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2010年7月25日日曜日

なぜ手抜きをすることを決めたのか?

 
 
 生討論番組で温暖化を論ずるという企画があったそうで

 ∧∧
( ‥)あれが討論ですか?

    (‥ )世間の自称賢い知識人にとってはあれが討論なのよ

 そこで司会者は言った。科学的なことは分からないが、世の中が一方方向に進むのは危険が気がする。

 ∧∧
(‥ )というご発言をなされたそうですが
\-
    (‥ )いつも思うけども、この手の発言って単なる
        手抜きだよな。

 いや、選択肢のチョイスに困った時に使う便利で安易な手段というべきか。

 ∧∧
( ‥)どちらにしようかな、天の神様の言う通り・・・
   というのと同じだと。

    (‥ )同じだよなあ。でもあれなんだよね、天の神様の・・・
       ではないんだよな。

 もしまったく同じだったら、科学のことは分からないが、天の神様の言う通り、、、、と言うはずなので。

 ∧∧
( ‥)そうではなく、世の中が一方向へ進むのが危険だ、という
    言い訳を使用したのだと。

    (‥ )だとしたら、なぜその言い訳を採用したのか?

 世の中の100パーセントが同一のことを支持するとは思えないので、90パーセント以上で一方向だとする。

 ∧∧
( ‥)世の中が地動説一色になるのは危険なので
    天動説を支持します。

    (‥ )世の中が一色/一方向へ進むということと、
        仮説の妥当性は関係ない。

 そもそも科学のことは分からないが、と言った時点で、すでに”私は妥当性を放棄した”と意思表示したも同じ。

 ∧∧
( ‥)でも、彼にとっては科学=妥当性の追求、ではないのかも
   しれません。

    (‥ )あるいはスタンダードな理論=未来永劫に妥当である、ではない
        そういうことを言っているだけかもしれない。確かにね。

 だが反対に言えば、スタンダードでない理論=いつかは妥当性で返り咲き、ではない。

 当然、少数派の意見=実は頭のいい僕たちが考えたこの理論は馬鹿には理解できない理論で本当は正しいのだよ、でもない。

 ∧∧
( ‥)少数派の意見をあえてチョイスする正当性はやはり見えないと。

    (‥ )あえて正統派に異議を唱えることで結果的に正統派の
        妥当性をチェックする。そういうことはできるけども。

 だとしたら少数派につく必要は必ずしもない。なんでなんで?? とどっちに対しても質問を投げかければいいだけだから。

 ∧∧
( ‥)分からないことを分からない、どうなっているの?
    そう聞けばいいだけですよね。

    (‥ )つまり、分からない、分からないから皆さんにお聞きします。
        そう言えばいいだけの話であって、一方向に進むのは危険だ、
         なんていう言葉を付け加えることはない。

 ∧∧
( ‥)結局のところ彼の意思決定は分からない、ではなく、
    一方向に進むのは危険だ、ということになりますね。

    (‥ )分からないから分かりたい、ではなく、
        分からないから天神様の言う通りでもなく、
        分からないから、じゃあ一方向に進むのは危険だから
        で意思決定しようと。

 ∧∧
( ‥)一方向に進むのが危険だ、は妥当性と関係ありますかね?

    (‥ )妥当性とは関係ないと思うけどね。


 スタンダードな理論の中には間違っているものがある
 スタンダードでない理論でも正しいものがある


    (‥ )でも、スタンダードな理論は現時点では妥当性が最高であるから
        支持されているのだとも言えるね。
 ∧∧
( ‥)ようするに現時点では妥当性が他と比べて高いゆえにチョイスされた
    理論でない、つまりスタンダードでない理論をあえてチョイスするのは
    最低限、現時点での妥当性を無視しているってことになりますよね。

 つまりこう?

 科学は分からないけども、一方向に進むのは危険な気がする

 とは

 私は妥当性が分かりませんから、妥当性とは関係のない意思決定をいたします

 ∧∧
( ‥)ということになるだろうと。

    (‥ )そういうことじゃねーか?

 一方向に進むのは危険だ、と野党的な立場を強調して社会的役割とその正当性を訴えるのはマスメディアとかがよく使う手だけども。

     (‥ )あれはな、チョイスができなかった
         怠慢と惰弱を糊塗する言い訳なんだ。
 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ。

 飛べないし、舌も馬鹿になって蜜の量さえ計れないハナバチがいった。君らは赤い花が蜜が一番多いというけども、そういう風にひとつの花ばかりみているのは良くないと思う。だから僕は青い花に賭けてみようと思うんだ。

 若いハナバチは言った。ふーんそう。そして今日も花の蜜を集めに飛んでいく。

 この世界には最後まで飛び続けた老人もいるが、飛ぶことも出来ず、空想のお話をする老人が圧倒的に多い。
 

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