 
 勝負を賭けている人間なら、次はどんな手を打とうか? なんの手が最善か? この手ならどうか? そう試行錯誤し、次の一手を考えているものだ。そもそもそうでないと勝負が出来ない。
 
 勝負をしている人間の思考とはそういうものであり、それが見当たらない愚痴はただの愚痴である。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
  ( ‥)冒頭のことを
    ‐□ 言っている連中は
      勝負からすでに下りたのさ
 
 だがしかし、勝負から下りてもなお、愚痴をこぼすだけの余力も余裕もある。
 
 なんのことはない。そういうものは飼い殺しという。自分で居心地の良い檻に入ったくせに、檻の具合が悪いとこぼしているだけだ。
 

 

2014年9月20日土曜日

イコール・ボーカル

 
 つらつらと本を読んでいて気がついた
 
 ∧∧
(‥ )英語のサイバイバル
\‐  これは動詞ですけども
    元の名詞surviveは
    ラテン語が由来だそうですね
 
  (‥ )えっ? そうなの??
 
 
 ラテン語の辞書を引いてもsurviveは出てこないが、同じ形とは限らない。調べたら
 
 ∧∧
( ‥)supervivereだね
 
  ( ‥)ラテン語の辞書だと
    ‐□ あれだなsupervivoで
      載っているね
      スペルヴィヴォが
      サバイブか
      ずいぶんと
      なまったものだな
 
 ようするに上を意味するスペル(super)と、生きる、存続する、を意味するヴィヴォ(vivo)をくっつけた複合語で、意味は、生き延びる。
 
 ∧∧
(‥ )英語って相当ラテン語が
\‐  入ってるよね
 
  (‥ )同義的とかあいまいを
      意味する
      エクイボーカル:equivocal
      これも由来はラテン語だ
      そうだな
 
 手持ちの辞書では、本来の意味は、”同じ音の”、だと書かれている。ラテン語の辞書ではアエクイヴォクス:aequivocusが、曖昧な/両義的で載っている。そしてどうもこれ、
 
 アエクエ:aeque 等しく/同等に 
 
 ヴォーカリス:vocalis 声の
 
 多分、このあたりの複合語らしい。ラテン語の文法は把握し切れていないし、使い方で語尾が変るので色々と検討の余地はあろうが、まあこのあたりの単語が由来なのは確かだろう。
 
 ∧∧
( ‥)エクイボーカルって
    なんか妙に聞こえる
    単語だからね
    しかも意味は曖昧って
    どういうことよ
    なんだけど
   
  ( ‥)でも要するに
    ‐□ イコール・ボーカル
      なんだな
      同じを意味する英語の
      イコールも
      歌い手を意味する英語の
      ボーカルも
      途中でフランス語とかを
      介しているみたいだけど
      元はラテン語だと

 
 イコール・ボーカル、つまり同じ音、つまり区別できない。
 
 ∧∧
(‥ )ゆえに不明瞭である
\‐  
 
  (‥ )エクイボーカルって
      本来の音をほぼ
      残しているから
      余計に奇異に
      聞こえるのかもね
      
 実際、イコール(同じ)に聞こえるから、イコールっぽいのに、”曖昧”とは、なんぞいや? と思っていたら、本当にイコールだとは思わなかったし、イコール・ボーカルで曖昧だ、という意味になるとは想像もしていなかった。分かれば納得だが、分からないと意味不明である。
 
 ∧∧
(‥ )英語さんにはこういう単語が
\‐  いっぱいあるんだろうね
 
  (‥ )なんか妙に聞こえる
      単語とかは
      要注意かもな

 
      
 
 

何度でも種子は発芽するだろう

 
 ネットでの出来事は5年と記録されない
 
 失敗は永久にネットを徘徊する
 
 ∧∧
(‥ )一見すると相矛盾する
\‐  出来事
 
  (‥ )土と種子みたいな
      ものかもね
 
 何も無いように見えるただの土を森から持ち帰る。しばらくすると色々なものが生えてくる。タンポポのように後からやってきた種子から生えたものもあるだろうが、もともと土の中で眠っていた種子が目覚める場合もある。というか、出てきたものを見ると、明らかにそうだ。
 
 ∧∧
( ‥)その土地を表面上は
    大破壊して
    更地にしても
    飛んでくる種子も
    さることながら
    そこで休眠していた
    種子が土壌の中にある
 
  (‥ )ネットも同じよな
      ネットはテレパシーに
      近いけども
      脳に直結している
      わけじゃない
 
 ネットという表面の下には個人個人の脳髄といういわば土壌に該当するものがあり、そこには、”あの日、あの時、奴らはこのようなことをした”、という記憶がいわば種子のように埋め込まれている。それは通常はそのまま眠っているが、いざことが起こると発芽する。
 
 ∧∧
(‥ )発芽した記憶は
\‐  ネットを拡散し
    他の人の記憶の種子も
    発芽させる
 
  (‥ )発芽が発芽を呼び起こす
      つまり発芽が
      連鎖的に急激に起こる
      いわば臨界状態となる
      あるいは発火だな
 
 それまで表面上はネットに存在しなかった記憶が連鎖的に覚醒し、状況によっては一気に大炎上する。
 
 ∧∧
( ‥)朝日新聞の
    珊瑚の傷捏造事件も
    25年前のものなのに
    未だに呼び起こされて
    不始末がおこるたびに
    発芽を繰り返すよね
 
  ( ‥)TBSが坂本弁護士一家の
    ‐□ 拉致殺害に関わった件も
      何度でも復活するのだ
 
 移ろいやすい電子情報とネットの世界から不始末の痕跡があらかた消えても、記憶という種子は残る。不祥事が起こると種子は発芽する。そうして発芽するたびに種子は新たに実り、そしてまかれ、皆の脳髄に記憶という種子として残り、休眠する。そうしてまた不祥事が起こると種子は発芽し、不始末の記憶がどんどんと累積していく。何度でもそれは復活し、何度でも臨界し、何度でも一面を覆い尽くして種子を飛ばす。
 
 つまり、ある規模になった段階で、不祥事が風化することは原理上ありえない。不祥事をまねいた本人たちがこれを阻止するとしたら、自らを殺し尽くす大粛清を行うしか無いのだろう。
 
 大粛清を、一心不乱の大粛清を。自らの社員と役員の死体で山を築き、切った首を塗り籠めた天にも届く塔を立て、流した血で池が作れるような大粛清を。
 
 自分を殺せぬ組織に未来はない。
 
 
 
   

2014年9月19日金曜日

複雑でカオスで自己成就できる場は占いになりうるので

 
 hilihiliのhilihili: その返しはまずいと思うの続き
 
 ∧∧
(‥ )経済学って理解に必要な
\‐  学問ではあるのだよね
 
  (‥ )悪貨が良貨を駆逐する
      とかな
 
 とはいえ、こういう具体的な事柄から離れて、より広い視点になっていくと、経済学はなんとも、もやーっとした感じになる。これは否めない。
 
 ∧∧
(‥ )いわゆる複雑系だから
\‐  ですかね?
 
  (‥ )おまけに当の経済学的な
      視点に立って
      行動する人々も
      経済には含まれているから
      経済学の視点自体が
      経済の動向に影響を
      与えうる
      そういうことも
      あるだろうしな
 
 こうなると、初期の値がちょっとちがうとまるで違う回答が出てくる、そのように振る舞ったりするのではないか? 
 
 ∧∧
( ‥)いわゆるカオスだね
 
  (‥ )自分たちの学問分野が
      カオスであるとは
      認めたくないだろうなあ
 
 
 こればっかりはどんな学問領域でも同じである。自分たちの研究分野がカオスとして振る舞うと分かったら、研究は無意味であるし、それまでの”成果”もまた無意味になる。カオスとして振る舞うと分かった以上、それまで積み上げた”分かったという成果”は、その全てが単なる幻想になってしまうからだ。全ての仮説は棄却され、業績は蒸発してしまう。
 
 ∧∧
(‥ )予言を自己成就させてしまう
\‐  そういう可能性もあるね
 
  (‥ )著名な経済学者が
      経済の動向を予言する
      その予言を信じた人々が
      予言の通りに行動する
      そのために予言が成就して
      しまうように見える
      そういう場合だな
 
 この場合だと経済学者はただの占い師になってしまう。
 
 ∧∧
( ‥)そういう可能性があると?
 
  ( ‥)そういう条件が整っている
    ‐□ そう言うべきだろうね
 
 多分、世の中の人の経済学に関する不信感とは概ねこういうことなんだろう。実際、悪貨が良貨を駆逐するとか、そういう事柄を否定する人は聞かないが、経済学者は占い師ではないか? という不信感の方は事実として聞くではないか。
 
 ∧∧
(‥ )個々の事実は認めるけど
\‐  経済全体の動向を占う
    経済学者というものには
    不信の目を向けるのだと
 
  (‥ )多分、そういうことでは
      ないかなあ
      まあそのなんだ
      ”占ってもらいましょう”
      なんて言い回しが出てくる
      これ自体がそういうことの
      反映かもな
 
 聞けば、アメリカの著名な経済学者がアベノミクスに一言言えば、アベノミクスが支持されたと解釈する人が出て、あるいは増税を批判すれば、やはり増税は良くないのだ、と解釈して浮かれる人が出るという。
 
 ∧∧
( ‥)これではまるっきり
    占い師ではないかと?
 
  ( ‥)複雑系、カオス、自己成就
    ‐□ 経済には占いを成立させる
      条件が全部そろって
      いるからな
      疑うのは当然だよね
      それに人間は
      宗教を信じる猿なのだ
      占い師の存在自体は
      必要不可欠でもある
 
 本人がそれを望んでいなくても占い師にさせられてしまうのだから、占い師扱いされること自体はやむなしだ。
 
 だがしかし、そもそも以上のようなコメントは、医者なら普通はしないようなものであることは確かだろう。これもまた、経済学者はやはり医者ではない、そういうことを示している。少なくともその証拠のひとつだ。あるいは隙があると言えば良いのかもしれない。*そもそもメディアからコメントを求められるということ自体、隙があると見なされている証拠でもある。
 
 それに、日本は、いや、日本に限ったことではなく、西欧諸国もアメリカも、さらには中国も韓国もそうだけども、もはや経済が上向きになるということはありえまい。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると否定的なことを
\‐  言っていれば当たるとも
    言えるよね
 
  (‥ )少なくともな
      こういう条件で
      悲観論を述べると
      本人の意思がどうあれ
      占い師になっちゃうよね
 
 でもなにより、多分問題なのは、経済学者は為政者でも経営者でもない、ということだろうか?
 
 確かに無駄を無くせば税金は下がる。
 
 しかも実現は簡単だ。年金をすべて無くせば良い。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれができない
 
  ( ‥)為政者や指導者は
    ‐□ それをどうにかしなければ
      ならんわけだ
      悪手でも
      それを行わなければ
      駄目なのだよな
 
 
 実行される政策は経済理論ではなく、必要性に応じたものだ。
 
 ∧∧
(‥ )昔の為政者もそう批判されたの
\‐  だろうね
 
  (‥ )ディオクレティアヌス帝
      なんかがそうなの
      だろうなあ
 
 
 ∧∧
( ‥)ディオクレスさん
    最後のキリスト教迫害者だから
    後世になって人物像を
    ゆがめられたからね
 
  ( ‥)それもあるけど
    ‐□ 増税が人々の不満を
      かき立てたみたいだよね
 
 
 曰く、税金から給与を払われるものが、納税者よりも多くなってしまった!
 
 当たり前の話だが、実際にはそうではなかったそうである。
 
 *「ディオクレティアヌスと四帝統治」文庫クセジュ 白水社 ベルナール・ミレィ 2010 pp90
 
 読んでみると、皇帝が執行した税制は、まあ普通、という感じだろうか? 現代人は当時よりも、ずっと精度の高い税金の元にあることを考えればなおさらそう見える。とはいえ、税金が上がることを喜ぶ人はいないし、ましてや当時の生産力を考えれば負担は今よりも大きくなるはずだ。それに対する不満自体は当然だろう。
 
 ∧∧
(‥ )皇帝が4人に増えて
\‐  軍隊が増えたからだー
    という批判もあったのだよね
    軍隊は税金から給与を
    支払われるしね
 
  (‥ )侵入する敵から
      国土を防衛するための
      処置なんだがな
      そもそも四帝統治とは
      そういうものだし
      当初は単独統治していた
      わけだし
      実際、防衛戦争は
      役割分担された上で
      ずっと継続されてるし
      でもそういうのは
      口うるさい文化人や
      知識人どもは
      見てくれないわけだな
 
 
 言い換えると必然の政策でもたらされた増税は、当然のことながら不満をもたらすし、そうである以上、不満を書き綴った記録は、結局のところ一方的なものだということだ。

 実際、蛮族が襲来すればこういう文句それ自体が書き残せなくなるのだが、書き手はそんなことお構い無しに不満だけ書き連ねた。それは当然のことでもあるし、卑小なことでもあるのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )当時は著述家がそれを
\‐  書き記し
    現在は経済学者が
    放談する
 
  (‥ )まあ
      本を売る手段としては
      うまい手だけどね
      不満を持つ人の思いを
      代弁し、代筆する
      それは物書きの
      基本であるからな
 
 
 考えてみればこれはhilihiliのhilihili: 本という商売には色々なものがございますの続きでもあった。
 
 
 
 

その返しはまずいと思う

 
 経済学に中身があるなら世界の富豪ベスト10は経済学者のはずだ
 
 その言い様は間違っている。もしそうなら
 
 医学に中身があるのなら世界の長寿ベスト10は医者のはずだ
 
 これが成り立つはずではないか。
 
 ∧∧
(‥ )という返しがね
\‐  ありましてね
 
  (‥ )ああ、その返しは
      ちょっとまずいよな
 
 医学には内科、外科、耳鼻咽喉科、脳外科、消化器系、その他もろもろの領域があることは誰でもよく知っていることだ。
 
 ∧∧
( ‥)医学に中身があるなら
    医者は長寿のはずだ
    というのは
    内科医なら
    交通事故で死なないとか
    外科医なら
    癌で死ぬ事によって
    寿命が制限されない
    そういう主張になる
 
  ( ‥)癌の研究者なら
    ‐□ 遺伝的に癌にならない
      そういう主張になって
      しまうわけだ
      もちろん、これは
      間違いだよね
 
 癌は遺伝子のエラーで起こる。血統、遺伝子、確率、変異を排除する免疫系の働きとそれに及ぼす環境の作用。これは医学の課題ではあるが、どっちかというと健康管理の話だ。医者としての激務から癌のリスクが高まる。それはむしろある話。
 
 ∧∧
( ‥)それを踏まえて考えると
 
  (‥ )つまりだな
      医者が長寿になる必然性は
      どこにもないし
      そんなことは皆が
      知っているのだ
      むしろ医者は
      職務と責務から
      寿命が縮まるよね
      そして経済学って
      あれは一体全体なんだ?
      そういう疑義を持つ人が
      医学を経済学と対比する
      これは
      ”経済学は医学が
      手術するように
      経済を操作できるのか?”
      それを問うているわけよ
 
 以上を踏まえると、冒頭のやり取り、つまり
 
 
 経済学に中身があるのなら世界の富豪ベスト10は経済学者のはずだ
 
 その言い様は間違っている。それが正しいとすると、
 
 ”医学に価値があるのなら世界の長寿ベスト10は医者であるはず”
 
 そういうことになるだろう? だが違うではないか。
 
 
 このやり取りと返しはいかにもまずい。それは以下のように翻訳されてしまう
 
 経済学はいわゆる手術ができるのか?
 
 医者だって健康管理できているわけじゃないだろ?
 
 ∧∧
(‥ )問いに対して
\‐  答えが見当外れであると
 
  (‥ )以上の問いにはだな
      医者に内科医、外科医と
      あるように
      経済学はこれだけ
      細分化されていて
      自ら金持ちになることは
      不可能ではあるが
      それぞれの専門領域では
      これこれな程度の
      操作であれば可能である
      これを見なさい
      そう答えるべきなのだ
 
 思うに、以上の返しを見た時、納得するよりも、経済学に対して不信感を増した人の方が、むしろ多いのではなかろうか。
 
 医者のように細分化されている、細分化された専門領域ではある程度の操作、あるいは予言が可能である。
 
 最低限、まずこれについて具体的に申し述べないと以上の返しはまったく意味を失う。
 
 
 
 
 

2014年9月18日木曜日

25文字の牢獄

 
 河野談話、というと一般的には慰安婦と、さらにはその強制連行を認めた談話、と言われているけども。
 
 ∧∧
( ‥)でも読んでみると
    よく分からん内容?
 
  ( ‥)というか
    ‐□ 例え話として
      要約するとだな
 
 我が社がバイトを募集したのは確かですが、実際に集めたのは我が社が委託した民間業者でありまして、その民間業者が強制的に人を集めた実態が明らかとなりました。とはいえ我が社の業務で発生したことですし、これについてはお詫びしたい。
 
 
 ∧∧
(‥ )ぶっちゃけた話
\‐  日本政府にも旧日本軍にも
    直接責任はありません
    そう明言した内容だとも
    言えますかね...?
 
  (‥ )どっちかというと
      そのニュアンスが強いかな

 
 
 考えてみれば当たり前の話で、政府というものは責任を容易には認めないし、責任を認めるような言質を取られることもひどく嫌う。これは一国の政府に限った話ではない。多かれ少なかれ、市役所のような地方自治体から不動産の賃貸から取引先の会社との契約に至るまでそうだ。
 
 だから、責任を認めたかのような文章も、よく読めば、微妙に論点がずれていたり、責任をはぐらかしているのが普通である。
 
 そもそも、化学実験や電気機械の調整を行うような感覚で文章を慎重に組み上げる人間を選抜したのが国家官僚であるし、彼らが文章を作成するのだから、これは当然だろう。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、その一方では
\‐  河野談話をもって
    日本政府は女性の
    強制連行を認めた
    性奴隷化を認めた
    という解釈があり
    その一方では
    朝日新聞の捏造からして
    すべては虚構であった
    そう言われている
 
  (‥ )全く正反対の反応だよね
      このちぐはぐさは
      人間は25文字以上の
      文章を読む能力が無い
      そのことを考えれば
      解凍できると思う
 
 人間が理解できる文章量は25文字が限界だ。
 
 これは、高校生も大人も、25文字を越えた質問文に対する回答が見当外れなものになっていたことを根拠にしているけども、世の中の有り様をうまく説明できると思われる。
 
 ∧∧
( ‥)ということは

 
  ( ‥)朝日新聞の一件は
    ‐□ ”慰安婦はコミイの捏造だ”
      そういう受け取り方しか
      されない
      そういうことだろうね
 
 ∧∧
(‥ )朝日新聞の一件では
\‐  朝日新聞は日本のイメージを
    著しく傷つけたのだから
    世界に向け発信するべきだ
    という意見もあれば
    そんなことをしても
    問題は解決されない
    それに
    日本のイメージはすでに
    悪いのだから
    そんなことをすれば
    ますます悪くなる
    そういう意見もあるね
 
  (‥ )どっちも非現実だろうな
      少なくとも
      人間は25文字以上の
      文章を理解できない
      そう考えた時
      どちらの意見も
      間違いじゃね?
 
 ”全部、コミイの捏造です” これで終わり
 
 ∧∧
( ‥)そう受け取られるだろうと
 
  ( ‥)それ以外だと25文字を
    ‐□ 越えちまうからな
      あとは状況次第だろう
 
 人間の理解とは粘土のようなものだ。状況という周囲からかかる圧力で変形し、場に即した形態を取る。それが人間の理解だ。人間の理解は自然的な実体ではない。科学理論でさえも、それは人間が説明するモデルとして作り出したもので、別に実体そのものではない。仮に実体そのものだとして私たちはそれが実体であるか論証できない。
 
 人の理解は結局のところ、必要性で変るのだ。
 
 日本政府が行政命令として女性を性奴隷にした、というのが好都合なら人はそれを採用するだろう。
 
 すべては、共産主義者と工作員の捏造である、というのが好都合なら人はそれを採用するだろう。
 
 人間は考える葦である、そういうトンチンカンな空論を信じていると事態を見誤る。
 
 人間は考えないし、25文字以上を読むことはできない。そういう現実的なモデルにそって人の動態は理解されるべきだ。
 
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 考えないことが知的生物の最適解の続き
 
 あるいはhilihiliのhilihili: お役所の書類は25文字以上ありますの続きでもある
 
 
 ∧∧
(‥ )なんか半年前のものだけど
\‐  内容は似たような感じだね
 
  (‥ )俺の人生もネタ切れだなあ
     
 


 

本という商売には色々なものがございます

 
 日本では官僚がすべてを決定し、政治家は二世議員だらけ。民主主義と言いつつ、その実態は貴族制。唯一の良心であったマスコミは堕落するか、あるいは右傾化する愚かな大衆の同調圧力に屈しかけている。貧しさと愚かさで右翼化する大衆をコントロールしているのは保守の政治家であり、彼らを喜ばせるだけだ。この国は全体主義の傾向が強まっている。それも、我と我が身に同調圧力を強制する人々の手によって行われるのだ。日本の状況は第二次世界大戦で敗北した旧日本軍と何も変わらない。愚かな組織が愚かなまま自滅へと突き進んでいる。自由の保証は建前だけで、実際のところ言論の自由などない。
 
 ...などという愚痴はどうでも良いから、でっ? お前の具体的な計画はなに? 会社なり組織なりの中で生きてきて、給料を定期的にもらっているお前はこれから何をするの?
 
 ∧∧
(‥ )彼らはこの問いに
\‐  答えることが出来ぬと
 
  (‥ )それが愚痴という
      ものだからな
 
 確かに一部のものは無謀にも実行したが、敗北したのである。あるいは大多数のものは口だけで終わった。ちょっとこれまでの人生を振り返れば、誰であれ、そういう口だけで終わった連中を思い浮かべられるものだ。
 
 あるいは、愚痴をこぼし批判するだけで、実際には組織の中を永々と生き抜いて、いつの間にか自分が批判していた相手そのものになってものもいる。というか、こっちの方が多い。
 
 本当はもっと単純な話なのである。
 
 官僚制だ、というのなら官僚になれば良い。
 
 二世議員が多いというのなら、婚姻関係を作って相手の血筋に入り込めば良い。
 
 全体主義だと言うのなら、全体主義の服装を身につけ、それから勝負すれば良い。人間は個体の集合だ。全体主義などただの見てくれで、その一律な外見の下には個体同士の醜い争いがある。そこを勝ち抜けば良い。全体主義国家に粛清があるのは派閥抗争の反映であるし、口だけでなく、勇敢にも戦いを実行した人々がいることを示している。
 
 日本軍が愚かだというのなら、敗戦の混乱時、どさくさまぎれに色々な立場から色々な場所へ入り込んでのし上がった連中と同じことをすれば良い。とんでもない、下種なやり方でのし上がった連中がいたではないか。
 
 考えてみれば冒頭の人々が敗北するのは当たり前だと言える。愚痴をこぼすだけで、彼ら自身が口にした”社会の仕組み”を利用しないからだ。”社会の仕組み”を批判するだけで、使わない。これでは上昇などできるはずがない。車の批判をするだけでドライブしない。だからどこにもいけないのと同じ。
 
 ∧∧
(‥ )なぜでしょうね?
\‐
 
  (‥ )面倒くさかったのさ
 
 
 面倒くさいのだろう? だって、今の給料をもらっている生活の方が楽だ、そう思ったからだ。違うかね?
 
 怖いのだろう? なぜって家族と家庭を持ってしまったからだ。それでは重くてもはや飛べまい。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばそういう人も
\‐  いたよね
 
  (‥ )独立したいって
      口では言うけど
      家族がいてな
      飛ばないのだよな
      まあ飛べないよね
      飛べるわけがない
      事実
      飛ばなかったからな
 
 
 なぜ自由ではなく幸福を選んでしまったのだろう? そして幸福を選んだ後でも、口だけとはいえ自由を渇望するのはなぜか? 幸福と自由は両立せぬ。それなのに自由がないと言っているのはなぜか?
 
 それは、もはや飛べない体となった、自分自身に対してする、ただの言い訳ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)言い訳しちゃいけない
    わけではないですけどね
 
  (‥ )愚痴をこぼさんと人は
      正気ではいられんからな
      というかそもそも
      そういう人のために

 そういう翼もがれた人々のためにも出版界は様々な本をご用意しております。さあ、お買い上げあそばせ。
 
 幸福の代わりに自由を手放したあなたにも、活字の中ならば自由がございます。
 
 
  
 

リョウメンシダ

 
16日だけども夕方に撮影したリョウメンシダ
 














 ∧∧
(‥ )夕暮れ迫る森の中
\‐
 
  (‥ )リョウメンシダは
      きれいなシダだよな
 
 

2014年9月17日水曜日

すでに挫折が確定している

 
 例えば、日本に定住している外国人がいるとする。その人が子供の頃からいるのか、あるいは大人になってから来たのかはどうでも良いし、その人の母国がアメリカ合衆国なのか赤道ギニアなのかも、ここでは問わないものとする。
 
 でっ、その人がえんえんと祖国を悪く言っているとする。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはその人を
    どう思うか?
 
  (‥ )病んでるな
 
 
 これは外国人だからとか、そういう問題ではない。人としての問題だ。
 
 もし母国がひどい状態なら、惨状だけを言えば良い。それは悪口ではないし、悪口になるはずがない。
 
 もし母国に問題があるのなら、ここをなんとかしたいのだけどな、そう具体的に言えば良い。計画があればなお良い。
 
 実際、母国を嘆くのなら、その内容が悪口になるわけがない。内乱が止まらないんだよ、そう言えば良いだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )でもいずれでもない
\‐
  
  (‥ )彼が病んでしまった
      原因はなんだろうね?
 
 ひょっとしたら、日本の社会が大きな同調圧力を彼にかけているのだろうか?
 
 彼は同化したいあまりに、母国を悪く言って、私はもう身も心も日本人ですよアピールをしているのだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )でも、そうしない人も
\‐  大勢いるんですよ
    あるいは
    私は日本人の仲間である
    親しい友人である
    そうアピールするにしても
    ここまでではない
   
 
  (‥ )だとしたらこれはもう
      彼の問題なんだよな
      彼の性格に何か
      あるのだよ
 
 確かに彼は日本の問題点も指摘する。しかし、それは指摘するだけだ。母国の悪口とはまるで違うし、表現も言葉に投資する時間もエネルギーもまったく比べ物にならない。
 
 つまり、これはもう正常な判断や検討ではない。彼本人の、心の問題だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは彼を信用します?
 
  ( ‥)信用できるわけが無いだろ
    ‐□
 
 確かに、自分の所属集団のためだけに働く異邦人は、現地人から裏切り者と見なされる。現地に溶け込むことは是非とも必要だ。
 
 だがしかし、自分の所属集団をあしざまに言い続ける人間は、やはり信用できぬ。
 
 自分の家庭と親と兄弟の悪口を延々と言い続ける人間を、周囲は果たしてなんと見るか? それを考えれば明白だ。彼は大事なものを裏切るだろう。今のみせかけの忠誠はいつかぼろを見せるだろう。そう見られるだろう。
 
 悪口を言う人間は、裏でどんなことを言っているか分かったものじゃない。愚痴にも悪口にも標準というものがあり。許容と常識を越えると、周囲の人間は警戒し始める。
 
 というか、こっちに対する期待が重いのだ。別れた彼や彼女の愚痴を新しい恋人に延々と語る人間は、どう思われるか。悪口を聞いていて、俺は/私は、前の彼/彼女よりも素晴らしいのだ、そう有頂天になる人間もいるだろうが、普通はそうではない。
 
 こういう人は、重い。
 
 ∧∧
(‥ )でっ、この仮想的な話は
\‐  別に日本に来た外国人に
    限った話ではない
 
  (‥ )外国へ行った
      日本人の中にも
      これに陥る奴がいる
      現地の同調圧力も
      あるだろうけど
      むしろ
      個人の資質の問題だよな
 
 ∧∧
( ‥)なにゆえか?
 
  ( ‥)批判とは言葉でしかない
    ‐□ それはただの理屈だ
      理屈だけで実行がない
      それはつまり
      現実を操作することに
      失敗して
      自分の考えた理想郷と
      自分の言葉に逃げたと
      考えるべきだろうね
 
 
 自分が思っているように自分の人生が進まない。それは、現実を操作することに失敗したことを示す。
 
 しかし、それでも現実を批判する。それはつまり、実力も無いままに失敗した人間が責任を社会に押しつけているだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)そしてここではないどこかが
    自分の理想郷だと信じて
    逃げ出したのだと?
 
  (‥ )逃げたかどうかは
      結果次第だとも言える
      勝てば人生の官軍に
      なれるから
      いくらでも言い訳できる
      勝った後なら、
      俺は逃げたんだよ
      そういう自嘲も様になる
 
 だがしかし、忘れてはいけないのだ。これはあくまでも勝った後で出来る話だ。
 
 現実を操作できなかったとは、自分が考えたモデルが正しくなかったということである。そうであるのに社会を批判するとは、自分の考えたモデルを是正していないということだ。
 
 そして是正無きままに、”この場所こそ俺の信じる理想郷だ”、と判断する。これは致命的だろう。要するに、結果はほぼ確定している。
 
 そんな夢の先には、失望しかない。
 
 ∧∧
(‥ )失望しかないなら
\‐  どうするべきでしょうね
 
  (‥ )悪口を言い続けるしか
      なかろうなあ
      社会が悪いと
      批判し続けるしか
      ないよね
      でだ
      事実として
      言い続けている
      わけなのだよ
 
 つまり、結果は確定したのである。
 
 

 
 

真面目は大粛清

 
 真面目にやっても道が開けない
 こんなに真面目に論じているのに
 世の中はこんなことも分からない馬鹿ばっかりだ
 

 ∧∧
(‥ )ということは
\‐ 
 
  (‥ )つまりだな
      真面目にやってちゃ
      駄目だってことだと
      思うのだがな
 
  
 というか、明らかにそうだろう。僕はテストを真面目に受けているのに、どうしてあいつよりも点が低いのだろう? もしそんなことを大真面目な顔で言い出したら、こいつは痛い奴だ、周囲にそう思われるのがオチである。
 
 実力が無いから挫折するのだ。しかし、真面目な奴は無駄に真面目だから己が実力を認めず、他人のせいにする。真面目というのは逃げである、実力無き者の逃げ場だ。真面目を心の支えとした時、落とし穴に気づくべきだったのだ。
 
 あの時に気がついていれば、今頃どうなっていたと思う?
 
 ∧∧
( ‥)とはいえ
    不真面目にやっても
    うまくいくわけでは
    ないのですけどね
 
  ( ‥)真面目は疲れるから
    ‐□ 不真面目の方が
      カロリー節約
      体力温存よ
 
 そう、老人たちが金を使わず滞留させている世の中なのです。若者はニートであるべきで、そして引きこもりであるべきです。
 
 親のすねかじり万歳! 選ばれし諸君。親の金を使って消費をなさい。
 
 ∧∧
( ‥)そうすれば経済が
    回るぞよ?
 
  ( ‥)さあ
      頭のネジをゆるめて〜
 
 
 

2014年9月16日火曜日

最後は出世が花開く

 
 
 ∧∧
(‥ )スタジオ・ジブリは
\‐  百合映画でディズニーに
    負けちゃったから
    解体の危機なんて
    言われてますね
    
  (‥ )宮崎監督が引退した今
      庵野監督に起死回生を
      お願いするという話も
      まことしやかに
      言われているのな
 
 むっ、するとエヴァの新劇場版のラストはシンジ君がネルフの総司令官になって終わりなのか?
 
 ∧∧
( ‥)そもそも
    庵野監督ご本人が
    これからどうなるのか
    なんですけどね
 
  ( ‥)英雄譚にうまく
    ‐□ 当てはまらない
      エヴァンゲリオンだけど
      どうやって
      終わらせるのだろうな

 
 
 
 
 
  

解決できなくても対処しなければならぬのだ

 
 ヨーロッパが中東を分割し、勝手に引いた国境線。クルド人、スンニ派、シーア派、その他色々が混在するというなんとも無理のある地域を恐怖で束ねていたフセイン大統領を処刑したら、地域は蜂の巣をつついた状態。シリアとの国境線を越えて色々な勢力が入り込む。一方、ネットから始まった騒乱を、民主化だ、アラブの春だと浮かれてみていたら混乱は拡大し、シリアは内戦突入。シリア政府の毒ガス使用でこぶしを上げかけるも、結局は軍事介入を見送って、武装勢力を援助すればいいやと思っていたら、混乱と有象無象の勢力の中から一派が拡大、国家樹立を宣言し、欧米人が処刑され、西欧諸国とアメリカは介入をすることに。
 
 ∧∧
(‥ )なんですかね、これは
\‐
 
  (‥ )直近の原因で言うと
      ブッシュ大統領のせい
      なんだよなあ
 
 ニューヨークの同時多発テロの報復でタリバーン政権を攻撃するまではともかく、フセイン大統領排除はやり過ぎだ、大義がない、と反発した西欧諸国は、
 
 俺たちアメリカの正義に参加しない連中はイラクの復興事業に参加させてやらないからな!
 
 とアメリカが言い放った時にも、冷たい、白い目で見ていたものだけど。
 
 ∧∧
( ‥)それがいまや
    皆さんで介入ですよ
 
  ( ‥)なんだろね
    ‐□ この尻拭い
 
 本当だったら、アメリカの責任なのだから血税を使ってお前が一人でやれ、と言うべきところだが、そうではない。
 
 ∧∧
(‥ )国内問題としての
\‐  側面もあるのですかね?
 
  (‥ )西欧世界は
      低賃金労働者として
      イスラム系の移民を
      受け入れたが
      そういう西欧世界の
      移民から
      テロリストになる人も
      いるって言うからな
      長引く内乱で
      難民も増えている
 
 
 西欧世界と中東は地続きでもある。東欧からなら日本列島をまたぐくらいの距離だ。西欧世界はユーゴ内戦にだって介入した(うまくいかなかったが)。それより遠いとはいえ、シリアとイラク国境での新国家樹立に注目するのは当然なんだろう。ましてや、残虐行為もさることながら、自国内の”貧困層”とも関係があるとなれば、無視出来るようなものではない、そういうことか。
 
 だがしかし、仮にそうだと考えると
 
 ∧∧
( ‥)状況は非常に深刻だよね
 
   (‥ )というかだな
       国内問題を解決できない
       連中が
       国内問題と直結している
       紛争地帯に介入するって
       自殺行為に思えるけどね
 
 ∧∧
(‥ )でも、無視もできないよね
\‐
 
  (‥ )解決できなくても
      対処しなければいけない
      そういうことは
      どこでもあるからな
 
 だが、やらねばならないことから大炎上することもあるのだ。さりとて、何もしないとやはり炎上したりする。
 
 ∧∧
(‥ )どうなりますかねえ?
\‐
 
  (‥ )ガソリンに引火大爆発
      なんて派手なことは
      ないだろうけども
      あれ? あれ? あれ?
      おかしいな、あれ?
      と思っているうちに
      煙が充満
      周囲に火の粉が...
      なんてことはあるかもね
 
 
 もちろん、時間はかかるのだろう。しかし、一世代、二世代後にはどうなっていることやら。少なくとも、イスラム国の国家樹立宣言はイラク戦争からわずか11年後である。
 
 
 
 

2014年9月15日月曜日

平和とは戦争なり、戦争は平和なり

 
 敵に征服されないためには軍事力を誇示する必要がある。
 
 すなわち、平和とは戦争なり。
 
 平和は戦争の一種であり、最も成功した戦争が平和である。平和を維持するには2足す2は4であらねばならない。2足す2は5であるなどというのは論外である。
 
 ∧∧
(‥ )これが現実世界
\‐
 
  (‥ )1984年の世界は
      これとは正反対だ
 
 戦争は無限に継続されると取り決められた。それゆえ敵に征服されることはありえない。もはや我々は現実から自由である。
 
 すなわち、戦争が平和なり。
 
 いまや戦争は平和そのものである。敵に征服されない以上、現実を制御する技術、科学を放棄しても良い。その算術体系では2足す2は4でも良いし、5でも良いのだ。
 
 ∧∧
( ‥)平和が戦争に包含される
    それが現実世界
    戦争が平和に包含された
    それが1984年
 
  ( ‥)狭い閉じた世界では
    ‐□ おかしなローカルルールが
      跋扈する
      そういうことだよね
 
 
 しばしば問題になる、かけ算には順番があります、という小学校教師のたわ言もこれと同じだろう。彼らは人を支配し評価するという目的のためだけに、ローカルルールとして問題の文脈とかけ算の順番が対応する、という発明を行い、人を選別し、有頂天になったが、そんなもの、外へ出たら”使えないゆとりだな”と吐き捨てられるのがオチである。
 
 ∧∧
( ‥)現実は物事を現実へ
    収束させる強制力を
    持っている
 
  (‥ )現実世界には
      自由が無い
      そういうことでもあるな
 
 1984年の世界は現実世界とは何もかもがちょうど正反対。いわば鏡の国なのだ。自分たちのローカルルールだけを通用させる。その自由を行使するために彼らは世界を閉ざし、必死で調整している。事実、小説中ではなんどもそういう説明が出てくる。彼らは自分が何をしているのか知っている。自分たちが現実世界では生きていけないか弱い存在でしかないことを十分に承知している。だからこその二重思考だ。現実という恐ろしい場、絶えず検証とテストを要求する無慈悲な世界を正確に認識しないと、虚構と詭弁は致命的な結果をまねく。
 
 現実を無自覚に認識しつつ、意識的かつ無自覚に詭弁を行使する。これが二重思考。この二重思考がなければ1984年という引きこもりたちの理想郷は正確に動作しない。
 
 ∧∧
(‥ )だがおかしなもので
\‐  1984年を予言の書だと
    思っている人は
    こういうことを
    まったく無視する
 
  (‥ )というかだな
      むしろ自分たち自身が
      1984年の
      劣化版としてふるまう
      ことが多いように
      見えるよね
      自分たちこそが
      1984年と同様
      詭弁と無謬の住人なのに
      それを自覚していない
      それは
      無自覚ゆえに不正確
      そして稚拙な
      二重思考なんだよな

 
 
 戦争を統括する平和省。その奇怪な姿を見た人は、建前上、軍隊ではないことになっている自衛隊を連想した。そして自衛隊をまるで平和省だと揶揄する。
 
 ああしかし、それはまるでトンチンカンな把握だろう。平和が戦争の一種でしかない現実世界と、戦争を平和へと転換した鏡の国とでは意味がすべてにおいて正反対なのだ。
 
 二重思考と1984年を恐怖する人は、実際のところは稚拙な二重思考者ではないのか?
 
 これはhilihiliのhilihili: 2足す2は5であると言う自由の続き
 
 
 

蟻んこ 考えてみれば出張もあるのだよな

 
 蟻んこたちは、先日、巣内部に持ち込んだ餌をほぼ食べ終えた感じ。
 
 ∧∧
(‥ )...少なくとも見た目は
 °  そういう感じに見えるね
 
  (‥ )どのぐらいの頻度で
      食べるのか
      見てみよう
      
 
イナゴを捕まえて片足だけを拝借し、それを切って蟻に与える。

まだお腹があまり空いていないのか、食いつきはさほど熱心ではない。

とはいえ、しばらくすると幾つか運び込んで食事中











 
以上は8:48に撮影
 
 
そして23:28には以下のような状況に
 










 
 ∧∧
(‥ )幼虫さんが増えてるね
 °   もうひとつのお部屋から
     運んできたんだ
 
  (‥ )選定基準とか無いのかな?
      幼虫の大きさは
      ばらばらだね
  
 幼虫のお腹が緑色になっていることからすると、やっぱ食べているし、少なくとも一部のものは、組織に頭をつけて、直食いしているように見える。
 














 
 このように試験管内部は響宴状態だけども、一方、餌場にそのまま放置された餌もある。
 
 ∧∧
( ‥)見つけた餌を
    あるだけ集めて
    貯め込むという風では
    ないようですね
 
  (‥ )肉類を食べている
      わけだからな
      保存が効かないし
      そのせいかもね
 
 見たところ、現状、イナゴの太もも二本分でお腹いっぱいです、それ以上は当座のところいらないし、集める気にもなりません、という感じに見える。
 
 *ただし餌場に出かけた蟻は放置された太ももをかじっているので、食べるのと、集めることは別だ、ということかもしれない、ともあれ...
 
 たしかに、蟻のやっていることが正しいのかもしれない。植物の種子とかなら、ハムスターがやるように貯め込むことが出来るだろう。だけど肉類だとちょっと難しい。だから、お腹が空いたら必要な分だけを集めてくる。そんな感じなのかもしれぬ。当てずっぽうではあるが。
 
 ∧∧
(‥ )でも、与えたものを
 °   何日もかじっていたり
    するよね
 
  (‥ )どうなってるのかな
      痛まないのかな?
 
 食べかすはさっさと捨てるものと思っていたけども、意外とそのへんに放置している場合もある。
 
 ∧∧
(‥ )与えた餌で何日ぐらい
    お留守番出来るの
    でしょうねえ?
 
  (‥ )いずれは出張も
      あるからな
      留守番できる時間を
      見極めないといかんよな


 

2014年9月14日日曜日

卵子と精子

 
 ∧∧
(‥ )どう思います?
\‐ 
 
  (‥ )人間には性別がある
 
 人間は単独で子供を作ることができない。必ず相手が必要だ。つまり子づくりに関して非常に手間がかかる。
 
 そして雌雄と男女は繁殖に関して異なる必要性を持つ。そもそも異なる性になったとはそういうことだ。同じなら違う必要がそもそもない。違うとは違うということだ。
 
 栄養たっぷりで身動きが取れない卵子と、身軽な精子。それはそのまま雌雄と男女の違いとなった。
 
 ∧∧
( ‥)女は若さが
    男は金が求められる
    女は金を
    男は若さを求める
    女は誠意を
    男は身持ちを要求する
 
  ( ‥)でっ、お互い相手に
    ‐□ 自分の理想を
      押しつけるわけだ

 
 理想とは平均以上ということであって、それは向上心の現れでもある。しかしお互いの理想が違う。求めるものも違う。
 
 そもそも理想が平均以上であるからには、理想を求めるとは多くの場合、相手に対する侮辱に他ならない。
 
 *年収2000万以上 
 *22歳、処女、体臭と小じわ無し
 
 ∧∧
(‥ )でっ? お互いに
\‐  相手の悪口を
    言い合うわけですか?
 
  (‥ )事実としてそうだし
      実際、そうなっておる
 
 それを考えると、男女の相手に対する言い様は当然だし、相手に対する反発もまた当然だということになるし
 
 ∧∧
( ‥)で? お互いを人間だと
    思っていませんよ、と
 
  ( ‥)お互いに人間だけども
    ‐□ 自分たちとは思っていない
      それだけの話だよね
      男は女じゃないし
      女は男じゃない
      精子と卵子は別物だ
 
 精子は卵子を精子だとは考えないし、卵子は精子を卵子であるとは考えまい。
 
 お互いが細胞であると分かっていても、その共通点ではなく、相違点を見ているのだ。
 
 自分たちが人間かどうか、細胞かどうか、それは残念ながら論点がずれている。
 
 例えばの話、年収が上がったら途端に周囲の女性が手のひらを返した。そういうことで女性をひどい不信の目で見る男がいる。
 
 一方、もしもである。職場のとうのたった女性が、ある日、ふっくらお胸の美少女になったら、男性陣は全員、手のひらを返すだろう。
 
 ∧∧
(‥ )お互いそうするのが
\‐  当たり前だと思っているし
    それが相手に対して
    ひどい侮辱であり
    相手が傷ついたり
    怒りだすということも
    理解できないのだと
 
  (‥ )人間の心なんて
      所詮は神経回路の影でしか
      ないからな
      回路がそうなるように
      行動するしかないし
      回路の通りに”感じる”のだ
      どうにもならないね
 
 
 

中二病的な宗教

 
  (‥ )中二病な宗教?
 
 ∧∧
(‥ )ご本尊が必要だと
\‐
 
  ( ‥)そうさのう
 
 
 昼に燦然と輝き現れる子供の神。虫を引き連れ、三つのサイコロをふるい、出た目の数だけ人を殺す。
 
 夜にやってくる救済の女神。いかなる感覚器官も持たず、舌も無く、喉も無く、話さず、聞かず、感じることのない岩の神。
 
 夕暮れに顕現する試しの神。命を示す刃を持ち、背中に背負うは人体を轢きつぶす巨大な臼。猫の瞳、笑ったままの口元、歯茎からでたらめに生える乱杭歯。
 
 
 ∧∧
(‥ )後は戒律ですか
\‐
 
  (‥ )全ては
     自己組織化されるのだ
 
 ∧∧
( ‥)死んだらどこへいくことに
    します?
 
  (‥ )全員がゾンビになって
      無限に彷徨する
      灰色の迷宮へ
 
 
 あるいは、名誉ある死を遂げない限り、人は何度でもこの世に転生してしまうという。
 
 

 

本当に欲しいのは自由だったのかい?

 
 なんのこっちゃない、君は不幸になる権利を主張しているだけだ。
  
 ∧∧
(‥ )自由を求める人に
\‐  言い放たれた台詞だね
 
  (‥ )正しいだろうな
      自由とは
      不幸になる権利のことだ
 
 この視点に立って考えるに
 
 人は曰く、日本には自由が無いのだと

 社会がいけないのだと
 
 ああ、しかしだよ、思うに、お前さんは自由になりたいのではなく、幸せになりたいだけではなかったか?
 
 なあ君、私はいつも見て思うのだけど、お前さんは本当に自由が欲しいのかい?
 
 本当に欲しかったのは、幸せではなかったか?
 
 
 
 

理性なんてものは焼け

 
 ∧∧
(‥ )プラトンさんは
\‐  理性的であると
 
  (‥ )世界の原型であるイデア
      そんな発想する人と
      そこから生み出された
      考えが理性的だとな?
 
 いやあ、どう考えたって違うでしょう。あれは論理と演繹という厚化粧をほどこしているが、その根底は根拠無き飛躍だ。
 
 考えてみればギリシャ数学の粋であるユークリッドの「原論」でさえもそうではなかったか?
 
 点に大きさはない
 
 一点から等距離にある点の集合が円である
 
 ∧∧
( ‥)すべてはご都合主義である
 
  ( ‥)彼らはそうせざるを
    ‐□ えなかったのだよな
      だから素晴らしいが
      それが限界でもある
 
 しかし状況はより深刻なのだろう。
 
 なぜって、プラトンは挫折したのだぞ?
 
 ∧∧
(‥ )自らも
\‐  自らの理想も
    教えを受けた人も
    教えを受け継いだ人も
    全員何も成せずに死んだ
 
  (‥ )気づくべきだったのだ
 
 プラトンが理性の人であるというのなら、その理性が生み出した理論は現実の前に砕けてしまった。現実を操作することができなかった。理性とかほざくもの、それは現実を説明することもできないガラクタでしかなかったと。
 
 本当に現実を制御してみせたのは、プラトンたちでもなくギリシャ人でもなく、数学など一顧だにせぬローマであったと。
 
 ∧∧
( ‥)でも、プラトンさんは
    西欧世界の知性で
    あり続け
    そして今でも
    評価される人であると
 
  (‥ )気づくべきでは
      なかったか?
 
 この現実はこういうことを示しているのではなかったか?
 
 人間には、知性という避難所に逃げ込む連中がいると
 彼らは必ず生まれてくると
 彼らは自分の理論が破綻していることに目を向けないと
 彼らは最初から最後まで挫折しているのだと
 理性とは、逃げでしかないのだと
 彼らは生まれてきて、そうして自分と同じ者たちに永々と同じ挫折を遺伝させていくと
 
 ∧∧
( ‥)なればなんとするべきか?
 
  (‥ )理性の破壊
      知性の破壊
      教養の破壊だ
 
 そんなもの地獄の業火で焼いてしまえばいい。
 
 恐怖と混沌の蓋を開かぬ限り、我らに未来はない。
 
 
 
 

2014年9月13日土曜日

でっ? 具体的には何からfreeになりたいの?

 
 ∧∧
(‥ )朝日新聞社長が
\‐  捏造報道などに関して
    木曜日11日に謝罪と
 
  (‥ )土、日、月の三連休の前に
      慌てるように会見かい?
      *海外が別の報道で
       いっぱいになる
       9.11にぶつけてきた
       という見方もあるな
 
 えー? 公開裁判による自己批判とか血の大粛清とか、革命とか、捏造報道をした人? 誰ですかそれ? そんな人は写真に写っていないじゃないですかwww という記録の大改竄しないのー?
 
 ∧∧
( ‥)あなたとしては
    それを熱望 
 
  ( ‥)今のメディアって
    ‐□ 自分たちが
      エンターテインメントで
      あることを
      まるで理解していないよね
 
 さて
 
 自由になりたい。日本には自由が無い。日本は言論の自由もない全体主義である。
 
 ∧∧
(‥ )どう思います?
\‐
 
  (‥ )何から自由になりたいか
      それを具体的に
      述べた方が良いの
      だろうな
 
 この猫はノミからfreeである
 
 ∧∧
( ‥)僕もfreeになりたいですね
 
  (‥ )この文脈からすると
      ノミ退治をしてくれと?
 
 ∧∧
(‥ )ノミからではなく
    freeになりたいのですよ
 
  (‥ )この場合のfreeとは
      何に対して?
 
 ∧∧
( ‥)とまあ
    このように抽象的に
    freeとかfreedomと言われると
    困ると
 
  (‥ )抽象的というか
      そもそも本人が
      どうしたいのか
      それが分かっていない
      そういうことじゃないかな
      だから言及が混乱的になる
      具体的に言えない
      名詞が無駄にでかい
      なぜ私は部長から
      freeになりたいと
      言えないのか?
 
 それに、日本が全体主義国家だというのなら、全体主義国家の仕組みに従ってのし上がれば良いの話。全体主義なんて、所詮はきれいごとで着飾った露骨な個人主義でしかない。だから、課題は自由かそうでないか、ではなくて、そのきれいごととファッションをどうまねて、どうやって権力の階層の上位に食い込むのか、それだけの話だとも言える。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、貴族でないと
\‐  騎士にはなれません
    そういう排他的な場合も
    あるんだけどね
 
  (‥ )そういうのだと
      不平や不満や批判が
      具体的で正当性を
      帯びてくるんだよな

 特に、圧倒的な敵の攻勢を前に、血統に基づいた騎士ではなく、実力に基づいた騎士でないと防衛できない。そういう非常事態になると、実力という物差しが有効性を持ってくる。それまでの血統と譲与による物差しが機能を失う。主張と不満が正当性を帯びてくる瞬間だ。
  
 ∧∧
( ‥)飲み会に参加しないと
    出世出来ないシステムは
    間違っている
 
  (‥ )それもそれまでの世界が
      ぬるかったという
      ことだろうな
 
 もちろん、全員が大酒飲みの強力な軍隊では、やっぱ飲み会に参加しないと出世はできないだろうから、飲み会が重要な社会や会社は一概に競争がぬるい、ということにならないだろうけど。
 
 *モンゴル帝国を築いたモンゴルの人は、本当、酒が好きだよねえ、という話。
 
 **みんながいる場所に顔を出さないって、それ、人として駄目じゃん、それじゃ出世出来ませんよ、そもそも友達がいないんだから、という話でもある。

 
 ∧∧
(‥ )やはり物事は
\‐  具体的に解決すべきだと
 
  (‥ )一番怖いのは
     自由が無い
     社会が悪いって言い様が
     ただの言い訳である場合だな
 
 実力があるわけでもない
 周囲が不当に評価を貶めているわけでもない
 集団生活をする猿の中で孤独に生きる覚悟があるわけでもない
 人付き合いを避けて生きる代償を理解したわけでもない
 
 ∧∧
( ‥)それでも
    自由が無い
    社会が悪い
 
  (‥ )何からfreeになるか
      具体的に申し述べられない
      あるいは申し述べていない
      無駄に主語がでかい
      主語がでかいのは
      ごまかしになる
      こういうのは
      才能の無い勘違い人間の
      言い訳と
      責任転嫁かもしれん
      そういう懸念よ
 
 もちろん、こういう責任転嫁をしてはいけないというわけではない。責任転嫁は娯楽である。あるいは、こういう言葉を売れば、それを望む人間が言葉を買ってくれるし、買う人間を搾取して儲けることも可能だ。
 
 ∧∧
(‥ )でもそれで説明した気に
\‐  なってはいかんのだと
 
  (‥ )そもそも説明になって
      いないからなあ
 
 意地悪なことを言うとあれなのだ。説明になっていない言い訳だから万人受けして売れるのである。そういう意味では、この手の言い訳は麻薬のように危険だ。何からfreeになりたいのか、それをもっと具体的にしなければならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )お庭の鉢植えを
□   害虫からfreeにしたいです
 
  (‥ )先日はナメクジを
      一掃してやったのだ
      
 
 昨年は育てていたフユノハナワラビの新芽をナメクジに食われたのである。許すまじ。
 
    
 

2014年9月12日金曜日

英雄として死なないと、人として死ぬ権利さえもない

 
 hilihiliのhilihili: 英雄物語に収束しないの続き
 
 *注:なにか気になって読み返したらアトレイデス公爵家であるべきところを”伯爵”と書いていたので、2014.09.13に伯爵の部分を公爵に修正
 
 
 ∧∧
(‥ )物語のヒーローって
\‐  どう死ねば良いのでしょうね
 
  (‥ )個人的には
      「砂の惑星」のポウルの
      最後が印象的かなあ
 
 主人公ポウルは王子であり、王家は帝国における有力諸侯のひとつ、公爵家である。しかしその強大な力を憂慮した皇帝は公爵家の排除をもくろんだ。もちろん帝国を統治する皇帝家が堂々と諸侯を取り潰すわけにはいかない。そこで公爵家と敵対関係にあった男爵家を隠れ蓑に使った。男爵家が公爵家を襲撃する。その時、男爵家の軍隊にまぎれて皇帝の親衛隊、無敵のサルダウカー軍団を投入すれば良い。
 
 父親も友人である部下も、多くの臣下をも殺された主人公は砂漠へ逃れる。そこで帝国に抑圧されてきた人々に出会い、彼らと共に戦い、ついには彼らのリーダーとなり復讐を開始する。長引くゲリラ戦。ついに腰を上げて直接介入に踏み切ってきた皇帝を打ち倒し、王子は男爵家の者たちを皆殺しにする。彼はもはや英雄だ。王子は新たな皇帝となり、愛する彼女を手に入れる。
 
 ∧∧
(‥ )英雄物語の典型だよね
\‐  英雄は高貴な血を引く
    家庭に問題がある
    親族から命を狙われる
    苦難に出会う
    仲間を手に入れる
    敵を打ち倒し財宝と姫を
    手に入れる
 
  (‥ )主人公は妾の子なんだよな
      公爵は正妻がいないのだ
      あくまでも将来の
      政略結婚のため
      正妻の座を空白にして
      いるだけで
      臣下もそれを
      十分に承知している
      しかし王族特有の問題が
      家庭にあるのは疑いない
      しかも、
      誰もが知らなかったけど
      公爵が愛する妾は
      宿敵である男爵の
      娘なのだよね

 
 英雄の母親は、いわば予言者育種計画の一環で用意された者だった。それを目論んだ者たち、ベネゲセリットの魔女。魔女たちが男爵から一体どうやったものか子種を奪い、男爵すらも知らぬままに子供を産み、育てて、そうして公爵家へ嫁がせた。それが彼女だ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり主人公はおじいさんに
    命を狙われ
    おじいさんは知らずに
    自分の孫を殺そうとする
    そういう物語
 
  ( ‥)作者のハーバードは
    ‐□ 砂の惑星は
      竜退治で宝物と姫を
      手にするような物語だから
      日本人にも受け入れられる
      みたいなことを
      言っていた記憶があるが
      どこまで意図して
      この物語を
      紡いだのだろうねえ?
      まさに英雄物語の
      典型だよね
 
 そして、英雄物語は英雄の不憫な死で終わらねばならない。それが古今東西、英雄譚の有り様だ。砂の惑星は、ここでもまたそれをなぞる。
 
 魔女たちの予言者育種計画は確かに成功した。ただし、それは一世代早かった。皇帝となった英雄こそが予知能力者、彼は予言者であり、彼は救世主である。彼を神とする宗教が起こり、砂漠の民は聖戦を引き起こし、その圧倒的な暴力は魔女を初め、帝国の諸勢力をことごとく屈服させた。

 しかし、すべての権力を手にして比類無き支配者となった英雄は、自らが犯したあまりの暴力に憂い、手に入れた予知能力から自分が愛する彼女に危機が迫っていることに気がつく。そして後ろ向きな選択肢を取る。すべてが悪い道で閉ざされた未来の中で、彼女が一番楽に死ねる道を選ぶのだ。英雄の絶大な予知能力に抗えるものなどいない。彼が未来を見れば、世界はその通りになる。英雄は目を失うが、それでも物が”見える”。現在と彼の予知が同期しているからだ。宇宙のすべて、路傍の石と風に舞うホコリとチリに至るまで、何もかもが英雄の手の中。
 
 しかしそれは、かつて英雄が屈服させたギルドとその予知能力者たち、ギルドナビゲーターがやったことと同じであった。つまり未来を覗くばかりで、自分で可能性を開こうとしない。彼女を失い、すべてを知った英雄は、もう僕は自由の身だ、そう言って一人、砂漠へと歩んでいく。
 
 ∧∧
( ‥)ところがどっこい
    主人公は生きていて
    後でもう一度、登場します
 
  (‥ )見るも無惨な姿になって
      かつて自分が捨てた
      世界のために
      もう一度戻ってくるのだな
      人々に自分が英雄であると
      悟らせないままに

 
 そうして英雄は、今度こそ本当の死を遂げる。宇宙最強の力を手にしていた彼は、暴漢の手にかかってあっさりと、あっけなく死ぬ。
 
 多分、今時だったら、これは”原作レイプだ!”と言われるのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )原作レイプ
\‐  物語をアニメ化、ドラマ化
    映画化する際に
    原作を改変せざるをえないが
    それが原作を
    蹂躙するような改変の場合
    ”原作レイプ”と揶揄される
 
  (‥ )もちろん砂の惑星は
      ハーバードの連作だから
      どれも原作なのだがな
 

 しかし、この前、こんな話を聞いた。続編が作られたオリジナルアニメ。1作目の主人公が2作目の最後でようやく出てくる。もう飛べない車椅子の姿で。これを見て曰く、これでは公式が原作レイプだと。
 
 
 ∧∧
( ‥)英雄の最後をそう描く事は
    許しません
    英雄の幸せな物語の続きを
    そのように描くことは
    たとえその続編が
    原作であっても
    一期を貶める原作レイプだ
    そういう声ですか
 
  ( ‥)まあたしかにな
    ‐□ 自分もポウルのあの姿を
      読んだときは
      ええ??
      と思ったからな
      ああいう時の思いを
      どう表現するか?
      原作レイプという言い様は
      それが適切うんぬん以前に
      そういう表現のひとつと
      考えるべきなんだろうね
 
 しかし、以上で取り上げたオリジナルアニメはともかくとして、ポウルから言わせれば、これは余計なお世話なんだろう。彼は王族として義務ばかり教え込まれて、皇帝になってからはさらに義務が増えた。救世主になったことは友人を失うことだった。砂漠の民の指導者にして、ポウルの戦友でもあったスティルガーは、もはや自分を神として見ている。敵を討ち滅ぼす戦いと勝利は、数百億の人々を殺す大虐殺だった。高貴と寛容と礼節と名誉で知られた公爵家の旗は、血塗られた恐怖のシンボルとなった。これは読み手が架空のキャラクターの心情を推し量るうんぬんの問題ではなく、小説自体がそういう愚痴のようなもので構成されている。舞い上がる英雄物語の後日談である救世主編は、どこか陰鬱である。
 
 そして英雄として彼が自ら砂漠へ歩んでいくのも、実は義務であった。あまりにも厳しい環境で軍隊的に生きてきた砂漠の民には、目が見えなくなったものは砂漠に捨てる、という慣習があった。英雄は指導者としてその慣習に従っただけなのだから。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  砂漠から帰ってきた
    ずたぼろのポウルさんは
    むしろ人として
    自由に生きたってことだよね
 
  (‥ )ポウルの死は二つある
      救世主編は英雄の死
      子供たち編は人としての死
      そういう評価があったけど
      そういうことだろうな
 
 物語の英雄はどう死んだら良いのか? 多分、物語を作る人には、この問題が重くのしかかる。
 
 ∧∧
( ‥)ポウルさんの事例は
    そのひとつの解答だと思う?
 
  (‥ )おそらくね
      そしてそれは
      人として死にたいのなら
      まず
      英雄として死なないと
      いけないのだ
      そういうことだろう
 
 ところで
 
 ポウルは宿敵ハルコーネン男爵の孫であった。これ自体は良いのだが。
 
 ∧∧
(‥ )でも男爵ってホモだよね
\‐  70代のじいさんだけど
    若い男の子を好むという
    案外に絶倫だよね
    ポウル可愛いなあ、とか
    言ってるしね
    ショタでホモで
    近親相姦ですよ
 
  (‥ )なんだろうなこの三重苦
      ともあれだ
      魔女たちは
      予言者育種計画において
      遺伝子を掛け合わせる際
      男爵の遺伝子を
      どう採取したのだろうな?
 
 例えばこんな?
 
 さあ、今日は一段と可愛い坊やだな。なっ? お前っ! 女??? 一体どこで我が寝所に女が...。そうか、魔女か! なに? 体が、動かん...

 運動神経の伝達を一時的に弛緩させるツボを押しました。さあ、口数の多い男爵、あなたの遺伝子を頂きましょう。あれ? 立たないわね?
 
 ふははっ、女の裸など見て立つようなわしではないわ! 引き下がれ魔女! 何を考えているのか知らんが、今なら見逃してやるぞ。
 
 はい、ではこちらとここのツボを押してこうしちゃいまーす
 
 って、なにい?? わっ、わしのチンチンがあっ!
 
 では、意思と無関係に、無慈悲に事務的に頂きますねー。あらよっと。
 
 やめろー! やめろー! やめてくれー
 
 
 ∧∧
( ‥)だからあの人
    魔女嫌いなの?
 
  (‥ )男爵の魔女嫌いって
      異様だろ?
      だけども作中、
      説明は一切無しで
      理由を問われただけで
      男爵は激怒する
      しかも魔女たちは
      男爵の子種から子供を
      作っているわけだ
      怪しいと思わないかね?
 
 
 ほんのわずかな手がかりと違和感。狂える計算機人間パイターが状況演算の結論に基づき、猛然と踏み込んだとき、すでに事はすみ、魔女はその少し前に立ち去った後だった。戸惑う部下どもを一喝し、追跡と人払いをすませ、一見すると侵入者を自力で撃退し鷹揚に構える風を装う男爵に問う。
 
 蛇の巣を這い上がった王とは思えませんな。

 ....
 
 まるで生娘のようですぞ男爵。 
 
 ....


 ...私めを手打ちにする気も起こりませんか?
 
 覚えておくとも。お前を使い捨てるその日まで覚えておくぞ、パイター
 
 その調子ですぞ男爵。あなたに仕えるとは、こうでなければいけませんからな。さあ、我が主こちらへ。部屋と飲み物を用意してございます。
 
 
 ∧∧
(‥ )パイターさんって
\‐  もっとエキセントリック
    だけどね
 
  (‥ )ツンデレですよ
      ツンデレ
 
 
 

      

2014年9月11日木曜日

お前がそう思うのなら、とは定規次第

 
 お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな
 
 ∧∧
(‥ )よく見かける言い様だけど
\‐  どう思います?
 
  (‥ )出典本来の意味は
      ともかくとして
      この決まり文句が
      どんな価値を持つのか?
      それは物差し次第だよね

 
 自分だけの俺様基準、自分だけの俺様物差しで以上を申し述べた場合、これには価値がない。俺様物差しでは何も測れないからだ。評論はその個人の中だけのものになり、価値は普遍化されない。これは1億万円です、と言って紙切れを渡すようなものである。
 
 ∧∧
( ‥)でも普遍的な物差しに
    基づいて以上を言われた場合
 
  ( ‥)その時
    ‐□ 以上の決め台詞は
      この自動車は事実として
      動かない
      動くと言っているのは
      お前だけだ
      しかしお前が言うのなら
      この自動車は動くのだろう
      お前の心の中ではな
      でもこの世界は
      お前の心じゃないよ
      そういう意味になるね
 
 
 ∧∧
(‥ )こう言われた時に
\‐   馬鹿にするな!
    と反論する人がいますが
 
  (‥ )自動車が実際に
      動くか動かないか
      そういう物差しで
      議論している時に
      その反論は...
      賢くはないなあ
   
 というか、すでに負け戦である。
 
 馬鹿にするな、とは、”私の社会的立場と面子を考慮してください”、という意味である。この反論自体がまさに俺様物差しであり、他人にはまるで価値がない。他人から、そうか、そうやってお前はお前の面子ですべてを台無しにする気か? と問われた場合、ちょっと困るのだ。ただの駄々っ子になってしまう。
 
 
 
 

1000万年後の世界

 
 hilihiliのhilihili: 元素が解放される未来の続き
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)まあ、
    ‐□ 石油の枯渇
      複雑高度化し相互依存した
      現代文明の崩壊と
      人類が滅びる可能性
      というのは
      いわばこの話の前座でね
 
 かつてイースター島は木材として使えるヤシの木が生い茂っていた。しかし、それらはすべて切り倒された、結果的に人々は船を失い、漁業を失い、土地は消耗し、食料を失い、争いからモアイは倒され、そして人口は急減した。新しい宗教が起こり、そしてタンパク源として人体が利用された可能性もある。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、地球と人類の未来
\‐  だよね
    あるいはその縮図
 
  (‥ )地球全体では
      家畜の喪失は
      無いだろうから
      人肉食はないにしても
      これに近い状態には
      なるんだろうね
 
 でっ、ついには人類が絶滅した、と考える。
 
 1000万年後、地球はどうなっているのか?
 
 ∧∧
(‥ )アフターマンだよね
\‐  あの場合は5000万年後の
    地球の物語だけど
 
  (‥ )アフターマンだと
      家畜は品種改良で
      野生動物から
      かけ離れた存在となり
      人類との相互依存が
      強すぎて
      人類と運命を共にして
      絶滅したことになって
      いたけども
 
 まあ、確かに、例えばチワワを野生環境の豊かな無人島なり、餌の豊富な保護区に離して、野生化するか? と言ったら
 
 ∧∧
( ‥)やったことないから
    知らないけども
    なんか無理っぽそうじゃね?
    
 
  ( ‥)やってみたことは
    ‐□ ないけどもね
      ちょっと難しそうには
      思えるよな

 
 *これはある意味、以前の話、hilihiliのhilihili: そして欲望だけが残ったと一部かぶる内容かもしれぬ。チワワには人間の淘汰によって変異が集積されている。それは人間の支配下では有益な変異であるが、少なくとも幾つかは野生環境において有害なものだろう。このことは、有害な変異の集積が度を超せば、無人島のチワワと同様の状況に陥るのではないのか? ということを示しているように見える。
 
 **さらに一応、書いておくと、これは、”だから人類存続のために有害な遺伝子を排除すべきだ”、という理屈にもならないことに注意が必要だ。どうも優生学を信奉する人も、反対に先に取り上げた回答者のように、”有害遺伝子も有用だからばんばん蓄積しよう派”も、量を考えていない発想に思える。事実、”人類の生存戦略は弱者保護による変異の蓄積である、だから弱者を保護すべきだ”というのは、杓子定規で量を考えていない言葉だろう。
 
 ***つまり必要なのは、塩は必須だけどラーメンだけを食べ続けると死ぬよ、ラーメン食べ続けると死ぬけど、塩を摂らないとやっぱ死んじゃうよ、という視点なのだろう。
 
 さて話を戻して
 
 家畜は人類と共に滅びるのではないか?
 
 そういえば思い出す。以前、仕事でオオカミのことを簡単に調べていて興味を引かれた話があった。野生化した犬は、実は人間の集落にかなり依存している、というのだ。人間に飼われている犬(その事例の場合では雌犬であったが)を誘惑して、一緒に元のすみかに帰る場合もあったという。
 
 ∧∧
( ‥)つまり一度、
    家畜化された動物は
    再野生化ができていない?
 
  ( ‥)少なくともそれを
    ‐□ 支持するような話だな

 
 でも、これは人間に改良された時点で集積された、人懐っこくなるような変異がまだ残っているせいなのかもしれぬ。
 
 そして少なくともオーストラリアのディンゴは家畜犬が野生化したものであるし、オーストラリアには野生化したネコやラクダもいるし、野生化したヤギが島の植生を破壊する、というのもよく聞かれる話。
 
 ∧∧
(‥ )人類がじょじょに
\‐  衰亡する過程で
    野生化と自然淘汰の元
    自然環境で生存できる
    品種が成立することは
    十分可能ではないか?
 
  (‥ )むしろ逆に言うとさ
      人類のこれだけの
      大破壊を考えると
      家畜以外の生物は
      原則的に全滅する
      未来の方が
      ありえそうだよね
 
 他に生き残るとしたら、人類の都市や耕作地に侵入して生活できる生物、あるいは人類が利用できない環境、例えば深海や砂漠の生物ということになろうか。
 
 ∧∧
( ‥)すると残るのは
    ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ
    ラクダ、ウマ
    ネコ、イヌ、ニワトリ
    ですかね?
 
  (‥ )後はネズミ、カラス、
      スズメなど都会の動物
      漁業で浅海の魚が
      取り尽くされていたら
      カモメすらも
      滅びちゃうかもね

 
 例えば曰く、暖かかった中世にグリーンランドへ移住した人々は、気候が寒冷化すると冬を越せずに全滅した。しかし、無人となった入植地では生き延びた家畜が野生化して住んでいたという。石油の枯渇、代替エネルギーの失敗、社会の崩壊、耕地の荒廃、氷河期の到来で人類が滅び去っても、家畜は生き延びるという話がにわかに現実感を帯びてくる。
 
 ∧∧
(‥ )大量絶滅で生物相が
\‐  大破壊をこうむっても
    1000万年もあれば
    新しい進化と種分化で
    生態系は元の豊かさを
    取り戻せるみたいですよね
 
  (‥ )生物の進化は非常に
      速いからな
      それに過去に起きた
      大量絶滅と違って
      別に気候大変動で
      地球が壊滅したわけでは
      ないからね
      1000万年後には
      前みたいな地球に
      戻っているんだろうな
      氷期の再来だって
      そもそも現在は
      氷河期なわけだし
 
 もしもイヌやネコが生き延びるのなら、その新しい地球の大型肉食獣は、見た目はトラやライオンやオオカミであるということになる。そもそもイヌはオオカミから作られたものだ。新しい地球は捕食動物に関して言うと、古い地球とあまり変らないとも言える。ネコからはサーベルタイガーとよく似た、大物狙いの肉食獣が再度進化してくるやもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )クマさんは絶滅しているけど
\‐  これはどうなりますかね
 
  (‥ )大型の雑食動物か...
      巨大化したイヌか
      巨大化したブタが
      そういう生態的な地位を
      占めているんだろうな
      別に占めることが
      必然であるわけじゃないが
      例えばブタが生き延びて
      巨大化すれば結果的に
      そういうことになるよな
 
 顕著に違うことが起こるとしたら、巨大な植物食動物はゾウではなく、多分、ウマやウシなり、ヤギやヒツジなりが大型化したものであるというところだろうか。
 
 ∧∧
( ‥)鼻の長いゾウさんは
    非常に特異な動物だからね
    ああいうのはもう出ないかも
    知れないね
 
  (‥ )哺乳類からは鼻の発達した
      系統が幾つか出たけど
      ゾウほど顕著なのは
      いないからね
      動物園や図鑑で見るから
      普通に思えているけど
      ゾウは貴重で奇妙な
      動物なんだよな
      あれは地球の歴史に残る
      珍獣だと思うのだけど
 
 進化の経路が独特だったからこそ、ああいう鼻が実現したと言うべきなんだろう。”ゾウが絶滅したらあの長い鼻は復元できない”、この手の主張が安易であるのはこれが理由でもある。ゾウの頭骨の系統的な進化を見れば、鼻とその周辺が長いぞ、ということは分かる。異常な特徴が成立するには順番があるということだ。
 
 そういう意味では、新しい地球の大型植物食動物。つまり、現在のゾウの大きさ、あるいはそれ以上のサイズに進化したウマやウシは、我々にはかなり見慣れないものとなる。だがこれまで地球に存在した種族としては、むしろ普通の外見になるかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )新しい地球には
\‐  キリンさんもいないよね
 
  (‥ )あんなおかしな体型の
      哺乳類は他にいないし
      いなかったからな
 
 キリンは長い首を上下する時に起こる血圧の上昇をふせぐための器官を持つ。少なくともそれが強調される。だが首の短いオカピもそれを持つ。それゆえ、これは進化では説明できないではありませんか!! と言う人が多いが、仮にそれが事実なら、因果関係が逆じゃね? という話なのだ。
 
 ∧∧
( ‥)血圧を調整する器官が
    あるから首を極端に
    長く出来たんじゃね?
    ということだね
 
  ( ‥)実際、あんなおかしな
    ‐□ 体型の哺乳類は
      他にいないわけだからな
      むしろそう解釈するべき
      なのだろうな
      進化に疑問を持つ人は
      本を読まなさすぎだし
      因果関係の推論が
      雑すぎるよ
 
 化石を見ると、高い場所の葉っぱを食う哺乳類でむしろよく見られるのは、体高を高くするもの。あるいは後ろ足で立ち上がったりするような、いわゆるゴリラ体型だ。新しい地球にもゴリラ体型の巨大ウシや巨大ウマがいるんだろう。あるいは前足が物を掴むように変化したゴリラ型の巨大ヤギなのか? もしそうなら悪魔のように見えるかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )熱帯雨林は人間に破壊されて
\‐  消滅するんだろうけど
    0からスタートして
    もう一度出来上がっているの
    だろうね
 
  (‥ )色とりどりな鳥がいるけど
      全部、カラスやスズメや
      その仲間と生き残りから
      進化した連中だろうな
      面影なんかほとんど
      残っていないと思うけど
 
 浅い海の魚が取り尽くされてカモメすらも絶滅したのなら、海鳥もカラスなんだろう。翼は細長くなって体は巨大化し、色はもはや黒くないだろうけども。
 
 ただ、都会で生きている小さな猛禽類がいることを考えると、案外、こういうものの生き残りから進化した海鳥がいるやもしれぬ。
 
 猿はどうなっているのかよく分からない。ヒンズー教の寺院で大切にされているハヌマンラングールのような種類が生き残れば、そこから樹上生活者が復活するやもしれぬ。あるいは知能の高い捕食者として、地上のネコやイヌに取って代わるという番狂わせもあるかも知れぬ。
 
 ∧∧
(‥ )でもヒヒも含めて
\‐   絶滅しちゃうかもね
 
  (‥ )人類もろとも
      霊長類の系統が消滅したら
      復活した
      ジャングルの樹上は
      生き延びたリスか
      あるいは樹上適応した
      ドブネズミのものになり
      巨大化した彼らが
      枝から枝へジャンプしたり
      腕渡りをして
      いるのだろうな


 ∧∧
( ‥)一方、ニワトリさんが
    生き残ったのなら
    飛べずに走る
    巨大な鳥がいるのかな?
 
  (‥ )ダチョウ大のニワトリは
      恐ろしいだろうなあ
      捕食者になって
      主力とまではいかないけど
      イヌやネコの子孫と
      張り合って
      肉食動物の一角を
      担っているかもね
 
 あるいは反対に飛翔力を高めて、大空を雄大に飛び回るニワトリというのもありうるのだろうか。ニワトリがキジの仲間であること、あの派手な肉垂れが性的装飾であることを考えると、とても派手な種族もいるんだろう。

 
 淡水に目を向ければ、ワニは滅びているんだろう。そうだとしたら淡水の大型肉食獣になるのはなんだろうか? 単純に水中に進出したイヌなのか、あるいはドブネズミか? あるいは生き延びて大型化し水陸両生になったトカゲなのか、もしかしたらカメ?
 
 ∧∧
(‥ )カメさんは公園の池とかにも
\‐  すんでいるから
    生存組に入れますかね?
 
  (‥ )体長3メートルとかで
      熱帯の川を泳ぎ
      頭が巨大で甲羅に入らず
      しかも扁平になって
      水面をぷかーって
      浮いているのだろうな


 見た目はワニなのかカッパなのか、なんだかよく分からないかもしれない。考えてみれば人間が家畜化した動物は多くが偶蹄類で、そこに奇蹄類のウマと食肉類のイヌ、ネコが加わる。そこから逸脱した領域であればあるほど、新しい地球は現在とずれた存在となる。
  
 ∧∧
( ‥)このあたりまでくると
    結構、見てみたい世界では
    ありますね
 
  (‥ )自分たちが生存する限り
      見れない世界であるのは
      残念だな
 


     

2014年9月10日水曜日

蟻まっしぐら

 
 もう昨日の話だけどもイナゴを捕まえて片足だけを拝借。
 
 ∧∧
(‥ )切って蟻んこさんたちに
°    与えまーす
 
  (‥ )なんかあっという間に
      気がつくのな
 
 卵黄や卵黄とメープルシロップを混ぜたもの、あるいは昆虫ゼリーとは反応がまるで違う。たちまちみんなで2本目の試験管に持ち運ぶ。

さながらアリまっしぐら。
 


 











 ∧∧
( ‥)猫まっしぐらじゃなくてね
 
  ( ‥)そんなに美味しいのかな?
    ‐□ まあ、本来、昆虫を
      食べているから
      当然の反応なんだが
 
 大部分の蟻は女王と一緒に子供のいる部屋だが、数匹から10匹弱の蟻は持ち運んだ獲物にむしゃぶりつき状態。










 
 確かに、我々が宇宙人にさらわれて清潔だけども何も無い世界に閉じ込められたとする。いつもある場所にカロリーメイトが積んである。それを持って帰るのは当然だけど、魚や肉、野菜、米があったら反応はまるで変るだろう。
 
 蟻の反応を見ていると、普通の餌にはテクテク歩いてトコトコ帰るが、イナゴの刻んだ大腿を入れると、おい大変だ、大変だー! キタキター! と言わんばかりの全力疾走で戻って、大騒ぎになる。全員総出なんてことはないが、5匹以上の蟻が現場へ出勤だ。現在、30匹あまりの働き蟻がいるので、外へ出る要員にはそのぐらいを割けるということだろうか?
 
 子供と女王のいる部屋から幾匹かの幼虫を連れてきているのも見つけた























 ∧∧
(‥ )少なくとも一部の幼虫には
□   直に食べさせている
    みたいだね
    
 
  (‥ )どういう選定基準
      なのかな?
 
 大きな幼虫を運び込んでいるようだが、ちっちゃな幼虫が混じっているのも見た。幼虫は増えたり減ったり。9月10日13時現在、今はどうも子供部屋に全員、返したようである。
 

 *9月10日の18:00に以下追記
 
 幼虫に直食いさせているんじゃないか? と思える事例。少なくとも幼虫の頭がイナゴの脚に突っ込まれている。












 小さな幼虫が場違いに転がっていた事例。これ自体は日付が変って9月10日のもの。



 











幼虫は部屋に戻されたり、あるいはまた運ばれてきたりする。














元素が解放される未来

 
 石油が尽きる前に核融合、あるいは高速増殖炉を実用化しなければ

 
 ∧∧
( ‥)あなた方の文明は詰む
 
  ( ‥)というかすでにほぼ
    ‐□ 詰んだ状態だと
      思うけどもね
      実際、困難だけが増して
      芽が見えないからな

 ∧∧
(‥ )最悪の場合、
\‐  あなた方の文明は
    混乱の中で
    地域ごとに孤立して衰微する
 
  (‥ )いまや世界のどの地域も
      世界各国と結びついて
      いるわけだよ
 
 ひとつが崩壊したら他も崩壊してしまう。代替物は見つけられるが、それは以前とは比べ物にはならないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)湯水のように使えた
    石油の発電と動力
    これがなくば
    例えばの話
    酸化アルミを還元できず
    アルミ合金は高額になる
    石油がなくば
    運輸はひどく制限される
    工場の運転も原料の精錬も
    難しくなる
    製品の製造どころか
    工場を維持するための
    部品の製造すら困難になる
 
  ( ‥)現代世界の根幹を支える
    ‐□ 前提が壊れるのだ
      相互に依存した世界は
      崩壊してしまう
 
 しかもこれは地球の植生のすべてを剥ぎ取り、可能な土地をすべて耕地にしてしまうという過程で起こる。そして人口増加も同時に起こる。人口増加は食料生産に必ず追いつく。

 ∧∧
(‥ )地球の環境は激変して
\‐  しまうだろう
 
  (‥ )まあ激変といってもな
      降水量がちょっと変る
      天候が少し変化する
      そんな程度だろうけどね
 
 でもこれ、作物の分布とひいては人の分布を変える強大な力になること疑いない。もちろん現在の文明自体はこうした変動を緩衝する力を持っているが、それが出来るのはあくまでも石油がある場合なのだ。
 
 ∧∧
( ‥)石油の枯渇と
    工業力と輸送力の喪失
    植生の崩壊、人口増加
    耕作地の変動、人間の移動
    これが全部、連動して起こる
 
  (‥ )これ、補給を失った
      軍隊を使って
      砂漠化と人口増加
      難民の暴動で
      紛争地帯になった
      国家の崩壊を阻止せよ
      そういう無理難題と
      同じだよな
 
 文明の再建などもはや不可能だ。少なくとも現代のような工業社会を作り出すことは無理だ。
 
 ∧∧
(‥ )...まあ石炭を燃やしている
\‐  ビクトリア朝文明もどきで
    核融合炉を作れるのなら
    再建できるだろうけどね
 
  (‥ )石炭も無くなっていたら
      どうすんだよって話だがな
      石炭が残っているにしても
      石炭の火力発電
      蒸気機関
      バイオエタノールや
      太陽光発電、水力、風力
      限られた電力で
      工場を運営し
      それでいて
      現代文明ですら作れない
      核融合炉を作成するわけだ
      無茶ぶりだよなあ
  
 もし、石炭も尽きていたら、製鉄に使うコークスをどうするのだ? という問題もある。木炭でも使うのかもしれないが、植生が破壊された未来だ、一体全体、どうするというのか?
 
 ∧∧
(‥ )地球の植生をすべて破壊したら
\‐  気候はどうなるんですかね?
 
  (‥ )さあねえ?
      やったことないからな
 
 森は色が濃い。単純な話、太陽熱を吸収しやすい。仮に森が消滅し、荒れた耕地が広がったら地球は今よりも太陽光を反射し、そして熱を吸収しなくなるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)地球は氷河期、
    正確には氷期へ再突入ですかね
 
  ( ‥)一方で人間は二酸化炭素を
    ‐□ がんがん放出して
      いるからな
      温室効果で氷期への
      再突入はないかもしれない
 
 温暖化に懐疑論が出るのは、ある意味、根拠はあるのだ。温暖化予想はかなり恣意的だったりするから。でもこのことを言い換えると、これから何が起こるのかもう分からない、そういうことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )人類の文明は
\‐  19世紀以前に戻り
    しかも耕作地の不毛化と
    気候の変化で
    さらなる後退を
    余儀なくされる
    かもしれない
 
  (‥ )最悪の場合は
      現在までに手にした知識を
      断片的には持っているけど
      人口が急減した世界で
      孤立した前近代的な国家が
      なんとか生き延びている
      そういう状況になるかもな
 
 さらなる未来はより悲観的なものとなる可能性もある。
 
 ∧∧
( ‥)滅びへの歩みは
    何十万年とかかるかも
    だけど
 
  (‥ )荒れ果てた地球で
      農業と牧畜をしながら
      なんとか生きている
      そんな感じになるのかな
      何十万年もあったら
      氷期もやってくるしな
      そういう中で
      どんな手を使ったのか
      文明を再建するのか
      あるいはこれまでと違った
      異なる種へと進化して
      人間とは呼べない生物へと
      変貌するのか
 
 あるいは滅び去って、地球は人間のいない星になるのか。人間が滅び去れば、人間の肉体を構成するために使われていた元素はすべて解放されることになる。そうして、それは別の生物のものとなる。
 
 これはhilihiliのhilihili: 光合成に規定された未来の続き
      
 
 
 そして以下へ続く=>hilihiliのhilihili: 1000万年後の世界
 
  
 

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