自己紹介
- 北村雄一(北村@)
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2015年6月6日土曜日
新聞は偉大であった
その人はいわゆる昭和一桁。田舎で玉音放送を聞いたこともある。もっとも子供なのでよく分からなかったそうだ。いずれにせよ、占領軍は三日の略奪とかはしなかったので、降伏の意味がよく分からなくても恐ろしい目にあうことはなかった。日本は単に運が良かったのである。
*三日の略奪:騎馬民族などが行なった慣習で、降伏しないで攻め落とされた都市は三日間略奪して良いというもの。オスマン・トルコや、さらにロシア軍もやったと聞く。
その人は昭和一桁だった。中学の年頃には働き始めていた。本は読まなかったが新聞は熱心に読んだ。新聞を読みなさい、それが口癖だった。
∧∧
(‥ )新聞が本の代わりを担う
\‐ そういう時代や人や
世代があったのだと
(‥ )新聞は
昔は重要なもの
だったのだな
だが今では大学を出ることが普通の時代である。そして人間の大多数は小学校高学年程度の学力だ。
中学、高校の知識は、小学生というおにぎりにまぶされたごま塩みたいなものであろう。
∧∧
(‥ )それを考えると
\‐ 新聞の居場所がなくなるのは
当たり前だね
(‥ )身につける知識は
学校で十分なんだよ
おまけに今では
ネットもあるしな
新聞が売れないわけさ
後、もうひとつ思うことがある。古い新聞を読んだ時、日本は犯罪だらけだった。生きたまま相手を焼く殺人、誘拐、暴行、強盗、愉快犯、通り魔、面白半分で線路にダイナマイトをしかけて爆発させる未成年。
当時の新聞は、ある意味、楽だっただろう。これだけ記事が目白押しなんである。書きたいことがあっても、むしろそれをどう削るのかが課題となろう。
∧∧
( ‥)記事をふくらませる
必要がありません
( ‥)平和になったから
‐□ 新聞は記事を膨らませて
あること無いこと
書き始めたんじゃ
ねえかなあ
こういうのは良くない兆候だ。話を膨らませて書くと、どうしても荒が目立つようになる。さながら、忙しくて調べる時間がないけど文字数だけは書き上げなくてはいけないライターが陥る状態と似ていよう。
記事は知っていることを削った方が密度が濃くなり、なおかつ。表現を工夫する。
記事は膨らませて書くと、どうしても嘘、大げさ、まぎらわしい、空想、冗長、恣意的、センチメンタルになってしまう。
∧∧
(‥ )新聞は元から
\‐ そういうところが
あっただろうけども
(‥ )平和になって
もっとひどくなった
そう見るべきだろうなあ
先日来た勧誘員が申し述べたように、新聞は雨の日にも役に立つ。
確かに新聞は丈夫で薄くて大きくて安価。使用法が多岐に渡るすぐれものだから正論ではある。正論ではあるのだが
∧∧
(‥ )新聞も凋落したものだねえ
\‐ 勧誘員さんの言うことは
新聞に書いてることに
価値は無い
新聞は便利な
使い捨て多目的用紙として
お使いください
そういう主張だからね
(‥ )そういえば先日
新聞を取っていない人は
生ゴミをどうやって
出すの??
そう聞かれたな
∧∧
( ‥)あなたは
キッチンペーパーだよね
(‥ )新聞以外で
吸水性があって
丈夫というとあれなんだ
食い物は食べられるものであって、捨てるところなど無いのが本来。
原理上、生ゴミはほとんど出るはずがない。
例えばキャベツで食えない部分は芯の根っことその周辺だけだ。
生ゴミはわずかであり、それはそのままキッチンペーパーに乗せて乾燥させれば良い。そうやって水分を抜き、痛むのを防ぐ。皿などに残った食べ残しは洗って流す。あるいは排水溝の網で集めたものをキッチンペーパーに乗せて乾かす。そうしてゴミの日に出す。これなら悪臭も生じない。
∧∧
(‥ )最近、引っ越してきた人が
\‐ 新聞を使わずに
汚い生ゴミを出すの!!
と先の人がお怒りです
(‥ )別に新聞を
使わないせいじゃなくて
そやつの食材の扱いが
雑なだけだけどな
とはいえ確かに一理ある。
新聞を取っていない人はどうやってゴミを出すの??
以上から明白であろう。かようなまでに、新聞とは偉大であったのだ。今や、過去形でしかないけども。
*注:食材を無駄にしない、という動作は、作った料理がおいしい、を意味するわけではありません。
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