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2013年1月26日土曜日

軽さ万歳!!

 
 
 ∧∧
( ‥)なに?
 
  ( ‥)ああ、ほら、こんなことが
      あったじゃないか
 
 数年前、新年早々、鎌倉の海岸へいく途中の電車の中。お参りをすませたのだろうか? きれいな外行きの服装をした母子が隣に座ってきた。
 
 母子が座るとこんな配置=>子母私
 
 ∧∧
( ‥)子供は中学生でしたかね
 
  ( ‥)男の子でな、小中学生向け
    –□ の小説を読んでいたな。
 
 ちらっと見る限りでは魔法と学園を舞台にした冒険ものかなにかのように見えた。しかし、お母さん、こんな状況でも参考書を開いて子供に出題することを止めないのである。それも中途半端に周囲に遠慮したせいなのか、
 
 じゃあ聞くわね、...が....で、...は何か? 
 
 お母さん、声が小さい。
 
 隣にいるこっちでさえよく聞こえないのだから、子供も同様。聞こえるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)本を読んでいる男の子は
    えっ? となりつつ
    答えるのだけど
    出題の声が小さいから
    意味が分かりかねて
    間違えるのですよね
    しかも、正答率がどんどん
    下がっていくという。
    明らかにモチベーションが
    だだ下がり。
 
  (‥ )それでもお母さんはさ
      間違い、
      じゃあ、次は、、、と
      ぼそぼそ聞いてばかりでな
 
 なあ、母さんや、中途半端な場所で中途半端なお勉強を子供に強制するのは、ただのいやがらせだよ? 
 
 と思っていると、案の定、お母さんの声、全然聞こえないよ、それで不正解、不正解って、もういやだよ!! と泣くような声で男の子が怒った。
 
 気まずい沈黙
 
 ∧∧
( ‥)本を読んでる時点で
    男の子は電車の中で勉強する気
    がないのは一目瞭然でしたけど
 
  ( ‥)なんか小難しい参考書と
      対照的な軽い本を熱心に
      読んでいるのが
      痛々しくてな。
      それをがん無視して
      出題するお母さんがなあ
      なんだろうな、あの不幸は
 
 男の子は母親似であるように見えた。よく似ていて、どちらも端整な顔だった。
 
 ∧∧
( ‥)本は軽い方がいい?
 
  (‥ )仕事や勉強で疲れた時にだ
      小難しい本なんか読んで
      られるかよ。オレだって
      いやだよ。
 
 というか本、読まないし。読む気にもならん。
 
 ∧∧
( ‥)仕事では本を使うのだけどね
 
  ( ‥)仕事ではね。それ以外では
    –□ 漫画も読むのがつらい。
 
 時々不思議なんだが、いつも本を読んでいる人はどんなことしてるんだろね。
 
 ∧∧
( ‥)あの子はどうなりましたかね
 
  ( ‥)さてねえ、順調なら
    –□ もう大学生のはずだがな
 
 今度はライトノベルを読んでるかな?
 
 ∧∧
( ‥)安らかな時間を過ごせてたら
    いいですよね
 
  (‥ )あれを見た後では
      それを望むよ。
 
 そういう意味では軽い読み物は偉大である。賢しい連中からゴミのような扱いをされていても偉大なものは偉大だ。偉大とはこういうものだ。役に立つとはこれだ。娯楽とはかくあるべし。
 
 
  ( ‥)小難しい本格小説なんか
      死ねばいい
 
 ∧∧
( ‥)あれはあれでマニアックな
    需要があるんでしょうけどね
 
 
 
 

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