(;— —)もう、しばらくは神保町へいかないぞ
∧∧
(‥ )今月は苦しいんですけどね、また本を買って。
□-
帰りの電車の中では本を読んでいる人が幾人もいた。仕事の帰りに本を読むとは、物好きというかなんというか・・・
∧∧
( ‥)本に携わる仕事をしているくせに
(‥ )本を読むなんて、あれは仕事だよ。
仕事の後にわざわざ本を読みたがる(仕事をしたがる)なんて、それはきっと途方もない酔狂に違いないのさね。
さて
脳みそくるくると揶揄されていた人が「辞職しますね」、といって何時間が過ぎたのか。街を歩いても世界は別に何も変化していない。ああ、でも病院の近くで3人組のばーさんが「辞めちゃったわね」「今度は菅さんみたいよ」と話していたっけ。チューブがくるよ、チューブがくるよ。テレビや新聞は何をがなり立てているのか良く知らないけども、どうもそういうことらしい。
政治が迷走を極めるものだから・・・
∧∧
(‥ )民主主義ってのは所詮はこんなものなのか?
\- 独裁制や寡頭制の方が意思決定としては上ではないのか?
という疑問の声が散見されるようですが・・・
(‥ )所詮も何も、民主主義は
最初っからこういうものだろ?
そもそも民主主義の歴史って理想を唱えた人々がひたすら挫折する歴史じゃないすかね?
∧∧
( ‥)統計的な裏付けがあるわけではないですけども、
あなたはその(思いつきでつかんだ)仮説で
どんな説明を試みます?
(‥ )政策Aを提案した人間が選挙で選ばれ、
政策Aを実行した。しかしそれで不利益を
こうむった人が多く、結果的にその人は落選した。
次に当選したのは政策Bを提案した人間で、その結果、不利益をこうむる人が少なかったので、結果的に政策Bを提案実行した人間は次回も当選した。
(‥ )この場合、問題解決、集団の進路決定に
理想は必要かね?
∧∧
( ‥)利益が出るか出ないかが重要であって
理想は必ずしも必要ではないでしょうね。
理想は必然ではないし、知能だって必ずしも必要とされているわけではない。提案とその利益、利益によるフィードバックが機能していればそれでよい。つまるところ条件さえ整えば知能がなくても問題解決をはかれるだろう(もちろん袋小路にはまる危険は当然ありうるし、知能をそなえた指導者に率いられた集団が現れたら敗北して服属するかもしれない)。
(‥ )民主主義において理想も知性も必然でないのなら
意思決定が効率的じゃない、とか
分かり切った答えに辿り着けず馬鹿っぽいって、
その指摘はおかしくね?
∧∧
( ‥)はあ、まあ、もともと非能率的で知性のある生物のやるような
行為でもないし、意思決定ですらないというのが前提なら
そうなるんでしょうね。
そういえばもう何十年も前にはやったというマルクス主義の本を、ルイセンコ運動の背景を知りたかったので読んだことがあったけども。
曰く、多数決が正しい結論を示すわけではない
(*それはただの事実なので個人的にはそれ以上の正当化を求めます)
曰く、少数派であっても答えの分かっている人が政策を実行すべきだ
(*それはかまわないが、その答えとやらの妥当性はどのぐらい? )
∧∧
( ‥)そしてあの人たちは答えの妥当性を
経験的には示せなかったんですよね。
(‥ )論理、論理って言っていたからね。
そりゃあ経験的な妥当性は無視するよな。
(*経験で論証することは演繹や論理とは言わない)
論理的には示してみせましたよ、そりゃあ。単に矛盾がない体系であったというだけで(トンデモなのか使える仮説なのか識別できない)。
しかしもちろん、それでも実行すれば実行それ自体が彼らの提案に対するテストになってしまうし、その結果たるや
∧∧
( ‥)無惨。
( ‥)マルクスバブルはとっくの前世紀にはじけて消えて、
ルイセンコは失脚し、理想国家も
空中分解しちゃいましたとさ。
理想それ自体は世界の有様を説明していない。それは目標であって説明じゃないよねえ? それでは結果の妥当性を示せないし保証もしない。事実、理想は何も保証していない。
知性も何かを保証するわけではない。知性的な解答が大間違いであることはいくらでも普通にある。そして少なくとも理想と知性を自認した先の人々の末路は無惨なもので、
「夢は妄想に、そして最後は悪夢になった。」
というやつ。
∧∧
( ‥)民主主義は
(‥ )知性も理性も介在させる必要が(かならずしも)ない
経験的な解答探索のツールだと考えてみればどう?
そして理想がまたひとつ、必然的に挫折したと考えてみればどう?
∧∧
( ‥)理想とは
( ‥)食えないものだね。
その価値はオンラインゲームの架空通貨以下。
そんなあってもなくてもどうでもいいものが挫折したぐらいどうということはない。
はじけて散るのがいやなら成功する現実的なモデルとプランをテストしながらもってくればいい話。
理想だなんてそんなもの、とるに足らない代物だ。