自己紹介

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2014年9月4日木曜日

自分向きのエロを自己生産する。すなわち、I can fly !

 
 
 昔、こんな話を聞いた事がある。彼は自分にとってしっくりくるエロがネットを見回しても見つからないので、とうとう自分で描くことにしたという。
 
 ∧∧
( ‥)...なんすかその
   手間のかかる自家発電
 
  ( ‥)そうねえ、手間が
    ‐□ かかるよねえ
 
 ネットで適当にエロ絵なり三次元のエロ画像を見つけるなりして事をすませる、というわけにはいかない。自分で描き、そして抜く。どう考えても2時間、3時間かかりそうである。あるいはそれ以上か。
 
 ∧∧
(‥ )なんか生々しい話題に
\‐  なってきたな
 
  (‥ )だがな、ここから
      分かることがある
 
 脳内と神経に存在するリビドーのつぼ、それを適切に押さなければ最上の興奮が得られない。もちろん、押すべきリビドーのつぼは個人こじんで微妙に違うであろう。
 
 しかも、興奮するつぼを押し続けると、”そのつぼを押すと私は興奮します”、ということ、これ自体が強化されるであろう。
 
 ∧∧
( ‥)平たく言うと
    自分の趣向を
    自己生産しているうちに
    変態になると
 
  ( ‥)趣向が偏り
    ‐□ それが強化される
      そう言った方が良いかなあ
      必ずしも変態レベルに
      到達するとは限らんからね
 
 これを考えると、イラストレーターが絵を描き続けていると初期の比較的普遍的だった絵柄が、個性を通り越してむしろ奇妙で独特になる、という現象が分かるというもの。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、そもそも絵柄に
\‐  個人の個性が出る
    それ自体が試行錯誤を
    自分の審美眼に基づいた
    選択によって強化した結果
    ですからね
 
  (‥ )エロイラストでは
      審美眼だけでなく
      自分のリビドーのつぼ
      による選択も入るのだ
      自分の脳と神経の有様を
      皆にさらす行為でもあるし
      神経の有り様を決めた存在
      つまり自分の遺伝子を
      開示する行為だとも
      言えるな
 
 確かにイラストレーターの絵柄の変遷を見ていると、自分としてはこの時代の絵柄が一番興奮させられるが、それ以降はむしろつぼから外れていく、そういう場面に出くわすことがある。
 
 言い換えると、自分が一番興奮する絵柄は、自分で探すべきではないのか? という冒頭の試みは確かに正しいのだ。他人は自分のために絵を描いているわけではないし、エロを生産しているわけでもないのだから。
 
 そうである以上、自分のリビドーのつぼを押してくれるエロは、自分で作るべきなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でもそんなことをするのは
    大変なことだよね
  
  ( ‥)技術もさることながら
    ‐□ 時間と体力もいるのだよな
 
 人は言う。もう漫画やアニメが辛いと。
 
 人は言う。もう萌えの良さが分からないと。
 
 ∧∧
( ‥)だがそれは体力と性欲の
    衰えではないのか?
    それは自分で
    自分向けのエロを作れぬ
    技術の無さではなかったか?
    それは作ることも歩く事も
    探す事もできず
    立ち止まるしかない人の
    嘆きではなかったか
 
  (‥ )体力があるやつはさ
      嘆く前に
      自分の力で別世界へ
      羽ばたいていっちゃった
      のだよな
 
 
 ひょっとしたらそれは変態の世界なのかもしれないが、まあ、嘆いてばかりいるのと変態になるのと、どっちがましなのかは状況次第なんだろう。
 

これはhilihiliのhilihili: 素直に楽しめない、とは運動不足ですねの続き
 
 
 


    

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