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2014年1月3日金曜日

ナショナリズムって、今時、これが燃えるの?

 
 例えば曰く、ナショナリズム、民族主義というものは近代以降になって発明されたものでしかありません。
 
 ∧∧
(‥ )だからナショナリズムを
\‐   言う奴は馬鹿
     民族主義に高揚する奴は
     ばーか、ばーか
     という言い様があります
 
  (‥ )ああ、うん、だったら
      民族主義も
      ナショナリズムも
      原理的に高揚しえないから
      そのまま放っておいて
      いいんじゃねーの?
 
 燃えもしないのなら、ばーか、ばーか、なんてヒステリックに叫ぶことなかろう。
 
 そんな罵詈雑言、無駄ではないか。
 
 燃えない不燃材がマッチにあぶられているだけなのに、火事だ、火事だっ、みんな死ぬ、うぎゃああああーーー、と言っているようなものではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)でも、ばーか、ばーかと
    言う
    つまりむしろ、
    彼らはそういう理解を
    していないのではないか
    そういう可能性
 
  ( ‥)誰でもどこでも
    ‐□ よそ者は嫌われるんだ
      身内をかばい、
      よそ者を排除する。
      だけども、
      民族とか民族自決
      国家主義とか
      ナショナリズム
      そういう一体感が
      出現したのは、多分、
      ナポレオン戦争あたりから
      だよね
 
 自分たちの共同体を守るために戦いましょう。
 
 そういうスローガンを掲げて、人々が熱狂的に戦争へ参加する。
 
 ∧∧
( ‥)プロの軍隊というよりは
    狂信的なアマチュアの集団を
    大量に送り込んで突撃させる
    近代的戦争の幕開けでもある
 
  (‥ )近代の突撃戦
      徴兵と国民皆兵
      民主主義
      ナショナリズム
      国家主義
      民族主義
      さらにはファシズム
      これ全部、一体なんだよな
 
 実際、ファシズムなんてものが現れたのは民主主義の出現以降だ。民主主義とファシズムは表裏一体、おぞましい肉轢き器であると考えるべき。実際、これほど大量に効率よく人間を殺す機械は他に存在しない。あるとしたら核兵器のみだろう。
 
 だが、戦争はWW2以降、大きく変化した。
 
 ∧∧
( ‥)今、ナショナリズムや
    民族主義を高揚させて
    なにすんだ? という話
 
  (‥ )例えばの話、
      中国と戦争するから
      みんなで突撃銃に
      銃剣をつけて隊伍を組み
      尖閣諸島へいこう!
      うおおおおーー!!!
      なんてなるか? という
      話なわけだ。
      というか無意味だよね。
 
 中国が愛国心とか言うのはまだ分かる。少なくとも、朝鮮戦争において人間の大量動員でそれなりな戦果を上げられたことを考えれば、かの国の政府が愛国心を煽るのは分かりやすい。
 
 ∧∧
( ‥)成功体験があるから
    成功体験に沿ってそれを
    繰り返すだろうと。
    それが出来るのは
    大陸国だからだとも
    言えますよね。
 
  ( ‥)でも日本の場合なあ
    ‐□ 海洋国家だろ?
      しかも前の大戦以後
      兵器の機械化、高度化が
      進んでいる
 
 こんな国で民族主義だの国家主義だの高揚させて、じゃあなんか効果あるんかい? という話。
 
 というか、考えてみれば日本が戦ったほとんど純粋な海洋での戦いはWW2だけではなかったか? 
 
 乱暴な言い様だけども、
 
 日本が国威高揚でも勝てなかった戦争が唯一、WW2であって、
 
 そしてそれは海洋での戦いであり
 
 これに敗北して勝ちを失った
 
 このこと自体、暗示的なのじゃなかろうか
 
 つまり、国威高揚では海洋での戦いを勝ち抜けない、そういうことではないだろうか?
 
 これはひょっとしたら日本が国威高揚やナショナリズムでそれまで勝てたのは、どっちかというと陸戦での話だったからだ、そういうことではないのか?
 
 そして昨今、戦争なり戦闘が起こるとしたら海洋で、しかもプロの軍人が行う事。
 
 この世界において、ナショナリズムに一体、どんな出番があるというのか。
 
 ∧∧
( ‥)そして戦争において
    ナショナリズムに
    効果がないんだったら
 
  (‥ )そんなもの、
      高揚なんかしないわな
 
 いや、高揚するんだ、危ないんだ! 人間は愚かなんだ! と、それこそ脳に血が登りつめて沸騰したあげくに高揚しちゃって叫んでいる人は大勢いるけども、
 
 少なくともあれである。
 
 民族主義マンセー!! 日本万歳! うおおおおおーーー!!
 
 でっ、俺たちは何をすれば良いの?
 
 うおおおぉぉぉ… はて?
 
 ∧∧
( ‥)困りますね
    なんかあれですかね
    反戦を煽るメディアに
    デモを仕掛けるぐらい
    ですかね
 
  (‥ )言い換えちまうとさ、
      今のナショナリズムって
      原理上、
      その程度なんだよね
 
 その程度って、テレビ局や新聞社という言論と報道の自由の牙城を襲っておいて、その程度とはなんだと怒り狂う人もいるだろうけども、言ってしまえばそうなのだ。その程度の話でしかないんである。
 
 *そもそも言論の自由とは混沌であって、テレビ局とか新聞社という組織は言論の自由の象徴たりえない。むしろ彼らは統制の象徴だ。さもなければ自由革命で政府側と反政府側、両者どちらがラジオ局を占拠するのか? などという争いは起こったりしない。テレビ局だの新聞社だのを自由の牙城と見なすこと自体がおかしい。
 
 ∧∧
(‥ )今度の戦争は、
\‐  高揚しても、なんか
    ぼへーっとしたものに
    なるのでしょうね
 
  (‥ )というか、本来の戦争って
      むしろそういうものの方が
      多かったと思うのだけどね
 
 さてもさてもそれを考えると
 
 ∧∧
( ‥)言い換えれば、
    ナショナリズムをばーか
    ばーか、と言う人は
    こういう理解や把握を
    していないのだと?
 
  ( ‥)彼らの世界には
    ‐□ 機械的な仕組みや
      構造の把握がない。
      むしろ、彼らの世界は
      悪魔が存在する
      魔術的な世界だ
      そういうことじゃ
      ないかな
 
 そうとでも考えないと、どんな時でもナショナリズムが蔓延して一気にヒトラーが現れて暗黒時代が訪れる、という論法は成り立たないだろう。
 
 知識人という人々は、実のところ、悪魔と魔術の存在を信じているのではないのか?
 
 そして、ナショナリズムは近代の発明でしかない、と彼らが言う賢し気な見解も、実際には現実的なモデルを持たない、表面的な把握。上っ面の空虚な言葉でしかないのかもしれない。
 
 

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