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2011年5月2日月曜日

懐かしいヨタ話

 
 20億年前、地球には天然の原子炉があった。

 ∧∧
(‥ )アフリカはオクロ鉱山の
\-   天然原子炉ですね

    (‥ )...をネタに記事を書いたのだが
        時期が時期だけにやめて、と
         言われてね。

 いや、時期が時期だからネタにしたんだけどなーと思いつつ、まあねえ、1972年の話だしね、というわけで今年に入ってnatureでネタになった歩くサボテン(というニックネームをつけられた節足動物)を書いてお茶を濁した。

 ∧∧
( ‥)でっ?

    ( ‥)ふとさ学生時代にヨタ話の
      -□ レポートを書いたことを
        思い出してさ。

 人間の遺伝子は絶えず破壊されている。活性酸素とかで。そりゃあね、色々なものを酸化する強烈な元素に攻撃されれば人間の組織なんかひとたまりもない。

 ∧∧
( ‥)人間には遺伝子の破壊を修復する機能が
    ちゃんとあります。というか人間に
     限ったことではないですが。

    ( ‥)だから放射線による破壊も
        修復できる。反対にこの機能を
        失っている人は酸素による損傷も
        さることながら、レントゲン撮影
        による被曝が致命的なものになる。

 でっ、ある日のことである、なんでもいい、どんな内容でもいいからレポートを書け、と言われた時に

    (‥ )酸素呼吸種族が酸素による遺伝子の
        破壊を修復できるようになったのは
         実は天然原子炉の放射線にさらされた
         ことによる淘汰が原因であるという
          ヨタ話を。
 ∧∧
( ‥)完璧なトンデモですね。
 

    ( ‥)おもしろ半分に書いただけなんだがな。
 ∧∧
( ‥)好きに書け、というのは
    そういう主旨じゃないと思うな。


 まあ、そういう主旨じゃないだろう。

 それ以前に

 
    (‥ )オクロの天然原子炉の核分裂生成物質や
        中性子の補足で出来たプルトニウムは
        20億年の間、原子炉の位置から
         ほとんど動いていないのよね。
 ∧∧
( ‥)そんな局地的な淘汰で何が起こるのか?
    というね。

 まあ、数十万年とかのオーダーで稼働していたらしいので、実験室でやるようなことがそれなりな長期間起きていたのだろうけども。

 ∧∧
(‥ )原子炉さん(複数)があったのは
\-   地下数千メートルでしたっけ?

    (‥ )そのっくらいの深度だったら
        地下バクテリアいるべ。

 まあ、なんだ、とはいえこういうヨタ話を書いたのであった。そういえば提出の時に目に留まった他の奴のレポートは

 ∧∧
(‥ )アシモフのエッセイを
 □-  まる写ししたものでしたね。

    (‥ )おー? と思ったけどさ。


 原子炉からの放射性物質の拡散は地下では以上のようであるけども、例えばの話、気圏でそれが起こるとばれる。

 ∧∧
( ‥)チェルノブイリみたいにね。

    ( ‥)福島の原発事故があった時、
        チェルノブイリと同じだ!!と
        びびって帰ったドイツ人のグループが
        あったろ?

 ああ、あれを聞いた時はそう、笑った。

 ∧∧
( ‥)失礼な、と怒るでしょうね。

    (‥ )ああ、当然だね。

 というか彼らが何がありえるかを知っていて、何を知らないのか、それが分かったような気がした、とでも言えばいい?

 ∧∧
( ‥)理屈は正しいですけどね。
    気圏で起こってますから。

    (‥ )ああ、理屈には矛盾はないよ。
        黒鉛型じゃねーとかウンヌン
        な部分を抜かしても、推論として
        どこにも大した問題はないさ。

 だけどもしかし、このことこそが別なことを大声で語っている。そしてその声を想像すると

 ∧∧
( ‥)笑ってしまうのだと。

    (‥ )この中で罪無き者だけが
        石を投げればいい、そういう台詞
         知ってるかい?
 
 あれだ、確かにドイツは罪無き者かもしれんわさ。しかし、もしもだ、自分の足下にこそ石があったらだよ、どうするね? 

 
 

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