自己紹介

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2009年10月4日日曜日

素人とプロ

 
 まあ、そうなんだ。素人がプロの世界に入ってきてはいけない、口出ししてはいけない。そんなことがあるわけがない。

 ∧∧
( ‥)そりゃあそうです

    (‥ )そりゃあそうだ。

 ただ、例えばの話、教科書を呼んでいない人間が、おいらは教科書以上でございます、そう言うのはまあなんというか。

 ∧∧
( ‥)矛盾ですね。

    (‥ )矛盾だな。

 ありていに言ってしまうと痛いってやつ? とはいえ、痛いというのはいかにも抽象的なのでこう言えばいい。

 確認していないことを確信を込めて言うのは主張として十分ではない。

 ∧∧
( ‥)確信を込めて”始めること”はいいんでしょ?

    (‥ )そりゃあ問題ない。

 科学の歴史なんてそもそもそんなもんだ。太陽王がいるんだから太陽が宇宙の中心でもいいじゃんよ、とか、オレ、錬金術やっているから長距離を越えて作用する重力を想定することになんの違和感もないのよね〜〜、ペストでデカメローン、とか、オレ様、ベンゼン環がヘビでウロボロスするところ見ちゃいました、夢で(断言)とか。

 ∧∧
( ‥)後世の仮説や都市伝説的なものも混ざった見解ですけどねえ・・・

    (‥ )でもまあ、アブダクションなんてそんなもんだってこと
        それは分かるだろ?

 ただし、それで始まってそれで終わったわけじゃあない。それで始まって、その後は科学の所定の手続きに沿って検証されたわけで。

 ∧∧
( ‥)それには適切なデータ処理が必要ですね。

    (‥ )まあなんだ、ものすごく単純な例え話ならこうだなあ

 身長と年齢だとか、X、Yで表現出来るデータがある。それを経験的に立証したり、論証したりするにはどうすればいいだろう?

 ∧∧
( ‥)経験的に、というからには演繹ではだめでしょうね。

    (‥ )つまり、悪い意味で(ナイーブに)「論理的ならばOKだぴょん」
        とか考えている人はここで脱落だ。

例:ルイセンコ主義者

 経験的に検証するには予測とそれに基づいた観察が必要で、そのためにはグラフを導かねばならん。

 ∧∧
( ‥)5つのデータからすると人間はこういう風に成長するという
    グラフが描かれた。それが正しいとすると18歳の人間は
    だいたいこのくらいの身長のはずである。

    (‥ )予測あっての検証だ。だがここで不適切にグラフを
        引く人間は脱落することになる。

例:フェデューシ○教授     教授ー!! カムバッーク!! 教授ーーー!!

 でっ、そういうテクニックは教科書に書いてある。

 つまるところ素人とプロの違いは1つには

 データを適切に解析して解釈できるか否か。

 というか

 教科書をちゃんと理解できるか否か。

 というか

 教科書を自発的に読んで理解できるか否か。


 そんでもって教科書ってプロが書くもんなんだよねえ。とはいえ、実のところ我々素人は系統学の世界ではある意味ものすごくめぐまれた立場であって、もうグラフと入力すべき値が公開されちまってんだな、これが。

 ∧∧
( ‥)祖先形質の復元ですね。

    ( ‥)おいらも自分の本で説明したけども・・・・。

 実のところ”知ってれば誰でもできる”もんなのだ。というか、実際に色々とやってみると面白いし、やっている人はいっぱいいるらしい。それが論文になるわけないが、とはいえパズルを解く程度の頭の体操にはなるのだぞなもし。

 しかしやってみるとあれれ??? という値が出てくることがある。というか奇妙なコンフリクトが起きているのが分かる場合がある。例えばバージェス頁岩のグレートアペンデージ。あるいは鳥の飛翔。

 ∧∧
( ‥)でっ、それを解決するのは研究者ってわけですか。

    (‥ )ウプサラ大学のバットさんとかねえ。
 
 やっぱ、頭のいい人は頭がいい。そうきたかってやつ。ああいうのを見ると、そうねえ、興奮させられるよね。


 

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