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2013年11月8日金曜日

知るべきは業火の温度

 
 たとえば曰く、素人の無知を攻撃するオタクは駄目。これを知るともっと楽しめますよ、と耳寄りな情報を伝えるべきと。
 

 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
   (‥ )こうすると良いですよ
      といっても
      ふーんで終わって
      耳寄りな情報を聞きもせず
      どうしようもない
      浅い身勝手な俺様解釈して
      トンデモに堕落するのが
      オチだと思うがな
   
 ∧∧
(‥ )あなただって、
\‐  そんなことも知らないのですか?
    と院生の人に言われて
    むっとしたことが
    あったじゃないですか
 
  (‥ )いや、あれは
 
 子供向けの性淘汰の本を書いたけども、昆虫の性淘汰の良い例がなくてですね。雄の装飾が同性間の攻撃のためではなく雌の好みによって...
 
 チョウとか交尾の時に好みの相手により大量の精子とか送り込みますよ? そんなことも知らないんですか? 勉強不足ですよね??
 
 ∧∧
( ‥)あなた、
    これは勉強不足でした
    と笑っていたじゃないですか
 
  (‥ )いや、あれの本音は
 
 そんなこと知ってるよ。お前こそ馬鹿じゃねえのか? そんなの子供向けの本に書けるわけねえだろうがよ。というか、精子自体を栄養として雌に与える昆虫の雄が、相手が小さな雌(ようするに精子を提供しても自分の子供をあまり多く産んでくれないだろう雌)の場合だと交尾を拒否するとか、そういう例は検討してから却下したんだよ。そのくらい分かれよ、素人の鈍臭い餓鬼んちょが知った口をきいてるんじゃねえ。就職も出来ずに路頭に迷って死ね、カス。
 
 ∧∧
(‥ )あなた、オタクの人は
\‐   嫌い?
 
  (‥ )wikiを見て、あーだこうだと
      論じているのを見て、
      ああ、オタクってのは
      wiki頼みさんたちなの?
      これじゃあ困るな。
      そう思ってからは
      ちょっとねえ….
 
 そういえば、こういうこともあった、取材に行った時、相手が出してきた資料がプリントアウトされたwiki。
 
 ∧∧
( ‥)...なめられているんじゃね?
 
  (‥ )広報も同席して
      いるのにかい?
 
 やる気がないのか、あまりの忙しさに煮詰まっていたのか…..、しかし何より困ったことは、そのwikiの内容、こちらが下調べしたこと以上の情報が書かれていなかったことで。
 
 ∧∧
(‥ )下調べの内容がwiki止まりでは
\‐   最初からwiki見れば良いと
     言う人もいるでしょうけどね
 
  (‥ )それだと情報の確認に
      ならないからな。
      結果的に同様だから
      良いのであって、
      wikiだからといって
      鵜呑みにするわけには
      いかないんでね。
      実際、wikiには
      あからさまな
      間違いがあるし。
 
 もしかしたら、そのwikiを編集したのは彼だ、ということもありうる。それにすぐに資料を、と言われてもそんな資料がない分野なので、取材の30分前に慌ててwikiを印刷したのかもしれない(しかし自らが所属する組織の広報の前でそれをやるのはいかがなものだろうか)。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あの件は
    インタビューで知りたい情報を
    得られたから
    結果オーライでしたけどもね
 
  ( ‥)多分、インタビューに
    ‐□ もう少し時間があれば
      より面白い情報を
      掘り出せただろうけどねえ
      それでも結果的には
      まあまあだったかなあ。
 
 若い、ということもあったかもしれない。同じ分野の取材でも年齢のいった人は経験もさることながら立場が上で統括的な立ち位置だから、説明がより具体的で詳細だった。
 
 ともあれ
 
 
 ∧∧
( ‥)それでもなお、後継者や
    あるいは
    ジャンルを引き継ぐ仲間が
    欲しい、
    というのであれば
    なんと?
 
  (‥ )欲しいだけなら簡単さ
      それはどっちかというと
      教育の問題じゃない。
      素人もオタクもプロも
      誰もかれも
      区別することはない。
      全部押しひしいで
      流して燃やして
      しまえば良い。
      生き残っているのが
      後継者だ。
 
 
 分かりやすいだの、分かったのだ、そんなもの、どうでもいいことだ。母集団の大きさはそういう小賢しさをあっさりと砕いてくれる。
 
 それでもなお、人は曰く。後継者を育てるには分かりやすく丁寧に、と。
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  (‥ )分かりやすい教科書が
      欲しいとか言っているのと
      それは同じだろ?
      あまり出来のよろしい
      対応ではないな。
      非合理な根性論にする
      必要はないし、
      無駄に難解にする必要も
      ないけども、
      優しくも分かりやすくも
      する必要はないだろう。
 
 というか、そんなこと無理なのだ。サッカーを根性論にする必要はないが体力は必要だ。これと同様、無駄は切り捨てるべきで、シンプルにすべきだが必要なものは必要で、それ以上マイルドにするのは無理だ。だってそれが現実なのだし。
 
 ∧∧
(‥ )でも後継者は必要なんですよね
\‐
 
  (‥ )教育のように1対1の
      対応だと
      そのままでは破滅的だな
      だが可能な限り母集団を
      大きくすれば、
      後継者を探し出すのは
      容易だ。
 
 可燃物の山から金属を見つけ出すのは雑作もない。
 
 ∧∧
( ‥)焼いてしまえば良い
 
  ( ‥)いかに地獄を作り出すか
    ‐□ それこそが課題だ。
      そういうことよ。
 
 もちろん地獄であれば良い、というわけではない。何もかも焼けてしまっては意味が無い。適切な選別が起こる業火に調整しなければならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )それを考える世間は地獄
\‐  だらけだとも言えますね
 
  (‥ )サッカー選手を一人
      育てるために、
      一体全体、何人の人生を
      食いつぶしたか?
      夢を餌に何人の人生を
      破壊してきたか?
      だがそれは品質向上の点で
      是が非でも必要だった。
      そしてこれは
      根性論の無駄な鉄拳制裁が
      なくてもこうなる運命。
      それを考えれば
      何をすべきか明白よな。

 
 夢は人集めの餌になりうるが実際に必要なのは夢でも天国でも希望でもなく、人を焼き尽くす地獄の業火であって、知るべきは業火の温度である。
 
 そういうことなんだろう。
 
 
 

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