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2018年1月22日月曜日

40年前には空き缶が

 
 時代は少しずつ変わるから、人は変化には気づきにくい。
 
 ∧∧
( ‥)そして人は記憶を
    忘れていくから
    長い時間で起きた
    大きな変化も
    忘れて気づかない
 
  ( ‥)ふと思い出した
    ‐/ ことがあってな
 
 40年あまり前、子供の頃、旧国鉄の物資部が近くにあった。ネットで見ると国鉄の共済組合が職員向けに営業した小さなスーパーマーケットとあるが
 
 ∧∧
(‥ )あなたは国鉄関係者
\‐  ではないよね?
 
  (‥ )おかしいな
      何かを買った記憶が
      あるんだけどな?
 
 あと、スーパーマーケットというよりは八百屋と駄菓子屋を合体させたような品揃えの小さな店舗だった記憶がある。
 
 ともあれ、物資部の周囲にはかなり広い空き地があった。もしかしたら国鉄の土地だったのかもしれないが、詳細は不明である。
 
 そしてある日、その辺に落ちている友人たちと空き缶を集めてみよう、ということになった。
 
 落ちたゴミは拾いましょう、という小学校の教育があるが、これはそういうものではない。空き缶はどのぐらい落ちているか? という好奇心にかられてやってみただけだった。
 
 道端にあったつぶれた空き缶を落ちていたぼろぼろのビニール袋に入れて、そうしてあちこち歩き回って、物資部周辺の空き地にたどり着くと、幾つもあって、二つあった袋がいっぱいになった。
 
 そして環境美化をしているつもりはなかったので、適当にそのへんのゴミ捨て場に袋を置いて帰った。
 
 ∧∧
( ‥)この記憶からわかることが
    いくつもある
    ひとつ
    当時、空き缶は大量に
    道端に落っこちていた
    ふたつ
    つぶれ空き缶とは
    自動車に踏み潰されるぐらい
    それなりな時間放置されていた
    みっつ
    探せばビニール袋を道端で
    調達できるぐらいゴミが
    放置されていた
    よっつ
    ゴミの分別がされていない
 
  (‥ )こんなこと
      すっかり忘れていたよ
 
 大学になっても給湯器がないから冬場は食器の油が落ちにくく、指の皮がぼろぼろになったり、エアコンがなく、携帯がないので電気代、通信費がほとんどかからなかったこと。こういうことも忘れがちだ。
 
 ∧∧
(‥ )ずいぶんと良い世の中に
\‐  なったもんだな
 
  (‥ )その代わり電気代も
      通信費も増えて
      労働時間も長く
      なっているけどな
 
 さてもさても、それを思うと今から20年後、人はもっと良い暮らしをしているだろうが、もっと疲れた顔をしていること、そして昔は良かったと、今のことを忘れてぼやくに違いない。 
 
 
 

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