自己紹介

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2010年4月22日木曜日

渚にて、私は流れ着いた人を見た

 
 某図書館へ遠出。書庫にある雑誌を出してもらう間、使える資料はないものかと本を漁っていると、ぶつぶつ小言をいいながら歩いてくる1人の人物あり。

 図書館で寝ているんじゃねーよ、昼間っから会社にもいかずに図書館にいるんじゃねーよ ぶつぶつぶつ

 ∧∧
(‥ )なんか人生を愚痴ってますよ

  ( ‥)まあ、図書館を避難所にしている貧乏人もいれば
    -□ 調べものの最中に寝ている人だっているからな。
 

 はてさて、そんなことを語る人は一体、どんな親父だと思って見たら、言っていること以上に痛い格好で、身だしなみは悪く、無精髭、服装はくしゃくしゃ、背は丸く、低く、当然、覇気もなし。無惨。いや、それともあれか、自分より低い貧乏人を血眼になってバカにしないと、もはや一歩だって歩けないのか。

 座ったら座ったで、勉強したって理屈っぽいやつになるだけなんだよ、高卒で十分なんだよ、会社で理屈をこねずに会社のために働けばいいんだよ、と周囲の学生や調べものをしているサラリーマン、メモをとっているリタイヤした老人相手に聞こえるようにぶつぶつぶつぶつ

 ∧∧
(‥ )あああ、とうとう自分の失敗した人生を正当化し始めました!!

  ( ‥)人生とはままならんものなんよ
    -□ 

 後で見たら、本を開いたまま机に突っ伏して寝てた。

 ∧∧
(‥ )・・・・・・

  ( ‥)あっ、この本、掘り出し物。
    -□

 図書館。そこには漂流した人生が流れ着く。

 

 

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