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2015年9月22日火曜日

模倣彼女2045年

 
 2045年に起こるという、人工知能が人を凌駕する技術的特異点。これは実際にはやってこないだろう。
 
 つまりhilihiliのhilihili: 痛いおっさん2045年の続き
 
 ∧∧
(‥ )ただしレプリカントなら
\−  2045年に作れるかもね
 
  (‥ )レプリカント
      つまり模倣人間だな
 
 文字通りの意味なら模造人間なんだろうけども、レプリカントは人工知能とはちょっと違う。
 
 ∧∧
(‥ )映画版である
\−  ブレードランナーでは
    レプリカントは
    人間同様に魂を持つに至る
    存在として
    描かれているけども
 
  (‥ )原作の
     「アンドロイドは電気羊の
      夢を見るか?」に
      登場するレプリカントは
      そういうものじゃないし
      人工知能ですらないよね
 
 
 レプリカントは、こういう時、標準的な人間ならこういう反応をする、という無数の受け答えを持ち、それを適時出力するだけの存在で、人工知能などではない。少なくとも人間を再現した存在であるなどとはいえない。
 
 ∧∧
( ‥)外見と受け答えは
    再現できているけども
    人間の神経を再現している
    わけではない
 
  (‥ )この違いは天動説と
      地動説みたいなものだな
      天動説と地動説は
      数学的には等価で
      どちらも
      星の運行を同じように
      再現できる
      だけどまったくの別物だね

 
 これと同様、レプリカントがいかに人間を模倣しようとも、あれは人間などと呼べないし、人工知能ですらない。ただの模造体と言うべき存在だ。
 
 ∧∧
(‥ )これと同様
\−  人間以上の
    記憶容量と演算速度を持つ
    機械といえども
    人間の神経回路を
    再現できていないからには
    人工知能ですらない
    ただし
    人間の受け答えは
    表面的には正確に再現できる
    これなら2045年には
    実用化されているだろう
 
  (‥ )人工知能が人間を支配する
      ことはないが
      電話対応の仕事は
      自動機械がやれるように
      なるから
      オペレーターの仕事は
      2045年には
      消えている
      そう考えるべき
 
 ∧∧
( ‥)つまり人工知能が
    人間を支配すると
    不安になるより
    失業問題を考えなさいと
 
  (‥ )これが現実の
      未来ってやつよ
 
 もちろん、そうなった2045年の未来、現実は小説が突きつけた問題に直面することにもなるんだろう。

 ∧∧
(‥ )表面上は人間を正確に
\−  模倣している存在がある
    その一方で
    人間としては異常な
    受け答えをする人間がいる
    では模倣体と人間の違いは
    一体なんだろうか?
 
  (‥ )まあ哲学者や神学者とか
     一部の真面目人間の間では
      深刻な問題になるかもな
 
 
 だが、大半の人間にとってこんなことはどうでも良い話だ。受け入れがたい人間を殺し、気に入った人間でない存在、犬や猫や、さらには工芸品の方をこそ慈しみ、愛する。これは人間が古来よりずっと行っていたことである。
 
 人間の中には自動機械のオペレーターを罵倒する者もいるだろう。だが、多くの人はそのような人をこそ下種とみなすだろう。これがばれることで社会的地位を失う人間も出てこよう。下種な人間は、慈しまれるように設計された機械よりも劣った存在とみなされて抹殺される。考えてみれば、これは当然である。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは完璧に再現された
    二次元彼女が2045年に
    出現する可能性がね
 
  (‥ )人間とは何か?
      こんなどうでも良い
      話なんかより
      そちらの方が
      圧倒的な破壊力を
      持つのだろうな
 
 もちろん、彼女は肉体を持たないだろう。ただし、理想的に構築された彼女は、自分が疲れて家に帰ると、
 
 ご飯にする? お風呂にする? それとも、わ・た・し? 
 
 とベタな受け答えを理想的な声で再現してくれる。それを購入者が望めばそうなるのだ。家のあちこちに大型の画面があり、そこから彼女がこんにちは。自動化された調理器具で理想的な食事を配膳することも可能。

 もちろんそんなもの、ただのレトルト食品だ。しかし、今だってファミレスで出される食事はそういうものである。そしてファミレスの食事を多くの人は受け入れている。ではそこに、自分の理想とする姿と声、そして理想の受け答えが添えられたら、どうか? これに抗えるか?

 もちろん、色々な声とキャラ、バージョン、台詞があるし、当然、男女それぞれ様々な要求に沿ったものがあろう。以上は未来の一例にすぎぬ。
 
 ∧∧
(‥ )これぞ次世代産業ですかね?
\−
 
  (‥ )考えてみれば
      人工知能なんぞより
      こっちの方が
      社会を破壊しかねない
      インパクトを
      持っているけどな
 
 場合によって文化摩擦と宗教戦争を引き起こしかねないほどの強大な力。
 
 
 

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