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2017年3月2日木曜日

眼球地球の物語

 
 ∧∧
(‥ )地球から39光年離れた
\−  赤色矮星トラピスト1に
    地球サイズの惑星が
    一気に7つ見つかったという
    報告がされたのが
    先週木曜日のnature
 
  (‥ )ここしばらく忙しくて
      話題にできなかったけど
      みずがめ座にある
      赤色矮星だそうだな
      光度はほぼ19等
      残念ながら
      小さな望遠鏡では見えない
      暗い星であるな
 
 表面温度は2000度を超える程度、質量こそ木星の8倍はあるらしいが、大きさは木星より少し大きいぐらい。どうも、恒星として核融合を起こせるぎりぎりの大きさらしい。
 
 ∧∧
(‥ )でもこれだけ小さい
\−  赤色矮星なら
    地球型惑星の発見は
    比較的容易だよね
    しかも今回はトランジット
    つまり恒星の前を惑星が
    横切る食を利用して
    発見されている
 
  (‥ )トラピスト1の惑星は
      実在がほぼ確実と見て
      良さそうだね
 
 恒星をめぐる惑星を見つけるには、惑星の重力が恒星をゆらすことで起こる恒星の動きを見る方法と、恒星の手前を惑星が横切ることで定期的に起こる恒星の光度変化を見る方法とがある。

 地球サイズの惑星が起こす揺れや光度変化はいずれも小さいし、特に地球の太陽のようなサイズの恒星相手では、その変化は微々たるものだ。現在の観測技術では検出が極めて困難。

 だが小さな赤色矮星相手なら地球サイズの惑星の発見はしやすいし….
 
 ∧∧
( ‥)ましてや手前を横切ることで
    起こる光度変化となれば
    まず確実だろうと
 
  ( ‥)惑星による恒星のゆれを
    −/ 計測する方法では
       相手が赤色矮星でも
       その動きは
       微々たるもので
       発見報告の後で
       これはノイズだろうと
       否定された例が幾つも
       あるからな
       以前、本を書いた時にも
       苦労させられたもんだよ
 

この本である=>Untitled Document
 
 近年における系外惑星発見ラッシュと、そこにすむ生物の可能性を論じた本は最近多い。自分もそういう本を書いたのだが、だが、これが難問であった。初期に報告された地球とよく似た大きさと温度が期待される惑星グリーゼ581gは、生物存在の可能性とその環境をめぐって幾つも論文が書かれたにも関わらず、後に実在を否定する論文が出た。
 
 このグリーゼ581の惑星gこそ、赤色矮星のゆれから発見された惑星なのである。しかし赤色矮星であっても、その微々たるゆれは、おそらくノイズであったのだ。
 
 しからばよく似た惑星であるグリーゼ667Cの惑星fに物語の舞台を移すも、それも実在を否定した論文が出ていた。この惑星fもまた、恒星のゆれから存在が主張され、そしてノイズだとして否定されたものである。
 
 だから件の本では惑星fを舞台にしながらも、これは赤色矮星をめぐる地球型惑星全般の物語、という抽象的な話にせざるをえなかったのだが...
 
 ∧∧
(‥ )トラピスト1の惑星は
\−  トランジットからの
    発見だから
    大丈夫そう…ですかね
 
  (‥ )それをおおいに期待するね
      また本を書きたいなあ
      これ楽しいからな
 
 ちなみに、すでに広く知られていることだが、赤色矮星をめぐる生存可能な地球型惑星は、恒星に近すぎるので潮汐固定がかかり、惑星は半分が永久の夜で凍りつき、もう半分は永久の昼で溶けた海が広がっていることになる。

 片面が白。そして境界線も凍てつき、その白い縁取りの先に暗い海洋が見えているであろう。ゆえにそのありさまはさながら眼球のようであるとされる。これが世に言う、Eyeball-Earth アイボール・アース、すなわち眼球地球


 







 
 ∧∧
(‥ )まあ実際は海流とかあるし
\−  永久の昼半球では
    巨大な上昇気流で
    永久の台風が存在するかも
    しれないし
    現実にはここまで眼球じゃ
    ないでしょうね
 
  (‥ )まあ眼球地球は
      あくまでも理論的な
      理想モデルだよな

 
 ∧∧
( ‥)でも夕暮れに似た
    光に照らされた眼球地球とは
    なかなかシュールな
    光景なのでしょうなあ
 
  (‥ )いくことはかなわないが
      想像すると楽しいだろ?




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