*の続き
( ‥)確認した。本当に1983年に
-□ カワリサンコウチョウを根拠に
性選択を否定した、というのなら
1997年にカワリサンコウチョウを
素材にした性選択の論文が出ている。
∧∧
( ‥)否定発言の14年後に、よりによって
否定の根拠にされたものを使った
性選択の論文が出たわけですか。
わずか14年。長いが、しかしあっという間の時間でもある。
(‥ )14年、14年かあ。自分のよって
□- 立つ世界が全部破壊されていくって
どんな気持ちだろうね?
∧∧
( ‥)さあ?
今西錦司とかグールドとかも、そういう気分を味わったのかね? いやあ、味わっているはずだよなあ。全部、そのすべてが壊れていったのだから。
調べていたら、シチメンチョウの求愛行動は血縁淘汰で説明できる、という論文に出くわした。natureだった。
∧∧
( ‥)知らなかったですね。
( ‥)やれやれだ。今回取り上げる
-□ 予定の他の鳥もそうらしい。
ようするに集団で求愛行動をするのだが、交尾するのは1羽だけ、何、この利他行動? ああ、血縁淘汰でした。そういう話。
∧∧
(‥ )今作っているシリーズの前の本では、血縁淘汰は
\- 説明しましたが、血縁淘汰、という
言葉は使いませんでしたね。
(‥ )うかつだったな。子供向きってことで
専門用語の全排除を試みたけども
新しい用語や概念は使うべきだった
よなあ。
∧∧
( ‥)今回も子供向きでしょ?
( ‥)だけどもあれなんだ。理系の本を
-□ 読書する子供なんて子供全体の
数十分の1とか100分の1とか
それ以下なんだよね。
確かに難しくする必要はない。しかし興味のない人間でも読みたくなるような平易さにすることもないだろう。単純にすれば良いだけの話。
だいたい、興味ない人間に読ませるというのは、心理的な歪みにねじまげた、ということに多分近い。
∧∧
( ‥)分かりやすい、ではなく、
単純化。単純化は
正確さの上では
犠牲になるけども
(‥ )地球は楕円軌道で太陽をめぐっています
この程度の正確さがあればそれで良い。
*地球は楕円軌道で太陽をめぐっている、だけでは、例えばミランコビッチサイクルは把握できない。つまり楕円軌道でうんぬんとは正確からほど遠い説明だとも言える。奇妙なことに、地球は楕円軌道で太陽をめぐっている(だけ)なのだから周期的な氷河期などありえない、と主張するトンデモがいてもおかしくないのだけれども、個人的には観測したことはない。トンデモやオレ様理論家は根本的にリサーチ能力が無いということかもしれないし、科学が話題としている分野を把握することにまったく欠けているし、実は興味もないのだ、という証拠かもしれない。
( ‥)ちなみにカワリサンコウチョウの
-□ オスが示す多型はやっぱどうも
ESSで解釈される方向っぽい
∧∧
( ‥)くだんの発言者の人を
考えるに、
あー、あーですね。
時間というものは無惨だ。あるいは時間に対抗できなかった性能こそが無惨ということか。