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2017年5月13日土曜日

その正論は荷が重い

 
 本の売れ行きが減っていく。
 
 ∧∧
(‥ )読書量も減っている
\−  多分、仕事のし過ぎで
    本が読めないのだろう
 
  (‥ )ようするにデフレの
      影響だな
      金はなく本が買えず
      そもそも
      低賃金長時間労働で
      読む時間も気力もない
 
 もちろんネットの影響もあろう。四六時中電子メールやらtwitterやらなにやらで活字を見てれば、限られた余力もなくなる。
 
 ∧∧
(‥ )まあ異論を言う人も
\−  いることはいますな
    仕事で疲れたは
    仕事がへたな奴の言い訳だ!
    とか
    活字中毒者は忙しければ
    忙しいほどむしろ読む!
    とか
 
  (‥ )それって
      皆が根を上げる
      過酷な条件でも
      俺様は可動できます自慢
      だから
      真に受けるわけには
      いかないぞ
      自称活字中毒者の
      言い分など却下だ却下
 
 仮にそれが、つまり活字中毒者は忙しければむしろ読む! が本当だったとしても、例えば100人に1人の活字中毒者が残りの凡人99人に匹敵する読書と購買を行うには、常人の99倍、ようするにほぼ100倍の時間と購買を行う必要があるわけで。
 
 ∧∧
(‥ )一般人が年間に漫画1冊
\−  500円を使うのなら
    彼は5万円を使う必要が
    あるわけで
    1000円の新書で言えば
    年間50冊
    ほぼ1週間に1冊のペースで
    読む必要がありますな
 
  (‥ )まあこれなら可能であるが
      もし一般人が
      週刊連載漫画を1タイトル
      年間に4冊2000円を
      買うとしたら
      活字中毒者を自称する彼は
      20万円を読書に投入して
      年間200冊
      ほぼ2日に1冊のペースで
      読む必要があるのよね
 
 もちろんこれも達成可能ではあるが
 
 ∧∧
( ‥)でもこれ100人に1人の
    活字中毒者という前提だよね
    学校で言えば3クラスに
    1人はいる計算
  
  (‥ )そんなやつ見たことねえ
      活字中毒者なんて
      もっとすくねえぞ
 
 以上を考えれば活字中毒者など1000人に1人とか1万人に1人とか、そんなものであろうことは予測がつく。

 しかも、100人に1人の割合だと仮定しても、活字中毒者の消費は全体の半分しか占めないのである。1000人に1人とか1万人に1人であれば、彼らご自慢の消費量は全体の1割りとか1%とか、あるいはそれ以下しか占めないであろう。
 
 つまり活字中毒者の言い分は何もかもたわ言だ。

 論じる時に存在を無視してもそれは誤差の範囲内。
 
 ∧∧
(‥ )やはり
\−  本の売り上げを
    顕著に下げたのは
    普通の人々に影響を及ぼす
    物理的な力であろう
  
  (‥ )低賃金による支出低下
      長時間労働による
      時間と体力の喪失
      デフレが諸悪の根源だな
 
 ∧∧
( ‥)ではどうする?
    デフレを破壊する本でも
    書くのか?
 
  (‥ )そりゃまた
      荷が重いことを
      おっしゃられる
 
 だがしかし、それが正論なのである。デフレを打開する本を売れ。
 
 
 
  
      
    

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