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2016年2月8日月曜日

サービス産業としての軍隊

 
 考えてみれば産業の一次、二次、三次、というのは古代から存在するものであった。
 
 ∧∧
(‥ )一次産業は太陽エネルギーを
\‐  採取する
    二次産業も太陽エネルギーを
    採取する
 
  (‥ )一次産業は
      植物や動物の形で
      太陽エネルギーを保存する
      二次産業は例えば
      金属の形で保存する
 
 動植物は光合成の産物である。光合成は酸素も作り出す。酸素を使えば鉄鉱石を還元できる。鉄鉱石を還元して出来た鉄は、太陽エネルギーを化学エネルギーの形式で保存している。
 
 ∧∧
(‥ )例えばそれは錆びる時に
\‐  解放される
    使い捨てカイロは
    それを応用したものですね
 
  (‥ )三次産業だけが
      エネルギーを
      採取もしないし
      保存もしない
      ひたすら散逸させるだけだ
 
 これは古代でも同じであった。例えば帝政ローマの軍隊は、国家を防衛するためのものであって、何も生み出さない。
 
 ∧∧
( ‥)共和制時代だと
    ローマはまだ貧乏で
    略奪という形で富みを
    集めることができたけども
 
  (‥ )帝政時代は原則的に
      それはもう無理だよねえ
 
 考えてみれば、帝政ローマの軍隊は、まさに第三次産業に該当するのではないだろうか。国家を防衛して、ゲルマンたち蛮族から臣民を守る。これほどのサービス産業が他にあろうか?
 
 ∧∧
(‥ )でもその維持費ときたら
\‐  これがもちろん大変で
    極端に単純化して
    極論を言えば
    国家と国民は軍隊を
    維持運営するためだけに
    働くことになる
 
  (‥ )それを考えるとさ
      国家が第三次産業へ
      転換するっていう話は
      実は
      国家と国民が切羽詰まった
      状況になるってことだよね
 
 実際、そういう視点で見ると、世界の有り様を理解しやすくなるのではないだろうか?
 
 例えばの話、第三次産業であり、そして情報革命の恩恵を大きく受けたウォール街は繁栄の極みにあるが、アメリカ国民はトランプ議員のアジ演説に熱狂するほど追い込まれている。
 
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  帝政ローマの軍隊は
    サービス産業としては
    しごくまっとう
    かもしれませんなあ
 
  (‥ )俺たちは勝ち組だ
      豊かな生活は当然の権利
      がははっではなく
      侵入蛮族の追跡と
      侵入に対する報復
      国家防衛の戦闘
      目に見える仕事を
      ちゃんとしてるよね
  
 ∧∧
(‥ )ウォール街って...
\‐  これからどうなるんですかね?
 
  (‥ )このままだといずれ
      反乱が起きるかもね
 
 
 損失だけを作り、エネルギーを何も採取保存しないウォール街とアメリカ軍。このどっちかを残さねばならないとなったら、人はどちらを選ぶか? 答えは考えるまでもないように思われる。
 
 
 
 

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