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2013年11月30日土曜日

つむじを説明できずにフリーズする

 
 注:2013.12.01 に指摘があって直すまで、以下の「つむじ」の部分は全部「うなじ」と間違って書いてました。タイトルも同様。
 
 用事があって電車で出かけると、今日は土曜日、人の出が多い。電車の中では自分の近くに親子連れがいて、彼らの会話の中で「つむじ」という単語が出てきた。
 
 すると
 
   息子さんが
   つむじって何?と
 ∧∧ 聞いてますね
(‥ )
 ‐( ‥)お母さんも
   ‐□  お姉さんも
      答えて上げないね
 
 お父さんとお母さんと、小学校高学年のお姉さんと低学年の弟。
 
 「つむじって何?」
 
 いくら聞いても誰も答えない。そのうちにお母さんは「ほらっ、電車の中では静かにしないと」と言い聞かせる始末。
 
 静かにって、あんた、さっきも今も娘と普通にしゃべってるじゃん。
 
   何? 息子さんが
 ∧∧ 邪魔なの?
( ‥)
 ‐( ‥)...という風にも
   ‐□ 見えないなあ
 
 なんでも聞く息子に嫌気がさしているんだろうか? 
 
 いやあ、どうもそういう風にも見えない。そして、聞かれた時に、遠くを見るあの目。
 
 
 ∧∧  どう思います?
( ‥)
 ‐(‥ )んーーーー
   ‐□ お母さん、目が
     馬鹿っぽいかなあ..
 
 ∧∧ 失礼な
(‥ )
 ‐( ‥)疲れてる目ではないよな
   ‐□ でも眼球周辺や
     まぶた、眉に緊張がない、
     考えている顔ではないよね
     あれは
 
 常識、常識、という言葉も聞こえた。
 
 常識か。
 
 常識は何かに貼付ける名詞でしかなくて、常識と呼ばれるものの正体については何も語っていない。
 
 それは説明ではない。
 
 自分で説明できないことを常識で片付けるとは、つまり無能だ。
 
 
 ∧∧ 推理でいいからなんと見ます?
( ‥)
 ‐( ‥)お母さん、つむじを
   ‐□  説明できないんじゃね
 
 ∧∧ つむじを見せれば簡単でしょ
(‥ )
 ‐( ‥)母親も姉も髪を
   ‐□ 束ねてる
     見せて説明できないな
 
 ∧∧ お父さんがいるよ
( ‥)
 ‐( ‥)つまりめんどくさいわけだ
   ‐□ お父さん、身長高いしね
     電車の中で
     お父さん、しゃがんで、
     と言う気にもなれないし
     お父さん自身がそうする気も
     ないわけだね
     自主性ないねえ
 
 ∧∧ 言葉で説明
( ‥)
 ‐( ‥)以上のような手間を
   ‐□ 惜しむ人間が、
     説明のための
     言葉と表現を
     探索するようには
     思えないなあ
 
 ∧∧ ようするに
(‥ )
 ‐( ‥)能力がないと見た
   ‐□
 
 ひょっとしたら、彼らの頭の中には概念がずらっと並んでいるだけで、理解も説明もないのかもしれない。
 
 あるいはそれが彼らの理解であり説明であるということか。
 
 ∧∧
(‥ )まあ確かにつむじは
\‐   説明しにくいからね
 
  (‥ )頭の上から見ると
      髪の毛が渦を巻いている
      ように見える。
      こういう説明は
      聞いただけでは
      混乱するだけだろうしね
      もっとうまい説明を
      探索しないといけないな
      
 
 あのお母さんの脳はその手間を目の当たりにしてフリーズしたのではないか。電車の中では静かに、と二枚舌で問題を回避したのも、常識と言って答えなかった姉も、なんにもしゃべらない父親も、回転がよろしいとは言えそうにない。
 
 
 *2013.12.01以下を追記
 
 ∧∧
(‥ )お知らせがあってね
\‐  「うなじ」と「つむじ」を
    間違えていると
 
  (‥ )おおっ、本当だ
 
 というわけで以上の「うなじ」の部分を「つむじ」に補正。タイトルも「うなじ」から「つむじ」に
 
 ∧∧
( ‥)あなたも頭が回ってないね
 
  ( ‥)そういえば先日はさあ
    ‐□ 東と西を完全に間違って
      書いてたのに気づいて
      それを補正したよなあ
 
=>hilihiliのhilihili: 1円玉の夜空
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあ東に東京があって
    西に厚木、小田原があるからね
    それに最初は
    金星が西から上がってきた
    と書いてたしね
 
  (‥ )とっ、根本的な勘違いを
      していてもだ、
      「つむじ」を
      説明できなかった
      母親は頭まわってなーい
      仮説を私は支持します
 
 ∧∧
(‥ )あなただったら
\‐  「うなじ」「うなじ」と
    言いながら頭を差して
    「つむじ」を説明するの
    でしょうね
 
  (‥ )それはそれで真剣に
      やったら
      なんか狂気っぽいな

 
 一応、以下へ続く=>hilihiliのhilihili: 「つむじ」と「うなじ」を間違える
 
   

その場その場で差不多

 
 中国が一方的に日本の尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定。
 
 しかし、ほとんど即座にデモンストレーションよろしく、アメリカの戦略爆撃機B52がそこを飛ぶも
 
 中国、対応できず
 
 ∧∧
(‥ )...これ、大問題ですよね
\‐   
 
  (‥ )即応できる能力がない
      出来ない、
      こうなったらどうする?
      ということをあらかじめ
      考えていなかった。
      国の決定でありながら
      そういう内情であります
      ということが
      周辺諸国に
      ばれちゃったからな
 
 ∧∧
( ‥)なんにも考えてなかった?
 
  ( ‥)んー、というか
    ‐□ その場、その場で
       てきとーって感じだなあ
 
 あちらの人らしい、と言えばあちらの人らしいのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)中国って自由の国だからね
 
  (‥ )自由人の集合体で
      カオスになっとる
 
 無数の自由人が自由にあらゆる手で競争して生き抜いていく世界で生き抜くには、その場、その場で利益を取っていくしか無いだろう。
 
 つまりその場その場で、てきとーだ。深い動機があるわけでもなし、その点においてはこちらがあんまり真面目に受け取ることじゃないんだろう。深刻ではあるが。というか、あの立場ではそれしか出来ないのだ、と言った方が、多分、良い。色々な意味で問題だらけではあるが。
 
 ∧∧
(‥ )反対に日本だと
\‐  良くも悪くも人生設計とか
    言い出したりしますしね
 
  (‥ )出る杭は打つ
      だろうが、
      裏切り者は許さない
      だろうが、
      冷蔵庫に入り、
      店員を土下座させる奴、
      あるいは
      同級生を自殺に追いやる
      くそガキは潰せ、
      だろうが
      そういう集団の圧力が
      機能しているからこそ
      ある程度、
      安定した未来像が描けるの
      だよね
 
 だが、そうでないのなら、その場その場で利益を取っていくしか無い。これは必然。
 
 ∧∧
( ‥)自由人たちが
    行き当たりばったり
 
  (‥ )そのせいか、言い訳が
      てきとーって印象が
      あるよな
 
 以前、中国へ旅行に行った時、南にある杭州市の活気ある小振りな通りを歩いていると、人々が様々な出店というか路上で色々な販売を行っていて、その中で議論を戦わせている人たちがいた。
 
 まあ、議論というか、かっぷくの良い、きれいな身なりをした見物人の一人が、書をかまえた老人相手にまくしたてているのである。老人は小柄でヒゲをたくわえており…、いや、ヒゲをたくわえているだけで実際にはもっと若いのではないか? ひょっとしたら40代とかそんな程度かもしれない。実演をかねて道ばたで書を販売しているようなのだが、この老人とそれらの書、いずれもいかにもパチもん臭い。
 
 紙は白くてきれいだが、風合いもなくてぺらぺら、文字だって美しいとも味わいがあるとも言いがたく、服装と見た目も含めて、なにもかもが安っぽい。
 
 中国語は分からないが、こぎれいな見物人は高そうな腕時計をきらめかしながら文字を指差し、なぞるように手を動かし、指摘する仕草。どうやら、これおかしいじゃんよ?? 理屈に合わないでしょ?? と詰問しているかのようだった。
 
 んーーーーーー、、、、と困った顔をしていたその老人の顔が、しかし、ぱっ、と明るくなったかと思うと、出てきた言葉が
 
 チャーブドー
 
 ∧∧
( ‥)差不多
    似たようなもんだよ
    だよね
 
  (‥ )あれは、ちょっと
      のけぞってな
 
 自分が覚えた中国語というと2つだけ。ザイライ ヤーピン ピージュー(ビール2つもってきてー)、と、このチャーブドー。そして現地で聞き取れた言葉はチャーブドーだけだった。しかもよりによってこの場面。
 
 ∧∧
( ‥)追いつめられて
    頭をひねって考えた
    パチもん臭いおっさんの
    口から出てきた言葉が
    チャーブドー
 
  (‥ )それも、
      名案をひらめきました!
      みたいな顔で言っててな、
      通り過ぎたからその後の
      ことは分からないが、
      見物人のおっちゃんが
      納得するとは思えないねえ
 
 ポク ポク ポク ポク チーン
 
 というのりで出てきた渾身の一撃がチャーブドー。てきとー過ぎる。
 
 ∧∧
(‥ )こたびの防空識別圏の問題も
\‐   そういうことなんですかね
 
  (‥ )その場その場の
      急場凌ぎをしないと
      生きていけない世界。
      今回の大問題発覚も
      急場凌ぎするんだろうな
 
 ∧∧
( ‥)でも向こうの人は
    真面目な人と不真面目な人が
    すごい極端だよね
 
  (‥ )日本人全員が好き好んで
      真面目しているわけじゃ
      ないように、
      あちらさんだって
      全員が好き好んで
      急場凌ぎしているわけじゃ
      ないだろうからね。
 
 そして極度の自由人。
 
 だとしたら、
 
 ∧∧
(‥ )戦争が起こるとしたら
\‐  むしろ戦闘が偶発的に
    起こっちゃうって
    感じですかね
 
  (‥ )組織的で統一されてる
      日本やアメリカから、
      ではなく、
      あっちの誰かが
      訳分からんタイミングで
      個人的な信念や考えで
      なにかやっちゃう
      そんな感じかもなあ
 
 中国のフリゲート艦が自衛隊の船に火器管制レーダーを照射した、という事件も、それを考えればさもありなん。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あのおっちゃんの
    チャーブドーだけから
    話を膨らませても
    あまり意味はないでしょうけど
 
  ( ‥)でもあれね、あちらさんは
    ‐□ 信念も不正も正義も悪も
      僕らと同様にあるけども、
      必然、急場凌ぎで
      自由で個人で
      みんながてんでバラバラ
      というのは
      念頭に入れておくべき
      だろうね
 
 どうも真面目な諸外国の人々の中には、中国の行動にはなにか深いメッセージがあるのではないか? と必要以上に勘ぐる向きもあるらしい。
 
 ∧∧
( ‥)でっ、訳分からん時に
    訳分からんことが起きて
    みんなで頭をひねると
 
  (‥ )あちらさんはいつも通りの
      ことをしているだけだけど
      外国人にはそんなこと
      分からんでな
 
 逆にあちらも、なんで周辺諸国や世界が自分たちに不信の目を向けるのか訳が分からないだろう。
      
 
 

役のない手札、それは豚

 
 要するに、俺様理論屋とかトンデモ君とかは社会的不適合者なのだ。
 
 ∧∧
(‥ )という意見
\‐
 
  (‥ )まあ、適合しては
      いないだろうね
 
 彼らは最初の思いつきに固執して、思いつきを支持する証拠だけを集めたり、思いつきを支持するように曲解したり、あるいは無視したりする。
 
 ようするに頑固で頑迷なお馬鹿さんなので、そりゃあ周囲から浮くし、嫌われる。
 
 あいつ浮気してるに違いない、違いない
 
 あいつまだ俺のところが好きなんだ、好きなんだ
 
 俺には才能がある、才能がある
 
 俺は絵がうまい、文才がある、認めない世間が悪い、悪い
 
 そりゃあ浮くし、嫌われる
 
 ∧∧
(‥ )なんで馬鹿が一定数
\‐   産まれてくるんだ?
     という嘆きの声も
     ありますね
 
  (‥ )人間の知能や推理力や
      問題解決能力は
      複数の部分から
      成り立っていて
      それを司る遺伝も
      複数様々だって
      ことじゃねーか?
 
 俺様理論屋とかトンデモ君は執着が非常に強いが、実はそれ自体は悪いことではない
 
 ∧∧
( ‥)ケプラーさんみたいに
    ずーっと間違った仮説に
    執着しているのに
    科学に大きな貢献をして
    偉大な業績を上げた人も
    いますからね
 
  ( ‥)あの人はそれが顕著で
    ‐□ そこが理解不能で、
      そここそが魅力的
      なんだよな
 
 最初の著作で、事実上後の”ケプラーの第二法則”に該当することを、なんの根拠も無く、いきなりつらつらと述べ始めたり、最後の最後まで宇宙は正多面体の入れ子構造で出来ており、プラトン的な秩序があると信じ込んでいたのにも関わらず、それを真っ向から破壊するかのようなケプラーの第一法則を発見して不動のものとする。
 
 頭がいかれている、としか言い様がない。神がかっているし、まごうことなき狂人だ
 
 ∧∧
( ‥)そしてそこにあるのは、
    妄執と固執である
 
  (‥ )だが、なぜそこで
      終わらないか?
 
 それは自らの妄執や固執を破壊することもいとわなかったこと、いとわなかった割には妄執を捨てることもなかったこと、そのくせ観測結果というデータを説明する最良の仮説をひたすら探索し続けた事
 
 ∧∧
( ‥)結局、解の探索と
    その解が答えに近いか
    それを判定する客観的な
    物差しをもっていた、
    そういうことですか
 
  (‥ )自分が今いる座標と
      高度を知る
      その感覚さえ
      生きているのなら
      妄執は解探索をしなければ
      ならぬ、
      原動力そのものになるよね
 
 
 見方を変えれば、俺様理論屋やトンデモ君がどうにも駄目なのは、妄執というパーツがあるのに、他のパーツが駄目になっているからだろう
 
 そして仮に、推理に関わる能力をそれぞれ司る遺伝子があるとする
 
 ∧∧
(‥ )両親の精子と卵子
\‐  それぞれから遺伝子を
    もらう以上、
    さらに司る遺伝子が
    複数ある以上、
    人間の推理力は
    その場で配られた手札のような
    ものになりますかね
    そして手札の組み合わせは色々
    多くの人は無難な組み合わせ
    だがそうでない人もいる
 
  (‥ )ようするにだな
      トンデモ君たちの手札は
      役の無い、豚、だって
      ことだよ
 
 手札が無作為に配られるのなら、豚の手札は、割合こそ少ないが、必ず一定数生じる。ゼロになることはない。これは原理上しょうがない。
 
 では、一体どこで人生を間違えたのか 
 
 そりゃあ受精したその時だろ?
 
 あの日、あの時、隣の精子が受精に成功しておれば、こんなことにはなっていなかったはずだ。そうであればお前に似ているがお前でない誰かが生まれ、訳の分からん持ち込みなどせず、ありもしない自分の才能を信じることもなく、絵も文章も、下手糞な脚本を書く事も無く、アニメや本の評論ブログを孤独に書くこともなく、
 
 そうではなく、
 
 もっと普通にありきたりに過ごして結婚して家庭を持ち、両親に孫の顔を見せる事もできたはずだし、あんな風に小言を言われることもなかったはずだ、そうではないか?
 
 
 ∧∧
( ‥)そういう遺伝的決定論は
    無責任で根拠が無い、と
    怒りの非難を上げる人も
    いるでしょう
 
  (‥ )まあ、いい加減で
      当てずっぽうな
      意見であることは
      認めるなあ
 
 とはいえである。遺伝的決定論否定主義者も罪作りなのだ。連中は、人の魂も能力も、粘土のように自在に作り替えることが出来ると信じ込んでいる。
 
 ∧∧
( ‥)努力すればね
 
  (‥ )そういうのは
      無駄な努力って言うんだよ
      だからだな、
      どっちが残酷なんだろな?
 
 どちらが残酷なのか?
 
 受精の瞬間に詰んだのだから諦めろ、と言う方が残酷か?
 
 それとも本当に残酷なのは、出来もしないことを、努力すればかなう! と訳知り顔で叱咤激励して笑顔で応援する方か?
    

 さあ、どっちを選ぶかね。もう時間はないぞ。
 
 
    

2013年11月28日木曜日

すでに芋は見つかっているという可能性

 
 男はなぜ彼女の話を聞いてあげないのか、なぜこうしたら良い、と望んでもいない解決策をしゃべるのか? なぜ一言、大丈夫だよ、と言って上げないのか? その言葉を何度も言ってくれるだけで…

  
   (‥ )だいじょーぶ
       ダーヨ
       とらすと・みー
 ∧∧
(‥ )そういうことを言うと
\‐  どんな反応が返ってくるやら
    ともあれ、こういう意見は
    多いですよね
    女性と男性の違いを
    申し述べる時に必ず
    出てくる事柄ですよ

 
 
 だが、考えてみれば妙な話なんである。大丈夫だよ、と言っても言われても問題は解決しないし、事実、解決しないから何度も同じことを繰り返して述べているし、それに対してやはり、大丈夫だよ、という解決にならないことを繰り返す。
 
 これは文字通りに考えると不合理、意味不明。
 
 だとすれば
 
 ∧∧
( ‥)文字通りの意味ではない
    という可能性がありますね
 
  ( ‥)問題解決はとっくに
    ‐□ すんでいて、
      後はやるだけなのかも
      しれないな。
      あるいは、
      選択肢のチョイス自体は
      すでになされていて、
      いつ飛ぼうかな? と
      後は決断の頃合いを
      見計らうだけで
      それまでのサポートが
      欲しいだけなの
      かもしれない
 
 人間は必ずしも合理的ではないけども、問題解決にならないことを延々と繰り返す、というのは不合理というよりはむしろ危険だ。それでも繰り返すということは、実は選択や解決や決断はすでにすまされている、という可能性もありうる。
 
 ∧∧
( ‥)だから言葉通りには
    受け取れませんと
 
  (‥ )昔、知り合いに、いつも
      彼氏の愚痴をこぼす
      女の子がいたろう?
 
 多分、女友達にも、他の男友達にも言っていたんだろう。というか、明らかにそうだ。そして少なくとも彼女の言い分からすると、悪いのは彼氏らしい。
 
 いやむしろ
 
 ∧∧
( ‥)あの話ってあれでしょ?
    客観的に見ると
    彼氏が都合の良い女として
    さほど好きでもない
    その子をじゃけんにしつつ
    キープしていただけだよね
 
  (‥ )話を聞くたびにさ、
     「みのもんた風に言うと、
      奥さん、別れなさい」
      と言ったものよ
 
 愚痴っている割には「奥さん」と言われると少し嬉しそうだったのが印象的だ。
 
 ああ、でも、その子にはこうも言ったよな。
 
 新しい彼氏を見つければいいんだよ。そしたら踏ん切りがつくんだ。彼氏はそのうち見つかるから大丈夫…
 
 ∧∧
( ‥)大丈夫だよって
    あんたが言ってどうする
 
  ( ‥)いやいやこれは
    ‐□ 文脈の話だよ
 
 新しい彼氏がそのうち見つかるっしょ、と言葉をここで切っても、これに続く意味合いは、だから大丈夫でしょ、になる。
 
 もちろん別にその子のことを考えたわけじゃない。これは単純な予測だ。
 
 なぜかというに、
 
 ∧∧
(‥ )実際、彼氏がその子を
\‐  なんかいいように使っている
    その一方で、その子はその子で
    良い出会いないかなあ…と
    探してたふしがありましたよね
 
  (‥ )ちょっとお水で働いて
      みたり、色々しててな
      あれは話の内容からするに
      縁探しだろ。
 
 というか、愚痴の内容から丸わかりなのだ。彼氏は自分をちゃんと見てくれない。尽くしているのに答えてくれない、どこかにもっと良い彼氏はいないか、こうなってくれないか...
 

 思うに、彼女の頭の中ではすでに選択肢のチョイスも決断もとっくの昔になされていたのではなかったか?
 
 たとえ、奥さん、と言われて少し嬉しそうでも、チョイスはすでになされていたのではなかったか? 
 
 ∧∧
( ‥)ただ、乗り換えようにも
    新しい電車がこなかった
    だけでね
 
  (‥ )それを考えると、
      大丈夫と言ってほしい、
      というのは
      まあ、そういうことかな
      と思うのだけどね
 
 実際、狩猟採集時代、人類が経験した最も長い時代、人類を作り上げた進化の歴史において大きな部分を占めるその時代。男は見栄を張って大物狩りへ出かける一方で、女は堅実に芋掘りしていた、というのなら、
 
 芋が見つからない! どうしよう??
 
 大丈夫だよ
 
 こんなトンチンカンで自殺的な会話や要求が成立するとは思えない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり芋はとっくに
    見つかっているのでは
    ないだろうか?
 
  (‥ )あるいは芋がある場所を
      掘り始めて
      しかし、まだ見つからない
      だが、あるのは経験上
      確実だ。
      こういう状況なら
      芋が無いわ、どうしよう?
      大丈夫 大丈夫
      掘りましょう、
      という会話が起きても
      おかしくない、
      そういうことかもね
 
 人間誰しもそうだけど、語る言葉を額面取り受け取るわけにはいかない。一見すると理不尽に見える場合は特にそうだ。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、こういう見解は
\‐  理屈っぽいと
    嫌われそうですけどね
 
  (‥ )好かれる事が仕事では
      ないでな
      問題ナッシングよ
 
 ちなみに、以上で取り上げたあの子は、ある日、ぱたっと音信不通になり、それからしばらくして、迷惑をかけたみんなに挨拶をしているの、とやってきた。
 
 新しい彼氏が出来た
 
 前の彼があんなに好きだったのが今からすれば馬鹿みたい
 
 すてきな人です
 
 そりゃあ良かったじゃないですか。
 
 そう答えながら、ああ、もうこの子に会う事はないし、愚痴を聞かされることもないのだ、と分かった。
 
 ∧∧
(‥ )もう、10年は前ですよね
\‐  今頃なにをしていますか
 
  (‥ )まあ、不平をこぼしつつも
      お母さんになっていたら
      良しとすべきだろうね
 
 
 

その人物像は怪異

 
 明の初代皇帝、朱元璋 

 いわゆる洪武帝
 
 元帝国末期の混乱で成り上がった貧農出身の人物で、非常に猜疑心が強く、多くの官僚を処刑粛清した。あまりにも多くを殺し、大粛清は後の世代でも起こったゆえに、残忍で血塗られた人物、あるいは、明、という呼び名とは裏腹の、血にまみれた王朝の創始者、と言う人もいる。

 
 ∧∧
(‥ )残された絵を見ると、
\‐  かっぷくの良い
    丸顔のおじいちゃん
    として描かれたものと
    やせて怪異な風貌に
    描かれたものとが
    あるんですよね
 
  (‥ )でもさ、絵で描かれた
      特徴を見ると、
      二つとも同じなんだよな

 解像度は悪いがネットで見る画像はこう=>朱元璋
 
 同じ人物を描いたとは思えない。本当はハンサムだがわざと怪異に描いた、あるいは反対に、本当は怪異な風貌だったが皇帝であるために丸顔に描いた、とも言われるけども、

 いやあ、これはどう見ても同一人物でしょう、区別する必要などどこにもない。
 
 ∧∧
( ‥)どこに注目するか
    どの情報を抽出するか
    そこであると
 
  ( ‥)相違点を見ると二つの
    ‐□ 距離は大きい、
      だが他の肖像画に無い
      共通点を見ると
      同一人物に見えてくる
      どこを見るか、
      どれを抽出するか
      そこが問題
 
 考えてみれば本だって同じだ。ネットやamazonの書評がしばしばくるくるぱーなのは、
 
 えっ? あんたこの本からそれしか抽出できなかったの??
 
 という事例を目の当たりにするからであって。
 
 ∧∧
(‥ )でも、本でも何でも、
\‐  予備知識がないと
    書かれてあることが
    理解できなくなるの
    ですよね
 
  (‥ )本を読んだごときで
      本を読んだつもりになって
      いるのは、
      出来の悪い証拠よ
 
 身近な小物一つ、名前を言い出せない道ばたの雑草ひとつにも歴史と情報と過程がつまっている。知って分かった人ならそこから言い出せることをつらつらと述べられる。
 
 それは詩人が語る言葉のようなものではない。お前の言葉は見たものから来たのではなく、お前の脳内で起こっているただの冗長な妄想だ、というものとは違う。根拠と適切さと推理と実証と論証がそこにある。
 
 だが出来ない人間にはこれが出来ない。

 つまるところ、それを”見た”だけでは”見た”ことにならない。本を読んだごときで本が読めたと思っているのなら、それはそ奴が絶望的に浅い証拠だ。
    
 
 

2013年11月27日水曜日

水は出たり止まったりなのに風呂桶の栓が抜けていては

 
 ノマドワーカーなるもの、ちょっと検索してみれば、”ファミレスやファーストフード店などで仕事をする人たち”、という定義というか認識が出てきた。
 
 ∧∧
( ‥)出張が多いけども、行く先々、
    どこでもいつでも
    ノートパソコンを
    カタカタして仕事が出来る
    そういうイメージかと
    思ったけども、違うの?
 
  ( ‥)んー、そういう解釈が
    ‐/ あったのは事実だと
       思うんだけどね。
 
 例えば以前、
 
 ノマドというと世界中を飛び回ってばりばり仕事をするイメージがあったけどもそれがどうしてマクドナルドで背中を丸めてる感じになっちゃったんだ? 
 
 という趣旨の書き込みを見た事がある。これはノートパソコンを抱えてあちこち商談にいきながらどこでも仕事をする、というイメージがあったことを反映しているんだろう。実際、このイメージなら理想的だ。
 
 とはいえ、地味でも理想的でも、いずれにせよ
 
 ∧∧
( ‥)出張が多いからやむなし
    という人であれ、
    単に外食産業の場を借りて
    仕事をするという趣向であれ
    どっちにしても外食する以上
    お金かかりますよね
 
  (‥ )以前、看板持ちの仕事を
      したけどもさ
 
 この話=>hilihiliのhilihili: 看板持ち
 
 書き込み自体は去年の2月だが、実際にしたのは多分、2005年前後だと思う。今から8年は前だ。看板持ちの仕事はマクドナルドなどで休憩しなければならないので、非常にお金を消費するから割に合わない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたがバイトをしたのは
    寒い季節で、
    暖まりたいから入るたびに
    注文するってことも
    あったけども
 
  (‥ )だが、
      ”外食や半額弁当は
      原則として自炊の何倍も
      お金がかかる”
      この事実は大きい。
      ファーストフード店などを
      使う以上、
      お金の出が原理的に
      非常に激しくなってしまう
      これは間違いない。
 
 思うに、本当に、単に外で仕事をしたいだけ、という趣旨でお店にノートパソコンを持ち込んで仕事をする、というのなら、月収30万は見込める当てがないと継続は厳しいのではあるまいか?
 
 ∧∧
(‥ )一杯のお茶を注文しても
\‐  200円以上、500円、
    あるいはそれ以上かかったり
    するからね
 
  (‥ )小腹を満たす程度の
      注文をしただけでも
      700円、1000円
      いくからなあ
      それに移動している以上
      電車代とかがかかっている
      可能性もあるね
 
 さらに三食きちんと食べる、おやつも食べる、と考えると、外で仕事なんかしていると1日に2000円、3000円がすっとんでいる可能性があるわけで。
 
 ∧∧
( ‥)ひと月にすれば6万から9万円
    この金額が飛んでいる可能性
    あるいはそれ以上かも
 
  (‥ )月収30万を継続的に
      見込める当てがないと
      厳しいよね。
      というか、30万が
      最低ラインで
      もっと稼ぐ必要があるよな

 
 しかもノマドワーカーというのは結局のところフリーランスらしい。つまり給料がないってことになる。
 
 ∧∧
(‥ )給料って本来は収入に
\‐  存在するはずの乱高下を
    会社が平らにならしたもの
    なんですよね
 
  (‥ )商売をしている以上、
      収入が一定なわけがない
      今月は50万、
      でも来月は0円
      再来月は10万、
      その次は5万、
      そういうことがある。
      だけど会社は従業員に
      そんなことをするわけに
      いかないから、
      それを一定にならす
 
 だがフリーになると、こういう”平らにならされた”収入が存在しなくなる。
 
 ∧∧
( ‥)勢い、乱高下に翻弄される
    というか、高い収入の時に
    無駄に使ったり、
    低い収入の時に苦しくて
    借金したりね
 
  ( ‥)そこでさらに外食依存を
    ‐/ するわけだろ?
       良い時に無駄に消費し
       そうかと思うと、
       自炊よりも危険領域が
       高い状態のまま
       収入が低い期間に
       突入する。
       これは危うすぎるよね
 
 
 ∧∧
(‥ )ノマドワーカーとかの
\‐  多くは消えた、とか言いますが
    そういうことですかね?
 
  (‥ )風呂桶に入れる水道の出が
      一定しないで止まったり
      出たりしているのに、
      外食という形で風呂桶に
      穴があいて水漏れしてる
      わけだよな、
      あるいは栓を
      閉じ忘れている状態だよね
 
 
 これでもなお、風呂桶の水をある水準に保つには、入る水の量が非常に多くないといけない。それを考えればほとんどが脱落した、という風説は理にかなっている。
       
  
 ∧∧
(‥ )それでもそうする人がいる
\‐  例えば社員で
    月収40万の人が
    これなら自分は可能だ、と
    フリーに転向する可能性は
    ありえますよね
 
  (‥ )でも個人になったら
      信用がなかったりするし
      会社っていう組織に
      関わる経費があなたの場合
      必要ないのだから、
      この金額でやってください
      そういうような理由で
      ”買いたたかれたら”、
      目論みはアウトだよね。
      しかも困った事に、相手は
      理不尽なことをしている
      わけじゃないんだよな
  
 収入は予定より下がり、水はだだ漏れで高度は低く、その状況で乱高下に翻弄されているうちに、遅かれ早かれ地面に叩き付けられる。これはさほど無理のある話ではないだろう。
 
    

普通と言われてびっくりした私とイカ

 
 ∧∧
( ‥)ようやく終了ですか
 
  ( ‥)まあ、本自体の完成には
    ‐□ 残り12枚必要だが
      ともあれ、2枚仕上がりだ
      面倒くさい作業の割には
      どーってことがない
      仕上がりだが、ともあれ
      仕上がりは仕上がり

 
 例えば一枚、リュウグウノツカイとスティレフォルス







 
 
 ∧∧
(‥ )書きたいこと、書ける事が
\‐  いっぱいあるけど、
    なかなかそうはいきませんね
 
  (‥ )今さっきだって
      ”リュウグウノツカイも
      吻部を突出できる”
      ということを説明して
      いなかったことに
      気づいてな、
      テキストを書き直して
      文字数の制限に沿って
      全体を手直しして
      削ったよ。
 
 ∧∧
( ‥)本当は、アカマンボウ類全体の
    説明を一章使ってするべき
    ですよね
  
  ( ‥)ただなあ、それをやると
    ‐□ 新書ならそれで一冊に
      なってしまう勢いなんでね
      省略する所は省略だね
 
 しかし本当はやるべきだよなあ。とはいえ、アカマンボウ類は手に負えない部分がある。別にアカマンボウ類に限ったことではないが。
 
 ∧∧
(‥ )それにしても、読み返すと
\‐  今作っているこの本、
    世の中の人が
    思いつく深海生物がほとんど
    出てこないね
 
  (‥ )世の中の人がイメージする
      深海生物って
      ものっすごい偏っていてな
      しかも書く事がない
      連中ばっかなんでね
      そういうご要望には
      今回は応じていないって
      ことなわけさね
 
 例えばダイオウグソクムシは書く事が本当にまったく全然見つからないので(あるいはすでにとっくの昔に書いたことだけなので)、頭にきたからリサーチの仕方を根本から変えてめちゃくちゃなことをするしかないだろう。やはりあれは今回も見合わせである。
 
 ∧∧
(‥ )リュウグウノツカイさんも
\‐  情報がほとんどないしね
 
  (‥ )アカマンボウ類自体が
      レアだってこともあるけど
      ああいう珍奇で
      でかい奴はな
      お化け屋敷の展示みたいに
      学問的には雑に扱われたり
      あるいは大きすぎて
      扱いようがない、
      そういうことかもね
 
 そういえば先日はマグナピンナ属のイカがネットで話題になっているのを見た
 
 マグナピンナ属のイカに関しては例えば=>*
 
 ∧∧
( ‥)多くの人が驚いていたけど
    中には、形は普通のイカじゃん
    と言ってる人もいたりね
 
  ( ‥)その発言は衝撃だったなあ
    ‐□ おらあ、この人たちの
      腕どうなってるんだ??
      とさんざん頭を悩ました
      ものだったからね
 
 
 どれが触腕なのか? 実はこの種類、通常の腕と触腕が外見上区別がつかないこと、触腕がガイドされているので伸びる位置がおかしく見えること、第3腕が妙に短くて、これが触腕なのか? と幻惑されることなど、頭をひねる要素がてんこもりなイカさんなので、理解するまで時間がかかった。
 
 実際、大人(らしい)個体の報告が2001年なのに、研究者が腕の詳細を述べたコンテンツをアップデートしたのが2013年であったことから考えても、理解について悩ましい種族であることが読み取れるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でも知らん人からすれば
    ただのイカじゃん、という
    軽い扱いに
 
  ( ‥)知らんのに知ったつもり
    ‐□ 悲惨なものよな
      理解ってなんだろうね?
      無様なもんだよな。
 
 
 個人的には論文を読んでいて、あれ? これって、もしかしてこういうことなのか? と思ってもう一度調べ直したら、ちょうどVecchione さんとYoung教授がまさにそれを書いていたので感激したもんだ。
 
 =>Magnapinna
 
 ∧∧
(‥ )あなたの感激は
\‐  4月の書き込みだね
    もう7ヶ月も前だよ
 
 =>hilihiliのhilihili: ガイドせよ!!
 
  (‥ )今年はこの仕事ばっかり
      やってたからなあ
      あと少しだけど
      もう疲れましたよ
 
 当時描いた絵はこれだった
 
 =>hilihiliのhilihili: 白いイカ、赤いイカ、綱渡り

 
 ∧∧
( ‥)今からすれば
    なんかちょっとぱっとしない?
    あるいは課題が多いと
    見るべきですかね
 
  ( ‥)んー、まあ、あれだ
    ‐□ あと100枚、
      200枚ぐらい描けば
      もう少し良くなるだろう
 
 人によっちゃ画材がどうした、描き方がどうこうとか言うかもしれないが、それは仕事もしない素人のごたくだ。あるいは言う相手がプロでも結局は同じこと。仕事は数と実行以外の何ものでもない。やってりゃそのうちに良くなる。
 
 ∧∧
( ‥)あとは速度だよね
    うまい絵、だけだったら
    誰でも描けるからね
 
  (‥ )馬鹿でも出来ると
      仕事でも出来る、とでは
      根本的に違うでな。
 
 *馬鹿でもうまい絵は描ける:極端な話、画面を小さな正方形に分割し、色を指定して描かせれば誰でも絵を描ける、という意味。理屈の上では無限とまでは言わないが、無限に近い体力と時間さえあれば、うまい絵を描く事になんの問題もない。仮に下絵から描くとしてもこれは変わらない。進化的なアルゴリズムで作業すれば1000年か1万年あれば誰でも馬鹿でも美しい絵を作り出せる。仮にこれを1000人、1万人、あるいは10万、100万で同時に行えば、絵の仕上がりを1年、あるいはもっと短縮することも可能。
 
 ∧∧
( ‥)...でだ、そういうあんたは
    この本を一冊作るのに
    一体どんだけかかってんだよ
 
  ( ‥)あと少し、あと少し
    ‐□ あと少しなんだが
      ああ、もう一年が
      過ぎちゃったなあ...
 
 
 仕上がらないと金にならない。つまり、これは収入的に考えると深刻な事態。
 
 ∧∧
( ‥)餓死しちゃうよ?
 
  ( ‥)面白くなって
    ‐/ まいりましたー!
 
 
 

2013年11月26日火曜日

26日朝の土星と水星

 
 神奈川県中央、昨日、25日はひどい風と雨だった。気象衛星の写真を見ると東日本には長く伸びる雲の帯がかかっている模様。
 
 だがどういうわけか雨量情報では、神奈川において雨は降っていない、という表示
 
 ∧∧
(‥ )バグ?
\‐
 
  (‥ )かねえ?
 
 現在は26日の朝、雨は上がり雲は残るが晴れ間が見える。そして明けた青い東の空には、低く輝く星が2つ。
 
 ∧∧
(‥ )水星と土星だね
 
  (‥ )望遠鏡でも確認した
  \\‐ 明るいのが水星、
      暗いのが土星だな
 
 高度が低く、気流は乱れ、土星は楕円型であること、水星は輝く半円であることしか分からなかったが、土星、水星であることは間違いない。両者の間は1度程度しか離れていなかった。
 
 

2013年11月25日月曜日

砂金探しで一番儲けたのはスコップ売りのごとく

 
 曰く、皆が本を読むのは会話のネタを仕入れるためであると。
 
 ∧∧
( ‥)だからネットでネタが
    事足りる現在、
    本の意味など皆無なのだ、
    という意見は以前、
    取り上げましたが
 
  ( ‥)愚かな。
      人はネタだけではない
      人生の鍵を探して
      そのためにしばしば
      本を手にするのだ
 
 雑誌領域が消滅しても、出版界は揺るがん。
 
 ∧∧
(‥ )でも人生を突破する鍵を
\‐  探して本を手にしても、
    煽り本が混ざっている
    というのが現実
 
  (‥ )というか、ほとんど
      そうなんだがな
 
 そもそも現実があまりに頑健だからこそ鍵を探すのだ。鍵を探している時点で、現実は頑健であり、それを開く鍵など存在していないことは明らか。ようするに鍵を求めるという行為は破綻している。
 
 ∧∧
( ‥)でもそういう欲求を持つ人に
    餌をばらまき、
    誘惑を振りまいて
    売りつける。
    宝くじのごとき、
    あこぎな手段。
    さすが本を売る出版界。
    やくざな商売ですな。
 
  ( ‥)それが現実であって、
    ‐□ 砂金探しで一番儲けたのは
      スコップを売る人である、
      という小話のごとき現実だ
 
 宝くじが希望を売る一服の娯楽なら、ビジネス書とかこの手の本もまた、所詮は娯楽本であって
 
 ∧∧
( ‥)漫画やラノベと同じだと
    あるいはあれですかね、
    漫画やラノベよりも
    ずっとタチが悪いですね
 
  (‥ )おかしなもんでな、
      こういう本を読む人に
      限って、
      漫画やラノベを
      馬鹿にする始末。
      難儀なものよ。
 
 あまり馬鹿にするものではない。
 
 ある高校生が曰く、
 
 今時だと、教科書を読む人でないと漫画とかラノべは読みませんけどねえ。
 
 ∧∧
( ‥)この発言がどの程度の
    現実なのかはともかく
 
  ( ‥)筋は通ってる
    ‐□ ネットのある昨今、
      本をちゃんと読む能力を
      持っており、
      疲れた頭を
      リラックスさせるため
      あえて軽い読み物を
      求める立場。
      これはいかなる立場なのか
      という問題だね。
 
 それは、普段から教科書を読めるだけの体力のある人じゃないの?
 
 それを踏まえて考えれば、社会に出てから人生の鍵をつかむために夢を売る本を読む。そういう人が、己を高いと見なして漫画やラノベを馬鹿にする。これは、以上の構図で見る限り冗談としてはなかなか深刻だ。
 
 一体どちらが愚かというべきなりや?
 
   
 
 *ちなみに
 
 ∧∧
( ‥)雑誌領域が消滅しても
    出版界は揺らがん、
    というのは言い過ぎですよね
    現実問題としては
    雑誌領域にいる人、
    それに関連する部門は
    えらいこっちゃですよ
 
 
  (‥ )経済は網の目だからね
      必ず影響を受ける。
 
 ぐらんぐらん揺れるだろう。
 
 揺らがん、というのは言葉のあやで、出版界は消失しないよ、程度の意味。


 これはhilihiliのhilihili: 努力って、おまけしろよ、という愚かで理不尽な要求だよねの続き
 
 

やれば出来る

 
 やればできる
 
  (‥ )あれって、
      やってみたら出来た人
      だけがする
      ただの事後報告じゃね?
 
 ∧∧
( ‥)やってみたけど
    出来なかった人が
    わんさかいるという
    オチですか?
 
 まあ、やらねば出来ないので、正論ではある
 
 ∧∧
(‥ )でも、この言葉には
\‐  こうしてやると出来ました
    という具体性がないですよね
 
  (‥ )やってみたら
      たまたま出来た。
      それだけの話で、
      本人も訳分かって
      いないんじゃねーか?
 
 こんなたわ言を真に受けていたら、死ぬ。確実に。
 
 
 

努力って、おまけしろよ、という愚かで理不尽な要求だよね

 
 そもそも本は啓蒙するためのものではなく、その本を手にした人としなかった人の間に格差を作るためのものである。
 
 ∧∧
(‥ )典型的には、
\‐  この本を買うと
    ライバルと差がつくよ
    という煽り文句
 
  (‥ )まあ、悲しいかな
      大概、そんな煽り文句は
      嘘、あるいは誇大広告
      なんだけどね
 
 そう言うと怒りだすのだ。僕らはね、仕事の合間にね、本を読んでまで頑張っているんだ! 通勤電車の中で本を読んで勉強しているんだ!
 
 ∧∧
( ‥)なんと?
 
  (‥ )それって
      努力したから
      10点おまけしてよ
      という要求だろ?
 
 お前、そんなことテストで言ったかあ? 
 
 言ったらどうなった? でっ? テストの成績はどうだったの?
 
 大人は卒業したと思って油断している。テストという公平な試験からまんまと逃げ出せたことで、今度はもっとうまくやっていけるはずだと愚かにも思い込んでいる。
 
 ∧∧
( ‥)逃げだと
 
  ( ‥)逃げじゃないなら
    ‐□ 公平な立ち位置で
      勝負したのは
      ガキの時代が最後で、
      後は転落人生だった
      そういうことだろ?
  
 後の人生は実力でもなんでもなかったのだ。ただのまぼろし。
 
 そもそもたった一冊の本に入るキーワードで扉が開くのなら、全員とっくの昔に扉の向こうへといっているはずである。
 
 つまり、本を読んだぐらいで人生が開けるはずがない。世界はもっとはるかに頑強だ。100回、1000回叩いたぐらいで壁に穴など開くものか。
 
 ∧∧
(‥ )でも鍵を渇望する人は
\‐  いるんですよ
 
  (‥ )そういう人向けに
      書かれた本があり、
      出版界はそれで
      儲けるのだ。
 
 格差を作るとは、なにも知識だけの話じゃない。こういう格差も本は作り上げるのでございます。
 
 
 ∧∧
(‥ )もっとまっとうな本、
\‐  知識の格差を作る本は
    ずっと地味ですよね
 
  (‥ )だけども、扉の位置は
      ちゃんと書いてあるんだ、
      ただ、そこには
      ここより1500km先
      って記されていて、
      具体的な行き方と
      必要な装備が書いてある。
      でも実行すると、まあ
      時々死ぬねえ。
 

    
 
 

2013年11月24日日曜日

水星だった

 
 朝が来た。
 
 東の地平線は家の周辺ではさすがに見れないが、5:30も回ると昇り始めた惑星を見ることができる。
 
 望遠鏡で確認
 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
             *
  ( ‥)んー、水星だね
    ‐//
     ⊥
 
 ここから東は千葉の彼方まで都市で埋められているだけに気流が悪い悪い。水に沈んだライトのようにゆれてかすんでいるが、少なくとも土星ではないことは分かった。大きさもあるし恒星ではない。金星は夕方の空に、木星と火星は天空にかかっているのならば、これは水星だ。
 
 ∧∧
(‥ )アイソン彗星は残念
\\‐  やはり見えませんね
 ⊥
 
  (‥ )まあ、それは
      やむを得んな
 
 とはいえ、惑星水星を見るのはひさしぶりである。位置を見てみようと望遠鏡を片付け、直角定規を持って出てみると
 
   もうアルクトゥルスしか
 ∧∧ 見えないね
( ‥)      *
 
  ( ‥) あらら
    ‐「 さっきまでスピカも
       見えていたのになあ
 
 
 惑星の位置を決めるには恒星との角度を知る必要がある。しかし明けゆく空に明るい恒星がたったひとつしか見えないのでは決めようがない。一応、角度は測ったけども、これだと恒星から、ある距離にある円しか描けない。
 
 ∧∧
( ‥)地平線から昇っても
    1時間程度で空が明けて
    観測不可能になっちゃう
    水星は難儀な惑星ですね
 
  ( ‥)古来から天文学者を
    ‐□ 悩ませただけのことは
       あるよなあ
 
 これはhilihiliのhilihili: 彗星は見えず、水星を見ていたのかもしれないの続き
 
 

誰か僕を見て...

 
 誰か僕を見て
 
 ∧∧
(‥ )しばしば聞く願望ですね
\‐
 
  (‥ )みんながそう思って
      いる以上、
      お前を見る奴なんか
      誰もおらんわい、という
      オチなんだが

 ∧∧
(‥ )じゃあ僕が見て上げる、
\‐  そう言ったら、
    救いになるのですかね?
 
  (‥ )見てろよ、
      目を逸らすなよ、
      そう文句を言われるのが
      オチだと思うよ
 
 ∧∧
(‥ )どうしたもんですかねえ
\‐
 
  (‥ )こっちが見ていると
      ばれないように
      相手を秘かに監視しながら
      起爆させる爆弾でも
      作ってれば
      良いんじゃねーの?

 
 もちろん、爆弾に殺傷力があってはいけない。
 
 

2013年11月23日土曜日

彗星は見えず、水星を見ていたのかもしれない

 
 明け方の4:30、外に出るとしし座は高くあがり、火星と、そして地平線近くにうしかい座のアルクトゥルスとおとめ座のスピカが見えた。
 
 東の空、北よりの地平線上に赤いアルクトゥルス、南よりに白く輝くスピカ。
 
 そろそろ土星も見える頃である。
 
    アイソン彗星が見えるか
 ∧∧  いきますか
( ‥)
 ‐( ‥)公園向こうの地平線が
     見える場所までいって
     確認しよう。
 
 今、アイソン彗星が太陽に近づいている。大きな彗星になるのでは? と期待されているけどもなかなか増光せず、最近、明るくなり始めた彗星。今は明け方、東の空、低く見えている(はず)。
 
 11月も下旬、神奈川県といえどもさすがに寒く、そして空はきれいに晴れ渡っていた。しかし、やはり東の空は横浜、川崎、東京という大都会があるせいか空気の透明度が悪いせいなのか、あるいは街灯りがすべてをかき消しているというべきなのか、あるいは天空で輝く半月が明るすぎるせいなのか。
 
 ∧∧ 見えません…ねえ
( ‥)
 ‐( ‥)地平線に低く輝く
     あの星は惑星だけども
     どっちだ?
     土星だよね?
 
 アルクトゥルスとスピカ、その間あたりを地平線に下った場所で輝く星。今、予報では明け方の東の空、ちょうどその位置に水星と土星が見えることになっている。そしてアイソン彗星はその近くを移動中だ。だが見える星は1つだけ。
 
 最初は土星かと思っていたのだけども、帰って確認したら今は土星よりも水星の方が明るいらしい。
 
 ∧∧
(‥ )実は水星を見ていたのかも
\‐  ですか
 
  (‥ )水星を見ていたとしたら
      土星が見えていなかった
      ということになる。
      土星が見えないようでは
      アイソン彗星も
      見えないよな
 
 *アイソン彗星は25日の朝までは、予報によると彗星から7度以内の角度に見えるそうだ。しかし、アイソン彗星は現状、土星よりも暗いらしい。その土星が見えないのならアイソン彗星も当然、肉眼では見えないことになる。
 
 *追記:翌2013.11.24にこの星が水星であることを確認=>hilihiliのhilihili: 水星だった
 
 
 ∧∧
( ‥)もっと暗い、きれいな空が
    見える場所へいかないと
    駄目ですかね?
 
  ( ‥)しかしだ、
    ‐□ 今はちょっとつらいな
 
 アイソン彗星は太陽に最接近するのが29日、それ以後は太陽から離れるけども、さて、どう見えることになるか。
 
 ∧∧
(‥ )彗星を肉眼で見たのって
\‐  あなたが中学生か、
    高校の時だよね
 
  (‥ )夜の帰り道、
      冬の星座だったかな。
      天空の一点にぼやーんと
      雲があるけど
      ちーとも動かないから
      おかしいなあ、、と
      思っていたんだ。
      翌日、もしやと思って
      天文雑誌を見たら
      彗星だったんだよね。
 
 何彗星だったのかは失念したが、かつてアリストテレスは彗星を気象現象だと考えた。それは無理も無いかな、そう思えるような見え方であった。
 
 ∧∧
(‥ )今日は10日ぶりに火星と
\‐  木星の観測もしたけども
 
  (‥ )その観測の検討は
      次のカキコで述べると
      しようじゃないか

      

絶望時代

 
 小学校の時、こんな女教師が担任になった。絵を描く時、筆を短く持ってはいけません。短く持つと火傷する、という設定にしてみんなで注意しましょう。
 
 ∧∧
(‥ )あなたが絵を描いていると
\‐  火傷する、火傷する、とか
    クラスメートがはやしたてた
    記憶がありますね
 
  (‥ )はあ? と思ったものだ
 
 もちろん、筆を短く持とうが、長く持とうが、そんなこと絵の出来には関係ない。
 
 だが、あの女教師はどうも子供を煽ることでこういう自分の思い込みをクラスに強制させて、それで統治しようとしていたふしがある。
 
 同級生に、ちょっと汚い身なりで落ち着かない子がいた。ある日、彼女はその子にいった、あなた、顔を洗っていませんね? 汚いから洗ってきなさい。
 
 彼が教室を出て行くと、女教師はいった、あんな汚い顔、洗ったらきれいになるはずですよ! 子供たちが笑った
 
 彼女はこういう手を使う。
 
 ∧∧
(‥ )あなたのことも悪く言っていた
\‐  みたいですね
 
  (‥ )後で聞いたら、
      名前の漢字が悪いとかな
      そんなことを言ってたらしい
 
 なんでも、”一”とつく人間にはろくなものがいない、とか
 
 ∧∧
( ‥)なんでしょうね?
 
  (‥ )正しい人間なんだろ?
 
 彼女は、当時のテレビで流れていたCMについて怒るように言った、あんなCMはふざけています! 私が大臣だったらあのCMの停止を命じます!
 
 ∧∧
(‥ )そんな権限、大臣に
\‐  ありましたかね?
 
  (‥ )彼女が言う意味では
      ないだろうなあ
  
 明らかにルールよりも”正しさ”を優先させている。これは正しさというものが恣意的なもので、ルールではない、ということを示している。

 確かに、正しさは自分の暴力的な言動や思い込みを正しいと保証してくれる、便利なものである。
 
 ∧∧
( ‥)でも正しさはそれ自身の
    正しさを保証してくれないから
    無意味なんですけどね
 
  ( ‥)彼らは正しささえあれば
    ‐□ それで良かったのだ
 
 例えば聞くに、2×3と3×2は別である、かけ算の順番は正しくなければいけない。そう教える教師もいるという。これは数学が持つ抽象的でつぶしが効く性質をおおいに勘違いしたもので、頭がいかれているとしか思えない。
 
 ∧∧
( ‥)だけどこれが正しいと
    教える教師がいる
 
  (‥ )水に良い言葉を聞かせると
      きれいな結晶ができる
      こういうオカルトを教える
      先生や授業が批判されるが
      ようするにだね
      正しさとはオカルトである
      そういうことなんだよ
 
 正しさに正しさはない。そこにあるのは思い込みと設定だけで単なるオカルトでしかない。
 
 ∧∧
(‥ )その点、科学は良いですよね
\‐
 
  (‥ )科学はある時から
      正しさが変わって
      しまうのだ
 
 それまで有効だと思われていたものが、がらっと変わってしまう場合がある。
 
 その時の様子ときたら見物だ。新しい理論についていけずに、必死に自分の業績を防衛しようと、がーがー文句を言って稚拙な理屈を振りかざすが、次々に見つかる新しい証拠、押し寄せる裏切りと孤立、時代に取り残され、なすすべもなく朽ち果て、すべてを失っていく老人たちの無様な姿ときたら、これがもうたまらない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはどうします?
 
  ( ‥)正しさは科学ではない
      ゆえに正しさは
      それ自身では自分を
      組み替えることが
      できない。
      ゆえにだな
      みんなの正しさを
      破壊しにいかねばならん
 
 自分で死なないなら殺さねばならぬ。これは必然。
 
 自殺できないのなら、介助してやらねばならぬ。それは必定。
 
 それに、正しさを失って絶望に歪む顔ときたら、これがなかなかにいけている。
 
 特にこれからは夢が終わる時代だ。学生運動、政権交代、ついえた夢、やってこない革命、破綻した理論、過ぎ行く時の前に衰えゆく肉体、低下する思考能力、こぼれおちる記憶。色褪せた過去。
 
 さあ、諸君、絶望の時間だ。
 
 
 
 

2013年11月22日金曜日

陰謀論は、私はカモられるカモです! という自己申告

 
 hilihiliのhilihili: 手続き、書類、経理、契約、人件費の続き
 
 人はしばしば陰謀論に心を惹かれる。
 
 ∧∧
( ‥)陰謀論は、実は擬人化かも
    しれないし、
 
  (‥ )あるいは物事の説明を
      すべて人間関係だけに
      還元しようという
      試みなのかもしれない
 
 確かに陰謀論では、金、という即物的なキーワードが出てくることもあるけども
 
 ∧∧
(‥ )でも陰謀論で言われる
\‐  ”金”という単語は
    経済でいうお金とは
    かけ離れたイメージなの
    ですよね
 
  (‥ )何年も前、blogになる以前
      このHPで掲示板を
      使っていた時代に
 
 ある人と出張先でうんぬん、というやりとりを掲示板でしていたら、「どうせあんたたち出張先では取材先や相手の会社から接待してもらって色々うまいものを食ってるんだろ??」と書き込んだ奴がいて、仰天したことがある。
 
 これを書き込んだ人間が、金勘定できない者であることは明白だ
 
 例えばの話、
 
 ∧∧
( ‥)あなたを接待して
    おねーちゃんのいるお店に
    つれていったら
    5万円かかっちゃったー
 
  (‥ )ということはだ、
      俺、5万円分の利益を
      相手に供与しないと
      いけないんだけども
 
 いや、どうするんだよ? 5万円分の供与って何をすればいいの? 本で会社のことでも書くのか? 
 
 ∧∧
( ‥)そんなの無意味だよね
 
  ( ‥)新聞、テレビでも
    ‐□ あれだよねえ
      効果は薄そうだよね
  
 
 現実的に言うと接待と称して5万円かかったというのなら、それは接待ではなくてただの歓待だ。
 
 *あるいは”接待”を口実にした、”事実上、こちらが相手を接待しているゲーム”である可能性があるので、それに関しては以下を=>hilihiliのhilihili: 無料ゲーム体験版
 
 ∧∧
(‥ )実際の接待の話を聞いたら
\‐  何十万以上とかかかる
    みたいですから
    話はもっと大きくなります
 
  (‥ )でっ、当然、
      接待された側は
      それに見合った利益を
      接待した側に
      供与しないと
      いけないわけだよな
 
 数十万の利益を相手に与える。口で言うのは簡単だが、こんなことは普通はできない。つまり、接待される側はそれなりな地位にいないといけない。つまり、金を動かせる立場だ。
 
 さりとてしかし、接待するなら相手の地位が上であればあるほど良い、というわけでもないらしい。例えばこんな話がある。
 
 曰く、歓待するのは当然だけど、社長をこのような意味で接待してはいけない。
 
 ∧∧
( ‥)まともに金勘定できる
    経営者なら50万円の接待で
    1000万の利益を相手に
    渡しても意味ないって
    分かるからね
 
  ( ‥)だから会社の金に
    ‐□ 無頓着な管理職の人間を
      相手に接待する、という
      話があったりしてだな
 
 細かいことを話したり検討したりすればもっと複雑なことになるだろうけども、最低限、”接待”とか”賄賂”というものは経済の一環で、取引として成立していなければならない。これは単なる数字、足し算、引き算の話。差し引きがうまくいかないと単なる浪費である。どちらが浪費するのかは状況で決まるが、まあ、そういうことだ。
 
 ∧∧
(‥ )でも世の中の陰謀論が言う
\‐   接待とか賄賂という言葉には
     そういう経済的な側面が
     すっぽり抜け落ちていると
 
  (‥ )ある意味では示唆的なんだ
      社長を接待すると
      経営者ゆえに金勘定をする
      だからもっと下の
      管理職を狙う。
      権限はあるが経済は
      分かっていない人間を狙う
 
 つまり、
 
 接待が金勘定であることを理解した相手だと、接待は本来の意味、単なる取引になってしまう
 
 だから金勘定を理解できていないが権限だけは持っている素人を接待の獲物として狙い、素人を調子づかせて”浪費”させる
 
 それに成功した時、こちらが支払った以上の利益を相手から奪い取ることができる
 

 
 接待が経済の一環である以上、経済観念のない者を接待で騙すのが最大の利益を得る方法。
 
 
 ∧∧
( ‥)接待を経済として理解して
    いるのはごく一部の
    金勘定の出来る人間だけである
 
  ( ‥)他の人間は全員、
    ‐□ ただのカモだってことに
      なるんだよな
      そして世の中にはびこる
      陰謀論と金の話は
      往々にして経済観念が薄い
      これはいわば
      カモ自身がなぜ自分が
      カモられるのか?
      その理由を
      示しているわけよ
 
 陰謀論はしばしば接待を経済として説明していない。陰謀論はそれを信じる人がカモられる人間であること、カモられるのは彼らが経済を全然理解していないからであることを、むしろ示している。
 
 ∧∧
( ‥)そんな陰謀論は当然、
    現実社会の有様を
    説明してはくれない
 
  (‥ )接待されて会社のお金を
      不正に無意味に浪費する、
      という状況、つまり
      ”カモがカモられる”
      という局面は説明できる。
      しかしそれはもとの理論が
      ”カモがカモられる”を
      原理的に
      組み込んでるからだ。
      だが、経済は別に
      ”カモがカモられる”だけで
      動いているわけじゃない
      陰謀論で経済や会社の
      有様を説明できるわけがない
 
 実際、手続き、書類、人件費、これらのキーワードが出てこない時点で、そんな説明に何の意味もないことは丸わかりである。
 
 ∧∧
(‥ )でも、こういうキーワードが
\‐   出てこない出版界への弾劾は
     多いですよね
 
  (‥ )これはなあ、
      僕らのほとんどが
      実は金勘定を理解して
      いないことを、
      そしてなにより
      僕らが実はカモられる側で
      あることを示唆しているの
      だよね。
 
 それを考えれば、真に深刻な状況ではあるまいか。出世したとて安心してはいられない、足下にでっかい落とし穴が潜んでいるやも知れぬ。そして、ここから転落した人はそれなりな数でいるのだ。




 

2013年11月21日木曜日

手続き、書類、経理、契約、人件費

 
 アメリカの電子書籍は伸びているのに、日本の電子書籍市場は伸びず、電子化を推進する自炊代行サービス業が訴訟で潰されてしまう始末。
 
 ∧∧
(‥ )...っていう見解と
\‐  怒りの声について
    どう思います?
 
  (‥ )自炊代行、
      これが仮にだよ
 
 自炊代行サービスとは、本来は、読者が紙の書籍を電子化する際にかかる手間を代行することで料金をもらう会社のことだけども
 
 これが仮に、純粋に、出版社が持つコンテンツの電子化を代行してくれるサービスであるとする。
 
 ∧∧
( ‥)例えば、まず
    お客さんの発注を受けた
    代行業者が書籍を電子化する
 
  (‥ )自炊代行サービスは
      電子化されたその書籍の
      データを出版社に
      引き渡す
  
 出版社は会社のサーバーにそれを入れ、お金を払ったお客さんは、出版社のサーバーにアクセスして読むことができる。
 
 こんなことが出来るか、あるいは納得できるのか、それ自体はどうでも良い。
 
 あるいは以上のような空想的な仕組みでなくてもよい。業者はデータをお客さんに引き渡す、ただし、お客さんはそれを読めるが、他人や他のパソコンにコピーすることは出来ないよう”加工されている”とする。
 
 ∧∧
( ‥)で、自炊代行サービスは
    出版社にデータを送る
    次に、
    出版社はそのデータを
    正規なものとして
    電子市場で販売する
 
  (‥ )まあ、技術的に法的に
      可能かうんぬんなんて
      話は脇に置いといて
      設定上、
      お客の金を使って
      自炊代行業者が
      書籍の電子化を
      自発的に行ってくれて
      出版社がそれを利用できる
      著者にもお金が支払われる
      そういう仕組みに
      なっていると
      しようじゃないか
 
 だがしかし、仮にこうなっていたとしても、予測するに電子化は遅々として進まないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )客のお金を使って
\‐  本来は出版社がやるべき
    電子化を代行業者にやらせて
    それを出版社が利用する。
    こんなご都合主義な
    ずるい手が実際に
    使えるとしても
    それでもなお出版社は
    作者に電子書籍の利用に
    関して新しい契約書を
    作らなくちゃいけないの
    ですよね
 
  (‥ )でっ、今の出版社に
      新しい契約書類を
      次々に作り出し、
      必要な事務処理を
      大規模にこなすための
      余剰人員を雇う余力が
      あるのかというと、
      どうにも怪しい。
 
 というか無理らしい。
 
 つまり上のようなことが可能だとしても、お客がどんどん自分で金を払って電子化をサポートしても、それによって電子化された書籍が急増しても、電子化されたデータが電子書籍の市場に出てくること、これ自体はひどくゆっくりとした速度になる。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、電子化の速度を
    上げても、
    電子書籍の市場、
    それ自身の成長速度は、
    実はさほど上がらないって
    ことになる
 
  (‥ )極端に言うとだな
      今すぐすべての書籍が
      電子データになったとする
      それでも電子書籍の市場は
      うんともすんとも
      大きくならんわけよな
      時間がかかるんだ
 
 考えてみれば当たり前だ。電子化の手間ひま労力が無くなれば、電子市場に即移行、なんてことが起こるわけがない。
 
 電子化に必要な行程はなにも電子化だけでない。事務手続きや契約書の送付というものがあるのだ。小麦を収穫したから、はい、パンが出来ました、なんてことが起きないのと同じように、電子化すれば電子書籍市場が確立する、なんてことは起こらない。
 
 それに、本によっては著者だけでなくイラストレーターとか写真家などにも許可を取る必要がある、そういうことを考えると、手間ひまがかかりすぎたり、連絡しようにも消息が途絶えたりしていることで、電子化がほぼ不可能な本もあるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )アメリカの電子市場が
\‐  大きくなっているのに
    日本が小さいのはなぜだ?
    出版界の不合理と保守性の
    せいじゃないのか?
    という怒りの声もですね
 
  (‥ )アメリカは電子書籍市場が
      大きくなっている。
      それが本当なら、
      出版の際に交わされる
      契約が違うからかも
      しれないし、
 
 話はもっと単純で、そもそも人口が多いせいかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )あの国は英語を話せない人が
\‐  いるどころか、
    文字を読めない人もいる
    くらいだから
    日本と比較するのは
    難しいですけども
 
  (‥ )国が広いから書店で
      紙を買うよりも
      データの方が速くて便利、
      という説明もあったな
 
 とはいえ、例えば日本の人口が今の二倍だったのなら
 
 ∧∧
( ‥)あなたの年収は単純計算で
    二倍になりますよ、と
 
  (‥ )するとどうなるか?
 
 まず作業速度を落とす。3ヶ月、4ヶ月に一冊書いていた速度を落とし、資料集めに使う金の割り当てを増やすだろう
 
 ∧∧
( ‥)2倍になったのなら
    単純計算で、今の2分の1の
    仕事量で、今の年収を
    稼げるわけですよね
 
  (‥ )じゃあ、2分の1よりも
      少し働けば資料集めに
      割り当てられる金銭を
      今より多くすることが
      できるよな?
      ああ、休みをとれるよね
 
 多分、効果は劇的だ。今の日本では赤字にしかならない本でも書けるし、採算だってとれるようになるだろう。そうなれば出版社もそういう本を出してくれるようになるし、何より、質の向上が可能である。
 
 ∧∧
(‥ )実際、アメリカって
\‐   日本からは考えられない
     マニアックで専門的な本が
     ありますからね
 
  (‥ )悲しいかな、そもそも
      そういう本を読まないと
      おいらも仕事に
      ならんのよね
      日本の本だけじゃ
      本を作れないのが現実でね
 
 なぜなら、「日本じゃこんな本、売れないから出せないよ」という本が、あちらでは数こそ少ないが出ているからだ。
 
 単純に考えて人口が多いから採算が取れる。そういうことなんだろう。
 
 ということは
 
 紙でこうなら、電子でだってそうじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)人口が多いから、
   電子で採算を取れるようになる
   その条件や下限が
   日本よりもゆるいと?
 
  (‥ )その可能性は念頭に
      入れていても良いと
      思うけどもね。
 
 割合が同じでも、分母が大きければ絶対的な数は大きくなる。客が2万人に1人しかいない場合、今の日本人口では6000人だが、人口が2倍になれば1万2000人になる。この違いは大きい。
 
 人は、誰かが新しいことをしないと、業界が保守的だから、としばしば考える。それは時として正しいが、だがこの発想は往々にして、
 
 「お役人が悪いことをしているに違いないずら」
 
 という”あなた、水戸黄門を見過ぎですね?”的な発想でしかない。
 
 ∧∧
( ‥)実際には、やりたくても
    できないってことが
    ありうるのだと
 
  ( ‥)ちょっと違う話だけど
    ‐□ よく研究者は言うだろ?
  
 日本にはまともなサイエンスライターがいません。欧米に色々な人がいるのになぜでしょうか? この状況は是正しなければいけない。科学ジャーナリズムという…
 
 ∧∧
( ‥)あなたはこういう時、
    じゃあ人口を
    二倍にすればいいっしょ
    だからそうしろよ、
    頑張れよ、
    そう言うだけだよね
 
  ( ‥)二倍になったら問題は
    ‐□ ほぼ解決しちゃうからね
 
 科学者という立場でありながら、自分の専門外のこととなると、途端に機械論者から精神主義者に変身する人がいるのは奇異でもあるし、スローガンだけをがなり立てるのは異様でもある。
 
 だが、まあ、これが人間の限界ということらしい。人間とはそういうものだ。自分のことしか理解できないし、それが自分の理解である以上、自分の理解が正しいのかどうかを自分自身では理解できない。
 
 
 ∧∧
(‥ )電子書籍が日本で
\‐  発達しないのは陰謀だって
    言う人も同じだろうと
 
  (‥ )事務手続きをするのは
      出版社の経理なんだが
      経理以外の部署の人間に
      こういうことは
      分からんからな
      おいちゃんだって、
      言われるまでは
      分からなかったよ
 
 世の中、大部分の人間は経理ではない。
 
 事実、日本の電子書籍がうまくいかないという話題において、
 
 保守性、既得権益、抵抗勢力
 
 という分かりやすい単語は出てくるが、
 
 手続き、書類、経理、契約、人件費
 
 という単語が出てくることはまずない。たぶん、ここに理解の不整合とその原因が隠れている。
 
 
  
     

その日、その時、市内には本屋が二件だけであったという

 
 その人は70歳を越えていた。その人がまだ小さな子供の頃、その人の兄は読書家で、彼は本ばかり読んで遊んでくれなかったそうだ。当時は兄弟が多い時代だ。兄とその人はそもそも遊ぶには歳が離れすぎていたのかもしれない
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、時代は
    終戦前後ですよね?
    読書家って珍しいでしょ
    本屋はどこに?
 
  (‥ )市内に2件だけ
      町の中心にあったそうだよ
 
 その本屋は今でも営業している。ああ、たしかに自分もいったことがある。古い通りの土蔵を思わせるような厚い漆喰塗りの店だから、古い店舗なのだろう、とは思っていたが
 
 ∧∧
(‥ )戦前からあるお店だったの
\‐  ですね
 
  (‥ )本屋で本を買う人なんて
      当時いたの? 
      どんなお客さんに本を
      売っていたの?
      そう尋ねてみたよ
 
 教科書を売っている店であったという。
 
 確かに、今でもそこは教科書が充実しているし、官報も置いてある店だ。
 
 ∧∧
( ‥)本はやはりそういうもの
    だったのですね
 
  ( ‥)人は本来、文字を読む
    ‐□ 動物ではなかった。
      社会が人材を必要とする
      複雑なものになるに従い
      人々は国民として
      編成され、
      読み書きが出来る
      のみならず、
      官僚と技術者を
      生み出す培地として
      調整されたのだ
 
 必然性がないと本なんてものは成立しない。本屋はまず教科書と共にあった
 
 ∧∧
( ‥)でも、その人のお兄さんは
    どうも小説を読んでいた
    みたいですよね
 
  (‥ )教科書という必要不可欠な
      ものがある
      そして娯楽も売る
      あるいは娯楽を売っていた
      小さな店が教科書も売る
      それで成立していた
      小さな世界って感じかな
  
 小さな世界だったのだろう。実際、多くの人にとって本とは自発的に読むものではない。たいていの人にとって読書、とは、教科書を読まされること、でしかない。事実、読書に対して皆が抱く、あの憎しみときたらどうだ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたも読書は
    大嫌いでしょう?
 
  (‥ )俺は文学が持つ、
      あのすかした態度が
      気に入らないだけだよ
 
 多くの人にとって読書とは憎むべきものでしかない。しかし、ごく一部の人は娯楽として本を読む。
 
 敗戦後の経済成長に従い、メディアも収入も大きくなって、人々がお金を使うようになると本も様々なものが産まれた。荒れ地から始まった生態系は豊かな森になった。構造が複雑になるに従って色々と枝葉末節なものが産まれた。中には、こんなもの娯楽でもないし教科書でもないし、なんだか分からないもので、たわいもなく、必要もないものだよね? というような、薄っぺらいものも出現した。
 
 ∧∧
( ‥)しかし豊かな森の成長は、
    今や頭打ちになり、
    森の所々は枯れて、
    あるいは
    時代の波は引き潮で、
    薄っぺらい部分が
    潮の後退と同時に再び
    乾いた土地へ戻っていく
 
  ( ‥)だけど、成長した経済は
    ‐□ やはり大きなままだ。
      娯楽の必要性は残り、
      教科書も当然必要なまま
      出版界の土地は
      以前より大きく
      なおかつ以前より小さい
      だが、満ちる前に比べれば
      やはりずっと広い土地だよ
 
 戦後、たった2件しかなかった本屋は、バブルの最盛期を過ぎて衰亡したとはいえ、なお、かつてよりも大きい。
 
 
 ∧∧
( ‥)だからといって安全ではない
    うかうかしていると
    干潟に取り残された
    魚なってしまうかもしれない
 
  (‥ )しかし、
      ほんのわずかの差で
      浅い水深と波にゆれる
      水面の下で取りあえず
      生きることが出来るかも
      しれない。
 
 生き残るのはラノベと漫画と教科書だ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは自分のこの予測が
\‐   正しかったと思う?
 
  (‥ )これだけでは
      正しいかどうか
      分かりかねるよね
      だけども、印象的だったな
 
 B29爆撃機をその人が見た時、進駐軍の米兵が乗ったジープをその人が見たその時、市内にある本屋は二件だけであり、それは教科書を売っている店だった。
 
 ∧∧
( ‥)そこから経済を大きくして
    色々な本と需要が産まれて
    大きくなって
    たくさんの本屋が出来た。
    教科書、読書家の兄、
    本を扱い、教科書を置いた、
    たった二件の娯楽の店
    
 
  (‥ )必然と必要性、
      そして一部のための娯楽
      今、ネットの出現で
      版図を後退させているが
      それでもなお、
      黎明期より
      ずっと大きいこの世界
 
 退く波打ち際と境界線に立ちながら、この世界を見据えよう。
 
 

2013年11月19日火曜日

ムサシアブミはかゆかった

 
 ムサシアブミ。森の中で成長するサトイモの仲間。
 
 種から育てて3年もすると大きくなるし、秋になって地上部分が枯れれば移植の時期が到来だ。
 
 ∧∧
( ‥)もうプランターに
    複数植えだと狭いからね
 
  ( ‥)うほっ、結構大きな
    −° 芋になってる
 
 画像は後日上げるとして...

 芋を洗った手がかゆい
 
 ∧∧
( ‥)ああ、ムサシアブミは
    サトイモの仲間だからね
    サトイモは個人にもよるけど
    手がかゆくなるみたいだし
    同じだね
 
  ( ‥)うおー
 
 食えるって話もあるが、とりあえず、今は移植である。
 
 
 

満足の牢獄

 
 まず、総理から戦場へ
 
 ∧∧
(‥ )以前も話題にした
\−   かつてのキャッチコピー
     ですよね
 
=>hilihiliのhilihili: それは今見ると色褪せて見えた
 
  (‥ )繰り返せばあれよな
      共和制ローマの政治家は
      戦争へいくのが任務であり
      義務であり、
      出世の必要条件なのだ
 
 選挙で選ばれるローマの指導者コンスル。これは一般的には執政官と訳されるが、
 
 ∧∧
(‥ )本によりますけども
\−  大統領って訳も
    あるのですよね
 
  (‥ )まあ、大統領だね、
      総理でも良いかもね
 
 多分、ローマ人に上のキャッチコピーを見せたら、はあ? という反応が返ってくるのかもしれない。
 
 彼らにとってリーダーが戦場へいくのは当たり前。軍団を率いるのがリーダーだからだ。
 
 あるいは、兵士にうながされないと戦場へいけない大統領とは何だろう? そんな人間はなんという腰抜けだろうか、そう思うのかもしれない。そんな不埒者は誰だと激怒する人もいるのかもしれない。
 
 戦争へいった者こそが選挙権を得る世界。そういう社会があった。
 
 ∧∧
( ‥)総理から戦場へ、
    これは一見すると反戦の
    意味合いに見えて、
    実は過去の歴史を見ると
    戦場へ赴く人に
    全権を白紙委任いたします
    という現代民主制の放棄に
    他ならない。
 
  ( ‥)時々、思うのよね
    −□
 
 文系の人は理系のことは分からん、とか言うけども、本当かい? 文系の人間は文系のことすらよくわかっていないのじゃないのか?
 
 あるいはこうなのか? 文系のことも分かっていないから理系のことは分からん、とか平気でいうのか?
 
 ∧∧
(‥ )さもないとこんな
\−   キャッチコピーを
     生み出さないだろうと
 
  (‥ )戦場へ行った者こそ
      選挙権があります、
      そういう時代に私たちは
      回帰いたします、
      そういう宣言だからな
 
 知っていたら、こんな恐ろしい一言を述べるか?
 
 
 昔、江畑謙介さんという軍事評論家がいた。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、湾岸戦争の解説のため
    NHKにまるで監禁されている
    かのごとく、ずーっと
    出っぱなしで
    どんどんやつれていった人ね
 
  ( ‥)ある知識人はこう言ったよ
    −□
 
 平和を訴えるべき時に、あの軍事評論家は戦争を論評しているだけだ、日本人の無責任さが良く出ている。
 
 まあ、おおむねこんな内容。
 
 ∧∧
( ‥)適切な軍事評論家の言及は
    単なる政治の仕組みの
    解説でしょ?
 
  (‥ )戦争が外交の延長だと
      言うのなら、
      出来た軍事評論家の
      言うことは
      政治の解説でしか
      ないだろうな
 
 いや、それよりも深いと見るべきなんだろう。軍事技術の出来る出来ないが軍事行動を引き起こしたり、あるいは抑止する。政治という意思の下に、それを決定し制限を与える物理的、技術的な枠組みがある。それを解説するのが軍事評論家ならば、上っ面の平和という言葉だけを振りかざす文化人よりも、彼の言及はより重要。
 
 ∧∧
(‥ )あの人は、若くして
\−  亡くなられましたよね
 
  (‥ )無責任だーと
      言い放った老人は
      おめおめ生き延びて、
      この前やっと死んだよ
 
 愚かな理解のままおめおめ生き延びて死ぬ。本人は幸せだったのかもしれないが、まるで満足と理解の牢獄の中で獄死するかのごとくではないか。
  
 思うに、文系だから理系のことが分からん、というのは本当か? そもそも文系のことが分かっているのか? 分かっているというのなら、ではなぜ、シーア派、と聞いただけでアナウンサーの理解がフリーズするのか? ではなぜ、ローマの政治や出世街道のことを知っていないかのようなキャッチコピーを編み出すのか?
 
 そもそも文系のことが分かっているのか? なにより、現実の姿が分かっているのか?
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、専門外のことは
\−   誰にでもありますけどね
 
  (‥ )そういう時はさ
      これどうなってるの?
      と人に聞くんだよ
 
 さもなければ有限の人生で可能な限り調べるしかない。
 
 満足は牢獄だ。その中は幸せだろうが、それは愚かさで窒息することと同じだ。
 
 

2013年11月18日月曜日

イラストレーターの寿命が四十肩で制限される可能性

 
 ∧∧
( ‥)なにしてるの?
 
  ( ‥)こう、深く
   − − 腕立て伏せをだな
 
 
 現在、40代前半、20回で腕がぷるぷる震えてダウン
 
 ∧∧
( ‥)...非力な
 
  ( − −)うおー
 
 シャワーで頭を洗っていると
 
  ( ‥)あれ、なんか腕の
    − 上がりが悪い
 ∧∧
( ‥)なに? 
    いわゆる四十肩状態?
 
 
 朝になって目覚めてみると
 
  (‥ )肩甲骨が、というか
      その周辺が痛いです 
 ∧∧
( ‥)非力な...
 
 だがそれ以上に興味深いのが
 
  ( ‥)この痛みはあれだ
      仕事で絵を描き続けて
      ある日ダウンする、
      背中が猛烈に痛くなる
      寝ることもできない。
      あれほどではないが
      あれに近い感覚だ。
 ∧∧
( ‥)絵をがりがり描いていると
    腕を支える背中の筋肉に
    負荷をかけているって
    ことですかね?
 
 ああ、なるほどね、40代になってばたばた消えていったりするけども、それはこういうことか
 
 ∧∧
(‥ )イラストレーターや
\−  ライターの寿命は
    四十肩によって制限される
    言うなればそういうこと?
 
  (‥ )その可能性は念頭に入れて
      おくべきだと思う
 
 35過ぎても駄目だったら夢はあきらめろ、としばしば言う。体力の降下が深刻になるのが40代なら、これは当然の指摘でもある。体力の深刻な降下が始まる前に仕事を軌道に乗せるには。いや、乗せるのみならず、自分の手が離れてもアシスタントに任せられる程度にまで規模を大きくして高度を上げておくには、確かに35歳がタイムリミットだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そんなの嘘だとわめくなら
    あるいはそんなのいやだと
    突っぱねるのなら
    最低限、ジョギングと
    腕立て伏せぐらいは
    しておけと?
 
  (‥ )少なくとも安易に
      無視できる事柄とは
      思えないけどな
 
 ∧∧
( ‥)あなたも他人事では
    ないですけどね
 
  ( ‥)そりゃあ他人事じゃない
    −□ 俺は自分のことにしか
      興味ないからね。
      実際、ばたばたと
      音もなく消えていった
      他人のことなど
      どうでもよい話だからな
 
 彼らは怒りも涙も残さないで消えた。残したくなかったわけではない。声を上げなかったわけでもない。消え去るものの声は必然的にかすかで、彼らの叫びは雑音にかき消された、助けを求める声は誰の耳にも届かなかった、それだけの話である。ある日、ふと後ろを振り向いたら彼はもういなかった、それだけの話だ。
 
 ∧∧
( ‥)平均寿命まで残り
    35年あまり
 
  ( ‥)可能な限りのことを
    −□ しなければなるまい
 
 そこの40、50を超えてまだ”夢”とかほざきながら自宅の部屋でへたり込んでいる君。自分の絵はオタどもに認められないんだ、とか言い訳ばかりのお前。お前は今、何をしている?
 
 ∧∧
(‥ )でも40過ぎのジョギングは
\−  体に負荷をかけるから
    寿命が削れるよって
    意見もあるみたいですね
 
  (‥ )なにも出来ずに死ぬか
      何かするために寿命を
      あえて削るか、
      どっちを取るのか?
      という話よな。
 
 あまり悩むような話ではなかろう。
 
 
 
 
 

オセロみたいに結果が変わるとか言うから、お前は人生が詰む

 
 論文をもう一度チェックし直したら1日が終わった。 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、基本的に修正点は
    多くありませんが
 
  ( ‥)問題はだよ、
    −□ この説明に割り当てる
      イラスト4枚のうち、
      2枚は生態を描くにしても
      2枚はどうするか? だな
      どうしたものかな?
 
 ある人が曰く、出来の良い子供は、自分が何を分かっていないか、それを推し量る精度が良い。
 
 ∧∧
( ‥)反対にお馬鹿な子供は
    分かった、分かった、
    こうだ、こうだ、
    と信じ込んで
    間違いを是正できない
 
  ( ‥)まあ、未来の
    −□ 俺様理論屋だな
      分かったしかなくて
      分からないがなく
      それゆえに
      間違いしか無い
 
 アリストテレスは常識と経験から緻密で正確な理論を打ち立てたのに、そのほとんど全部が間違いだった。このことから明らかなように、分かったは正しいとまるで関係ない。
 
 例えばある俺様理論屋は曰く、分岐学や系統解析はころころ変わるから信用できない。あれはオセロと同じだと。
 
 ∧∧
( ‥)実際には系統解析が
    ころころ変わるって
     嘘だよね
 
  (‥ )科学理論や
      恐竜の最新情報は
      3年5年でめまぐるしく
      変わるって書いた
      科学ライターもいたけど
      あれも間違いなんだよな
  
 
 というか、”そういうの間違いだよ、という論文”が出ているのが現実だ。物を知らなすぎる。
 
 当たり前なのだ。箱から10回引いた時、青玉4、赤玉6だったとする
 
 ∧∧
( ‥)たぶん、赤玉、青玉は
    半々ぐらいの割合じゃないか
    少なくとも、どちらかが
    極端に多いということは
    ないだろう、と
 
  (‥ )まあ、そういうこと
      なんだよね
 
 科学は現実のごくわずかな部分しか採取できない。科学が使えるデータは現実に対して無限小と言えるほどに少ない。そして当然、なんらかの偏りが生じうるが、極端な偏りが生じるわけもない。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、実際には
    ありうるんですけども
 
  ( ‥)だが、極端な偏りは
    −□ めったに生じないし、
      極端な偏り自体は
      極端な状態で起こるから
      偏りがあるからには
      予兆みたいなものが
      あるんだよね
 
 例えばクジラの進化がそうだ。クジラは牛やカバの仲間、つまり偶蹄類に近縁だ、ということでは古くから意見の一致が見られていたが、どの程度近いのかが分かっていなかった。
 
 化石から見ると偶蹄類から少し縁遠いらしい。
 
 ∧∧
( ‥)ところが内臓、ペニス
    などを見ると、どうも
    偶蹄類に相当近いらしい
 
  (‥ )さらに怪しげな状況が
      あるんだよね。
 
 クジラが偶蹄類にどの程度近いのか? それを決定できるはずのデータが、化石からは、まるで誰かが意図的に抜いたかのようにことごとく消えていて、比較のしようがない。
 
 ∧∧
(‥ )もちろん意図的にではなくて
\−   水中生活でクジラが失った
     器官にこそ
     重要な手がかりがあった
     でも退化消失した以上、
     比較ができない、
     そういうことなんですけど
 
  (‥ )さらに後、ふたつばかし
      理由があるんだよね
      化石データが歯に
      集中している、
      クジラが進化したであろう
      初期の時代の化石が
      丸っと抜けてるか、
      あるいはやはり
      重要な部分が軒並みない
      

 だから遺伝子、というよりもサイン配列という手がかりでクジラが偶蹄類に近いどころか、偶蹄類そのものだ、という結果が出た時も
 
 ∧∧
( ‥)そんな馬鹿な、と
    笑い飛ばせない
 
  (‥ )しかもさ、この時点で、
      かすかな化石の手がかりに
      暗示的なものが
      すでに幾つもあるんだよな
 
 偶蹄類的な特徴がほんのかすかにだが残っているクジラの足の化石

 わずかに偶蹄類的な耳の化石

 見た目は偶蹄類のものだが、大きさから考えるとこれは原始クジラのものじゃね? というかかとの骨
 
 
 ∧∧
(‥ )でっ、最終的には
\−   偶蹄類の特徴を
     はっきり持った原始クジラの
     化石が見つかるという
     展開でね
 
  (‥ )暗示も予兆もあってな
      あれは示唆的な事件で
      あったよな。
 
 サイン配列の話は発表当時、記事にしたけども、
 
 *今からもう14年前の記事=>Untitled Document
 
 ∧∧
( ‥)あなたにしてはかなり
    センセーショナルな論文に
    飛びついた事例ですよね
 
  ( ‥)下調べしてね、
    −□ サイン法の手堅さも
      さることながら
      あっ、これなら大丈夫だ
      そう踏んだのさ。
 
 大きく物事や理解が変わる時は科学の歴史において確かにある。だが、それは極端な偏りがある時に起こることだ。言い換えれば、激震が走る時、データを見るとそこには異様な偏りや歪みがあらかじめある、そう思ってよいだろう。
 
 *例えば箱から取り出した赤玉と青玉がほぼ同数なのだが、スポンジ的な素材の赤玉50、青玉62の中に、2つだけ鉄の入った黄色玉があった場合、
 
 んん???!!! 
 
 と思うだろう、という話。
 
 
 ∧∧
( ‥)それを考えると
    科学理論がころころ変わる
    というのは
 
  (‥ )あれはねえ、マスコミの
      センセーショナルな
      書き方に
      踊らされ過ぎだよね
 
 マスコミとしてはしょうがないのだ。彼らは、ずばり! なタイトルをつけなくてはいけないのだから。しかもいつもニュースがあるわけではない。彼らは今日、その日に釣り上げた素材で人の目を引く料理を作らねばならないのである。スパイスを過剰に使ってなんちゃらヌーボー風です、とかてきとーなことをすました顔で言わねばならん。
 
 おかしいというか、愚かしいことに、メディアリテラシーとか言ってる奴に限ってこういう安易な罠、センセーショナルな記事にまんまとはまる。
 
 例えばの話、ナショジオのニュースをソースにして記事や本を書いたりする。これではまるで馬鹿。料理から料理を作ってどうする? 
 
 こんなことをするから大量絶滅は周期的に起こる巨大隕石衝突とそれで誘発された大噴火どっかーんで起こるのだ、とか途方も無い勘違いや妄言を言い出す。こんなの活字や本に書いたら、あんた、真面目なライターとしてはもうお仕舞いだよ? どうするの?
 
 メディアリテラシーとか、そんな小難しいカタカナ言葉を使う前に考えるべきことがあるだろう。私たちは分かったつもりになったことしか認識できない。このことをもっと自覚するべきだ。
 
 ∧∧
(‥ )オセロみたいに結果が
\−   変わるって言うのもね
 
  (‥ )ころころ変わるのは
      そういうルールだから
      なんだけども、
      勝負は実力を反映する、
      そこが分かっておらんね
 
 科学理論や系統解析や分岐学がオセロみたいにころころ変わるだって? 
 
 お前はオセロも理解していない。ころころ変わるだけならオセロは乱数表と同じになっちまうだろうが、馬鹿かお前は。

 そんなんだから人生という勝負でも負けて詰むんだよ。自分を見てみろ。底辺をはいずり、己のまきちらした愚痴と不平と言い訳でどろどろに汚れた無様な姿を。友人たちに吹聴したお得意の夢や大望とやらはいったいどうなった?
 
 ∧∧
( ‥)あなたも底辺だけどね
 
  ( ‥)とはいえだな、
    −□ 自分の姿と境遇にまで
      嘘つくようになると、
      そのみじめさときたら
      絶望的なんでね。
      這いずり方には
      這いずり方があるものさ
 
 それに、絵を描いたり、文章を作る人間が自分に嘘をつくようでは、破滅的ではないか。あるいはそれとも、あえて膨大な甘ったるい嘘に自ら溺れて死ぬか。さあ、どっちを選ぶかね?
 
 
 

2013年11月17日日曜日

イッツ・ショータイム

 
 ある日、ある人が曰く、
 
 私のささやかな楽しみは、
 
 Amazonを見て、自分の好きな書籍を星1つにした人の書評を見ること。
 
 ∧∧
( ‥)ずいぶんおかしな趣味じゃね?
 
  ( ‥)ああ、でも少し分かるなあ
    −□
 
 例えば教科書を買おうとしてamazonへいき、購入してから、ふと星1つを見つけ、目を向けると
 
 ∧∧
(‥ )教科書だから難しくて
\−  読めません....なにこれ?
 
  (‥ )おもろいだろ?
 
 
 あるいはすでに購入した専門図書を何気なく見て、星1つ、なんだろうと思って読むと
 
 ∧∧
(‥ )図が少なくて分かりません
\−  ...いや、この本は図が
    いっぱいあったよね
 
  (‥ )こんなのはまだ良い方で、
      その本は俺も持ってるけど
      星1つの
      あんたが言ってるような
      台詞や場面はないよ、とか
      そういうすごい書評が
      あるよね
 
 どうも思い込みや勘違いで書評していることがうかがえるし、そういうあわてんぼさんな性格なせいか、あるいは、思い込みが激しかったり、ピント外れなことを言う性格だというべきか、
 
 そのせいなんだろう、リンクをたどると、他の書評もなんかおかしい。
 
 端的にいうと、脳の回線が一部でぼーんしてるっぽい。
 
 ∧∧
( ‥)あなたそれを見て、
    わー、すげーとか
    言ってるんだ
 
  ( ‥)あの感覚はあれだよね
      見世物小屋や
      フリークショーを
      見ているような感覚だよな
 
 ∧∧
( ‥)破廉恥な
 
  (‥ )人は破廉恥なものさ
 
 とはいえ、思うのだ。
 
 さる人が曰く、
 
 人が人生を削って書いた本に勘違いな書評を書いて、星1つを与え、自らの頭の出来を自覚しない。
 
 破廉恥なのはどちらなのかと。
 
 ∧∧
( ‥)彼らは彼らで
    人の人生に星1つを
    与えるつもりか? と
    反論するでしょう
 
  (‥ )人生を削って作った書籍
      それに勘違いで星1つを
      与えた人間は、
      確かに星1つの人生であり
      星1つの
      頭の出来だと思うが、
      そこんとこいかに?
 
 
 クジャクが尾羽を広げるがごとく、人間は書評とコメントで己の脳を大きく広げて誇示する。
 
 ∧∧
( ‥)大部分は普通だけども
    ゆがんだ尾羽を誇らしげに
     誇示するクジャクもいると
 
  (‥ )それを
      わー、すげーって見るのは
      そんなおかしな好奇心では
      ないと思わないかね?

 
 愚かな人生、それ自体がショータイム。
 
 
 
 

2013年11月16日土曜日

分母6万5000ではまだ足りぬ、ということなのか

 
 出版界は瓦解までカウントダウン
 
 =>hilihiliのhilihili: スリルとスリル
 
 ∧∧
(‥ )2011年10月4日に
\−  あなたが書いたことだね
 
  (‥ )そうだね、ほぼ2年前だね
      当時は電子書籍でかなりを
      食われると思っていたんだが
      というか、電子化という
      いわばサイボーグ化で
      合理化が進み、
      人員が整理される、
      端末はamazonなどに
      奪われるという見解だね
 
 一方、
 
 出版業界は版図の半分を失うが、こっちの半分は残る
 
 =>hilihiliのhilihili: 漫画共同体 ラノベ王朝 教科書ハン国
 
 ∧∧
(‥ )これは今年2013年の
\−  11月11日にあなたが言った
    言葉だよね。矛盾してね?
 
  (‥ )こちらはネットに客を
      奪われるという話だね
      半分失うのは
      帝国の瓦解であるし、
      半分残るのは連邦の
      存続でもあるよね
 
 片や電子化による合理化と人員整理、
 
 片やネットに客層を奪われた雑誌などの縮小、崩壊
 
 意味合いはずいぶん違うけども、半分失うことと半分を維持することは、壊滅であり存続だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)だから矛盾しない?
 
  ( ‥)とはいえ、あれだよな
    −□ 電子が思いのほか
      伸びなかったのは意外で
      あったよね
 
 2011年10月4日当時は気づかなかったけども、既存の書籍を電子化するには、出版社は電子化にあたっての契約書を別途作らなければいけない。
 
 ∧∧
( ‥)これから作る本はともかく、
    すでにある本を電子化し、
    さらに新しい契約書を作り
    そして送る。
    そんな事務作業の増大に
    耐える体力が今の出版界には
    ありません、と
 
  ( ‥)電子化するには
    −□ 人員削減どころか、
      人海戦術が必要だ、
      少なくとも電子化の
      過渡期にはそうだ、
      おおむね、そういう理解で
      良いのじゃないか、
      というのはすでに述べた話
 
 =>hilihiliのhilihili: 考えてみれば会社は最適化されている、おおむね
 
  しかし、本屋にある本の種類が少なければ客はこない。本を電子化してコンテンツを増やしようにも、客がこなければ採算に合わない。これでは同じ場所をぐるぐる回るだけでにっちもさっちもいかない。
 
 
 そんな状況で経済産業省が始めた「コンテンツ緊急電子化事業」略称・緊デジ。
 
 =>緊デジ:経産省コンテンツ緊急電子化事業特設サイト
 
 これは2012年の1年間で、国内の出版物6万冊を電子化する事業で、2013年の3月31日に終了。
 
 ∧∧
(‥ )最終的に64833冊を
\−  電子化、ですか
 
  (‥ )およそ6万5000冊
      リンク先で示された
      タイトルを集めた
      PDFファイルはさすがに
      重いなあ。9.6MBある。
 
 =>タイトル申請数と達成状況の最終確定値ならびにタイトルリストの公開 | ニュース,プレスリリース,出版社さまへ,制作会社さまへ,電書販売会社さまへ | 緊デジ
 
 ∧∧
( ‥)どう見ます?
    これで日本の電子書籍は
    本格的に成長を始めるの
    ですかね?
 
  ( ‥)んー、しかしだな
    −□ これでも
      足りないってのは...
      なんか分かるなあ
 
 例えばpdfファイルにおいて「ローマ」をキーワードに検索をかけると、15件しか出てこない。タイトルから判断すると、そのうち専門書らしいのは7件だけらしい。一方、ギリシャだと3件だが、ギリシアなら13件。少なくとも哲学入門や神話に関する本がある。だが古墳だと13件、積分だと10件だけ、モンゴルだと8件、地学が3件、アルキメデスは2件、三角関数は1件、系統は...、系統学の意味では「系統樹思考の世界」、これ1件のみ。マントルとなると0だ。
 
 ∧∧
(‥ )アメリカで検索すると、
\−  82ページひっかかってきて
    タイトル数は100ぐらい
    ですかねえ?
 
  (‥ )タイトルからすると
      真面目そうな本が多いのは
      好印象だけども、
      言い換えれば、
      アメリカをタイトルにする
      本が6万5000の中に
      100冊程度しかない
      これは印象的だよね
 
 ∧∧
( ‥)つまりですよ
 
  ( ‥)6万5000冊、
    −□ これだけそろえても
      専門書籍がまるでそろわん
      そういうことだよなあ
      専門書に近似の本も
      駄目ってことだ
 
 ∧∧
(‥ )ラノベは幾つか
\−  電子化されてるし
    売れさえすれば、
    電子化は成功なのですけど
 
  (‥ )でもそれだと有名タイトルが
      電子でも買えるからそれを
      買いましょうって話にしか
      ならないとも言えるな
 
 ∧∧
(‥ )どう見るべきでしょう?
\−
 
  (‥ )以上の状況は、言い換えれば
      もっと普通の何気ない本は
      大量にあるということだよね
      だから、
      購入数は少ないが数は多い
      そういうお客を狙えるから
      これで十分と見るべきか
      反対に
      このタイトルでは
      数は少ないが本を大量に買う
      熱心なお客を取りこぼすから
      不十分と見るべきか
 
 ともあれ、

 あらゆる個人の好みはあらゆる意味で固有であり、それぞれの好みは外見がいかに普通でも個人個人の閉ざされた狭い、マニアックなものだ、という見解をとれば
 
 ∧∧
( ‥)すべての本は、
    実は個々のお客に合う
    マニアックなものでしかない
    そう考えた場合
    6万5000における
    専門書の少なさは、実は
    個人にあった書籍の少なさを
    反映しているのかもしれない
 
 *個人の好みにあった本は、個人に専門化した専門書。これは例えばの話、先のpdfファイル6万5000冊の中から、あなたならどれを買う? 買うものが見つかりますか? という単純な問いでもある。
  
 だとしたら、これでは足りない、ということかもしれない
 
 
  ( ‥)新しい本は年間に
    −□ 何万冊も出るけども、
      これらが全部
      電子化されるとしても
      10年かけて数十万
      緊デジの10倍ってとこか
 
 ∧∧
( ‥)コンテンツは、数十万、
    100万の単位でなければ
    需要に応じきれない
    商売として成立しない、
    そういうことだとすると、
    電子書籍が本格的に
    離陸するには
    まだ助走が必要だと?
 
  ( ‥)かもしれないねえ
    −□ 離陸したら色々なことが
      出来るはずだけど、
      今のところ、まだ
      離陸できてはいない
      みたいだな
 
 離陸はいつかはできるが、今ではない、そういうことかもしれない。
 
 一方、ネットに客を取られた雑誌などの領域は浸食されっぱなしのようである。
 
 ∧∧
(‥ )コンテンツ産業って
\−  なんか不思議な挙動を
    示しますよね
    あっさり奪われる一方で
    膨大なコンテンツが無いと
    機能しきれない。
 
  (‥ )基本的に業界の未来は
      半分壊滅、
      半分存続、
      そう見て良いだろうけど
      なかなかね、この状況下
      生き残りの道を探るのは
      難儀なことよな。
 
 

脱旧式原発

 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )ありうるエネルギー源は
      石油か、原子力
      そしていずれも
      産業うんぬん以前に、
      防衛、国防、補給線
      これらの問題。
      だとすると必要なのは...
 
 脱原発ではなく、むしろ脱旧式原発
 
 ∧∧
(‥ )そういえば、以前は
\−   こんなことも
     書いていましたよね

=>hilihiliのhilihili: 明日の原子力産業
 
  (‥ )セラミックで被覆した
      ウラン燃料、
      冷却剤はヘリウム、
      崩壊熱を自然冷却で
      除去できるという新型
 
 ∧∧
(‥ )あれからもう、2年と半年が
\−   すぎました
 
  (‥ )仕事に追われ、
      自分の知識はあの時点で
      停止したままだけども
      このままじゃいかんよな
 
 ともあれ、脱原発が風力や太陽光発電で代用しよう、という夢物語、というかむしろ詐欺とワンセットになっている時点で、脱原発が非現実的な活動のための活動になっているのは否めない。
 
 *一応書いておくと、太陽光発電の電気を売るから、その推進のために税金なりなんなりを補助しろ、という商売は、それが政商と言われようがなんだろうが、別に悪いわけではない。単に高い電気を売りつけられて割りを食う人がいて、最終的にそういう商売はそっぽ向かれる、というだけの話であって、短期的にはやはり美味しい。当然、その美味しさに群がる人もいるわけで、それ自体は単に純粋に商売である。
 
 ∧∧
( ‥)さりとて、脱原発するから
    石油の確保のため
    シーレーン防衛を強化しよう
    とか、そういう話が展開する
    わけでもない
 
  ( ‥)現実を見ない人には
    −□ なにもできない、
      何も出来ない理想論は
      現実の前に屈服する
      それだけの話、
      簡単な話。
 
 親が僕らの結婚を許さないって言ってる。遠くの町へ駆け落ちしよう、といっている未成年、無職のたわ言と同じ。
 
 ∧∧
(‥ )原発の水素爆発と
\−  放射能漏れという現実を
    お前は無視するのか?
    と言われるでしょうけどね
 
  (‥ )そういう現実は、
      新型原発という現実の前に
      押しつぶされるけどな
 
 そうではなく、こういう時は、この風評被害という現実をお前は無視するか? せめてそう攻撃するべき。
 
 とはいえ、思いの力だけではどこにもいけぬ。事実、自分たちの人生がそうではなかったか? 
 
 
 

2013年11月15日金曜日

グレートパワーズ・ネックレス

 
 遠交近攻

 ∧∧
( ‥)古代中国で提案された
    戦略のことですよね
    近隣諸国には対抗し
    遠方の国とよしみを
    結ぶ
 
  (‥ )近隣とは国境を接する以上
      対立せざるをえない
      一方、遠方とは対立しない
      むしろ遠方によって近隣を
      背後から脅かしてもらおう
      だからよしみを結ぼう、
      交わろう、
      必然、合理的な考えよな
 
 当然、こちらから見た近隣は遠方にとっても近隣である。そして、遠方から見れば近隣はやはり敵であり、遠方から見たこちらはやはり遠方であって、近隣を背後から脅かしてくれる友邦国たりえる。
 
 列強
 
 英語ではGreat powers
 
 ∧∧
(‥ )現在の地球における
\−   列強は、
     米、日、中、露、独、仏、英
 
  (‥ )北半球をぐるりと一周する
      配置だよね。
 
 さながらネックレスのように。
 
 ∧∧
( ‥)遠交近攻からすれば
    これは、例えば
    米、中、独 、英
    VS
    日、露、仏
    なんですけども
 
  ( ‥)きれいなネックレスでは
    −□ ないんだよな。例えば、
      日本と中国とロシアは
      互いに近隣で、
      互いに国境問題を抱えて
      お互いに対立関係にある
 
 一方、日本はWW2の敗北でアメリカの勢力下に入れられてしまったから、アメリカとは友邦国の関係にある。一応は
 
 ∧∧
(‥ )でもアメリカの民主党政権は
\−   日本と敵対したり、
     中国寄りだったりしますよね
 
  (‥ )WW2の時の支配政党だし
      そういうこともあるのかな
      日本人だって、経験世代は
      アメリカに良い思いを
      抱いていないし、
      戦争から一世代しか
      経っていない議員が
      いるのはお互い様だしね
 
 日本とアメリカは所詮は隣国。仲が良いわけがない、とも言えるし、事実、戦争をしている。
 
 いくら友邦国でも、あるいはアメリカに支配されていても、時々、両国の本音なり、あるいは国の配置による必然的な態度があらわになる、そういうことなんだろう。
 
 *あるいは、ひょっとしたらアメリカの民主党は、自国がすでにアメリカ合衆国などではないこと、とっくの昔に世界帝国になっていることを自覚していないのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )フランスも、古くは
\−  オスマントルコと結んだり、
    かの国亡き後はロシアと
    結んだりしますしね
 
  (‥ )ハプスブルク家の全盛期、
      フランスは
      スペインとドイツに
      挟み撃ちにされたからね
      敵と戦うために異教徒とも
      連合する。
      遠交近攻は別に中国だけの
      専売特許でも文化でもない
      普遍的なものだ、
      そういうことだよね
 
 スペインの凋落後、フランスはドイツに対抗するためにロシアと結び、一方、島国のイギリスは対岸に敵勢力がやってこない限り、ドイツがフランスをたたくことをむしろ黙認する。ベルギーをドイツが占領することを許さない一方で、しかし、フランス海軍を破壊する。
 
 ∧∧
( ‥)一方、イギリスとアメリカは
    強い結びつきがあるけども
    近親憎悪もある
 
  (‥ )はたまた、
      アメリカとロシアは実は
      北極海やベーリング海峡を
      挟んで隣国なので
      日本も交えて、
      猛烈な敵同士でもある
      実際、互いに戦争している
      ややこしい話よな
 
 米、日、中、露、仏、独、英という配置も、単純にネックレスになっているとした場合でさえ、回転すると組み合わせの顔ぶれが変わるし、ある意味、それぞれの諸国における外交のぶれってこういうことか? と思えることもある。
 
 ∧∧
( ‥)そしてまた、
    日、中、露が隣国
    米、日、露が隣国という
    複雑な面もある
 
  ( ‥)なかなかね、
    −□ さて、どうなりますかね
 
 例えばオバマ大統領率いるアメリカ民主党政権が、このままの姿勢でいたら、日、中の対立はどうなるか?
 
 ∧∧
( ‥)手をこまねいていたら
    ほーら、
    ロシアのプーチンさん
    出てくるしね
 
  ( ‥)アメリカからすれば
    −□ 面白くないだろうけど
      身から出た錆だとも
      言えるよな、
      軍部は政権の運営を
      どう考えているんだろうね
 
 あるいは中国が混乱して分裂したらどうなるか?
 
 ∧∧
( ‥)例えばチベットやウイグルで
    内乱が起きたりしたら
    どうなるか?
 
  (‥ )近隣諸国からすれば
      最近の中国の拡大姿勢は
      ちょっときな臭いからね
      状況次第では
      平和維持部隊として
      駐留させて、
      緩衝国家として独立させて
      しまうかもしれないよね
      あわよくば、
      南方の大里もな
 
 あるいは、中国が南北に分裂したら?
 
 ∧∧
(‥ )北中国さんは日本やロシアと
\−  国境を接するから、
    遠交近攻、
    お互いに仲悪い、
    ということになるの
    ですかね?
 
  (‥ )南中国が北と対立するなら
      日本とかと友好国だ、
      ということになるのかな?
      実際、南は日本企業も
      多いよなあ
 
 ∧∧
( ‥)分裂って言っても、
    中国さん大きいから
    分裂してもそれぞれは
    大国だよね?
    どうなるのですかねえ
 
  ( ‥)どうなるかねえ?
    −□ 中国って歴史を見てると
      後になるほど分裂期間が
      短くなっていくように
      見えるのだけども
      これは技術や統治機構の
      進歩のせいなのかな?
 
 さてもさても、未来は予測しがたい。とはいえ、色々物の見方が大きく変わる局面がくるんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  (‥ )ウイグルやチベットで
      争乱が起こる、
      国の力関係が変わる
      その時、
      中国政府が何をしたか?
      とか、そういう話が
      わっと出てきたら、
      これまでの世界観や
      道徳観がほぼ180度
      変わっちゃうだろ?
 
 発展した中国が対外進出、海洋への進出を積極的に押し進めた時、日本や近隣諸国で防衛や国防の見方がまるで変化してしまったように、それ以上にもっと色々な認識が変わりうる。
 
 ジュンガル帝国に清朝中国が何をしたのか? とか、そういうことがもっと注目される日もくるんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )日本も過去の敗戦で
\−  大きく考え方が
    変わったからね。
    また変わるのだろうね
 
  (‥ )人はその都度、その都度、
      必要な服をまとうように
      思想や道徳を着るのだ
      平和と知恵こそが
      普遍の真理と信じた
      人間は、
      日本やアメリカの悪口を
      言っていれば良い、
      そう信じた人々には
      堪え難い拷問と
      審問の季節がやってくる
      そういうことだろうね
 
 別に物理的な暴力をふるわれるわけではない。時代の変化についていけないというのは意外と、特に頭でっかちの知識人には拷問に等しい。
 
 しかしそれもこれも自己責任なのだ。真理に安住したのは本人の選択だ。しかし、真理に安住すると、いざという時に服を着替えることができなくなる。まるで生皮をはがされるような恐怖と痛みに、知識人や文化人は絶叫するんだろう。いや、もうしているのか?
 
 
 あるいはそれとも、恥知らずに衣装を変えるのか、さて、どうなることやら。
      
 ∧∧
( ‥)時間と現実は容赦ないですね
 
  (‥ )時間はどんなものも
      腐食していく
      強烈な酸のようなもの
      そういうことだね


 

2013年11月14日木曜日

摩耗世界

 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)歯の摩耗速度が大きくて
    ‐□ 寿命が制限されてた
      という話が出てきた
 
 ∧∧
( ‥)現生種よりも短い?
 
  ( ‥)資料に目を通した限りでは
    ‐□ どうもそうらしい
      単純に見ると顕著に
      短くなってる
 
 ∧∧
( ‥)絶滅の原因はそれですか?
 
  ( ‥)寿命が短くなること
    ‐□ それ自体は問題ないはず
       なのだけども、
       この上でさらに
       人類の狩猟があると
       影響があるのかね?
 
 いや、どうだろう。
 
 寿命が短く制限されていても、その分、子供を残し、子供が繁殖するまで生存する率が死亡率と釣り合えば問題ない。個体群は維持される。
 
 ∧∧
( ‥)そこに人類が
    新たな捕食者として現れる。
    それで死亡率が増加したら
    何らかの形で生存率なり、
    子供の数を増やすなりする。
    それが出来なければ
    長期的に数を減らして
    絶滅へと至る。
    子孫を残す数と損耗率
    とでも言えばいいですか
    それだけが重要で、
    言い換えれば
    寿命の制限は絶滅に
    影響を及ぼさない、
    そう考えることもできますね
   
 
  ( ‥)確かに、見た限りでは
    ‐□ 寿命の制限と
      絶滅を関連づけた人は
      いないみたいだなあ
      もう少しリサーチしないと
      分からんけど…
      今のところ見た事ないね。
 
 ∧∧
( ‥)でも、影響があるような
    気にもなりますよね
    どうなんでしょうね
 
  (‥ )どう考える
      べきなんだろうねえ?
 
 色々アイデアは浮かぶが、さて、どうだろうか。
 
  

2013年11月13日水曜日

半額弁当を食っていると貧乏に拍車がかかる:予測

 
 貧乏人は半額弁当でも食べてろ
 
 ∧∧
( ‥)よく聞く台詞だけど
    実際のところ、
    半額になった弁当でも
    自炊より高く、そして
    量が少ない
 
  (‥ )肉と米の量と金額からして
      ざっくり言って高額だし
      量も少ない、
      あれでは足りん。
 
 半額弁当なんか食べているから貧乏なんだよ
 
 と、言う方がむしろ正解。
 
 ∧∧
(‥ )でも疲れて帰ってくると
\‐   自炊する余力はなく、
     スーパーも閉まっている
 
  (‥ )開いていても余力が
      なければスーパーの
      お惣菜を半額で買うからね
 
 遅くまでやっている閉店間際のスーパーや、あるいは11時以降のコンビニに来るお客はそんな感じだ。半額の寿司詰めを買っていく肉体労働者、半額弁当とビールを買い物かごに入れてレジに並ぶOL。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そうでない人も
    いますよねえ
 
  (‥ )単に生活能力が無い人な
      月30万円ぐらいの
      収入があるのならともかく
      20万程度、
      あるいはそれ以下で
      自炊しないとなるとねえ
      食費が異様に膨らむからね
      ただでさえ少ない収入が
      どんどん目減りしてしまう
 
 半額弁当は貧乏人のアイテムというよりも、貧乏の元凶というべきなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )外食、カップラーメン、牛丼
\‐  マクドナルド、ドトール、etc
  
  (‥ )月収20万以上いかない
      人間がこういうものを
      頻繁に利用するのは
      自殺行為だよ
 
 プア充、という言葉もあるらしい。収入が少なくてもいいから牛丼などおいしいものを食べて充実しよう、という言葉。これを、ささやかな幸せ、と受け取る人もいれば、選択肢無しの牛丼暮らしはむしろ地獄ではないか? と指摘する人もいる。
  
 ∧∧
( ‥)でも、あなたからすれば
    牛丼なんていう高級食を
    三食食べるなどという
    贅沢をするから貧乏なのだと
 
  (‥ )三食牛丼なんて、
      どこの王侯貴族ですか
      そんなことしてたら
      破産ですよ、破産
 
 *仮に牛丼を400グラムだとする。これが300円だとする。肉だけでなくご飯部分を含めた状態で100グラムあたり133円ということになる。これ、スーパーで売られている牛豚ひき肉とほぼ同じ値段だ。
 
 ∧∧
( ‥)純粋な牛肉と比べろよ、
    と言われそうですけどね
 
  (‥ )どっちもタンパク質
      じゃねーかよ
      どっちも脂身入ってるけど
      豚と牛、差別はいかんよ
      そんなえり好みを
      している場合じゃねーだろ
 
 
 そのえり好みを無くせば、ご飯+肉、この体積と同等の”肉”が手に入る。別売りの米を炊けば、ほぼ同じ値段でどれだけ量が増えるか。
 
 牛丼は...我慢がならぬくらい高い。
 
 ∧∧
(‥ )働いている人は
\‐  低賃金ですけどね
 
  (‥ )そりゃあここから
      店舗の維持費、家賃、
      人件費、ガス光熱費、
      税金、仕入れに使うお金
      もろもろ出すわけだからね
      節約するのは当たり前さね
 
 節約していないのは、食べてる人間だけだ。
 
 それを考えると、牛丼を食べるプア充というのは、いかがなものか。
 
 *ただ、確かにこういう高級食を食べるのを楽しみにする、という意味で受け取れば、プアだけど充実している、というのは正しい。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、それに牛丼はどうかは
    分からないけども、
    スーパーのお惣菜とかは
    食べると太りますしね
 
  ( ‥)あれも売るからには
      安い素材で膨らませて
      いるからな、
      炭水化物と油が多い。
 
 あれをおかずにご飯を食べれば…、油漬けの炭水化物で炭水化物を食っているようなもので、そりゃあ太る。ハンバーグとかそういう肉製品も、実際には肉のふりかけみたいなもんだと考えた方がいいんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )一応、ハンバーグや
\‐  肉団子だと、
    主成分は肉なんだけどね
 
  (‥ )タマネギとか、
      肉以外の具で膨らませて
      いる割合もあるから
      主成分が肉でも
      楽観はできないぞ。
      それにどのみち
      加工品だから高くて少ない
      あんなの食って節約して
      いるつもりだと、
      太る割には力が出なくなる
 
 貧乏人は半額弁当を食ってろ、これを聞いて
 
 畜生ー!
 
 と思うのか
 
 貧乏人が弁当食ってちゃ駄目だよ、オロオロ…
 
 という風に危機感を覚えるか、さて、人々の受け取り方はどちらだろうか。
 
      
 ∧∧
( ‥)半額弁当とお惣菜をやめれば
    貧乏でなくなる、
    というわけではないけども
 
   (‥ )半額弁当と総菜は
       貧乏に拍車をかける
       これは事実だからね
       無視は良くないな
 
 
     

ねえ、もう地獄にいるのかもしれないよ?

 
 2011年、その子は滞在していたドイツで震災のニュースを聞いた。それはまるで日本中が津波で壊滅したかのような、煽るような内容であったという。
 
 ∧∧
( ‥)なんででしょうね?
 
  ( ‥)さーねー
 
 ただ、ふと思った。
 
 ドイツではナチスに自由を奪われた経験から、子供の頃から自分で考える訓練を受けているのです。すばらしいことです。
 
 ああ、なるほどね。自分で考えるという自己責任の名目で、仕事がてきとーになっちゃったんだ。そりゃあ嘘も煽りも手加減無しにするよなあ。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、仮にそうだとしても
    日本のメディアも大概
    ですけどもね
 
  (‥ )世界のメディアはどこも
      くるくるぱーだって
      ことさ。
      なんたって、同じ人間
      なんだからな。
      出来が良いわけがない。
 
 同じ馬鹿な人間だから、白人が世界征服できたのは白人が優秀だから、とか、そういう超絶的な勘違いを平気で言ってしまうのだ。
 
 そりゃあ当たり前である。日本人だって、日本が偉大なのは国家としての連続性が、とか言い出すわけで、これは当たり前なのだ。
 
 そして、自分の出来が人類の平均なのかと思うと、暗澹たる気持ちになってしまう。これ、当然。
 
 ∧∧
(‥ )アメリカ人は反骨精神が
\‐  あるから、
    リーダーでも認められるには
    ロジカルシンキングで
    皆を説得する必要があるのです
    これはすばらしいことで….
 
  (‥ )素直にほめないから
      何世紀も前にゴミ箱行きに
      なった馬鹿理論に
      すがりつかねばいけない
      無様なものよな
      賞賛する前にだな
      これは涙を流して
      弔うべき悲劇だよ
 
 ∧∧
(‥ )どれも悪いことじゃ
\‐   ないんですけどね
 
  (‥ )悪い事じゃないさ
      それで万事うまく行く
      そう思うのが
      いかんだけの話でね
 
 ∧∧
(‥ )そもそも、これらの話が
\‐  どの程度事実なのか?
    という問題もありますけどね
 
  (‥ )半分でも事実だったら
      悲惨じゃねーか?

 
 
 

2013年11月12日火曜日

クラスターの上へ飛び上がれ

 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうねえ
 
 韓非子の言っていることとは、
 
 いくら論理的だ、とあなたが言っていてもその論理には間違いがあるし、たとえ論理的に正しいことでも現実的でないと意味ないから。ロジカルシンキングとか言ってる奴は死んでいいよ。
 
  (‥ )ひとつにはこういうこと
      だと思うのだけどな
 
 ∧∧
(‥ )でも2000年以上の
\‐   歳月が流れても
     ロジカルシンキングですか
 
  (‥ )本がいかに
      読まれていないか
      それがよく分かるよね
 
 あるいはこう言えばいい? 
 
 本というものが、いかに格差を作り出してきたことか。
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、ロジカルシンキングの
    本を売るのも、書かせるのも
    出版界だよね?
 
  (‥ )そりゃあ売れるからね

 だからこう言えばいい?
 
 AグループにはAグループ用の、BグループにはBグループ用の、CグループにはCグループ用の本がちゃんと用意されてございます。
 
 ∧∧
( ‥)そして例えばA、B、C、
    それぞれの人々は自分の
    集合から外に出た事が
    ないのであると
    互いの知識は互いに
    浸透したこともないのだと
 
  ( ‥)考えてやったわけじゃなく
    ‐□ 売れる本をそれぞれ
      個別に作ってきただけ
      なんだけどね
 
 しかしこれが、2000年以上の時が経過しても、埋まる事の無い断絶を維持している。
 
 ∧∧
(‥ )でも、当たり前と言えば
\‐   当たり前ですか
     個人HP全盛の時代、
     絵師の皆さんが作る
     リンクと網目は
     個々の集合、あるいは
     クラスターに分かれて
     ましたからね
 
  (‥ )リンクを辿るとおもろいの
      だよね
      萌えの絵を描く人の
      リンクを辿るとそこから
      出られないし、
      しかも小さな女の子系とか
      巨乳のお姉ちゃん系とか
      あるいはファンタジー、
      あるいはリアル、
      あるいは可愛い系、
      あるいは絵本系、
      あるいは色使い、
      三頭身、八頭身、
      コントラストの有様、
      絵の特徴、
      それぞれ分かれててな
 
 己の好みにそって絵を描き、好みにそってリンクを張るのだから、それは当然。
 
 確かに、集合やまとまりの境界線にいる人のHPは他のジャンルにもリンクを張っている。だから出口があるにはあるんだが、アート系の絵のリンクにたまたま入り込むと、こんどはそこから出られなくなるし、ホラー系のリンクに入ると、やはり出られずグルグル回るはめに。
  
 ∧∧
( ‥)本も結局はそういうこと
    なんですよね
 
  ( ‥)書店の良いところは、
    ‐□ ネットやamazonでは
      どうしても逃れられない
      こういう狭い視点の呪縛、
      本を読むだけでは
      突破できない、
      クラスターの呪縛から
      飛び上がって、
      本と知識と情報が作り出す
      ”リンクの俯瞰”
      ”クラスターの俯瞰”を
      見ることができる。
      そこにあるんだけども
 
 まあ、その利点も、巨大書店でないと実現出来ないので、書店の多くが消えるのは当然ではある。そもそもamazon出現以前から町の書店は順次消えていたわけだし。
 
 そして、若者は本を読め、としばしば大学の教官が言うのもこういうことなんだろう。ロジカルシンキングなんて2000年以上前に駄目だしされてるよ? これを知るか知らないか、どちらが幸せかはともかく、知る知らないの違いは大きい。

 そしてそれを知るのは大学なり学校を出てからでは遅いし、そもそも忙しいだけに難しい。若く体力がある時間に知識を俯瞰せよ、というのは、そんな的外れな訓戒ではないだろう。
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 教科書ハン国の続き
 
 
 ちなみに
  
 ∧∧
(‥ )あなた自身は
\‐   そういう訓戒に対して、
     知るか馬鹿、
     とか平気で言ったり
      するくせに
 
  (‥ )推奨している本が
      くだらねーと
      言ってるだけさ
      
 特に文学は、いただけねえ。神経細い連中の、ただの病んだ作り話だろ? あれは
 
 ∧∧
(‥ )病んでるから駄目
\‐  というわけでもないですが
 
  (‥ )病んでるのは問題ない
      推奨するな、と
      言ってるのよ
 
 人間の心を解剖したい、とかいうのならともかく、そんなもの俯瞰してどうする。
      
 

教科書ハン国

 
 人が曰く、読書の目的は話題になるトリビアを知ることであるから、ネットがある現在、読書も本も無意味である。出版界に未来はないと。
 
 ∧∧
( ‥)なぜこれを言う彼は
    教科書も本であることを
    失念しているのであろうか
 
  ( ‥)まあ、教科書を読むのは
    ‐□ 授業や予習、復習であって
      読書とは言わないからな
 
 あるいは、文学を読む事、読書感想文に値する本を読んで報告書を書く事が読書感想文である、という循環論法的な訳分からん課題をやらされたことが原因なのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)こういう課題を強制された
    後では、もはや
    教科書を読むことは
    読書ではなくなる
    そればかりか読書自体が
    否定すべき悪になる
    そんなとこですかね
 
  ( ‥)そして人間は
    ‐□ 本を読む動物ではない
      実際、クラスのことを
      思い出せば
      本を読んでる奴なんて
      ごくわずかだしね
 
 うんざりする教科書。やりたくもない授業。強制される読書感想文という退屈な課題。自分には色々な意味で訳が分からない本を読む一部のクラスメート。それは難しいのかもしれないし、変態的なのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、大概の人にとって
\‐   本というのは
     悪いイメージしかない
     のかもしれない
 
  (‥ )冒頭の言葉も
      そういう視点で理解すべき
      だと思うよ。
      彼にとっては話題作りと
      暇つぶしと気晴らしに
      手に出来る雑誌が
      本の全てであった、
      そういうことじゃね?
 
 そういう世界観なら、それが丸ごとネットに置き換わりそうな現在の状況を見れば、出版界に未来があるはずがない、そう思うのは当たり前だろう。
 
 だがしかし、本というのは格差を作るアイテムだ。そうである限り、それに気づく人がいる限り、本はそのままであり、出版界という連邦は雑誌領域を失っても存続することになる。
 
 もちろん、本が格差を作るアイテムであることを否定する人も多い。
 
 ∧∧
( ‥)本が格差を作る、
    つまり、
    この本を読むあなたは
    読まない人と差を作る
    ことができます
    そういうことですよね
 
  (‥ )極めて商売的だろ?
      極めてインチキ臭い
      セールストークだけどね
      というか、
      ほぼインチキだがな
 
 実際、ある人が曰く、本を読むとさ、知識や知恵がつくっていうけどさ、今時の新書なんて、ネット記事のぱくりみたいなもんじゃん
 
 ∧∧
( ‥)正しい主張ですよね
 
  ( ‥)うん、正しいよ
    ‐□ 新書に限らん、
      社会人とやらが読む
      ビジネス本なんか
      ほとんどそうだろ
 
 この本を読むあなたは読まない人よりも一歩先にいけます。社会人という競争の中で、なんとかライバルと差をつけたい。この手の意識高い系の人間を、こういう胡散臭いセールストークで誘惑する。
 
 外法
 
 ∧∧
( ‥)これに嫌悪感を持つ人が
    いるのは….
    当然ですよねえ
 
  (‥ )そりゃあ当然さ、
      ただな、
      嫌悪感を持つことと
      現実の判断は別だよ
 
 嫌悪感を持つのは当然かもしれないが、
 
 だから俺は本を読む必要はないし、
 
 だから本を読んでも他人と差はつかないに違いない、
 
 と言い訳するのは正しくない。
 
 ∧∧
( ‥)言い訳ね
 
  (‥ )言い訳だろ?
      最低限あれだ、
      出来の悪い新書を批判して
      本全体を否定できた気に
      なっているとしたら
      それは彼自身が、私は
      出来の悪い新書以上の本を
      読んだ事がございません、
      読む能力も持っておりません
      そういうことだからね
 
 大雑把に言ってしまえばである。出来の悪い新書以上の本を読んだ事がないのなら、必要な書類だって読めなくなる。だったら、もう自分には未来がない、と考えるべきだ。
 
 いや、あるいは未来がないとすでに分かっているから、悟ったような否定を述べているというべきか。

 
 ∧∧
(‥ )もちろん、経営者として
\‐   起業家として
     まともな本を読んだ事も
     ないまま
     のし上がれる
     可能性もあるんですけどね
 
  (‥ )そりゃあね、
      ギャングや盗賊上がりでも
      村を占拠し、
      町を占領し、
      近隣を征服して
      国を作ることが
      出来るからね
 
 とはいえ、そんな極端な例でも結局は統治するための法律や官僚が必要になり、そのためには”出来の悪い新書以上の本をちゃんと読める能力のある人間”を雇用して、しかるべき地位につけ、厚遇しなければならない。
 
 ∧∧
( ‥)自分自身は
    本を読めなくてもいいけど、
    必要な本や書類を読める人間を
    ちゃんと嗅ぎ分けなくては
    ならないのだと
 
  (‥ )そういう人間がだよ?
      出来の悪い新書が
      どーしたこーしたなんて
      ぐだぐだ言い訳するかよ
 
 俺、武力はあるけど、文字は読めないんだよね。でも、聞いた限りでは彼は法学者として著名だよね? 読んでもらったけど、なんかいい感じじゃん。彼の能力ってどうなの? 俺の国の事務作業を任せられる能力ある? うちで働いてよって言ったら、来てくれるかな? 幾らぐらいかね?
 
 ∧∧
( ‥)まあ、そう聞いてくるだろうね
 
  ( ‥)統治とか経営ってのは
    ‐□ どうしてもそうだからね
      今の日本だって、
      国の意思は選出された
      議員だけども、
      国の運営の事務作業は
      上位成績を納めた
      官僚たちだよな
 
 見方を変えればだ、
 
 読書の目的はトリビアを得る事
 
 今時の新書は所詮、ネットのぱくりじゃん、本なんか読む必要なし
 
 これらの発言は、やばくね?
 
 ∧∧
( ‥)というか、発言者の
    皆さんの立ち位置が
    分かりますよ、と
 
  (‥ )敗者だべ
 
 考えてみれば、私たちが一番読んでいる本は、漫画とラノベと、しかしそれ以上に教科書ではなかったか? 
 
 そもそも、それに対する読解力と読書量と読み込みの差で私たち自身の、今の立ち位置があるのではなかったか?
 
 その運命の分かれ道はいつだったか?
 
 それは小学校とかあるいは中学校ではなかったか?
 
 そこから先を思い返してみよう、自分の立ち位置と人生はどうであったか?
 
 ∧∧
( ‥)敗者だと
 
  ( ‥)書類。これを読むのも
    ‐□ 読解力の差でな
 
 読解力と読む能力がなければ書類を処理することなどできない。
 
 この能力がなくてもなお、切り抜いていくのならば人を見極める力を持たなければならない。
 
 いずれにせよ、そういう能力を持つ人間が、トリビアだの、駄目な新書があるから必要ないだの、そんなことを言うのか? あるいは以上で引用したような文脈で言うのか? という話。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、言っても問題なく
\‐   出世できる立ち位置も
     あるんですけどね
 
  (‥ )本業はすっかり外注して
      しまって、
      下請けを虐げて
      点数つけるだけの
      ぶくぶく太った
      死に損ないの大企業で
      家畜みたいな人生を送る
      連中とかな。
      まあ、勝ち組ではあるよね
      精神を病むけどな
 
 
 とはいえ、人生というのは小学校とか中学校の時点でほぼ決まっているようなもんである。そして、勝者が数十万文字の書類を見終わった後で、息抜きに漫画やラノベを読むのと、敗者が数千文字のネット記事を読んで、やっぱ本なんか必要ないじゃん、と息抜きしているのとは、同列には扱えない。
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 漫画共同体 ラノベ王朝 教科書ハン国の続き
 
 
 ところで
 
 ∧∧
(‥ )ところで、ビジネス書って
\‐   連邦のどこに
     あるのでしょうね
 
  (‥ )体裁は教科書だけど
      全部ではないにせよ、
      中身はラノベっていうか
      悪い意味でのラノベだよな
 
 多分、教科書ハン国とラノベ王朝の中間あたりに、べにょーっと広がっている感じ。
 
 ∧∧
( ‥)お客は?
 
  (‥ )読書はしたことないが
      社会での必要性に
      せまられて慌てて
      読んでます
 
 ∧∧
(‥ )馬鹿にするな! 
\‐   みんな仕事の合間に
     頑張って読んでるんだって
     怒りますよ?
 
  (‥ )いや、だからな
      努力するんだったら
      もっと前からしろよ
      という話よ。
 
 それを聞いて、じゃーやーめた、と放り出すのか、馬鹿にするな! とぐるぐると同じところを回るのか、ほら読んでも無駄じゃん、と冷笑して、たわいもない活字でトリビアするのか、あるいは読んだけど、これは、その、全部が全部駄目とは言わないが…と頭を抱えつつもわずかな成果を読み取るのか、それとも、これは普通に大丈夫な本です、そうきちんと見極められるのか、あるいは、泥縄も糧である! と見据えるのか、それは個人個人の力量なんだろう。
 
 
    

2013年11月11日月曜日

前線と、焼けただれた雲と、いて座の金星と

 
 夕方、一仕事を終えて、散歩にいこうとすると雨が降ってきた
 
 ∧∧
(‥ )雨量情報を見ると、
\‐  北から来た雲で、
    すぐに止みそうですね
 
  (‥ )なんかあれだな、
      神奈川から東京、千葉
      さらに東の沖合まで
      のびている雨雲
      みたいだね
 
 南北に狭く、東西に長く伸びていて、北からやってきて南へ抜ける雲らしい。予報では弱い前線が関東を通過、とかいっていたけども、これがそれだろうか?
 
 ∧∧ 雨上がり〜
( ‥)
 ‐( ‥)では少し散歩へ
 
 11月11日。すでに昼は短くなり、太陽の南中高度もとっくの昔に45度を切っている。まるで風は冬のようで、16時を少し回った時点で西を見ると、南へ抜けていく厚い雲と北に広がった青空が目に入った。











   反対に東の雲は千葉まで
 ∧∧ 続いているのですね
(‥ )
 ‐( ‥)ローラーのように
     空を南へ動いて、
     掃くように空を青く、
     黒くしていく
     みたいだな
 
 東に目をやると、南へ動く雲の最後尾はわき上がり、
 












 
 落日の時間になって西を見れば、雲を透かして、真っ赤に焼けたような夕日が見えた
 





*画像は、やや暗い、あるいはコントラストが弱いせいなのか、blogにアップすると本来よりも画質が荒くなるようである。
 
 ともあれ、帰り際に空を眺めると低い高度に金星がぎらついていた。
 
   空がきれいになったせいか
 ∧∧ 金星がきれいですね
( ‥)
 ‐( ‥)ああ。しかも
     ひさしぶりに
     周りの星々と一緒に
     見えるねえ。
 
 星からすると金星は今、いて座にあることが見て取れた。南斗六星、北の北斗七星と対になる南の小さなひしゃく様に並んだ星々、それがギリシャ神話のいて座、ひいてはメソポタミア神話の異形存在パビルサグ。
 
       *
 ∧∧
( ‥)金星は、ちょうど
    ひしゃくの柄の付け根に
    ありますね
 
  ( ‥)ひと月前はさそり座の
      西にあったからなあ、
      動いたもんだねえ
 
 直角定規で見た限り、本日夕刻の金星は、いて座シグマ星ヌンキから6度48分あまりの位置にある。
 
 今夜は冬型の気圧配置だそうだ。空はきれいだが、その分、寒くなってきた。
 
 


漫画共同体 ラノベ王朝 教科書ハン国

 
  ( ‥)電波マーン 電波マーン♪
  
 ∧∧
( ‥)みんなのヒーロー
    電波マ〜ン
 
   ( ‥)えっ?! 
       死刑にしろと??
 
 ∧∧
( ‥)電波の指令だ電波マ〜ン♪
 
   ( ‥)なんと?
       あの男が犯人??
 
 ∧∧
( ‥)...なんすかね、この冤罪臭
 
 
 さて
 
 hilihiliのhilihili: 連邦内部におけるあなたの出身地が分かりますの続き
 
 
 ∧∧
(‥ )色々なニーズに特化して
\‐  小さな会社がせめぎあう
    そんな出版界は、
    さながら連邦国家
 
  (‥ )テレビや新聞は、
      もっと巨大で画一的で
      自由がなくて、
      格差があって、
      組合的で、
      シンジケート的って
      感じかな?
 
 テレビと新聞が巨大な帝国同盟なら、出版界は独立国家連邦
 
 ∧∧
( ‥)あなたは、
    雑誌やエロは
    ネットに食われて、
    この先、生き残る本は
    ラノベ、漫画、教科書だと
    考えていますよね
 
  ( ‥)というかだね、
    ‐□ これ以外の本を
      人間は読まないんだよ
 
 ある人が曰く、昔、ある作家が、クラスの誰もが読めるのがラノベだと言った。だが、今のラノベはまるでクラスの数人だけが読むように作られているようだと。
 
 ∧∧
( ‥)萌えやハーレムに
    特化していることを
    揶揄しているのかも
 
  (‥ )その意味では
      正しい指摘なのかもね
      狭い市場に特化して
      閉ざされていると
 
 だが、見方を変えればである。そもそもいくら軽い読み物でも、人間が教科書以外の本を、それも自発的に読むのか? という問題がある。
 
 というか、読んでたっけ?
 
 ∧∧
( ‥)クラスの数人しか本を
    読まないのなら、
    ラノベは必然的に、
    その数人のために特化する
 
  (‥ )だいたい、
      みんなが本を読むのなら
      特化自体、
      起こるわけがない
 
 もしもみんなが本を読むのなら、それはテレビ番組のようなものになる、

 ∧∧
( ‥)もっと画一的で自由のない
    ありきたりなもの
    になっていただろう
 
  ( ‥)皆が本を読むなど
    ‐□ 片腹痛い。
 
 よーく自分のやってきたことを思い出してみよう。強制される教科書以外に本を読んだか? 
 
 そうじゃないとしたら、我々の出版と本に関する理解は、そもそもトンチンカンではないのか?
 
 
 あるいは、
 
 例えばある人が、箇条書きにすると次のように曰く
 
:読書の動機は暇つぶし
:本を読んでトリビアな情報を得るのが読書
:だがいまや、トリビアはネットでただで得られる時代
:つまり、紙 vs 電子書籍、ではない
:今あるのは、有料の紙と電子書籍 vs 無料の情報 という構図
:有料の情報を読むのは重度のオタクか専門家のみ
:つまり、紙の本にも電子書籍にも顧客はおらず、未来はない
:ゆえに既存の出版社や書店は座して死を待つのみ
 
 ∧∧
(‥ )この意見、言ってる事
\‐  それ自体は正しいのですよね
 
  (‥ )ただ、これはだな
      結果的に、
      今までと同じですよ、
      ということ言っている
      だけなんだよね
 
 ”雑誌の需要はもうありませんよ”という点以外は、今までもこれからも同じだ。
 
 ∧∧
( ‥)雑誌に未来はない。
    この人は、だから、
    出版界はおしまいだ、
    と言っているわけですが
 
  (‥ )だからこそ
      出版界は
      生き残るというわけさ。
 
 別に出版界は雑誌だけで構成されているわけではない。
 
 版図の半分を失う。だから連邦はお仕舞いだ、と見るか、ああ、こっちの半分は残るんだ、そう見るか。
 
 ∧∧
(‥ )確かにこの人が言っている
\‐  ように、出版界が大きな
    金づるを失うのは
    確かなんですよね
 
  (‥ )tumblrとか見れば分かる。
      雑誌は、
      少なくとも既存の雑誌の
      多くは危機的な状況に
      なるだろうね。
      そしてそこに寄稿していた
      ライターも
      ほぼお仕舞いと見るべき
      だろうなあ。
 
 ネットの時代に、tumblrの時代に雑誌とな??
 
 これを踏まえると今後の進展は、最低限、状況の悪化がかなり過酷ではないか? と考えることはできる。
 
 どのぐらい過酷かというと、会社がそれに耐えられずに人員整理を行い、正社員がフリーになり、そして収入の減少に耐えられない者から消えていく。そのぐらいに過酷ではなかろうか? 当て推量でしかないが。
 
 ∧∧
( ‥)でも? 仮にこの
    当て推量が当たっても、
    言い換えれば
    クラスの数人はやはり
    本を読むはずだと
 
  (‥ )というか、もともと
      そうなんだよな。
 
 考えてみればである、人類最古の物語、粘土板に記されたギルガメッシュ叙事詩は、冒険物語であって、
 
  (‥ )あれ、ラノベだろ?
      それもどっちかというと
      腐女子向けだべ
 
 ∧∧
( ‥)腐女子向けかは
    知りませんが、
    ヒロインがいないこと
    ギルガメッシュと
    エンキドウ、
    この二人の男の
    やや過剰なまでの
    熱い友情を描いているのは
    事実ですけどね
 
 神の血を引く暴君ギルガメッシュ。対ギルガメッシュ用に粘土から錬成され、放たれた獣人エンキドウ。格闘戦のはてに、しかし二人は和解し、友人となり、冒険に出かけ、森の番人フンババ、女神イシュタルの怒り、そしてエンキドウの死。友人の死に絶望したギルガメッシュは不死を求める旅に…

 
 最古の小説、源氏物語だって女漁りのスキャンダラスな話だし、南総里見八犬伝もラノベみたいなもんだ。旧約、新約聖書ですら冒険や神話、古代メソポタミア由来の怪物退治の物語がかすかに影を落としているわけだし。
 
 ∧∧
(‥ )絵巻物や鳥獣戯画
\‐  落書き、浮世絵、葛飾北斎
    これらは漫画の系譜ですね
 
  (‥ )そして、
      ユークリッドから永々と
      続く教科書の数々。
      本というのは元々
      ラノベと漫画と教科書だ
      そういうわけさね
 
 もともと本は狭い世界のものだった。文字を読める人間と読めない人間。読めるけども読解力のある人間と無い人間。より奥にある本を読もうとする人間とそういう発想すら無い人間。本の世界と井戸端会議の世界、それが隣同士に並立し続けてきたのが人類の歴史。
 
 確かに、活字と印刷技術の発明で一時の間、本は雑誌や新聞、捨て読み物として井戸端会議の世界にまで侵入したが、ネットの出現で、多分それは今、終焉を迎えようとしている。
 
 ∧∧
(‥ )ネットは井戸端会議の
\‐   電子的な復活だとも
     言えますよね
 
  (‥ )人同士の会話に
      本は勝てん。
 
 出版界という国家連邦は近代になって手にした大きな版図を今、失いつつある。そういうことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)さながら、ローマ帝国が
    版図の半分を放棄してしまった
    ようにね
 
  (‥ )ローマと違うのは、
      ローマは発祥地を
      失ったのに対して、
      出版界連邦は
      征服地を喪失し、
      発祥地へと後退する点だな
 
 連邦の雄、雑誌連合が征服した広大な土地は、しかし、今や電子化された井戸端会議の侵入を阻止することが出来ず、急速に切り崩されつつある。
 
 だが、漫画独立国家共同体、ラノベ王朝、教科書ハン国、この伝統の三つ、連邦において大きな版図を持つこの三勢力は、やや縮小気味ではあるがほぼ健在。
 
 考えてみれば当たり前だ。
 
 近代になって雑誌を読むようになって、自分は本を読んでいる、そう思い込んでいた人々、その人々が出版界連邦の版図から消え去れば、元々の本体、古代から受け継がれた古き都市の数々、核の部分が残るのは当然。
 
 クラス全員が本を読んでいる、というファンタジーは消え去り、数人だけが読んでいるという現実があらわとなる。
 
 ∧∧
(‥ )雑誌とトリビアしか
\‐  見てなかった人からすれば
    雑誌連合の解体と
    ネットによる浸食は
    出版界の全滅、
    世界の崩壊に等しい
    出来事ですけども
 
  (‥ )それ自体がまやかしの
      崩壊だったらどうする?
      ”本”を読んでた連中から
      すれば、
      雑誌?? はあ?
      それが? 読書!?
      という反応な訳でね。
 
 さながら、有名無実であった西ローマ皇帝が廃位された、というニュースを聞いて、へー、と思う東の版図ギリシャ諸都市の住人のごとく。
 
 ∧∧
( ‥)でも、残るであろう
    三つの領域も安泰では
    ないですよね
 
  (‥ )無論、
     ほんの10年と少し前
     ライターは今の数倍は
     稼いでいたのだ。
 
 というか、そうだったらしい。自分にそんな経験はない。減少の理由は、まあ、雑誌の消滅とか色々あるんだろう。
 
 それを考えれば先のような主張、出版社と書店に未来などない、というのは分からんでも無い話だ。
 
 ∧∧
( ‥)減少という意味では
    正しい
 
  (‥ )危機はあるのだ。
      だが全滅という意味では
      明らかに間違いだな
      ローマだってそうだろ?
      西の人々にとって
      皇帝廃位、
      都市ローマの劫略は
      世界の終わり、
      二度と戻らぬ過去の栄光、
      ローマ帝国は滅亡した
      そのような認識。
      しかし、東の人にとっては
      ローマ帝国はいまだ健在で
      失われた領土はただの
      センチメンタルな思い出
      でしかない
 
 
 トリビアを求めていた人間、雑誌だけを読んでいた人間には想像もつかないかもしれないが、本には、雑誌とはまるで異なる需要がある。
 
 例えばの話、結局の話、ただの情報は所詮はただなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )そう言うと烈火のごとく
\‐  怒る人がいるけども
 
  (‥ )残念。井戸端会議の
      情報はやはり空っぽでな
 
 いや、というか、トリビア=無駄知識と言っている時点で、ただの情報はやはりただなんである。へー、にはなるのかもしれないが。
 
 ∧∧
( ‥)井戸端会議の向こうに
    本の世界がある
 
  ( ‥)先の意見も面白いだろう?
    ‐□ 彼は….、
      一応、彼としておくが
      彼は雑誌を論じ、
      出版界の未来を論じるが、
      自分の人生で
      一番身近であった本を
      述べていないよな。
      これは面白いよね。
 
 彼は教科書についてまったく論じていない。
 
 教科書も本であり、それも出版界の収入源だということをまったく理解していないらしいのは興味深い。
 
 というか、人々が一番読んだ本って、教科書じゃね? 教科書以外になんか本読んだことある?
 
 そして
 
 教科書の情報は有料ではなかったか?
 
 教科書の情報は自分には手の届かないものではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)それが本来の本であり、
    本の一角であり、
    それこそが本の性質と
    需要と供給を体現している
    ものなのだと
 
  (‥ )有益な情報は有料だ
      有益な情報は有料で
      手に入るが、
      それを理解するには
      もっと投資しないと
      いけない。
      これがだな、
      僕らが学校で直面し、
      そして
      目をそらそうとしてきた
      現実なのだよ
 
 そして、ここには鍵がある。勝利者になりたいか? 勝利者になりたいのなら、さあ、これを読みたまえ、という誘惑の鍵がある。
 
 ∧∧
(‥ )教科書に愛は書いていない!
\‐  と歌う人もいますけどね
 
 (‥ )そういうなあ、
     負け犬でもいいんだよ、と
     はげます振りをして
     金を取るような商売に
     引っかかるようではね、
     ちょっとね。
     青春の過ち程度ですめば
     いいけども、
     こじらせると、人生が病むよ
  
 有益な情報は有料だ。ただの情報は所詮はただである*。これはかなりな程度正しい。これを忘れると、生涯地を這う、とまでは言わないが、鍵を失うことになるのは確実だ。それは学校の教科書を思い出せば分かることではないか。教科書は有料ではなかったか? それを使いこなせなかった自分は、今、どこにいる?
 
 ∧∧
( ‥)それに、人に必要なのは
    話題のネタになる
    トリビアな情報だ
    本なんかいらない、
    という主張は
    実のところ自爆ですよね
 
  (‥ )番組トリビアの泉には
      ガセビアの沼が
      あったことを
      忘れちゃいかんよな
    
 
 もちろん。ガセビアでもトリビアでも、判別できない者同士ならそれで良いのだ。だが、調べる人間だけが他人よりも先行できる、というのもまったくの事実。そして本は知識の鍵でもあるが、読むものと読まぬもの、この両者の間に格差を作るアイテムであることも忘れるなかれ。
 
 そしてこの事実、これ自体が商売の鍵ともなる。
 
 
 
  

2013年11月10日日曜日

背中側にいるように見える...

 
 ほぼ八ヶ月ぶりにHPを更新
 
 去年2012年の10月に引き続いて、ハラビロカマキリの腹腔を切り開いて提示したハリガネムシの画像をアップ=>Untitled Document
 
 *注:一応、書いておくと人によっては耐えられない画像らしい
 
 ∧∧
(‥ )と、言っても写真を
\‐  アップしただけですよね
 
  (‥ )忙しかったこともあるけど
      これまで使っていた
      HP作成ソフトが
      もう古くなってね、
      新しいソフトに変えるのに
      ちょっと手間が
      かかってしまって
      八ヶ月もご無沙汰だよ
 
 本当は、もっとちゃんとしたいところだけども、いつまでも更新していないのでは、それがむしろ駄目になる元凶だ。
 
 ∧∧
( ‥)更新し続けることで
    操作の仕方やメンテナンスを
    把握することになりますから
 
  ( ‥)生き続けないと
    ‐□ なにもかも古くなり、
      保存すらできなくなる
      そういうことだよね
 
 死ぬまで歩き続けねばならぬ、そういう指令だ。
 
 ともあれ、
 
 ∧∧
(‥ )ハリガネムシさんは
\‐  カマキリさんの腹腔、
    背中側にいる?
 
  (‥ )そこがよく分からん
      ただ、そういう風に
      見える、というだけだ
      でも、しばしば
      背中よりから脱出する
      ように見えるのよな
 
 ともあれ、標本にして保存したわけで、グリセリンに浸けた後、順次取り出していつでも比較観察が可能なようにしているから、いずれより詳しいことが言えるようになるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そしてそれをより
    正しく言うには、
    昆虫の解剖が必要ですか
 
  ( ‥)なんか昆虫標本を作る、
    ‐□ と言うと、
      俺はどうにも萌えないの
      だけどもね、
      中身を調べるとなると
      やる気が出るな
 
 いや、あるいは単に、ハリガネムシの腹腔内部における位置がある程度決まっているのなら、では内臓の位置を把握しないとね、というそれだけの必然性で突き動かされているだけなのかもしれないが。
 
 
  (‥ )戦車や戦闘機、戦艦、
      輸送船もさ、
      エンジンが一番
      興味もてるんだけどね
 ∧∧
(‥ )でも、資料少ないみたい
\‐   ですよねえ
 
 
 

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