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2013年6月30日日曜日

定規で測るとこうなりますよ、これが精一杯

 
 
 ∧∧
( ‥)ああ、非常食用のお餅に
    手を出しているわけ
    ですか
 
  (‥ )ん、フライパンを使い
  □φ  弱火であぶり、
      オイスターソースで
      味付けしただけだが、
      なかなかいけるな
 
 ∧∧
(‥ )非常食、買い直しませんと
□□
 
  (‥ )こういうのは定期的に
      消費して更新するべきよ
 
 さて
 
 hilihiliのhilihili: まあ、嘘ではないね。の続き
 
 ∧∧
( ‥)スタンダードでない仮説を
    子供向けの本で紹介する
    べきではない
 
  (‥ )大人向きの本でも紹介する
      べきではないと思うよ。
 
 するにしても、最低限、
 
 こういう異論もありますが、スタンダードな意見はこうです。スタンダードな仮説の長所はこれこれです。一方、短所もあってそれは以下以下です。異説Aはこの短所を救済できます。ただし、その代わりにこれこれな問題点が生じます。それゆえ異説Aは支持されていません。
 
 というように説明するべき。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そうするとページ数が
    すごく必要になりますよね
 
  ( ‥)短いページに詰め込み、
    –□ センセーショナルで
       分かりやすい記事に
       しようと思うと
       こうはならん。
 
 大概は、
 
 スタンダードな仮説を覆す現象Pが発見された。この発見は斬新な異説Aを支持する。異説Aはスタンダードに取って代わるかもしれない!! じゃじゃーん
 
 と恐ろしく簡略化されて書かれるのがオチだ。
 
 ∧∧
(‥ )なにかの発見のたびにそれを
\–   やるから、科学ニュースを
     見ている人は科学理論は
     3年か5年でころころ
     変わると思い込むと。
 
 (‥ )もちろん、実際にはそんな
     ことはないわけよ。
     それを考えると異説を
     積極的に伝えようとするのは
     ライターやジャーナリズム
     としては当然の戦略だけど
     感心できることではないな
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)あーそこでだ、我が身を
    –□ 振り返ればだな
       今、作成中の本では
       チョウチンアンコウの姿を
       性淘汰で説明しようと
       試みていてだな。
 
 だがしかし、困ったことに、そんな理論や論文、実はないんである。
 
 ∧∧
(‥ )2009年のピッチ教授の
\–   著作でも、該当しそうな箇所
     には1977年の論文しか
     引用されていないみたい
     ですね
 
  (‥ )1977年の論文では
      性淘汰に関しては否定的だ
      というか、そもそも
      当時は性淘汰が受容される
      前だったから、否定は
      当然だろうね。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そういう論文が
    ないのに、
    チョウチンアンコウとその
    器官を性淘汰で説明する。
    これでは忌むべき俺様理論家と
    同じではないか。
    これではまさにジャーナリズム
    そういう懸念、ですか。
 
 
  ( ‥)だから思い悩んでいた
    –□ わけだけど、
       まー、いいかなー、とね
 
 性淘汰という理論はそこにあり、解釈の枠組み、あるいは検証を行う際のひとつの指針として使われている。これ自体はまぎれもない事実。
 
 ∧∧
( ‥)定規で計測するような
    ものでございますと
 
  (‥ )だからこうよな、
      計測例はありませんが、
      このような時に使用される
      定規で計測すると、こんな
      感じになりそうですよ。
      そう書く分には問題ない
      だろう。
 
 ∧∧
(‥ )一応、この属の場合
\–   厳密な一夫一婦制
     なんですよね
 
  (‥ )最初、それを知った時は
      ああ、だめかなーと
      思ったのだけどね。
      確かに一夫一婦制でも
      性淘汰が進む場合は
      あるんだけどさ。
 
 ∧∧
(‥ )ところが論文を読んでみたら
\–   雌の九割が繁殖できない
     状態であると
 
  (‥ )こうなると、
      いわずもがなだよね。
 
 もちろん、具体的にはどうなんだ、とか、相関関係がある、と言ってよいのか、とか、そういう問題は抜きにして。
 
 *ちなみに、サンプルの数が少なすぎて、しかも標本が色々な場所に分散して所蔵されているので、相関関係うんぬん以前に、調べる事自体難しいと思う。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、
    定規で計測するなら
    こんな感じになりますよ、
    そう断りを入れて説明する
    分には問題ないだろうと。
 
  ( ‥)とはいえ、慎重に
    –□ ならないといかんけどね
 
 
     
   

あれはある日現れたと思うのだけど...

 
 
  ( ‥)...んーーー
    –/
 
 ∧∧
( ‥)なに?
 
 女の子の太ももと股の間に逆三角形の空間ができる。女の子だけにしかできない奇跡の逆三角形。
 
 名称、絶対空域
 
 =>股と太ももの逆三角形の内側空間=絶対空域の写真集 「絶対空域女子」 - アキバBlog
 =>絶対空域 (ぜったいくういき)とは【ピクシブ百科事典】
 
 ∧∧
( ‥)ああ、女の子の骨盤が
    広くて、人の大腿骨は
    まっすぐ下へ、ではなく
    内側に入るように
    向かうから、それで
    出来る隙間ね。
    それが何か?
 
  ( ‥)あれさ、80年代後半以降
    –/ に現れたと記憶して
       いるんだがね。
 
 絶対空域なる名称は、絶対領域以後のものだろうから、名称自体はごく最近なんだろう。初めて聞いたし。そして名称がある以上、もの自体はそれ以前からあった。
 
 あったのだけど、だがしかし、それは80年代後半から90年代の初期に現れたと記憶している。
 
 ∧∧
( ‥)...それまで無かったの?
 
  (‥ )おいちゃんの大学時代の
      後半か、それ以後かな?
      あのあたりの時期に、
      急に女の子がきれいに
      そしてスリムになり
      初めてね。
 
 その時、あれ? なにこれ? 女の子の大腿にこんな隙間あったっけ?? と思った記憶が
 
 ∧∧
( ‥)...エロかった?
 
  (‥ )ああ、そりゃあ...エロい
      ですよ。
 
 ∧∧
( ‥)...でも、それまで
    無かったと
 
  ( ‥)無かったと思うよ
    –□ 現実にも、漫画や
       イラストの表現でも
       無かったよなあ。
 
 ∧∧
( ‥)本当に?
 
  (‥ )隙間自体はあったと
      思う。それを描いた絵も
      ありえるとは思う。
 
 だが、それは大腿骨のライン、と言うよりは付着する筋肉が強調されるというか
 
  ( ‥)なんかな、エロい話で
      こんなことを言うのは
      興ざめなんだが、
      ある時、
      女の子のふとももが
      大腿骨を反映した平行な
      ラインに変わった、
      そう言えばいい?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、それで隙間が広くなり
    なおかつ隙間の意味も
    ただの隙間から
    セックスアピールに変わって、
    ついに名称まで
    つけられるようになったと?
    それってさ、
    ようするに女の子が
    やせたんじゃね?
 
  (‥ )多分、そうだよね、
      ある時期から女の子が
      やせたんだと思う。
      あるいは運動不足で、
      筋肉が少なくなった
      可能性もあるけど、
      状況は近似だよね?
 
 そうだ、記憶するに90年代初頭からじゃなかったろうか、漫画やイラストで、女性のふとももを大腿骨に対して平行なラインで描くようになったのは。それも、ある日、あれ? 女の子にこんな隙間あったっけ? と思ったそれ以後にそういうイラスト、つまり大腿骨と骨盤の配置がより分かるような女の子のイラストが現れた記憶がある。
 
 つまり、当然だが、現実が先でイラストが後だ。
 
 ∧∧
( ‥)...あなたの勘違いかも
    しれませんけどね
 
  ( ‥)でもさ、あのあたりから
    –□ 男女の外見がなにもかも
       変わってきたと
       思うのだよねえ。
 
 ともあれ、
 
 ∧∧
( ‥)もしかしたら、あれは
    無かったかもしれない
 
  ( ‥)皆無ではないだろうけど
    –□ それ以前は意識するような
       ものでは
       なかったはずだけどなあ
 
 事実かどうかはまた別の話として。ともあれ、本当にある時期から出現したのなら、それはかつては無かったのだ。
 
 そう思うと少し感慨深い。
 

 
 
 
 ∧∧
(‥ )それにしても、前のカキコから
\–   えらく話が飛んだね*
 
  (‥ )あー、うーん、ちょっと
      休むね。
     
 
 

まあ、嘘ではないね。

 
 hilihiliのhilihili: 老人になってしまったのでね、老いが怖いのですよの続き
 
 そのライターさんが、子供向きの本の中で、地球には2600万年周期の大量絶滅が起きていること、それはマントルの規則正しく大規模な対流であること、恐竜もそれで衰退していたこと、隕石衝突はそういった滅びの過程にとどめをさしたにすぎないこと。そういう事を書いた時、
 
 
 ∧∧
( ‥)子供向きの本でそういうことを
    彼が書いてしまった時、
    それを見たあなたは、
    こりゃあやべーと
    思ったと
 
 ( ‥)ほとんど支持されていない
   –□ 仮説を幾つもつぎはぎした
      ものだろ? そういう
      ものを子供向きの本で
      書くのは駄目だよね
  
 
 ∧∧
( ‥)...でも、嘘ではない
 
  ( ‥)そりゃご本人が信じて
    –□ いれば、たとえそれが
       まったく支持されて
       いない仮説であっても
       それを紹介すること
       それ自体は、
      ”嘘”、つまりこの場合は
       意図的な虚偽には
       ならないからね。
 
 確かに仮説自体はあるのだ。
 
 大量絶滅は2600万年周期で起きた
 マントルプリュームが引き起こした大量絶滅があるかもしれない
 恐竜は隕石衝突以前にすでに衰退していた
 
 ∧∧
( ‥)単にそれぞれの仮説が
    ほとんど支持されないか、
    根拠が薄いか、
    否定されたか、
    それだけの話ですね
    そういう意味では
    嘘ではない。
 
  (‥ )そういう意味では嘘では
      ない。
      否定された仮説も
      間違いではあるが
      嘘ではないからな。
 
 さらに、これら怪しげな仮説をすべてつなげて物事を統一的に説明してしまう。
 
 それはもはや独自の仮説と言っても良い状態だが、たとえそういうことをしてさえも、それは意図的な虚偽ではないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)相互に直接は関連しない
    怪しげな仮説を
    複数、接続したら、
    独自仮説どころか
    怪しさ大爆発では?
 
  (‥ )だからやばいと思うよ。
      困った事に、これは
      知識が多いだけの素人が
      よくやる間違いだがな。
 
 複数の怪しげな仮説の良いとこ取りをして、つなげあわせる。出来上がるものの見た目はいかにももっともらしいが、代入とかそういう正規な手続き抜きで異なる方程式をくっつけたようなもんだ。うまくいくわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)でも、嘘ではない
 
  (‥ )意図的な虚偽ではないね
 
 意図的な虚偽ではない。夏休みの宿題をやる時、はちゃめちゃな解き方をしてしまった。結果、その答えが全部間違っていても、それは意図的な虚偽ではない。それは嘘ではない。それは単にお馬鹿なだけだ。
 
 しかし、嘘ではない。
 
 ∧∧
( ‥)でも? それを子供向けの
    本で書いてしまう
    良くないね。
 
  ( ‥)読者は今頃、高校生とか
    –□ 大学生かもな
 
 この話、名前はふせたけどもある編集者に言った時、彼はこう答えた。
 
 ...それをやられたら、もう僕らではどうにもなりません。
 
 ∧∧
( ‥)手厳しい人は言うでしょうね
    それをも見極めるのが
    編集者であると
 
  (‥ )それはそうかもね。
      だが、現実的には無理だ。
      編集者はいわば現場監督だ
      監督するべき業者の
      専門技術のことまで
      把握しきるのは無理だよ
 
 しかも、嘘、ではないのだ。少なくとも本人はそれで良いと思っている。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、UFOの本を書く人も
    トンデモさんも嘘を述べて
    いるわけじゃないですからね
 
  ( ‥)これは正しい、
    –□ そう信じても
       それは正しいことを
       示すわけではない。
       こんなこと誰でも
       知っているはず
       なんだがね。
       意外と忘れるよな。
 
 ∧∧
( ‥)完璧と、思ったテストが
    思っていたより悪い件。
 
  (‥ )人間のほとんど全員は
      そういう苦い経験があると
      思うんだけどね、
      学校を卒業するとなぜかな
      そういう惨めな経験を
      どっかにしまいこむよね。
 
 ああ、社会に出て何十年、これまで生き延びて来れたー、おれ、すげー、そういう成功体験が心を傲慢にするのだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)やっぱり、老い?
 
  ( ‥)体力の低下で
    –□ これでいいや、と思う
       いや、
       これでいいのだ、と
       信じ込む。
       慣れ、惰性、怠惰、
       それは確かに老いだね


 

2013年6月29日土曜日

老人になってしまったのでね、老いが怖いのですよ

 
 
 ∧∧
( ‥)あなたは老いをものすごく
    恐怖しますよね
 
  ( ‥)いやな思い出があるのよ
    –□
 
 その人は、ある時、どういうはずみでか地球上では2600万年周期で大量絶滅が起こっている、という仮説を紹介した。
 
 その人は、ある時、どういうはずみでか、白亜紀末期、恐竜絶滅を引き起こしたのは隕石衝突である、というよく言われる仮説。これが実は間違いなのだ! そう考えた。
 
 それからその人は、2600万年周期の絶滅は地球の内部からわき上がる巨大なマントルの流れが引き起こすのではないか? そういう仮説を紹介した。
 
 ∧∧
( ‥)そしてその仮説に夢中に
    なった
 
  ( ‥)色々と理由はあると
    –□ 思うよ。彼の持っていた
       科学観や世界観が
       論理的な整合性と
       決定論的な世界観に
       基づいていたって
       こともあるだろうね
 
 でもまあ、とりあえず、そんなことはどうでもいい。
 
 より注目すべき問題はである。以上のどれも、なにもかも間違い、あるいは全然支持されていない仮説だってことだ。
 
 マントルの巨大な流れはどうもある。だが、それが大量絶滅を引き起こしたと思われる例は、多分、ひとつだけではないか? それでさえ因果関係をはっきり言う事ができない。
 
 恐竜絶滅はメキシコに落下した隕石によるもので決定、終了。確かに異論を唱える研究者はいるけども、その根拠が心霊写真であることは、どういうわけか一般には知られていない。正直言って論文に掲載されたあの心霊写真は衝撃的である。言い換えれば、”恐竜絶滅は隕石じゃない説”を信じている人はあの論文を読んだ事がないのだ。そして以上の彼も論文を読まないで記事を書いたことは明白だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)そして大量絶滅の
    2600万年周期説は
    ぜんぜん支持されてませんと
 
  ( ‥)致命的な問題が
    –□ あるんだよね
       それを書くのは
       次の次の次の本の
       予定だけど
 
 そして考える。彼はこれらの仮説を信じていたか? たぶん、是だろう。
 
 では彼はこれらの論文を読んでいたか? まず間違いなく、否。
 
 もし読んでいたら心霊写真に気づくはずだ。あれを見てしまって、それでもなお支持できる奴はそうはいない。
 
 
 ∧∧
( ‥)...あなたはこれを
   歳のせいだと考えると
 
  ( ‥)ある人は言った、
      彼自身の科学観が
      そもそも間違っていると
 
 まあそういうところもあるんだろう。論理的で無矛盾であれば実験無しでもそれは証明されたのである、そう考える人だった。なれば論理的に整合性がとれている、本人がそう信じればそれで正しいと思えるだろう。少なくとも彼は以上の仮説が論理的だと考えていた。
 
 *ただし、彼は、”論理的に無矛盾である”、ということがなんの意味も持たない、ということは知らなかった。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも? それだけでは
    ないだろうと
 
  (‥ )あの心霊写真を見て、
      それでもなお、これを
      支持します! なんて
      普通いわん。
      だとすると明かよな。
 
 つまり先ほど述べたように、彼は論文を読んでいない。まず間違いない。つまり調べていない。
 
 ∧∧
( ‥)それが歳のせいだと
 
  ( ‥)40越えたからな
    –□ 体力の限界!!
 
 
 例えばどこぞの掲示板で鳥の進化はこう起こったに違いない、と独自理論を申し述べるトンデモ君。困ったことに論の中枢とその根拠に、論文を読んだら絶対しない勘違いが入っている。しかも何年経ってもそれを是正していない。どうも気づいていないらしいし、ロムってる連中も黙って見ているだけだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)論文を読んでいないのは
    明白だと
 
  ( ‥)あれな、natureなんだよ
    –□ 大きな自治体の図書館なら
       入っているんだよな。
 
 ああ、だから丸分かりなんだよね。お前、図書館にいってないだろ? 少なくとも、nature読んでないよね?
 
 
 ∧∧
( ‥)そしてクレーターの一件、
    ですか
 
  ( ‥)月のクレーターと溶岩が
      流れた海、あんなの
      当たり前です、とか
      言ってるんだよな。
 
 当たり前なわけねえだろうが。クレーターなんてあんなばかでっかい構造物、地球だったら浸食が仮に0でも、みんな流れちまうよ。地質学的にはごく短い時間で消えちまう。
 
 ああ、だから分かるぞ? スカンジナビア半島の隆起とマントルの粘性を、お前、知らんだろ? 岩石が流れるってことも、お前分かってないよな? 地質学の教科書を読んでないのは確実だ。あれとあれとこれ、読んでないよね?
 
 ∧∧
( ‥)そして、歳だと
 
  (‥ )理解に加齢臭がするんだ
      俺より年上じゃね?
      と思って尋ねてみたら
      案の定よ。
      
 
 トンデモだ。ああそうなんだろう。だがしかし、それだけか?
 
 歳ではないか?
 
 40越えているもんな?
 
 40歳以上。若いとか言われるが、そんなことはない。体力が歯止めも無く下落し、肉体は崩壊し、代謝が落ちて無駄なデブに成り果てる、ただの老人だ。
 
 ∧∧
( ‥)そしてあなたは恐怖する
    40を越えた今、自分も
    ああなってしまうのでは
    ないかとね。
 
  ( ‥)恐ろしいのだ。
    –□ 体力がなくなり、
       ああ、もうこれでいいや
       そう自分を肯定し、
       この理解が正しい、
       そう満足して歩みを
       止めたらああなるのか
       体力の低下があの結果か
       それを考えると
       怖くてたまらん。
 
 これが運命か。これが老いか。
 
 運命なら甘んじて受け入れるべき。それはそうなんだろう。だがそれでもなお、嫌だ。

 あんな理解の残骸になるのだけはごめんこうむる。
 
 見よ! 分かったなんてただの死体じゃないか。
       
 
 ∧∧
( ‥)では、走り続けるしか
    ありませんね
 
  ( ‥)理解を絶えず破壊する
      これが出来なくなった時、
      死ぬのだな。
      なんか、泣けてくるね。
 
 ∧∧
( ‥)いつ死ぬんですかねえ
 
  ( ‥)嫌な話だけどさ、
      理解が停止しても
      肉体はまだ生きてるんだ
      つまりだよ、
      死んでも死ぬ事ができない
      そういうことだよね。
      それを考えると、
      死ぬのは可能な限り
      遠くで、だな
 

 残りの死体としての人生は、どうしたものかな。
 
 

ああ、老いてるねえ


 
 ( ‥)そうねえ、もしかしたら
   –□ 人間は自分と他人の相違を
      堕落で説明しようとする
      のかもしれないな
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あくまであなたの
    思いつきでしかありません
    けどもね
 
 しかし、古今東西、今の若者は...とか、昔は良かった...とか、なんちゃら精神が失われた、こういうことで衰亡を説明したり、社会の変遷を否定的にとらえる意見は多い。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそういう説明には
    否定的であると
 
  (‥ )それって思いの力があれば
      状況を是正できるっていう
      論法だからな。
      念じればスプーンが曲がる
      と言っているのと
      同じだろ?
      ただのオカルトじゃんよ
 
 しかし、ただのオカルトにしてはずいぶん普遍的に出てくる意見だ。
 
 ∧∧
( ‥)いや、その、仮にそれが
    正しいとした場合ですけど、
    ただのオカルトだったら、
    そりゃあ古今東西普遍的に
    出てくるでしょうよ。
 
  ( ‥)それでさ、そこまで普遍的に
      出てくるってのは
      ほぼ唯一の共通項である
      人間の肉体と脳自身に
      原因があるとしか
      思えないんだよね。
 
 昔は良かった、今は駄目だ
 
 これ、若い奴でもこういうことを鵜呑みにして言う奴もいるだろうけども、大部分は年寄りの言い様で、
 
 私の年代は良い、それより若いものは堕落している
 
 であって、これはつまるところ
 
 私の経験は正しい、そうでないから間違っている
 
 ということであって
 
 
 ∧∧
( ‥)加齢と反復による行動の
    強化、だと。
 
  ( ‥)自分が見つけた
    –□ 勝利の方程式は
       いつまでも正しい、
       そう思っているって
       ことだろうな。
       単純に言うと時代錯誤
       なんだけどね。
 
 ∧∧
( ‥)老化?
 
  (‥ )そういうことだろ?
      
 
 

2013年6月28日金曜日

そのカテゴリーは馬鹿げたほどに大きすぎる

 
 
  ( ‥)そうだなあ、ネトウヨ
    –□ とかそういう
       カテゴリーを使うべき
       じゃなかったんだよ
 
 ∧∧
( ‥)ネトウヨ、ネット右翼の略
    見てる限り、”ネット上で
    左翼じゃない意見”を
    述べる人たちの総称、
    って感じですかね。
 
 
 ああいうカテゴリーは使うべきではなかったよな。
 
 ∧∧
( ‥)なぜにそう思う?
 
  (‥ )あれって、
      ”私と違う意見”という
      だけのカテゴリーじゃね?
 
 リベラルな私と違う、それだけのカテゴリーではないか?
 
 
  ( ‥)あとな、私と違う
    –□ 忌まわしき存在、
       劣った連中だ、という
       揶揄とその中身を見ると
       どんな連中がネトウヨ
       という罵声を用いて
       いるのか推論できるのよ
 
 ∧∧
( ‥)昼間っから仕事もしないで
    ネットをしている無職、
    就職できないかわいそうな連中
    不況で追い込まれた愚かな若者
    反知性主義者
    そんな揶揄、でしたっけね
 
 そういうネトウヨ(とかいうあまりに広範で大雑把すぎるカテゴリー)に対する揶揄は、いわば自分を反映している。ようするにこれらを言う人々は自分を以下のように評価しているのではないか?

 ネトウヨと違って
 
 私には知性がある。
 私は就職している。
 私には十分な収入がある。
 私の収入は実力に見合ったものである
 私にはゆえに実力がある
 私は昼間には仕事している
 だから優れた人間は昼間にはネットできないものである
 
 ∧∧
( ‥)これって明らかな見落としが
    ありますよね
 
  ( ‥)企業にいかず、昼間から
    –□ ネットをする。
       フリーの人間、学生、
       無職。確かにそうだろう
 
 でも、忘れてやしませんか? もっと別の人々がいるでしょ。もっと身近で、はるかに数が多い人たちが。
 
 ∧∧
( ‥)ごく身近にいるのに、
    そういう人たちのことを
    忘れている?
 
  ( ‥)だからさ、ネトウヨと
    –□ いう言葉、
       彼らは反知性主義だ
       若者は貧乏で愚かだ、
       いう評価を見ると、
       思っちゃうんだよね。
 
 こういう無駄な上から目線って、典型的な中年男性の発想じゃね? と
 
 ∧∧
( ‥)ああ、家に帰ってきても
    家族に文句しかいえない
    一家の大黒柱というより
    実は家族を軽蔑している
    そういう悪い例な人々を
    あなたは想定している
    わけね。
 
  (‥ )人間はなあ、これまでの
      成果は自分の能力の
      反映だと勘違いする。
      どうしてもそう思って
      しまうんだ。
 
 
 だが、そんなもの、本当に実力だったんだろうか? 右肩上がりの成長は単なるエスカレーターではなかったか?
 
 今の収入、今の地位、これまでつちかった知識の蓄積
 
 それらは本当に自分の偉大さを反映したものか?
 
 ∧∧
( ‥)違うだろうと。
 
  ( ‥)ただのファンタジーだろ
    –□
 
 二羽のハトがいるとする。それぞれにレバーを割り当てる。どちらもレバーを押すと餌が出るように作ったとする。しかし片方のレバーは押せば押す程、餌が多く出るように出来ているとする。もしハトに人間のような”知能”があれば、そのレバーに当たったハトは、ああ、これは俺様の実力なのだ、と思うのではなかろうか?
 
 ∧∧
( ‥)しかしもう片方はいくら
    押しても餌があまり出ない。
    そのハトを見た、最初の
    ハトはどう思うか?
    ですか
 
  (‥ )もし、ハトに知性があったら
      押せば押す程、餌が出る
      レバーに行き当たったハトは
      そうでないレバーを
      割り当てられたハトのところを
      こいつは自分よりも劣った
      存在である、そう思い込むの
      ではないか?
 
 幸い、ハトにこんな”知性”はないかもしれないが、人間にはどうもあるらしい。
 
 ∧∧
( ‥)高度経済成長とバブルを
    支えた俺様の実力すげー
 
  ( ‥)全部ファンタジーだったら
    –□ どうしたもんだろうね
 
 
 ネトウヨ、というカテゴリーは使うべきではなかった。そうではないか?
 
 不況で苦しみ、反知性主義に走った愚かで哀れな若者たち。そういう風な言葉が出てくる時点で、どんな立場で、いかなる実力か透けて見えてしまわないか。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、何事もそうですけど
\–   個別な事例とその妥当性を
     個々に論じた方が
     よろしいのは確実でしょうね
 
  (‥ )だからネトウヨとか
      ああいう馬鹿でか過ぎる
      カテゴリーはいかんのよ
      若者だの反知性主義だのも
      駄目だな。馬鹿げたほどに
      くくりがでかすぎる。
 
 たぶん、画素がでかすぎて、論じれば論じる程、風景を恣意的に構築するのと同じことになるだろう。
 
 
 

望ましい自己崩壊に体力を投入する

 
 
 ああ、おかしいな、なんか疲れた。変だな。どうしちゃったんだろう。集中力もないし。なんか、駄目だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)...さっき、走ったからじゃね?
 
  (‥;)おおっ!!
 
 確かに多分、そんな気がする
 
 
 ∧∧
( ‥)たぶんじゃねーだろ
 
  ( ‥)体力がすぐに
    –□ 回復しないのな
       困ったもんだね
 
 ∧∧
( ‥)体力を維持しないと
     仕事をこなせなくなる
 
  ( ‥)さりとて
    –□ 体力維持のために
       運動すると疲れて
       仕事の効率が落ちる
       体力に余力がないって
       こういうことだな
       やれやれだね。
 
 ∧∧
( ‥)歳を取るって困った
    ものですね
 
  (‥ )短期的には運動よりも
      仕事優先だが、
      半年、いや三ヶ月以上の
      時間で考えると
      運動で仕事を犠牲にするも
      止む無しだね。
 
 体力がなくなると
 
 文字を読まない、考えることに投資しない、すぐに分かったと思い込む、リサーチが安易になる、例えばひとつの事柄に関してネットの検索を3時間以上かけなくなる、本を読まない、論文を読まない、辞書を引かない、図書館にいかない、英語を読まない、教科書を読み直さない、標本を見ない、観察しない、自分と自分の理解を疑わない。
 
 ∧∧
( ‥)トンデモさんになりますよ、と
 
  ( ‥)物書きとか40代から
    –□ 駄目になるっぽいからね
 
 いや、考えてみれば全員そうか。会社員とか公務員が一見するとそうは見えないのは、組織内ゆえに彼らが最前線から管理職にまわるからだった。
 
 
 ∧∧
( ‥)フリーだと直に影響が出るから
    40代から破滅していく
    その過程が顕著に
    見えるだけなのだと
 
  (‥ )さらにいやな話なんだけどさ
      体力の衰えを肉体と脳は
      認識しているのに、
      心がなあ、嘘つくんだよね
 
 心ってのは脳という実体の影みたいなものなくせに、脳の演算を反映しているだけのはずだのに、しばしば自分に嘘をつきやがる。自分の心が一番信用ならん。自分に真っ先に嘘をつくのは、実はこいつだ。身近すぎるのであまりにも危険すぎる。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)努力したからこれで良いはずだ
    良いことなのだから良いはずだ
    成果が出るはずなので
    待てば出るはずだ
    今までこれでよかったのだから
    これで良いはずだ
 
  (‥ )だのにそうならないのは
      あいつが悪い、
      努力しない奴が悪い、
      俺を理解できない
      お前が悪い、
      こんなことも分からない
      馬鹿だらけの世間が悪い
      こんな世間を俺が
      変えてやる。
 
 いやあ、本当はそうじゃないんじゃね?
 
 もう一度やり直す体力がないから面倒くさいという言い訳を使いましょう。
 調べる体力がないから決めつけちゃいましょう。
 状況が変わっているかもしれないけど、使い古した方程式を使いましょう。
 うまくいかないのは全部他人のせいにしちゃいましょう。
 だって、自分の責任にしたら、自分を見つめ直さなくちゃいけないし...
 
 ∧∧
( ‥)そんなことしたが最後、
    自分をもう一度再調整するか
    作り直さなくちゃいけません
 
  ( ‥)そんな体力、40過ぎた
      奴に残ってなどいない
      からな。
 
 
 それでもなお、この状況に否と言うなれば、やるしかあるまい。望ましい形態への崩壊を。
 
 
 ∧∧
( ‥)再調整など夢のまた夢
    もはや老いて
    残骸にしかなれず、
    しかも望ましい残骸に
    崩壊することですら
    膨大な体力が必要だ。
 
  (‥ )自己の崩壊は阻止できない
      遅らせるのが精一杯。
      30過ぎた時点で、
      人間に出来ることは
      残骸になることだけだ。
      そうではないか?
      あるべき残骸になるか
      あるいは
      忌まわしき残骸に
      成り果てるか?
      選択肢は二つしか
      残っておらん。
 
 
 自分の崩壊をあるべき崩壊へと導く。
 
 なればそのためにこそ、残されたすべての体力を投入するべき。
 
 そして自分を愛するな。自分を愛すると望ましい崩壊が起きなくなる。
 
 
 
 

2013年6月27日木曜日

無駄の誇示

 
 
 昔のおたくはなんでも知っていた。でも今のおたくは何も知らない。
 
 この一文は
 
 ∧∧
( ‥)あなたにとっては
    ショッキングであったと
 
  ( ‥)どういう文脈で言われたか
    –□ それにもよるが、
       ぎょっとさせられる
       言葉だよね。
       これは情報の量を
       誇るのみで
       情報の妥当性をどう
       計測するのか?
       それに関する価値観が
       まるで見当たらない。
 
 ∧∧
( ‥)妥当性と、それを計測する
    方法論についてはすでに
    解決済みだと思っているの
    ではないですかね?
 
  (‥ )おそらくそうだろうな
      そして、それは今も昔も
      共通だと思っている。
      そういうことだろう。
 
 さもなければ、昔と今を比較した時、多さで勝負をかけたりはしない。
 
 あるいはこう。
 
 情報の解析手段は分かっているのだから、情報を多くすれば問題は解決できる。つまり知っている情報が多ければ多いほど良い。
 
 ということなのだろう。
 
 これは、言い換えれば、情報の量に比較した時、解析手段の重要性は極めて低い、ということなんだろう。少なくとも、解析手段は取るに足らないもの、あるいは解決済みだと(無自覚にせよ)思っていないと、こんな比較は出てこない。
 
 
 ∧∧
( ‥)さもなければ
    知っている、
    知っていない、
    これを重大な争点とは
    しないだろうと
 
  ( ‥)だがまず残念なことに
    –□ 情報が多ければ
       多いほど良い、
       これは実は
       誰も信じていないの
       だよね。
 
 その子を口説く時に相手の指のしわの数を考慮する者はいない。
 
 あるいは例えばこう。
 
 砂場の砂粒のすべての形状。これを全部データ化したら膨大な情報が得られる。
 
 ∧∧
( ‥)でも、普通はそんなこと
    しませんよ、と。
    やるにしても少数を
    サンプルにするだけで
    十分でしょうしね。
  
  (‥ )前、なんかあったよね
      粒子を球体として記述すると
      山が再現できない。でも、
      粒子が角張っているとして
      記述すれば山を再現できる。
 
 ∧∧
( ‥)言い換えれば、角張っている、
    それが分かっていれば十分
    なんであると。
 
  ( ‥)つまりそれ以上の情報は
    –□ すでに余計なんだよな。
       個々の砂粒の形状まで
       知る必要はない。
 
 こんなことは誰でも分かっている。
 
 ということは
 
 ∧∧
( ‥)誰でも情報は等価でないこと
    重みは同じでないこと、
    これはもう全員知っている
 
  (‥ )このように多ければ良い、
      それはすでに間違いだ。
 
 ∧∧
( ‥)でも人によっては言うでしょう
    すでに無自覚に重みを
    判定できているのなら、
    集めた情報はすでに価値ある
    ものなはずだ。
 
  (‥ )ならば量が多い方がよい
      はずだ、とね。
      それも間違いなんだよな。
 
 例えば、分岐学的、あるいは最節約的に言うと、系統解析において使えるのは派生的かつ、共有されているものだけだ。それ以外の情報は使えない。このことで、専門家でも素人でも、大混乱が起きた。これを不服とする意見を吹聴した本や記事は幾らもある。
 
  
 ∧∧
(‥ )つまり解析手段に沿った
\–   重要で意味ある情報を
     チョイスしなければ
      ならない。
 
  (‥ )その要求に人は戸惑う。
      つまり、解析手段について
      みんな無自覚なんだ。
      しかし情報は解析手段に
      応じて集めないといけない
      それを考えると、冒頭の
      言葉はやはり
      ショッキングだよ
 
 解析手段を申し述べていないにもかかわらず、質ではなく量しか述べていない。それはなんの意味もない、ということを言っているだけ、ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)意味もないことを全力で
    する、それがオタクだ、とも
    言えそうですけども。
 
 ( ‥)それだと、
     俺は無駄なことを
     これだけしている
     だから偉いのだ、
     という誇示でしかないのよな
 
 確かに、その場合だと、量しか誇るものがないんである。
 
 ∧∧
( ‥)整合的?
 
  (‥ )整合的だね。
 
 
 
 
 

対数はなんとなく計算するために作られました

 
 
 hilihiliのhilihili: オタクでもそうでなくても、各々死ぬしか無かろうの続き
 
 ある時、こんな話をネットで見た。
 
 対数っていうのはね。かけ算を足し算に変えて、なんとなく正しい答えが出せるからってことで数学者が考えたんだよ
 
 ∧∧
( ‥)...なんとなく正しい答えが
    出せるってそんな馬鹿な
 
  (‥ )たぶん、あれだろ?
      大規模な数の計算でも
      手早く、しかも
      有効な値が出せる
      という部分が、
      中途半端に劣化して
      こんな要約に
      成り果てたんだろう。
 
 ごく簡単な例で言うと、
 
 16×256は?
 
 ∧∧
( ‥)16は2の4乗
    256は2の8乗
 
  (‥ )つまり4+8=12
      2の12乗が答えだね
 
 つまり4096
 
 ∧∧
(‥ )これはなんてことがない
\–   規模の計算ですが、
     はるかに桁数が多い計算も
     対数表をあらかじめ作って
     おけば足し算で導きだせる
 
 (‥ )だから対数を発明した
     17世紀のジョン・ネーピア
     「不思議な数 eの物語」
     E.オマール
     岩波書店を参考にすると
     ネーピアは対数表を
     作るために
     20年かけたみたいね。
 
 1614年に出版された彼の対数表は、その後、10を底にする形に置き換えられた。その本が出たのはさらに10年後。以来、計算機が普及する1970年代まで、対数、対数表、対数による計算とそれを行う道具、つまり計算尺は科学や技術の現場では重要な技であり、道具であった。
 
 なんとなく正しい答えが出せるって、そんな馬鹿な評価で収まるような発明では断じて無い。
 
 ∧∧
(‥ )このあたり、Wikiの対数の
\–   記述や
     =>対数 - Wikipedia
     ネーピアさんに関する
     記述
     =>ネイピア - Wikipedia
     計算尺に関する記述
     =>計算尺 - Wikipedia
     はまだしもまともな方、
     というべきなんですかね
 
  (‥ )まあ、どうだかねえ、
      少なくとも
      分岐学の記述にあるような
      =>分岐学 - Wikipedia
      こんなくるくるぱーで
      頭がうんでる記述よりは
      まっとうなのかもな。
 
 いずれにせよ、分かることがある。
 
 
 ∧∧
( ‥)対数はなんとなく計算する
    ためのものです
 
  ( ‥)情報はさ、仮にすべての
    –□ 原価や人件費を
       0にしても、
       ただにはなりえないの
       だよね。
 
 仮にすべての情報の価格を0にして並列させても、人にとってそれらは0ではない。
 
 なぜなら人の理解も、使える脳の容量も、投資できる時間も、それらは有限だからだ。
 
 つまるところ情報が全部ただになって、すべてが等価になったと仮定しても、読者が情報に支払う金額はただにはならないし、等価にもならない。なるわけがない。
 
 
 ∧∧
( ‥)そして、安易でいい加減で
    分かりやすい情報を人は
    集めてしまう
 
 ( ‥)大規模計算をするために
   –□ 20年かけた工夫を
      4世紀に及ぶ活用の
      実態を、
      ”なんとなく正しい答え”
      などという安易な一文に
      劣化、要約してしまう
      わけだろ?
      ひどい有様だよね。
      そしてこれが僕らの
      脳の限界なんだ。
 
 ただの情報は私たちの脳にとってもただの情報でなければならない。ゆえにそんなもの、ろくでもないものに決まっているのだ。事実、この有様である。
 
 
 ∧∧
(‥ )計算尺が使われなくなって
\–   一世代以上が経過した、
     それも大きいのでしょうね
 
  (‥ )もう計算尺の本も
      見当たらなくてな、
      古本屋で探したり、
      ネットで検討つけたり
      もっと遠くの図書館まで
      足を伸ばそうかと考えたり
      するわけよ。
 
 ∧∧
(‥ )エンリコ・フェルミさんなんか
\–   自分よりでかい計算尺を
     自作したみたいじゃない
      ですか
 
  (‥ )星の内部構造を調べるだか
      温度分布を計算するだかの
      ためにね。
      写真で見ただけだけど、
      もっと詳細を知りたいね
 
 しかし、こういう工夫や計算はわずか一世代でなにもかも忘れ去られた。
 
 そして、ただの情報として残ったのは、”対数はなんとなく計算できるから工夫されたんだぜ”という愚かな要約、それだけと成り果てた。
 
 ただの情報はこのように無尽にある。しかし、価値もほとんどない。ただだけに、その価値は近似的に0かあるいはマイナスでさえあるのは明白だ。
 
 そして調べるならwikiを使うな。wikiの間違いを探せ。     
 
 
 

2013年6月26日水曜日

オタクでもそうでなくても、各々死ぬしか無かろう

 
 
 以前、ネットでこんな連中のやり取りを見た事がある。
 
 Wikiの分岐学 の記述を見てご覧なさい。こんな問題だらけの手法を恐竜学や古生物学が使っているなんておかしいではないですか!!
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそれを見て
    ああ、なんだ、オタクとか
    マニアって駄目な人たち
    なんだ、そう思ったと
 
  ( ‥)もう、この記述、
    –□ 間違いだらけだろ?
 
 分岐学は二分岐で表示するから、三分岐以上の過程を排除してしまう、とか、交雑、交配、遺伝子の水平移動などを記述するのに適当でない、とか、頭がうんでるとしか思えない。
 
 例えばの話、ある手がかりからAさんとBさんが同じ村の出身者であることが分かった。これは分岐図で言うと二分岐に該当するが、だからといって、AさんとBさんが親子である、とか、夫婦であるとか、そういう可能性を排除するものではないし、事実、排除していない。同じ村の出身者である、と述べているだけだ。
 
 二分岐は親子関係も兄弟関係も婚姻関係も包含している。つまり、以上のWikiにおける記述は分岐図=系統樹と思い込んでいるがゆえの勘違いであることは明白で、正直言って、信じがたい記述だ。
 
 これを読んで、わー、間違いなんだー、とか無邪気に言ってる連中が、自称オタクだ、マニアだって、なんだよそりゃあ。オタクってのはずいぶんお手軽な存在だな、おい。
 
 ∧∧
(‥ )...昔のオタクはなんでも
\–   知っていた、今のオタクは
     何も知らない。
     という意見。
 
  (‥ )人間の器が変わるわけが
       ないからにわかには
       信じがたい意見だね。
       というか、間違いだろ。
       オタクは所詮はオタクよ
 
 ∧∧
(‥ )本を読むと目的以外の
\–   知識も手に入るから
 
  (‥ )本を読むのは結構。
      だが、それは雑学が
      頭に入る機会があるって
      だけだろ?
      知識そのものの妥当性を
      追求するものではないよな
      玉石の識別ではなく、
      集めてくる量を誇る。
      そんな宝石業者は
      信用できねえなあ。
      
 
 
 まあとりあえず、Wikiを使うな。Wikiの間違いを探せ。
 
 
 ( ‥)前さ、取材先の相手が
      Wikiのプリントアウトを
      出してきた時、
      死ね” って思ったよ
      しかもさ、その記述が
      前もってリサーチした
      内容以上のものでなくてな
      そんな情報ならいらねえよ
      能無しめ。
      プロの技を見たいんだよ、
      プロの立場でプロでない
      なら死ねよ。
       
 ∧∧
( ‥)まあ、死ね! と言わなくて
    よかったですね
 
 
 情報はただではない。だから必然的にただの情報がある領域に分離してくる。
 
 ∧∧
( ‥)密度差と重力があれば
    混合物が分離して
    しまうようにね
 
  (‥ )ネット時代に情報はただ、
      と言っているのは
      それは正しくないのよな
 
 考えてみれば当たり前なのだ。本当に情報がただで等価ならあらゆる情報がごっちゃまぜに浮かんでいるはずだが、そうではない。
 
 ∧∧
( ‥)どうしても偏りが生じて、
    ただの情報がただの領域に
    集まってきてしまう
 
  (‥ )だからただの情報を
      望めば、ただの情報を
      無尽に集められる。
      そこに集積している
      わけだからね。
 
 問題は、情報は無尽に増やす事が可能だが、増やすだけでは実はまったく意味がない、ということにある。例えばの話、彼女を口説く時に彼女の小指の第二関節の形状は有意義ではない。有意義ではないが、こんな無駄な情報だけがばんばか増えてくる。彼女の体をスキャンすれば、その解像度を増大させればいくらでも情報は増やせる。だが、これではどうしようもない。
 
 いくら集めても意味がないものがある。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、Wikiの勘違いぶりは
\–   今度の本でも少し
     書きますよ、と
 
  (‥ )先の書き込みと同様にね*
      知識をより妥当なものへと
      置き換えるのだ。

 
 知識をひけらかすオタクが自分の知る知識に拘泥するあまり、間違ったトンデモ仮説へ寄っていくのを見た。そしてWikiのトンチンカンな記述を鵜呑みにしているのも見た。
 
 だとしたら、人に必要なのは現時点の妥当解を鵜呑みにすることだけで、出来ることはそれを更新することだけではないか?
 
 ∧∧
( ‥)そして知識を更新するには
 
  (‥ )鵜呑みにしている以上、
      死ぬしか無いんだよ。
      それしか知識を更新する
      すべはない。
 
 事実、歴史が変わっていく中で時代遅れになり、それでも自分の思い入れがある間違った知識に拘泥するオタクを見た。結局、知ることは正しいこととイコールではない。仮に昔のオタクがより多くのことを知っていたとしても、そんなものに意味はない。それに意味があると思う事、それ自体がすでに妥当性を無視している。そりゃあ。駄目だ。
 
 つまるところオタクだ、一般人だ関係ない。どっちも無力なのだ。そしてそれを突破するには世代交代の中でそれぞれ各々死ぬしかないんである。
 
 情報を更新するってのは死と引き換えだ。そこにオタクと一般人の差はない。
 
 
 
 

鏡よ鏡

 
 
 ∧∧
(‥ )深淵を覗き込む時、
\–   深淵もまたこちらを
     覗き込んでいる
     のだと
 
  (‥ )それは深淵じゃなくて
      深淵とやらに映った
      自分自身だろ?
 
 だから

 ほら、食われちまえよ。
 
 自らを差し出し、自らを食らいつくし、自らを糧にして消化してしまえばいい。
 
 何の問題もない。問題があっても、それは過去のものになる。
 
 
 ∧∧
( ‥)食うのはどっちよ?
 
  (‥ )おもろい方だな。
 
 
 
 
 

泳げ! 怪物くん

 
 
 ∧∧
( ‥)怪物と戦うには
 
   (‥ )化け物になればいい
 
 ∧∧
( ‥)深淵を打倒するには
 
   (‥ )奈落になればいい
 
  
 何ほどのこともない。
 
 
 

逃げたのではないか?

 
 
 日本軍は愚かだった。
 
 
 ∧∧
( ‥)よく言われますね
 
  ( ‥)だけどさ、愚かでも
    –□ 体力があればどうにか
       なるんだよ
 
 ∧∧
( ‥)列強最弱の工業力しか
    持たない新興国
 
  ( ‥)...それってさ、
      愚かなのは軍部じゃ
      ないよね。
 
 工業力も科学力も技術力も持たぬ。それは軍部が愚かなのではない、当時の日本人が知的に劣った愚かな存在だったからだ。
 
 ∧∧
( ‥)技術力が無くとも
    人としての知性はあり
    そう反論されるでしょうね
 
  ( ‥)言い訳だね。
    –□ 今、必要なのは技術だ
 
 ∧∧
( ‥)知識が少なかっただけで
    器は欧米と同じなり
 
  (‥ )伝承され蓄積された
      知識を知性というなら
      それが知的に劣っている
      ということだろ?
 
 器はそりゃあ同じだろうよ。同じ人間だからね。
 
 ∧∧
( ‥)文化
 
  ( ‥)負けたら終わりだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)問題は知識ですね、
    そして蓄積だ
 
  ( ‥)石油で潤ったから
    –□ 西欧から鉄道を買った国が
       あったというな。
 
 港湾施設が整ってないから、買っても運んできても、降ろすことができない。
 
 ∧∧
( ‥)ひとつひとつ積み重ねて
    いかないといけない
    インフラも、知識も、
    ノウハウも。
 
  ( ‥)軍部が愚かで負けた、
    –□ あれは言い訳では
       ないのか?
 
 
 自分たちが愚かで知的に劣った存在で、技術書もまともに読めない、技術的な文盲だったから負けたのではないのか?
 
 全部、愚かで劣った自分たちをごまかす言い訳でしかなかったのではないか?
 
 ∧∧
( ‥)それを考えると
 
  ( ‥)老人たち、いわば
    –□ 時代の敗残兵が
       徴兵制と言い出す、
       その気持ちは分からん
       でもないな。
 
 逃げたのではないかね? 機械化された軍隊、もはや理解できない技術、プロフェッショナル化して高度な域に到達し、訓練された軍人たち。そんなまばゆい、しかし、過酷な現実から逃げたのではないかね?
 
 ここには素人が立ち入る隙がない。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、お手軽に徴兵して
    銃剣持たせればそれで
    十分なはずだ、
    兵隊を行進させれば
    それで良いはずなんだ
    そう思い込んで
    満足するのは
    安易でしょうね
 
  (‥ )ほら、逃げだ。
 
 逃げたのではないかね? 学校での成績が悪く、ゆえに国家官僚にもなれず、大企業にも就職できず。成り上がり者では知事にしかなれない。
 
 そういうあらゆる現実から逃げたのではないかね?
 
 だから取り繕うのではないのか 
 
 すばらしい文化、鍛えられた若者、輝かしい道徳、美しい国
 
 ここには技術も科学も知識の継承もない。馬鹿で空虚なスローガン。それだけだ。これでは勝ち抜けん。
 
 眼を背けているのではないのか?
 
 何もかも、学校の成績が悪くて道が開けなかったという、過去と自分に対する言い訳ではないのか?



 
 
 

勝負できるのはルールと盤を熟知した者のみ

 
 
 系統学が出現する以前、研究者は「進化はこんな風に進行したのだろう」そういうお話ありきな憶測で話をしていた。
 
 実際、一世代よりも古い本はどれもそういう内容である。
 
 
 ∧∧
( ‥)推論ではなくて、
    憶測ね。
 
  (‥ )推論なら、このぐらい
      確からしい、と言える。
      あるいは確からしさを
      言えるように作られた
      方法論に基づいたものを
      推論という。
      そうでないなら、それは
      思いつきありきの憶測だよ
 
 確かに、思いつき自体は悪くはない。
 
 
 ∧∧
( ‥)問題は思いつきが正しいか
    どうなのか?
    それを論証するには
    思いつきとは独立な
    基準を持つ推論方法なり
    検定方法を使わないと
    いけませんよと。
 
  ( ‥)昔の研究者はさ、
    –□ それをやらなかった
       のだよね。
 
 
 いや、正確にいうと、やりたくても出来なかったのだ。なぜなら推論する方法、仮説を検定する方法を持っていなかったから。
 
 ∧∧
( ‥)でもある日、分岐学や
    距離法の出現で
    それが変わる。
    研究者はデータを説明する
    グラフを発見する方法論を
    手にした。
 
  ( ‥)それがほぼ1世代前の
    –□ 話なんだよね。
 
 以来、30年以上が過ぎた。以後、生物の進化はどう推移したのか? それを論じるには分岐学や距離法、あるいは最尤法などを使うことになった。
 
 そして、これについていけなかった研究者は次々に脱落していった。
 
 いまや、学術誌は全部そういうものである。たまにおかしなものも混ざるけども、ふーん、という感じでしか見てもらえない。
 

 ∧∧
( ‥)なんか、一世を風靡した
    研究者が、わずか30年後、
    査読もないような
    小ちゃな地方の博物館の
    紀要に、新種記載して、
    その時に、
    分岐学なんて信用しない
    と書いたりね。
 
 ( ‥)ロバート・バッカーさんな
   –□ あの人、皮肉だよね、
      時代の風雲児と
      言われたのに、
      彼の仮説は無条件では
      支持されず、彼の予想は
      大枠では当たったけども、
      名誉はそれを見つけた
      研究者のものになった。
      そして彼が反対した
      斬新な仮説はいずれも
      パラダイムシフトを
      引き起こしている。
      だから、あの論文は
      印象的だったな
  
 
 恐竜温血説をひっさげて、過激な論客と言われたのに、実際には、分岐学とかKT境界の隕石衝突とかには反対して、しかしそれらが時代を駆け上っていった一方、本人はいつの間にかそういう立ち位置にいて、忘れ去られている。
 
 
 ∧∧
(‥ )時代の流れって
\–   こういうもの、ですか
 
  (‥ )KT境界の隕石衝突、
      分岐学の出現
      距離法、最尤法、
      エボデボ、
      性淘汰に血縁淘汰、
      そしてダーウィニズム
      全部、ここ30年、
      40年の話だよね
      時代は変わったよ。
 
 
 これらに取って代わられたものはすべて時代遅れの遺物となった。でも今でも、そういう遺物は残っている。特に私たち素人に。
 
 そりゃあそうだ。今の読者が大喜びで読んでいる最新仮説とかいうのは一世代前のものだ。しかも教科書を読まないからそれはもう理解がひどいもんだ。
 
 例えばどこぞの掲示板で鳥の進化はこう進んだに違いない、と議論はしているけども、論文も教科書も読んでおらず、根拠は間違いだらけ。系統学出現以後ではお話ありきの憶測はなんの意味もないし、そんなの時間の無駄だし、時給換算したらどれだけのお金をドブに捨ててしまったんだい? という人
 
 あるいはダーウィニズムは間違いだと信じ、間違いを見つけたと思い込み、得意になって吹聴するのだが、血縁淘汰や中立説や自然淘汰もESSも知らず、学校で習っているはずのメンデル遺伝さえも理解していない始末。こんな無駄な時間はいったい幾らに相当するだろう? なんのために人生をこれほど消費してしまったのか? それで、一体、何を手に入れた? お前が手にしたものはなんだ?
 
 あるいはこのように進化したと述べつつも、やはり解析もなにも知らず、50を過ぎた今、ただただ無駄に人生を終えて、何事もなし得ぬままにみじめったらしく死んでいくだろう男。
 
 あるいは曰く、分岐学はころころ変わるではないですか! あんなものはオセロと同じではないですか! と得意げに言っているが、お前、オセロも分かってないだろ、そしてこれを言うのはお前で100万人目だ、というような...
 
 ∧∧
( ‥)オセロね。オセロは
    挟まれたら反転する、という
    ルールがあるだけ。
    ころころ変わるけども、
    勝敗は偶然ではない。
    力量を反映して収束する
    はずですから。
 
  ( ‥)おもろいから今度の本で
    –□ 書いたよ。
 
 
 反転するというルールがあるのは事実。だがゆえにすべてが不確定になる、というのはゲームをまったく理解していない。
 
 盤を見れば勝敗は読める。そしてルールと盤を見て取れる人間だけが勝負に参加できるし、勝利の可能性にベットできる。これは系統学でも分岐学でも、スポーツでもなんでも同じだ。ルールがあり状況がある。
 
 教科書も読まない人間にチャンスはないし、オセロみたいにころころ変わるのだとすねてる人間に先などあるわけがない。
 
 
 ∧∧
( ‥)こういうことを次々に
    本に書く
 
  (‥ )そうして
      より適格な知識を持つ
      人々を増やし、
      知的に劣った旧世代と
      置き換えるのだ。
 
 
 忘れてはならぬ。40を過ぎたら、もう時代の遺物なのだということを。そして勝負するにはルールと盤の有様を熟知しなければならぬ。
 
 
 
 
 

2013年6月25日火曜日

元老院

 
 hilihiliのhilihili: 意図がなくとも世界はそのように振る舞うだろうの続き
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? そんな話は
    どうでもよくて、
    本当に言いたい事は
 
  ( ‥)すごくさ
    –□ 希有壮大で
       浮世離れした話を
       しちゃうけども。
 
 俺様部外者だけども、政治に関与して社会を変えてやるんだ! という、思い上がりもはなはだしい愚かな勘違い。
 
 こつこつと、地道に地盤を固めて色々なことを学び、顔を覚えてもらい、ここまできました。政治家になるって馬鹿げたことも難しいことも、あるいは奇怪なこともあるんです。という現実。
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  (‥ )これを考えるとさ、
      ローマの元老院って
      恐ろしい連中じゃね?
 
 ローマの元老院。ここでは元首制、いわゆる皇帝制が成立する以前、ローマを支配していた世襲貴族と彼らによるいわば議会を指す。
 
 ∧∧
( ‥)あの人達、世襲制だから
    子供の時から会議を傍聴したり
    手伝ったり、軍役を果たしたり
    従軍したり、出世コースで
    必然的につくポストとして
    財務を担当したり
    支配領域の総督として
    赴任したりするんだよね?
    それで出来る人は最高指導者
    コンスルに就任できる。
 
  ( ‥)軍事、経済、裁判、司法、
    –□ 支配、統治、搾取、
       あらゆることを
       やってキャリアを積んで
       いくんだよな。
 
 ∧∧
( ‥)でもよく言われますよね
    ローマの元老院貴族は
    アマチュアなのであると
 
  (‥ )今の僕らのような世界から
      見ればアマチュアだろうな
      機械化された軍隊もなく
      元老院時代のローマは
      専門の官僚もいないしね
 
 いや、しかし、制度としてはアマチュアっぽいけども、人として、あるいは政治家としてこれはアマチュアなんだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)こつこつ積んでくキャリアが
    地盤固めだけじゃなくて
    司法、軍事、経済にまで及ぶ。
    官僚もおらず、株式会社も
    資本家も株式市場もない
    古代世界とはいえ、
    馬鹿に出来ないと?
 
  (‥ )僕らの世界の政治家は
      所詮は地盤固めだけに
      長けているおっさんたち。
      いくらプロ化したから
      参加ができないとはいえ、
      むしろプロ化を良い事に
      司法、経済、事務処理、
      軍事、外交に直接
      関わるわけでもなく、
      キャリアも積まず、
      おそらくそういうことも
      あって時代錯誤にも
      徴兵制とか言い出す始末。
      そのことを考えると
      いくら古代人とはいえ、
      ローマの元老院は
      なめてはかかれないと
      思うけども、どうよ?
      
  
 
 

意図がなくとも世界はそのように振る舞うだろう

 
 hilihiliのhilihili: いかに罪作りな勘違いかの続き
 
 ∧∧
(‥ )でも、例のブラック企業だと
\–   揶揄される社長さん、
     安倍さんとはそれなりな
     つきあいみたいですよね?
     教育再生会議だかなんだか
     に参加していたり、
     今回の出馬要請も
     安倍さんからだとか。
 
  (‥ )結果的には同じだろ?
 
 例えばの話、片方は私人の時のように議員になってもこういう仕事に単純に関わっていただきたい、と思っていても、もう片方は議員になったら俺の理想を実現するために邁進するのだ! と思っていた場合。
 
 ∧∧
( ‥)すれ違うだろう、と
 
  (‥ )少なくとも、
      一年生議員に出来るのは
      このっくらいです、
      というのと
      議員になったからには
      俺の理想を実現できるはず
      とでは大きく深い溝が
      あるからね。
 
 結婚生活がしばしば破綻するのも、会社員が会社を去るのも、この手のささいなすれ違い、小さな前提と思い込みの差異から始まるし、こういうことは馬鹿にはならぬ。そして必ず致命的なことになる。
 
 ∧∧
(‥ )そういう前提って無自覚
\–   ですからね
 
 (‥ )無自覚なものは説明しないし
     説明する必要性さえ
     感じていないもんさ。
     相手に至っては存在すら
     分かっていないから
     質問もしないだろうしな。
     溝は二人が一緒になるまで
     見えてこないもんよ。
 
 ∧∧
( ‥)? するとあなたの仮説、
    自民党は社長を使い捨ての駒に
    するだけだ、というのは
    間違いだということに
    なるわけ?
 
  (‥ )間違いかもね。というか、
      現実である必要は
      ないんだよ。
      ずるい言い様だけども、
      ”彼は使い捨ての駒である”
      というこの仮説は
      現実がこの解釈に沿った
      挙動を示す、という
      だけの話だからな
      実際にそういう意図が
      あるかどうかは関係ないさ
 
 離婚に至ったその時、彼は、あるいは彼女は、彼女の、あるいは彼を騙し不幸にするためにあのような行動をとった。そう考えるべきか?
 
 いや違う。もちろんそうである場合もあるが、そうでないことの方が多いだろう。
 
 しかし、現実は、彼や彼女が意図的に結婚生活を破壊したかのように振る舞うのだ。
 
 ∧∧
( ‥)現実がそのように振る舞ったら
    騙された、と言うでしょう。
 
 (‥ )騙した、と名指しされた方は
     それは誤解だ、と言うだろう
 
 たぶんどっちも正しい。しかし現実は騙し、騙されたように振る舞うし、離婚はこういうところから始まったりする。そうではないか?
 
 
 さらに続く=>hilihiliのhilihili: 元老院
 
 
 

いかに罪作りな勘違いか

 
 
 ∧∧
( ‥)本日は休みでしたけど
    どうでした
 
  ( ‥)画材を買いにいった
    –□ なんか疲れたよ
 
 ∧∧
( ‥)ローマ帝国の軍隊の話、
    対数の話
 
  ( ‥)ホタルも見に行ったが
    –□ 今年は数少ないなあ、
       と思ったけども、
       奥の方にいたね。
 
 今年は...4月に入って霜が降りたり、一部地域で雪が降ったり、5月でも妙に寒かったせいなのか。ホタルが妙に少ない感じ。というか飛ぶ時期が遅れているようにも見える。
 
  (‥ )なんか疲れた
 
 ∧∧
( ‥)疲れたのは休めた証拠じゃ
    ないですかね?
    本当にやばい時は
    休んだ途端に、
    がたっ! と崩れるように
    終わるでしょ?
 
 さて
 
 hilihiliのhilihili: まあ、お互い様なら容赦なくいきましょうの続き
 
 まあ、上の書き込みのさらに前のものとなる
 
 hilihiliのhilihili: 40過ぎのジョブチェンジはなめすぎっしょの続き、でもあるのだけども
 
 
 ∧∧
( ‥)自民党から出馬を決めた
    ブラック企業の社長さんの
    話ですか
 
  ( ‥)自民党ってのはやっぱ
    –□ 選挙のプロでもあるのよ
 
 確かに、所詮は地元からこつこつ下積みしてきただけに、彼らの田舎臭さは否めない。日本がほんの一世代前まで、列強最弱の後進国だったことを忘れてはいけない。
 
 児童ポルノ改め、漫画規制法だって、所詮は思想犯罪で、時代錯誤だ。だがしかし、当事者たち田舎の親父には正義に見えるし、正義と信じ込めるような価値観だ。田舎臭さがぷんぷんする。
 
 統計的な因果関係の裏付けもないのに、思い込みで規制しようというのも、田舎の親父、つまり知的に劣った遅れた世代である証拠なんだろう。WW2で無惨に敗北した後進国の名残だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし、勝つためには
    自ら正義と信じる田舎臭い
    信念でさえも、一時とはいえ
    ねじ曲げる。
    それすら辞さない人々であると
 
 (‥ )勝たねば政策を実行できん。
     なれば信念を曲げても
     勝たねばならん。
     勝てば政策を通せる。
     その政策が良いか悪いか、
     あるいは有効か否か。
     それはともかく、
     まず勝たねば意味がない。
     そしてそのためには
     ホリエモンまで投入したろ?
     覚悟があるってわけだな。
 
 ∧∧
(‥ )あのブラック企業と揶揄される
\–   社長さんなら当選できる、
     そう踏んだということですね
 
 (‥ )選挙のプロが選んだわけだ
     絶対ではないが、
     それなりに確かだと
     見るべき。
     あるいは、誰にぶち当てるか
     そこだよね。
     都合の良い弾かも知れん。
 
 
 だがしかし、それはつまり、
 
 ∧∧
( ‥)これって、まず確実に、
    単なる駒だと見なされて
    いますよね?
 
 ( ‥)いいっすよ、駒で、
   –□ 言われるがままに
      相手にぶつかりましょう
      当選すれば言われるがまま
      党の方針に従いましょう
      言われれば賛成票を
      投じましょう。
      所詮は成り上がり者です
      私は一年生議員として
      終わるのみでしょう。
      二期はないでしょうな。
      人気は所詮、うたかたです
      しかしこの数年は
      お力添えをいたしましょう
      そう割り切る人も
      いるだろうな。
 
 ∧∧
(‥ )...この社長さん、割り切って
\–  いるんですか?
 
  (‥ )してねえんじゃね?
      無駄に鼻息が荒いじゃん
      そもそも割り切った人間が
      自ら展望を語るとは
      思えないしな。
 
 
 だが、展望を語る以前にだ、実行する政治の道とは、もっと遠いものではなかったか?
 
 政治はもっと田舎臭く、そしてもっと地道で過酷で、しかしそれこそが現実ではなかったか?
 
 市会議員から始めたのか、あるいは県議会議員からか。あるいは秘書か、あるいはそのすべてか? こつこつこつこつ、人に張り付き、地元の人々に声をかけ、少しずつ皆に認めてもらい、あるいは一世代ではそこまでで終わり、父から地盤を引き継いで積み上げ、子供の頃から仕組みを学び、外交とは何か、それも聞かされて、見て、そしてようやくここまで来た。
 
 ∧∧
( ‥)そこまでして、やっと
    色々なことが分かって、
    出来て、まかされて、
    話せるようになって、
    だけど、ある日、
    そこにぽっと出の
    社長が議員として
    ”同僚”として
    乗り込んでくる。
 
  (‥ )社長は鼻息荒い
      だろうけどさ、
      端から見るとそれが
      どう見えるか
      ってことよな。
 
 それって、ただの勘違い野郎じゃん。よくいるし、そして一番嫌われるタイプ。
 
 なにやってんだよ、俺にやらせろよ、といって観客席からバッターボックスに乗り込む素人のような痛さ。
 
 ∧∧
(‥ )なんか、たとえ勝っても
\–   そういう運命が待っていると
     分かっているんですかね?
 
  (‥ )そうは見えないなあ。
 
 
 ああ、そして思う。これは多分、興味深いし、当たり前なのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
 (‥ )俺が日本の政治を変えてやる
     俺なら変えられる
     そう思い込んで
     いるんじゃねえか?
 
 ∧∧
( ‥)無理でしょ
 
  (‥ )無理、というか
      勘違いなんだよな。
 
 政治はそういうものではないだろう。それは民主党が大失敗した時点でも明らかだし、成り上がり者はほとんどの場合、大衆を煽動できる直接選挙制のトップ、知事にしかなれなかった、というこれまでの事実が示しているのではないか?
 
 ∧∧
(‥ )落選すれば挫折、
\–   当選すれば使い捨ての駒
 
  (‥ )これは詰んだんじゃね?
 
 
 そして、もしそうだとすれば、政治家なんて馬鹿ばっか。政治なんて俺様でも出来るわい、俺がやらねば誰がやる! という意外と真面目に流布しているこの勘違いが、いかに罪作りであることか。
 
 
 
 続く=>hilihiliのhilihili: 意図がなくとも世界はそのように振る舞うだろう
 
 
 
 

2013年6月24日月曜日

粉飾決算しちゃったー

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  ( ‥)大号令で一気呵成に
    –□ 経済改革を成し遂げる
       そう考えて行った
       大躍進の時、
       地方から続々と鉄鋼、
       作物の収量増加の報告が
       届いたのだよね。
 
 すべてを計算し合計するとすさまじい数と量で、消費と輸出にまわし、残りを家畜の餌にしてもあまってしまう。そんな具合に指導者が頭を抱えてしまうほどの穀物の収量増加。
 
 ∧∧
(‥ )文化大革命の前に
\–   行われた中国の大躍進。
     でも実態は地方組織による
     数字の水増しだったと。
     いわば粉飾決算ですか
 
  (‥ )実際には餓死者が出ていた
      それも、ものすごい数で。
      そもそも文化大革命は
      この大躍進の大失敗を
      とりつくろい、
      権力を奪取しようとした
      権力闘争だった
      そう論評する人もいるけど
      ともあれ、あれよな、
      トップから
      成果を上げろ、
      出来るのが当然、
      出来なきゃ責任を取れ
      そう言われたら誰でも
      水増しするだろう。
 
 ∧∧
(‥ )粉飾は古今東西、どこでも
\–   起きますからね。
 
  (‥ )日本、アメリカ、EU、
      ギリシャ。
      まあ、しちゃった後の
      対応もともかく、
      どれだけ派手にやって
      しまうか、そういう
      問題もあるよな。
 
 ∧∧
(‥ )...みんなが普通に
\–   やっちゃうと、累積した
     粉飾がもはや是正不可能な
     規模になっちゃいますしね
 
  (‥ )昔やった、一世代を失った
      昔やった、またやるだろう
      昔やったなら同じことを
      してるでしょ。
      ここから先の予想は、
      まあ、そういうこと
      だろうね。
 
 ∧∧
(‥ )大躍進は、軍隊の組織的な
\–   行動と成功を経済に
     当てはめようとして
     大失敗した例だ、
     そう言った人いましたよね
 
  (‥ )成功したのは資本主義を
      導入した不倒翁さんだろ?
      暗示的だよね。
 
 ∧∧
( ‥)中枢と司令部からの指導で
    画一的に動くようでは
    経済はうまくいかないと
 
  ( ‥)経済は混沌から
      産まれるもので
      確率的な過程であって
      論理を受け付けない
      そういうことだろ。
 
 ∧∧
(‥ )でもみんなが粉飾するのは
\–   それこそ混沌の領域では?
 
  (‥ )だが、成果を上げよという
      指令が出ていたとしたら、
      それは論理の失敗だよな
 
 あるいは信念の敗北というべきか。
 
 ∧∧
( ‥)信念はこれで良い、という
    必勝の戦略、必勝の一手
 
  ( ‥)マルクス主義も
    –□ 宗教も、それで
       敗北したわけだ。
 
 そして保守主義も。
 
 ∧∧
( ‥)保守主義も必勝の一手です
    からね
 
  (‥ )保守主義はマルクス主義と
      同様に死の道なのだ。
 
 必勝の一手は、しかし必然的に必敗の一手でもある。
 
 実際、長々と生きた人物が、自分の経験を最適な解として吹聴する時、その言葉がもはやどんなに時代錯誤であるのか、それを見ればよくわかる。
 
 ∧∧
(‥ )どっちにしろ、大きな波が
\–   やってきそうですね
 
  (‥ )最初はひたひたと
      気づかないうちにな。

 
    

人を焼くようになると本を焼くようになる

 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  ( ‥)一カ所書き直したいが、
    –□ まあ、それは後でいいや
 
 
 
  (‥ )あっ、今日は休みにします
 
 ∧∧
(‥ )はいはい
\– 
 
 休みなら、どうしよう? 図書館から借りた本でも読んで
 
  ( ‥)...
    –□
 
 ∧∧
( ‥)あなた今、自分が本を読む
    という表現にすごく
    不快感を感じたでしょ?
 
  (‥ )なんかさ、本を読む、とか
      言うとあれよね、
      自分は活字を読める
      文化的なエリートで、
      俺様は漫画を読む
      馬鹿とは違うんだっていう
      とてつもない傲慢さが...
 
 ∧∧
( ‥)まあ、そう受け取るのは
    あなたぐらいじゃないですかね
 
 
  ( ‥)文化人とか知識人とか
    –□ 小説とか文学とか
       嫌いなのよね。
       あの傲慢さ、
       あの高慢ちきさ、
       鼻の軟骨をもぎゅっと
       へし折りたくなる。
 
 ∧∧
( ‥)文化人は勘違い野郎共で
    作家は人類と文化の敵
    エリート意識をまき散らし
    ペンと言いつつ、
    ペンを振り回して
    文化と表現の自由を奪う
    死体と腐臭の手先
    あなたの持論ですね。
 
  (‥ )文学なんて
      作家もろとも地上から
      消しちまおうぜ
 
 たかが2世紀以下の歴史しかないぽっと出の連中のくせに、他の文化を下に見て、すぐに規制をかけたがるようないかれた奴らだ。嘘だというなら、まず裏切り者である身内を血祭りに上げねばだめだ。
 
 敵を倒すにはまず味方を大粛正。
 
 だいたいあんな小説なんてものにスペースを割くから図書館で技術書を保存できなくなる。あまつさえ勘違いした文化人が政治家になって表現の自由を奪おうとするのだから、文化と言いつつ、まさしく獅子身中の虫。駆除すべき害虫。
 
 退廃しない文化を殲滅しなければならぬ
 
 ∧∧
( ‥)退廃芸術を一掃するのと
    逆でね。
 
   ( ‥)堕落、エロ、退廃、
     –□ それを許す余地無くば
        生はない。
 
 それを否定して、知的な我こそ文化なりと言うなれば、それはすでに死なり。すなわち文化人とは死体の手先、腐臭の使者。
 
 ∧∧
(‥ )小説を焼くなら
\–   ギルガメッシュ叙事詩も
     源氏物語も焼くのですか?
 
   (‥ )あれらはラノベだろ?
  
 小説じゃないべ。
 
   ( ‥)まっ、
       人を焼くようになると
       本を焼くようになる。
       そう言うからな、
       気をつけなくちゃいかん
 
 ∧∧
( ‥)そういえばカエサルさんって
     虐殺したことは書いたけど
     アレクサンドリアの
     大図書館を失火で
     焼いてしまったことは
     やべーことしちゃったーと
     ばかりに隠しましたっけね
 
 捕虜を奴隷にして売って借金返して、でも本を焼いてしまったことには青ざめる。
 
 いえーい、カエサルの価値観すげーなー
 
 
 小説は本にあらず。ラノベと漫画と教科書だけ残れば良い。
 
 
    
 

網膜が焦点に対応する

 
 
 枕カバーを洗うのが面倒くさいので、洗濯用のハイターで処理することに。原液で。
 
 
 ∧∧
(‥ )....汚れや黄ばみどころか
□   真っ白けっけになってるよ?
 
 
  (‥;)おわーー!!
      原液だめか! だめかー!
  
 原稿をかちかち書いているうちに、時間は過ぎて、染料まで落ちて青いカバーが真っ白に。
 
 やっぱ、ポリデントにするべきだったのか
 
 =>hilihiliのhilihili: 落とせ
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? どうよ
 
  ( ‥)うん、書けた。
    –□ テキストはこれで
       一応上がりだな
 
 ふと思う
 
  ( ‥)網膜が焦点にきちんと
    –□ 対応する
 
 ∧∧
( ‥)それがどうかしたの?
 
 
  (‥ )ほら、よくこういうことを
      言う奴がいるじゃんよ
 
 自然選択とはおかしな言い様です。ダーウィンは神の主体性を否定したのに、自然が選択するという主張をしたのです。ですから、これは創造論からの脱却ではありません。自然が主体的に選択と淘汰を行う。つまり自然に意思があることを認めた理論。神を自然に置き換えただけの中途半端な革命です、うんぬん
 
 ∧∧
( ‥)ああ、いますね
    つまりあれですか、
    網膜が焦点に対応する、と
    書いたら、そういう人は
    網膜に主体性がある、
    そういう主張だ!! と
    言いがかりをつけてくる
    というわけですか。
 
  ( ‥)あの人達、雷が鳴っている
    –□ と言ったら、
       雷神の存在を認めるのか
       とか騒ぎ立てるのかな?
 
 主語=主体性と意思がある、という世界観にすんでいるか、さもなければ多分、誰かがある時にいったこと、
 
 自然淘汰は”自然が淘汰する”だから、自然に主体性があるという論法なのだ!
 
 という曲解に飛びついただけなんだろう。
 
 あるいは悪質なクレーマーとかと同じ構造が脳にある。そう見るべきか。
 
 
 
 
 

2013年6月23日日曜日

まあ、お互い様なら容赦なくいきましょう

 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)あと、1400文字
    –□ 今日中にどうにか
       出来ると思うけど
 
 さて
 
 ある意味、hilihiliのhilihili: 40過ぎのジョブチェンジはなめすぎっしょの続き
 
 
 昔こんな話を聞いた。それは20年近く前に聞いた話で、その時でさえ昔話だったから30年か、もしかしたら40年は前の話かもしれない。
 
 ある人が議員を招いた。何に招いたかよく覚えていない。結婚式だったのか何かだったか。謝礼はいかほど? 彼が議員に尋ねると、お札が倒れないぐらい、そういう答えが返ってきたという。
 
 ∧∧
( ‥)お札が倒れない。
    札束二つ分を
    泣く泣く用意したと
 
  (‥ )200万だね。
 
 あいつは見た目はよさげだが、金に汚いひどい奴だ。という話だった。
 
 ∧∧
( ‥)あなたも聞いた当時は
    強欲だなあ、と思ったのですよ
 
  ( ‥)今でも謝礼の相場は知らん。
    –□ 当時の価格で200万が
       どれほどのインパクトかも
       よく分からん。
 
 とはいえ、しかし、今なら思う。
 
 結婚式だかなんだか、自分のイベントに箔を付けたいから1人の人物を丸一日拘束する。謝礼はそれなりな金額でないといかんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )200万が相場かどうかは
\–   ともかく、今から見れば
     そんなめちゃくちゃな
     要求とも思えないと
 
  (‥ )もちろん、当時の200万と
      今の200万を等価では
      扱えん。だがそんなおかしな
      要求だろうか? とは
      思えるよね。
 
 例えば年収365万の人を1日拘束した場合、謝礼は、「じゃあ1万円で十分ですよね」、ですむだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)1日あったら1万稼げる人に
    自分の都合で丸一日
    その人を拘束しておいて、
    はい1万じゃ、馬鹿にしてる
    でしょうよ
 
  (‥ )それじゃあ全然得してない
      からね。
      支払いは2万以上だよね。
      せめて5万+交通費
 
 それを考えれば200万。なにほどのことがあろうや。
 
 ∧∧
( ‥)でも、ひどい奴だ、と
    語り継がれていると
 
  ( ‥)招いた方の器が問われる
      状況かもしれん。
      200万で先生を呼んで
      祝辞をのべさせてやったわい
      がっはっはっ、と
      笑い飛ばせるような
      剛腹さがなかった、
      そういうことだからな。
 
 泣く泣くそろえた、では駄目だろう。それは背伸びをした自分が悪いのだ。
 
 とはいえ、これは興味深い側面も示している。
 
 ∧∧
(‥ )なんかさ、立ち位置が違うけど
\–   これとほとんど同じ話、
     他人を拘束しておきながら
     なんでこんなに金を払わなくちゃ
     いけないの? って
     理不尽な愚痴をこぼして、
     ただで良いだろう? と
     要求する人の話は
     あっちこっちで聞きますよね
 
  (‥ )好きな事させてるんだから
      プログラマーは薄給でも
      良いじゃん
      技術者をどうして
      厚遇するわけ?
      無名のあんたの絵を
      使ってやるんだから
      ただで良いでしょうよ
      そんな感じでな。
 
 ∧∧
(‥ )お互いに分かっていない
\–   可能性もありますよね
 
  (‥ )絵なんてただだろ?
      そう思い込んでいる政治家
      選挙活動の一環なら
      ただでスピーチしろよ
      そう思っている
      イラストレーター
      
 ∧∧
( ‥)...お互い様ですね
    政治は素人でも出来る。
    そう思い込んで煽られて
    政権交代したら
    そうでないと分かった
    民主党の三年間。
 
  ( ‥)どんなくだらなく
    –□ 見える世界にも、
       どんな馬鹿げた事柄でも
       実はそこが必要不可欠で
       そこを壊したら
       うまく機能しなくなる
       そういうことは
       あるんだよな。
 
 昔見た映像。地元の支持者のためにやってきた政治家。どこかの旅館の広間だろうか。畳の広い部屋に支持者たちがずらっと正方形にお膳を並べて座り、その中央に、ぽつーんと正座しながらビールをついでまわる政治家。皆と歓談しつつ、話を聞いてまわる。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたには絶対無理な
    職業です
 
  ( ‥)貴重な現地の情報を手に
      できるだろうけど、
      くだらない話の方が
      圧倒的に多いはずだからな
      聞いてなんかられないね
 
 こういうしょーもない飲み会も、これが禁止されたら困る。そういうことだってあるのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )こういうことを地道に
\–   繰り返して、色々なことを
     無意味なことも
     必要なことも
     こつこつ重ねて、
     そうして
     国政の中枢に入って
     いくわけでしょうから
 
  (‥ )成り上がり者の政治家は
      直接選挙制の知事には
      なれるけど、
      間接選挙の
      国家の中枢に入ることは
      まれで、あるいは
      マスコミの煽りで
      成り上がったけども
      大失敗した、というのは
      暗示的だよな。
 
 政治を行うのは、実は皆が思っている以上に大変だ、ということなのだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり40過ぎの転身は
    無理だろうと
 
  ( ‥)右も左も分からんだろう
    –□ からね。
       スタートが20年は
       遅いだろう。
       部外者には
       どんなにくだらない
       ものに見えても、
       そうはいかないことは
       いっぱいあるからな。
 
 児童ポルノの規制だって、そうなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)人物を描く時、まずは
    骨格、筋肉を描くのは
    比較的当然でしょうねえ
 
  ( ‥)確かにチンチンや
    –□ 乳首や○○○を描く
       必然性はないけども
       子供の裸を描けば
       規制対象に
       なりうるってこと、
       それが致命的だって
       ことは絵を描かない
       政治家とかには
       分からんからな。
      
 
 言い換えれば、イラストレーターも含めて一般人は、政治家? どうせ賄賂もらってぶくぶく太った馬鹿で仕事もできないゴミかす連中だから、やつらのパーティーとか飲み会とか、全部禁止で良いじゃんよwww と言うような感じに。   
 
 
 

40過ぎのジョブチェンジはなめすぎっしょ

 
 
 ∧∧
(‥ )なんかブラック企業と
\–   揶揄される会社の経営者さん
     が選挙に出るとかで...

 
  (‥ )ああ、意外と受けて
      当選するかもね
 
 
 ∧∧
( ‥)そんなもん?
 
  (‥ )おいちゃんみたいな40代
      とかそれ以上の世代は
      自分は努力したから成果を
      納められた、
      そう勝手に思い込んでいる
      勘違い世代だもの
      頑張る人間は好きでしょう
 
 個人的には理解不能だが。そんなもんじゃね?
 
 
 ∧∧
(‥ )...右肩上がり成長の
\–   エスカレーターに乗っていた
     世代なのに、
     成功は自分の成果ですか?
 
  (‥ )人間すぐに勘違いするよー
      自分の実力だ、とか
      思い込むのは当然。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 当選して議員になって
    ばりばり働くの?
 
  (‥ )無理じゃね?
 
 
 ∧∧
( ‥)なんで?
 
  (‥ )そんなのただの
      成り上がり者じゃん
      うまくいかんよ。
      せいぜい、知事になって
      お山の大将になるのが
      関の山じゃねえか?
      国会議員って無理無理。
 
 
 人間、生涯をかけてかなう願いはひとつだけだ。こっちはうまくいった、ではあっちもうまくいくか? そうはいかねえ。
 
 ∧∧
(‥ )かなう願いはひとつだけ
\–   そう言うと激怒する人、
     いますけどね
 
  (‥ )そりゃあ図星だからな
 
 
 なぜかって、心配だからだ。堅牢なはずの足下がずぶっとぬかるんでいるからだ。
 
 なぜかって、口でいくら勇ましいことをいっても、40になればもう体力なんか残っていない。実際、体力がある奴は口を動かす前に走り出す。
 
 言葉が多くなったら、それはもう死んだのだ。
 
 そんな人間が、もうひとつの夢を手にしようだなんて愚かなことだ。走れるわけがない。
 
 
 ∧∧
( ‥)政治家って確かに口先だけの
    人がいるけど、それだけじゃ
    駄目でしょう?
 
  (‥ )だから自分でも出来ると
      思ったのだろうし、
      だから成り上がり者に
      しかなれんだろうって
      ことなわけよ。
 
 
 どんな業界にでもプロの技がある。だったら、40すぎてジョブチェンジってのは無茶だ。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  (‥ )40過ぎた”老人”がだな
      自分はまだまだやれるとか
      勘違いすんなってことよ
 
 
 
 

方程式を書き取るだけで、どうする?

 
   ( ‥)前、ネットで見たので
       天声人語の話があってね
 
 ∧∧
( ‥)天声人語? ああ、この場合は
    朝日新聞社の社説だか
    コラムだかなんだかね
 
 それはこんなやりとりだった。
 
 A:天声人語って、天の声って意味だろ? 傲慢だよね、虫の声にしたら?
 
 B:天声人語ってのは、民の声が天の声だっていう故事が由来なのに、それすらも知らないのか、馬鹿か?
 
 C:天の声だろうが、人民の声だろうが、それは自称なんだから同じじゃんよ
 
 ∧∧
( ‥)というやりとりだったと
 
  ( ‥)これは...、
    –□ AとCの言うことが
       正しいのだろうな。
 
 ∧∧
( ‥)そう言うと、Bさんが
    烈火の如く怒るかも
    ですけどね
 
  (‥ )ああ、じゃあこう言えばいい?
 
 
 Bの指摘はAの言わんとすることを破壊できない
 
 それを指摘したCの言うことは、Bよりも正しい
 
 ひるがえれば、Bは指摘Aを解くことに失敗したのだ、そう言える
 
 
 
  ( ‥)言葉って方程式みたいな
    –□ ものだからな
 
 ∧∧
( ‥)天声が天の声だろうが、
    人民の声は天の声だろうが
    どっちの意味で
    文章Aに入力しても
    出力されてくるのは
    ”天声人語なるコラムは
    それを反映している
    わけではない”
    であると。
 
 *天の声ならシャーマンにならなければいけないし、民の声ならそれは統計学の話であって、コラムになりえない。そういう意味。
 
 
 ああ、見方を変えればこうだ。つまり、Bはこの指摘を行う事でAの文脈全部を破壊できると思った、そういうことなんだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも実際には破壊できない
 
  (‥ )方程式の解き方が
      分かっていないって
      ことなんだろうな。
 
 ∧∧
(‥ )人によっては文章は
\–   方程式ではない!! と
     言うでしょうね
 
  (‥ )方程式って最初は
      文章だったのだけどね
 
 それに、方程式の形式ではないのだからいい加減な解き方をしてもよかろう、
 
 とか、
 
 訳分からん代入をしても良いに違いない、
 
 とか、
 
 どんな変形をしても良いはずだ、
 
 とか、そんなことにはなるまい。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)でもなんでこんな話に?
 
  ( ‥)天声人語の書き取り帳だか
      なんだかがあるけど、
      それじゃ写経じゃねえか、
      という苦言を見てな。
      思い出したのさ。
 
 コラムの書き取り帳って、確かに、それはいかれてるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )いかれてる、と言うと
\–   これまた烈火の如く怒る人が
     ですね
 
  (‥ )ああ、じゃあ
      こういえばいい?
 
 それが仮に役立つ方程式だとして。方程式を書き取って、それで次にどうするの? 
 
 
 
 ∧∧
(‥ )だから写経だと揶揄される
\–   わけですかね
 
  (‥ )まあそういう
      ことだろうね。
 
 
 

2013年6月22日土曜日

かくて考えるは逃げに変わる

 
 ∧∧
(‥ )メディアリテラシー
\–
 
  (‥ )目の前にある宝石、
      どれが本物か偽物か?
      それに悩んでいる時に
      宝石鑑定リテラシー
      とか言う奴がいたら
      とりあえず、死ねって
      思うけどな。
 
 ∧∧
( ‥)死ねは言い過ぎにしても
    リテラシーなんて言葉を
    言われても
    役に立ちませんと
 
  ( ‥)宝石だったら...
    –□ 硬度、比重かな?
       屈折率、
       熱伝導率かね?
       慣れか?
       単純に価格かね?
 
 ∧∧
(‥ )論文だったらどうなんです?
\– 
 
  (‥ )そのジャンルの方法論で
      堂々と恣意的な論文を
      書けるぐらいに方法論を
      把握しないと
      いかんだろうね
      さもなきゃ妥当性を
      識別できないよ。
 
 捏造とかではない。捏造ゼロ。まったくの事実を積み重ねただけで大嘘をつく方法なんざいくらでもある。
 
 
 ∧∧
( ‥)嘘ですらない
 
  ( ‥)結果的にはデータが
    –□ 指し示していない
       結果を導きだした
       というだけでね。
       そういう意味では
       嘘なんだが、
       日常的な嘘、つまり
       虚偽とは違うのよな
 
 ∧∧
( ‥)あなたもそういう論文を
    見た事ありますよね
 
  ( ‥)わあ、って内容でな
    –□ 記述は良いんだ。
       問題は結論を導く
       その過程でね。
       別の人が引用して
       遠回しに苦言を呈して
       いたけどもね...
       まあ、あれは
       苦言だよね、
 
 
 ∧∧
( ‥)でも、あなたも引用した
    ことあるでしょ?
 
  ( ‥)そりゃあせざるをえまい
    –□ 記載論文だからね
 
 というか、ある程度、知識がある人ならほとんど全員、同じことを考えるだろう。学術誌の査読者だって、そんなこと、お見通しだったのではないか? 
 
 みんな分かるのだ。そしてそれが恣意的だ、というのなら、別の証拠を持ってきてその仮説を破壊すれば良いだけの話。
 
 論文の著者の立場からすれば、やれるものならやってみろよ、そういう話でもある。
 
 そして少なくとも正面切って破壊した人はいない。それだけの話。
 
 *破壊できないのにはそれなりにごく単純な理由がある。言い換えれば、そこさえ押さえれば勝ちなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )メディアリテラシー...
\–
 
   (‥ )いつも言うけど、
       馬鹿っぽい言葉よな、
       具体性がまるで0だ。
 
 ∧∧
(‥ )物事の妥当性は同じではない
\–   だからチェックが望ましい。
     そういう意味合いだけの
     抽象的な言葉だから
     便利だけど、
     とらえどころはないですね
 
  (‥ )むしろメディアリテラシーが
      ない連中が、浅はかな自説を
      擁護する隠れ蓑に
      使われることが多いみたい
      だけどね。
      そこんところ、どうよ。
 
 例:どうでも良い記事を日々伝えなくてはいけないので、苦し紛れに編集部が、新種発見!! 定説を覆す新しい仮説!! という具合に無駄にセンセーショナルに流す記事を真に受けて、科学理論は数年でめまぐるしく変わる。だったら教科書を読むのは無駄! 勉強したくない俺様でも研究者と張り合える! と本気で思い込むメディアリテラシー
 
 
 ∧∧
( ‥)かくて、考えるは
    逃げに変わる
 
  ( ‥)考えれば答えに
    –□ 辿り着けるって、
       本当にどうしようもなく
       後ろ向きな考えだよな
 
 
 *データを説明するグラフが理論なら、データを追加するたびに理論が大きくめまぐるしく変動するとはどんな状況か? それは母集団からデータを取るたびに全然違う結論が出るということだ。だがそんなこと普通にあるか? ある、というのなら、それが成り立つ状況ってどんな状況よ? という問い。
 
 

2013年6月21日金曜日

伝統は混沌であるべし

 
 
 ∧∧
(‥ )進撃の巨人っていう
\–   漫画が人気みたいです
 
  (‥ )友人から勧められたよ
      まっ裸の巨人が
      人間食うって。
      〆切りが終わったら
      読んでみるか。
      それとも全巻出るまで
      待とうかね?
 
 
 ∧∧
(‥ )舞台は不明瞭だけど
\–   近代初期の西欧風。
     テクノロジーは17、8世紀
     レベルみたいですね。
     巨人さん相手にはなかなか
     良い勝負、というか不利。
 
  (‥ )でっ、相手の巨人は
      原則、知性を持たず、
      再生能力を持ち、
      人間を食い散らかすだけで
      どうも消化も成長も
      繁殖もしない、
      人間を殺戮するだけの
      存在であると。
 
 ∧∧
(‥ )あなたのご友人は大好きで、
\–   でも連想したみたいですね
 
  (‥ )ああ、ベルセルクと
      寄生獣を合体させて
      すごくいやな感じに
      した世界観、ってね
      そう言ってたからね。
  
 
 ∧∧
( ‥)あなたも聞いた時に
    思ったのでしょう?
 
  (‥ )ああ、うん、まだ読んで
      ないけどもそう思ったかな
      真っ先に思い浮かべたのが
      ベルセルクと寄生獣だった
      のは事実だし。
 
 そもそも寄生獣を大学時代に勧めてきたのは...今は進撃の巨人を読んでいるその彼だった。
 
 ∧∧
(‥ )実際に影響されたのかは
\–   ともかく、聞くに
     ものすごく
     いやな世界観でしょ?
 
  (‥ )まっぱの巨人が人を食う
      ってのはなあ、人間の
      嫌悪感と恐怖にものすごく
      触れてくるものがあるよね
      この時点で物語として
      勝ちだよな。
 
 まあ、そういう憶測はともかくとして
 
 ∧∧
(‥ )お隣の韓国で、進撃の巨人は
\–   近年の日本の軍国主義を
     示しているとか、
     そういう論評があるとか
     ないとか
 
  (‥ )それだけなの?
      ベルセルクと寄生獣が、
      とかそういう論評は
      ないのかね?
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )伝統がないって
      こういうことかい?
 
 ∧∧
(‥ )伝統って、なんでもかんでも
\–   ぱくりだ、ぱくりだ、
     これは○○の影響だ
     そう連呼すること
     なんですか?
 
  (‥ )そりゃ、そう言ってしまう
      痛い人も出るのが伝統だ。
      蓄積があるから引用できる
      蓄積があるから類似を
      見つけてしまう、だが、
      蓄積があるから先にいける
      分母がでかくて
      無数のアイデアが
      混沌として混ざり合い、
      受け継がれ、
      定まった形をもたず、
      自己を破壊しつつ
      絶えず流れる。
      それが生きてる伝統って
      もんよ。
 
 ∧∧
( ‥)それが痛い人を生み出したり
    すげーっ!! という
    作品をも生み出したり
    するのだと。
 
  ( ‥)それがないとさ、
    –□ 知性的な分析しか
       言えなくなっちゃうん
       だよね
 
 ∧∧
( ‥)どこが知性的な分析
    なんですか?
 
  (‥ )すげー、とか、
      うめー、とか、
      こえー、とか、じゃなく
      「これはね...」とか
      言い出したら、それはもう
      知性主義です
 
 ∧∧
(‥ )安っぽい知性主義もあった
\–   もんですね
 
  (‥ )知性ってのは本来、
      安っぽいもんさ
      なんといっても言葉と
      知識で飾り立てているの
      だからな。
 
 いくら美辞麗句で語っても、知性主義なんてものは詐欺師止まり。そこで終わりだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )やっぱさあ、エロとか
      規制しちゃあいかんよ
 
 ∧∧
( ‥)話が飛んだな
 
  ( ‥)エロとか規制するとな
      混沌が無くなる。
 
 そもそも混沌のぶれに嫌悪感を抱くから、規制派は規制しようとするのだ。
 
 ∧∧
( ‥)ぶれを無くす。
    水を凍らせて水分子を
    動かなくさせる
    ようなもんですかね
 
  ( ‥)だがそうなると
    –□ 途端に突破口が
       見つけられなく
       なるんだよね
 
 ∧∧
( ‥)そりゃね、鉄壁の
    防御を誇る要塞でも、
    周囲を水没させれば、
    かならず浸水し、
    侵入を許す。
    でも氷じゃねえ。
 
  ( ‥)氷には解探索はできねえ
    –□ 規制派は善かれと
       思っているが、
       奴らは文化に対して
       死しか与えられん
 
 これが道です。そう言った時に人生は固定されるのだ。それは死以外の何ものでもない。
 
 伝統は混沌であるべし。さもなければ伝統にあらず。
 
 伝統から混沌を抜いてはいけないし、伝統を凍らせてもいけない。そんなことをしたら水は液体ではなくなり、経路を自力では見つけられなくなる。
 
 
 
 
 
 

分からんのでこの期に及んで書き換える

 
 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)...予想外の話が出てきて
    –□ 最後の5000文字は
       予定をすべて変更、
       かなあ
 
 ∧∧
(‥ )この期に及んで、ですか
\–
 
  (‥ )この期に及んだから、
      なんだけどね。
 
 ∧∧
(‥ )...しかし、これはどう解釈
\–   したらいいんでしょうね?
 
  (‥ )最低限あれだ、
      性淘汰と性比の問題、
      雌雄への親の投資、
      ESSつまり進化的に
      安定な戦略、
      自分はこれらが分かって
      いない、ということは
      分かったな。
 
 厳密な一夫一婦制で、なおかつ、つがい外交尾(正確には交配)が無いと思われる状況で、雌に対する雄のえり好みにより、雌に過剰な性的装飾が進化する。
 
 ということがありうるのか?
 
 ∧∧
( ‥)一夫一婦制でも過剰な
    装飾や、ハンディキャップ
    じゃないの? という
    装飾が進化している例は
    ありましたよね
 
  ( ‥)んー だからそれを
    –□ よく理解できていない
       そういうことなわけだよ
 
 さもなきゃ、頭を抱えて途方にくれるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)分からないのに書けるの?
    論文もないみたいだよね?
 
  ( ‥)直接はないけど、
    –□ 間接的にはあるだろう?
       分からないなら、
       ここが分かりません、
       そう書けばいいのだ。
 
 ∧∧
( ‥)...問題は、ここが分からん、と
   正確に指摘できるか、ですね
 
  ( ‥)そこが肝心よな
    –□ 分からんだけでは
       分からんことは書けん
 
 ∧∧
( ‥)もう別のにしちゃえば?
 
  ( ‥)いや、それが出来ないから
    –□ こうせざるをえない
       わけなのよ。
 
 ここを無理矢理突破する、それしかない。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )でも雌に対する
\–   雄のえり好みってねえ
 
  (‥ )そこはあれよな、雄の
      雌に対するえり好みは
      ”大きな雌がいい”
      しかないっていうから、
      そこはそれで良いと
      思うのだけどね
 
 でっかい雌は卵をたくさん産める良い雌だ。
 
 雌に大きく投資する立場になった雄が雌を評価する基準は単純にそれだけ。
 
 
 ∧∧
(‥ )...でもさ、このお魚さんの
\–   雄のえり好みって、
     仮にあったとしても
     大きさ関係なくねえ?
     しかも、これが
     性淘汰の指標だとしても
     この装飾は原理上、
     雌の成熟とは
     直接関係ないよ?
 
  (‥ )まあ、そのなんだ、
      だから頭を抱えている
      わけなんだけどね。
 
 しかし、何の意味があるか分からないこの装飾にえらいバリエーションがあるのだ。
 
 1属22種。分類なんて認識です、だとしてもこれは無視できない。
 
 そして、とてもじゃないが自然淘汰によるものだとか、何らかの必須な機能を持つとか、そういうものとも思えない。
 
 つまり、これが性淘汰でないというのなら、じゃあ何だというのだ? という状況。だが、成立させる条件が分からない。
 
 
 
 
 
 
 

2013年6月20日木曜日

無くせると思い込んでいるのは危険

 
 ふと思い出した。数年前、取材先でタクシーに乗ったとき、どういうわけか、運転手のおっちゃんと異常犯罪の話になった。理由は覚えていない。当時、なにか事件があったのかもしれない。
 
 彼は言った「ちゃんと心を込めて教育すれば、ああいうのはなくなると思うんだよね」
 
 ∧∧
( ‥)あなたは言ったのです
    いやあどうでしょう、
    異常な者は異常で、
    それは必ず産まれて
    きますから、と
 
  ( ‥)僕らは離合集散する
      遺伝子の集合体だ。
      自らを殺す
      致死的な有害遺伝さえも
      潜在的にもっている。
 
 たんにメンデル遺伝からも明らかなように顕在化していないだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)これを遺伝的な決定論だと
    無視する人もいるでしょう
 
  ( ‥)じゃあこう言うなあ
 
 人は遺伝子の奴隷ではない、そう言うのは勝手だけどさ。心は体の奴隷ではない、それは体の造りを無視して、人の心をまるで粘土のごとく自在に作り替えられる、そういうことだが、それで本当に良いの?
 
 それは、腹が減っても心はなんの影響も受けない、そう言うに等しい空論ではないのかい?
 
 それが正しいと思うのかね?
 
 ∧∧
( ‥)実際は、心とは肉体という
    ハードに浮かんだまぼろしの
    ようなものでしょ。
 
  ( ‥)僕らは手回し計算機
      みたいなもんでな
      機械的な実体が
      反応をつむぐ。
      心はそういう動作が
      生み出す、影のような
      ものだからね。
      心を作っても、それは
      それだけではガラクタだ
 
 では僕が出資しましょう。
 
 率先して手を上げた人に見返りを与えず、それじゃあ、といって皆が彼に丸投げし、あるいは皆でたかる。
 
 ∧∧
( ‥)そういう対応をする人が
    多数を占める場合、
    集団のためになにかしよう
    という人はいなくなる
    国のあり方が変わり、
    皆はたかられまいと
    自分勝手なことを始め、
    そうなった以上、
    状況はそれに固定される
 
  (‥ )そういうことはいけません
      いくら口で言っても
      是正できないのだ
 
 そりゃあ当たり前なのだ。これは良いことです。皆でほめましょう。
 
 分かりました。

 皆でほめた。
 
 その後、皆でたかる。
 
 こういうことがありうる。
 
 それはすばらしい。あなた良い人です。そう賞賛することと、たかること、この二つになんの矛盾もない。
 
 そりゃあそうなのだ。心は心、倫理は倫理。そして行動は行動だ。同じである必然性はどこにもない。
 
 ∧∧
( ‥)困ったことに、これが
    マジで起こるのですよね
 
  ( ‥)その国は移民で成り立って
      いる国で、色々な地域から
      人が来るという。
 
 支配者は白人なんだが、どういうわけか、あるいは建国の時の状況がいけなかったのか。隙を見せるとたかられるので、口先はきれいだが、自分のことしか考えてない連中ばかり。まじめな地域出身の移民はいわば二級市民なんだけども、まじめだから必然的にたかられる。ただ、正直なのでそれなりな敬意は受けているらしい。多分、本国がそれなりな力を持っているからということもあるのだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でも結局はたかられてるって
    話でしたね
 
  ( ‥)いったこと無い国だけど
      話を聞いてると、これが
      ひーでーんだよな。
      一応、カトリック国
      なんだけどね。
 
 賄賂、汚職、無法、貧困、格差、腐敗。
 
 カトリック国だろうが宗教があろうが、腐敗は腐敗。
 
 つまりどうもこういうことらしい。
 
 道徳を決めるのは道徳でも倫理でも心でもない。世界を決めるのは皆が採用する戦略であり、それはその状況下における損得だ。
 
 倫理や道徳は状況の表面に張り付いた上っ面でしかなく。まるで無力。
 
 ∧∧
( ‥)これ自体は遺伝と直接は
    関係ない話で、
    個体が採用する戦略は
    周囲の個体が採用する
    戦略に左右される、
    ということですけど
 
  (‥ )でも同じことなのだ。
      少なくとも、倫理や道徳や
      心の教育は上っ面でしか
      なく、実際にはまるで
      無力であるという
      意味ではね。
 
 考えてみれば、それは中国を見れば分かる。
 
 ∧∧
( ‥)中国をね
 
  ( ‥)国家のために働け、
      日本許すまじ
      そう連呼しても、結局は
      「上に政策あり、
       下に対策あり」
      な国なわけだろ?
 
 いくら道徳やあるべき姿を提示しても、人々は上っ面ではそれを了解するが、結局は下に対策あり、言うことを聞いてはくれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)信用されていませんと
 
  ( ‥)そりゃあ信用せんよ。
      言ってる人たちが
      既得権益を牛耳って
      いるわけなんだから
 
 道徳や倫理はそれだけではただの言葉だ。何の意味もない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり心の教育をしても
    それだけでは何の意味もない
 
  (‥ )仮に言葉以上の模範を
       自ら示しても、
       それが得にならない限り
       人はそんな行動を
       採用しない。
 
 さらにいえば、得になって、社会の構成員がそういう行動を取るように固定化されても、人間は機械じゃない。大量生産品でもない。必ず基準からはずれたものが産まれてくる。それをなくすことは出来ない。
 
 ∧∧
( ‥)でもなくせると思い込んで
    いる人々がいる
 
  (‥ )そこが危険なのだ。
 
 

輝かしき思い出

 
 
  (‥ )小学校の時、
      映画Uボートを観たので、
      友達と、
     「チャーチルのけつの穴に
      魚雷をぶちこんだー!」
      と言うのがささやかな
      マイブームでな
 
 ∧∧
( ‥)子供って善悪みさかいなく
    なんでも口にするのな
 
 
 
 

あれは少しだけ良かった

 
 hilihiliのhilihili: 分からない老人に徒党を組ませてはいけないの続き
 
 
  ( ‥)そうねえ、不思議っちゃ
    –□ 不思議なんだよな
       ディケンズの小説は
       どれを読んでも、いや
       ”見た”というべきだな
       頭の中の歯車が
       噛み合わず
       がりがりがりりりりー!
       と音がするイメージだね
       だから読めない。
 
 ∧∧
( ‥)妙ですよね。理屈がおかしい
    から不協和音を感じる、
    拒否反応を起こすとかなら
    「1984年」を
    読んでも機械的な不協和音が
    したでしょうからね。
 
 1984年は色々とおかしい点がある小説で、設定に矛盾があるように見え、もう、登場人物が好き勝手なことを言っているようにしか思えないふしもある。それにディケンズもオーウェルもイギリス人だ。少なくとも、日本人の眼から見れば。
 
 ∧∧
( ‥)でも、1984年には
    不協和音を感じなかったと
 
  ( ‥)深い理由もないし、
    –□ 考えても意味ないの
       だろうけどもね、
       とはいえ不思議では
       あるんだよね。
       なんだろうねえ、
       この感覚の違い。
 
 ∧∧
(‥ )あなたが1984年を読んだ
\–   のは中学の時でしたよね
 
  (‥ )あの時でも、これが
      皆が求める幸せの世界
      なのだ、ということは
      なんとなく分かったけど
      知的なひきこもりだけの
      ユートピアを描いた小説
      だとは、当時は
      気づかなかったよ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )知識人と文化人は死ねよ
      人類の裏切り者め
 
 ∧∧
( ‥)えらい感想だね
 
  ( ‥)マトリックスは
    –□ 1984年とは対照的
       だよなあ
 
 ∧∧
( ‥)そういえばマトリックスの
    人が脚本した
    Vフォー・ベンデッタで
    独裁者を演じた人は
    映画1984年で、
    全体主義に轢き潰される
    スミス役をやった人
    なのでしたっけ
 
  ( ‥)マトリックスも
    –□ 1984年への
       オマージュだ、と
       言った知り合いがいたが
       それは...
       考え過ぎだろうなあ。
 
 ∧∧
( ‥)マトリックスはむしろ
    ナウシカのぱくりじゃね?
    と言った人がいましたが
 
 (‥ )まあ、そうかもね。
     ナウシカは腐海に呑まれても
     人間の世界に戻ってきたけど
     ネオは機械生物に呑み込まれ
     彼らの救世主として
     昇天してしまって
     戻ってこなかったけどな。
 
 どちらが絶望が深いと見るべきか? それは人それぞれなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )機械の使徒たるスミスさんは
\–   堕天して、むしろ人として
     死にました
 
  (‥ )1984年のスミスは
      人であることをやめて
      至福の中で処刑され、
      全体主義の
      使徒になったのと
      対照的よね
 
 ∧∧
(‥ )マトリックスにおける
\–   機械に守られ、保育され、
     育まれる人類。
 
  (‥ )あれが人類の理想世界よな
      恐ろしい外敵から守られ
      安全な場所に隔離されて
      永久に夢を見て生きる。
 
 ∧∧
(‥ )構図は1984年と同じですね
\–   隔離された世界で
     無数の引きこもり達が
      永々と都合の良い夢を
      見続ける。
 
  (‥ )違いがあるとしたら
      現実に立ち向かう人々が
      いるかいないか、だね
 
 ∧∧
( ‥)1984年は
    インナーパーティーの面々で
    マトリックスは
    野良人類の根拠地ザイオン?
 
  (‥ )というか機械生物たち
      だよね。彼らが世界の
      支配者なんだから。
 
 現実に向き合っているのは機械達だけ、という世界。そして設定。
 
 ∧∧
(‥ )作者は人間さんが嫌い
\–   なんですかね?
 
  (‥ )いやあ、むしろ
      大好きなんだと思うよ。
      人間が機械生物に
      ぶち殺される有様を
      念入りに描いてるし。
 
 あんなの地下に海の水でも送り込めばいいんじゃね? 安上がりだし、と、そうはならないところに脚本とドラマの演出上の都合と、人間に対するあふれんばかりの愛着と愛情を感じる。攻め込んでくる機械軍団だって、レーザーも爆弾も使わずに、叩く、潰す、串刺し、ポイ捨てなのだ。人間が好きで好きでたまらないんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、ポイ捨てあったね
 
  (‥ )銃弾補給とかの時、
      護衛の兵隊さんが
      かっさらわれて、
      ぽいーっと奥の方で
      捨てられちゃうんだよな
 
 
 Vフォーはあんまりそういうのがなかったよなあ。
 
 ああ、でも、あれは少し良かった。反逆者のお面をおもしろ半分にかむっていた少女を射殺した公安を、住民がリンチで殺すとこ。
 
 ∧∧
(‥ )バールだかシャベルだかで
\–   脳天を一撃するんでしたっけ
 
  (‥ )あれは、少しだけ
      良かったな。
 
 
 
 

2013年6月19日水曜日

分からない老人に徒党を組ませてはいけない

 
 
 ぱああああああ
 
 ∧∧
( ‥)何? この効果音?
 
  (‥ )いや、飯を食ったら
      天啓に打たれるがごとく
      頭の視界が広まりまして
 
 ∧∧
( ‥)...またか*
 
  ( ‥)脳ってエネルギーを
      大量消費するよねえ
 
 さて、
 
 
  (‥ )ボカロ小説?
 
 ∧∧
(‥ )初音ミクさんとかボーカロイド
\–   で歌われ、広まった歌詞を
     もとにした小説みたいです
 
  (‥ )...ああ、司書の人が言ってた
     「歌詞を小説にした小説」か
      固有名詞があるんだ
 
 ∧∧
(‥ )そりゃあるでしょう。
\–   そしてこれを悪く言う人も
     いるみたいですね。
   
  (‥ )さっきも言ったけども*
      他人の趣味を
      ユニーク、と言うのは
      ともかく、
      おかしい、と否定するのは
      老いの兆候。凶兆だよね。
 
 ∧∧
(‥ )さっきの司書の人も肯定は
\–   していませんでしたよ
 
  (‥ )でもだからといって
      そういう本を図書館から
      排除しようと
      してはいなかったろ?
 
 司書の人からすればそれはスナック菓子のようなものなので、隣に、”自分にはリンゴだと思える小説や本”を置いている、という対応。
 
 もちろん、子供、若者は当然、スナック菓子(とされるもの)を食べるわけだけど。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたラノベもボカロ小説も
    否定はしないと?
 
  (‥ )否定はしないな。
      いや
      否定しているのかも
      しれんけども、
      特に否定はしない。
 
 
 源氏物語も夏目漱石もサスペンスもSFもホラーも純文学も私小説もラノベもボカロ小説も、全部同じカテゴリーだ。
 
 それらは論文ではない。読む必要がない。
 
 これは否定ではあるだろうけども、積極的な否定ではないし、ましてや規制でもない。
 
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、19世紀の
    イギリスを知るために
    ディケンズの小説を読んだ
    ことがあるでしょう?
 
  ( ‥)いや、読んだ、というか
      読めなかったのだよね。
 
 訳の問題なのか、あるいはイギリス小説の言い回しの問題なのか、あるいは19世紀という時代の問題なのか、あるいは登場人物の異質さが原因なのか、そもそもディケンズという人の作風なのか、あるいは自分が根源的におかしいのか、とにかく、どうにも読めない。
 
  (‥ )脳だけでなく、体中の
      神経が。「訳分からん」
      と言い立てる感じ。
      すべての単語、
      すべての表現、
      登場人物の一挙手一投足
      何もかもが理解不能。
      これは仕事だ、
      これは仕事だ、
      そう自分に言い聞かせても
      読めないんだ。
      どうにもならん。
 
 ∧∧
( ‥)夏目漱石もあなた
    読めなかったよね?
 
 人と異なる概念を持つだろうネコが、私はネコです、とは言わないだろう。
 
 私なる人物は、Kなる友人が自殺した理由を申し述べている。しかし、これは遺書としてはあまりに長すぎる。Kという人物はただの妄想で、どこにもいなかったのではないか? これは遺書などではなく、単なる妄想ではないのか? という疑惑。
 
 *確かにメタな話をすれば「こころ」は小説ではある。しかし設定にあまりに違和感があるので、妄想の話だとしか思えない。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも? 否定はしない?
 
  (‥ )分からねえから
      否定するぞ。
      これこそ
      アウトだべさ。
 
 他人の趣味やエロが理解できないから否定する。それはいかん。それは老いだ。
 
 分からない、これ自体はただの事実だ。
 
 だが、分からないから否定しよう、規制しよう。それは死だ。生きたまま死んでいる。
 
 「若者のこれって何よ?www」 そう感じてしまった時、自覚すべきなのだ。
 
 ああ、そうか、自分はもはやゾンビになったのだ。動いているだけでとっくに死んでいるのだ。死んじゃったんだ俺... それを思い起こさないといけない。
 
 
 
  ( ‥)実際、それでいいなら
      俺は夏目漱石も
      ディケンズも
      源氏物語も
      純文学も水戸黄門も
      抹殺するし、
      それで
      良いことになるしね
 
 ∧∧
( ‥)言い換えると、
    分からない老人が徒党を
    組むと、規制に走る。
    だから危ないって
    ことでしょうね。
 
 

老いた夢は子供の地金

 
 
   (‥ )ぶっちゃけた話、あれだ
       世の中の悪いことって
       全部、歳のせいにすれば
       すればいいと思うよ。
 
 ∧∧
(‥ )若さゆえに、じゃなくて
\–   老人になりました、
     という意味でね。
 
 今の世の中、高齢化社会なんである。
 
 ∧∧
( ‥)そうでなくても
 
   (‥ )権力を握るのは
       老人なんだ
       そして人は惰性と劣化、
       体力の減衰から
       逃れることはできない
       どうあがいてもだ。
 
 ならば答えは必然。世の中の悪いことはすべて老いのせいだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)だから、水戸黄門をまずは
    規制しようと?
 
  ( ‥)悪いのは役人です。
      官僚がずるをしているに
      違いない。
      確かにそういう事実は
      どこにでもある。
      だがすべての悪を
      官僚と役所に押しつけ
      国家の転覆をはかり、
      しかし悪は中間管理職が
      行っていて、最高権力者は
      慈悲深く、
      彼らは施しを民衆に与え、
      人々はそれをただ
      受ければ良い。
 
 民主制における最悪の思想犯罪。娯楽の名を借りた洗脳教育。すべての民主主義者は水戸黄門を抹殺しなければならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )由美かおるさん、ですか、
\–   人気があるから
     あの人の入浴シーンや
     お色気シーンや
     網タイツくのいちコスプレを
     あらゆるメディア、図書館
     所蔵から、
     思想犯罪の一環として
     抹消すると言ったら
     猛烈な反対意見が起きる
     でしょうね。
 
  (‥ )嘆かわしい話よ
      女優の入浴シーンが
      地上から消えたとて、
      何程のことがあろうや?
 
 老いたというのにこのいかがわしさ、なんたる恥か。
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、人が言ってたよね
    ゲートボールも
    「ばばあが一人いると、
     じじい共は盛り上がる」と
 
  ( ‥)結局、人は他人のエロを
    –□ 理解できないのだよ
 
 
 言い換えればこうだ。今の若者はこんなものを読んでいるのか? 楽しんでいるのか、このエロは一体何か? そう他人の趣味やらエロに否定的な視線を向けた時、それはどうしようもないほどに老いた証拠なのだ。この時、自分は時代に取り残された哀れな残骸になったのだと認識せねばならぬ。崩れかかった無様な肉体と心を認識せねばならぬ。
 
 認識すべきは他人の否定ではない。自分の否定だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたも老いたよね
 
  ( ‥)人間、老いるとさ
      メッキがはがれるのだ
      地金がむき出しになる
 
 ∧∧
( ‥)子供に戻ると
 
  ( ‥)お前の夢を否定し
    –□ 現実の前に屈服して
       砕ける有様を予言し
       すべての希望を
       否定する。
       小学生時代に
       戻りつつある
  
 夢を踏みにじるのは楽しい。心の底から。砕ける音はすばらしい。あの無様さが。
 
 まずは老人の夢を破壊せねばならぬ。ぎりぎりぎり締め上げて割れる音を上げねばならぬ。
 
 
 

経路を開け

 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)そうね、骨格を把握して
    –□ 論文を読み直すと
       ああ、そういうことか
       って感じかな
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  (‥ )かつて頭蓋の後方にあった
      背ビレ(それを支える棘)
      まず担鰭骨が頭蓋に
      横たわって、それは前方へ
      移動し、プレマクシラの
      前面への拡大と共に出来た
      隙間を抜いて下がり、
      そうしてついに口内を
      照らす発光器へと至る。
 
 ∧∧
( ‥)左右のプレマクシラの融合が
    解かれたこと
    これが経路を開き、
    こういう進化を実現させた
    のですかね?
 
  (‥ )ある意味、口腔が
      前方へ拡大して、しかも
      骨のような組織が
      なくなるわけだよね。
      背ビレが口内を構成する
      器官となる。
      こういう進化は、
      以上のような経路が
      開いてこそ実現したって
      ことなんだろうな。
 
 ∧∧
(‥ )...背ビレを”歯”に変貌させた
\–   人たちもいるんでしょう?
    これは、経路が開けないなりに
    やれることをやってみせた
    事例ですか。
 
  (‥ )骨がそのままであるから
      口内にはいたらなかった。
      だが、前方に付加された
      ”歯”となった。
      今回はさすがにここまで
      踏み込まないけども、
      生物ってなんでもするね
 
 
  

2013年6月18日火曜日

人間は因果関係を理解できない

 
 ∧∧
(‥ )星占いって、最初は
\–   惑星がこの位置に来た時、
     こういうことがあった、
     という事例の枚挙から
     始まったのですよね
 
  (‥ )どうも本当に最初の
      最初はそうだった
      みたいね。
 
 そもそもこれを事例の枚挙と言って良いのか? という問題はともかくとして。
 
 ∧∧
( ‥)実は因果関係の推論を
    行っていたのだと
 
  ( ‥)星占い以外でもそうだが
    –□ たわいもない占いや
       あるいはトンデモを
       信じる人も、
       戯言めいたアナロジーや
       思い込みだけでは
       ないのだよな。
       因果関係の推論が
       必ず入っている
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあそうでしょ
 
  (‥ )実はこれ、人間は
      因果関係の推論が
      全然出来てないって
      ことなんだけれども
 
 いや、もっと突っ込んで言うべきなんだろう
 
 ∧∧
( ‥)因果関係は論理では
    正当化できない
 
  ( ‥)つまり、因果関係を
      理解することは、
      ほぼ不可能に近いと
      言えばいいのかな。
 
 いや、もっとはっきり言うべきなんだろう。
 
 人間はそもそも因果関係を把握する能力を持っていない。
 
 ∧∧
( ‥)そんな馬鹿な、と言う人は
    いるでしょうね
 
  ( ‥)人間は進化で誕生した
      ものだよな?
      だったら事象Aの時に
      対応Bで切り抜けた、
      これしか無いはずだ
 
 そこにあるのは因果関係じゃない。事象Aの時に対応Bを行ったとき、生き残った確率が高かった、それだけだ。
 
 ここにあるのは因果関係の証明ではない。二つの事象の、一対一の対応だ。
 
 *より正確にいうと、一対一の対応だと思い込んでいる事例の列挙と論理の飛躍だ。
 
 意味も無い一対一対応から因果関係をでっち上げる。それが人間なら星占いから現在の我々に至るまで、この振る舞いをよく説明できるじゃないか。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、人間は進化で誕生した
    これ自体が因果関係の確定
    そして前提ではないか、と
    批判する人もいるでしょう
    けどもね
 
  (‥ )ああ、ありがちね。
 
 だがここにあるのは確定でも、確定に基づいた前提でもない。進化的な前提は推論であり、それは証明ではない。論証だ。論証ではあるが証明ではなく、そこには絶えず仮説的な部分がある。
 
 ここにあるのは因果関係の証明ではない。対応した推論を果てしなく積み重ねた対応だ。この背景には統計学がいる。
 
 ∧∧
( ‥)どこまでいっても証明
    できないではないか、
    そう激怒、あるいは揶揄する
    人もいる。
 
  ( ‥)いやあ、彼らが
      気づくべきは
      そこではないねえ。
 
 証明できない。そしてここまでしか言えない。どこまでいっても一対一の対応しかない。それは因果関係ではないし、因果関係の確定でもない。一対一の対応ですら確定ではない。
 
 ∧∧
( ‥)そもそも因果関係は
    論理的に正当化できない
    わけですからね。
    言わずもがなですな
 
  ( ‥)つまり我々は
      因果関係を理解できない
 
 ああ、理解すべきはそこだ。そんな馬鹿な、ではない。
 
 我々は因果関係を理解できない。
 
 理解すべきはここだ。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )統計学が地上に現れて
\–   せいぜい一世紀
 
  (‥ )因果関係を理解できると
      思い込んでいる僕らの前に
      因果関係を推論する方法が
      現れて、混乱している。
      そういうことだろう?
 
 ∧∧
( ‥)因果関係が論証されていない
    のに、統計を無視して
    エロ漫画やゲームを
    規制するのはなぜ?
    これら以外にもそういう
    ことが起こるのはなぜ?
 
  (‥ )こう考えると理由は
      明かよな。
      因果関係は理解できると
      稚拙にも思い込んでいた
      僕らの前に、そんなことは
      出来ない、という恐ろしい
      現実が巨大な翼で天を覆い
      舞い降りてきた。
 
 拒否するは当然。
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  ( ‥)より適合した子孫を
    –□ 作らねばならん。
 
 より適合した知識を伝播させねばならん。
 
 そして因果関係は理解できる、そう思い込んでいる知的に劣った旧世代
 
 彼らをこの地上から消す。
 
 世界を完璧な地獄に変えるのだ。
      
 
 
 

先輩の縁側

 
 
 ∧∧
( ‥)なによ?
 
  (‥ )オヒョウせんぱ〜い♡
      という女子高生の
      黄色い声で始まる
      ラノベを思いついた
     
 ∧∧
( ‥)...そういうの”思いついた”
    とは言わないよね
 
  ( ‥)というか、脳内で
    –□ 台詞がりんりん響いてる
       先輩、縁側にされちゃう
       のだろうなあ。
 
 ∧∧
( ‥)寝ろよ
 
   (‥ )なんか腹へってきた
 
 ∧∧
( ‥)水にしなさい
 

   ( ‥)そうします
     –□
 
 

うーそーだー、と思った

 
 ∧∧
( ‥)例の論文だね?
    どうよ?
 
  ( ‥)あー、うん、
    –□ 光るって
 
 ∧∧
( ‥)信じがたい?
 
   ( ‥)そーねー
     –□ 正直言って、
        最初聞いた時は
        うーそーだーって
        思ったしね
 
 ∧∧
(‥ )...でも報告内容は詳細だね
\–   照明強度を上げるに従って
     お魚さんの反応が
     変わるのね
 
  (‥ )見間違いが起きるような
      報告じゃあないね
      しかもビッグネームだしな
 
 ∧∧
(‥ )でも、発光器はありません、と
\–
 
   (‥ )以来36年間、続報無し
       2005年に引用されて
       いるから、否定されては
       いないわけだ。
       肯定もされていないが。
 
 ∧∧
(‥ )発光キノコとかは特別な
\–   発光器官はないけど
     光るよね
     腔腸動物も発光は
     しばしば全身に広がるし
 
   (‥ )皮膚が一律に光る。
       確かに、わずかだけど
       整合的ではあるんだが
 
 ∧∧
(‥ )既知の発光器官以外にも
\–   体の各部位が光ったという
     レポート自体はあるんだよね
 
  (‥ )歯が光ったとかは
      怪しげだけどな。
      報告例自体は
      あるにはあるし、
      仲間には
      皮膚由来と思える発光器を
      持つ奴もいるしね。
      ありえないってわけじゃ
      ないんだろうけど。
 
 ∧∧
(‥ )...照明すると、ただちに対応
\–
 
   (‥ )コントロールは神経支配
       ってことなのかな?
 
 ∧∧
( ‥)生物発光と発光器官の形成には
    まず前駆的な状態が
    なければいけないでしょう?
 
   (‥ )それがこれってことか?
       分化した発光器は無いが
       皮膚全体が光る。
       確かに前駆的ではあるな
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うと、仮にこれが
\–   そういう例だとして、
     どうしてこういう事例を
     あまり聞かないのでしょうね
     レンズや鏡を持たない
     発光器はよく聞くけど、
     それでも複数の発光細胞が
     小さいけれどまとまって
     ますよね
 
  (‥ )一旦、顕著になると
      進化があっという間に進む
      そういうことなのかも
      知れんけども、
      そこんところ
      どうなってるんだろうな?
      ぱっと調べた限りでは
      分からなかった
 
 まあ、おいおい調べよう
 
 ∧∧
( ‥)それはそうと、1万文字
    書いたのに原稿が
    終わらないのはどういう
    わけよ?
 
  ( ‥)ああ、もう、好き勝手な
    –□ ことをしてしまおうと
       思っていてだな。
 
 

2013年6月17日月曜日

やはりレギオン


 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)気晴らしもかねて
    –□ 「プルターク英雄伝」
       岩波文庫版を読んで
       いるんだけど
 
 第四巻 アエミリウス・パウルス
 
 pp68~73:マケドニア王ペルセウス(在位:前179〜168)とローマの将軍アエミリウス・パウルスの戦い
 
 ∧∧
(‥ )マケドニアのファランクス。
\–   この密集歩兵の槍ぶすまを
     ローマのレギオンは
     突破できないと
 
 
  (‥ )肉薄して真っ正面から
      接近戦を挑んでるけど
      それだけでも驚きだよ。
      レギオンの武装は
      投げ槍を使った後は
      短剣と盾だろ?
      無茶だよね
 
 事実、突破できなかったらしい。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、最終的に破れたのは
\–   ファランクス。
     どうも記述の内容からすると
     レギオンの分離攻撃に
     対処できなかった
     みたいですね
 
  (‥ )正面からはほぼ無敵の
      ファランクス。
      対してサブユニットを
      分離、自立させて
      攻撃できるレギオン
      ローマ軍の強さは色々
      言われるけども、
      やっぱひとつはレギオン
      にあるってことなのか。
 
 ∧∧
(‥ )ペルセウス王のお父さん、
\–   フィリッポス王もレギオンに
     破れてますよね
 
  (‥ )英雄伝の第五巻、
      ティトゥス・
      フラーミニーヌス
      のところね。pp129~130
      この時もレギオンの
      分離攻撃にやられて
      いるんだよな=>
      英雄伝だとほんの一行の
      表現になっているけど。
 
 ∧∧
( ‥)やはり、ローマ拡大の鍵は
    レギオンですか
 
  (‥ )それだけでないにしても
       そういうこと
       なんだろうね。
 
 
 *レギオン:ラテン語ではレギオ。ローマの軍団のこと。サブユニットを交互に配列したような構成を持ち、ユニットごとに分離、自立して行動、攻撃が可能。
 
 **イエスはローマ支配下で活動したので、新約聖書にはしばしばローマの軍事用語が登場する。複数の邪霊がレギオンと名乗ったのもそのひとつ。そのため、我が名はレギオン、という台詞と共に”レギオン”という単語自体は結構有名=>hilihiliのhilihili: 名前はレギオン。たくさんおりますから。
 
 
 

2013年6月16日日曜日

では緩慢な自殺を開始しよう

 
  
 hilihiliのhilihili: 思想犯罪には思想犯罪をの続き
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうねえ
    –□
 
 エロ漫画と現実の犯罪、この間に関係がある、そう論証されていなくとも、規制するべき。してもよい。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはこれを
    因果関係の推論を無視する
    知的に劣った世代の
    しわざと考える、と。
 
  ( ‥)データから因果関係を
    –□ 推論するって言うのは
       実は歴史がひどく
       浅くてね。
       科学でも100年、
       一般的には戦後、
       あるいはそれより
       ずっと後だよね
 
 統計的に因果関係を示す。
 
 普通の人にとっては、喫煙は健康に有害な影響を与えます、これが唯一の例ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)まあ、その、なんだ
 
  (‥ )ほぼそうだろ?
 
 前にある場所でNHKのラジオを聞く機会があって衝撃だったのは、地方をめぐるご当地自慢で、地元のおっさん、じいさんたちが電波でしゃべる内容ときたら、
 
 ここはパワースポットだから歩くと元気が出るだの、この野菜はマイナーだけども色々な病気に効果があるだの、
 
 そういう戯言のオンパレードであって
 
 ∧∧
( ‥)因果関係の推論ではなく
    思い込みをべらべらしゃべって
    いるだけでしかない
 
  ( ‥)スーパーでさ、妙に
    –□ 一部の野菜、果物が
       品薄になった時はさ、
       検索すると、
       みのもんたとかが
       テレビで根拠もなく
       なんか言ったことが
       原因だったりするのよな
 
 曰く、やせる
 
 曰く、...に効果がある
 
 ∧∧
( ‥)人間ってもともとそういう
    動物でしょ?
    根拠もないのに思い込む
    ホモ属の中でも宗教を
    始めたのあんたたち
    サピエンス種だけじゃん。
    あんたたち、ちょっと
    頭がいかれてるんだよ。
  
  (‥ )いつどこでどうして
      それが有利になったのかは
      ともかくとして、
      思い込みが激しい
      種族であり、肉体なのかも
      知れないけどもさ。
 
 そうであっても、あれである。
 
 因果関係の論証は今や可能なのだ。
 
 これが可能ならしめられるようになって100年。よりすぐれた世代へ置き換えねば成らぬ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたの言う、 
    ”知的に劣った旧世代”を
    緩慢に抹殺するのだと?
 
 (‥ )どのみち死ぬし、
     ほっときゃ死ぬし、
     でもできればアクセルしたい
     そしておいらも旧世代だろ?
     緩慢な自殺だと思って
     いただければありがたいねえ
 
 
 
 
 

それはちょっと埋め過ぎに見えました

 
 ∧∧
( ‥)なんか寝る前に本を
    少し読んでたけど
    どうよ?
 
  ( ‥)そうねえ...冗長かな
    –□ 研究者のエピソードを
       詩的に情緒豊かな文章で
       歌い上げて、そうやって
       文章を埋めました。
       そんな感じだな
 
 ライターとしてのテクニック、ということだろうか? 研究成果が自分にはさぱーり分からん場合、研究者の人としての側面や文化や時代という側面を強調することで、理論を読者に説明することを放棄し、お茶を濁すやり方。
 
 ∧∧
(‥ )この人、あなたより学力は
\–   圧倒的に上でしょう。
     物理学で博士号もとっている
     みたいじゃないですか
 
  (‥ )しかし、それじゃあ
      世界のトップに肉薄は
      出来ないだろう。
      山登りで鍛えました
      でもそれだけじゃ
      エベレストには
      登れないよね。
      上には上よ。
 
 普通より圧倒的に頭が良いレベルでは、世界の最前線を記述するに役不足。
 
 いや、本当は出来たのかもしれない。やれなかっただけで。
 
 ∧∧
(‥ )出来たけど、やれない、ね
\–
 
  (‥ )頭いい連中が1時間で
      すむところを1年かけて
      のっそり進む。
      そういう手がある。
 
 ∧∧
( ‥)でも、それをやらなかった?
 
  (‥ )出来なかったのかも
   □–  しれないし、
       面倒くさかったのかも
       しれないし、
       そもそもそんな本を
       読者は望んでないから
       作らなかっただけ
       かもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、それこそ、この本は
\–   そういう本で、研究者の
     業績を知りたいなら
     教科書読め、というだけの
     話なんでしょうね
 
  (‥ )まあそうだね。
 
 しかし、そういう諦めの一方では、自分の諦めに嘘をつく人がいるのも事実。

 
 ∧∧
( ‥)自分の諦めに嘘をねえ
 
 ( ‥)よくいるだろう?
   –□ 科学の歴史や過程を
      全部、人文系の出来事に
      還元して、自分でも
      把握できると信じている
      日常に落とし込んで
      理解した気になる奴。
 
 ダーウィンの自然淘汰説が理解できないから、それに手を出すのはやめて優生学とナチズムとか、それも”こんなに人が死にましたー”という出来事と手っ取り早い数値だけを見て読んで口にする人。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、まあ、いますね
 
  ( ‥)ああいう連中は
    –□ 自分自身も理解できて
       いないもんだけどな。
 
 それに、そんな理解をしても、自分の頭の悪さとか、読解力のなさとか、成績の悪さとか、うまくもいかない人生のみじめったらしい有様が是正されるわけでもない。地を這いずる者がいかに鳥を罵倒しても、這いずっている事実は変わらん。
 
 ∧∧
( ‥)自分の頭の出来から
    逃げるなと?
 
  (‥ )逃げてもいいけど
      逃げたことから逃げちゃ
      駄目だろうよ。
 
 
 

2013年6月15日土曜日

思想犯罪には思想犯罪を

 
 
  ( ‥)エロ漫画と現実の犯罪に
    –□ 相関性はあるのか?
 
 ∧∧
( ‥)根拠がないのに規制する
    それは結局のところ
    規制したいものを規制する
    つまり表現の自由を奪うこと
    それ自体が目的化していると
 
  ( ‥)民主国家において
    –□ 表現の自由は重要なのだ
       それを規制すれば
       必ず独裁制につながる
       因果関係無き統制は
       思想による思想の統制だ。
       そして独裁制では今後の
       世界戦争を勝ち抜けない
       我が国は奴隷化される。
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
 つまり、
 
 なんのこっちゃない。エロ漫画を規制しようとしている連中はただの思想犯罪者じゃないか。
 
 
 ∧∧
( ‥)思想犯罪者と言われたら
    烈火の如く怒るでしょうね
 
 (‥ )それは愚かよ。
     表現の自由には表現の自由を
     規制する意見を述べる自由も
     あるのだ。
 
 思想犯罪者などと言われて怒る方がどうかしている。思想犯罪などという言葉を使うこと、そこを怒らねばならん。
 
 だいたい、民主国家において”これは思想犯罪である”などということ、それ自体が思想犯罪だ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )ゆえにエロ漫画規制派は
      思想犯罪者だろ?
 
 ∧∧
(‥ )...ある思想を思想犯罪と
\–   呼ぶこと、それ自体が
     表現の自由を破壊する
     許しがたい行為だと
     怒り狂う人。
     これは多いですよ。
 
  (‥ )”許しがたい行為”な、
      ちゃんちゃらおかしな
      逃げ方よな。
      思想犯罪って言葉が
      使えないから
      不自由なもんさね。
      自由を標榜していながら
      自ら拘束具を着ておる。
      だからさ、二重思考も
      できない”にわか”は
      ほっとけって言うのよ
 
 二重思考も出来ない奴なんかどうでもいいんだよ。
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? どうします?
 
  ( ‥)銃に対抗するには
      どうすれば良いか?
 
 ∧∧
( ‥)銃で対抗するでしょうね
 
  (‥ )ならば思想犯罪には
      思想犯罪だろう。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、だから水戸黄門は
    思想犯罪である。そう
    主張するのね。
    実際の犯罪行為と
    因果関係が論証できて
    いないのに、規制を
    主張するんだ。
 
  ( ‥)そうとも。
 
 
 因果関係が論証できていなくても、”思想犯罪の名において規制するべき”そう主張する。これこそが思想犯罪そのものに他ならない。
 
 
 ∧∧
( ‥)思想犯罪には思想犯罪で
    対抗せよと。
 
  (‥ )その通り。
 
 思想犯罪に対して自由で対抗しよう、というのは愚かなり。相手が思想犯罪ならこちらも思想犯罪だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは思想犯罪者?
 
  (‥ )否だな。なぜなら
      思想犯罪を自覚できる。
      それは犯罪停止が出来る
      ことを意味している。
 
 犯罪停止は”これが思想犯罪である”という自覚がなければできない。その意味において犯罪停止は戯言だ。しかし、言い換えれば思想犯罪を自ら自覚している以上、思想犯罪など犯せるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)エロ漫画規制派は?
 
  (‥ )思想犯罪を犯している
      という自覚が無い限りは
      思想犯罪者だろうね
      彼らは自覚があるか?
      ないだろう?
 
 因果関係がないのに取り締まろう、というのは思想で思想を取り締まるということだ。ゆえにそれは思想統制、つまり混沌混淆たる民主世界においては思想犯罪以外の何者でもない。それが自覚できていないのなら、それは純粋なる思想犯罪者だ。思考そのものが犯罪だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそれを批判する
 
  (‥ )だから思想犯罪者を
      根絶しようという
      思想犯罪を提案する
      わけさ。
      あるいは、これは
      予言であるね。
      なんたって連中が先に
      撃ち始めたのだぞ?
      エスカレートするのは
      当然だろう?
 
 事実、内乱はこうして始まるのだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)言い換えれば、あなたは
    思想犯罪を犯しているわけだ
 
  (‥ )是だな。
 
 ∧∧
( ‥)でも、認識してはいない
 
  (‥ )それは当然。
      思想犯罪という自覚があれば
      犯罪停止が出来る。
      そうである以上、
      思想犯罪を原理的に
      認識できないように
      することができる。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたは思想犯罪者だ
 
  (‥ )ゆえに思想犯罪者ではない
      そういうことだね。
 
 ゆえにこうである。自分は思想統制をしようとしている。そういう自覚がない者たちはあからさまに思想犯罪者だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは二重思考をしている
 
  (‥ )否。
 
 ∧∧
( ‥)...つまり、しているのね
 
  (‥ )その通り。
 
 ∧∧
( ‥)彼らは二重思考をしている?
 
  (‥ )おそらく否。
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )危険だってことだろ?
      真顔で根拠もない理想を
      語る奴は危険だろう。
 
 
 
 *二重思考に関しては小説「1984年」を参考のこと
 
 
 

多分、G種はS種だった

 
 hilihiliのhilihili: あわただしい7時の続き
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  ( ‥)ああ、そもそも
    –□ 書いてあったよ
 
 ∧∧
(‥ )...これ自体は明言ではない
\–   ですよね?
  
  (‥ )だけど言わんとすることは
      明白だろ? 
      我々は1968年に
      観察されたG種を
      S種だと考える。
      そういうことだよね。
 
 ∧∧
( ‥)じゃあ、あなたの推論は
    正しい?
 
  (‥ )S種じゃないか? という
      のは正しかった。
      もっともG種とS種の
      違いは突起の長さだけ
      だけどね。
      シノニム扱いは当然に
      思えるよ。
 
 一方、S種はおそらく例の構造を持っているのかもしれない、という推論は
 
 ∧∧
( ‥)間違っていた?
 
  ( ‥)間違っているかは
    –□ 分からない。
       もの自体を直接調べた
       わけじゃないからね。
       ただ、分が非常に悪い、
       ということは分かった。
 
 ∧∧
(‥ )バーテルセン博士たちも
\–   もの自体は見ていない
     でしょうけどもね
 
  (‥ )標本は倉庫の片隅にあった
      わけだし、おそらく、
      四半世紀、誰も見ていない
      だろうね。さりとて
      切るわけにもいかんだろう
 
 ∧∧
(‥ )いずれにせよ、あなたが以前
\–   描いたイラストは描き直す
     べき、ですか
 
  (‥ )そこは確実だねえ
 
 
 まあ、人生は修正の連続だ。次々に進むのみ。これをあきらめた時、人はトンデモになって死ぬ。
 
 
 

調べないで真実と確信する

 
 ∧∧
(‥ )負ける人の特徴
\–   情報不足
     慢心
     思い込み
     だ、そうです
 
  (‥ )えーと、言い換えると
      あれかい?
 
:調べない
:確信する
:真実
 
 ∧∧
( ‥)調べないで真実と
    確信する?
 
  (‥ )確かにやばいよね
      俺様理論家とか
      トンデモくんって
      全員こうだよな?
 
 では皆さん、詰んでる敗北の人生に、ウェルカーム
 
 

2013年6月14日金曜日

あわただしい7時

 
 ∧∧
( ‥)なに? 忙しいね??
 
  ( ‥)うん、うかつだ
    –□
 
The other appendages on the esca and illicial stem lack internal light guiding structures and ...
 
 ∧∧
(‥ )...この一文を見落として
\–  いたんですか
 
  (‥ )あー、うーん、ちょっとね
      困ったね。あのイラスト、
      直さなくちゃいけないね
 
 まあしょうがない。今度の本が出た際に注を入れておこう。
 
 ∧∧
( ‥)あの本自体は、
    もう多分、直せませんからね
 
  ( ‥)その一方では、妙な
    –□ ことにも気づきまして
 
 もしかしてあの標本。別種じゃねえの? 形が.... その、この形は...
 
 ∧∧
( ‥)...でも、あの標本があの種だ
   というのはほぼ問題ないでしょ?
   あの種もこの種もシノニムだし
 
  ( ‥)のはずなんだがね
    –□ 博士は光ったと
       述べているんだよね
 
 よもやと思うが、同種でシノニムだと思っていたが、構造が致命的に違う別種じゃないだろうな? という疑惑。
 
 ∧∧
( ‥)でもイラスト自体は
     間違いだったと?
 
  (‥ )というかね、ああいう風に
       描いてはいけなかった
       そういうことだな。
 
 後、もしかしてこうなんじゃないか? という推論が調べ始めて20分後、もろくも瓦解。
 
 ∧∧
(‥ )...一匹ずつだ、そうです
\–
 
  (‥ )ぎゃー!
 
 
 続く=>hilihiliのhilihili: 多分、G種はS種だった
 
 
 

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