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2017年12月3日日曜日

月齢14のダーウィン

 
 月の南にある巨大クレーター、バイイ。満月近くになると見えるものだが
 
 ∧∧
(‥ )今日…というか
\‐  日付が変わったから
    昨日というべきですか
    見てみたら
    すっかり朝で
    クレーター真っ白
 
  (‥ )月齢は14
      2014年5月の
      月齢14では
      バイイは
      ちょうど朝だったけどな
 
 月には秤動という動きもある。地球に対して眼球をぐりぐり動かすように中心軸のありようが動くのだ。同じ月齢、同一時点の月面でも、まるで違う時刻になってしまうことがある。
 
 ∧∧
(‥ )まあ今日はクレーター
\‐  ダーウィンとラマルクでも
    見てみますか
 
  (‥ )満月近くの時に見える
      月の縁のクレーターだな
 

 
 =>Untitled Document
 
 ダーウィンとラマルク。名前の由来はいわずとしれた現代進化論の創始者とその祖型の提案者だ。
 
 なんというか長方形の形に見えるクレーターだ。実際には多角形というか円形なのだが、月の縁にあるので見た目がゆがむ。そして上がダーウィン、下がラマルク。標高差からしても、クレーターの形からしても、どうもラマルクが形成された後、さらに隕石が衝突してダーウィンが形成されたことがうかがえる。
 
 ∧∧
(‥ )それにしても有名人だけど
\‐  本当、月の縁の目立たない
    クレーターだな
 
  (‥ )月のクレーターに
      科学者、数学者
      探検家の名前がついたのは
      17世紀
      その時にめぼしい
      クレーターには
      中世や古代の人名が
      ついちゃったからね
 
 必然的に、これ以後の人々は目立たないクレーターに名前を残している。ニュートンですら南極の端っこにあるクレーターだし、アインシュタインは月の縁、ぎりぎりで見えないこともあるクレーターだ。
 
 ∧∧
(‥ )ダーウィンさんのさらに下に
\‐  ラグランジュさんが
    いるんだね
 
  (‥ )フランスの大数学者は
      ここにおったのか...

 
 追記
 
 クレーター・ダーウィン。目立たない月の縁にあるクレーター。それにしてもこのあたり、妙に起伏がゆるやかだ。まるで徹底的に荒れ果ててしまったような… 
 
 ∧∧
( ‥)そういえばこのあたり
    東の海の形成時に出た
    放出物が届く範囲だよね
 
  ( ‥)ああそういえば
    ‐/ そうだったな
       放出物で覆われて
       しまったので
       地形が新鮮でないのか
 
 東の海:マレ・オリエンタリス=>https://www.google.co.jp/search?biw=1108&bih=744&tbm=isch&sa=1&ei=tTsjWsOrN8b88gXe5pGoBg&q=mare+orientalis+moon&oq=mare+orientalis+moon&gs_l=p…
 
 月の裏側にあって、地球からはわずかに側面が見えるにすぎないが、実は直径930キロに及ぶ大クレーター。同心円構造をした目玉のごときその姿。もし月がこの面を地球に向けていたら、人類の文化と宗教体系はまるで違うものとなっただろう印象的な地形である。
 
 これほどの大クレーターだ。激突時に放出された物質の量は、そりゃあ周囲数百キロの地形を埋めるに十分である。
 
 そして手持ちの資料を見てみたら
 
 ∧∧
(‥ )東の海は同心円構造で
\‐  さらに外周にリングがある
    そのひとつが
    ダーウィンクレーターの
    外周を走っているという
    解釈があるね
 
  (‥ )あら、意外と
      ダーウィン・クレーター
      楽しい地形だったのな
 
 
 

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