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2014年10月25日土曜日

貴族専門用語

 
 科学の専門用語っていうのは、どっちかというと馬鹿っぽい。
 
 ∧∧
(‥ )ほとんどの場合
\‐  まんまな意味だったり
    冗談やしゃれでつけた
    言葉とかだしね
    東西って続いたから
    今度は名前に南や北を
    使おうぜー、とかね
 
  (‥ )訳分からねー言葉を
      使うんじゃねーよ
      そう思って調べると
      元の言葉がまんまあまりに
      長過ぎるんで
      単に頭文字を並べましたとか
      そんなのだからな
 
 得体の知れない語感を感じる単語も多いが、こういうのは大概がラテン語かギリシャ語だ。意味を調べればやっぱりそのまんまというのがほとんどである。
 
 例えば
 
 ファラグモコーン

 なんだそれ? と思って調べると、ギリシャ語だと垣根のある円錐、つまり隔壁で区切られた円錐である。日本語だと房錐だが、これも要するに、”房に分かたれた円錐”、ということだ。原語も訳語も調べりゃそのまんまである。
 
 *ファラグモコーンとは具体的に言うと頭足類の貝殻に見られる構造のことで、浮力を司る部分の名称。
 
 
 ∧∧
( ‥)科学ってのは即物的だ
   そういうことですかね
 
  ( ‥)逆になあ
    ‐□ ビジネスの専門用語って
      無駄にカタカナの場合が
      多いように感じるよなあ
      あるいは原語から
      かけ離れた意味になって
      いるものとかあるよね
 
 あれは即物的で馬鹿っぽいというよりも、むしろ自分に箔をつけたいのでそうするように見える。いわば内輪だけで通じる貴族やオタク文化のようなもので、ザギンでシースーみたいな。
 
 ∧∧
(‥ )芸能界とかは
\‐  単語の末尾を先頭に持ってきて
    暗号めいた会話をする
    そういう話でしたっけ?
 
 (‥ )どこまで事実かは知らんが
     そういう内輪で貴族的な
     文化を論ずる集団は
     無駄に冗長な単語を
     作ること多いよね
     無駄に冗長な単語を使用する
     これは
     仲間を識別するのに使えるし
     同じ文化を共有していますよ
     そういう宣言にもなる
 
 
 思うに、ばりばり働く人は人間関係が非常に重要だ。それゆえ、仕事において文化的側面があまりにも過大視されている、そういうことやもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )言い換えると
\‐  現実を操作する力が
    劣っている可能性ですかね?
 
  (‥ )人間社会は人間関係が
      大きな力を持つから
      それを重視するのは
      当然なんだな
      コミュ力とか訳分からん
      専門用語を連呼するのも
      そのせいだろうし
 
 問題は、人間社会とは、所詮は技術という下支えの上に建築された砂上の楼閣でしかない、ということにある。
 
 無駄な専門用語をやたら使いたがるというのは、いつか根底が破壊された時には、まるで無力となることを示しているのだろう。そしてもちろん、この手のもったいぶった冗長な単語を使うことには、私はあなたの仲間です、私はあなたに従います、という社会的な帰属と上下関係を示すことであって、それ以上の意味はない。

 
 

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