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( ‥)ようするに?
( ‥)そうねえ。僕らの知識レベルは
せいぜい19世紀ってことだね。
:不利な変異は淘汰で消滅するだけなので、変異が自然淘汰で累積するという進化論は間違いである→メンデル遺伝を忘れている
:ヤギは遺伝子が頑健なので近親交配しても変異が生じない→遺伝型と表現型の区別がついていない、やっぱりメンデル遺伝を忘れている
:隕石衝突でクレーターが出来て穴が開くとマグマがどっかーん→理屈としては100年以上前の考え(地殻の下はマグマになっているんじゃね? という考えは100年前に否定された)
:マントルは対流しているから液体だ→レオロジーを知らない
:チェルノブイリ事故後には放射性元素を分解する生物が現れた→原子の構造と電子/原子核が持つエネルギーや作用の区別がついていない
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( ‥)まあ、たしかに知識のレベルは
19世紀程度っぽいですね。
(‥ )知識レベルは19世紀、
□- 喜んで読む最新の普及書とやらは
30年は前のもの。
僕らを取り巻く常識、知識は
絶望的に古いよなあ。
こんな状況で地学だ、地震だ原発だ科学だ技術だ進化だのを説明しなければいかんわけで、まあこれで何も起こらない方がどうかしている。
*普及書は30年前→私たちが最新の知識だと思い込んで読む本は、大概の場合、まず最初に提案があり、対立と議論があり、受容があり、研究者のコンセンサスが得られて、それから研究者が、あるいは聞きつけたライターが書くものなので、実のところ、その知識は30年は昔のものだったりする、ということ。
逆にいうと、もし聞き慣れない理論の真偽を確かめたい場合は、理論の魅力に舞い上がる前に教科書と論文を見た方がいい。30年のタイムラグがあるということは、論文を幾つか読んで現在の動向をつかめば、それは30年分の結果を確認できる、ということでもある。
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( ‥)まあ、あれですよね、普及書から
論文に目を通すのはいわば
タイムトラベルですよね。
(‥ )僕らは過去人。過去から
現代に追いつく、
そういう意味での
タイムマシンだけどね。
だが、これがタイムマシンであることに変わりはない。この論争の行方やいかに? ああ、それはね、調べれば分かる。確かに現在よりも先にいけないが、それでも時間跳躍の効果は大きい。
そういえば先日、グールドやエルドリッジの断続平衡説は今、はやりの理論である、というネットの書き込みを見て、のけぞった。
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( ‥)....現在にやってきたら
どう思うでしょうかね。
(‥ )知らない方がいいんじゃね?
確かに、タイムトラベルの恐ろしさは自分の未来が分かってしまうことなのであった。
続く*