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2011年11月23日水曜日

自省録、それは悲鳴

 大阪より帰還
 
 ∧∧ 我が家に到着ー
( ‥)
 -( ‥)まあ、朝に出かけて
     終電の新幹線で帰って
     きたのだけどもね。
 
 いわゆる最終校正である。
 
 ∧∧
( ‥)でもまあ、これで一仕事が
    ついに終了ですよ
 
    (‥ )次の仕事がひかえているし
        自転車操業には変わりない
        けどもね。
 
 ∧∧
(‥ )実際、これから2週間ぐらいは
 □-  あっちいったり、こっちいったり
    ですからね。
 
    (‥ )それでも山場は終えて、
        ちょっとは気を抜けるなあ。
 
 帰りの新幹線の中で「ヘレニズム哲学」を読んでいて、ふと、起きたら、本が座席の前のトレーというかに置かれていた。
 
 ∧∧
( ‥)寝入って、本を落としたので
    誰かがひろってくれたのですね
 
    ( ‥)ちょっとうかつだなあ
      -□
 
 礼を言おうにも、誰がしてくれたのか分からない状況だった。
 
 さて
 
 ともあれ、次の本のために色々と資料に目を通している最中である。
 
 ∧∧
( ‥)そしてマルクス・アウレリウスの
    自省録。後期ストア派の資料として
    目を通すのだと。
 
    (‥ )本格的に見る前に、ぱらぱらめくって
     □-  いたら、第9章の29が目に留まってね
 
 全部を引用するには長いが、その一文はこう。
 
:プラトンの理想国家を望むな、どんな小さなことでも進行すればそれで満足し、その結果はたいしたことではないと考えるのだ。
 
 ∧∧
( ‥)理想が完璧に実現できないことに
    失望して、わずかな前進すら否定
    する人もいるのです。
 
    (‥ )どっかのガーガー喚き立てていて
        いざ与党になったら何も出来ない
        口だけの素人政治家やマスメディア
        とか文化人みたいにな。
 
 以上に続き、アレクサンダーなど偉大とされる政治家が(おそらくはストア派が考えるような)自然に求められる調和に基づいて行動したのならともかく、そうでないなら、彼らは悲劇役者でしかないし、そんなまねは私にはできないし、自分は尊大さや虚栄心に溺れるわけにもいかないよ、そう解釈できるような言葉がさらに続く。
 
 ∧∧
( ‥)なんと見ます?
 
    ( ‥)文化人とか僕らのような無関係な
      -□ 第三者がこれをいったら、ああ、
        それは現実的な意見だよね、で
        終わりだけども。
 
 いまや瓦解が始まろうとしているローマ帝国。反乱、疫病、戦争、クーデター。国家を維持するために、すべてをかけて戦場を点々として、理想だなんだとたわ言を言う自由すらなく、あるいはその自由を行使することを拒否し、ひたすら現実と苦闘して死んでいった皇帝の言葉として受け取った場合。
 
 ∧∧
( ‥)なんと?
 
    (‥ )悲惨。
 
 というか、これはもう悲鳴ではないだろうか?
 
 *マルクス・アウレリウス皇帝:在位161〜180年。ローマ帝国、五賢帝時代、最後の皇帝 享年58歳。

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