自己紹介

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2017年7月26日水曜日

位置エネルギーに支配される世界

  
 ここしばらく前線が停滞して何日も雨である。
 
   
 ∧∧ 今日は曇りだどー
( ‥)
 ‐( ‥)散歩へいくかあ
 
 
 今日の出発地点は以前もいったこの水門だ。


 
 ここは少し複雑な場所で水路が三つに別れる。画面中央を流れる川Hは画面奥にあるシーソー式とでも言うのか、そういう水門でせきとめられる。
 
   そして水位は上昇し
   二つの用水路に
 ∧∧ 分けられるのです
(‥ )
 ‐( ‥)画面左へいく方と
   ‐/ 画面左で別れて
      河川と平行して流れる
      その二つであるな
 
 左へ流れる水は、行方が少し分からなくなるが、どうも以前見た、河川の下をくぐる用水路になるようだ。
 
   その用水路の行方はすでに
   みたものだけど
=>hilihiliのhilihili: それは一週間前の場所
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)今回は途中までは同じだな
 
 同じ道を歩く中で、用水路が立体交差している場所に気がついた。



 
 自分が追跡している用水路は上のにごった水のもの。先日以来の雨で源流である河川がにごっているせいだろう。しかしそのすぐ下を直行して別の用水路が流れている。しかしその高さの差、数十センチ程度だ。
 
   どうでもいいような差だけど
   この数十センチ差だけで
 ∧∧ 水の流れは全然変わるからね
(‥ )
 ‐( ‥)100年前の水争いの時
   ‐/ 記述を見ると
      用水路自体には水があった
      みたいなんだよな
 
 100年前、この町では水量が減り、田んぼの水が枯れ、ついに水争いが起こった。その年、それでも用水路の水を人力で汲み上げ続けた者は例年の半分の収量を得たという。すべてではないにせよ用水路には水があったということが分かる。
 
   でも人力で汲み上げたとは
   高さを確保できなかった
 ∧∧ そういうことだよね
( ‥)
 ‐( ‥)水は低きに流れるもの
     20、30センチの
     水位の差で
     用水路に水があっても
     田んぼに水を
     入れられなくなり
     死活問題に直結する
     この世界は位置エネルギーに
     支配されているからな
     位置エネルギーの壁を
     作ること無く水を配分する
     その手段が立体交差水路
 
 以前、中国へいった時、麦畑らしき場所で水路が複雑に立体交差している様子を電車から見たことがある。あれは、もしかしたらどこかに木造の部分がしこまれていたのかもしれないが、見た限りでは土だけで作られているように見えた。

 土で作られた立体交差水路。あのファンタジックな光景は忘れられないが、実は今いる町も基本的に同じ構造なのだ。多分、本来、こういう立体交差の水路は日本中ありとあらゆる場所にあるのだろう。それが見えないのは、単に近代化によって眼につかなくなっているだけのように思われる。
 
 

 
 12日前に通った道を今日も通る。だが天候は対照的だ。前回は青空広がる炎天下の世界だったが、今日は曇天うずまく空である。
 
 そうしてたどり着いた水門。追跡していた用水路は濁った水のもの。そしてこの水門で仕切られた先にある分岐が、今日の目的だ。
 
 

 
 ∧∧ ではまいりましょう
( ‥)
 ‐( ‥)いざまいらん
 
 
 hilihiliのhilihili: 蒸し暑い昼を帰るへ続く
 
 
  

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