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2009年4月2日木曜日

定向進化

 
 そういえば先日の朝、寒い中、公園を散歩していたらノバラの花にハナバチが来ていた。もしかしたら、というか、まず確実に冬眠からさめた女王だよね、あれ。さすがハナバチ。元気です。

 ∧∧ 事実上、温血動物なんですよね   b u uuuuu,,,,,,,*
( ‥)
  -( ‥)寒さにもへっちゃらです

 これから蜜を集めて、もうしばらくしたら、もっさりとした暖かな毛皮を着た、もこもこの娘達が産まれてくるだろう。

 さて

 定向進化。かつて一部の古生物学者が提唱した非ダーウィン進化論。生物はある方向に進化するという、分かったようでいて、実のところ、これ説明になっていないという理論。ダーウィンだったら、化石記録をただもったいぶって言い換えただけじゃね? と突っ込んだだろう。

 古生物学はかなりな期間、集団遺伝学に興味を持っていなかったという。というか今も大部分の人はそうかもしれない。グールドの断続平衡説もそういう流れで産まれたんだろ、とも言えるわけだけども。

 とまれ、集団遺伝学に興味をもたなかったのも、ひいてはどうもちゃんとダーウィニズムを受け入れなかったらしいのも、それは当然と言えば当然。

 ∧∧
( ‥)地層の対比とか、そういうことに化石を使う以上
    進化がどう進行しようが関係ないですよね

     (‥ )進化があること自体は受け入れても
         進化の機構に興味をもたなくても
         仕事に支障はきたさないだろうからね。

 だから進化理論、それ自体にあまり(あくまでもあまり、あるいは比較的)興味がなかったというのは理解しやすい。生態学者ならダーウィンのアイデアや集団遺伝学に基づいて結果を予測し、研究することができるし、詳細な論文があるわけだけど、古生物学ではどうなんだろう。いや、あることそれ自体は間違いないんだ。例えば、

 ∧∧
(‥ )某Uさんの論文は化石記録が示すものが淘汰か中立的な
 □-  変動かを論じたものですよね

    (‥ )これはかなり例外的な論文だけどね

 後はものすごく大雑把な話になると、石炭紀に気候が乾燥化したから魚は陸に上がったとか(昔の本にはよく書いてあった解釈だけど、今は怪しい)、淘汰という現在確認できる現象が過去にあったと仮定して、化石記録と環境を結びつけるというものか。

 ∧∧
( ‥)筆石の模型を作って、形態によって沈む速度を
    調べるっていう試みがあったとか・・・

    (‥ )水は温度によって粘性も密度も全然違うから
        形態を緯度や古環境と関連づけて論じることも
         可能だったりするのかな?

 可能であるかどうかは知らない。しかし、ともあれ、ひとつ言えることがある。ここで述べたこれらの背景にあるアイデアは定向進化でもなんでもなく、ダーウィン的な、ようするにまっとうなものだというわけで。

 ∧∧
( ‥)古生物学でも生態に関する限りでは
    自然淘汰説を用いているというわけですね

    (‥ )現在の生態学とかに比べたら、さすがに制限あるみたいだけど。
        使っていることは使っているわけだ。


 だが、ここで最初の疑問に戻ってしまう。


     (‥ )じゃあ、なんで新しい進化論を考えたわけ?
         あるいはなぜそういう人たちがいて
         それなりな勢力を持ったのよ?
 ∧∧
( ‥)さあ?

 そもそも理解不可能なのが、定向進化それ自身。これ、一体全体なんの役に立つ理論なのね?

 ∧∧
( ‥)角が大きくなったり飾りが過剰な化石ほど
    後の時代です。と主張するのに使う。

     (‥ )いやあ、、、それ、良く言えばこれまでそうだったから
         今度もそうだろう、だけど。悪く言えばトートロジーじゃね?

 こんな主張を”はいそうですか”と受け入れる人がいただろうか。というか、そんな主張で論文を書いたり、化石の年代を推論したりして受け入れてもらえたのだろうか。

 とてもそうは思えない。


     ( ‥)オズボーンとか、向き定まってまーすと
         言ってみただけなんじゃねーだろうな
 ∧∧
( ‥)さあ? どうなんでしょうね

 今度、調べてみよう。


     (‥ )ところで、おいちゃんはpaleobioと
         paleontrogy をごちゃまぜにしているだろうか?
 ∧∧
( ‥)さあ?
 
 でっ、オズボーンとかの立ち位置って何ね?
 

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