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2017年5月12日金曜日

貧弱未来予測と知識自慢という矛盾

 
 頭が良い人間は今自分が知っている知識だけで世界が語れると考える。
 
 ∧∧
(‥ )もちろん
\−  手持ちの知識だけで
    世界を語ることは
    しょうがないこと
    なんだけどね
 
  (‥ )問題はさ
      頭が良い連中は
      自分の知識だけで
      世界を正確に語れると
      考えることなんよ
      あいつら頭がおかしいから
      この手の
      論理を絶頂に飛躍した
      馬鹿発想して
      しかも他人の話を聞かん
 
 つまりこうである。頭が良い人間は今自分が知っている知識だけで世界を正確に語れると思い込んでいるし、だから調べないし、彼らには”分かった”しか存在しないのだと。
 
 ∧∧
( ‥)まあだから他人の話を
    聞かないのだと
 
  (‥ )というか己の理解に反する
      反証は全部無視しよる
      そりゃそうだよな
      真理をすでに会得したと
      信じ込んでる奴にとって
      経験とはまやかしでしか
      ないわけだからね
 
 賢い人間、考える人間は他人の話を聞かないし、自分に都合の悪いことは無視するし、同じことをしても味方がすれば素晴らしい! これが自由と権利の主張だと誉め称え、敵が同じことをするとこれはヘイトだと騒ぎ立てる。
 
 ∧∧
(‥ )賢い人間というのは
\−  なにかに非常に拘泥する
    人間なのだと
    そもそも拘泥するし
    執着するから
    結果的にその集中力で
    成績が良いので
    ”頭がいい”と評価されている
    だけではなかろうか?
 
  (‥ )ただその一方で
      非常に奇妙な特徴も
      あるよな
 
 頭が良い人間はおかしなことに知識の量を誇示するように見える。
 
 ∧∧
( ‥)人としては比較的当然では?
    覚えられない人間よりも
    覚えられる人間は能力が上だし
    なぜ上かというと
    生き字引として皆が活用できる
    珍重できるから
    一目置かれるわけでしょ?
 
  (‥ )単にそういう人類という
      猿の価値観の延長にある
      それだけの話かな?
 
 しかしこれ、真面目に考えるとかなり奇怪な話ではなかろうか?
 
 例えば今日、これからの予定を考える時、人間はごくわずかな要素だけから、これからすべき未来の行動を組み上げる。
 
 ∧∧
(‥ )一度に脳内で検討できる
\−  要素がごく限られている
    という
    人間の脳容量の問題も
    あるだろうけど
 
  (‥ )でも多分、もうひとつ
      現実的な理由があるな
      未来予測には代表的な
      数個の要素を
      考慮するだけで
      十分だという現実だ
 
 物事に影響を与える要素は大小様々無限に存在するが、人間はそのすべてを考慮したりはしない。なんでかというと、そんなどうでもいい要素を切り捨てても未来予測に影響などないと人間は経験上知っているからだ。
 
 ∧∧
( ‥)それは賢い人間も
    本来知ってるはずだよね?
 
  (‥ )そりゃそうよ
      そもそもあいつら
      ”自分が今知っている知識”
      だけで世界の全てを
      演繹できる
      証明できると
      信じ込んでいるからな
 
 自分の手持ちの知識というごくわずかな貧しい要素だけで未来予測と世界予測と真理到達が可能だと考える。
 
 これは大量の知識を自慢するという行動とはまるで正反対の動作である。
 
 ∧∧
(‥ )?つまりあれだ
\−  賢い人間は手持ちのわずかな
    知識だけから世界を
    演繹しようとする一方で
    知識の数を自慢しようとする
  
  (‥ )真面目に考えれば
      矛盾だろ?
 
 賢い人間は通常の人間よりも大量の知識を手持ちの”わずかな知識”として世界を演繹できるのです! などということはもちろんない。考慮すべき要素がわずかに増えるだけで演算の手間は急激に圧倒的に人理を越えて増大する。そんなことが出来る人類は存在しない。
 
 ∧∧
( ‥)多分、一番簡単な解釈は…
 
  (‥ )賢い人間は
    わずかな知識だけで
    未来予測して分かった気になり
    ドヤ顔してる
    一方、
    知識の量をひけらかして
    ドヤ顔してもいるが
    そうした知識は
    未来予測に生かしていない
    単に量を自慢しているだけ
 
 
 つまりこうである。賢く考える人間とは存在自体が宝の持ち腐れの無駄である。その未来予測は役に立たず、その確信は見当外れで、その知識はことごとくが生かされていない、ただの死に情報。
 
 すなわち、貧弱未来予測と知識量自慢という絶望的な矛盾は、頭が噛み合っていない証拠ではないかという提案。
 
 
 
  

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