世の中の人間は物事を鵜呑みにする人が一番多く、2番目に多いのが鵜呑みにせずに考えるが、正しい結論に到達できない人たち。そして一番数が少ないのは考えて正しい答えに辿り着ける人。
何で人間がこういう分布を示すのかはよく分からないが、どうもそういう分布をしているように見える。
( ‥)登山なんかしないでピクニックですます人が一番多く、
登山はするが充分な装備を持たない人がそこそこいて
ルートがなくても目的地に到達でき、
なおかつ帰還できる人が一番少ない。
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( ‥)なぜなのかはよく分からないけども、
まあそうですね。
鵜呑みにするってことを馬鹿にする人はしばしばいるけども、考えて間違った答えに到達してしまうくらいなら、鵜呑みにした方がまだしもましだ。
考えても考えても全然正しい答えに辿り着けずに無駄なことばっかしている人の場合、特にそう。聞かず、学ばず、読まず、見ず、歩かず、調べず、買わず手に取らず、そのあげくに得体の知れない妄言を発信する人間は世の中に結構多い。困ったことだ。
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( ‥)でっ?
(‥ )いやねえ、おいちゃんは生物系だからかも
しらんけどさ。
例えば地学ってさあ、あれ、すごく難しい学問なのよ。リサーチしてるとさあ、馬鹿なせいかもしらんけど、泣きたくなるんよねえ、おいら。
世の中には、教科書を読まなくても、論文を読まなくても、啓蒙書も日経サイエンスさえ読まなくたって、あまつさえ天体の知識がなくても化学の知識がなくても原子核物理を知らなくても海洋学を知らなくても堆積学を知らなくても、たとえそうであってもオレ様なら地学なんか自力で分かると勘違いしている人がいっぱいいるけども(オレ様理論屋だろうが、サイエンスライターだろうがいるんだこれが)。
本を読んでつくづく思うに、ああいう人たちは地学をなめ過ぎだと思うんよね。
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( ‥)でもそういう妄言、妄想はそんなに広まらないと。
(‥ )結果的にはそういうこっちゃな。
そういう妄言、妄想への人々のざっくりとした反応
A群:そうなの? それは大変なことだね。 (だが忘れる)
B群:そうだったのか!! 研究者は馬鹿だ、陰謀を企てているんだ!!(A群から無視されておしまい)
C群:「すごいですね、新説ですね。是非、論文にシテクダサイ」