半分くらいこちら*の続き。
シロクロマイコドリの下描きをある程度描く。
( ‥)エリマキシギより
-□ ずっと楽だよなあ。
∧∧
( ‥)形がシンプルですし、
柄も色も一定ですからね。
オスは一生のほとんどをレック(集団求愛する場所)で過ごすってのはなかなかきてる。
∧∧
(‥ )ほとんど性淘汰の本になりましたけど
\- 子供向け、なんですよね。
(‥ )まあ、自動的に大人は
読まないよな。
大人ってのはそういうもんだ。社会的ステータスが気になるお年頃なので子供向けの本は読めない人々である。
∧∧
( ‥)でも逆に言うと狙い目だと?
( ‥)古びた時代遅れの知識を持つ
-□ 大人はいずれ死に、より妥当な
知識を持った次世代が後を継ぐ。
ただひたすらこの繰り返しだ。
人間が賢くなるはずがない。変化するのは頭ではなく、受け継がれた知識の方だ。
∧∧
( ‥)歴史は繰り返す。
(‥ )人間っていう同じ俳優が
ずーっと舞台で演じているのだもの
そりゃあ同じようなことするよ。
それはつまり学習しないってことだ。あるいは学習しても賢くなるのは知識であって、人間本体ではない。
人間が賢くなるわけがない。賢くなると信じるなんて、教育すれば脳の容量が増大するとか、神経細胞の配置が根本から変わるとか、そういうことを信じてるようなもんだ。
∧∧
( ‥)子供の成長にとってそれは
事実なんですけどね。
(‥ )だけども個体の成長を管理している
遺伝が変化するわけじゃないのよね
そうね、教育者とかって言う連中は獲得形質とか魂と肉体の分離とかを信じているオカルトさんたちかもしれんね(*教育で根本が変わるというのは経験が遺伝を変えると思い込んでいるか、あるいは心は肉体と別の存在で、学習すれば粘土のようにいかようにでも心は変わると考える、中世期から亡命してきたいかれた二元論者じゃねーの? という意味で)。
∧∧
(‥ )オオツノジカとかのことも
\- 書きますかね?
(‥ )そうねえ、生物が持つ過剰な装飾は
病的な進化だとか、そういうことを
本気で言う老人たち(40歳以上)
がいることは観測済みだしねえ。
前も書いた事だけどもシカの角やクジャクの尾羽のような過剰な装飾を病的な特徴と説明する、あるいは説明したという過去の説明は説明になっていない。仮に病気であっても、なぜこの種族は一律にこの過剰な状態なのか? を説明しなければ説明ではない。
つまるところ、これは病気である、という説明は、”全員が病気である”、その理由をまったく説明できていない。こんな説明に満足する/あるいは過去の研究者が満足していた/という事実は現代人からすれば理解に苦しむことでもある
*多分、生物の種は本質的な存在で、放置しておけば永久に変化しない、という宗教的、あるいは心理的な思い込みが根底にあったのじゃなかろうか。実際、病気と言う言葉はしばしば本質/正常からの”ずれ”を示す時に使われる。
∧∧
( ‥)でも老人(40以上)の中には
今でもこの説明をなんとなく
信じている人々がいるのだと。
( ‥)子供の頃にそう入力されたの
-□ だろうなあ。
∧∧
( ‥)つまり
(‥ )知的に劣った、と言うと言い過ぎね。
だけども、劣った知識を抱えた我ら
旧世代はちゃっちゃとおっちぬべきで
新しい、より妥当で優れた知識を
次世代に入力しなければいかん。
∧∧
( ‥)子供向けの本の出番ですね。
( ‥)問題は大人が読まないので
-□ 書き手個人の宣伝には
なりえないってことかな。
そうねえ、大人は子供向きの本は読まないんよな。だから書き手/作り手個人に関して言うと、未来への投資になるとは少々言いがたい。それがちと残念ではある。
∧∧
( ‥)でも、あなたがこれまで書いた本は
一応、全部、子供向けなんでしょ?
(‥ )一番難しい本で高校生向けで
あった。
高校生が子供ってのはカテゴリー的には微妙っちゃあ微妙なんだけども。まあ、子供の範疇だろう。結局、自分はただの1度として大人向けの本など書いた事はないのであった。皆無。
∧∧
( ‥)大人向きの本も書いてみたい?
(‥ )そうねえ、大人向きの本も
書いてはみたいけどもなあ。
どんな本になるのか興味が
あるんよな。
ただし、
大人向けの本はもったいぶった嘘だらけの本で、読み手の自尊心をくすぐる仕組みになっていないと受け入れてもらえないよ?
という意見があったりする。それを考えると悩ましいところだ。
∧∧
( ‥)この次に書く本は
( ‥)中学生向けにしてくれって
-□ 発注なのよな。
それは問題ない。中学生向けに書こうじゃありませんか。
とはいえしかし、いつも思う。
大人に背を向けるか向けざるべきか、さてどうしたものだろうか。
∧∧
( ‥)まあ、発注次第ですね。
(‥ )考えてみればさ、
大人向けの本を書いてくれって
発注されたこと、そもそも
一度たりともないよね。