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2015年1月21日水曜日

夜道を延々と呪詛しながら歩く

 
 神奈川県中央では、肉眼でラブジョイ彗星を見ることはできない。
 
 望遠鏡で見ても尾は見えない。
 
 では、もっと暗い場所ならどうか?
 
 そこで神奈川県の南、海岸にまでいってきた
 
   ...彗星さん
 ∧∧ 肉眼で見えるね
( ‥)
 ‐( ‥)暗い星みたいだが
     ちゃんと見えるな
 
 現在、ラブジョイ彗星は、おひつじ座δ星ボテインから、おひつじ座41番星に向かって進行中で、20日の夜にはちょうどほぼ中間地点にいた。
 
 *去年の夏の写真なので当然、ラブジョイ彗星は写っていないが、ボテインと41番星の配置はリンク先の通り=>Untitled Document
 
 **ちなみにこの画像、これまで41番星をボテインと誤表記していたので、キャプションを書き直した。
 
 望遠鏡で見ると、まばゆい、と表現するのは言い過ぎにしても、まばゆいばかりの輝く彗星だ。やはり暗い場所で見るとまるで違う。
 
 これはきれいなものだ。さあ、スケッチをしよう、と思っているところで雲が猛然と沸き上がり、見えなくなった。
 
   到着したら途端に
 ∧∧ 曇りですか
(‥ )
 ‐( ‥)気象庁の天気分布予報は
      来る前に確認してたけど
      外れちゃったかな...
 
 21日は雨の予報ではあったが、朝までは大丈夫であったはず。予報よりも速く雲が拡大した、そういうことやもしれぬ。
 
 さらにこの時点でただちに撤収していればぎりぎり最終のバスに乗れて帰れたかもしれないけども...
 
 ∧∧ もう30分切ってるね
( ‥)
 ‐( ‥)ギリだなあ...
 
 慌てて忘れ物とかをしたらどうする? とか考えたのが悪かったのか、未練があったせいなのか。結局、最終のバスは逃した。天気が一旦回復したのもつかの間、結局、再び曇りになってしまってようやく諦めたが、当然、すでに帰る手段なし。
 
   確かに当初の予定では
   日没と共に来て
 ∧∧ 最終で帰るはずでしたが
(‥ )
 ‐( ‥)やることあって
     出発が遅れて
     さらに予想よりも
     到着に時間がかかり
     最終バスまで時間がない
     状況に陥ってから
     このタイミングで曇天
     なにもかも破綻で
     やれやれだな
 
 そしてさすがに1月の夜である。寒いのだ。星が見えていたら我慢できる寒さなんだが、曇りでやることもないのではどうにもならない。
 
 すでにバスは逃し、必然、最終電車も逃しているわけだが、せめて暖かいところまで後退しよう。
 
 というわけで、歩く。
 
 多分、分解した望遠鏡をかついで6キロあまり歩いた計算。
 
 誰もいない夜道を、全世界を呪詛するがごとく、つまらん、失敗だ、つまらん、失敗だ、延々と愚痴をこぼしながら暗闇の中を一人歩く、歩く。
 
 ∧∧
( ‥)なんかもう最低だね
 
  (‥ )愚痴も我慢しなければ
      ならぬ人生なら
      生きてる価値など無いぞ
 
 ファミレスに到着したのは1時15分である。それから始発を待って帰った。自宅に帰り着く頃、空が白み始めた。
 
 以上のように最低な結果だが三点分かったことがある
 
 ∧∧
(‥ )ラブジョイ彗星は
\‐  空が暗ければ肉眼で見える
    ただし望遠鏡で見ても
    尾は見えない
 
  (‥ )だとすると
      家の周辺で観測しても
      変わりはない
      そういうことだな
 
 もうひとつ。ちょっと合間をぬって確認できた。おうし座のM1星雲。通称カニ星雲、これは神奈川の中央ではまったく見えないが、南でならあっさり見えた。
 
 ∧∧
( ‥)やっぱ都市の光で
    かき消されているのだね
 
  (‥ )冬の野外で一晩中の観測は
      現時点ではつらい
 
 だとすると、星雲の位置は分かっているのだから、まず自宅周辺で星雲周囲の星の配置を記録した後、機会を見て南端で星雲を観測し、それを後から描き込めば良いであろう。
 
 ∧∧
(‥ )実際には
\‐  自宅周辺では見えない暗い星が
    南では見えるから
    星雲を描き込めばすむ話では
    なくて
    周辺の星のスケッチも
    新たにする必要があるけどね
 
  (‥ )それでも作業の省略化は
      かなり可能だろうな
      そしてそれなら
      夕刻に到着
      観測とスケッチ
      最終バスで
      温かな部屋へ帰宅
      これが可能になるだろう
 
 ただ、月齢と天気から考えると、これからひと月近くは無理であろう。予報では2、3日、雨が続く。それが終わる頃になると月齢は3を越えている。再び、明るい夜空が戻ってくる。
 
 ∧∧
( ‥)次の新月周辺
    2月中頃の挑戦ですか
 
  (‥ )仕事と〆切があるから
      そのぐらいの進行で
      考えるべきだろうなあ

 今度は日没と共に来て、即座に去ることとしよう。
   

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