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2020年3月19日木曜日

18日 テドロス局長 検査万歳! 全世界同時一斉医療崩壊に栄光あれー!

 
 
 ∧∧
(‥ )またテドロスの
\−  おっちゃんが
    スピーチしている

=>https://twitter.com/WHO/status/1240311195288002561
 
 
  (‥ )んー? なになに
      It's now more than
       a month ...
 
 コンゴ民主共和国におけるエボラ患者は、一番新しいもので1ヶ月前のものであります。このままいけば、このアウトブレイクは数ヶ月以内に終了を宣言できるでありましょう。
 
 一致団結し、状況をここまで持ってきてくれた協力者のみなさん、コンゴの政府関係者の方々に感謝を表明するものであります。
 
 これと同じ一致団結の精神が、新型肺炎を抑え込む私たちの努力、その中核となるべきであります・・・
 
 ・・・WHOは新型肺炎の疑いのあるすべての患者を検査、治療し、隔離することを推奨し続けるものであります。そして患者と接触したすべての人を探すことを推奨します。これがすべての国における対策の骨子となるべきです。これが地域への感染拡大を予防するための最善策なのです。・・・
 
 ・・・1ヶ月前、韓国は感染が急拡大するという事態に直面しました。しかし、降伏することはありませんでした。韓国は教養ある国であり、立憲主義の国であります。韓国は画期的な検査体制を持つ国であり、検査能力も発達しております。韓国はマスクを供給することができる国であります。
 
 韓国はすべての接触者を洗い出しつくし、策定された範囲内の検査をすべてやり遂げました。そして疑わしい患者たちを隔離する時は、病院や家、さらにはむしろ選定された施設を使ったのです。
 
 その結果、新型肺炎は数週間で減少を始めたのです。

 感染がピークの時、韓国は(1日)800人以上の感染者がおりました。そして昨日、感染者はわずか90人であります。
 
 WHOは国々と共に一致団結して新型肺炎とその感染拡大に対処します。そして韓国と他の国々から学んだことと、それぞれの地域にあったやり方で提供します。
 
 ・・・以下云々
 
 ∧∧
(‥ )韓国をベタ褒めだけど
\−  あれは他の国には
    真似できないし
    真似してもあまり意味が
    ないものだろ?
 
  (‥ )韓国の検査能力は
      マーズ騒動以来の
      検査需要に企業が
      応じたものみたい
      だからな
 
 つまるところ、たまたま状況が検査産業を発達させただけなので他の国には真似できない。そもそも必要がないものだとも言える。 
 
 もし大規模検査能力の必要があるのなら他の国もその能力を持っているはずだ。しかし持っていない。この時点で韓国の過剰なまでの検査能力がイレギュラーかつ、実は不必要なのだと言える。
 
 例えばマーズのように致死率が高く、なおかつ封じ込めしやすいものなら検査は数をこなす必要がないだろう。
 
 実際、2015年における韓国のマーズ感染者は186、死亡は37 隔離されたのは1万6693
 
 このぐらいの数だと検査拡大派が不満をもらす日本の検査能力で十分対応できる(十分対応できるからそもそもそれ以上を持っていないとも言える。それにこういう場合は精度が大事であろうし、大規模にやることは不必要どころか悪手だ)。
 
 反対に、新型肺炎のように、無症状で次々に感染が広まるものだと検査の数をいくらこなしても意味がない。範囲内のすべての人間を検査しても、外部に無症状の感染者がいたら終わりだ。というか必ずいる。そもそも範囲内のすべての人間を検査しても、すべての感染者を発見できるわけでもない。発見率はさほど高くなく、必然的に見落としがある。そして検査を拡大するほど偽陽性の患者が増えて医療に負担をかけていく。
 
 マーズのような病気なら日本や諸外国の検査体制で十分であろうし、新型肺炎のような病気なら検査をこなすことにそもそも意味がない。
 
 これゆえ次のように言える。日本の検査能力で十分であろうし、韓国の検査能力は、あくまでも商業的でイレギュラーなものだとみなした方がいい。
 
 ∧∧
(‥ )だのにテドロス局長は
\−   すべての感染者を
     隔離しよう
     全部検査しよう
     韓国に学ぼうと
     大演説をぶち上げますか
 
  (‥ )ワイドショーと同じ煽りを
      WHOの局長が
      率先してするときたもんだ
      問題だよね
 
 そもそもテドロス局長のスピーチは、先日17日のものを見てもわかるが、危険な矛盾をはらんだものであった。

 検査! 検査! しかし先進国も軽症患者で飽和してパンク状態です。ですから軽症の感染者は家で看護しましょう。それでも検査! 検査!
 
 彼の17日のスピーチは一応、全訳してみたけども、正直言って頭が痛くなってくる内容である

 以下の後半を参照のこと=>http://hilihili.blogspot.com/2020/03/blog-post_18.html
 
 
 
 ∧∧
(‥ )ともかくパンクしても
\−  いいから検査検査!
    偽陽性も陰性も
    知ったこっちゃないって
    テドロスのおっさんは
    全世界を韓国やイタリアに
    する気かい?
    韓国は頑張ってるけど
    イタリアは壊滅状態だろ
 
  (‥ )テドロスのおっさんは
      17日のスピーチには
      自分の組織である
      WHOそのものから
      WHOとしては
      症状を呈した人のみに
      検査を推奨すると
      付記をつけられてしまった
      今回のスピーチにも
      何か注釈されるのかな?
 
 WHOとテドロス局長には見解の齟齬がある。これは混乱的であった。多分、WHOの感染症専門家とテドロス局長は、考えがまるで違っているのである。
      
  
 ∧∧
(‥ )テドロスのおっちゃん
\−  ダメな人なん?
 
  (‥ )テドロスのおっさんは
      マラリアやHIVの抑制に
      成功したって話だ
      だけども
      感染症自体の対応は
      未経験だと言えるね
 
 マラリヤは蚊から媒介される寄生虫が引き起こす病気で、人から人へ感染するわけではない。つまり厳密な意味では感染症ではない。マラリアの根絶には蚊を根絶する必要があり、殺虫剤の散布とか、湿地をつぶすとか、どっちかというと土木工事的な話になる。
 
 HIV、つまりエイズだが、こちらは感染症だ。しかしこれはセックスで感染する。つまりこれまた新型肺炎やインフルエンザのような種類の感染症ではない。そしてセックスを禁止するわけにもいかないから、エイズの抑制にはコンドームの配布とか薬の配布とか、教育と啓蒙とかそういう話になる。
 
 つまりテドロス局長の経歴は、新型肺炎にはまったく見当外れなものだと言える。
 
 実際、テドロス局長のスピーチには、皆で一斉に行動して、薬や検査というリソースを大量投入することで状況を制御できる、という思想が言葉の端ばしに見え隠れする。それはいかにもマラリアやHIV対策を思わせるものだ。
 
 そして彼の言葉には確率という概念がない。PCR検査は確率的に誤謬を起こし、検査数が増大すると偽陽性も増加して深刻な状況を生み出す。そういう確率に対する概念や懸念が局長の言葉にはまったくない。彼のスピーチにあるのは大量に投入すれば成果が出るに違いない、じつに単純な世界観だけだ。

 こうした概念や思想は、新型肺炎のような純然たる感染症が相手ではほとんど無力だろう。それどころか彼の思想はむしろ有害に思われた。

 
 
 
 
 

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