自己紹介

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2015年9月20日日曜日

例えば怖いお父さんから自由になりたい

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  ( ‥)そうねえ2002年
      ワールドカップ
      日韓共同開催の時
      ジャッジがおかしい
      韓国が有利に働くよう
      あからさまな判定を
      していた
      そう話題になったよな
 
 その時、知り合いの左翼な人は、そういうジャッジでも勝つのが本当の実力ですよ。文句を言う諸国は情けない! と言っていたものであった。
 
 ∧∧
(‥ )それを
\−  ファンの前で言ったら
    どうなるんですかね?
 
  (‥ )キャンプファイヤーの
      焚き木にされて
      燃やされるんじゃね?
 
 とはいえ、人間を焚き木にする是非も、韓国のイメージ悪化はあの辺りからだよな、ということも、この際は本題ではない。
 
 ∧∧
( ‥)本題はその”左翼な人”の
    心理状態ですか
 
  (‥ )彼を左翼と呼んで良いかも
      良くわからんのだ
      天皇家を打倒しようと
      考えているわけでもない
      資本論も読んでいないし
      マルクスのなんたるかも
      知らんのよ
 
 ただ、強権的な父親が嫌いなこと、派閥があるとはいえ一党支配を行っている自民党が嫌いなこと、アメリカがお父さんのようで嫌いなこと、だからソ連が好きだったこと、マルクス主義が漠然と約束した素晴らしい未来を信じていたこと、民主主義におおいに期待する一方で、多数決が嫌いであること…
 
 ∧∧
(‥ )...民主主義に期待して
\−  多数決が嫌いって
    どういうことよ?
 
  (‥ )自分の意見が
      通せるはずだから好き
      自分の意見が
      無視されるから嫌い
 
 ∧∧
( ‥)ただのわがままやがな
 
  ( ‥)でも昔の左翼も同じことを
    −/ 言っていたものよ
       今もそうだけどな
 
 彼らは自分たちが正しいと確信している。というか自分が正しいと確信できる人間がすがった理論的な根拠、それがマルクス主義なのだとも言える。

 マルクス主義は自己啓発本のようなものなのだ。そうでなければ思想改造だの、そんな前向きな言い回しは出てこない。
 
 自分が正しいと確信している人間は、多数決を嫌う。正しいはずの自分の意見が大衆によって否決されるからである。

 だから彼らは大衆を無知蒙昧と忌み嫌うし、真理を知る自分たちこそが全権を握って大衆を導くべきであると考える。
 
 これゆえ、知識人は多数決が正しいとは限らないと主張するし、実際に主張したし、今もそう主張している。
 
 ∧∧
(‥ )でも自分の意見を取りあえず
\−  表明できる民主主義は好き
 
  (‥ )多数決は嫌いなのに
      民主主義の方が都合が良い
      そういう矛盾から生まれる
      表現が
     ”民主主義は多数決ではない”
      だな
 
 あるいは、これは真の民主主義ではない、日本には民主主義がない、である。

 多数決をないがしろにする一方で、言論の自由を強く言い立てるのも同じだと言えよう。

 
 ∧∧
( ‥)そして冒頭の人は
    韓国に好意的であった
    それはなぜですかね?
 
  (‥ )なんというかな
      言っちゃ悪いが
      発展途上国の人が
      好きなんだわ
 
 韓国が発展途上国なのか? と問われれば、当時はまだそうだったと言えば良いであろうか?
 
 ともあれ、彼は発展途上国の人が好きであった。
 
 というか、怖いお父さんである自民党や日本やアメリカや西欧列強に虐げられる人々に同情するのが好きであった。同情する自分に酔っているというわけでもない。それもあったかもしれないが、むしろ、怖いお父さんに弾圧される人々、少なくとも”彼にはそう見える可哀想な人々”に、自分の境遇を重ねていただけだった。
 
 ∧∧
(‥ )なんだかな
\−
 
  (‥ )でもな
      怖いお父さんという
      動機は
      ともかくとして
      こういう人は
      意外と多いんだよ?
 
 アメリカ軍の兵士が強盗を働いて日本人を殺した。マスコミは在日米軍ガーと騒ぎ立てたが、犯人がアメリカ国籍を取るために入隊した移民だったと知ると、とたんに騒ぎが沈静化したことがある。
 
 あるいは移民や不法入国者が女児暴行殺人を犯したり、無差別大量殺人を犯してもあまり大きなニュースにならないことがある。
 
 反対に新聞は安保安保で、薄いネタを無駄に大きく紙面で取り上げる。
 
 マスコミは知識人だ。知識で回りくどく理論武装された殻の下には、そうしなければいけない彼らの心理的な理由がある。
 
 
 

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