ふと以前に書いたことを思い出して、検索をかけてみる。
( ‥)ああ、一応、今でも血液型占いに6つの型を
-/ 取り入れたバージョンがあるんだなあ。
∧∧
( ‥)遺伝子型占いって呼称もあるみたいですね。
いやしかし、6つの型(AA, AO, BB, BO, AB, OO)というのは”手軽な占い”としてはちょっと不便じゃねーの? と思っていたら、案の定、不便でしょ・・・という意見が引っかかってきた。そりゃあそうだよなあ。
∧∧
( ‥)なぜ?
(‥ )いや、だってさ。型が4つなら覚えやすいけど
型が6つだろ?
単純に性格の型が4つから6つに増えたら覚える内容が増える。それに
(‥ )それに相性を占うとき、相性の組み合わせが4×4=16通りから
6×6=36通りに増えちまうべや。
∧∧
( ‥)ああ、まあ、そうですねえ。
B×AとA×Bは同じじゃない? とも言えるけども、それでも、6型のグループとその組み合わせとなると、ちょいと人間の頭にはきつい。組み合わせを全部書き出してみればいい。それだけでいやになる。
それに
(‥ )それに両親の血液型を知らないと自分の型が分からない
場合も多いし(A型とB型)。
∧∧
( ‥)両親の血液型(表現型)がわかっても、自分の遺伝子型が
分からない場合もあるでしょうしね。
*A型とA型の両親から生まれたA型の人の遺伝子型は?
それじゃあ不便だから6つははやらないんじゃねーの? 世間は4つで十分でしょ。と思って見てみると、見た限りではやっぱり世の中、4型血液占いで動いているっぽい。
∧∧
( ‥)楽だから?
(‥ )血液型占いって占いの中ではプロが存在しない
あるいはプロの存在を抜きにしても会話が成立しうる
占いだろ?
星占いはこれではすまない。あっちは12のグループがある上に惑星の配置が関わってくるんだから。あれでもり上がるにはプロが必要だ。
∧∧
( ‥)逆に血液型占いは手軽な占いだから
会話でしばしば使用されるのだと?
(‥ )会話に参加する全員が所属グループを知っており、
覚えやすく、全員参加で会話を展開しやすい。
お手軽、便利。
だから人気だし、だから4型じゃないだろうか。少なくとも、6型がはやらず、4型が圧倒的という状態はそれで十分説明できるんじゃないですかね。
人間は社会生活をするサルですけん。そりゃあ自分の立ち位置をいつも気にしておりまして。あなたの性格、あの人との相性、そんなことをお手軽に知りたがるし、会話に入りたい。そりゃあ、書店にいってそういう本があったら手に取りますわ。
というか、それを知るのは/知った気になるのは、人間にとって死活問題。
だがしかし、それゆえにつまるところ、血液型占いとは会話の手段でしかないんじゃなかろうか?
そして実のところ、本気で信じている人間なんて、たぶんほとんどいないのではなかろうか。
∧∧
( ‥)そんなもんですかね?
(‥ )例えば、ある株式会社の社長が
「私は血液型占いで人事を決めています!!」
と言ったらどうなると思う?
話題のために便利に使われるけど、誰もが使い道をきちんと分かって本気になどしていない道具。それが血液型占いだと予測。
(‥ )例えるなら、あれ、面白い漫画のストーリーや設定をそらんじて
夢中になっているけども、それがフィクションだって
みんな、頭のどこかで冷静になっている状態に近似。
∧∧
( ‥)そんなもん?
そんなもんじゃないですかね? さもないと「血液型占いで××しています」と言った場合に想定される皆の反応は説明できない。
∧∧
( ‥)想定ですけどね。
(‥ )じゃあやるかい? おいちゃんはいやだよ。
誰かやりますかね? もちろん責任はとれません。
血液型占いじゃないけども、UFOがやってきたらどうしますか? 自衛隊では法的に無理です、と議員さんたちが答弁した時の皆の反応を思い出せばいい。大統領の奥さんが占いで意見していたって話が出たとき、世間がどう反応したか思い出せばいい。幽霊だのUFOだの、星占いにタロット、血液型占い、みんな「なんか信じていまーす」と常日頃から言って重宝してる。そのくせ、いざ、ちょーっと本気なことをすると皆がドン引き。うわっ、信じてなんかねーじゃんよ。
( ‥)例えるならあれかな、公式の場で、
「○○(アニメキャラ)はオレの嫁」
とマジ発言してしまうような。
∧∧
( ‥)ああ、そういう......
世間の人たちがいう「これ信じてまーす」を真に受けると、時としてえらいことになる。
∧∧
( ‥)世界を理解するためのなんちゃって体系、なんちゃって理論
それが血液型占いその他もろもろってことですかね?
(‥ )便利な物差しなのじゃないかなー。
ただ、世界を体系づけて分かった気になるのには便利だけど、現実世界を推し量るのには使えない目盛りが刻まれている。