(‥ )ふと思ったのだがね
∧∧
( ‥)はいはい
テレビが保有する1クールあたりのコンテンツをすべて見るには何時間かかる?
∧∧
( ‥)特番を抜いてもコンテンツの探索に使う時間が
あまり変化しないとして、単純に考えたら
24時間×1週間×放送局の数じゃないですか?
(‥ )東京、神奈川だったら24×7×8ぐらい?
およそ1300時間。実際にはそれ以下だよな。
∧∧
( ‥)そりゃそうでしょうね。番組は1時間か30分ですから
1時間か30分に1度、チャンネルを変えれば
探索はそれですみますから。
(‥ )30分あたり、1放送局につき1分を使って合計
8分くらいかい?
単純に30分につき10分として、これを24時間続けたとして
∧∧
(‥ )1日あたり480分、6時間ですね
\-
(‥ )それを一週間継続して56時間か。
するとなんだ? 1クール、90日あたり56時間でテレビのコンテンツはほぼすべて探索が可能ということか?
∧∧
( ‥)まあこういうことをする人はよっぽどの
人だけでしょうけどね。
ザッピングに累積6時間もかければ自分の暇な
数時間に見ることができる番組の探索は終わるでしょ?
( ‥)そうねえ。大半の人がテレビを見る時間は
1日の限られた数時間だからなあ。そして
毎回コンテンツが変わるニュースや、
ネタが変わりうるお笑い番組、
続きが気になるドラマを見るわけで。
でっ、ここで思うに、そういう持続的な番組はともかくとして、実のところ(理想的には)56時間で90日分のコンテンツをすべて探索できるとした場合。
(‥ )では、テレビと書籍のコンテンツを
比較するに56時間で読める本って
どのくらいだと思う?
∧∧
( ‥)さあ? 本による差が大きすぎますよ。
最近の新書なら3時間で1冊ってとこか? でも本によっては56時間かかってもその1冊すら読めない場合すらある。でもこの場合は面白いものを探索する時間であるから。読むにまで至る必要はない。
( ‥)町のつぶれかかった本屋さんの持つコンテンツを
読書しないまでも、興味が引かれそうな本を探索しはじめた
場合、何時間かかるか?
∧∧
( ‥)10分から1時間程度では?
興味ないのはさっと飛ばしますからね。
探索と読むことを同等に扱うべきではないですよ。
では、例えばコンテンツを探索しやすく時間もつぶしやすい漫画喫茶を例に考える。漫画喫茶に56時間いたらそのすべてのコンテンツを探査できるか?
∧∧
( ‥)ざっとした探査自体は最初の10分で可能でしょ?
網羅したことにはなりませんけどね。
(‥ )チョイスしてから読みはじめて、読了した後、
再び探索を始めて、、、、。1回の探索が
10分として累積56時間に達するまで
336回の探索が可能?
つまり探査時間10分が累積56時間に到達する間に漫画であれば336のコンテンツを閲覧可能?
∧∧
( ‥)いや違うでしょう。目当ての漫画を見つける時間と、
何か面白いものを探す時間はもう別物ですよね。
探索時間10分、というのはこの場合、あなたは
面白そうな漫画を新しく発見するまでにかかる平均所要時間
として考えていません?
( ‥)そうだよなあ、1コンテンツ、最初の1巻/1冊の
内容を探査するのに30秒程度で可能か?
だとすると探索時間が累積で56時間に到達するまでに
6720のコンテンツを探査可能?
∧∧
( ‥)でっ? コンテンツを消費し尽くして、選んだコンテンツを
読了するまでにかかった時間はどうなります?
単純に言えば漫画喫茶通いを始めた人が3ヶ月で飽きれば
テレビと同等、飽きなければテレビ以上、あるいはうんぬん。
(‥ )ああ、そうか、探索時間とその累積という
変数が大きすぎるもので比較するから
分からなくなってくるのか。
∧∧
( ‥)単位時間あたりのコンテンツの生成と保有量で
テレビと活字を比べればいいのでは?
(‥ )だとしたら活字(漫画も含む)の方が
単純に、圧倒的に多いんだよな。
本は置いておけるので、実のところ相当古いコンテンツもそのまま置いておくことができる。例:古本屋。
∧∧
( ‥)だとしたらテレビがコンテンツにおいて質も量も
本に劣るのは当然じゃないんですか?
1週間に刊行される雑誌の数、単行本、過去の累積。
どれでも圧倒的優勢ですよね。
漫画/小説原作のテレビ番組ってものがあるくらいですし。
( ‥)分母が巨大だからという説明でもあるよなあ。
テレビが不利なのは放送局(つまるところ電波うんぬん)
が限られているので単位時間あたりのコンテンツの
数がすぐに頭打ちになるってことなんだが。
つまりそれはあまりにも有限な。
しかしこの考えはかなり妙でもある。仮に小説にせよ、漫画にせよ、分母が巨大だから質の数においてもテレビにまさるのだとしたら探索時間も巨大化するはずではないか。
∧∧
( ‥)つまり単位時間あたりに手に入れられる
利益は変わらないはずなんですよね。
(‥ )人間が時間あたりに探索できるコンテンツの数が
実はとんでもなく膨大なので(56時間あれば
7000あまりのコンテンツが探査可能?)
単位時間あたりに探査できるコンテンツの数が
飽和に達していない。だから分母の巨大化にも
対応できているのかもしれないけどもね。
∧∧
( ‥)でもテレビは探せどもつまらないわけで、
漫画とかは探せば面白いものがあるわけですよね?
膨大なコンテンツがストックとしてあるし、
淘汰も受けるわけですし。
( ‥)1コンテンツあたりの必要経費も
テレビは小説、漫画に比べて馬鹿高い
からなあ。
30分番組を80万で作れって言われたら、テレビ局の人間はどう言うか? 頭を抱えるのか、涙をこぼすのか? あるいはため息をつくのか? 何にしてもテレビの単位時間あたりのコストが膨大であることは明白なわけで、かつまた単位時間あたりのコンテンツをこれ以上増やすこともできそうにない。漫画のように過去の累積を売るものでもあまりない(懐かしい番組を振り返ろう形式の廉価番組とかDVDとかは例外だけど)。
∧∧
( ‥)そしてコンテンツの数を増やすには
未来にかけるしかないが。
( ‥)でも、3ヶ月に1つという頻度ではなあ。
頭打ちはすぐだぜや。