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2009年3月26日木曜日

どうすっぺや

 
 種の起源を読む。amazonをのぞいてみると痛い奴だなこいつ、という書評もさることながら、なんじゃあ? こりゃと思うのが、”この商品を買った人はこんな商品も買っています”の品々の顔ぶれ。ファインマンとか自助論とか知の欺瞞とか。なんか理系なようでいて、購買層が微妙に理系からずれてるんじゃね?

 ∧∧
( ‥)知の欺瞞はあなたも買ったでしょ?

    (‥ )いやそうだけどさ。
        オレ、過去に理系だったというだけだし。
 
 やっぱダーウィンという人は理系から注目されるというよりは、むしろ比較して文系から多くの注目をあびる人物らしい。神を殺した男。マルクスとエンゲルスが賞賛と否定の言葉を送った男。社会ダーウィニズムの根源として何か勘違いした人たちから訳分からん評価をされた男。それがダーウィン。

 まあそもそもライターの書いたダーウィンの本を理系が買うことはそうそうあるわけないので(研究とかに直接役立たなーい)、こういう結果は予想はしていたんだけど。

 いや、しかし、これは大失敗だったのではなかろうか。

 ∧∧
( ‥)なんで?

    (‥ )理工系の書籍を買う人って50代、60代なんだよな

 理屈の上でいうと彼らは1〜2世代前に”汚染された進化論”の本を読んだ世代だよね。実際、先日買った1977年に出た「生物進化論」講談社学術文庫、徳田御稔をざっと見たら、これがもう地獄絵図。うわっ、1、2世代前の人たち、こんなのを読んでいたんかい!! こりゃあ訳の分からん誤解が広まるわさ。

 今さら、ごめん、あれ全部間違い。若い時に聞きかじったこと全部忘れてね。すべてを0から始めてちょ、って言われた場合、おじさん、おじいさん達はどう反応するんだろう? たぶん適応できないのではないのか。

 ∧∧
( ‥)でも「種の起源を読む」はそういう主旨の主張は
    していないでしょ?

    (‥ )だが結果的にそういう本である。

 というか、

1:科学者の進化理論
2:ごく最近まで(あるいは現在もなお)ちまたにあふれている一般書籍の進化論

このまったく違う起源を持つ2つの文化的系譜が並立する。そういう構図が構造的に出来上がっているわけで。進化理論の話をしたら自動的にそういう主張をすることになる。
 

    ( ‥)おじいちゃんたちに
        今までのこと全部通用しませんですのよ
        といって通用するわけないしなあ・・・・
        よもや購買層の自己否定を
        要求することになるとは。
 ∧∧
( ‥)老人のところをバカにするでねーって言うのでは?

 
    (‥ )しかしパラダイムシフトは個人の転向でなく、
        死によって進行するという即物的な現実がある
 ∧∧
( ‥)じゃあどうします?


 あー? えーっと、ここは古びた男はあきらめて、汚染されていない(かもしれない)女性の購買層を開拓するとか?

 ∧∧
( ‥)車やゴルフやお酒のようなわけにはいかないのでは

    (‥ )そーさのー

 どうすっぺや?

    ( ‥)ここはそれこそ、この商品を買っていますに
      -/ 入っている「その数学が戦略を決める」
         に突破口を・・・・
 ∧∧
( ‥)なんだかなー
 
 
 

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