自己紹介

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2016年11月26日土曜日

道路を歩けヤマカシュウ

 
 18:30に帰宅 
 
 ∧∧ おー我が家に到着だ
( ‥)
 −(;- -)うげー疲れた
 
 山へいって帰ってきた、この前いったのと同じコース。OからKへ。
 
 だが予想以上に疲れた。1日間を置いたが、さる一昨日の24日は東京でも11月としては異例の寒さで54年ぶりの初雪、そして観測史上初となる積雪となった。 
 
 そして関東甲信地方であるここでも雪が降ったし積もったのだ。
 
 もちろん、積雪と言ってもせいぜい10センチ弱程度であった。夜は氷点下に下がっても昼間はそれなりに温度が上がる。1日おけば今の季節だ、山の雪もほとんど溶けていた。
 
   でも風が冷たーい
 ∧∧ つよーい
( ‥)
 −( - -)冷たい風は
      体力を奪うからなあ…
 
 しかしそれもさることながら、ここ一週間で3回も山に登ると、やはり体力の消耗を回復しきれない。ああ疲れた、疲れたぞ。
 
 ∧∧
( ‥)歳はとりたくない
    ものだな
 
  (‥ )まったくだね
 
 ともあれ、収穫はあったのである。
 
 珍しくもない植物だが、11月で落葉寸前のヤマカシュウ。







 



 イモのようだがイモではない。ヤマイモと同様、単子葉植物でユリ科であるが、別ものだ。

 そして初めて見たヤマカシュウの実。上の画像とは別のヤマカシュウ











 
 画面中央やや左に碧黒色の果実が見える。
 
 ∧∧
(‥ )ヤマカシュウの仲間の
\−  果実って初めて見るよね?
 
  (‥ )類縁種のサルトリイバラは
      ヤマカシュウよりもっと
      よく見るけど
      あれも果実は見たこと
      ないんだよな
      ヤマカシュウも山には
      何本も生えていたけど
      実をつけているのは
      2株だけだった
      なんでだろうね?
 
 どうも雌雄異株らしいのだけども、それなら50%で結実するはず。結実するまで2、3年かかるとしても、たった2株は少なすぎる。観察力が足りないことを考えてもどうにも辻褄が合わぬ。

 どういうことなのか分からない。
 
 ∧∧
(‥ )それにヤマカシュウや
\−  サルトリイバラは
    つる植物なのに
    なんか巻き付くのが
    へたですよね?
 
  (‥ )つるもトゲも
      持っているのに
      なんかいまひとつ
      へたっぽいんだよな
      なんでだろうね?
 
 そもそもそれが目的の山登りである。スケッチもして、山頂では山城の跡を改めて見た。

 どうも情報だと山城の西端にも堀の跡があるという。登って調べてみると確かにあった。三つの大きな堀で切られた峰のうち、その最西端。その峰の上部は50歩四方ほどの台地状に加工されているようで、さらにそれを囲むように二つの堀がある。これはそのうちのひとつのもの。











 
 ただ、妙なことに完全な堀にはなっていないのである。堀がつながっていない箇所があるのだ。
 
   これで十分と判断したの
   ですかね?
   それともそこまで重要視
   されていなかったの
 ∧∧ でしょうかね?
( ‥)
 −( ‥)さあなんだろうなあ
 
 人力の時代に木々を切り、根っこを取り除き、土を掘って溝を作る。大変な土木工事である。苦労するだけにちょっと切実さが薄れれば工事は中断せざるをえないだろう。そういうことであったろうか?
 
 まあ、取りあえず見るだけ見て、峰から降りて道路に出る。

 そうして堀の位置を下から確かめようと道路にそって歩くと、前に人がいた。向こうもこっちも歩く方向は同じだ。そして、向こうは振り返ってこっちに気がつくと、なにやらぎょっとしているようだ。50メートルは離れているが、20代の若者だろうか? 山登りにはあまり見えない風貌だが…。彼は何度も何度もこちらを振り返って、とうとう
 
   おい走り出したぞ
 ∧∧ 逃げたぞ?
( ‥)
 −( ‥)おいおいなんだよ
     ここは道路だろ?
     行き先同じだって
     おかしくないだろが
 
 まあ確かに怪しいと言えば怪しいのだ。この道路はすでに閉鎖された道だ。おまけに色々あって、少なくとも興味本位の若者にとって、この道はいわゆる忌み地になっている。そういうたわ言を脇に置いても、歩いていること自体がかなりおかしなことであるのは確かだ。例えば先日、頂上で休んで飯を食べていると別ルートで登ってきた老人と一緒になったことがあった。
 
 ではお先にと食事を終えたこちらが立って、道路を歩き出したら
 
 「えっ? 道路をいくんですか??」
 
 と驚いた声で言われたことがある。ネットを見ると隣山にいくためにこの道路を使う人もいるはずなのだが、みんながみんな、そうであるわけではないらしい。
 
 その時は、城の跡があるからそれを見たいだけですよ、と老人に返したものだが
 
   それを考えたら
   さっきの若者は
   忌み地の道路を
   興味本位で通っていたら
   いつの間にか現れた
   人に後をつけられたと思って
 ∧∧ 逃げ出したのですかね?
(‥ )
 −( ‥)いやそうだとしても
     お互い様だろ?
     お互い歩くような
     場所じゃない場所を
     歩いているんだからさ
  
 ともあれ、こちらも彼の後を奇声を発しながら追いかけたりはしなかった。

 その道を通らずとも、まだ生きている過去の遊歩道があるのだし、そもそもそこまで歩いただけだったのだから。

 その遊歩道を通り、隣山へいき、山城を眺めたが寒いのとすでに時刻は2時。日が落ち始めた時間であることを踏まえてそのまま下山。
 
 まだわずかに黄色い葉を残すカラマツの林は、今晩、雨の予報である。















 
 
  

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