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2018年3月23日金曜日

摩擦がなくなり等速円運動

 
 自分は正しい。そう信じる人が、自分の正しさを確かめることをせず、結果的に正しかったことが分かった過去の偉人に自分を重ね合わせ、己を正当化する。


 例えば私とコペルニクスは立場が同じだから私は正しいと言い出す。
 
 ∧∧
( ‥)自分の正しさを確かめない
   これってようするに
    自分が正しいことは
    当然だと考えているって
    ことだよね
 
  ( ‥)多分なあ
    ‐/ 思い込みが非常に激しい
       人だってことだな
 
 この思い込みの激しさは重ね合わせる人にコペルニクスを持ってくる時点で明らかだ。
 
 だってコペルニクスは別に教会と対立したわけではない。彼の地動説の最初の冊子はほとんど反響がなかったし(要するに大したことがないとみなされた)、彼の著作が世に出た時、彼は臨終の床にあった。
 
 要するに、教会と対立して信念を貫いたコペルニクス、という理解自体がただの思い込み、でまかせでしかない、ということである。こんな与太話を疑いもしないで無邪気に信じている時点で、思い込みが激しいこと間違いない。
 
 ∧∧
(‥ )そして地動説に対する
\‐  当時の評価も
    要約すれば
    この人は物理学を知らないよね
    というものであったと
 
  (‥ )そりゃ
     慣性の法則がない時点で
     大地を動かすって
     無理がありすぎる
     主張だからな
 
 
 つまりこの時点では地動説を支持する方が頭おかしいことになる。実際、50年間、事実上、誰も賛成しなかったことがこれを裏付けている。

 というか2000年の歴史がある地動説がほぼ誰からも支持されたなかったことには、ちゃんと理由と道理があるのだ。
 
 これを無視して後付けと結果論で当時の人間は馬鹿だ、阿保だと言う時点で頭がいかれているのだ。

 理由も道理もあれば支持される。支持されないとは、理由と道理が欠けているということに他ならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)でも自分をコペルニクスと
    重ねる人はこういうこと
    調べな〜い
 
  (‥ )調べないから
     勝手な解釈するし
     調べないから
     自分の説を論証しない
     調べないから
     コペルニクスと自分を重ねて
     自分が正しいと
     安易に満足する
     そういうことだろうね
 
 そもそもコペルニクスの地動説はまだ周転円が残っていた。当たり前の話で天動説を座標反転させただけの代物だったからだ。
 
 地動説を真の意味で現代のものとしたのはコペルニクスではなく、ケプラーであり、その動機はほとんど狂気のさただった。
 
 ∧∧
(‥ )そして力学面の問題は
\‐  ガリレオさんが解決する
    ことになるんだけど
 
  (‥ )今、天文対話読んでるけど
      いつも思うけどよ
      ガリレオってどうして
      こういう
      嫌な書き方するかねえ
 
 ああ、これはみんなに嫌われますよ、これはもう裁判でしょう、という書き方。
 
 ∧∧
(‥ )書き方が公平ではないんだよね
\‐  地動説論者、中立の市民、
    伝統的な天動説論者
    この三者の議論で進む
    会話形式の本なのに
    市民は事実上、地動説論者で
    地動説論者と市民の会話だけで
    ほぼ進行してしまって
    天動説論者が実態以上に
    馬鹿っぽく描かれてる
 
  (‥ )天文対話は地動説の
      プロパガンダ冊子だから
      当然と言えば当然だし
      今から400年前
      政敵同士敵味方同士を
      嘘までまじえてアジる
      そんな言論が
      乱発される時代だ
      ガリレオ自身もやられて
      いただろうし
      当然と言えば当然の書き方
      とはいえ
      ちょっといただけないよな
 
 実際、事情を知らない人間には彼が書いた言説だけが手掛かりになるのだから、一方的に馬鹿だアホだとひたすら書き連ねるこのやり方はまずい。
 
 ガリレオに対して渋い評価をする人が現代人でもいるのは、多分、これが原因。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあそれでも
\‐  興味深いことはわかって
    きますよね
 
  (‥ )ガリレオは一般的に
      ”一度動かされた物体は
      摩擦のない状態では
      等速直線運動することを
      発見した”
      と言われているが
      実際にはそうではない
      とかな
 
 彼が考えたのは、物体は摩擦のない状態において円運動をする、であった。
 
 ∧∧
( ‥)続編である晩年の著作
    新天文対話だと
    そこんところ改良されると
    聞きましたけど
 
  ( ‥)まあ今はとりあえず
    ‐/ 天文対話だね
     
  
 

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