自己紹介

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2016年5月26日木曜日

乱数の悪魔

 
 偶数は右、奇数は左。そうして0は直進として乱数表を元にグラフを描く。

















 ∧∧
(‥ )まるで方向性があるかのごとく
\−  左へずれていきました
 
  (‥ )これ例えば
      体を明るくする遺伝子が右
      暗くする遺伝子の頻度が
      左でも成り立つ話だよね
      サイコロの目でも
      成り立つ話でもある
 
 ∧∧
( ‥)つまり乱数のようなまったく
    でたらめな変化でも
    一見するとあたかも
    方向性を持っているように
    見えるのである
 
  (‥ )まあ色々と示唆的では
      あるよな
 
 例えば人によって、これはギャンブルにおける”流れ”なのだと解釈するであろう。
 
 あるいは、これが乱数と聞くと、そうかある時点でまた右へ戻り始めるのだろうな、そうも思うだろう。そこには乱数は50/50だから、偏りはいずれならされるに違いない、という思い込みがないか?
 
 ∧∧
(‥ )そうやって人は
\−  破滅するんでしょうな
 
  (‥ )進化理論に大きな転換を
      与えた! と
      一部の人が思い込んでる
      グールドの断続平衡説も
      この問題を抱えているの
      だよなあ
 
 実際、特に以上の乱数では、初期にほとんど直進していたグラフが、いきなり左にずれはじめる。これは平衡状態からいきなりある方向性を持った動きを示しているように見えるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でもこれはただの乱数だぞと
 
  (‥ )おっかねえよな
      いきなり方向を
      左に変え始めて
      あれよあれよと
      方眼紙の外へいって
      しまうのだからな
      俺もびびったよ
 
 これを見るとギャンブラーが流れとやらに身を任せて破滅するのも分かるし、ありもしない方向性に意味を見いだして。理論を考えてしまった人たちの気持ちも分かる。
      
 かようにこの世界には恐ろしいものが潜んでおる。
 
 

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