自己紹介

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2009年11月11日水曜日

分かるとはなんぞいや

 
 夕闇が落ちた後で公園にいったものの、夜中から雨がざーざー降り始めたので身動きとれず。さて

 分かる。分かるとはなんぞいや?

 ∧∧
( ‥)例えば・・・・仕組みを把握した、という実感ですかね。

    (‥ )しかしそれが現実であるという保証はない。

 天動説は宇宙の仕組みを説明できると考えられていた。天動説で分かったと思われていた。事実、それで十分だった。天体の運行は問題なく説明できた。

 ∧∧
( ‥)だが実際にはそうではない。

    (‥ )そうではないことが分かった。

 つまりあれか、分かったというのは採用した仮説が経験的に妥当であるということを指す言葉なのか。

 だが妙ーなことがある。

 例えばKT境界以後の哺乳類の適応放散やカンブリア爆発という現象は分岐学/あるいは系統学では解析不可能だ、そう主張する人がいる(例えばグールド)。これを例えばwikiとかで見てまんま鵜呑みで信用する人がいるらしい。問題は。

    (‥ )これも分かったということなんだよねえ?
 ∧∧
( ‥)分かったということなんですかね?
    まあそうなんでしょうけど。

 以上の主張が分かったという場合、それは最節約という基準や”使えるデータは派生的なものだけだ”という主張/あるいは設定では原理的に解けない現象が起きているという主張である(というかそのはずだ)。

 しかしこれはかなり妙なことでもある。

    ( ‥)どんな条件でそうなるのか?と問われると
        困るんだよね、祖先多型ぐらいしか思いつかん。
 ∧∧
( ‥)大規模な収斂や逆転という現象は”短期間の放散”と
    関係があるとは思えませんしね。

 wikiとかで見て、分かった、と言う。だがこっちから見ると何が分かったのか、それが分からない。なぜなら元の文章や主張の内容に”そのアルゴリズムではこの問題が原理的に解けない必然的な理由”が明記されていないから。

 ∧∧
( ‥)分かった理由が分からないと。

    (‥ )分かったという信念の由来になるロジックが不明。
        あるいはそもそもそれが表示されていない。

 分かったとはなんだ? なぜ分かったのだ? 分かったという言葉には信念以外に内容が無い、すっからかんなものがあるということか。じゃあその信念の元になった選択の理由と動機はなんだ?

 ∧∧
( ‥)分かったという言葉の意味はあまりに広いと。

    (‥ )経験的にこの仮説に従えば把握できる、という意味から
        僕ちゃん信じているんですーというものまで色々あると。

 分かったという言葉は、なんの保証もしてくれない。なんとまあ馬鹿げた言葉。


 

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