自己紹介

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2017年1月19日木曜日

君の瞳は少年のように純粋で美しい

 
 ∧∧
(‥ )日本の出版界は
\−  保守的だから
    書籍の電子化に
    積極的でないのだ!!
    という意見は根強い
    ものがありますね
 
  (‥ )金儲けさえできれば
      人間はなんでもする
      そういう視点が
      まるっと抜け落ちた
      解釈であるな
      良くも悪くも
      少年の瞳よなあ
 
 実際は、電子書籍は利益が出ない、ただ単純にそれに尽きる。
 
 ∧∧
(‥ )一時は
\−  急激に電子化してしまう
    乗り遅れたらどうしよう
    とか
    もしかして金儲けの
    チャンス???
    とか
    色々な目論みや皮算用が
    渦巻いて
    いたんですけどねえ
 
  (‥ )Amazonなんかも
      ここで一気に市場を
      押さえてしまおう!!
      と末端機器のkindleを
      いち早く世に出したけどな

 ∧∧
( ‥)でも思ったようには伸びなくて
    みんな、あれれれ? って
    顔ですからな
 
  ( ‥)この宇宙は俺たちが
    −/ 把握していない要素で
       駆動されているって
       ことさね
 
 電子書籍は商品の数があまりにも少なすぎるのだ。それはようやくコケが生え始めた火山島のようなもので、生態系に厚みがなく、作家や企業や社員や読書家を支える豊かさがまだ出来ていない。
 
 例えば本の数が10万と聞くと、いかにも多いように聞こえるであろう。だがしかし、これでは読者の消費と需要に答えるにはまったく足りないのである。そればかりじゃない、不毛すぎてこのままでは図書館にすらなりえないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )旧来の紙の本を
\−  電子化するにしても
    お金がかかりますからね
 
  (‥ )新規契約の本は
      最初から契約書に
      電子化の項目を入れて
      おけば良いけども
      それ以前の膨大な本を
      電子化するには
      新しく契約書を作成し
      送付しなければ
      いけないからなあ
 
 それを担当する経理の人間を1人雇って、その賃金が年間300万だとして、彼が電子化の認可を取り付けた書籍が、電子化作業の手間ひま金をかけたうえで世に出て、それらが1年間で300万の純利益を出してくれるか?
 
 ∧∧
( ‥)多分無理だろうと
    少なくとも困難
 
  ( ‥)電子化が遅々として
    −/ 進まぬは当然よなあ
 
 すぐに儲からないのなら、そりゃあ、それほど積極的には推進できぬ。 
 
 世の中の人間は水戸黄門の見過ぎなのか、すぐに悪の元凶である伝説の悪代官が存在するに違いないと思い込むが、実際のところ世界は単純だ。

 儲からない。ただそれだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )…Amazonが出版社を介さず
\−  著者との間で契約を結び
    既存あるいは絶版書籍の
    電子化を進めようと
    考えているとか本当ですかね?
 
  (‥ )さあね?
      まあ本当だとしても
      Amazonらしいっちゃ
      Amazonらしいな
 
 ∧∧
( ‥)なんで?
 
  (‥ )あの会社、ずーっと
      赤字だ赤字だとか
      言いながら存続して
      いるだろう?
      すぐに金儲けにならない
      大赤字覚悟の事業に
      手を出して大きな成果を
      取るっていかにも
      Amazonぽいべさ
 
 ∧∧
(‥ )日本の出版社にそこまでの
\−  余裕はないでしょうからなあ
    Amazonが全部取りますかね?
 
  (‥ )取って成果出す前に
      Amazonが
      飢え死にするかもだけどな
 
 コケが生え始めた火山島に入植すれば、やがてそこに森が出来た時、それはすべて彼のものだ。しかし世の中は見通せない。火山島に森ができるまで体力が保つかどうか? それを見定めるのは困難だろう。
 
 
 ああ、それにトランプ大統領の顔色をうかがってか、Amazonは新たにアメリカ国内で10万人を雇用すると言い出したそうではないか。
 
 ∧∧
(‥ )そう簡単に損するような
\−  仕組みにはしないと
    思いますけどもね
    同じ金食い虫でも事業は
    捨てられるけども
    従業員はやっかいごと
    ですからなあ
    雇用をうたいつつも
    色々な対策抜け道を
    抗じているのでは?
 
  (‥ )とはいえ人を雇うと
      どうしても
      動きは鈍くなるぜ
 
 googleもamazonも雇用を作り出したわけではない。彼ら起業家は他人の仕事を奪って格差を作っただけで富を生み出したわけではないのだ。そもそも起業家が富を生み出すなど理論上ありえない。富は農学、生物学、地学、軍事力が生み出すものである。それは起業家の領分足り得ない。起業家が富の源泉であるなど、ただの笑い話である。
 
 ∧∧
( ‥)Amazonの進撃が止まることは
    取りあえず良いこと?
 
  ( ‥)老人が多い出版社は
    −/ 電子化に及び腰だって
       批判があるけども
       それは老人という言葉に
       目を曇らされているのだ
 
 これを単純に雇用と考えれば、他人の仕事を奪い続けてきたAmazonが格差是正をうたう若き革命家の風を装っているのはただの茶番だと分かるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )今時は老人が富を
\−  持ち過ぎているから
    老人の多い出版社が
    電子化に及び腰だと聞くと
    義憤に燃えたりする人も
    多いだろうけども
    それはいささか
    見当外れだろうと
 
  (‥ )老人ではなく雇用と
      考えれば
      論点がもう少し正確に
      なるからな
 
 いやまて、老人が雇用を独占しているから我々が苦しんでいるんじゃないか! と反論したところで論点は揺るがない。対するAmazonは雇用を生み出したわけではないのだから。
 
 ∧∧
( ‥)つまるところ雇用を
    奪い続けたAmazonが
    電子化に邁進しようと
    していたのは
    因果関係にある
 
  (‥ )雇用に無頓着なら
      電子書籍という
      赤字覚悟の拡大が
      可能になる
      それだけの話だったと
      考えるべきだろうな
 
 ∧∧
(‥ )そのAmazonが
\−  トランプさんの出現で
    建前とはいえ
    雇用という足かせを
    表明するに至ったのは
    なんとも
    時代の流れですかなあ
 
  (‥ )人間は全知ではないからな
      世界を駆動する要素の
      すべてを把握している
      わけではないのだ
      まあ雇用を切り捨てるから
      切り捨てられた者が
      反撃してきた結果が
      トランプのおっさん
      なのだけどもね
 
 さてもさても、それを考えると論理的な人間というのは奇妙な思考形態者でもあろう。もしかしたら彼らは論理的に切り捨てたのだから、論理的に言って反撃されることはありえないし、それは不当だと考えているのかもしれないが。
 
 いずれにせよ、人は全知ではなく、これゆえ論理的に構築された理解は必ず間違う。論理思考は論理的に言えば絶対的に間違いを導くものなのだ。これは念頭に入れておくべきだろう。
 
 ∧∧
( ‥)世界はどうなりますかね?
 
  ( ‥)生き抜けば勝ちなのでな
    −/ さてどうやって
       死なないでいこうか?
       重要なのは
       ここだけさね


 
 

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