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2020年1月4日土曜日

運命の網 会長の運命

 
 2019年6月13日、安倍首相がイランを訪問中に日本のタンカーが攻撃を受ける。一般的にこれはイランの仕業とされる。
 
 ∧∧
(‥ )イランさん大失態
\−
 
  (‥ )攻撃目標を勘違いしたか
      下っ端を制御しきれないか
      そのどれかだからな
      大失態だよね
  
 ∧∧
(‥ )2019年9月14日に
\−  サウジの石油施設が空爆され
    原油生産の半分が停止
    サウジとアメリカは
    これをイランの仕業と批判
 
  (‥ )12月29日に
      親イランの武装組織
      カタイブ・ヒズボラを
      米軍が空爆
      31日に民兵が報復として
      バグダッドの米大使館襲撃
 
 そして2020年1月3日。さらにその報復としてアメリカが攻撃。

 その目標はカタイブ・ヒズボラの司令官・・・・というか公には軍事顧問と言った方が良いのか、ともかくそういう立場であったイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官であった。米軍は司令官の殺害に成功。
 
 ∧∧
(‥ )米国とイランは事実上の
\−  戦争状態だ
 
  (‥ )原油先物は5%上昇
      日本円も資産の逃避先として
      買われて値上がりしとる
      1ドル=108・65から
      1ドル=107・97だな
 
 
 ∧∧
(‥ )波風たってるねー
\−
 
  (‥ )みんなの利害が
      錯綜してるからなー
      めんどくさくなって
      きてるよねー
 
 
 直接関係ないけども、ゴーン会長が日本から無断出国、母国のレバノンに逃げたことに関して、トルコは2日、その逃亡を助けた疑いで7名を逮捕。さらにトルコの航空会社は3日、自社の航空機をゴーン会長が違法使用したとして刑事告訴。
 
 ∧∧
(‥ )トルコは逃亡に関して
\−  関与を否定し
    身の潔白を表明し
    日本の顔を立てた
    ということですかな?
 
  (‥ )トルコはシリア情勢とかで
      サウジと仲が悪くて
      トルコのサウジ大使館での
      ジャーナリスト殺害を
      言い立てたけど
      サウジ側に立つ日本には
      見て見ぬ振りをされたよね
      今回は日本に
      貸しを作っておこう
      ということかもな
 
 いやいや、トルコの行動は当たり前でしょ? なんだけども、好感度が上がったことは事実だろう。

 実際、レバノンが会長を日本に引き渡すことはない、とただちに表明したことと比べると、今回この一件でトルコの株が上がったことは確かであった。
 
 ∧∧
(‥ )レバノンに対して日本は
\−  どうするべきですかなあ
 
  (‥ )さあ? 
      日本がレバノンに
      報復するにしても
      関係が薄すぎるからな
      どうにもこうにも
 
 イスラエルがレバノンに再び侵攻しても、見て見ぬ振りをするとか? 

 もちろん日本が見て見ぬ振りをしようが、しなかろうが、侵攻するイスラエルも侵攻されるレバノンも、そんなこと気にしない、気にする暇がない、だろうけども。
 
 ∧∧
( ‥)一方、レバノンには
    ヒズボラというか
    元祖ヒズボラがいるよね
    そして彼らは反米かつ
    反イスラエル
    そもそも2006年の
    イスラエルのレバノン侵攻も
    対ヒズボラ戦ですからな
    
  ( ‥)さらにイラクの
    −/ カタイブ・ヒズボラは
       元祖ヒズボラの
       派生組織だよね
       そして当然だけども
       イランと関係してる
 
 日本はアメリカの呼びかけに応ずる形で中東に自衛隊を派遣する。イランとの全面対決というほどではないがそうなった。そしてこの派遣には正当性もあった。なんといっても自国のタンカーが攻撃されたのだから。出さぬわけにもいかなかろう。
 
 ∧∧
(‥ )なんだかんだいって
\−  あそこの地域は
    全部つながってくるよねえ
 
  (‥ )なかなか
     めんどくさいよなー
 
 こういう視点に立った時、ゴーン会長はどう見えるか?

 ゴーン会長はイランの敵になった日本から金をせしめた英雄だろうか?
 
 それとも、日本を中立の立場に立たせるための取引材料になりうる候補だろうか?


 運命の網はどこでどうつながっているか分からない。

 イランも日本もアメリカもヒズボラもトルコもシーア派もレバノンも、そしてゴーン会長の運命もどこでどうつながっているのか、もつれあった糸が一体どこにつながっているのか? その見極めは難しい。
 

 
 
 

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