「物質理論の探求 ニュートンからドールトンまで」島尾永康 1976 岩波新書 を読み終わる。
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(‥ )ニュートンさんの錬金術、えらく器用ですね
□-
(‥ )アンチモンが精錬と冷却の条件によって
作り出す結晶状の構造。レグルスの星
これを錬金術の中核と見たニュートンは錫やら銅やらとアンチモンの合金でレグルスの星を作る製法と処方を実験と作業によって記述。
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( ‥)錬金術関連の手稿が65万語ですか
-□
(‥ )本が何冊も書ける数であるな。
科学革命はオカルティズムからの断絶の上に成立したのではなく、むしろその刺激をこそ評価しなければならないだろう。pp26
というのは
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( ‥)さもありなんと
(‥ )まあ、科学の祖先は現在の我々からすればオカルト以外の
何者でもないわけだし。
あるいは科学はオカルトの子孫であるとも言える。
人間が魚であることが一見して分からないように、科学はあまりに派生的すぎて、オカルトから起源したとはとても思えないが。
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( ‥)でも、昔のオカルトはむしろ当時の科学理論であると
考えるべきでは?
(‥ )間違った仮説、間違った理論、間違った前提でさえ
科学の歴史ではしばしば役立ってきた、そういうこと
でもあるのだけども。
しかし、アリストテレスの宇宙観とかは「あー、科学理論・・・かもね」とは、なんか言えそうだけども
(‥ )中世期の宇宙観やそこから派生してニュートンの背景に
あった世界観とかはどうなんだろうなあ?
カバラだ、ヘルメス主義だなんだって、
アリストテレスと比べてぶっとんでないかな??
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( ‥)うーーーむ。
-□ カバラの本は買ったわけですから
カバラの理解はこれから、ですかね。
今の所、万有引力が提案されてすぐに出てくる意見「遠隔に伝わる力って、、なにそれ? トンデモ??」という懐疑的な見解があったことからさっするに、
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( ‥)ニュートンさんはかなり怪しいおっさん?
(‥ )怪しく、脳がとんでて、しかも手を動かし、器用である
□- 己が理論を記述するために新しい数学さえも
作ってしまう。これぞ偉人というやつかもね。
さすが大魔法使い。やっぱ違うよな。
( ‥)なんかな、がきんちょの時に覚えた公式一生懸命
いじっているオレ様理論屋連中は
見習ってほしいもんだ。
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( ‥)数学も自在に操る大魔法使いになれと?
それは無理でしょ。
ニュートンと錬金術にはもっと本格的な本もあるから読まないと。
さて
( ‥)グノーシス主義の本と旧約聖書外典も買ったのよね
-□
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( ‥)いかに?
旧約聖書外典。旧約聖書の正典に納められなかった、いってみれば異伝。
(‥ )しょっぱながいきなりセレウコス朝に対する
□- ユダヤ教徒のゲリラ戦と独立運動の話だった
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( ‥)あら、イエスさんの時代のちょっと前。
パルティア、ローマの両大国の並立までまだ、
という時代ですね?
なんかすごくマニアックな時代だよな、日本人からしてみたら。
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(‥ )セレウコス朝って、口にする機会は
□- ほとんどないですからね。
(‥ )パルティアもマイナーだしなあ(公式文書がない)
プトレマイオス朝エジプトだって、クレオパトラと
ローマ帝国の関わりでしか知らないもんな。
ああ、でもなんか外典の方が面白くね? 聖書。
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( ‥)クリスチャンじゃないけども
そういう評価って少し罰あたりに聞こえません?
( ‥)そうね、だけど新約聖書外典の裏表紙によると
-□ 「当時の大衆によって、正典よりも好んで読まれ」
と書いてある。
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( ‥)・・・・
(‥ )いや、そういうものなんよ、世の中って。