自己紹介

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2018年1月14日日曜日

眠るだけでもう十分

 
 ∧∧
(‥ )少女終末旅行って漫画
\‐  完結したんだね
 
  (‥ )移動手段を失い
      記録を失い
      燃料を失い
      食料を失って
      たどり着いた先の
      雪原で
      とりあえず寝る
      良き最後だな
 
 web漫画の配信は12日に公開されたが、殺到してしばらくつながらない状況となり、人気と注目のほどがうかがえた。
 
 ∧∧
(‥ )まあネットの反応の
\‐  ほとんどは
    そういう最後ですか
    しょうがないですよね
    という感じですなあ
 
  (‥ )そりゃ終末だからな
      終末の最後が
      楽しいダンス会場な
      わけないしね
 
 もちろん、こんな結末を嫌がる人もいる。物語なんだから御都合主義な最後であってもいいじゃないか! と言う感じで。
 
 ∧∧
( ‥)あなたとしては?
 
  (‥ )体力を失って
      最上階にすら
      たどり着けず
      真っ暗なトンネルの中で
      こぼれる光を眺めながら
      無力に
      死んじゃうのかなー?
      とか思っていたから
      登りきっただけでも
      救われましたよ
 
 ∧∧
(‥ )あの後どうなるのかね?
\‐ 
 
  (‥ )あのまま永眠が
      一番苦しくないから
      できれば
      それを望みます
 
 
 寒い中、食料がないまま動き回ると人間は限界に達するものらしい。特に安心して緊張感が解けると至るとも言う。
 
 以前、山を登っていた人がこんな話を曰く、
 
 ∧∧
( ‥)春の下山途中に同行者が
    おいすげーぞ
    来てみろよ!
    と呼んでいる
 
  (‥ )行って見ると
      そこは登山道から
      少し脇に入った
      見晴らしのよい
      小さなテラスのような
      場所で
      そこにひざを抱えて
      座っている人がいる
      何がすごいんだろう?
      と思って近づくと
      それは遭難者であった
 
 状況からすると春の前、冬の雪山下山中に遭難。食料を失い、体力を消耗し、そしてようやくたどり着いたその場所で寝てしまったらしい。
 
 ∧∧
( ‥)その場所
    見晴らしがいいから
    ちょうど街の灯を
    眺められる場所だった
    らしいですな
 
 
  (‥ )ああ街が見えるところまで
      これたんだ
      これでもう安心だ
      少し休もう
      そうやって雪の中で
      永眠してしまったみたいね
 
 実際、その人、街を見るように亡くなっていたそうだ。
 
 ∧∧
(‥ )帰る場所がある人としては
\‐  無念だけど
    死に様としては
    安らかな部類でしょうなあ
    そして人はこういう条件だと
    案外と永眠しちゃうのね
 
  (‥ )人間は仕組みが
      生きるように
      できてるから
      あっさり死ぬようでいて
      本来は
      簡単には死ねないんだ
      体が壊れ脳が壊れ
      動けず考えることすら
      壊れてしまっても
      なかなか死ねない
      ここまで壊れても
      死ねない
      無様と言われても
      こんな姿を見たく
      なかったと
      皆に嘆かれても
      死ねないんだよね
 
 死ねない。むしろそれが無情な現実である。
 
 ∧∧
(‥ )自決も失敗したら
\‐  えらいこっちゃ
    ですからなあ
 
  (‥ )それを考えれば
      眠ってそのまま
      永眠の可能性が
      示唆されるだけでも
      それはお腹いっぱいの
      御都合主義だと言えるし
      私にはそれでもう
      十分ですよ


 
 
 
      
      
  

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