自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2010年4月2日金曜日

私はからまった糸の束

 
 人間はいろいろな考え方を持っている。

 ∧∧
( ‥)考え方を持つ?

     (‥ )あー考えればいい、こー考えればいい。
 
 1つの個人が1つだけの考え方を持つとは限らない。ある場面ではこれ、別の場面ではこれ、って場合もある。

 ∧∧
( ‥)そうですかね?

     (‥ )進化を道徳で論じるべきではない、と熱心に
         主張する人が、次の瞬間にはサイエンスライターや
         ジャーナリズムは正しさ(妥当性)を追求するべきだと
         言う場合もあるだろ?

 何かの動態を記述する仮説と人間のルールは別もんだろ? という話をした後で、動態を記述できていないルールである職業の人々の動態を語っている。

 ∧∧
( ‥)そりゃあ、あなたたちは社会生活をするお猿さんですから
    あれでしょ? 虚偽の申告をする
    仲間を許せないんでしょ?

     (‥ )そういう意味では以上のことは
         同じことを言っているとも受け取れるけどね。

 道徳で進化論は間違いだ、という人間と、スタンダードでないどころかまるっきりマイナーな仮説であるのに、それがさも正しいことであるかのように(例:地球の歴史における大量絶滅は全部マントルプリュームが周期的に上昇するから起きました、洪水玄武岩がいつもどっかーんと爆発大噴火)と主張する人間は、それなりな人から見ればどっちも虚偽の情報発信をしている点で変わりないわけで、同じといえば同じかもしれない。

*注:虚偽とはこの場合、軽い意味では、その仮説がマイナーであることは仮説の妥当性と直接は関係ないが、ある程度は現時点における確からしさを反映しているんじゃないの? そういう危なっかしい仮説を宣伝するのならもう少し慎重にならないといけないんじゃないの? ということ。重い意味ではその仮説の妥当性はすでに非常に小さいことが論証/検証されてるのになんであなたはあえてそれを宣伝するわけ? ということ。
 
 
     (‥ )でも、1人の個人が時々に応じて手にした考え方は、
         それを聞いた、読んだ、理解した(と本人は思った)
         その時々、複数、個々別々に手にしたことは
         間違いないよね?
 ∧∧
( ‥)そりゃあ、そうでしょうね。ある個人が持つすべての
    考え方が同時に入力されたわけではないでしょう。

 
 ある個別の考え方は思想の系譜とでもいうのか、ある系譜Aからきたであろうし、そして別の考え方は別の系譜Bからきたってことになる。

 ∧∧
( ‥)音楽でも小説でも、アイデアでも漫画でも
    絵の描き方でも好みでも習慣でもなんでもいい
    わけですよね。

       (‥ )つまり人間、個人個人の持っている
           考え方ってのは、無数の系譜が
           よれた結節だってことだよね?

 同じ時期に同じような問題解決が現れるってのはそういうことだろうし、同じような解決手法に見えて個々違うってのはそういうことであろうし。

 ∧∧
( ‥)ウォレスさんとダーウィンさんみたいに?

      (‥ )同じ理論に見えて(人によってはあろうことか
          ダーウィンがウォレスをぱくったとか言うけども)
          実は全然違うってやつだな。

 ∧∧
( ‥)社会に広まっていく考え方の系譜が
    同じ解決策を発見するが。

      (‥ )個人個人はそれぞれ違う複数の系譜が
         よれたものだから、同じ解決策に見えて、
         共通しない部分もたくさんある。

 もちろん、個々の個人が持つ遺伝ってものもあるわいな。

 ∧∧
( ‥)それは例えるならハードウェアの話?

      (‥ )性能の話でもあるんだろうね。

 ∧∧
( ‥)では問いますが、人が解答を導く時、集団として
    考えているのですかね? あるいは個人として考えているのですかね?

      (‥ )どっちでもないんだろ?

 複数の考え方が系譜としてよれているのなら、つながった集団として考えているようでいて、そうではないし、まったくの個人で孤立して考えているわけでも当然ない。そもそも個人の考えが複数の系譜がからまったものなら、そもそも個人ってなんだ? それはどの程度まで有効な単位かね?

 ∧∧
( ‥)あなた達は何者なんですか?

      (‥ )さあ?

 
 
          

ブログ アーカイブ