自己紹介

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2017年5月11日木曜日

解探索とは考えることではない

 
 ∧∧
(‥ )学生が作ったゲームが
\−  大人気
    これからはゲームの質も
    画質も下げていこう
 
  (‥ )そりゃそうだな
     画質上げても金が
     かかるだけだし
     今時はみんな
     youtubeの低画質で
     満足してるしな
 
 ∧∧
(‥ )何言ってるんだ
\−  面白いかどうかが問題だろ?
    と苦言を呈する声も
 
  (‥ )何が面白いのか
      何が売れるのか?
      それは実際に
      出してみるまで
      分からないんよ
      面白いかどうかが重要だ!
      という指摘は正論だけど
      そんなものは所詮は
      結果論でしかないから
      方針を定める時には
      どうでもいいことなのよね
 
 あるいは一方、こう言う人もいる。
 
 日本では脚本を教える学校や場がない。それでも脚本家は現れて、こんな奇跡みたいなことはいつまで続くのだろう?
 
 ∧∧
(‥ )ハリウッドとかには
\−  脚本の学校があるんでしたっけ
 
  (‥ )それであの出来なら
      学校なんか意味ねえべ
 
 
 考える人間は自分が今持っている知識だけで世界全てを推し量ろうとする。
 
 もちろんこれは愚かな間違いだ。世界の全てを推し量るとは、自分の持っている知識が予め全世界を含んでいないといけない。そんなことがありえない以上、考える人間は理論上、絶対に確実に間違いだけを犯す。
 
 嘘だと言うのなら、己の前提が全世界を包含していることを証明してみせるがいい。考える人間など愚かの極み。考える賢い人間など一人残らず抹殺されるべき害虫にすぎぬ。
 
 ∧∧
( ‥)解探索は知性ではなく
    進化的な方法
    つまり
    無知性、無計画、無思慮
    混沌でこそ成立するのである
 
  (‥ )それに必要なのは手数だ
      そして手数をそろえるには
      安価で手抜きでなければ
      いかんのだ
 
 昔は、金があったから大金かけたゲームや作品を定期的に出せば良かったが、今や経済の回転はにぶり、安価で手抜きをしなければ手数を確保できなくなった。
 
 ∧∧
(‥ )ゲームじゃないけど
\−  アニメ「けものフレンズ」も
    そういうものだよね
    そしてあれは成功例
 
  (‥ )画質の追求をすると
      前よりもリアルを
      さらにリアルを
      そうして経費が
      ほとんど倍々に増大する
      という悪循環が生まれる
      これは以前から
      指摘されていたが
      ついに皆がそれを了承し
      これまでの方針を
      転換し始めたって
      ことかもな
 
 ∧∧
( ‥)出版界もおそらくそうでしょ?
 
  (‥ )まさにあれよ
      俺や俺の周辺の
      編集さんたちの
      おおむねの見解が
      それなのよね
 
 経済の回転が落ちてしまって、この状況下でもなお収入を確保するとしたら、例えば手数を倍に、手間を半分にする必要がある。
 
 これはやむを得ない選択肢であるし、これ以外に売れるものを当てる方法論は存在しない。進化とはそういうものだ。
 
 賢く頭でものを考える人間には理解不可能だろうが、進化とはそういうものなのである。
 
 学校で習えば良いではないか、と賢い人間がドヤ顔で言う一方で、習ってもいない無数の人々が描く漫画と物語が世界を埋め尽くす。それが世の理。これが進化。
 
 
  
      

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