自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2011年4月5日火曜日

結局、みんなヒーローにはなれないってことらしい

 
 *の続き。

 ∧∧
( ‥)つまり日本気象学会
  -□ 理事長さんからのお知らせ
    →*

    (‥ )それが自粛要請と報道されて
        →*

 さらに一部で情報の隠蔽、大本営発表と騒ぎになった件。

 知り合いに言わせれば、「なるほど、みんなヒーローになれないんだ」だ、そうな。

 ∧∧
( ‥)?

    ( ‥)基本の発想はおいちゃんと
        同じスタートだね。

 情報源は単一が望ましい。不十分なデータでちゃんとした結果出せるの? 学会員という肩書きのインパクトは認識して欲しい。「この点を念頭において適切に対応されるよう」

 と言われた時。

 ∧∧
( ‥)言論の統制だ、と絶望してしまうのか。

    (‥ )了解、自己責任で自分の機材でやるなら問題ない
        そういうことっすね? さっすが太っ腹ー。
         興奮して股ぐらおっ立ちますぜ。
          状況を開始しまーす。と受け取るのか。

 この状況を知り合いが曰く。アニメとか漫画とか映画であるでしょ? 問題の先の先を探り当てて対策と実行の許可を求める主人公達の要請に、組織のトップが「分かった、では明朝、会議を開く」「いや、それでは間に合いません!!」と叫ぶ若い奴を尻目に、古狸みたいな奴が言う「ああ、でも災害とか、事故で壊れるってことはありえるわけですよね? それはしょうがないですよね?」 それを聞いたトップが「ああ、それはしょうがないよね」と、にやっ、と笑う

 ∧∧
( ‥)つまり違法、独断専行、それを
    認めるわけにはいかないが、
 

     (‥ )感知できないようにやるなら
         こちらは感知しない
          そういうこったね。

 だから言い換えて曰く、

 みんなヒーローになれるチャンスなのにヒーローにはなれなかったんだね?

 だそうだ

 ∧∧
( ‥)そもそもヒーローになるのは
    現実問題として無理でしょ?

    ( ‥)見ている人はヒーローが見たいだけ、
        自分がヒーローになる理由はない。
        ヒーローになれうる人も手元に
        正しいデータがあるわけでもないからな。

 これではどうにもならん。

 中には、情報は複数あってもいいじゃないか、僕らはそこから選びたい、と言った人もいたけども、これはかなり奇妙な発言でもある。

 一体全体、どういう基準でチョイスする?

 最初のデータが違えば違う結論がでるかもしれない、プログラムが違うと違う結論が出るかもしれない。機械の演算能力が違うと答えが違ってくるかもしれない。その違いの適切な意味は何だ?

 ∧∧
( ‥)答えの違いは何に由来するのか?

     (‥ )そもそもそれが分からん。
 
 違いがあることは分かっても、それだけではチョイスできない。違いの由来が分からないのにチョイスとはこれいかに? そのチョイス、いかなるチョイスなりや?

 ∧∧
(‥ )天気予報みたいに単一の情報源によらない
\-  予想もあるんですけね。

     (‥ )でもそれも、「予測と結果」を照らし合わせた
         的中率を見ないと判断できない。

 ようするに予測だけではまったく意味がない。結果を照らし合わせることで僕らは確からしさを確認している。

 誰もいったことのない場所をとうとうと語って知識を自慢する占い師では無意味。

 ∧∧
( ‥)現地へいって予想が正しいか
    放射線を測定すればいいのです。

     ( ‥)それを大々的にやっているのは
       -/ 国なんだよな。全部プレスリリース
          されている →* →*

 
 いやまて、結果がプレスリリースされているのなら、では予想もできるではないか?

 いや、さてどうだろう。予想はできる。しかし予想発表は政治の範疇である。天気予報でさえ、外れれば社会問題になるのだ、放射性物質の降下で間違ったら、いや、当たっていてさえも、一方的に発表したら該当地域の自治体から大ひんしゅくをくらうことは必至。というか実際にそうだった。

 ∧∧
( ‥)ヒーローになりうる人は
    そのリスクには
    すぐ気づくでしょう。

     (‥ )ヒーローを望んだ人はヒーローになる
         理由がなく。
         ヒーローになれる人はヒーローには
         なりたくない。


 *ヒーロー:悪人を勝手に私刑にしてしまう無法者(犯罪者です、普通に)

 
 だがしかし、それでもなお、ヒーローになる、という選択肢は残っている(当たり前:私たちには殺人鬼になる選択肢も絶えずある)。

 そして

 ”誰かがヒーローになろうとする、それを止めること”

 それは例えば学会の理事長にはできない話(学会は会社や省庁とは違って、そんな確固たる組織でもなんでもない)。

 つまりそこには選択肢がある。むしろあのお知らせは、選択した場合に通るべき、あるいは通らざるをえない道が示されたと見るべき。

 選択肢をよこせと言うが、しかし解釈においても選択肢は複数ある。別にそこにあるのは絶望やあきらめだけではない、他の選択肢がいつも目の前にある。

 だけれども、ざっと見た限り、この騒動のpdfファイル*を見て絶望した人は大勢いるが、「そうか、ヒーローになれるということか!!」と思った人間は観測した限りでは皆無だった。

 他の選択肢を放棄して、絶望を選択した人が選択肢をよこせと言う。これは論としては必然ではあるが、しかし奇妙。

 ∧∧
( ‥)あなたの知り合いが言うように

    ( ‥)みんなヒーローになれる局面が来たその時、
        絶望しただけで、みすみす
        そのチャンスを逃したってことだな。

 ははっ、なるほど、アニメや漫画のようなわけにはいかないか。そりゃあそうだよな。僕らは現実世界のただの取るに足らない、普通の人間だ。三次元人には荷が重い。

 でも絶望するのがちと速すぎないか。


 実のところ、先のお知らせはゴーサインであるとも受け取れる。

 ∧∧
( ‥)なぜに?

    ( ‥)お知らせが出ないままで、誰かが”暴走”
        したら学会にも責任の追求がくるだろう?

 「お前の学会はこういう馬鹿を会員にしているのか??」と、地方自治体から声が上がるべや(正式な書類で抗議がくるかは知らないが)

 ∧∧
( ‥)でもお知らせを出した後なら

    (‥ )我々はお知らせを出したのにこのような
        事態になってまことに残念です。
         と申し開きができる。

 仮に万が一うまくいっても「よかったね」と相手に言えばいい。

 申し開きが出来るって状況を作ってくれたのなら、

 それってゴーサインじゃねーの?

 

ブログ アーカイブ